JPH08184232A - キーシリンダ装置 - Google Patents

キーシリンダ装置

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JPH08184232A
JPH08184232A JP34017394A JP34017394A JPH08184232A JP H08184232 A JPH08184232 A JP H08184232A JP 34017394 A JP34017394 A JP 34017394A JP 34017394 A JP34017394 A JP 34017394A JP H08184232 A JPH08184232 A JP H08184232A
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coil antenna
key cylinder
key
antenna housing
coil
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ヨアヒン ファッハ ハンス
Takayuki Seto
孝幸 世戸
Toshihiro Tanimoto
智弘 谷本
Tatsuro Takahashi
達朗 高橋
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TEMITSUKU TELEFUNKEN MICROELECTRON GmbH
Conti Temic Microelectronic GmbH
Mazda Motor Corp
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TEMITSUKU TELEFUNKEN MICROELECTRON GmbH
Temic Telefunken Microelectronic GmbH
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コイルアンテナ収納体をキーシリンダアウタの
先端面に安定して保持することにより、キー側のコイル
アンテナからシリンダアウタ側のコイルアンテナへの磁
力の出力特性を向上できるキーシリンダ装置を提供す
る。 【構成】キー側のコイルアンテナとの間で磁気的結合に
より情報の授受を行うためのコイルアンテナ81が設け
られたキーシリンダ装置であって、キーシリンダ本体よ
り小径でその先端面より突出して設けられるキーシリン
ダアウタ80と、キーシリンダアウタ80の先端面の外
周に嵌装され、コイルアンテナ81を収納するためのコ
イルアンテナ収納体40とを備え、コイルアンテナ収納
体40の内縁部分には、コイルアンテナ収納体40をキ
ーシリンダアウタ80に係止すると共に、キーシリンダ
アウタ80との係合時においてコイルアンテナ収納体4
0をキーシリンダアウタ80の先端面方向F’xに付勢
する係合爪45が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、キーとキーシ
リンダの間で電磁誘導を利用して磁気結合させ、その磁
力によりキー内の記憶装置に記憶している固有コード等
の情報の授受を行うキーシリンダ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のキーシリンダ装置としては、特開
昭63−93649号に開示された車両用キー装置があ
る。この従来の車両用キー装置は、錠前のキー播入孔入
口側に固定した円環状のロータケースの内側に円柱状の
ロータを回動自在に装着し、このロータの外周に、ロー
タコイルを夫々同一方向に巻装した環状コアを配設す
る。各ロータコイルは周波数可変発信機に接続する。一
方、キーのグリップ部には、基コイルを巻装した軸状コ
アを装着し、キーがロータのキー播入孔に播入されたと
き、環状コアと2箇所で接触して1組の磁気回路が形成
されるようにする。そしてこの磁気回路を介して情報の
授受を行わせ、両者の情報が一致した時にのみエンジン
の駆動を許容されるように構成されたものである。
【0003】このような車両用キー装置が用いられるよ
うになった背景としては、最近多発している諸外国にお
ける車両の盗難事件が1つの要因である。このため、従
来より、この盗難を防止するための盗難防止装置も数多
く提案され、車両に搭載されている。このような盗難防
止装置に類するシステムとしては、例えば、特公平6−
57524号に開示されているように、メカニカルキー
を照合する手段及び電子的コードを予め設定された正規
コードと照合する手段とを具備すると共に、電子的コー
ドを照合する手段が車両側に暗証コードを入力するため
のキーボード入力手段を有し、このメカニカルキーと電
