JPH08185967A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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Publication number
JPH08185967A
JPH08185967A JP32581694A JP32581694A JPH08185967A JP H08185967 A JPH08185967 A JP H08185967A JP 32581694 A JP32581694 A JP 32581694A JP 32581694 A JP32581694 A JP 32581694A JP H08185967 A JPH08185967 A JP H08185967A
Authority
JP
Japan
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heating
supply mode
microwave
cooking
switching
Prior art date
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Pending
Application number
JP32581694A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitoshi Hirate
慶歳 平手
Mika Morita
美香 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP32581694A priority Critical patent/JPH08185967A/ja
Publication of JPH08185967A publication Critical patent/JPH08185967A/ja
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2個の励振口を設けた構成において、より一
層多様な形状や種類の食品を加熱むらが生ずることなく
加熱調理可能にする。 【構成】 本発明の電子レンジは、マグネトロン17か
ら発振されたマイクロ波を加熱室2内へ供給する2個の
励振口11、12を加熱室2の右側壁部10の上下部に
設け、そして、上記2個の励振口11、12のうちの一
方の励振口11からだけマイクロ波を供給する第1の供
給モードと、他方の励振口12からだけマイクロ波を供
給する第2の供給モードと、両方の励振口11、12か
らマイクロ波を供給する第3の供給モードとを切換える
マイクロ波切換手段19を設けて成るものである。この
構成では、食品の形状や種類に応じて3種類の供給モー
ドを選択したり、組み合わせたりすることができ、最適
な供給モードを設定することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱室内へのマイクロ
波の供給制御に改良を施した電子レンジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジにおいては、加熱室の天井壁
もしくは側壁の上部に1個の励振口を設け、マグネトロ
ンにより生成したマイクロ波をこの励振口から加熱室内
に供給して食品を加熱調理するように構成されている。
しかし、この構成では、マイクロ波の照射パターンが一
定であるため、加熱室内において加熱強度の大きい部分
と小さい部分が生じ、食品の形状や種類によっては、加
熱むらや加熱不足や加熱過剰が発生したりすることがあ
った。
【0003】このような欠点を解消する構成として、加
熱室の側壁の上下部位に2個の励振口を設けると共に、
これら2個の励振口を開閉する開閉機構を設けたものが
考えられている。この構成では、開閉機構を駆動して2
個の励振口の一方を開放し他方を閉塞する状態と、一方
を閉塞し他方を開放する状態とを切替えることにより、
マグネトロンからのマイクロ波を加熱室内へ供給する供
給モードを2種類備えている。そして、食品の形状や種
類に応じて上記2種類の供給モードのいずれかを選択し
て加熱調理を実行するように構成されている。これによ
り、食品の形状や種類に適したマイクロ波の照射パター
ンが設定されるから、加熱むら等が発生することを防止
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、マイクロ波の供給モードが2種類しか用意され
ていないので、食品の形状や種類によっては、上記2種
類の供給モードのいずれを選択して加熱調理を実行して
も、加熱むらが発生してしまうことがあった。このた
め、加熱むらを防止するための対策として、2個の励振
口を設け、これら2個の励振口のうちのいずれか一方か
らだけマイクロ波を放射する構成では、十分効果がある
ものといえなかった。
【0005】そこで、本発明の目的は、2個の励振口を
設けた構成において、より一層多様な形状や種類の食品
を加熱むらが生ずることなく加熱調理することができる
電子レンジを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電子レンジは、
加熱室と、マイクロ波を発振するマグネトロンと、前記
加熱室の室壁に設けられ前記マグネトロンから発振され
たマイクロ波を前記加熱室内へ供給する2個の励振口
と、そして、これら2個の励振口のうちの一方の励振口
からだけマイクロ波を供給する第1の供給モードと、他
方の励振口からだけマイクロ波を供給する第2の供給モ
ードと、両方の励振口からマイクロ波を供給する第3の
供給モードとを切換えるマイクロ波切換手段とを備えて
成るところに特徴を有する。
【0007】この構成の場合、マイクロ波切換手段を、
1個のマグネトロンから発振されたマイクロ波を2個の
励振口へ導く導波管と、この導波管内に設けられ一方の
励振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態と他方の励
