JPH08185834A

JPH08185834A - 反射鏡付管球および照明装置

Info

Publication number: JPH08185834A
Application number: JP32731394A
Authority: JP
Inventors: Makoto Sakai; 誠酒井; Masayuki Takahashi; 正之高橋
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1994-12-28
Filing date: 1994-12-28
Publication date: 1996-07-16

Abstract

(57)【要約】【目的】封止部内の金属箔が酸化せずしかも光源構体
を反射鏡内に強固に固定できる、長寿命な反射鏡付管球
およびこの管球を用いた照明装置を提供することを目的
とする。【構成】管球本体１の圧潰封止部１２を反射面２１の
背面に突設した筒状基部２２、２３の内部に接着剤４を
介し接合した反射鏡２と、上記圧潰封止部１２の金属箔
１３、１３と対向した位置を外してこの反射鏡２の筒状
基部２２、２３の端部に係合された口金３とを備えた反
射鏡付管球Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３およびこの管球Ｌ１、Ｌ
２、Ｌ３Ｌを取付けた照明装置Ｔである。【効果】小形化と低コストがはかれ、外部リード線の
酸化が軽度で金属箔の酸化も抑制され、封止部において
金属箔の酸化に起因するリークやクラックの発生がな
い。また、衝撃や振動が加わっても管球本体は反射鏡の
透孔内から離脱することもなく強固に保持され、長寿命
の管球を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はハロゲン電球や高圧放電
ランプ等を反射鏡に取付けてなる反射鏡付管球およびこ
の反射鏡付管球を装着した照明装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の反射鏡付電球は、例えば実開平３
−１２４４６５号公報（以下、「従来例１」という。）
に記載されているような構造をなしている。

【０００３】この電球ＲＬを第７図を参照して説明す
る。すなわち、石英ガラスなどからなる反射鏡Ｒの背面
中央部に突設した筒状基部Ｋの貫通孔Ｈ内にハロゲン電
球Ｌの封止部Ｓを耐熱性の無機接着剤Ｃを介して接合
し、さらに、口金Ｂを備えた電気絶縁性のセラミックス
などからなる筐体Ｕ内に上記の筒状基部Ｋを収容して耐
熱性の無機接着剤Ｇを充填して接合している。

【０００４】また、上記のような接着剤を用いずに、メ
カニカルにバルブを反射鏡内に固定した反射鏡付電球も
例えば実公平５−２１２５９号公報（以下、「従来例
２」という。）や実開昭５７−５５１６１号公報（以
下、「従来例３」という。）に記載されている。

【０００５】この従来例２の反射鏡付電球を第８図を参
照して説明する。この電球ＲＬはバルブＥの封止部Ｓに
凹所Ｊを、また、反射鏡Ｒの筒状基部Ｋの貫通孔Ｈ内に
挿入した内部口金Ｂ１に突部Ｎを形成しておき、両者の
凹所Ｊおよび突部Ｎを係合することによって一体化し、
さらに、内部口金Ｂ１に外部口金Ｂ２を螺装することに
よって接着剤を用いずにハロゲン電球Ｌを反射鏡Ｒに取
着している。

【０００６】これによると、接着剤を使用していないの
で作業がし易く、また、熱膨張係数差による応力の発生
も少なく接着剤が剥がれるなどの虞がない。また、封止
部Ｓの周囲は金属板で埋め込まれていないので封止部Ｓ
が過熱されることはない。

【０００７】また、従来例３の反射鏡付電球ＲＬを第９
図を参照して説明する。これによると、反射鏡Ｒ内にお
いてバルブＥの封止部Ｓから延出したリード線Ｄを口金
Ｂに接続した記載がある。この公報記載のものも、接着
剤を使用していないので作業がし易く、また、封止部Ｓ
の周囲は開放されているので封止部Ｓが過熱されること
はない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例１では、ハロゲン化物を高温化してバルブ内にハロゲ
ンサイクルを生起させて、高効率化と長寿命化を図って
いるハロゲン電球Ｌで、このため点灯中バルブＥは高温
度となり、これに伴ないバルブ端部の封止部Ｓも相当に
温度が上がる。特に上記のように反射鏡Ｒおよび口金Ｂ
の筐体Ｕ内に充填された接着剤Ｃ、Ｇで二重に囲繞され
た封止部Ｓは高温度となる。このため、バルブＥのガラ
スとは完全な気密状態になってはいない外部リード線Ｄ
の表面が酸化してこの酸化が進行して金属箔Ｍ部分にま
でおよび、ついにはこの金属箔Ｍ部分をも酸化してリー
クを発生したり、酸化により高抵抗となって過熱しさら
に高温となって封止部Ｓにクラック等を生じることがあ
る。さらには、筐体Ｕを使用している分、管球全長が長
くなるとともに筐体Ｕコストアップとなる。