子的コードが共に所定時間内に一致したときにのみ車両
のエンジンを始動可能とすることによって、車両の盗難
を確実に防止し、送信器を必要としないため、暗証番号
を試行錯誤して入力し、盗もうとする者に対する盗難防
止効果を向上させる装置が提案されている。
【0004】また、最近の盗難防止装置は、イモビライ
ザユニット(immobilizer unit)とEGIユニットから
なり、イモビライザユニットが電磁結合によるキーに固
有のコードを照合し、照合した結果が不一致の場合、イ
グニッションスイッチをオンしても、EGIユニットに
おいてエンジン始動できないように構成されている。ま
た、この種の盗難防止装置に使用されるキーの構成は、
図12に示すように、キー1’は、運転者により把持さ
れる把持部1’aと、キー穴の形状に合致するように歯
形が形成され、キー穴に挿入される先端部1cからな
る。また、把持部1’aと先端部1cは、金属から構成
されるが、半月状に金属の1部が切られており、コイル
アンテナ1dは、ケース1eに収納されたうえで、樹脂
等でその全体が被装される。
【0005】このように、金属の1部を切り取って樹脂
モールドし、樹脂のなかにコイルアンテナを埋め込むこ
とにより、キー側のコイルアンテナからシリンダアウタ
への磁力の出力特性を向上させるようにしたキーが提案
されている。また、キー側のコイルアンテナをキーの金
属製の把持部内に収納するため、キーをキー穴に挿入し
て回転させるとき等の、把持部の変形によるコイルアン
テナの破損を防止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成される従来例において、例えば、特開昭63
−93649号に開示された車両用キー装置では、ロー
タコイルが金属製のロータケースの内側に装着されてい
るため、キーコイルから発生される磁力がロータコイル
とキーコイルとの間の金属により干渉してしまい、磁気
的結合による情報の授受、即ちキーコイルからロータコ
イルへ伝わる磁力が弱まり、ロータコイル側で変換した
パルス波形がなまる等の不具合が生じていた。
【0007】また、キーの金属製の把持部の1部を切り
取り樹脂によりモールドするため、キーをキー穴に挿入
して回転させた場合に、把持部が変形してコイルアンテ
ナを破損したり、保持部自体が壊れるなどの問題があっ
た。従って、本発明のキーシリンダ装置は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、コイルアンテナ収納体をキーシリンダアウタの先端
面に安定して保持することにより、キー側のコイルアン
テナからシリンダアウタ側のコイルアンテナへの磁力の
出力特性を向上できるキーシリンダ装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のキーシリンダ装置は以下
の構成を備える。即ち、キー側の第1のコイルアンテナ
との間で磁気的結合により情報の授受を行うための第2
のコイルアンテナが設けられたキーシリンダ装置であっ
て、キーシリンダ本体と、前記キーシリンダ本体より小
径でその先端面より突出して設けられるキーシリンダア
ウタと、前記キーシリンダアウタの先端面の外周に嵌装
され、前記第2のコイルアンテナを収納するためのコイ
ルアンテナ収納体とを備え、前記コイルアンテナ収納体
の内周縁部には、該コイルアンテナ収納体を前記キーシ
リンダアウタに係止すると共に、前記キーシリンダアウ
タとの係合時において前記コイルアンテナ収納体を前記
キーシリンダアウタの先端面方向に付勢する第1の付勢
手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
【作用】以上のように、この発明に係わるキーシリンダ
装置は構成されているので、コイルアンテナ収納体の内
周縁部の第1の付勢手段により、コイルアンテナ収納体
とシリンダアウタとの距離を所定値に保持することがで
きる。また、第2、第3の付勢手段により、コイルアン
テナ収納体側のアンテナコイルを係止するキャリアをコ
イルアンテナ収納体内の最適な位置に保持するので、キ
ャリアのコイルアンテナ収納体内での前後方向のズレを
抑制し、キー側のコイルアンテナからシリンダアウタへ
の磁力の出力特性を一定に保持することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例につき、添付の図面を
参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する実施例で
は、キーシリンダ装置及びこの装置に使用されるキーを
従来技術の項において説明したイモビライザユニット
(immobilizer unit)とEGIユニットからなる車両用
