JPH08185329A - データ処理装置 - Google Patents

データ処理装置

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JPH08185329A
JPH08185329A JP6328359A JP32835994A JPH08185329A JP H08185329 A JPH08185329 A JP H08185329A JP 6328359 A JP6328359 A JP 6328359A JP 32835994 A JP32835994 A JP 32835994A JP H08185329 A JPH08185329 A JP H08185329A
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JP
Japan
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data
processor
signal
abnormal
output
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JP6328359A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Ogushi
喜代志 大櫛
Toyohito Hatashita
豊仁 畑下
Atsushi Inoue
淳 井上
Akira Hirata
明 平田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 障害発生に対する耐性を有するデータ処理装
置を得ることを目的としている。 【構成】 同期して同一の動作を行う3個のプロセッサ
と、このプロセッサからの出力されたデータ同士を比較
して異常プロセッサを検出し、異常プロセッサの入出力
状態と正常プロセッサの入出力状態を検出する検出回路
と、異常プロセッサの入出力状態と正常プロセッサの入
出力状態とが異なる場合に異常プロセッサの入出力状態
を継続させるように動作するバス制御回路およびデータ
セレクタとを備えている。 【効果】 異常プロセッサの入出力状態と正常プロセッ
サの入出力状態とが異なる場合でも、異常プロセッサが
ハングアップするのを防止することができ、さらに検出
回路の検出動作を継続させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、データ処理装置に関
するものであり、特に障害に対する耐性を有するデータ
処理装置(以下、フォールトトレラントデータ処理装置
と記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15、特開平5ー127936に示さ
れたフォールトトレラントデータ処理装置の構成図であ
る。このフォールトトレラントデータ処理装置は、プロ
セッサ11〜13、バスインタフェースユニット21、
22、システムバス31、32、バススイッチ110か
ら構成されている。
【0003】3個のプロセッサ11、12、13は同一
のクロックに同期して動作する。プロセッサ11は、バ
スインタフェースユニット21と直接接続されるととも
に、バススイッチ110を経由してバスインタフェース
ユニット22と接続されている。同様にプロセッサ13
は、バスインタフェースユニット22と直接接続される
とともに、バススイッチ110を経由してバスインタフ
ェースユニット21と接続されている。そしてもう1つ
のプロセッサ12はバスインタフェースユニット21、
22の双方と直接接続されている。また、バスインタフ
ェースユニット21はシステムバス31に、バスインタ
フェースユニット22はシステムバス32にそれぞれ接
続されている。バスインタフェースユニット21、22
は、直接接続された2個のプロセッサ11と12および
13と12からのデータをそれぞれ比較し、比較結果を
接続されたシステムバス31、32にそれぞれプロセッ
サ11および13のデータ出力と同時に出力する。
【0004】次にこのハードウエア構成によって障害に
対する耐性がどのように実現されるかを説明する。ま
ず、システムバス31、32にデータを供給する場合の
バスインタフェースユニット21、22の動作を説明す
る。今プロセッサ11に障害が発生したと仮定すると、
バスインターフェースユニット21は、プロセッサ11
および12からの出力データを比較し、これらのデータ
の不一致を検出する。この結果バスインターフェースユ
ニット21は、システムバス31へ出力データ不一致信
号を通知する。一方バスインタフェースユニット22に
は正常動作中のプロセッサ13および12からのデータ
が供給されるので、バスインタフェースユニット22は
データの不一致を検出せず、システムバス32に正常な
データを供給する。すなわちシステムバス31、32を
経由してデータを受け取るユニットは、システムバス3
1側のデータを使用せず、システムバス32側のデータ
を正しいデータとして使用することによりシステムは正
常に動作を継続できる。また、仮に比較用プロセッサ1
2に障害が発生した場合にはバスインタフェース21お
よび22においていずれも不一致が生じ、システムバス
31および32の両方に不一致信号が出力される。この
場合同時に2つのプロセッサに障害が発生する可能性は
非常に小さいということから、プロセッサ11と13が
同時に障害となったのではなく、プロセッサ12が故障
したものとみなして処理を継続する。
【0005】次にシステムバス31、32からデータを
受け取る場合のバスインタフェースユニット21、22
の動作を説明する。バスインタフェースユニット21、
22はそれぞれ対応するシステムバス31、32からデ
ータおよび不一致信号を受け、かつその結果を相互に連
絡する。そしてバスインタフェースユニット21、22
のどちらかが不一致信号を受けた場合には、その不一致
信号を受けたバスインタフェースユニットが受けたデー
タは誤りであると判断する。そして、もう一方のバスイ
ンタフェースユニットが受けたデータをプロセッサ1
1、12、13に供給する。これによりプロセッサボー
ド内の3個のプロセッサ11、12、13に対し正しい
データが供給される。もし、バスインタフェースユニッ
ト21、22の双方が不一致信号を受けた場合には、バ
スインタフェースユニット21、22の受けたデータは
ともに正しいものとして処理を継続する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のデータ処理装置
は上記のように構成されているため、障害に対する耐性
を十分には備えていなかった。例えば、異常プロセッサ
がバスインタフェースユニットに対してデータを出力す
る状態(以下、入力状態と記す)にあり、かつ正常プロ
セッサがバスインタフェースユニットに対してデータを
出力する状態(以下、出力状態と記す)にある場合にお
いては、異常プロセッサは期待しているデータを得られ
ないために、ハングアップしてしまうという問題があっ
た。また、異常プロセッサが出力状態にあり、かつ正常
プロセッサが入力状態にある場合においては、異常プロ
セッサは異常プロセッサにおいて生成されたデータを出
力することができないため、ハングアップしてしまうと
いう問題があった。そして異常プロセッサがハングアッ
プすることにより、異常プロセッサと正常プロセッサの
検出を行う検出手段に対して異常プロセッサからデータ
が出力されなくなり、検出手段では異常プロセッサの検
出をすることができなくなるという問題があった。
【0007】この発明は、障害に対する耐性を備えた、
例えば以下のようなデータ処理装置を得ることを目的と
している。異常プロセッサが入力状態であり、かつ正常
プロセッサが出力状態である場合、または異常プロセッ
サが出力状態であり、かつ正常プロセッサが入力状態で
ある場合にでも検出手段の動作を継続させるデータ処理
装置を得ることを第1の目的としている。また、異常プ
ロセッサが入力状態であり、かつ正常プロセッサが出力
状態である場合、または異常プロセッサが出力状態であ
り、かつ正常プロセッサが入力状態である場合にでも異
常プロセッサの処理を継続させるデータ処理装置を得る
ことを第2の目的としている。さらに、正常プロセッサ
にとって適正なタイミングで異常プロセッサをリセット
することができるデータ処理装置を得ることを第3の目
的としている。さらにまた、メモリに障害が発生した場
合にでも自動的に障害を復旧させ、適正に復旧されたか
否かを認識することができるデータ処理装置を得ること
を第4の目的とする。また、メモリの読み込みまたは書
き込み要求元においてメモリで障害が発生していること
を認識することができるデータ処理装置を得ることを第
5の目的としている。さらに、障害の自動復旧がなされ
た場合でも、障害の発生状況を知ることができるデータ
処理装置を得ることを第6の目的としている。さらにま
た、障害が発生したデータ処理ユニットから他のデータ
処理ユニットに適正に処理を切り替えることができるデ
ータ処理装置を得ることを第7の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るデータ処
理装置は、第1のデータを出力する出力処理等を含む処
理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力する
出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処理を
行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のプロセッサ
から出力された上記第1、第2のデータがそれぞれ入力
される第1の入力部と第2の入力部とを有し、上記第
1、第2のデータに基づいて上記第1、第2のプロセッ
サの中から異常プロセッサを検出し、上記異常プロセッ
サと上記異常プロセッサ以外のプロセッサの入出力状態
が異なる場合に上記異常プロセッサを特定して上記異常
プロセッサの入出力状態を通知する信号を出力する検出
手段と、上記検出手段が出力する上記信号に基づいて上
記検出手段の上記第1および第2の入力部の内上記異常
プロセッサに対応する入力部に第3のデータが供給され
るよう補助する補助手段とを備えたものである。
【0009】また、上記検出手段の上記第1および第2
の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力部に第
3のデータを供給する上記補助手段を備えたものであ
る。
【0010】さらに、第1のデータを出力する出力処理
等を含む処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータ
を出力する出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同
様の処理を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2の
プロセッサから出力された上記第1、第2のデータに基
づいて上記第1、第2のプロセッサの中から異常プロセ
ッサを検出し、上記異常プロセッサと上記異常プロセッ
サ以外のプロセッサの入出力状態が異なる場合に上記異
常プロセッサを特定して上記異常プロセッサの入出力状
態を通知する信号を出力する検出手段と、上記検出手段
が出力する上記信号に基づいて上記異常プロセッサに対
して上記異常プロセッサの処理を継続させるよう補助す
る継続補助手段とを備えたものである。
【0011】さらにまた、上記異常プロセッサが入力状
態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサが
出力状態である場合に上記異常プロセッサを特定して上
記異常プロセッサが入力状態であることを通知する信号
を出力する検出手段と、上記異常プロセッサの入力状態
を継続させるよう補助する上記継続補助手段とを備えた
ものである。
【0012】また、上記異常プロセッサが出力状態であ
り、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサが入力状
態である場合に上記異常プロセッサを特定して上記異常
プロセッサが出力状態であることを通知する信号を出力
する検出手段と、上記異常プロセッサの出力状態を継続
させるよう補助する上記継続補助手段とを備えたもので
ある。
【0013】さらに、上記検出手段が出力する上記信号
に基づいて上記異常プロセッサに対して応答データを出
力することにより、上記異常プロセッサの入力状態を継
続させるよう補助する上記継続補助手段とを備えたもの
である。
【0014】さらにまた、上記検出手段が出力する上記
信号に基づいて上記異常プロセッサから上記異常プロセ
ッサの処理により発生した異常データを出力させること
により、上記異常プロセッサの出力状態を継続させるよ
う補助する上記継続補助手段とを備えたものである。
【0015】また、第1のデータを出力する出力処理等
を含む処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを
出力する出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様
の処理を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のデ
ータに基づいて上記第1、第2のプロセッサの中から異
常プロセッサを検出する検出手段と、上記プロセッサに
設けられ、上記検出手段の検出結果に基づいて上記異常
プロセッサをリセットさせることを要求する信号である
リセット要求信号を出力するリセット要求出力手段と、
上記リセット要求信号にしたがって上記異常プロセッサ
にリセット信号を出力するリセット手段とを備えたこと
ものである。
【0016】さらに、上記リセット要求出力手段が上記
第1、第2のプロセッサに設けられたものである。
【0017】さらにまた、第4のデータを出力する出力
処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処理を行う
第3のプロセッサと、上記第1、第2、第4のデータの
中で他のどのデータとも一致しないデータを出力したプ
ロセッサを上記異常プロセッサとして検出する検出手段
とを備えたものである。
【0018】また、データを記憶する記憶手段と、上記
記憶手段に障害が発生した場合に上記記憶手段に記憶さ
せるべき第1のデータを保持する保持手段と、上記保持
手段が保持した上記第1のデータを上記記憶手段に書き