振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態とを切換える
切換器とから構成し、そして、上記切換器を、回転可能
に設けられた平行に対向する2枚の円板と、これら2枚
の円板間に両円板を連結するように且つ両円板の周囲部
分における角度で約90度程度の領域内に配置されるよ
うに設けられたマイクロ波反射用の3本のシャフトとか
ら構成することが好ましい。
【0008】また、2個の励振口を加熱室の側壁の上下
部に配設することも良い構成である。更に、調理品目を
設定しない調理を実行する場合には、第3の供給モード
を選択して加熱調理を実行することが好ましい。更にま
た、調理品目を設定する調理を実行する場合には、その
調理品目に応じて第1ないし第3の供給モードの中から
一つの供給モードを選択して、或いは、二つ以上の供給
モードを組み合わせて加熱調理を実行することも良い。
尚、供給モードの切換えは、マイクロ波を発振開始する
前に完了することが一層好ましい構成である。
【0009】そして、本発明の変形態様の電子レンジ
は、加熱室と、マイクロ波を発振するマグネトロンと、
前記加熱室の室壁に設けられ前記マグネトロンから発振
されたマイクロ波を前記加熱室内へ供給する2個の励振
口と、これら2個の励振口のうちの一方の励振口からだ
けマイクロ波を供給する第1の供給モードと、他方の励
振口からだけマイクロ波を供給する第2の供給モード
と、両方の励振口からマイクロ波を供給する第3の供給
モードとを切換えるマイクロ波切換手段と、そして、設
定された加熱出力に基づいて前記3つの供給モードを切
換えるモード切換制御手段とを備えて成るものである。
【0010】上記構成の場合、2個の励振口のうちの一
方を他方よりも上方に配設することも良い構成である。
また、モード切換制御手段により、加熱出力が切換わる
ときに、同時に供給モードを切換えることが好ましい。
一方、モード切換制御手段により、加熱出力が切換わっ
た時点から設定時間経過後または加熱出力が切換わる時
点から設定時間前に供給モードを切換えることも考えら
れる。更に、モード切換制御手段によって、加熱出力が
大きいときに第2の供給モードで加熱を実行し、加熱出
力が小さいときに上部の励振口からマイクロ波を供給す
る第1の供給モードと上記第2の供給モードとを一定時
間毎に交互に切換えながら加熱を実行するように構成す
ることが一層好ましい。
【0011】また、モード切換制御手段によって、設定
された調理品目の調理を実行する場合に、加熱途中で加
熱出力が変化するときには、その変化に応じて供給モー
ドを切換えるように制御することも良い構成である。更
に、モード切換制御手段によって、加熱出力が大きいと
きに下部の励振口からマイクロ波を供給する第2の供給
モードで加熱を実行し、加熱出力が小さいときに2個の
励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モードで加
熱を実行するように制御することもより一層好ましい。
【0012】
【作用】上記手段によれば、マイクロ波切換手段によっ
て、2個の励振口のうちの一方の励振口からだけマイク
ロ波を供給する第1の供給モードと、他方の励振口から
だけマイクロ波を供給する第2の供給モードと、両方の
励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モードとを
切換え可能な構成とした。これにより、第1の供給モー
ドや第2の供給モードで加熱すると加熱むらが発生する
ような食品に対しては、第3の供給モードで加熱する
と、加熱むらが発生することなく調理することができ
る。また、第3の供給モード単独で加熱すると加熱むら
が発生するような食品に対しては、更に3つの供給モー
ドの2つまたは3つを適宜組み合わせて加熱することも
可能であるから、より一層多様な形状や種類の食品を加
熱むらが生ずることなく加熱調理できるようになる。
【0013】また、上記構成において、マイクロ波切換
手段を、1個のマグネトロンから発振されたマイクロ波
を2個の励振口へ導く導波管と、この導波管内に設けら
れ一方の励振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態と
他方の励振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態とを
切換える切換器とから構成すると共に、上記切換器を、
回転可能に設けられた平行に対向する2枚の円板と、こ
れら2枚の円板間に両円板を連結するように且つ両円板
の周囲部分における角度で約90度程度の領域内に配置
されるように設けられたマイクロ波反射用の3本のシャ
フトとから構成すると、マイクロ波切換手段の具体的構
成を簡単な構成にて容易に実現することができる。
【0014】更に、2個の励振口を加熱室の側壁の上下
部に配設すると、上部の励振口からマイクロ波を供給す
る第1の供給モードは平たい形状の食品を加熱するのに
適し、下部の励振口からマイクロ波を供給する第2の供
給モードは垂直方向に延びる高さが高い形状の食品を加
熱するのに適し、両方の励振口からマイクロ波を供給す
る第3の供給モードは大きな塊状の食品を加熱するのに
適する。また、調理品目を設定しない調理を実行する場
合には、第3の供給モードを選択して加熱調理を実行す
ると、加熱むらが発生する可能性が低くなる。
【0015】一方、調理品目を設定する調理を実行する
場合には、その調理品目に応じて第1ないし第3の供給
モードの中から一つの供給モードを選択して、或いは、
二つ以上の供給モードを組み合わせて加熱調理を実行す
ると、食品の形状や種類に応じて最適な供給モードで加
熱することができる。そして、供給モードの切換えは、
マイクロ波を発振開始する前に完了する構成とすると、
切換時にスパークが発生することを防止できる。
【0016】また、上記3つの供給モードには、高い加
熱出力を出し易い供給モードと、低い加熱出力を出し易
い供給モードとがある。そこで、設定された加熱出力に
基づいて上記3つの供給モードを切換えるモード切換制