盗難防止装置に適用した一例で説明する。
【0011】図1は、本発明に基づく実施例の車両用盗
難防止装置のシステムブロック図である。図1を参照し
て、本実施例の車両用盗難防止装置の構成を説明する。
図1に示すように、本実施例に用いる車両用盗難防止装
置は、トランスポンダー1と、トランスポンダー1から
の信号を受信するアンテナ2と、アンテナ2により取り
込まれた信号を増幅するアンプ3と、アンプからの信号
により制御されるイモビユニット4と、エンジン制御を
行うEGIユニット9とを備えるシステムである。具体
的に説明すると、トランスポンダー1は、自動車のイグ
ニッションスイッチのオン、オフを運転者側において行
う送信機内蔵のキーである。また、アンテナ2とは、イ
グニッションスイッチのオン、オフに連動して作動する
コイルアンテナである。アンプ3では、このコイルが作
動し、電圧が付与されるときに、電磁結合するための搬
送波と受信信号とを一定値に増幅させる増幅機能を有す
る。
【0012】イモビユニット4は、イモビライザーユニ
ット(immobilizer unit)と呼ばれ、最近ヨーロッパで
盗難防止用に開発されているEGIによるエンジン始動
を禁止するコントローラであり、車両降車時にイグニッ
ションスイッチをオフすること、或いはキーの有するI
Dを照合することで自動的にセットされる。イモビユニ
ット4は、バッテリー電源(+B)14及びスイッチ電
源(IG1)15に基づいてイグニッションスイッチの
オン、オフ情報を与えられると共に、アンプ部3で増幅
される電圧値に基づいて、トランスポンダー1からID
データが与えられ、所定の制御信号をEGIユニットに
送信する。更に、イモビユニット4は、バッテリー電源
14に接続されているので、例えば、エンジンを停止し
て、イグニッションスイッチをオフしても電源は供給さ
れ、スタンバイ状態を保持している。
【0013】EGIユニットは、エンジンの回転数や燃
料噴射量等を制御するコントローラである。また、EG
Iユニット9は、イモビユニット4から所定の制御信号
を受信し、その信号に基づいて、スタータや燃料噴射量
等を制御する。また、EGIユニット9は、イモビユニ
ット4の場合とは異なり、イグニッションッスイッチの
オン、オフに連動しながらスイッチ電源15として動作
するので、例えば、エンジンを停止して、イグニッショ
ンスイッチをオフすると電源は切れることになる。
【0014】<磁気的結合の原理>キー1とコイルアン
テナ2とは、電磁誘導の原理を利用して無線で磁気的に
結合されている。コイルアンテナ2は、増幅器3に接続
されており、キーをキー穴に差し込んでイグニッション
オン位置に回転したときに、イモビユニット4からコー
ド検出するための信号を出力することにより、電磁誘導
の原理でコイルに電流が流れる。キーのIDコードは、
この電流による増幅される電圧値に基づいて検出され
る。
【0015】次に、図2を参照して、キーのステアリン
グロックユニットについて説明する。図2は、一般の車
両のステアリングホイール付近に搭載されるステアリン
グロックユニットを分解して示す図である。図2におい
て、ステアリングロックユニット100は、前述のコイ
ルアンテナ2を含むコイルアンテナ収納体40と、シリ
ンダアウタ80と、ロック機構本体60と、イグニッシ
ョンスイッチ15とを備える。コイルアンテナ収納体4
0及びシリンダアウタ80は、ロック機構本体の前側に
設けられ、キーを差し込むためのキー穴50を備える。
キー穴50はロック機構本体60に設けられたキー溝と
対応して、運転者によりキーが差し込まれ回転される。
ロック機構本体60が回転すると、ステアリングロック
機構が解除され、ステアリングシャフト(不図示)が回
転可能になると共に、キーが抜かれると、ステアリング
シャフトがロックされ、回転不能となる。ロック機構本
体60の後部には、イグニッションスイッチ15が設け
られ、キーをオン位置まで回転することにより、イグニ
ッションスイッチがオンされる。イグニッションスイッ
チはEGIユニットに接続され、スイッチがオンされる
とEGIユニットによりエンジン始動が実行される。
【0016】<コイルアンテナ収納体の構成>次に、前
述のコイルアンテナ収納体40の構成を説明する。図3
は、コイルアンテナ収納体の平面図、図4は図3を矢印
Y方向からみた正面図、図5は、図4を矢印X方向から
見た側面図、図6は、図5を矢印Z方向から見た図、そ
して、図7は、図6のA−A矢視断面図である。コイル
アンテナ収納体40は、図4に示すように、円環状のド
ーナツ形を呈しており、外縁部分41aから内縁部分4
4aにかけて図7のように、全周に亘って凸状に形成さ
れている。また、内縁部分44aから外縁部分41aの
中間部付近までは斜面部分42が形成されている。外縁