【０００９】また、上記従来例２では、固定手段が封止
部Ｓ等の寸法が所定通りであれば問題ないが、ガラス管
を圧潰など熱加工するものでは素材の肉厚、加工温度、
押圧加減などで完成後の寸法のばらつきが大きく、すな
わち寸法精度が悪いと封止部Ｓと内部口金Ｂ１との間で
適格な係合が行えないということがある。

【００１０】さらに、上記従来例３では、、電球本体Ｌ
の支持については詳述されていないが、このようなリー
ド線Ｄによる支持のみでは電球ＲＬに衝撃や振動が加わ
った場合に反射鏡Ｒ内において電球本体Ｌが移動して、
フィラメントＦ位置が焦点位置からずれるなどして、電
球ＲＬから照射光がくずれ所定の配光が得られないなど
のことがある。

【００１１】さらにまた、上記のハロゲン電球のほか、
点灯時に封止部や金属箔が高温度となるためハロゲン電
球と同様な封止部構成を採る高圧放電ランプにおいても
この金属箔の酸化の問題があった。

【００１２】本発明は管球を小形化するとともにコスト
の低減がはかれ、また、封止部内の金属箔が過熱されに
くく、したがって、酸化せず、さらに封止部にリークや
クラック等が生じることがない、電球や放電ランプを取
着した長寿命の反射鏡付管球およびこの管球を用いた照
明装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の反射鏡付管球は、バルブ内に光源構体を配設するとと
もに、この光源構体に接続した金属箔をバルブの一端部
に形成した圧潰封止部内に封止してなる管球本体と、反
射面の背面に突設した筒状基部内に上記管球本体の封止
部を接着剤を介して配設することができるように構成さ
れた反射鏡と、この反射鏡の筒状基部端部で上記管球本
体封止部の金属箔と対向する部分を除く位置に取着けら
れた口金とを具備していることを特徴としている。

【００１４】また、反射鏡内に取着される管球はハロゲ
ン電球等の白熱電球に限らず、封止部の気密導入体とし
て金属箔を用い点灯時に高温度となるメタルハライドラ
ンプや高圧水銀ランプ等の高圧放電ランプ等種々の管球
にも適用でき、この放電ランプの場合の光源構体は放電
電極が相当する。また、電球内に支持されるフィラメン
トは内部リード線に継線されているものに限らず、コイ
ル状のフィラメントの端部が延伸されて先端部が金属箔
に直接接続されたものであってもよく、内部リード線の
途中部分を巻回してコイル状部となして（図５中に図番
号１７で示す。）、フィラメントに加わる衝撃や振動を
この部分で吸収させるようにしてもよい。さらに、本発
明は螺旋ねじを有する捩込み形のＥ型のほか、他の形式
のＢＡ型やＰ型などの差込み形の口金にも適用できる。

【００１５】本発明の請求項２に記載の反射鏡付管球
は、バルブ内に光源構体を配設するとともに、この光源
構体に接続した金属箔をバルブの一端部に形成した圧潰
封止部内に封止してなる管球本体と、反射面の背面に突
設した横断面がほぼ長方形の筒状基部内に上記管球本体
の封止部を接着剤を介して配設することができるように
構成された反射鏡と、この反射鏡の筒状基部端部で上記
管球本体封止部の金属箔と対向する部分を除く位置に取
着けられたこの筒状基部端部と合致するほぼ長方形の筒
状をなす受容部およびこの受容部と連設したシェル部を
備えている口金とを具備していることを特徴としてい
る。

【００１６】本発明の請求項３に記載の反射鏡付管球
は、バルブが石英ガラスで形成され、上記金属箔がモリ
ブデン箔であることを特徴としている。また、上記バル
ブおよび上記金属箔の組合わせ材質は適宜選ぶことがで
きる。また、金属箔と内部あるいは外部リード線との溶
接に際して、その間にタンタルＴａなどの薄箔を介在さ
せて作業すると両者の溶接強度が向上するほか金属箔の
劣化を防ぐことができる。本発明の請求項４に記載の
反射鏡付管球は、反射鏡の筒状基部端部の外周面には係
止部が形成され、口金にはこの係止部と係合する係合部
が形成されていることを特徴としている。また、筒状基
部に口金を係合する構造は、口金スカート部や螺旋ねじ
部の一部に切り込みを設けこの切り込みを筒状基部側に
押し込んで係止するようにしてもよい。