込む書き込み手段と、上記記憶手段に書き込んだ上記第
1のデータを読み込む読み込み手段と、上記読み込み手
段が読み込んだ上記第1のデータと上記保持手段が保持
した上記第1のデータとが一致するか否かを判別する判
別手段とを備えたものである。
【0019】さらに、上記読み込み手段が読み込んだ上
記第1のデータと上記保持手段が保持した上記第1のデ
ータとが不一致の場合に信号を出力する信号出力手段
と、上記信号出力手段から上記信号が出力され、かつ上
記記憶手段に読み込み要求があった場合に上記読み込み
要求元に対してエラー信号を出力するエラー信号出力手
段とを備えたものである。
【0020】さらにまた、障害が発生して復旧された場
合に、上記障害により発生した異常データと上記障害の
復旧により得られた正常データとを出力する第1の処理
手段と、上記第1の処理手段から出力される上記異常デ
ータと上記正常データを記憶する記憶手段とを備えたも
のである。
【0021】また、上記記憶手段に記憶された上記異常
データと上記正常データとを読み込む読み込み手段を備
えたものである。
【0022】さらに、プロセッサを含んで構成され、デ
ータ処理を行う第1のデータ処理ユニットと、上記第1
のデータ処理ユニットに含まれるプロセッサと異なるプ
ロセッサを含んで構成される第2のデータ処理ユニット
と、上記第1のデータ処理ユニットの正常異常に対応し
た第1の信号に基づいて上記第1の信号と異なる信号で
ある第2の信号を出力する信号出力手段と、上記第2の
信号に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが異常か
否かを判別する判別手段と、上記判別手段の判別結果に
基づいて上記第1のデータ処理ユニットが行うべき処理
を上記第2のデータ処理ユニットに処理させるよう制御
する制御手段とを備えたものである。
【0023】さらにまた、上記第1のデータ処理ユニッ
トの正常異常に対応して出力される上記第1の信号に基
づいて上記第2の信号の振幅を変化させる上記信号出力
手段を備えたものである。
【0024】また、上記第1のデータ処理ユニットの正
常異常に対応して出力される上記第1の信号に基づいて
上記2の信号の周波数を変化させる上記信号出力手段を
備えたものである。
【0025】さらに、上記第2の信号として複数個の信
号を出力する上記信号出力手段を備えたものである。
【0026】さらにまた、上記第2の信号と基準信号と
を比較することにより上記第1のデータ処理ユニットが
異常か否かを判別する上記判別手段を備えたものであ
る。
【0027】また、上記信号出力手段に一定周期で発振
する第1の発振信号を出力する第1の発振信号出力手段
と、上記第1のデータ処理ユニットが正常の場合には上
記第2の信号として上記第1の発振信号を出力し、上記
第1のデータ処理ユニットが異常の場合には上記第2の
信号として上記発振信号の振幅を変化させた信号を出力
する上記信号出力手段を備えたものである。
【0028】さらに、上記第1の発振信号と同一の第2
の発振信号を出力する第2の発振信号出力手段と、上記
第1の発振信号と上記第2の発振信号とが一致するか否
かを判別する第2の判別手段とを備えたものである。
【0029】
【作用】この発明においては、第1のプロセッサが第1
のデータを出力する出力処理等を含む処理を行い、第2
のプロセッサが第2のデータを出力する出力処理等を含
む上記第1のプロセッサと同様の処理を行い、検出手段
が上記第1、第2のプロセッサから出力された上記第
1、第2のデータがそれぞれ入力される第1の入力部と
第2の入力部とを有し、上記第1、第2のデータに基づ
いて上記第1、第2のプロセッサの中から異常プロセッ
サを検出し、上記異常プロセッサと上記異常プロセッサ
以外のプロセッサの入出力状態が異なる場合に上記異常
プロセッサを特定して上記異常プロセッサの入出力状態
を通知する信号を出力し、補助手段が上記検出手段が出
力する上記信号に基づいて上記検出手段の上記第1およ
び第2の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力
部に第3のデータが供給されるよう補助することによっ
て上記検出手段の上記第1、第2の入力部にデータが供
給される。
【0030】また、上記補助手段は、上記検出手段の上
記第1および第2の入力部の内上記異常プロセッサに対
応する入力部に第3のデータを供給することによって上
記検出手段の上記第1、第2の入力部にデータが供給さ
れる。
【0031】さらに、第1のプロセッサが第1のデータ
を出力する出力処理等を含む処理を行い、第2のプロセ
ッサが第2のデータを出力する出力処理等を含む上記第
1のプロセッサと同様の処理を行い、検出手段が上記第
1、第2のデータに基づいて上記第1、第2のプロセッ
サの中から異常プロセッサを検出し、上記異常プロセッ
サと上記異常プロセッサ以外のプロセッサの入出力状態
が異なる場合に上記異常プロセッサを特定して上記異常
プロセッサの入出力状態を通知する信号を出力し、継続
処理手段が上記検出手段が出力する上記信号に基づいて
上記異常プロセッサに対して上記異常プロセッサの処理
を継続させるよう補助することによって、上記異常プロ
セッサの処理が継続される。
【0032】さらにまた、上記異常プロセッサが入力状
態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサが
出力状態である場合に、上記検出手段が上記異常プロセ
ッサを特定して上記異常プロセッサが入力状態であるこ
とを通知する信号を出力し、上記継続補助手段が上記異
常プロセッサの入力状態を継続させるよう補助すること
によって、上記異常プロセッサの入力状態が継続され
る。
【0033】また、上記異常プロセッサが出力状態であ
り、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサが入力状
態である場合に、上記検出手段が上記異常プロセッサを
特定して上記異常プロセッサが出力状態であることを通
知する信号を出力し、上記継続補助手段が上記異常プロ
セッサの出力状態を継続させるよう補助することによっ
て、上記異常プロセッサの出力状態が継続される。
【0034】さらに、上記検出手段が出力する上記信号
に基づいて、上記継続補助手段が上記異常プロセッサに
対して応答データを出力し、上記異常プロセッサは上記
応答データを受信することで入力状態を継続する。
【0035】さらにまた、上記検出手段が出力する上記
信号に基づいて、上記継続補助手段が上記異常プロセッ
サから上記異常プロセッサの処理により発生した異常デ
ータを出力させ、上記異常プロセッサは上記異常データ
を出力することで出力状態を継続する。
【0036】また、第1のプロセッサが第1のデータを
出力する出力処理等を含む処理を行い、第2のプロセッ
サが第2のデータを出力する出力処理等を含む上記第1
のプロセッサと同様の処理を行い、検出手段が上記第
1、第2のデータに基づいて上記第1、第2のプロセッ
サの中から異常プロセッサを検出し、上記プロセッサに
設けられたリセット要求出力手段が上記検出手段の検出
結果に基づいて上記異常プロセッサをリセットさせるこ
とを要求する信号であるリセット要求信号を出力し、リ
セット手段が上記リセット要求信号にしたがって上記異
常プロセッサにリセット信号を出力し、上記異常プロセ
ッサがリセットされる。
【0037】さらに、上記リセット要求出力手段が上記
第1、第2のプロセッサに設けられ、上記第1、第2の
うちいずれかのプロセッサに設けられたリセット要求出
力手段から出力される上記リセット要求信号に基づいて
上記異常プロセッサがリセットされる。
【0038】さらにまた、第3のプロセッサが第4のデ
ータを出力する出力処理等を含む上記第1のプロセッサ
と同様の処理を行い、上記検出手段が上記第1、第2、
第4のデータの中で他のどのデータとも一致しないデー
タを出力したプロセッサを上記異常プロセッサとして検
出する。
【0039】また、記憶手段がデータを記憶し、保持手
段が上記記憶手段に障害が発生した場合に上記記憶手段
に記憶させるべき第1のデータを保持し、書き込み手段
が上記保持手段が保持した上記第1のデータを上記記憶
手段に書き込み、読み込み手段が上記記憶手段に書き込
んだ上記第1のデータを読み込み、判別手段が上記読み
込み手段が読み込んだ上記第1のデータと上記保持手段
が保持した上記第1のデータとが一致するか否かを判別
する。
【0040】さらに、信号出力手段が上記読み込み手段
が読み込んだ上記第1のデータと上記保持手段が保持し
た上記第1のデータとが不一致の場合に信号を出力し、
上記信号出力手段から上記信号が出力され、かつ上記記
憶手段に読み込み要求があった場合に、信号出力手段が
上記読み込み要求元に対してエラー信号を出力し、上記
読み込み要求元は上記エラー信号を受信する。
【0041】さらにまた、障害が発生して復旧された場
合に、第1の処理手段が上記障害により発生した異常デ
ータと上記障害の復旧により得られた正常データとを出
力し、記憶手段が上記第1の処理手段から出力された上
記異常データと上記正常データを記憶する。
【0042】また、読み込み手段が上記記憶手段に記憶
された上記異常データと上記正常データとを読み込み、
上記記憶手段に記憶された上記異常データと上記正常デ
ータを得る。
【0043】さらに、プロセッサを含んで構成されてデ
ータ処理を行う第1のデータ処理ユニットの正常異常に
対応した第1の信号に基づいて、信号出力手段が上記第
1の信号と異なる信号である第2の信号を出力し、第1
の判別手段が上記第2の信号に基づいて上記第1のデー
タ処理ユニットが異常か否かを判別し、制御手段が上記
第1の判別手段の判別結果に基づいて上記第1のデータ
処理ユニットが行うべき処理を上記第1のデータ処理ユ
ニットに含まれるプロセッサと異なるプロセッサを含ん
で構成される第2のデータ処理ユニットに処理させるよ
う制御し、上記第2のデータ処理ユニットは上記第1の
データ処理ユニットが行うべき処理を行う。
【0044】さらにまた、上記信号出力手段が上記第1
のデータ処理ユニットの正常異常に対応して出力される
上記第1の信号に基づいて上記第2の信号の振幅を変化
させ、上記第1の判別手段が上記振幅が変化された第2
の信号に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが異常
か否かを判別する。
【0045】また、上記信号出力手段が上記第1のデー
タ処理ユニットの正常異常に対応して出力される上記第
1の信号に基づいて上記2の信号の周波数を変化させ、
上記第1の判別手段が上記周波数が変化された第2の信
号に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが異常か否
かを判別する。
【0046】さらに、上記信号出力手段が上記第2の信
号として複数個の信号を出力し、上記第1の判別手段が
上記複数個の信号に基づいて上記第1のデータ処理ユニ
ットが異常か否かを判別する。
【0047】さらにまた、上記第1の判別手段が上記第
2の信号と基準信号とを比較することにより上記第1の
データ処理ユニットが異常か否かを判別する。
【0048】また、第1の発振信号出力手段が上記信号
出力手段に一定周期で発振する第1の発振信号を出力
し、上記第1のデータ処理ユニットが正常の場合には上
記信号出力手段が上記第2の信号として上記第1の発振
信号を出力し、上記第1のデータ処理ユニットが異常の
場合には上記信号出力手段が上記第2の信号として上記
第1の発振信号の振幅を変化させた信号を出力し、上記
判別手段が上記第1の発振信号の振幅の変化に基づいて
上記第1のデータ処理ユニットが異常か否かを判別す
る。
【0049】さらに、第2の発振信号出力手段が上記第
1の発振信号と同一の第2の発振信号を出力し、第2の
判別手段が上記第1の発振信号と上記第2の発振信号と
が一致するか否かを判別する。
【0050】
【実施例】
実施例1.この実施例は、ボーディング回路、リセット
回路、メモリ復旧回路、エラーロギング回路、ハートビ
ート回路を備えることにより障害に対する耐性を備えた
ものであり、以下図1〜11に基づいて説明する。図1
は、実施例1におけるデータ処理装置の構成図である。
データ処理装置には少なくとも1つのデータ処理ユニッ
ト50が存在し、そのデータ処理ユニット50は後で詳
述するプロセッサ11〜13、バス制御回路31〜3
2、ボーディング回路100、リセット回路200、メ
モリ復旧回路300、エラーロギング回路400、ハー
トビート回路500から構成されている。
【0051】ここで、プロセッサ11〜13、バス制御
回路31〜32、ボーディング回路100、リセット回
路200、メモリ復旧回路300、エラーロギング回路
400、ハートビート回路500の機能を概説する。図
において11、12、13はそれぞれ正常状態で同一の
クロック信号に同期して同一の処理動作を行ってデータ
を出力するプロセッサである。100はプロセッサ11
〜13が出力したデータを比較し、そのうち正常なデー
タを後述のバス制御回路に送信するボーディング回路で
あり、またこのボーディング回路100は後述のバス制
御回路から送信されたデータをプロセッサ11〜13に
送信する。21、22は、プロセッサ11〜13から出
力されてボーディング回路100によって送信されたデ
ータを後述のシステムバスに送信するバス制御回路であ
り、またこのバス制御回路は後述のシステムバスから送
信されたデータをボーディング回路100に送信する。
【0052】31、32はバス制御回路21、22から
送信されたデータを伝播させるための伝送路であるシス
テムバスである。200はプロセッサ11、12、13
の内異常が発生したプロセッサのみをリセットさせるよ
うにプロセッサ11、12、13に信号を出力するリセ
ット回路である。41、42はそれぞれシステムバス3
1、32上を伝播するデータを記憶するメモリであり、
300はメモリ41またはメモリ42に障害が発生した
場合にメモリの復旧処理を行うメモリ復旧回路である。
400はシステムバス31、32に接続された回路で障
害が発生した場合にその障害に関するデータを記憶する
エラーロギング回路、500はデータ処理ユニット50
を多重構成した場合に異常が発生したデータ処理ユニッ
トから他のデータ処理ユニットに処理を切り替えるため
の異常通知を行うハートビート回路である。以下、ボー
ディング回路100、リセット回路200、メモリ復旧
回路300、エラーロギング回路400、ハートビート