部分41aの凸部表面には、キーの操作位置を示すため
に、環状に”LOCK"、"ACC"、"ON"、"START"の文字が刻
まれている。図6は、図4のちょうど裏側を示してい
る。図3〜図6に示すように、文字が刻まれた表面の裏
側には、突起43aが形成されている。この突起43a
は、後述するシリンダアウタ80の全面に形成された突
起43bと嵌合してコイルアンテナ収納体の位置決めを
行う。また、外縁部分の凸部の裏側は凹部となってお
り、円環状に凹溝が形成されている。この凹溝には、こ
の溝に収納できる程度の径の円環状のコイルが収納され
る。このコイルアンテナ収納体は、樹脂などのプラスチ
ックで形成され、非常に軽量である。
【0017】このように、コイルアンテナ収納体40の
外縁部分41aの表面を円環状に前方に張り出している
形状とすることで、キーをキー穴に差し込んだときに、
後述するキーの把持部を包み込むように、コイルアンテ
ナ収納体側のコイルがキー側のコイルにより近づくこと
になり、コイルアンテナ収納体とコイルアンテナとの磁
力の干渉を低減する。また、突起43aを設けたことに
より、位置決めが容易にできる。
【0018】<シリンダアウタの構造>次に、前述のシ
リンダアウタ80の構成を説明する。図8は、シリンダ
アウタの正面面図、図9は図8を矢印P方向から見た
図、図10は、図8を矢印Q方向から見た側面図であ
る。図8〜図10において、シリンダアウタ80は、図
8に示すように、その前側の断面が円状を呈しており、
外縁部分41bから内縁部分44bにかけて図9、図1
0のように、フランジ状に平面が形成されている。図9
は、図8を下方から見た様子を示している。図9に示す
ように、外縁部分41bから内縁部分44bにかけての
フランジが形成する前面の底部には、突起43bが形成
されている。この突起43bは、前述のコイルアンテナ
収納体40の裏側に形成された突起43aと嵌合してシ
リンダアウタの位置決めを行う。また、内縁部分44b
の更に内側には、その先端にキー穴50が開口した円筒
状のキー穴本体51と、その後部にフランジ部より形の
小さいくびれ部52が延設されている。このシリンダア
ウタ80は、金属で構成され、先端にはコイルアンテナ
収納体40が装着される。
【0019】このように、キー穴部分を円筒状に延設し
ているので、コイルアンテナ収納体40をシリンダアウ
タ80に装着し、キーをキー穴に差し込んだときに、後
述するキーの把持部を包み込むように、コイル収納体側
のコイルがキー側のコイルにより近づくことになり、シ
リンダアウタとコイルアンテナとの磁力の干渉を低減す
る。また、突起部43bを設けたことにより、位置決め
が容易にできる。
【0020】<キーの構成>次に、前述の送信機能を有
するキー1の構成を説明する。図11は、キーの形状を
示す図である。図11において、キー1は、運転者によ
り把持される把持部1aと、キー穴の形状に合致するよ
うに歯形が形成され、キー穴に挿入される先端部1cか
らなる。また、把持部1aと先端部1は金属から構成さ
れる。キーの把持部1aには、先端部1cとの接続部分
付近にコイルアンテナ1dを収納するアンテナ穴1fが
形成されている。コイルアンテナ1dは、アンテナ穴1
fの外形に合致したケース1eに収納されて、アンテナ
穴1fに装着される。把持部1aは、コイルアンテナ1
dが装着されたうえで、樹脂等でその全体が被装され
る。
【0021】このように、金属で形成された把持部1a
の一部にアンテナ穴を設け、樹脂でモールドすることに
より、キー側のコイルアンテナからコイルアンテナ収納
体側のコイルアンテナへの磁力の出力特性を向上でき
る。また、キー側のコイルアンテナをキーの金属製の把
持部内に収納するため、キーをキー穴に挿入して回転さ
せるとき等の、把持部の変形によるコイルアンテナの破
損を防止できる。
【0022】<シリンダアウタの詳細構成>次に、前述
のコイルアンテナ収納体40の詳細構成を説明する。図
13は、コイルアンテナ収納体の側面図、図14は図1
3を矢印R方向からみた正面図、図15は、図16のB
−B矢視断面図、図16は、図14を裏側から見た図、
図17は、図16のC−C矢視断面図である。コイルア
ンテナ収納体40は、図14に示すように、その内縁部
分44aに約120°間隔で係合爪45が設けられてい
る。これらの係合爪45は、シリンダアウタ80の円筒
状のフランジ部51に係合する。また、図15〜図17
に示すように、その外縁部分41aには、同様に約12
0°間隔で外縁コイル係合爪46が設けられていると共
に、内縁部分44aに係合爪45と交互に配置された内
縁コイル係合爪47が設けられている。係合爪45は、
内周方向に突出している。また、外縁及び内縁コイル係