【００１７】本発明の請求項５に記載の反射鏡付管球
は、係止部および係合部がねじ状であることを特徴とし
ている。

【００１８】本発明の請求項６に記載の反射鏡付管球
は、反射鏡の開口部には前面制光体が設けられているこ
とを特徴としている。

【００１９】本発明の請求項７に記載の照明装置は、ソ
ケットを有する器具本体と、上記請求項１ないし請求項
６のいずれか一記載の反射鏡付管球とを具備しているこ
とを特徴としている。また、照明装置（照明器具）は実
施例のほか、種々の形態のものに適用が可能である。

【００２０】

【作用】請求項１に記載の反射鏡付管球は、反射鏡の筒
状基部内でのみ圧潰封止部が接着剤で覆われ、圧潰封止
部と対向していない基部の端部の位置に口金が係合して
取付けられているので、口金部が封止部を覆うことがな
く口金部および接着剤囲繞による圧潰封止部の温度上昇
は僅かで、封止部内の金属箔の酸化は軽度に抑制され
る。

【００２１】また、請求項２に記載の反射鏡付管球は、
上記請求項１の記載と同様の作用を奏するほか、筒状基
部が圧潰封止部を受容し易い圧潰封止部と同形状のほぼ
長方形状をしている。

【００２２】また、請求項３に記載の反射鏡付管球は、
管球の封止部の材質がよく適合するもので、高温度で動
作するハロゲン電球や高圧放電ランプに適用できる。

【００２３】また、請求項４に記載の反射鏡付管球は、
口金側壁を複数箇所または線状に連続して押込み変形さ
せて反射鏡の筒状基部端部の外周面に係止した、圧潰封
止部と対向しない部分で接着剤を用いずに口金を係合取
着したもので、圧潰封止部の温度上昇を抑制できる。

【００２４】また、請求項５に記載の反射鏡付管球は、
反射鏡の筒状基部端部の外周面に形成したねじ状部に口
金を螺合させて係合取着したもので、上記請求項４に記
載と同様の作用を奏する。

【００２５】また、請求項６に記載の反射鏡付管球は、
従来品より圧潰封止部の温度を低減できるので、反射鏡
の開口部にレンズやフィルタ等の制光体を設けても、金
属箔酸化の程度を少なく抑制できる。

【００２６】さらに、請求項７に記載の照明装置は、上
記請求項１ないし請求項６に記載の反射鏡付管球を装着
して、圧潰封止部内の金属箔酸化の程度を少なく長期に
亘り所望の照明を行うことができる。

【００２７】

【実施例】以下、本発明の反射鏡付管球の第一の実施例
を図１を参照して説明する。図１は店舗照明等に用いら
れる投光用の反射鏡付電球Ｌ１である。

【００２８】図中１は一端封止型のハロゲン電球本体
で、この電球本体１は石英ガラスからなる直管状や端部
に直管部を備えた球状のバルブ１１の端部を圧潰して形
成した圧潰封止部１２を有する。また、この圧潰封止部
１２内にはモリブデン箔１３、１３等からなる金属箔が
気密に封止されている。そして、このモリブデン箔１
３、１３からバルブ１１の内部に延在する内部リード線
１４、１４間には光源構体としてコイル状のフィラメン
ト１５が継線されている。また、バルブ１１の外方には
一対の外部リード線１６、１６が延在している。また、
バルブ１１の内部には臭素や塩素等のハロゲンおよびア
ルゴン等の不活性ガスが封入されている。

【００２９】また、２は硬質ガラス、石英ガラス、セラ
ミックス、耐熱性の硬質合成樹脂や金属からなる反射鏡
で、回転放物面などの凹状をなす内面には反射面２１が
形成してある。この反射面２１の背面中央部には大小２
段の円筒状の筒状基部２２、２３が突設して形成され、
この筒状基部２２、２３の内部には２段の貫通孔２４、
２５が形成されているとともに２段目先端側の小径の筒
状基部２３端部の外周面には等間隔で複数個の凹部２
６、２６、…が設けられている。なお、この凹部２６、
２６、…はポンチ作業の関係から円筒状基部２２の中心
を通る相対向した位置に設けてあるのが好ましい。