回路500について各回路ごとにその内部構成および処
理動作を具体的に説明する。
【0053】まず、ボーディング回路100を図2〜図
4に基づいて詳細に説明する。図2はボーディング回路
100の内部構成図である。最初に、バス制御回路2
1、22にデータを出力するために機能する回路につい
て説明する。図2(A)は、プロセッサ11、12、1
3から出力されたデータをバス制御回路21、22に送
信するために機能するボーディング回路100内の回路
構成図である。図2(A)において、101はプロセッ
サ11、12、13から出力されたデータ同士を比較し
て異常なプロセッサ(以下、異常プロセッサと記す)を
検出し、異常プロセッサがプロセッサ11〜13のうち
どれであるか示す信号を後述のデータセレクタに送信す
る検出回路である。この検出回路101は、プロセッサ
11〜13に対応する入力部1011〜1013を有し
ている 102は検出回路101から送信される異常プロセッサ
を特定する信号に応じてプロセッサ11、12の内いず
れかの正常なプロセッサ(以下、正常プロセッサと記
す)の出力データをバス制御回路21に送信するデータ
セレクタであり、103は検出回路101からの異常プ
ロセッサの通知に応じてプロセッサ12、13の内いず
れかの正常なプロセッサの出力データをバス制御回路2
2に送信するデータセレクタである。
【0054】次に、バス制御回路21、22からデータ
が入力される場合に機能する回路について説明する。図
2(B)は、システムバス31または32からバス制御
回路21、22に入力されたデータをプロセッサ11、
12、13に送信するために機能するボーディング回路
100内の回路構成図である。図2(B)において、1
01は図2(A)の検出回路に相当する検出回路であ
り、104は検出回路101での異常プロセッサの検出
に応じて、プロセッサ11が正常の場合にはバス制御回
路21からのデータを、またはプロセッサ11が異常の
場合にはバス制御回路22からのデータを送信するデー
タセレクタである。データセレクタ105、106もデ
ータセレクタ104と同様に、プロセッサ12、13そ
れぞれにバス制御回路21またはバス制御回路22から
のデータを送信する。
【0055】次に、ボーディング回路100の処理動作
について図2〜4に基づいて説明する。最初にプロセッ
サ11、12、13すべてが正常な場合のボーディング
回路100の処理動作について説明する。
【0056】まず正常プロセッサであるプロセッサ1
1、12、13から出力されたデータをバス制御回路2
1、22に送信する場合の処理動作について説明する。
プロセッサ11〜13は、計算処理により得られた計算
結果(以下、出力データ)、又は必要なデータの入力を
他の回路に対して要求する旨を示すデータ(以下、入力
要求データ)を検出回路101の入力部1011〜10
13に送信する。そして、検出回路101はプロセッサ
11〜13から出力された出力データ同士、入力要求デ
ータ同士または出力データと入力要求データとを比較し
て、プロセッサ11〜13から異常プロセッサを検出す
る。
【0057】検出回路101は以下のように異常プロセ
ッサ検出のための動作を行う。検出回路101は、この
プロセッサ11〜13から出力された3つのデータの中
で他のどのデータとも一致しないデータがあった場合に
は、そのデータを間違ったデータと判断し、残る2つの
一致したデータを正常なデータと判断する。そして検出
回路101はこの間違ったデータを出力したプロセッサ
を異常プロセッサと判断し、それ以外の2つのプロセッ
サを正常プロセッサと判断する。このような多数決に基
づいた異常プロセッサ検出においては、2つ以上のプロ
セッサが同時に障害となる確率は極めて小さいことを前
提としているため、プロセッサ11〜13が出力するデ
ータすべてが異なったデータとなることは想定していな
い。
【0058】また、検出回路101は、プロセッサ1
1、12、13から出力されるデータから対応するプロ
セッサ11、12、13の入出力状態をそれぞれ検出す
る。ここで入出力状態とは、入力状態、出力状態のいず
れかの状態のことをいい、前者はプロセッサ11〜13
がデータセレクタ104〜106を介してバス制御回路
からデータを受ける状態のことであり、後者はプロセッ
サ11〜13がデータセレクタ102、103に対して
データを出力する状態のことである。検出回路101は
以下のようにプロセッサ11、12、13が上述の入出
力状態の内いずれの状態にあるのかを検出する。検出回
路101はプロセッサ11〜13から出力されるデータ
の内容を調べ、プロセッサ11〜13から出力されるデ
ータが出力データであれば、そのデータを出力したプロ
セッサは出力状態であると検出し、プロセッサ11〜1
3から出力されるデータが入力要求データであれば、そ
のデータを出力したプロセッサは入力状態であると検出
する。
【0059】そしてプロセッサ11〜13がすべて正常
プロセッサであると検出回路101が判断した場合に
は、検出回路101はデータセレクタ102、103に
対しては何の信号も出力しない。検出回路101から何
の信号も送信されない場合にデータセレクタ102は、
あらかじめ定められたプライオリティ付けによりプロセ
ッサ11が出力したデータをバス制御回路21に送信す
る。また、データセレクタ103についてもデータセレ
クタ102と同様に、あらかじめ定められたプライオリ
ティ付けによりプロセッサ12が出力したデータをバス
制御回路22に送信する。プライオリティ付けは、回路
構築時にあらかじめデータセレクタ102、103に設
定されている。つまり、図3(A)に示すように正常プ
ロセッサ11から出力されたデータがバス制御回路21
に送信され、正常プロセッサ12から出力されたデータ
がバス制御回路22に送信される。そして、バス制御回
路21、22によりシステムバス31、32に対して正
常プロセッサ11および正常プロセッサ12から出力さ
れたデータが送信される。
【0060】次にバス制御回路21、22から正常プロ
セッサであるプロセッサ11、12、13に対してデー
タを送信する場合におけるボーディング回路の処理動作
について説明する。検出回路101は上述の多数決に基
づいた検出動作によりプロセッサ11〜13の中から異
常プロセッサを検出する。プロセッサ101〜103は
すべて正常プロセッサの場合には、検出回路101は異
常プロセッサが無いと判断し、データセレクタ104〜
105に対して何の信号も出力しない。データセレクタ
104は、検出回路101から何の信号も送信されない
場合には、バス制御回路21から送信されたデータをプ
ロセッサ11に送信する。データセレクタ105、10
6についてもそれぞれ同様にバス制御回路21から送信
されたデータをプロセッサ12、13に送信する。つま
り、図3(B)に示すようにバス制御回路21から正常
プロセッサ11〜13すべてに対してデータが送信され
る。
【0061】次に、プロセッサ11〜13のうち1つが
異常プロセッサである場合のボーディング回路の処理動
作について説明する。まずプロセッサ13が異常プロセ
ッサであり、かつプロセッサ13の入出力状態が正常プ
ロセッサ11、12の入出力状態と同じ場合について説
明する。
【0062】最初に異常プロセッサ13、正常プロセッ
サ11、12がすべて出力状態の場合について説明す
る。検出回路101は前述の多数決に基づいた検出動作
によりプロセッサ13が異常プロセッサであることを検
出する。そしてさらに検出回路101は、異常プロセッ
サ13、正常プロセッサ11、12が上述の入出力状態
の内いずれの状態にあるのかを調べる。異常プロセッサ
13と正常プロセッサ11、12がともに出力状態であ
ると検出回路101が判断した場合には、検出回路10
1はプロセッサ13が異常プロセッサである旨の信号を
データセレクタ103に出力する。プロセッサ11、1
2はともに正常プロセッサであるので、検出回路101
はデータセレクタ102に対して何の信号も出力しな
い。データセレクタ102は、検出回路101から何の
信号も送信されない場合には、上述のあらかじめ定めら
れたプライオリティ付けによりプロセッサ11が出力し
たデータをバス制御回路21に送信する。検出回路10
1からプロセッサ13が異常である旨の信号を受信した
データセレクタ103は、正常プロセッサ12が出力し
たデータをバス制御回路22に送信する。
【0063】次に異常プロセッサ13、正常プロセッサ
11、12がすべて入力状態の場合について説明する。
検出回路101は、前述の多数決に基づいた検出動作に
よりプロセッサ13が異常プロセッサであることを検出
し、そしてさらに異常プロセッサ13と正常プロセッサ
11、12とが上述の入出力状態の内いずれの状態にあ
るのかを検出する。異常プロセッサ13と正常プロセッ
サ11、12がともに入力状態であると検出回路101
が判断した場合には、検出回路101はデータセレクタ
106にプロセッサ13が異常プロセッサである旨の信
号を出力する。検出回路101は、その他のデータセレ
クタ104、105に対しては何の信号も出力しない。
検出回路101から信号を受信したデータセレクタ10
6は、プロセッサ13に対してバス制御回路22からの
データを送信する。データセレクタ104、105は検
出回路101から何の信号も送信されない場合には、プ
ロセッサ11、12に対してバス制御回路21からのデ
ータを送信する。
【0064】次に異常プロセッサ103と正常プロセッ
サ101、102の入出力状態が異なる場合について説
明する。最初に異常プロセッサ103が入力状態であ
り、かつ正常プロセッサ101、102が出力状態であ
る場合について説明する。検出回路101は、前述の多
数決に基づいた検出動作によりプロセッサ13が異常プ
ロセッサであることを検出し、そしてさらに異常プロセ
ッサ13と正常プロセッサ11、12とが上述の入出力
状態の内いずれの状態にあるのかを検出する。データ処
理ユニット50は、データ処理ユニット50全体の処理
動作としては正常プロセッサに合わせて動作する。すな
わち、異常プロセッサ13が入力状態で正常プロセッサ
11、12が出力状態の場合には、データ処理ユニット
50全体としてはプロセッサ11、12からデータを出
力させるように動作する。そしてプロセッサ11、12
から出力されたデータはデータセレクタ102を介して
バス制御回路21に対して送信される。この処理動作に
ついては、先に説明した処理動作と同様であるので説明
は省略する。
【0065】また、異常プロセッサ13には、検出回路
101、バス制御回路22およびデータセレクタ106
によって次のような処理がなされる。異常プロセッサ1
3が入力状態で正常プロセッサ11、12が出力状態の
場合に検出回路101は、データセレクタ106にプロ
セッサ13が異常プロセッサである旨の信号を出力す
る。そして同時に、プロセッサ13が異常プロセッサで
あること、および異常プロセッサ13が入力状態である
旨の信号をバス制御回路22に対して出力する。検出回
路101から出力された信号を受信することにより異常
プロセッサ13が入力状態であることを認識したバス制
御回路22は、異常プロセッサ13に対してダミー応答
を送信する。検出回路101から出力された信号を受信
することによりプロセッサ13が異常プロセッサである
ことを認識したデータセレクタ106は、異常プロセッ
サ13に対してバス制御回路22から送信されたダミー
応答を送信する。このときデータセレクタ104、10
5は、バス制御回路22から送信されたダミー応答をプ
ロセッサ11、12に送信しない。
【0066】つまり、図4(A)に示すように正常プロ
セッサ11から出力されたデータがバス制御回路21に
対して送信される。そして異常プロセッサ13に対して
はバス制御回路22からダミー応答が送信される。バス
制御回路22とデータセレクタ106はこのような処理
を行うことにより、異常プロセッサの入力状態を継続さ
せるように補助する。
【0067】次に異常プロセッサ13が出力状態であ
り、かつ正常プロセッサ11、12が入力状態である場
合について説明する。検出回路101は、前述の多数決
に基づいた検出動作によりプロセッサ13が異常プロセ
ッサであることを検出し、さらに異常プロセッサ13が
出力状態であり、かつ正常プロセッサ11、12が入力
状態であることを検出する。このデータ処理ユニット5
0は、データ処理ユニット50全体の処理動作としては
正常プロセッサに合わせて動作する。すなわち、異常プ
ロセッサ13が出力状態で正常プロセッサ11、12が
入力状態の場合には、データ処理ユニット50全体とし
てはバス制御回路21から正常プロセッサ11、12に
対してデータを送信するように動作する。この処理動作
については、先に説明した処理動作と同様であるので説
明は省略する。
【0068】また、異常プロセッサ13に対しては、検
出回路101、データセレクタ103およびバス制御回
路22によって次のような処理がなされる。検出回路1
01は、データセレクタ103にプロセッサ13が異常
であることを示す信号を出力する。そして同時に、検出
回路101は、バス制御回路22に対してプロセッサ1
3が異常プロセッサであること、および異常プロセッサ
13が出力状態であることを示す信号を出力する。検出
回路101から出力された信号によってプロセッサ13
が異常プロセッサであることを認識したデータセレクタ
103は、異常プロセッサ13から出力されたデータ
(以下、異常データと記す)をバス制御回路22に送信
する。検出回路101から出力された信号によって異常
プロセッサ13が入力状態であることを認識したバス制
御回路22は、異常プロセッサ13から出力された異常
データをデータセレクタ103を介して受信した後廃棄
する。異常プロセッサ13から出力された異常データ
は、バス制御回路22からシステムバス32に対して送
信されることはない。
【0069】つまり、図4(B)に示すようにシステム
バス31からバス制御回路21に送信されたデータが正
常プロセッサ11、12に対して送信される。そして、
異プロセッサ13から出力された異常データがバス制御
回路22に送信され、バス制御回路22は異常プロセッ
サ13から出力された異常データを廃棄する。データセ
レクタ103とバス制御回路22はこのような処理をす
ることにより、異常プロセッサ13の出力状態を継続さ
せるように補助する。データセレクタ103は異常プロ
セッサ13が全く出力待ちを起こさないように動作する
のが望ましいが、異常プロセッサ13にある程度の出力
待ちが生じても、最終的に異常プロセッサ13の出力状
態が継続できればよい。
