JPH08184209A - 動線を用いた駐車場のシミュレーション装置 - Google Patents

動線を用いた駐車場のシミュレーション装置

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JPH08184209A
JPH08184209A JP32848194A JP32848194A JPH08184209A JP H08184209 A JPH08184209 A JP H08184209A JP 32848194 A JP32848194 A JP 32848194A JP 32848194 A JP32848194 A JP 32848194A JP H08184209 A JPH08184209 A JP H08184209A
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vehicles
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博樹 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駐車場の車両の流れをシミュレーションでき
る駐車場内のシミュレーション装置を提供する。 【構成】 コンピュータ1と接続された記憶装置2に駐
車場とその周辺道路のレイアウトに基づくデータと、そ
のレイアウトに基づいて仮想車両の走行路となる動線を
設定する動線データを記憶させることにより、コンピュ
ータ1が記憶装置2内データにより想定した駐車場及び
その周辺道路上に仮想車両を発生し、その発生した車両
をランダムに動線上を移動させ駐車場内に駐車させるよ
うに制御してその結果を表示装置に表示させることによ
り、駐車場の車両の流れをシミュレーションできるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駐車場の設計段階で
のプランニング計画の支援を行なう動線を用いた駐車場
のシミュレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】多数の車両を収容する大規
模駐車場では、入出庫の車両数が多いため、周辺道路に
与える影響も大きく、内部及び出入口付近の交通計画を
十分に行なわないと、交通渋滞などを引き起こし、駐車
場が十分に機能できないという問題がある。
【0003】ところが、上記のような大規模駐車場で
は、上述したように入出庫する車両数が多いため、全て
の車両の動向を掴むことが難しく十分な交通計画が立案
できず、設計の際には、駐車台数、建物規模、価格を中
心としたプランニング計画が主で、交通計画に対する検
討は、出入口に対する負荷計算程度が行なわれている程
度に過ぎなかった。
【0004】即ち、単位時間内に入出庫する最大車両数
を予測し、その車両数が入出庫できるように出入口の数
を決めているのに過ぎなかった。
【0005】そのため、上記の出入口に対する負荷計算
を行なうものでは、駐車場内の走行路、駐車場から周辺
道路への合流、周辺道路からの合流などの検討がなされ
ておらず交通計画が不充分であり、しばしば、周辺道路
や駐車場内での渋滞を引き起こすことがあった。
【0006】そこで、この発明の課題は、車両数に関ら
ず全ての車両の動向を掴めるようにして十分な交通計画
が建てられるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明では、駐車場とその周辺道路のレイアウト
に基づくデータと、そのレイアウトに基づいて仮想車両
の走行路となる動線を設定するための動線データを記憶
する記憶装置と、前記駐車場とその周辺道路上の車両数
を設定する入力装置と、前記入力装置によって設定され
た車両数に基づいて、前記記憶装置内のデータにより想
定した駐車場及びその周辺道路上に仮想車両を発生し、
その発生した車両を前記動線上を移動させ、駐車場内に
駐車させる制御をランダムに行なって、その際の駐車場
内と周辺道路上の仮想車両の動きを所定時間ごとにグラ
フィックデータとして出力するコンピュータと、前記コ
ンピュータのグラフィックデータ出力を表示する表示装
置とからなる構成を採用したのである。
【0008】
【作用】このように構成される動線を用いた駐車場のシ
ミュレーション装置では、動線データによってコンピュ
ータ内に駐車場とその周辺道路に形成される車両の走行
路をシミュレートし、そのシミュレートされた仮想走行
路、すなわち動線上を、仮想車両を走行させる。このと