御手段を備える構成とすると、加熱出力の大きさに適し
た供給モードを設定することができる。これにより、例
えば低い加熱出力で長時間煮込み調理をするときに、吹
きこぼれを防止できるようになる。
【0017】そして、上記構成の場合、2個の励振口の
うちの一方を他方よりも上方に配設すると、下部の励振
口からマイクロ波を供給する第2の供給モードは高い加
熱出力を出し易いものとなり、高い加熱出力が必要な場
合にはこの供給モードを選択すれば良い。また、モード
切換制御手段によって、加熱出力が大きいときに第2の
供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小さいときに第
1の供給モードと第2の供給モードとを一定時間毎に交
互に切換えながら加熱を実行するように構成すると、適
切な加熱調理を実行できる。
【0018】また、モード切換制御手段によって、設定
された調理品目の調理を実行する場合に、加熱途中で加
熱出力が変化するときには、その変化に応じて供給モー
ドを切換えるように制御すると、加熱途中で加熱出力が
変化する調理においても適切な加熱調理を実行できる。
更に、モード切換制御手段によって、加熱出力が大きい
ときに第2の供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小
さいときに第3の供給モードで加熱を実行すると、加熱
し過ぎや加熱不足を防止でき、最適な加熱調理を実行で
きる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1な
いし図8を参照しながら説明する。まず、電子レンジの
全体構成を示す図2において、外箱1内には内部を加熱
室2とした内箱3が配設されている。上記外箱1の前面
には、加熱室2の前面開口部を開閉するための扉4が設
けられていると共に、操作パネル5が設けられている。
そして、加熱室2の内底部には、被加熱物である食品を
載置するターンテーブル6が回転可能に配設されてい
る。このターンテーブル6は、図1に示すように、加熱
室2の外底部に設けられたターンテーブル駆動用のモー
タ7によって駆動軸8を介して回転駆動されるように構
成されている。上記モータ7には、周知構成の例えば静
電容量式の重量センサ9が設けられている。この重量セ
ンサ9は、駆動軸8に作用する荷重を検知することが可
能な構成となっており、これにより、ターンテーブル6
上に載置された食品の重量を検知できる。
【0020】また、加熱室2の室壁のうちの右側壁部
(内箱3の右側壁部)10の上下部には、マイクロ波を
供給するための2個の励振口11及び12が設けられて
いる。これら励振口11、12のうちの下部の励振口1
2は、ターンテーブル6(食品)の近傍に位置するよう
に構成されている。この場合、外箱1内における上記内
箱3の右側壁部10の右側は、機械室13となってい
る。そして、内箱3の右側壁部10の右側面には、図3
ないし図5にも示すように、全体としてほぼT字形の導
波管14が励振口11、12を包囲するように取付けら
れている。この導波管14は、上下方向に延びる縦導波
管部15と、この縦導波管部15の中間部分の後面から
後方へ延びる横導波管部16を有している。尚、縦導波
管部15の中間部分の前面には、横導波管部16が前方
へ若干突出するように設けられている。そして、上記縦
導波管部15の上下両端部に、2個の励振口11及び1
2が配置される構成となっている。
【0021】更に、横導波管部16の後部の右側面側
に、マグネトロン17が配設されていると共に、そのア
ンテナ17aが横導波管部16内に突設されている。こ
のマグネトロン17が発振駆動されると、アンテナ17
aから発振されたマイクロ波が導波管14を通って励振
口11、12から加熱室2内に供給(放射)される構成
となっている。
【0022】尚、上部の励振口11から加熱室2内にマ
イクロ波が放射されると、その電界強度はターンテーブ
ル6の周囲部で大きくなるように構成されており、ター
ンテーブル6上に載置される食品の周囲部分が比較的強
く加熱される。これにより、励振口11からマイクロ波
を加熱室2内に供給する第1の供給モードは、平たい形
状の食品(平面的な食品・調理物)を加熱調理するこ
と、例えばしゅうまい等を加熱調理することに好適して
いる。
【0023】また、下部の励振口12から加熱室2内に
マイクロ波が放射されると、その電界強度はターンテー
ブル6の中心部で大きくなるように構成されており、タ
ーンテーブル6上に載置される食品の中心部分が比較的
強く加熱される。これにより、励振口12からマイクロ
波を加熱室2内に供給する第2の供給モードは、垂直方
向に延びる高さが高い形状の食品(垂直的な食品・調理
物)を加熱調理すること、例えば酒かん調理や牛乳のた
たため調理を実行することに好適している。
【0024】更に、上部の励振口11及び下部の励振口
12から加熱室2内にマイクロ波が放射されると、その
電界強度は上記第1の供給モードと上記第2の供給モー
ドとの中間的な分布となるように構成されており、ター
ンテーブル6上に載置される食品の全体が平均的に加熱
される。これにより、両方の励振口11及び12からマ
イクロ波を加熱室2内に供給する第3の供給モードは、
大きな塊状の食品を加熱調理すること、例えば大きな塊
状の肉を焼く調理(ローストチキン調理)を実行するこ
とに好適している。また、上記第1の供給モードと上記
第2の供給モードを設定時間毎に交互に切り換えて加熱
する運転態様、即ち、第1の供給モードと上記第2の供
給モードを組み合わせる運転態様は、立体的な調理物を
加熱調理すること、例えば立体的な形状の冷凍ミンチを
解凍する調理を実行することに好適している。
【0025】さて、上記導波管14の縦導波管部16の
中間部分内には、図1に示すように、切換器18が2個
の励振口11、12の略中央に位置するように回動可能
に配設されている。この切換器18は、励振口11、1
2を直接開閉するものではないが、マグネトロン17か
ら発振されたマイクロ波が導波管14内を上部の励振口