合爪46、47は、外周方向に突出している。これらの
外縁及び内縁コイル係合爪46、47は、外縁部分41
aの円環状の凹溝にアンテナコイルを収容するためのプ
ラスチック製のキャリアを係止する。アンテナコイル
は、前述のように円周に沿ってこの溝に収納できる程度
の径を有する円環状のものである。
【0023】<コイルアンテナ収納体のシリンダアウタ
への取付け状態>次に、前述のコイルアンテナ収納体4
0をシリンダアウタ80に嵌合させた場合の取付け状態
について説明する。図18は、コイルアンテナ収納体を
取付ける前のコイルアンテナ収納体とシリンダアウタと
の位置関係を示す図である。また、図19は、コイルア
ンテナ収納体を取付けた状態でのコイルアンテナ収納体
とシリンダアウタとの位置関係を示す図である。図18
に示すように、外縁部分41aの円環状の凹溝にはアン
テナコイルを収容するためのプラスチック製のキャリア
70が収容されている。また、キャリア70は外縁及び
内縁コイル係合爪46、47によって凹溝内に係止され
ている。
【0024】この図18に示す状態で、内縁部分44a
の係合爪45をフランジ部51に押し付けることによっ
て、係合爪45はフランジ部51に抗して変形する。こ
のシリンダアウタ40を更に押し付けると、係合爪45
はフランジ部のくびれ部52に嵌合し、図19に示すよ
うにフランジ部の外周部分に当接する。図19におい
て、キャリア70がロック機構本体の平面部41bに当
接する部分71は、コイル81が発生する磁界の干渉ダ
ンパの役割を果たしている。キャリア70は、内縁係合
爪47によって矢印S1方向に押し付けられ、また、外
縁係合爪46によって矢印S2方向に押し付けられるた
め、凹溝内部での前後方向の位置ずれが発生しないよう
構成されている。また、コイルアンテナ収納体40は、
係合爪45により係止されている。係合爪45は、図示
のように、フランジ部51に外周を力Fで押し付けるの
で、その水平方向分力Fxが外縁部分41a全体を矢印
F’x方向に押し付けるように作用する。このようにし
て、コイルアンテナ収納体40のシリンダアウタ80に
対する前後方向の位置が保持される。
【0025】尚、本実施例の構成の磁気的結合を利用し
たキーシリンダ装置では、コイルアンテナ収納体とシリ
ンダアウタとの距離tが約0.2ミリ以上となるとキー側
のコイルアンテナからシリンダアウタへの磁力の出力特
性が悪化するため、本実施例のコイルアンテナ収納体と
シリンダアウタとの距離tは0.2ミリを超えないように
位置が保持される。
【0026】このように、コイルアンテナ収納体40の
内縁部分44aの係合爪45により、コイルアンテナ収
納体40とシリンダアウタ80との距離を0.2ミリを超
えないように保持すると共に、外縁及び内縁コイル係合
爪46、47により、アンテナコイルを係止するキャリ
ア70をコイルアンテナ収納体内の最適な位置に保持す
るので、夫々の前後方向のズレを抑制し、キー側のコイ
ルアンテナからシリンダアウタへの磁力の出力特性を一
定に保持することができる。
【0027】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施例を修正又は変形したものに適用可能であ
る。例えば、コイルアンテナ収納体の材質等は、磁力の
干渉が小さいものであれば、プラスチック以外のもので
もよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明のように、この発明に係わるキ
ーシリンダ装置によれば、コイルアンテナ収納体の内周
縁部の第1の付勢手段により、コイルアンテナ収納体と
シリンダアウタとの距離を所定値に保持することができ
る。また、第2、第3の付勢手段により、コイルアンテ
ナ収納体側のアンテナコイルを係止するキャリアをコイ
ルアンテナ収納体内の最適な位置に保持するので、キャ
リアのコイルアンテナ収納体内での前後方向のズレを抑
制し、キー側のコイルアンテナからシリンダアウタへの
磁力の出力特性を一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施例の車両用盗難防止装置の
システムブロック図である。
【図2】一般の車両のステアリングホイール付近に搭載
されるステアリングロックユニットを分解して示す図で
ある。
【図3】コイルアンテナ収納体の平面図である。
【図4】図3を矢印Y方向から見た正面図である。
【図5】図4を矢印X方向から見た側面図である。
【図6】図5を矢印Z方向から見た図である。
【図7】図6のA−A矢視断面図である。
【図8】シリンダアウタの正面面図である。
【図9】図8を矢印P方向から見た図である。
【図10】図8を矢印Q方向から見た側面図である。
【図11】キーの構造を示す図である。