【００３０】また、３はシェル３１の周囲に螺旋ねじ３
２が形成してあるＥ型の口金で、そのスカート部３３が
上記反射鏡２の筒状基部２３の端部に被せられ複数個の
凹部２６、２６、…が設けられた部分において外方から
ポンチなどで押圧して内方に突部３４、３４、…を突出
させて両者が係合するようにしている。そして、ハロゲ
ン電球１の圧潰封止部１２から導出した外部リード線１
６、１６の一方は口金３頂部のアイレット３５と、他方
は筒状基部２３と口金３の螺旋ねじ３２との間で挾圧接
続されている。なお、上記筒状基部２３端部の外周面の
凹部２６と口金３のスカート部３３に形成する突部３４
との係合部は局部的でなく、外周面に連続的に設けても
よい。

【００３１】なお、上記１段目の大径の円筒状基部２２
内部の貫通孔２４内には上記ハロゲン電球１の圧潰封止
部１２が収容されたとえばＡｌ₂Ｏ₃やＳｉＯ₂等を主
成分とした耐熱性の無機接着剤４を介して接合されてい
る。なお、通常、電球１のフィラメントコイル１５が上
記反射面２１の焦点位置にあるよう調整して接合されて
いる。

【００３２】また、反射面２１はダイクロイック膜と呼
ばれている高屈折率層膜を構成するＴｉＯ₂等と低屈折
率層膜を構成するＳｉＯ₂等とを交互に積層してなる多
層の可視光反射赤外線透過膜あるいはアルミニウム、
銀、クローム等の光熱反射膜が形成してある。

【００３３】この反射鏡付電球Ｌ１をソケットに装着し
て点灯すると、ハロゲン電球本体１部分を含む反射鏡付
電球Ｌの温度は上がる。これはフィラメントコイル１５
が発熱することによって生じる輻射熱や対流熱あるいは
各部の昇温による伝導熱によるもので、圧潰封止部１２
内に封止されているモリブデン箔１３、１３および外部
リード線１６、１６もフィラメントコイル１５からの直
接熱のほか内部リード線１４、１４やバルブ１１を通じ
て加熱される。

【００３４】しかし、本発明の構成によれば口金３が反
射鏡２の円筒状基部２２先端の端部に係合されていて、
電球本体１の圧潰封止部１２と対向する部分には口金３
部材が囲繞して配設されていない。すなわち、圧潰封止
部１２は１層の接着剤４層内に囲まれているのみなの
で、温度上昇の程度は低く封止部１２内でガラスと密着
していない外部リード線１６、１６の酸化の程度も軽度
である。そして、この外部リード線１６、１６の酸化が
軽度であることはモリブデン箔１３、１３には酸化が生
ぜず、封止部１２においてリークやクラックの発生の虞
がない。

【００３５】なお、電球本体封止部の金属箔部が反射鏡
および口金部を接合するそれぞれの接着剤で囲繞された
従来品と、本発明の第一実施例品との温度上昇具合を調
べた結果、本発明の場合は従来品に比べ金属箔部の温度
を約１０〜２０℃低下できた。また、電球本体１の圧
潰封止部１２は接着剤４層内に埋没しているので、反射
鏡付電球Ｌに衝撃や振動が加わっても反射鏡２の円筒状
基部２２の貫通孔２４内から離脱することもなく強固な
保持ができ、長寿命で耐衝撃、耐振性などの特性が向上
した電球を提供できる。

【００３６】また、図２ないし図４は本発明の第二の実
施例を示す。図中図１と同一部分には同一の符号を付し
てその説明は省略する。

【００３７】この反射鏡付電球Ｌ２は、口金３を設けな
くても使用できるピンタイプの電球で、（もちろん、図
１のタイプの電球本体１でもよい。）接着剤４中Ｉ固定
されたピン１８、１８の先端部に外部リード線１６、１
６（一方は図示されていない。）が接続されている。そ
して、反射鏡２の背面中央部には電球本体１の圧潰封止
部１２と同形の横断面がほぼ長方形状の筒状基部２２が
突設して形成され、この筒状基部２２の先端側の４面の
各端部の外周面にそれぞれ１個の凹部２６、２６、…が
設けられている。

【００３８】また、口金３はＥ型の螺旋ねじ３２が形成
してあるシェル部３１と、このシェル３１の開口部を覆
うよう形成された蓋状部３６とからなる。この蓋状部３
６は上記ほぼ長方形状の筒状基部２２の端部が挿入され
る、この筒状基部２２と合致するほぼ長方形状の受容部
３７が形成された筒状部３８を有する。なお、この蓋状
部３６周縁の折返部３９がシェル部３１と溶接やろう付
けにより接合あるいは一体成形されている。