11だけに向かうように、または、下部の励振口12だ
けに向かうように、または、両側の励振口11、12に
向かうように切り換える機能を有している。この場合、
切換器18と導波管14とから、上記3つの供給モード
を切り換えるマイクロ波切換手段19が構成されてい
る。
【0026】ここで、上記切換器18は、2枚の平行な
円板20、20と、これら円板20、20間に垂直に両
円板20を連結するように設けられたマイクロ波反射用
の3本の金属製のシャフト21とから構成されている。
この場合、3本のシャフト21は円板20、20の周囲
部分における角度で約90度程度の領域(ほぼ4分の1
を占める位置)内に配置されるように構成されており、
各シャフト21間は12.2cm以下になるよう設定さ
れている。これにより、電子レンジのマイクロ波の波長
が12.2cmであることから、マグネトロン17から
発振されたマイクロ波が導波管14を通ってシャフト2
1に当たると、シャフト21の間を通過できずに全て反
射される構成となっている。
【0027】また、図1に示すように、導波管14の右
側壁部の右側面には、切換器回転駆動用のモータ22が
取付けられている。このモータ22は正逆回転可能なモ
ータであり、その回転軸22aが切換器18の右側の円
板20の中心部に連結されている。上記モータ22によ
り切換器18が正逆回転駆動される構成となっている。
この構成の場合、切換器18が図3に示す位置に位置付
けられると、マグネトロン17から発振されたマイクロ
波がシャフト21で反射されて上部の励振口11だけに
向かうように構成されている。即ち、一方の励振口11
が開放され且つ他方の励振口12が閉塞された状態とな
る。
【0028】そして、切換器18が回転駆動されて図4
に示す位置に位置付けられると、マグネトロン17から
発振されたマイクロ波が両方の励振口11、12に向か
うように構成されている。即ち、上下両方の励振口1
1、12が開放された状態となる。
【0029】また、切換器18が更に回転駆動されて図
5に示す位置に位置付けられると、マグネトロン17か
ら発振されたマイクロ波がシャフト21で反射されて下
部の励振口12だけに向かうように構成されている。即
ち、一方の励振口11が閉塞され且つ他方の励振口12
が開放された状態となる。尚、切換器18の回転位置
(回転角度)は、例えばポテンショメータ23(図6参
照)により検知される構成となっている。このポテンシ
ョメータ23から出力される検知信号に基づいて、図
3、図4及び図5に示す各回転位置を検知(判別)可能
なように構成されている。
【0030】さて、上記電子レンジの概略電気的構成を
図6に従って述べる。この図6において、制御装置24
はマイクロコンピュータ、各種駆動回路、A/D変換器
等を有して構成されており、加熱調理運転全般を制御す
る機能を備えている。この制御装置24が、モード切換
制御手段を構成している。上記制御装置24には、重量
センサ9からの検知信号、ポテンショメータ23からの
検知信号、食品から発生する水蒸気等のガスを検知する
ガスセンサ25からの検知信号、食品から発生するアル
コールガスを検知するアルコールセンサ26からの検知
信号、食品の高さを検知する高さ認識センサ27からの
検知信号、食品の形状を検知する形状認識センサ28か
らの検知信号、並びに、操作パネル5に設けられた各種
スイッチ29からの各種スイッチ信号が与えられるよう
になっている。尚、高さ認識センサ27及び形状認識セ
ンサ28は、透過形光センサや反射形光センサ等から構
成されている。そして、制御装置24は、マイクロコン
ピュータに保有する運転プログラムに従い各種の入力に
応じてターンテーブル駆動用のモータ7、マグネトロン
17、切換器回転駆動用のモータ22、マグネトロン1
7等を冷却するファン装置のファンモータ30、並び
に、操作パネル5に設けられた各種表示器31を駆動回
路32を介して駆動制御するように構成されている。
【0031】次に、上記構成の作用を図7及び図8も参
照して説明する。この構成の場合、制御装置24は、調
理開始前の初期状態においては、切換器18を図4に示
す位置に位置付けることにより、マイクロ波を上下2個
の励振口11、12から加熱室2内に供給する第3の供
給モードを設定しているように構成されている。
【0032】さて、上記初期状態で、使用者が加熱室2
内のターンテーブル6上に調理したい食品を載置すると
共に、操作パネル5の各種スイッチ29におけるメニュ
ースイッチを操作して上記食品に対応する調理メニュー
を選択設定してから、スタート操作を行うと、制御装置
24は最初に上記設定された調理メニュー(食品)に最
も適したマイクロ波の供給モードを判定する処理を行
う。この場合、調理メニューが例えば「しゅうまい等の
加熱調理」であるときには、しゅうまい等の食品が平面
的な形状の調理物であるから、マイクロ波を上部の励振
口11だけから加熱室2内に供給する第1の供給モード
が最適であると判定する。
【0033】また、調理メニューが例えば「酒かん調理
や牛乳のあたため調理」であるときには、容器に入れた
酒や牛乳(食品)が垂直的な形状の調理物であるから、
マイクロ波を下部の励振口12だけから加熱室2内に供
給する第2の供給モードが最適であると判定する。更
に、調理メニューが例えば「ローストチキン調理」であ
るときには、肉(食品)が大きな塊状の調理物であるか
ら、マイクロ波を2個の励振口11、12から加熱室2
内に供給する第3の供給モードが最適であると判定す
る。
【0034】そして、調理メニューが例えば「冷凍ミン
チを解凍する調理」であるときには、冷凍ミンチ(食
品)が立体的な形状の調理物であるから、第1の供給モ
ードと第2の供給モードを設定時間毎に交互に切り換え
て加熱する運転態様(即ち、第1の供給モードと上記第
2の供給モードを組み合わせる運転態様)が最適である
と判定する。
【0035】次に、上述した判定結果に基づいて、マイ
クロ波の供給モードを切換設定する。この場合、第3の
供給モードを設定する場合は、初期状態のままで良いか