【0070】以上述べたことから明らかなように、正常
プロセッサの入出力状態と異常プロセッサの入出力状態
が異なった場合にでも異常プロセッサの処理を継続させ
るよう補助するため、異常プロセッサがハングアップす
ることを防止することができる。さらに異常プロセッサ
から検出手段101に対して異常データが出力されなく
なることにより、多数決に基づいた検出動作を行うこと
ができなくなるのを防止することができる。また、異常
プロセッサに生じた障害が一時的なものであれば、異常
プロセッサに処理を継続させることによって正常に動作
にもどる可能性もある。
【0071】なお、この実施例では異常プロセッサがハ
ングアップすることを防止しているが、検出手段101
へデータが供給されなくなることだけを防止するために
は、以下のように動作するようにしてもよい。図5に基
づいてその動作を説明する。検出回路101が異常プロ
セッサ13を検出し、さらに異常プロセッサ13と正常
プロセッサ11、12とが上述の入出力状態の内いずれ
の状態であるのかを検出する。異常プロセッサ13の入
力状態と正常プロセッサ11、12の入出力状態とが異
なっていると検出回路101が判断した場合(例えば異
常プロセッサ13が入力状態であり、正常プロセッサ1
1、12が出力状態と判断した場合)には、検出回路1
01はデータ供給回路14に対して異常プロセッサ13
を特定するとともに異常プロセッサ13の入出力状態と
正常プロセッサ11、12の入出力状態が異なることを
示す信号を送信する。
【0072】検出回路101から信号を受信したデータ
供給回路14は、検出回路101内の入力部1013に
対して伝送路L 1によってダミー信号を送信する。ダミ
ー信号を受信した検出回路101は、正常プロセッサ1
1、12から出力されたデータと、データ供給回路14
から出力されたダミー信号の3種類のデータによって前
述の多数決に基づいた検出動作を続行することができ
る。このような方法では、異常プロセッサ13がハング
アップすることを防止することは困難であるが、少なく
とも検出回路101の検出処理を続行させることができ
る。また、データ供給回路14から検出回路101内の
入力部1013に対して直接ダミー信号が送信するの
で、迅速に対応することができる。このような方法の他
にも、信号出力回路14が図5に示した伝送路L2を用
いることにより正常プロセッサ11に対して検出回路1
01内の入力部1013に対してダミー信号を出力する
ように指示する信号を送信し、この信号を受信したプロ
セッサ11が検出回路101内の入力部1013に対し
てダミー信号を送信するようにしても良い。要するに、
少なくとも検出回路101の検出処理を続行させるため
には、検出回路101の入力部1011、1012、1
013にデータまたはダミー信号が供給されるように構
成すれば良い。
【0073】また、この実施例における検出回路101
はプロセッサ11〜13から出力されたデータに基づい
て異常プロセッサを検出するが、検出回路はプロセッサ
に対して入力されるデータによって異常プロセッサを検
出してもよい。
【0074】次に、リセット回路200を図6、図7に
基づいて詳細に説明する。まずリセット回路200の説
明に先立ち、従来のデータ処理装置におけるリセット動
作について説明する。従来のデータ処理装置では、3個
のプロセッサすべてにリセット信号が入力されていたた
め、障害が発生したプロセッサだけでなく、正常に動作
中のプロセッサもリセットされてしまう問題があった。
この実施例におけるリセット回路200は、異常なプロ
セッサだけをリセットするものである。
【0075】まず、異常なプロセッサだけをリセットさ
せるために用いられる信号について説明する。図6は、
リセット回路200周辺部の接続状態を示す構成図であ
る。図において、S70は例えば電源投入時やデータ処
理装置に設けられたリセットボタンを押した時にリセッ
ト回路200に送信される信号(以下、マスタリセット
信号と記す)である。S71〜S73はリセット回路2
00から各プロセッサ11、12、13に対して出力さ
れる信号(以下、個別リセット信号と記す)である。S
74は正常プロセッサからボーディング回路100、バ
ス制御回路21およびシステムバス31を介してリセッ
ト回路200に送信される信号(以下、リセット要求信
号と記す)であり、異常プロセッサをリセットさせるこ
とを要求する信号である。
【0076】次にリセット回路200の内部構成につい
て説明する。図7は、リセット回路200の内部構成図
である。図において、201は正常プロセッサからボー
ディング回路、バス制御回路21およびシステムバス3
1を介してリセット回路200に送信される信号をデコ
ードし、デコードの結果に対応する後述のオアゲートに
のみ信号を出力するデコード回路である。202〜20
4は、マスタリセット信号70とデコード回路から出力
された信号を論理和するオアゲートである。
【0077】次にリセット回路200の処理動作につい
て図6、図7に基づいて説明する。電源投入時やリセッ
トボタンを押した時には、マスタリセット信号70がリ
セット回路200に送信される。このマスタリセット信
号70はリセット回路200内のオアゲート202〜2
04すべてに送信される。マスタリセット信号70を受
けたオアゲート202〜204はそれぞれプロセッサ1
1〜13に対して個別リセット信号S71〜S73を送
信する。個別リセット信号S71〜S73を受けること
によりプロセッサ11〜13がリセットされる。
【0078】また、ボーディング回路100内の検出回
路101(図示していない)は、前述の多数決に基づい
た検出動作により異常プロセッサを検出し、正常プロセ
ッサに対してどのプロセッサが異常プロセッサであるか
を示す信号を出力する。この通知に基づいて正常プロセ
ッサは、異常プロセッサを特定してその異常プロセッサ
をリセットさせることを要求するリセット要求信号S7
4を適当なタイミングでボーディング回路100、バス
制御回路21およびシステムバス31を介してリセット
回路200に送信する。このリセット要求信号S74
は、リセット回路200内のデコード回路201送信に
される。リセット要求信号S74を受けたデコード回路
201は、リセット要求信号S74をデコードすること
によりどのプロセッサが異常プロセッサかを認識し、こ
の異常プロセッサに対応するオアゲートにのみ信号を出
力する。デコード回路201から出力された信号を受け
たオアゲートは、異常プロセッサに対してのみ個別リセ
ット信号を出力する。この個別リセット信号を受けた異
常プロセッサはリセットされることにより正常プロセッ
サとして動作することができる。
【0079】このリセット回路200では、異常プロセ
ッサのみをリセットすることができるため、動作中の正
常プロセッサまでリセットされることがない。また、正
常プロセッサから適切なタイミングでリセット要求信号
S74が送信されるので、異常プロセッサを正常に戻す
だけでなく、その正常に戻ったプロセッサに他の正常プ
ロセッサと同期した処理をさせることができる。さら
に、オアゲート202〜204によって回路構成するこ
とにより、マスタリセットと異常プロセッサのみのリセ
ットとを1つのリセット回路で行うことができる。
【0080】なお、実施例で示すようにプロセッサ3つ
が出力するデータによって多数決を行う回路の場合に
は、少なくともいずれか2つのプロセッサがリセット要
求信号S74を出力できる機能を持っていればよい。そ
の理由は、正常プロセッサである2つのプロセッサ1
1、12のどちらかのプロセッサがリセット要求信号S
74を出力できればよいからである。また、この実施例
では正常プロセッサからリセット要求信号S74が出力
されているが、正常プロセッサおよび異常プロセッサの
状態を監視してリセット要求信号S74を出力する機能
を持つ監視回路を設け、この監視回路から適切なタイミ
ングでリセット要求信号S74を出力するように構成し
ても同様の機能を果たすことができる。しかし、監視回
路を設けるようにすると回路構成が複雑になるため、実
施例のように構成することにより簡単な回路構成とする
ことができる。
【0081】なお、この実施例において正常プロセッサ
11、12はリセット要求信号S74を出力するリセッ
ト要求出力手段として機能する。また、デコード回路2
01およびオアゲート202〜204は、リセット要求
信号S74にしたがって異常プロセッサにリセット信号
を出力するリセット手段として機能する。
【0082】次に、メモリ復旧回路300を図8、9に
基づいて詳細に説明する。まずメモリ復旧回路300の
説明に先立ち、従来のデータ処理装置においてメモリに
障害が発生した場合にどのように対応していたかについ
て述べる。従来のデータ処理装置ではメモリは二重化さ
れておらず、メモリのリード・ライト動作で障害が発生
した場合には、再度リード・ライト動作を行うことによ
り対応していた。しかし、再度リード・ライト動作を行
う場合には必要なデータが他のメモリに記憶されていな
ければならず、完全に対応することが困難であった。ま
た、メモリが2重化されていた場合では、2つのメモリ
は常に同時に動作しており、一方のメモリで障害が発生
した場合にはその障害が発生したメモリを交換後、他方
のメモリに記憶した内容を交換した新しいメモリに再書
き込みしなければならなかった。このため、メモリの障
害に対する迅速な処理が困難であった。この実施例にお
けるメモリ復旧回路300は、一時的な障害が発生した
メモリを自動的に復旧させるものである。
【0083】まず、メモリ復旧回路300の接続状態を
説明する。図8は、メモリ復旧回路300周辺部の接続
状態を示す構成図である。図において、41、42はそ
れぞれシステムバス31、32上を伝播するデータを記
憶するメモリである。システムバス31と32上を伝播
するデータは基本的に同一の内容であり、メモリ41と
42は同様に動作している。315は、メモリ復旧回路
300にメモリ41内で障害が発生したことを示す信号
S80(以下、障害発生信号と記す)を送信する伝送路
である。316は、メモリ復旧回路300からメモリ4
1への書き込みおよびメモリ41からメモリ復旧回路3
00への読み込みのために用いられる伝送路である。3
17は、メモリ復旧回路300からメモリ41に対して
メモリ41の障害の復旧が失敗したことを示す信号S8
1(以下、復旧エラー信号と記す)を送信するための伝
送路である。
【0084】次にメモリ復旧回路300の内部構成につ
いて説明する。図9は、メモリ復旧回路300の内部構
成図である。図において、301は、メモリ41、42
から障害発生信号S80が送信された時に後述のメモリ
アドレスレジスタ311、ライトデータレジスタ31
2、リードデータレジスタ313、判別回路314に対
して指示を出す制御回路である。311は、制御回路3
01の指示に基づいてメモリ41に対して書き込むデー
タのアドレスを一時的に保持するメモリアドレスレジス
タ、312は、システムバス32上を伝播するデータを
一時的に保持してメモリ41に書き込むライトデータレ
ジスタである。313は、メモリ41に書き込まれたデ
ータを読み込んで一時的に保持するリードデータレジス
タである。
【0085】314は、ライトデータレジスタ312が
一時的に保持しているデータとリードデータレジスタ3
13がメモリ41から読み込んだデータとを比較して、
両データが一致するか否かを判別する判別回路である。
この判別回路314は、ライトデータレジスタ312が
一時的に保持しているデータとリードデータレジスタ3
13によりメモリ41から読み込んだデータとが不一致
の場合に、伝送路413を介してメモリ41に復旧エラ
ー信号S81を出力する。これらメモリアドレスレジス
タ311、ライトデータレジスタ312、リードデータ
レジスタ313、判別回路314とによってメモリ41
復旧ユニット310が構成される。320は、メモリ4
2を復旧させるために動作するメモリ42復旧ユニット
であり、メモリ41復旧ユニット310と同様であるの
で説明は省略する。
【0086】次にメモリ41で障害が発生した場合のメ
モリ復旧回路300の処理動作を図9に基づいて説明す
る。メモリ41はメモリ41内で障害が発生したことを
示す障害発生信号S80を出力する機能を持っており、
メモリ41で障害が発生するとメモリ41は伝送路31
5を介して障害発生信号S80をメモリ復旧回路300
内の制御回路301に出力する。障害発生信号を受信し
た制御回路301は、システムバス32上を伝播するデ
ータを保持するよう指示する信号をライトデータレジス
タ312に出力する。そしてさらに、制御回路301は
ライトデータレジスタ312が保持するデータのアドレ
スを一時的に保持するように指示する信号をメモリアド
レスレジスタ311に出力する。ここでシステムバス3
1ではなくシステムバス32上を伝播するデータを保持
するようにしているのは、メモリ41の障害原因がシス
テムバス31上を伝播するデータである場合に、この障
害原因のあるデータを再度保持することになるのを避け
るためである。
【0087】制御回路301からの信号を受信したライ
トデータレジスタ312は、システムバス32上を伝播
するデータを一時的に保持する。また、メモリアドレス
レジスタ311は、ライトデータレジスタ312が保持
するデータのアドレスを保持する。そしてライトデータ
レジスタ312は、保持しているデータをメモリアドレ
スレジスタ311に保持されたアドレスにしたがって、
メモリ41に書き込む。さらに、ライトデータレジスタ
312は保持しているデータを判別回路314に送信す
る。その後、制御回路301から出力信号を受信したリ
ードデータレジスタ313は、伝送路316を介してメ
モリ41内に書き込んだデータを読み込む。さらに、リ
ードデータレジスタ313は読み込んだデータを判別回
路314に送信する。判別回路314は、ライトデータ
レジスタ312から送信されたデータとリードデータレ
ジスタ313から送信されたデータとが一致するか否か
を判別する。
【0088】判別回路314による判別の結果、リード
データレジスタ313が読み込んだデータとライトデー
タレジスタ312が保持したデータとが一致した場合に
は、判別回路314はメモリ41の障害が復旧されたと
判断する。そして、障害が復旧されたことを示す信号を
伝送路317を介してメモリ41に送信する。一方、リ
ードデータレジスタ313が読み込んだデータとライト
データレジスタ312が保持したデータとが一致しない
場合には、判別回路314はメモリ41の障害が復旧さ
れなかったと判断する。そして、障害が復旧されなかっ