【００３９】そして、口金３の蓋状部３６が上記反射鏡
２の筒状基部２２の端部に被せられ、長方形状の各外周
面に凹部２６、２６、…が設けられた部分において外方
からポンチなどで押圧して内方に突部３４、３４、…を
突出させて両者が係合するようにしてある。

【００４０】そして、この第二の実施例の反射鏡付電球
Ｌ２も、電球本体１の圧潰封止部１２と対向する部分に
は口金３部材が囲繞して配設されていないので、温度上
昇の程度は低く封止部１２内でガラスと密着していない
外部リード線１６、１６の酸化の程度も少なく、上記実
施例と同様な作用効果を奏し、長寿命で耐衝撃、耐振性
などの特性が向上した電球が得られる。

【００４１】また、図５は本発明の第三の実施例を示
す。図３は反射鏡２の前面にレンズなどの制光体を設け
てなる反射鏡付電球Ｌ３で、図１ないし図４と同一部分
には同一の符号を付してその説明は省略する。

【００４２】この反射鏡付電球Ｌ３は、反射鏡２の前方
開口部を覆って反射鏡２と同材質または異材質製の前面
レンズ５が溶接や接着剤あるいは保持部材により重合５
１されている。そして、反射鏡２の内面は徐々に小径と
なる４段の凹面状の反射面２１、２７と貫通孔２４、２
５が形成され、貫通孔２４内には上記ハロゲン電球１の
圧潰封止部１２が収容され接着剤４を介して接合されて
いる。また、この反射鏡２の背面中央部先端側の筒状基
部２３端部の外周面にはＥ型口金３の螺旋ねじ３２と合
致するねじ状部２８が形成してあり、このねじ状部２８
にはＥ型口金３が捩込まれて取付けられている。

【００４３】なお、この口金３の廻り止めとしては上記
実施例と同様な筒状基部２３に食い込むような突部３４
を形成しておけばよい。

【００４４】そして、この実施例の反射鏡付電球Ｌ３
は、特に前面レンズ５等によって反射鏡２体内に熱が籠
り電球本体１の温度が上がるが、従来構造の電球よりも
低温化でき、上記実施例と同様な作用効果を奏するほ
か、前面のレンズ５によって照射光の配光を制御でき
る。

【００４５】なお、反射鏡の開口部に配置される前面制
光体は配光を制御するレンズに限らず、特定波長のみを
通すフィルタ作用や着色作用などをなす透光体であって
もよく、反射鏡とは特に接合されていない着脱自在のも
のであってもよい。

【００４６】次に、本発明の照明装置の一実施例につい
て図６を参照して説明する。図６に示す照明装置（照明
器具）Ｔは基台６１から延びている腕部６２に取付けら
れたソケット６３に例えば上記第一実施例の反射鏡付電
球Ｌ１を装着している。そして、フィラメント１５に通
電することによって点灯される。

【００４７】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。たとえば、管球本体はバルブの内外面の少なくとも
一方の面に高屈折率層膜と低屈折率層膜とを交互に多層
積層してなる可視光透過赤外線反射膜を形成したもので
あってもよく、この管球の場合はバルブ温度が高くなる
ので一重の接着剤囲繞は昇温が少なく好ましい。また、
管球の用途は投光用など各種の照明に使用できる。

【００４８】

【発明の効果】以上詳述したように本発明の請求項１に
記載の反射鏡付管球は、反射鏡の筒状基部内でのみ圧潰
封止部が接着剤で覆われ、圧潰封止部と対向していない
基部の端部の位置に口金が係合して取付けられているの
で、口金部が封止部を覆うことがなく口金部および接着
剤囲繞による圧潰封止部の温度上昇は僅かで、封止部内
の金属箔の酸化は抑制される。

【００４９】したがって、外部リード線の酸化が軽度で
あることは金属箔の酸化も抑制され、封止部において金
属箔の酸化に起因するリークやクラックの発生がない。
また、管球本体は反射鏡内に接着剤で強固に固着されて
いるので衝撃や振動が加わっても透孔内から離脱するこ
ともなく強固に保持され、長寿命の管球を提供できる。

【００５０】また、請求項２に記載の反射鏡付管球は、
上記請求項１の記載と同様の効果を奏するほか、筒状基
部が圧潰封止部と同形状の対応した受容し易いほぼ長方
形状をしているので、その接合作業が容易である。