ら、この初期状態のままで直ちにマグネトロン17を発
振駆動してマイクロ波による加熱調理を開始するように
構成されている。そして、この第3の供給モードでは、
図4に示すように、マイクロ波は両方の励振口11、1
2から加熱室2内に供給されて食品が加熱される。尚、
マグネトロン17を発振駆動するときは、同時にモータ
7及びファンモータ30を通電して、ターンテーブル6
を回転駆動すると共にファン装置を駆動する構成となっ
ている。一方、上記第3の供給モード以外のモードを設
定する場合は、モータ22を通電制御して切換器18を
回転駆動することにより、マイクロ波の供給モードを切
り換える。
【0036】具体的には、例えば第1の供給モードを切
換設定する場合には、制御装置24は、ポテンショメー
タ23からの検知信号に基づいてモータ22を通電制御
して切換器18を図4中左回り方向へ回転させ、該切換
器18を図3に示す位置に位置付ける。続いて、制御装
置24は、マグネトロン17を発振駆動してマイクロ波
による加熱調理を開始するように構成されている。この
第1の供給モードでは、図3に示すように、マイクロ波
は上部の励振口11からだけ加熱室2内に供給されて食
品が加熱される。尚、この構成の場合、供給モードの切
換えをマイクロ波を発振開始する前に完了する構成とし
たので、供給モードの切換時にスパークが発生すること
を防止できる。
【0037】また、第2の供給モードを設定する場合に
は、制御装置24は、ポテンショメータ23からの検知
信号に基づいてモータ22を通電制御して切換器18を
図4中右回り方向へ回転させ、該切換器18を図5に示
す位置に位置付ける。続いて、制御装置24は、マグネ
トロン17を発振駆動してマイクロ波による加熱調理を
開始するように構成されている。この第2の供給モード
では、図5に示すように、マイクロ波は下部の励振口1
2からだけ加熱室2内に供給されて食品が加熱される。
尚、この構成の場合、供給モードの切換えをマイクロ波
を発振開始する前に完了する構成としたので、供給モー
ドの切換時にスパークが発生することを防止できる。
【0038】一方、第1の供給モードと第2の供給モー
ドを設定時間毎に交互に切り換えて加熱する運転態様を
設定する場合には、制御装置24は、まず最初にポテン
ショメータ23からの検知信号に基づいてモータ22を
通電制御して切換器18を図4に示す位置から例えば図
3に示す位置へ回転させ、この状態でマグネトロン17
を発振駆動する。これにより、マイクロ波が上部の励振
口11だけから加熱室2内に供給されて加熱が実行され
る。そして、この後、設定時間である例えば10秒間が
経過すると、制御装置24は、ポテンショメータ23か
らの検知信号に基づいてモータ22を通電制御して切換
器18を図3に示す位置から図5に示す位置へ回転させ
る。これにより、マイクロ波が下部の励振口12だけか
ら加熱室2内に供給されて加熱が実行される。
【0039】この後、設定時間である10秒間が経過す
ると、制御装置24は、ポテンショメータ23からの検
知信号に基づいてモータ22を通電制御して切換器18
を図5に示す位置から図3に示す位置へ回転させる。こ
れにより、マイクロ波が上部の励振口11だけから加熱
室2内に供給されて加熱が実行されるようになる。以
下、10秒間が経過する毎に、切換器18が図3に示す
位置または図5に示す位置へ交互に切換えられる動作が
繰り返し行われるように構成されている。尚、この構成
の場合、供給モードを切換えるとき、即ち、切換器18
を回転駆動しているときはマグネトロン17を断電停止
する構成とすることも好ましい。このように構成する
と、供給モードの切換時にスパークが発生することを防
止できる。
【0040】これによって、図7(a)及び(b)に示
すように、マイクロ波を上部の励振口11だけから加熱
室2内に放射する第1の供給モードと、マイクロ波を下
部の励振口12だけから加熱室2内に放射する第2の供
給モードとを10秒毎に交互に切り替えながら、食品を
加熱調理する構成となっている。この加熱調理の場合、
図8に示すように、第1の供給モードによりターンテー
ブル6に載置された冷凍ミンチ(食品)33の周辺部分
33aが強く加熱され、第2の供給モードにより上記冷
凍ミンチ33の中央部分33bが強く加熱される。そし
て、上記二つの供給モードが10秒毎に切り換えられか
ら、冷凍ミンチ33を均一に(好ましい解凍状態となる
ように)解凍することができるのである。尚、上記二つ
の供給モードを切り換えるタイミング(設定時間の具体
的値)は、冷凍ミンチ33の重量や大きさ等に応じて適
宜決めれば良い。また、上記二つの供給モードを切り換
える運転態様を設定する他の調理メニューの場合も、上
記設定時間を個々の調理メニューに応じて適宜決める構
成とすれば良い。
【0041】尚、上記実施例では、使用者が操作パネル
5の各種スイッチ25のうちのメニュースイッチを操作
して調理メニューを選択した後、この選択された調理メ
ニューに応じて最適なマイクロ波の供給モードを設定す
る構成としたが、これに限られるものではなく、ターン
テーブル6上に載置された食品の形状や種類を各種のセ
ンサ9、25〜28により検知し、この検知結果に応じ
て最適なマイクロ波の供給モードを自動的に設定する構
成としても良い。
【0042】また、調理メニュー(調理品目)を設定し
ない調理を実行する場合、例えば調理時間と加熱出力を
設定して実行する調理の場合には、第3の供給モードを
選択して加熱調理を実行する構成とすることが好まし
い。このように構成すると、食品を全体として均一に加
熱できるから、加熱むらが発生する可能性を低くするこ
とができる。
【0043】さて、図9は本発明の第2の実施例を示す
ものであり、第1の実施例と異なるところは、使用者に
より設定された加熱出力または調理メニュー(調理品
目)に応じて設定された加熱出力に基づいてマイクロ波
の供給モードを切り換えるように加熱制御した点であ
る。以下、調理メニューとして例えば「肉じゃが調理」
を実行する場合について、図9に従って説明する。この
「肉じゃが調理」のような煮込み調理を行う場合は、図