たことを示す信号である復旧エラー信号S81をメモリ
41に送信し続ける。判別回路314からメモリ41に
復旧エラー信号S81を送信している間にメモリ41に
対してシステムバス31を介して読み込みまたは書き込
み要求があった場合には、メモリ41は読み込みまたは
書き込み動作を行わずにエラー信号を読み込みまたは書
き込み要求元に送信することで応答する。メモリ42で
障害が発生した場合についてもメモリ42復旧ユニット
320はメモリ41復旧ユニット310と同様に動作す
るので、説明は省略する。
【0089】このメモリ復旧回路300は、メモリ41
又はメモリ42に一時的な障害が発生した場合に障害が
発生したメモリを復旧させることができる。また、判別
回路314はリードデータレジスタ313が読み込んだ
データとライトデータレジスタ312が保持しているデ
ータとが一致しているか否かを判別することにより、障
害が発生したメモリの復旧が正常に行われたかどうかを
確認することができる。さらに、メモリの復旧に失敗し
た場合に判別回路300は、復旧エラー信号S81を障
害が発生したメモリに対して送信するため、障害が発生
したメモリも復旧に失敗したことを認識することができ
る。さらにまた、障害が発生したメモリに対して読み込
みまたは書き込み要求があった場合には障害が発生した
メモリはエラー信号を読み込みまたは書き込み要求元に
送信するため、読み込みまたは書き込み要求元はメモリ
に障害があったことを認識することができる。
【0090】次に、エラーロギング回路400を図10
に基づいて詳細に説明する。まずエラーロギング回路4
00の説明に先立ち、従来のデータ処理装置における問
題点について述べる。従来のデータ処理装置において障
害の自動復旧が行われると、障害が発生した回路は自動
的に正常動作に戻るので、障害の発生状況を把握できな
くなるという問題があった。障害の発生状況を把握でき
れば、障害が多発しているハードウエアを交換すること
により大きな障害の発生を事前に抑えることができ、信
頼性を確保できる。この実施例におけるエラーロギング
回路400は、データ処理ユニット50内の回路におい
て障害が発生して自動復旧が行われた場合に、その障害
発生に関するデータを記憶するものである。
【0091】まず、エラーロギング回路400内の内部
構成について説明する。図10は、エラーロギング回路
400の内部構成を示す図である。図において、401
は、システムバス31、32上を伝播する信号に基いて
エラーロギング回路400内の後述のロギングメモリ、
ライトデータレジスタ、アドレスカウンタ、リードデー
タレジスタを制御する制御回路である。402は、シス
テムバス31、32上を伝播する後述の障害発生データ
を記憶するロギングメモリである。403はシステムバ
ス31、32上を伝播する後述の障害発生データを一時
的に保持し、その障害発生データをロギングメモリ40
2に書き込むライトデータレジスタであり、404はラ
イトデータレジスタ403に保持された障害発生データ
をロギングメモリ402に記憶させるためのアドレスを
ロギングメモリ402に指示するアドレスカウンタであ
る。405はロギングメモリ402に記憶された障害発
生データを読み出して一時的に保持し、システムバス3
1に送信するリードデータレジスタである。ここで障害
発生データとは、データ処理装置内のいずれかの回路で
障害が発生した場合にその障害により生じた異常なデー
タ(以下、異常データと記す)と、その障害が復旧され
ることにより得られる正常なデータ(以下、正常データ
と記す)とで構成されている。例えば、メモリ41で障
害が発生したときのメモリ41内のデータが異常データ
であり、メモリ41の障害が上述のメモリ復旧回路30
0により復旧された後のメモリ41内のデータが正常デ
ータである。この異常データと正常データとにより障害
発生データが構成される。
【0092】次にメモリ41で障害が発生した場合に上
述の障害発生データをロギングメモリ402に記憶させ
る場合のエラーロギング回路400の動作について説明
する。メモリ41で障害が発生し、メモリ復旧回路30
0によりメモリ41が復旧された場合に、メモリ41は
障害が発生したことにより生じた異常データとそのメモ
リ41を復旧させることにより得られた正常データとを
障害発生データとしてシステムバス31またはシステム
バス32上に送信する。エラーロギング回路400内の
制御回路401は、システムバス31およびシステムバ
ス32上を障害発生データが伝播するかどうかを監視し
ている。例えば、制御回路401がシステムバス31上
に障害発生データが伝播していることを認識した場合に
は、制御回路401はライトデータレジスタ403に対
してシステムバス31上を伝播する障害発生データを保
持するよう指示する信号を出力する。同時に制御回路4
01は、アドレスカウンタ404に対してアドレスを決
定するよう指示する信号を出力する。制御回路401か
らの信号を受信したライトデータレジスタ403は、シ
ステムバス31上を伝播する障害発生データを受信して
一時的に保持する。制御回路401からの信号を受信し
たアドレスカウンタ404は、決定したアドレスを示す
信号をロギングメモリ402に対して出力する。アドレ
スカウンタ401からの信号を受信したロギングメモリ
402は、ライトデータレジスタ403に一時的に保持
されていた障害発生データをアドレスカウンタ404か
ら指示されたアドレスに従って記憶する。このようにし
てロギングメモリ402は、メモリ41で発生した障害
によって生じた異常データとその後の復旧により得られ
た正常データとを記憶することができる。
【0093】次に、ロギングメモリ402に記憶された
障害発生データを読み込む場合のエラーロギング回路4
00の動作について説明する。データ処理装置内のいず
れかの回路がロギングメモリ402に記憶された障害発
生データを読み込む必要がある場合には、その回路は障
害発生データを読み込む旨の要求信号(以下、読み込み
要求信号と記す)をシステムバス31またはシステムバ
ス32を介してエラーロギング回路400に送信する。
エラーロギング回路400では、制御回路401がシス
テムバス31または32を介して読み込み要求信号を受
信する。読み込み要求信号を受信した制御回路401
は、障害発生データをリードデータレジスタ405に送
信するよう指示する信号をロギングメモリ402に対し
て送信する。制御回路401からの信号を受信したロギ
ングメモリ402は、記憶している障害発生データをリ
ードデータレジスタ405に送信する。リードデータレ
ジスタ405は、ロギングメモリ402から送信された
障害発生データを一時的に保持し、システムバス31を
介して読み込み要求元へ送信する。このようにして読み
込み要求元は、ロギングメモリ402に記憶された障害
発生データを読み込むことができる。
【0094】このエラーロギング回路では障害により発
生した異常データをロギングメモリ400に記憶させる
ため、読み込み要求元は自動復旧された障害の発生状況
を把握することができる。また、ロギングメモリ402
には、障害発生データとして異常データと正常データと
が記憶されるため、読み込み要求元は異常データと正常
データとを比較することにより障害の発生原因を知るこ
とが容易になる。さらに、読み込み要求元はロギングメ
モリに記憶された障害発生データから障害の発生原因を
知ることができるので、この障害の発生原因となってい
るハードウエアが交換されることによりデータ処理装置
の信頼性を確保することができる。
【0095】なお、この実施例におけるエラーロギング
回路400では、ロギングメモリ402からの障害発生
データの読み出しはエラーロギング回路400内に設け
られたリードデータレジスタ405によって行うように
している。しかし、ロギングメモリ402からの障害発
生データの読み出しを行う処理回路をデータ処理装置外
部に設けるようにしてもよい。このように構成すること
により、データ処理装置が完全に機能しなくなった場合
であっても、ロギングメモリ内に記憶された障害発生デ
ータを読み出すことが出来る。
【0096】なお、この実施例においてメモリ41は障
害が発生し、かつその障害が復旧した場合に、異常デー
タと正常データとをエラーロギング回路400に出力す
る処理手段として機能する。また、ロギングメモリ40
2は、上記異常データおよび正常データとを記憶する記
憶手段として機能する。さらに、リードデータレジスタ
405は、ロギングメモリ402に記憶された上記異常
データおよび正常データとを読み込む読み込み手段とし
て機能する。
【0097】次にハートビート回路500を図11〜1
3に基づいて詳細に説明する。まずハートビート回路5
00が適用可能な多重データ処理装置について述べる。
従来のデータ処理装置の中には、データ処理ユニット5
0を多重化して構成したものがあった。この多重化した
データ処理ユニット50の内、処理動作を行っているデ
ータ処理ユニット50をマスターといい、マスターに異
常が発生した場合に切り替えられるその他のデータ処理
ユニット50をスレーブという。そして、マスターであ
るデータ処理ユニット50に異常が発生した場合には、
スレーブであるその他のデータ処理ユニット50の内の
1つに処理動作を切り替え、切り替えられたデータ処理
ユニット50がバックアップ運転していた。したがっ
て、1つのデータ処理ユニット50に異常が発生した場
合であっても、システム全体としては処理動作を継続す
ることができる。
【0098】このような切り替えの際にマスターである
データ処理ユニットは、マスターであるデータ処理ユニ
ットの異常をスレーブであるその他のデータ処理ユニッ
トに即時に通知するための専用信号として異常通知信号
を使用する。この異常通知信号は一般的にONまたはO
FFの2値の信号であり、例えばOFFである場合には
マスターのデータ処理ユニットは正常に動作しているこ
とを示し、ONとなった場合にはマスターのデータ処理
ユニットは異常であることを示す。この異常通知信号の
ON、OFFは電圧レベルのHi、Loレベルによって
表している。
【0099】このような異常通知信号を用いた場合に
は、マスターであるデータ処理ユニット内に異常が発生
したことによりマスターであるデータ処理ユニットが異
常通知信号としてONの信号を送信したにもかかわら
ず、上記異常通知信号をスレーブであるデータ処理ユニ
ットに送信するための伝送路または上記異常信号を送信
するための回路に発生した障害のためにONの信号では
なく、OFFの信号がスレーブのデータ処理ユニットに
送信されるという状況が起こり得る。このような状況下
では、マスターであるデータ処理ユニットの異常がスレ
ーブであるデータ処理ユニットに適正に通知されないと
いう問題があった。以下に説明するハートビート回路5
00は、上述した問題を解決するためにデータ処理ユニ
ットに新たに設けられたものであり、マスターであるデ
ータ処理ユニットの異常をスレーブであるデータ処理ユ
ニットに適正に通知するよう機能するものである。
【0100】次にハートビート回路500の内部構成に
ついて説明する。図11は、ハートビート回路500の
内部構成を示す図である。図において、501は、デー
タ処理ユニット50内部で異常が発生した場合に、図示
していないプロセッサからシステムバス31を介して送
信される異常信号S90を受信し、後述の信号出力回路
503にこの異常信号S90を送信するシステムバスイ
ンターフェース回路である。502は一定周期の矩形の
発振信号S92を出力する発振器であり、503はシス
テムバスインターフェース回路501から異常信号S9
0を受信した場合に発振器502から出力される発振信
号S92のレベルを反転して信号S91として出力する
信号出力回路である。この信号出力回路503は、イク
スクルーシブ・オアゲートによって構成される。504
は、後述の緩衝器507から出力される信号S93のレ
ベルと発振器502から出力される発振信号S92のレ
ベルとが一致するか否かを判別する判別回路である。
【0101】505は、発振器502に対してリセット
信号を出力するアンドゲートである。このアンドゲート
505には、スイッチ506から入力される信号、マス
タリセット信号および信号S93の3種類の信号が入力
される。これら3種類の信号すべてをHiレベルにする
ことにより、発振器502から出力される発振信号S9
2の位相を信号S93の位相に同期させることができ
る。506は、図示していない切り替え手段によってO
N、OFFの2つの状態の内いずれかに切り替えられる
スイッチである。507は、他のデータ処理ユニットに
おけるハートビート回路500の信号出力回路503か
ら出力された送信された信号S91を整形して、信号S
93として出力する緩衝器である。
【0102】次にハートビート回路の動作について図1
2に基づいて説明する。説明に際して簡単のため、マス
ター側に設けられた回路およびマスター側の回路から出
力される信号については番号末にaを付し、スレーブ側
に設けられた回路およびスレーブ側の回路から出力され
る信号については番号末にbを付して説明する。図12
は、マスターのデータ処理ユニット50aとスレーブの
データ処理ユニット50bの接続状態を示す図である。
この図には、マスターのデータ処理ユニット50aの処
理からスレーブのデータ処理ユニット50bの処理に切
り替える際に関係する回路が示されており、その他の回
路については適宜省略している。以下、この図に基づい
て説明する。
【0103】まず、スレーブであるデータ処理ユニット
50b内のハートビート回路500bの初期動作につい
て説明する。スレーブ側のハートビート回路500b内
のスイッチ506bが図示していない切り替え手段によ
ってOFFに切り替えられることにより、Hiレベルの
信号がアンドゲート505bに入力される。同時にマス
タリセット信号についてもHiレベルの信号が入力され
る。さらに同時に信号S93bとしてHiレベルの信号
が入力されることにより、アンドゲート505bはHi
レベルの信号を出力する。アンドゲート505bから出
力されるHiレベルの信号を受信した発振器502b
は、信号S93bの位相に同期した発振信号S92bを
出力する。そして、発振信号S92bの位相が信号S9
3bの位相と同期した後、スイッチ506bが図示して
いない切り替え手段によってONに切り替えられる。こ
のような初期動作により、スレーブ側の発振器502b
から出力される発振信号S92bが信号S93bの位相
に同期した信号となる。信号S93bは、マスター側の
発振信号S92aに基づいた信号であるので、発振信号