【００５１】また、請求項３に記載の反射鏡付管球は、
封止部の材質がよく適合するもので、高温度で動作する
ハロゲン電球や高圧放電ランプに適用して、金属箔の酸
化に起因するリークやクラックの発生を防止できる効果
がある。

【００５２】また、請求項４に記載の反射鏡付管球は、
圧潰封止部と対向しない筒状基部端部の外周面部分で、
接着剤を用いずに口金を係合取着したので、封止部の温
度上昇を抑制でき金属箔の酸化を防止できるほか、作業
が容易で強固な係合が行える。

【００５３】また、請求項５に記載の反射鏡付管球は、
螺旋ねじとねじ状部とを螺合させて係合取着したもの
で、上記請求項４に記載と同様の作用を奏する。

【００５４】また、請求項６に記載の反射鏡付管球は、
レンズやフィルタ等を設けることにより内部の温度が上
昇してしまうものにおいて好適し、従来品より圧潰封止
部の温度を低減して、金属箔酸化の程度を少なく抑制で
きる。

【００５５】さらに、請求項７に記載の照明装置は、上
記請求項１ないし請求項６に記載の反射鏡付管球を装着
して、圧潰封止部内の金属箔酸化の程度を少なく照明を
行うことができ長寿命化ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明反射鏡付管球の第一の実施例を示す一部
断面正面図である。

【図２】本発明反射鏡付管球の第二の実施例を示す一部
断面正面図である。

【図３】図２の一部切欠断面側面図である。

【図４】図２の口金部を示す斜視図である。

【図５】本発明反射鏡付管球の第三の実施例を示す一部
断面正面図である。

【図６】図１に示す反射鏡付管球を装着した照明装置
（照明器具）の斜視図である。

【図７】従来の反射鏡付電球の実施例を示す一部断面正
面図である。

【図８】従来の反射鏡付電球の他の実施例を示す一部断
面正面図である。

【図９】従来の反射鏡付電球の他の実施例を示す一部断
面正面図である。

【符号の説明】

Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３：反射鏡付電球（反射鏡付管球）１：ハロゲン電球（管球本体）１１：ガラスバルブ１２：圧潰封止部１３：モリブデン箔（金属箔）１５：フィラメント（光源構体）２：反射鏡２１：反射面２２、２３：筒状基部２４、２５：貫通孔２６：凹部２８：ねじ状部３：口金３１：螺旋ねじ３２：スカート部３４：突部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バルブ内に光源構体を配設するととも
に、この光源構体に接続した金属箔をバルブの一端部に
形成した圧潰封止部内に封止してなる管球本体と：反射
面の背面に突設した筒状基部内に上記管球本体の封止部
を接着剤を介して配設することができるように構成され
た反射鏡と；この反射鏡の筒状基部端部で上記管球本体
封止部の金属箔と対向する部分を除く位置に取着けられ
た口金と；を具備していることを特徴とする反射鏡付管
球。
【請求項２】バルブ内に光源構体を配設するととも
に、この光源構体に接続した金属箔をバルブの一端部に
形成した圧潰封止部内に封止してなる管球本体と：反射
面の背面に突設した横断面がほぼ長方形の筒状基部内に
上記管球本体の封止部を接着剤を介して配設することが
できるように構成された反射鏡と；この反射鏡の筒状基
部端部で上記管球本体封止部の金属箔と対向する部分を
除く位置に取着けられたこの筒状基部端部と合致するほ
ぼ長方形の筒状をなす受容部およびこの受容部と連設し
たシェル部を備えている口金と；を具備していることを
特徴とする反射鏡付管球。
【請求項３】上記バルブは石英ガラスで形成され、上
記金属箔はモリブデン箔であることを特徴とする請求項
１または請求項２に記載の反射鏡付管球。
【請求項４】上記反射鏡の筒状基部端部の外周面には
係止部が形成され、口金にはこの係止部と係合する係合
部が形成されていることを特徴とする請求項１または請
求項２に記載の反射鏡付管球。
【請求項５】上記係止部および係合部がねじ状である
ことを特徴とする請求項４に記載の反射鏡付管球。
【請求項６】上記反射鏡の開口部には前面制光体が設
けられていることを特徴とする請求項１ないし請求項５
のいずれか一記載の反射鏡付管球。
【請求項７】ソケットを有する器具本体と；上記請求
項１ないし請求項６のいずれか一記載の反射鏡付管球
と；を具備していることを特徴とする照明装置。