9(a)に示すように、加熱開始から一定時間は強い加
熱出力で加熱し、その後、調理終了までは弱い加熱出力
で加熱するように制御することが好ましい。このように
加熱制御すると、煮くずれやふきこぼれや焦げ付きを防
止することができる。
【0044】これに対して、本実施例では、マイクロ波
の供給モードを3タイプ備えている。そして、本発明者
は、上記3タイプのうちの第2の供給モード、即ち、下
部の励振口12からだけマイクロ波を加熱室2内に供給
する供給モードは、強い加熱出力でマグネトロン17を
発振駆動させる場合にガス火とほぼ同様な強い火力を有
していることを確認した。この場合、鍋(容器)内の水
が下部側を中心に強く加熱されることにより、鍋内の水
が激しく対流しながら加熱が進むようになっている。従
って、上記第2の供給モードは、煮込み調理時の最初の
強い加熱出力の加熱期間に適していることがわかった。
【0045】また、本発明者は、上記3タイプのうちの
第3の供給モード、即ち、上下2個の励振口11、12
からマイクロ波を加熱室2内に供給する供給モードは、
弱い加熱出力でマグネトロン17を発振駆動させる場
合、調理物の全体を均一に加熱できることを確認した。
この場合、鍋全体が均一に弱く加熱されることにより、
鍋内の水に激しい対流が発生しない状態で加熱が進むよ
うになっている。従って、上記第3の供給モードは、煮
込み調理時の弱い加熱出力で長時間加熱する加熱期間に
適していることがわかった。
【0046】そこで、「肉じゃが調理」を実行する場
合、図9(a)〜(c)に示すように、制御装置24
は、調理開始から最初の15分間、強い加熱出力(具体
的には500W)でマグネトロン17を駆動して加熱
し、しかも、このときは、切換器18を図5に示す位置
に位置付けて第2の供給モードでマイクロ波を加熱室2
内へ供給する。これにより、ガス火とほぼ同様な強い火
力で鍋(調理容器)内の水が加熱され、鍋内の水が激し
く対流しながら加熱が進行する。
【0047】この後、調理開始から15分が経過した時
点で、制御装置24はマグネトロン17の出力を弱く例
えば200Wに切り換える。これと同時に、制御装置2
4はポテンショメータ23からの検知信号に基づいてモ
ータ22を通電制御して切換器18を回転させ、該切換
器18を図4に示す位置に位置付けて第3の供給モード
でマイクロ波を加熱室2内へ供給する。これにより、弱
い加熱出力で鍋内の水全体が均一に加熱され、鍋内の水
に激しい対流が発生しない状態で加熱が進む。そして、
上記切換時点から30分が経過した時点(加熱調理開始
から45分が経過した時点)で、制御装置24はマグネ
トロン17を停止して煮込み調理を終了するように構成
されている。尚、上述した以外の第2の実施例の構成
は、第1の実施例の構成と同じである。
【0048】従って、上記第2の実施例においても、第
1の実施例とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
特に、第2の実施例では、「肉じゃが調理」を行う場合
に、図8に示すように、加熱開始から15分間は強い加
熱出力で且つ第2の供給モードで加熱し、その後、調理
終了までは弱い加熱出力で且つ第3の供給モードで加熱
するように制御したので、煮くずれやふきこぼれや焦げ
付きを確実に防止することができ、調理性能を大幅に向
上できる。
【0049】尚、上記実施例において、加熱出力を強弱
切り換えるに当たっては、インバータ装置によりマグネ
トロン17の発振出力を可変制御させる構成とすること
が考えられる。また、マグネトロン17を間欠通電する
と共にその間欠通電のデューティ(オン時間とオフ時間
のデューティ)を調整することにより、加熱出力を可変
制御させる構成とすることも好ましい。
【0050】一方、上記実施例では、煮込み調理時にお
ける弱い加熱出力で長時間加熱する場合に、第3の供給
モードでマイクロ波を加熱室2内へ供給する構成とした
が、これに代えて、図10に示す第3の実施例のように
第1の供給モードと第2の供給モードとを設定時間毎に
交互に切換えながら加熱する構成としても良い。この第
3の実施例の場合、制御装置24は、マグネトロン17
の出力を弱く(例えば200W)に切り換えたとき、同
時に、モータ22を通電制御して切換器18を回転させ
て図3に示す位置に位置付け、第1の供給モードでマイ
クロ波を加熱室2内へ供給する。そして、この後、例え
ば5分間が経過して時点で、制御装置24はモータ22
を通電制御して切換器18を回転させて図5に示す位置
に位置付け、第2の供給モードでマイクロ波を加熱室2
内へ供給する。以下、5分間が経過する毎に第1の供給
モードと第2の供給モードとを交互に切り換える動作が
調理終了まで繰り返されるように構成されている。
【0051】この構成の場合、弱い加熱出力で第1の供
給モードと第2の供給モードとが5分毎に交互に切り換
えられるので、鍋内の水全体が均一に加熱されるように
なり、鍋内の水に激しい対流が発生しない状態で加熱が
進む。従って、この第3の実施例においても、第2の実
施例とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0052】また、上記第2及び第3の実施例では、加
熱調理の途中において加熱出力を切り換えるときに、同
時にマイクロ波の供給モードを切り換える構成とした
が、これに限られるものではなく、図11に示す第4の
実施例のように、加熱出力を切り換えた時点から設定時
間である例えば5分間が経過した後で、マイクロ波の供
給モードを第3の供給モードに切り換える構成としても
良い。従って、この第4の実施例においても、第2の実
施例とほぼ同様な作用効果を得ることができる。尚、上
記第4の実施例では、加熱出力を切り換えた時点から設
定時間(5分間)が経過した後でマイクロ波の供給モー
ドを切り換える構成としたが、これに代えて、加熱出力
を切り換える時点の設定時間前(例えば5分前)の時点
でマイクロ波の供給モードを切り換える構成としても良
く、この構成の場合もほぼ同様な作用効果を得ることが