【図12】従来のキーの構造を示す図である。
【図13】コイルアンテナ収納体の側面図である。
【図14】図13を矢印R方向からみた正面図である。
【図15】図16のB−B矢視断面図である。
【図16】図14を裏側から見た図である。
【図17】図16のC−C矢視断面図である。
【図18】コイルアンテナ収納体を取付ける前のコイル
アンテナ収納体とシリンダアウタとの位置関係を示す図
である。
【図19】コイルアンテナ収納体を取付けた状態でのコ
イルアンテナ収納体とシリンダアウタとの位置関係を示
す図である。
【符号の説明】
1…トランスポンダー、 2…コイルアンテナ、 3…アンプ、 4…イモビユニット、 9…EGIユニット、 40…コイルアンテナ収納体、 41a…コイルアンテナ収納体側外縁部分、 42…傾斜部分、 43a…コイルアンテナ収納体側突起、 44a…コイルアンテナ収納体側内縁部分、 41b…シリンダアウタ側外縁部分、 43b…シリンダアウタ側突起、 44b…シリンダアウタ側内縁部分、 45…係合爪、 46…外縁コイル係合爪、 47…内縁コイル係合爪、 50…キー穴、 51…フランジ部、 52…くびれ部分、 60…ロック機構本体 70…キャリア、 80…シリンダアウタ、 81…アンテナコイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス ヨアヒン ファッハ ドイツ連邦共和国 ハイルブロン テレー ジェンシュトラーセ 2 テミック テレ フンケン マイクロエレクトロニック ゲ ゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング内 (72)発明者 世戸 孝幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 谷本 智弘 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 高橋 達朗 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キー側の第1のコイルアンテナとの間で
    磁気的結合により情報の授受を行うための第2のコイル
    アンテナが設けられたキーシリンダ装置であって、 キーシリンダ本体と、 前記キーシリンダ本体より小径でその先端面より突出し
    て設けられるキーシリンダアウタと、 前記キーシリンダアウタの先端面の外周に嵌装され、前
    記第2のコイルアンテナを収納するためのコイルアンテ
    ナ収納体とを備え、 前記コイルアンテナ収納体の内周縁部には、該コイルア
    ンテナ収納体を前記キーシリンダアウタに係止すると共
    に、前記キーシリンダアウタとの係合時において前記コ
    イルアンテナ収納体を前記キーシリンダアウタの先端面
    方向に付勢する第1の付勢手段が設けられていることを
    特徴とするキーシリンダ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の付勢手段は、前記キーシリン
    ダアウタの先端面との当接面に形成された斜面部により
    前記コイルアンテナ収納体を前記キーシリンダアウタの
    先端面方向に付勢することを特徴とする請求項1に記載
    のキーシリンダ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の付勢手段は、前記コイルアン
    テナ収納体の外周縁部と前記キーシリンダアウタの先端
    面との間に所定の間隙を有して付勢することを特徴とす
    る請求項2に記載のキーシリンダ装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のコイルアンテナを巻装して前
    記コイルアンテナ収納体内に保持するための環状のキャ
    リア部材を更に具備することを特徴とする請求項1に記
    載のキーシリンダ装置。
  5. 【請求項5】 前記コイルアンテナ収納体の外周縁部に
    は、第2の付勢手段が設けられ、前記キャリア部材は、
    前記第2の付勢手段により前記コイルアンテナ収納体内
    の所定位置に保持されることを特徴とする請求項4に記
    載のキーシリンダ装置。
  6. 【請求項6】 前記コイルアンテナ収納体の内周縁部に
    は、前記内周縁部から外周縁部に向かって突出する第3
    の付勢手段が設けられ、前記キャリア部材は、前記第3
    の付勢手段により前記コイルアンテナ収納体内の所定位
    置に保持されることを特徴とする請求項4に記載のキー
    シリンダ装置。
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