S92bは発振信号S92aの位相に同期した信号とな
る。
【0104】次に、マスター側のハートビート回路50
0aとスレーブ側のハートビート回路500bの動作に
ついて説明する。マスターであるデータ処理ユニット5
0aが異常により処理続行不可能となると、マスターで
あるデータ処理ユニット50a内のプロセッサ11a
が、マスターであるデータ処理ユニット内部のハートビ
ート回路500aに対してボーディング回路100a、
バス制御回路21aおよびシステムバス31aを介して
異常信号S90aを送信する。ハートビート回路500
a内のシステムバスインタフェース回路501aは、シ
ステムバス31a上を伝播する異常信号S90aを受信
し、受信した異常信号S90aを信号出力回路503a
に送信する。信号出力回路503aは、システムバスイ
ンターフェース回路501aから異常信号S90aを受
信しない場合には発振器502aが出力する発振信号S
92aをそのまま信号S91aとして出力する。他方シ
ステムバスインターフェース回路501aから異常信号
S90aを受信した場合には、発振器502aが出力す
る発振信号S92aのレベルを反転して信号S91aと
して出力する。この様にして信号出力回路503aから
出力された信号S91aが、伝送路520を介してスレ
ーブであるデータ処理ユニット50b内部のハートビー
ト回路500bに送信される。
【0105】スレーブ側のハートビート回路500bで
は、マスター側の信号出力回路503aから出力された
信号S91aが緩衝器507bに入力される。緩衝器5
07bは、信号S91aを整形し、信号S93bとして
出力する。スレーブ側の判別回路504bには、緩衝器
507bから出力された信号S93bが入力され、かつ
スレーブ側の発振器502bから出力された発振信号S
92bが入力される。このスレーブ側の発振器502b
により出力される発振信号S92bは、マスター側の発
振器502aから出力される発振信号S92aの位相に
同期した矩形波を出力する。
【0106】スレーブ側の判別回路504bは、緩衝器
507bから出力された信号S93bのレベルとスレー
ブ側の発振器502bから出力された発振信号S92b
のレベルとを比較し、両信号のレベルが一致するか否か
を判別する。両信号のレベルが一致する場合には、判別
回路S504bはマスターであるデータ処理ユニット5
0aにおいて異常が発生していないと判断する。このと
き判別回路S504bは、何も信号を出力しない。一方
両信号のレベルが一致しない場合には、判別回路S50
4bはマスターであるデータ処理ユニット50aにおい
て異常が発生したと判断する。異常が発生したと判断し
た判別回路504bは、スレーブ側のプロセッサ11b
に対してマスター側で異常が発生した旨の信号S94b
をシステムバス31b、バス制御回路21b、ボーディ
ング回路100bを介して送信する。
【0107】スレーブであるデータ処理ユニット50b
ではマスターであるデータ処理ユニット50aと同一の
プログラムを有しており、スレーブ側のプロセッサ11
bはマスターであるデータ処理ユニット50aでのプロ
グラム実行状況を把握している。したがって、スレーブ
側のプロセッサ11bは、スレーブ側の判別回路504
bから信号S94bを受信することにより、マスターで
あるデータ処理ユニット50aが行うべき処理を行うよ
うスレーブであるデータ処理ユニット50bを制御す
る。切り替え制御されたスレーブであるデータ処理ユニ
ット50b内の各回路は、マスターであるデータ処理ユ
ニット50aが行うべき処理を行う。
【0108】なお、マスター側のハートビート回路50
0aは、図12においてスレーブ側のハートビート回路
500b内に示した各回路504b〜507bに相当す
る回路504a〜507aを有している。また、スレー
ブ側のハートビート回路500bも、図12においてマ
スター側のハートビート回路500a内に示した各回路
501a〜503aに相当する回路501b〜503b
を有している。つまり、マスター側のハートビート回路
500aとスレーブ側のハートビート回路500bと
は、同じ回路構成である。したがって、マスターである
データ処理ユニット50aがスレーブとして機能するこ
ともできるし、スレーブであるデータ処理ユニット50
bがマスターとして機能することもできる。
【0109】次にマスター側のハートビート回路500
a内およびスレーブ側のハートビート回路500b内で
発生する信号について説明する。図13(a)は、マス
ターであるデータ処理ユニット50aに異常が発生した
場合に発生する信号のタイミング図である。図13
(a)の最上段に示した信号はマスター側の発振器50
2aから出力される発振信号S92aであり、図13
(a)の上から2段目に示した信号はマスター側のシス
テムバスインターフェース回路501aから出力される
異常信号S90aである。これらの発振信号S92aと
異常信号S90aがマスター側の信号出力回路503a
に入力される。そしてマスター側の信号出力回路503
aからは、図13(a)の上から3段目に示した信号S
91aが出力される。この信号は、異常信号S90aと
発振信号S92aとを排他的論理和した信号である。
【0110】図13(a)の上から4段目に示した信号
は、スレーブ側の緩衝器507bから出力される信号S
93bであり、この信号S93bは信号S91aと位
相、レベル、周期等が同様の信号である。図13(a)
の上から5段目に示した信号は、スレーブ側の発振器5
02bから出力される発振信号S92bである。図13
(a)の最下段に示した信号は、スレーブ側の判別回路
504bから出力される信号S94bであり、この信号
S94bは信号S93bと発振信号S92bとを排他的
論理和した信号である。
【0111】図13(b)は、マスター側のハートビー
ト回路500aにおいて異常が発生した場合に発生する
信号のタイミング図である。図13(b)の最上段は、
マスター側のハートビート回路500a内の回路で異常
が発生したためにHiレベル固定となった信号S91a
である。図13(b)の上から2段目に示した信号は、
マスター側の緩衝器507bから出力される信号S93
bであり、この信号S93bは信号S91aとレベルが
同一の信号である。図13(b)の上から3段目に示し
た信号は、スレーブ側の発振器502bから出力される
発振信号S92bである。図13(b)の上から4段目
に示した信号は、スレーブ側の判別回路504bから出
力される信号S94bであり、この信号S94bは信号
S93bと発振信号S92bとを排他的論理和した信号
である。
【0112】以上の説明から明らかなようにこのハート
ビート回路500では、スレーブ側の判別回路504b
が信号S93のレベルと発振信号S92bのレベルとが
一致するか否かを判別することによってマスターである
データ処理ユニット50aで異常が発生していることを
認識することができる。また、マスター側のハートビー
ト回路500aの故障によってスレーブ側の判別回路5
04bに入力される信号S93bのレベルがHiまたは
Lo固定となった場合にでも、スレーブ側の判別回路5
04bはマスター側のハートビート回路500aの異常
と認識することができる。さらに、この実施例における
ハートビート回路では、マスター側のデータ処理ユニッ
ト50aの異常通知とマスター側のハートビート回路5
00aの異常通知とを一本の伝送路520により行うこ
とができる。
【0113】なお、この実施例ではマスターのバスイン
タフェース回路501aから異常信号90aが出力され
た場合にマスターの信号出力回路503aは発振信号S
92aのレベルを反転させた信号S91aを出力するよ
うにしている。しかし、必ずしもレベルを反転させるか
わりに、スレーブの判別回路504bが判別できる程度
に発振信号S92aのレベルを変化させればよい。例え
ば、異常信号90aが出力された場合には、Hiまたは
Loの中間のレベルの信号を出力するようにしてもよ
い。また、マスターの信号出力回路503aは、発振信
号S92aの周期を変化させた信号を信号S91aとし
て出力してもよい。さらに、発振信号S92aとしてこ
の実施例では一定周期の矩形波を出力しているが、正弦
波等の周期的な信号であればどのような波形であっても
よい。
【0114】さらに、この実施例ではマスター側の信号
出力回路503aから出力される信号S91aを一本の
伝送路520によってスレーブ側のハートビート回路5
00bに送信しているが、信号S91aを複数の伝送路
520によってスレーブ側のハートビート回路500b
に送信してもよい。そしてスレーブ側の判別回路504
bが、複数の伝送路520によって送信される複数の信
号91aの中から多数決に基づいて正規の信号を検出し
てマスター側のデータ処理ユニット50aが異常か否か
を判別する。このような方法では、マスター側の信号出
力回路503aとスレーブ側の判別回路504b間に設
けられた複数の伝送路520の内いずれかに障害が発生
した場合にでも、スレーブの判別回路504bはマスタ
ー側のデータ処理ユニット50aが異常か否かを判別す
ることができる。したがって、判別回路504bはマス
ター側のデータ処理ユニット50aが異常か否かを精度
良く判別することができる。
【0115】また、このような多数決に基づいた判別を
行う場合には、マスター側の信号出力回路503aから
出力される信号S91aは必ずしも発振信号S92aに
基づいた周期的に振幅が変化する信号の代わりに、Hi
またはLoレベルの固定信号であってもよい。このよう
にしても、少なくともマスターのデータ処理ユニット5
0aに異常が発生したことと複数の伝送路520の内い
ずれかの伝送路に異常が発生したことを判別することが
できる。
【0116】なお、この実施例のハートビート回路50
0においてマスター側のプロセッサからバスインタフェ
ース回路501aに送信される異常信号S90aは、デ
ータ処理ユニット50aの正常異常に対応した第1の信
号として機能する。また、マスター側の信号出力回路5
03aから出力される信号S91aは、上記第1の信号
と異なる信号である第2の信号として機能する。上記第
1の信号と異なるというのは、上述の説明から明らかな
ように振幅、周波数、位相又は信号の個数等のいずれか
がが異なることを言う。さらに、スレーブ側の判別回路
504bは、マスター側のデータ処理ユニット50aが
異常か否かを判別する第1の判別手段として機能する。
さらにまた、スレーブ側のプロセッサは、マスター側の
データ処理ユニット50aが行うべき処理をスレーブ側
のデータ処理ユニット50bに処理させるよう制御する
制御手段として機能する。また、スレーブ側の発振器5
02bから判別回路504bに出力される発振信号S9
2bは、判別回路504bにおいてマスター側のデータ
処理ユニット50aが異常か否かを判別するために用い
られる基準信号に相当する。
【0117】この実施例におけるデータ処理装置にはボ
ーディング回路100、リセット回路200、メモリ復
旧回路300、エラーロギング回路400、ハートビー
ト回路500すべてが設られているが、これらの回路の
内のいずれか1つのみを設けても良いし、これらの回路
を任意の組み合わせで設けても良い。
【0118】実施例2.この実施例におけるハートビー
ト回路500cは発振器と緩衝器を2重化させて構成し
たものであり、以下図13に基づいて詳細に説明する。
まず、実施例2におけるハートビート回路500cの内
部構成について説明する。図13において、502〜5
07については上述の実施例で示したものと同一である
ので説明は省略する。508は発振器502に相当する
発振器であり、正常動作中には発振器502から出力さ
れる発振信号S92と同一の位相、レベル、周期を有す
る発振信号S95を出力する。発振器508からの出力
は1つであり、この出力が後述の判別回路509に対し
てのみ行われる。509は、図示するように発振器50
2と発振器508の出力側に接続される判別回路であ
る。判別回路509は、発振器502が出力する発振信
号S92のレベルと発振器507が出力する発振信号S
95のレベルとが一致するか否かを判別し、両信号のレ
ベルが一致しない場合に、異常信号S96をデータ処理
ユニット50内のプロセッサ(図示していない)に出力
する。
【0119】510は緩衝器507に相当する緩衝器で
あり、他のデータ処理ユニット50におけるハートビー
ト回路500c内の信号出力回路503から送信された
信号S91を整形し、信号S97として判別回路504
に出力する。緩衝器510から出力される信号S97
は、正常動作中には緩衝器507から出力される信号9
3と同一の位相、レベル、周期を有する信号である。緩
衝器510からの出力は1つであり、この出力が上述の
判別回路511に対してのみ行われる。511は、図示
するように緩衝器507と緩衝器510の出力側に接続
される判別回路である。判別回路511は、緩衝器50
7により整形された信号S93のレベルと緩衝器510
により整形された信号S97のレベルとが一致するか否
かを判別し、両信号のレベルが一致しない場合に、異常
信号S98をデータ処理ユニット50内のプロセッサ
(図示していない)に出力する。これらの回路からなる
ハートビート回路500cは、上述の実施例におけるハ
ートビート回路500と同様にシステムバス31等の周
辺回路に接続されている。
【0120】次に、このハートビート回路500cの動
作について説明する。このハートビート回路500c
は、上述の実施例のハートビート回路500a、500
bと同様の処理動作を行うとともに、以下のような特有
の動作を行う。以下に、この実施例におけるハートビー
ト回路500cの特有の動作を説明する。
【0121】まず、発振器508と判別回路509の動
作について説明する。例えば、発振器502のみが故障
した場合の動作を表1に基づいて説明する。表1には、
A、B、Cで示した状況下で、判別回路509から出力
される信号S96の内容と、判別回路504から出力さ
れる信号S94の内容と、スレーブ側のプロセッサに入
力される信号の種類とを示している。
【0122】
【表1】
【0123】状況Aとして、マスター側に設けられたハ
ートビート回路500内の信号出力回路503から送信
される信号S91はマスター側が異常であることを示す
信号であるとしている。また状況Bとして、発振器50
2のみが故障しており、発振器502から出力される信
号S92がHi又はLoの固定信号であるとしている。
さらに状況Cとして、発振器508は正常動作してお
り、発振器508から出力される信号S95は正常な発