できる。
【0053】また、上記第4の実施例及びその変形例で
は、加熱出力を切り換えた時点から設定時間(5分間)
が経過した後、または加熱出力を切り換える時点の設定
時間前に、マイクロ波の供給モードを第3の供給モード
へ切り換えて加熱する構成としたが、この第3の供給モ
ードへ切り換えて加熱する構成に代えて、第1の供給モ
ードと第2の供給モードとを設定時間毎(例えば5分間
毎)に交互に切換えながら加熱する構成としても良い。
この構成の場合も、ほぼ同様な作用効果を得ることがで
きる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、マイクロ波切換手段によって、2個の励振口のうち
の一方の励振口からだけマイクロ波を供給する第1の供
給モードと、他方の励振口からだけマイクロ波を供給す
る第2の供給モードと、両方の励振口からマイクロ波を
供給する第3の供給モードとを切換え可能な構成とした
ので、2個の励振口を設けた構成において、より一層多
様な形状や種類の食品を加熱むらが生ずることなく良好
に加熱調理することができるという優れた効果を奏す
る。
【0055】この構成において、マイクロ波切換手段
を、1個のマグネトロンから発振されたマイクロ波を2
個の励振口へ導く導波管と、この導波管内に設けられ一
方の励振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態と他方
の励振口へ進行するマイクロ波を遮断する状態とを切換
える切換器とから構成し、そして、上記切換器を、回転
可能に設けられた平行に対向する2枚の円板と、これら
2枚の円板間に両円板を連結するように且つ両円板の周
囲部分における角度で約90度程度の領域内に配置され
るように設けられたマイクロ波反射用の3本のシャフト
とから構成すると、マイクロ波切換手段の具体的構成を
簡単な構成にて容易に実現することが可能である。
【0056】また、2個の励振口を加熱室の側壁の上下
部に配設すると、上部の励振口からマイクロ波を供給す
る第1の供給モードは平たい形状の食品を加熱するのに
適し、下部の励振口からマイクロ波を供給する第2の供
給モードは垂直方向に延びる高さが高い形状の食品を加
熱するのに適し、両方の励振口からマイクロ波を供給す
る第3の供給モードは大きな塊状の食品を加熱するのに
適する。更に、調理品目を設定しない調理を実行する場
合には、第3の供給モードを選択して加熱調理を実行す
ると、加熱むらが発生する可能性を極めて低くすること
ができる。
【0057】一方、調理品目を設定する調理を実行する
場合には、その調理品目に応じて第1ないし第3の供給
モードの中から一つの供給モードを選択して、或いは、
二つ以上の供給モードを組み合わせて加熱調理を実行す
る構成とすると、食品の形状や種類に応じて最適な供給
モードで加熱することができる。そして、供給モードの
切換えは、マイクロ波を発振開始する前に完了する構成
とすると、切換時にスパークが発生することを確実に防
止できる。
【0058】また、上記3つの供給モードには、高い加
熱出力を出し易い供給モードと、低い加熱出力を出し易
い供給モードとがある。そこで、設定された加熱出力に
基づいて上記3つの供給モードを切換えるモード切換制
御手段を備える構成とすると、加熱出力の大きさに適し
た供給モードを設定することができる。これにより、例
えば低い加熱出力で長時間煮込み調理をするときに、煮
くずれや吹きこぼれや焦げ付きを防止できるようにな
る。
【0059】そして、上記構成の場合、2個の励振口の
うちの一方を他方よりも上方に配設すると、下部の励振
口からマイクロ波を供給する第2の供給モードは高い加
熱出力を出し易いものとなり、高い加熱出力が必要な場
合にはこの供給モードを選択すると好ましい調理性能が
得られる。また、モード切換制御手段によって、加熱出
力が大きいときに下部の励振口からマイクロ波を供給す
る第2の供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小さい
ときに上部の励振口からマイクロ波を供給する第1の供
給モードと上記第2の供給モードとを一定時間毎に交互
に切換えながら加熱を実行するように構成すると、煮込
み調理時に吹きこぼれ等を防止できて適切な加熱調理を
実行できる。
【0060】また、モード切換制御手段によって、設定
された調理品目の調理を実行する場合に、加熱途中で加
熱出力が変化するときには、その変化に応じて供給モー
ドを切換えるように制御すると、加熱途中で加熱出力が
変化する調理においても一層適切な加熱調理を実行でき
る。更に、モード切換制御手段によって、加熱出力が大
きいときに下部の励振口からマイクロ波を供給する第2
の供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小さいときに
2個の励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モー
ドで加熱を実行すると、煮込み調理時に吹きこぼれ等を
防止できて最適な加熱調理を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す加熱室周辺の概略
縦断正面図
【図2】電子レンジの斜視図
【図3】加熱室周辺の側面図
【図4】切換器の異なる状態を示す図3相当図
【図5】切換器の更に異なる状態を示す図3相当図
【図6】ブロック図
【図7】マイクロ波の供給モードを切り換える加熱調理
の一例を示すための図
【図8】ターンテーブル及び食品の縦断正面図
【図9】本発明の第2の実施例を示すもので、マイクロ
波の供給モードを切り換える加熱調理例を示すための図
【図10】本発明の第3の実施例を示す図9相当図
【図11】本発明の第4の実施例を示す図9相当図
【符号の説明】
2は加熱室、4は扉、5は操作パネル、6はターンテー
ブル、7はモータ、9は重量センサ、10は右側壁部
(室壁)、11、12は励振口、13は機械室、14は
導波管、15は縦導波管部、16は横導波管部、17は