振信号であるとしている。
【0124】このような状況ABCの下では、判別回路
509は信号S96として発振器502、508の内い
ずれかが異常であることを示す異常信号を出力する。ま
た、判別回路504も異常信号S94を出力する。スレ
ーブ側のプロセッサは、信号S94と信号S96を受信
し、マスターであるデータ処理ユニット50が行うべき
処理をスレーブであるデータ処理ユニット50に切り替
えるよう制御する。また、スレーブ側のプロセッサは、
信号S96によって発振器502、508の内いずれか
が異常であることを認識することができるため、発振器
502、508を取り替えるよう指示する信号を出力す
ることができる。状況ABCに示した状況以外の状況も
想定されるが、発振器502のみが故障した場合には、
信号S91の内容にかかわらず基本的に表1で示したよ
うな内容の信号S94、S96がスレーブのプロセッサ
に送信されることになる。また、発振器502と発振器
508が同時に故障することは確率的に少ない。このよ
うな理由から、この実施例中では特に状況ABCについ
て説明している。
【0125】次に、緩衝器510と判別回路511の動
作について説明する。例えば、緩衝器507のみが故障
した場合の動作について表2に基づいて説明する。表2
には、A、B、Cで示した状況下で、判別回路511か
ら出力される信号S98の内容と、判別回路504から
出力される信号S94の内容と、スレーブ側のプロセッ
サに入力される信号の種類とを示している。
【0126】
【表2】
【0127】状況Aとして、マスター側に設けられたハ
ートビート回路500内の信号出力回路503から送信
される信号S91はマスター側が異常であることを示す
信号であるとしている。また状況Bとして、緩衝器50
7のみが故障しており、緩衝器507から出力される信
号S93がHi又はLoの固定信号であるとしている。
さらに状況Cとして、緩衝器510は正常動作してお
り、緩衝器510から出力される信号S97は信号S9
1と同一の信号であるとしている。
【0128】このような状況ABCの下では、判別回路
511は信号S98として緩衝器507、510の内い
ずれかが異常であることを示す異常信号を出力する。ま
た、判別回路504も異常信号S94を出力する。スレ
ーブ側のプロセッサは、信号S94と信号S98を受信
し、マスターであるデータ処理ユニット50が行うべき
処理をスレーブであるデータ処理ユニット50に切り替
えるよう制御する。また、スレーブ側のプロセッサは、
信号S98によって緩衝器507、510の内いずれか
が異常であることを認識することができるため、緩衝器
507、510を取り替えるよう指示する信号を出力す
ることができる。状況ABCに示した状況以外の状況も
想定されるが、緩衝器507のみが故障した場合には、
信号S91の内容にかかわらず表2で示したような内容
の信号S94、S98がスレーブのプロセッサに送信さ
れることになる。また、緩衝器507と緩衝器510が
同時に故障することは確率的に少ない。このような理由
から、この実施例中では特に状況ABCについて説明し
ている。
【0129】この実施例におけるハートビート回路50
0cは、上述の実施例に示すハートビート回路500a
または500bと同様に動作する。したがって、マスタ
ーであるデータ処理ユニット50に異常が発生した場合
に、ハートビート回路500cはマスターであるデータ
処理ユニット50が行うべき処理をスレーブであるデー
タ処理ユニット50に切り替えることができる。また、
ハートビート回路500cをマスター側に設けた場合に
は、マスター側のプロセッサはマスター側のハートビー
ト回路500c内の発振器502、508の内いずれか
が異常であること、緩衝器507、510の内いずれか
が異常であることを認識することができる。さらに、ハ
ートビート回路500cをスレーブ側に設けた場合に
は、スレーブ側のプロセッサはマスター側の異常を認識
することができるとともに、スレーブ側のハートビート
回路500c内の発振器502、508の内いずれかが
異常であること、緩衝器507、510の内いずれかが
異常であることを認識することができる。
【0130】なお、この実施例におけるハートビート回
路500cをマスター、スレーブの内いずれか一方に設
け、他方に上述の実施例に示したハートビート回路50
0aを設けてもよい。
【0131】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0132】第1のデータを出力する出力処理当を含む
処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力す
る出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処理
を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のプロセッ
サに対応して設けられた第1、第2の入力部を有し、上
記第1、第2のデータに基づいて上記第1、第2のプロ
セッサの中から異常プロセッサを検出し、上記異常プロ
セッサと上記異常プロセッサ以外のプロセッサの入出力
状態を通知する信号を出力する検出手段と、上記検出手
段が出力する上記信号に基づいて上記検出手段の上記第
1および第2の入力部の内上記異常プロセッサに対応す
る入力部に第3のデータを供給するデータ供給手段とを
備えたため、上記検出手段の検出動作を継続させること
ができる。
【0133】上記データ供給手段が上記第1および第2
の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力部に直
接上記第3のデータを供給するため、上記異常プロセッ
サに対応する入力部に迅速に第3のデータを供給するこ
とができる。
【0134】上記データ供給手段が上記第1および第2
の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力部に上
記プロセッサを介して上記第3のデータを供給するた
め、上記検出手段の検出動作を継続させることができ
る。
【0135】第1のデータを出力する出力処理等を含む
処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力す
る出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処理
を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のプロセッ
サから出力された上記第1、第2のデータに基づいて上
記第1、第2のプロセッサの中から異常プロセッサを検
出し、上記異常プロセッサと上記異常プロセッサ以外の
プロセッサの入出力状態が異なる場合に上記異常プロセ
ッサを特定して上記異常プロセッサの入出力状態を通知
する信号を出力する検出手段と、上記検出手段が出力す
る上記信号に基づいて上記異常プロセッサに対して上記
異常プロセッサの処理を継続させるよう補助する継続補
助手段とを備えたため、上記異常プロセッサがハングア
ップすることにより上記異常プロセッサから上記検出手
段にデータが出力されなくなることを防ぐことができ
る。
【0136】上記検出手段は上記異常プロセッサが入力
状態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサ
が出力状態である場合に上記異常プロセッサを特定して
上記異常プロセッサが入力状態であることを通知する信
号を出力し、上記継続補助手段は上記異常プロセッサの
入力状態を継続させるよう補助するため、上記異常プロ
セッサが入力待ちとなって上記異常プロセッサから上記
検出手段にデータが出力されなくなることを防ぐことが
できる。
【0137】上記検出手段は上記異常プロセッサが出力
状態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッサ
が入力状態である場合に上記異常プロセッサを特定して
上記異常プロセッサが出力状態であることを通知する信
号を出力し、上記継続補助手段は上記異常プロセッサの
出力状態を継続させるよう補助するため、上記異常プロ
セッサが出力待ちとなって上記異常プロセッサから上記
検出手段にデータが出力されなくなることを防ぐことが
できる。
【0138】上記継続補助手段は上記検出手段が出力す
る上記信号に基づいて上記異常プロセッサに対して応答
データを出力することにより、上記異常プロセッサの入
力状態を継続させるよう補助するため、上記異常プロセ
ッサが入力待ちとなって上記異常プロセッサから上記検
出手段にデータが出力されなくなることを容易に防ぐこ
とができる。
【0139】上記継続補助手段は上記検出手段が出力す
る上記信号に基づいて上記異常プロセッサから上記異常
プロセッサの出力により発生した異常データを出力させ
ることにより、上記異常プロセッサの出力状態を継続さ
せるよう補助するため、上記異常プロセッサが出力待ち
となって上記異常プロセッサから上記検出手段にデータ
が出力されなくなることを容易に防ぐことができる。
【0140】第1のデータを出力する出力処理等を含む
処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力す
る出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処理
を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のデータに
基づいて上記異常プロセッサをリセットさせることを要
求する信号であるリセット要求信号を出力するリセット
要求出力手段と、上記リセット要求信号にしたがって上
記異常プロセッサにリセット信号を出力するリセット手
段とを備えたため、上記異常プロセッサ以外のプロセッ
サにとって適正なタイミングで上記異常プロセッサをリ
セットさせることができる。
【0141】上記リセット要求出力手段が上記第1、第
2のプロセッサに設けられたため、上記第1、第2のプ
ロセッサのどのプロセッサが異常プロセッサとなっても
上記異常プロセッサ以外のプロセッサにとって適正なタ
イミングで上記異常プロセッサをリセットさせることが
できる。
【0142】第4のデータを出力する出力処理等を含む
上記第1のプロセッサと同様の処理を行う第3のプロセ
ッサとを備え、上記検出手段は上記第1、第2、第4の
データの中で他のどのデータとも一致しないデータを出
力したプロセッサを上記異常プロセッサとして検出する
ため、上記検出手段は上記第1、第2、第3のプロセッ
サから容易に異常プロセッサを検出することができる。
【0143】データを記憶する記憶手段と、上記記憶手
段に障害が発生した場合に上記記憶手段に記憶させるべ
き第1のデータを保持する保持手段と、上記保持手段が
保持した上記第1のデータを上記記憶手段に書き込む書
き込み手段と、上記記憶手段に書き込んだ上記第1のデ
ータを読み込む読み込み手段と、上記読み込み手段が読
み込んだ上記第1のデータと上記保持手段が保持した上
記第1のデータとが一致するか否かを判別する判別手段
とを備えたため、メモリが適正に復旧されたか否かを認
識することができる。
【0144】上記読み込み手段が読み込んだ上記第1の
データと上記保持手段が保持した上記第1のデータとが
不一致の場合に信号を出力する信号出力手段と、上記信
号出力手段から上記信号が出力され、かつ上記記憶手段
に読み込み要求があった場合に上記読み込み要求元に対
してエラー信号を出力するエラー信号出力手段とを備え
たため、読み込み要求元ではメモリで障害が発生してい
ることを認識することができる。
【0145】障害が発生して復旧された場合に、上障害
により発生した異常データと上記障害の復旧により得ら
れた正常データとを出力する第1の処理手段と、上記第
1の処理手段から出力される上記異常データと上記正常
データを記憶する記憶手段とを備えたため、自動復旧さ
れた回路の障害発生についての情報を記憶しておくこと
ができる。
【0146】上記記憶手段に記憶された上記異常データ
と上記正常データとを読み込む読み込み手段を備えたた
め、読み込み要求元では自動復旧された回路についての
障害の発生状況を知ることができる。
【0147】プロセッサを含んで構成され、データ処理
を行う第1のデータ処理ユニットと、上記第1のデータ
処理ユニットに含まれるプロセッサと異なるプロセッサ
を含んで構成される第2のデータ処理ユニットと、上記
第1のデータ処理ユニットの正常異常に対応した第1の
信号に基づいて上記第1の信号と異なる信号である第2
の信号を出力する信号出力手段と、上記第2の信号に基
づいて上記第1のデータ処理ユニットが異常か否かを判
別する第1の判別手段と、上記第1の判別手段の判別結
果に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが行うべき
処理を上記第2のデータ処理ユニットに処理させるよう
制御する制御手段とを備えたため、上記第1の信号に制
限されることなく種々の第2の信号を適宜選択すること
ができ、上記第1の信号を直接用いて判別するのに比べ
て上記第1のデータ処理ユニットの異常を精度良く判別
することができる。
【0148】上記信号出力手段が上記第1のデータ処理
ユニットの正常異常に対応して出力される上記第1の信
号に基づいて上記第2の信号の振幅を変化させるため、
上記第1のデータ処理ユニットの異常を精度良く判別さ
せることができる上記第2の信号を1本の内部バスによ
って上記第1の判別手段に通知することができる。
【0149】上記信号出力手段が上記第1のデータ処理
ユニットの正常異常に対応して出力される上記第1の信
号に基づいて上記第2の信号の周波数を変化させるた
め、上記第2の信号に振幅のノイズが発生した場合でも
上記判別手段は上記第1のプロセッサで異常が発生して
いることを認識することができる。
【0150】上記信号出力手段が上記第2の信号として
複数個の信号を出力するため、上記第1の判別手段は上
記信号出力手段から上記第1の判別手段の間に発生した
障害を認識することができる。
【0151】上記第1の判別手段が上記第2の信号と基
準信号とを比較することにより上記第1のデータ処理ユ
ニットが異常か否かを判別するため、上記第1の判別手
段は上記信号出力手段に発生した障害を認識することが
できる。
【0152】上記信号出力手段に一定周期で発振する第
1の発振信号を出力する第1の発振信号出力手段を備
え、上記信号出力手段は上記第1のデータ処理ユニット
が正常の場合には上記第2の信号として上記第1の発振
信号を出力し、上記第1のデータ処理ユニットが異常の
場合には上記第2の信号として上記第1の発振信号の振
幅を変化させた信号を出力するため、上記第2の信号が
ONまたはOFF固定となった場合に上記第1の判別手
段は上記信号出力手段で障害が発生したことを認識する
ことができる。
【0153】上記第1の発振信号と同一の第2の発振信
号を出力する第2の発振信号出力手段と、上記第1の発
振信号と上記第2の発振信号とが一致するか否かを判別
する第2の判別手段とを備えたため、上記第2の判別手
段は上記第1の発振信号に発生した障害を認識すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1におけるデータ処理ユニットの構成
図である。
【図2】 実施例1におけるボーディング回路の内部構
成図である。
【図3】 プロセッサ11〜13がすべて正常な場合の
ボーディング回路でのデータの流れを示した図である。
【図4】 異常プロセッサ13の入出力状態と正常プロ
セッサ11、12の入出力状態が異なる場合のボーディ
ング回路でのデータの流れを示した図である。
【図5】 データ供給回路14を用いた場合の信号の流
れを示した図である。
【図6】 実施例1におけるリセット回路周辺部の接続
状態を示す図である。
【図7】 実施例1におけるリセット回路の内部構成図
である。
【図8】 実施例1におけるメモリ復旧回路周辺部の接
続状態を示す図である。
【図9】 実施例1におけるメモリ復旧回路の内部構成
図である。
【図10】 実施例1におけるエラーロギング回路の内
部構成図である。
【図11】 実施例1におけるハートビート回路の内部
構成図である。
【図12】 マスターのデータ処理ユニットとスレーブ
のデータ処理ユニットの接続状態を示す図である。
【図13】 ハートビート回路内で発生する信号のタイ
ミング図である。
【図14】 実施例2におけるハートビート回路の内部
構成図である。
【図15】 従来のボーディング回路の構成図である。
【符号の説明】
11〜13 プロセッサ、21〜22 バス制御回路、
31〜32 システムバス、41〜42 メモリ、50
データ処理ユニット、100 ボーディング回路、1
01 検出回路、102〜106 データセレクタ、2
00 リセット回路、201 デコード回路、202〜
204 オアゲート、300 メモリ復旧回路、315
〜317 メモリ41に対応する伝送路、325〜32
7 メモリ42に対応する伝送路、311 メモリアド
レス、312 ライトデータレジスタ、313 リード
データレジスタ、314 検出回路、400 エラーロ
ギング回路、401 制御回路、402 ロギングメモ
リ、403 ライトデータレジスタ、404 メモリア
ドレスカウンタ、405 リードデータレジスタ、50
0 ハートビート回路、501 システムバスインタフ
ェース回路、502発振器、503 信号出力回路、5
04 判別回路、505 アンドゲート、506 スイ
ッチ、507 緩衝器、508 発振器、509 判別
回路、510、緩衝器、511 判別回路、S70 マ
スタリセット信号、S71〜S73個別リセット信号、
S74 リセット要求信号、S80 障害発生信号、S
81 復旧エラー信号、S90 異常信号、S91 信
号出力回路503から出力される信号、S92 発振器
502から出力される発振信号、S93 緩衝器507
から出力される信号、S94 判別回路504から出力
される信号、S95発振器508から出力される発振信
号、S96 判別回路509から出力される信号、S9
7 緩衝器511から出力される信号、S98 判別回
路511から出力される信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 明 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社情報システム研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のデータを出力する出力処理等を含
    む処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力
    する出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処
    理を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のプロセ
    ッサに対応して設けられた第1、第2の入力部とを有
    し、上記第1、第2のデータに基づいて上記第1、第2
    のプロセッサの中から異常プロセッサを検出し、上記異
    常プロセッサと上記異常プロセッサ以外のプロセッサの
    入出力状態が異なる場合に上記異常プロセッサを特定し
    て上記異常プロセッサの入出力状態を通知する信号を出
    力する検出手段と、上記検出手段が出力する上記信号に
    基づいて上記検出手段の上記第1および第2の入力部の
    内上記異常プロセッサに対応する入力部に第3のデータ
    を供給するデータ供給手段とを備えたことを特徴とする
    データ処理装置。
  2. 【請求項2】 上記データ供給手段は、上記第1、第2
    の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力部に直
    接上記第3のデータを供給することを特徴とする請求項
    1記載のデータ処理装置。
  3. 【請求項3】 上記データ供給手段は、上記第1、第2
    の入力部の内上記異常プロセッサに対応する入力部に上
    記プロセッサを介して上記第3のデータを供給すること
    を特徴とする請求項1記載のデータ処理装置。
  4. 【請求項4】 第1のデータを出力する出力処理等を含
    む処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力
    する出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処
    理を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のプロセ
    ッサから出力された上記第1、第2のデータに基づいて
    上記第1、第2のプロセッサの中から異常プロセッサを
    検出し、上記異常プロセッサと上記異常プロセッサ以外
    のプロセッサの入出力状態が異なる場合に上記異常プロ
    セッサを特定して上記異常プロセッサの入出力状態を通
    知する信号を出力する検出手段と、上記検出手段が出力
    する上記信号に基づいて上記異常プロセッサに対して上
    記異常プロセッサの処理を継続させるよう補助する補助
    手段とを備えたことを特徴とするデータ処理装置。
  5. 【請求項5】 上記検出手段は上記異常プロセッサが入
    力状態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッ
    サが出力状態である場合に上記異常プロセッサを特定し
    て上記異常プロセッサが入力状態であることを通知する
    信号を出力し、上記継続補助手段は上記異常プロセッサ
    の入力状態を継続させるよう補助することを特徴とする
    請求項4記載のデータ処理装置。
  6. 【請求項6】 上記検出手段は上記異常プロセッサが出
    力状態であり、かつ上記異常プロセッサ以外のプロセッ
    サが入力状態である場合に上記異常プロセッサを特定し
    て上記異常プロセッサが出力状態であることを通知する
    信号を出力し、上記継続補助手段は上記異常プロセッサ
    の出力状態を継続させるよう補助することを特徴とする
    請求項4記載のデータ処理装置。
  7. 【請求項7】 上記継続補助手段は上記検出手段が出力
    する上記信号に基づいて上記異常プロセッサに対して応
    答データを出力することにより、上記異常プロセッサの
    入力状態を継続させるよう補助することを特徴とする請
    求項5記載のデータ処理装置。
  8. 【請求項8】 上記継続補助手段は上記検出手段の出力
    する上記信号に基づいて上記異常プロセッサから上記異
    常プロセッサの処理により発生した異常データを出力さ
    せることにより、上記異常プロセッサの出力状態を継続
    させるよう補助することを特徴とする請求項6記載のデ
    ータ処理装置。
  9. 【請求項9】 第1のデータを出力する出力処理等を含
    む処理を行う第1のプロセッサと、第2のデータを出力
    する出力処理等を含む上記第1のプロセッサと同様の処
    理を行う第2のプロセッサと、上記第1、第2のデータ
    に基づいて上記第1、第2のプロセッサの中から異常プ
    ロセッサを検出する検出手段と、上記プロセッサに設け
    られ、上記検出手段の検出結果に基づいて上記異常プロ
    セッサをリセットさせることを要求する信号であるリセ
    ット要求信号を出力するリセット要求出力手段と、上記
    リセット要求信号にしたがって上記異常プロセッサにリ
    セット信号を出力するリセット手段とを備えたことを特
    徴とするデータ処理装置。
  10. 【請求項10】 上記リセット要求出力手段は記第1、
    第2のプロセッサに設けられたことを特徴とする請求項
    9記載のデータ処理装置。
  11. 【請求項11】 第4のデータを出力する出力処理等を
    含む上記第1のプロセッサと同様の処理を行う第3のプ
    ロセッサとを備え、上記検出手段は上記第1、第2、第
    4のデータの中で他のどのデータとも一致しないデータ
    を出力したプロセッサを上記異常プロセッサとして検出
    することを特徴とする請求項1ないし9のうちいずれか
    に記載のデータ処理装置。
  12. 【請求項12】 データを記憶する記憶手段と、上記記
    憶手段に障害が発生した場合に上記記憶手段に記憶させ
    るべき第1のデータを保持する保持手段と、上記保持手
    段が保持した上記第1のデータを上記記憶手段に書き込
    む書き込み手段と、上記記憶手段に書き込んだ上記第1
    のデータを読み込む読み込み手段と、上記読み込み手段
    が読み込んだ上記第1のデータと上記保持手段が保持し
    た上記第1のデータとが一致するか否かを判別する判別
    手段とを備えたことを特徴とするデータ処理装置。
  13. 【請求項13】 上記読み込み手段が読み込んだ上記第
    1のデータと上記保持手段が保持した上記第1のデータ
    とが不一致の場合に信号を出力する信号出力手段と、上
    記信号出力手段から上記信号が出力され、かつ上記記憶
    手段に読み込み要求があった場合に上記読み込み要求元
    に対してエラー信号を出力するエラー信号出力手段とを
    備えたことを特徴とする請求項12記載のデータ処理装
    置。
  14. 【請求項14】 障害が発生してその障害が復旧された
    場合に、上記障害により発生した異常データと上記障害
    の復旧により得られた正常データとを出力する第1の処
    理手段と、上記第1の処理手段から出力される上記異常
    データと上記正常データを記憶する記憶手段とを備えた
    ことを特徴とするデータ処理装置。
  15. 【請求項15】 上記記憶手段に記憶された上記異常デ
    ータと上記正常データとを読み込む読み込み手段を備え
    たことを特徴とする請求項14記載のデータ処理装置。
  16. 【請求項16】 プロセッサを含んで構成され、データ
    処理を行う第1のデータ処理ユニットと、上記第1のデ
    ータ処理ユニットに含まれるプロセッサと異なるプロセ
    ッサを含んで構成される第2のデータ処理ユニットと、
    上記第1のデータ処理ユニットの正常異常に対応した第
    1の信号に基づいて上記第1の信号と異なる信号である
    第2の信号を出力する信号出力手段と、上記第2の信号
    に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが異常か否か
    を判別する第1の判別手段と、上記第1の判別手段の判
    別結果に基づいて上記第1のデータ処理ユニットが行う
    べき処理を上記第2のデータ処理ユニットに処理させる
    よう制御する制御手段とを備えたことを特徴とするデー
    タ処理装置。
  17. 【請求項17】 上記信号出力手段は上記第1のデータ
    処理ユニットの正常異常に対応して出力される上記第1
    の信号に基づいて上記第2の信号の振幅を変化させるこ
    とを特徴とする請求項16記載のデータ処理装置。
  18. 【請求項18】 上記信号出力手段は上記第1のデータ
    処理ユニットの正常異常に対応して出力される上記第1
    の信号に基づいて上記2の信号の周波数を変化させるこ
    とを特徴とする請求項16記載のデータ処理装置。
  19. 【請求項19】 上記信号出力手段は上記第2の信号と
    して複数個の信号を出力することを特徴とする請求項1
    6記載のデータ処理装置。
  20. 【請求項20】 上記第1の判別手段は上記第2の信号
    と基準信号とを比較することにより上記第1のデータ処
    理ユニットが異常か否かを判別することを特徴とする請
    求項16記載のデータ処理装置。
  21. 【請求項21】 上記信号出力手段に一定周期で発振す
    る第1の発振信号を出力する第1の発振信号出力手段を
    備え、上記信号出力手段は上記第1のデータ処理ユニッ
    トが正常の場合には上記第2の信号として上記第1の発
    振信号を出力し、上記第1のデータ処理ユニットが異常
    の場合には上記第2の信号として上記第1の発振信号の
    振幅を変化させた信号を出力することを特徴とする請求
    項17記載のデータ処理装置。
  22. 【請求項22】 上記第1の発振信号と同一の第2の発
    振信号を出力する第2の発振信号出力手段と、上記第1
    の発振信号と上記第2の発振信号とが一致するか否かを
    判別する第2の判別手段とを備えたことを特徴とする請
    求項21記載のデータ処理装置。
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