マグネトロン、18は切換器、19はマイクロ波切換手
段、20は円板、21はシャフト、22はモータ、22
aは回転軸、24は制御装置(モード切換制御手段)、
33は冷凍ミンチ(食品)を示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室の室壁に設けられ前記マグネトロンから発振
    されたマイクロ波を前記加熱室内へ供給する2個の励振
    口と、 これら2個の励振口のうちの一方の励振口からだけマイ
    クロ波を供給する第1の供給モードと、他方の励振口か
    らだけマイクロ波を供給する第2の供給モードと、両方
    の励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モードと
    を切換えるマイクロ波切換手段とを備えて成る電子レン
    ジ。
  2. 【請求項2】 マイクロ波切換手段を、1個のマグネト
    ロンから発振されたマイクロ波を2個の励振口へ導く導
    波管と、この導波管内に設けられ一方の励振口へ進行す
    るマイクロ波を遮断する状態と他方の励振口へ進行する
    マイクロ波を遮断する状態とを切換える切換器とから構
    成し、そして、 前記切換器を、回転可能に設けられた平行に対向する2
    枚の円板と、これら2枚の円板間に両円板を連結するよ
    うに且つ両円板の周囲部分における角度で約90度程度
    の領域内に配置されるように設けられたマイクロ波反射
    用の3本のシャフトとから構成したことを特徴とする請
    求項1記載の電子レンジ。
  3. 【請求項3】 2個の励振口を加熱室の側壁の上下部に
    配設したことを特徴とする請求項1または2記載の電子
    レンジ。
  4. 【請求項4】 調理品目が設定されない調理を実行する
    場合には、第3の供給モードを選択して加熱調理を実行
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の電子レンジ。
  5. 【請求項5】 調理品目が設定される調理を実行する場
    合には、その調理品目に応じて第1ないし第3の供給モ
    ードの中から一つの供給モードを選択して、或いは、二
    つ以上の供給モードを組み合わせて加熱調理を実行する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    電子レンジ。
  6. 【請求項6】 供給モードの切換えは、マイクロ波を発
    振開始する前に完了することを特徴とする請求項1ない
    し6のいずれかに記載の電子レンジ。
  7. 【請求項7】 加熱室と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記加熱室の室壁に設けられ前記マグネトロンから発振
    されたマイクロ波を前記加熱室内へ供給する2個の励振
    口と、 これら2個の励振口のうちの一方の励振口からだけマイ
    クロ波を供給する第1の供給モードと、他方の励振口か
    らだけマイクロ波を供給する第2の供給モードと、両方
    の励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モードと
    を切換えるマイクロ波切換手段と、 設定された加熱出力に基づいて前記3つの供給モードを
    切換えるモード切換制御手段とを備えて成る電子レン
    ジ。
  8. 【請求項8】 2個の励振口のうちの一方を他方よりも
    上方に配設したことを特徴とする請求項7記載の電子レ
    ンジ。
  9. 【請求項9】 モード切換制御手段は、加熱出力が切換
    わるときに、同時に供給モードを切換えることを特徴と
    する請求項7または8記載の電子レンジ。
  10. 【請求項10】 モード切換制御手段は、加熱出力が切
    換わった時点から設定時間経過後または加熱出力が切換
    わる時点の設定時間前に供給モードを切換えることを特
    徴とする請求項7または8記載の電子レンジ。
  11. 【請求項11】 モード切換制御手段は、加熱出力が大
    きいときに下部の励振口からマイクロ波を供給する第2
    の供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小さいときに
    上部の励振口からマイクロ波を供給する第1の供給モー
    ドと上記第2の供給モードとを一定時間毎に交互に切換
    えながら加熱を実行することを特徴とする請求項7ない
    し10のいずれかに記載の電子レンジ。
  12. 【請求項12】 モード切換制御手段は、設定された調
    理品目の調理を実行する場合において、加熱途中で加熱
    出力が変化するときには、その変化に応じて供給モード
    を切換えることを特徴とする請求項7ないし11のいず
    れかに記載の電子レンジ。
  13. 【請求項13】 モード切換制御手段は、加熱出力が大
    きいときに下部の励振口からマイクロ波を供給する第2
    の供給モードで加熱を実行し、加熱出力が小さいときに
    2個の励振口からマイクロ波を供給する第3の供給モー
    ドで加熱を実行することを特徴とする請求項7ないし1
    0または12のいずれかに記載の電子レンジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11273852A (ja) * 1998-03-25 1999-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 高周波加熱装置
CN104676675A (zh) * 2014-08-12 2015-06-03 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉及用于微波炉的激励器

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