き、仮想車両の走行をランダムに制御することにより、
各仮想車両間の相関を少なくすることができるので、仮
想車両を実際の車両の走行に近づけることができる。
【0009】その際、コンピュータは、大量のデータを
扱うことができるので多数の仮想車両のシミュレートを
同時に行なうことができる。
【0010】また、このとき、入力装置により、予想入
場車両数の設定を変えることができるので、いろいろな
条件下でのシミュレートもできる。
【0011】さらに、これらのシミュレート結果は表示
装置によってビジアル表示が行なえるので、その結果を
視覚的に把握することができる。そのため、その結果を
フィードバックしてシミュレートをくり返すことによ
り、交通計画が速やかに行なえる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0013】図1に示すように、本実施例の動線を用い
た駐車場のシミュレート装置は、コンピュータ1とその
コンピュータ1に接続された記憶装置2及び入力装置3
と表示装置4とで構成されている。
【0014】上記記憶装置2には、磁気ディスク装置な
どが用いられ、そのディスク装置は、ディスクオペレー
ションプログラムの他に、あらかじめ、シミュレート用
プログラムと図形データを入力するためのCADプログ
ラムがインストールされると共に、例えば図2に示すよ
うな駐車場10とその周辺道路12のデータと、それら
レイアウトに基づいて車両11の道路及び走行状態を設
定するための動線データと、グラフィック表示用のファ
イル(例えばAVIファイル)を記憶する容量を有して
おり、駐車場10と周辺道路12のデータと動線データ
とを入れ替えることにより、どのような駐車場10の設
計にも用いることができる。
【0015】入力装置3は、実施例の場合、キーボード
が用いられ、前記シミュレートプログラム上で駐車場1
0への入場車両数などのパラメータの設定を変えるのに
用いられる。
【0016】コンピュータ1は、実施例の場合、グラフ
ィック用の描画が行なえるコンピュータ装置で、前記記
憶装置2からシミュレート用プログラムを読み込んで実
行し、その結果をファイルとして記憶装置2に書き込
む。
【0017】このファイルには時間ファイル、負荷ファ
イル、ログファイルがあり、時間ファイルは、特定の時
刻に走行している全ての車両11について、その位置座
標及びその状態を記憶するファイルであって、本実施例
では一定の時間刻み毎に時間ファイルを作成し、累積す
ることにより、このファイルをCADプログラムで読み
出して表示装置4に作画させることによって、特定の時
刻における駐車場10及び周辺道路上での駐車状況を画
像ファイルとして見ることができるようになっている。
このため、時間刻みを小さくとって表示させるようにす
れば動画としても表示できるようになっている。
【0018】負荷ファイルは、駐車場10内の渋滞状況
を解析するためのファイルであって、シミュレーション
の各時刻で場内を走行中の全ての車両11について車
番、車両11の位置(後述の親ポイント番号)、車両1
1の状態を記録したものである。
【0019】ログファイルは、車両11がいろいろな出
来事(イベント)に出会う都度、車番、イベント識別コ
ード、イベントの出現時刻、位置を記録するものであっ
て、負荷ファイルとログファイルとで以下のような解析
が行なえるようになっている。
【0020】・入場台数、駐車台数(駐車率)、出場台
数の時間的変化 ・駐車場10内の任意の時刻、任意の地点での渋滞状況 ・入庫/出庫、入場/出場の所要時間分布、駐車時間分
布の時間的変化 また、表示装置4は実施例の場合CRTカラー表示装置
であって、前記コンピュータ1の出力ファイルをビジュ
アル表示する。
【0021】この実施例は以上のように構成されてお
り、次にこのシミュレーション装置による動線13を用
いた駐車場のシミュレーションについて述べる。
【0022】この実施例のシミュレーション装置は立体
駐車場10内外の車両11の動きをシミュレートするこ
とにより、駐車場10の稼働状況、駐車場内各部の車両
11の混み具合(各動線13の負荷状況)、駐車場10
と周辺道路12の混雑状況をシミュレーションするもの
である。
【0023】そのため、実施例では、シミュレーション
の通用範囲は図2に示すように、駐車場10内とそれに
接続する前面道路(周辺道路)12までを含むものとな
っている。また、このとき、前面道路12とは、車両1
1の駐車場10への出入りに影響を及ぼす交差点までを
含むものとする。
【0024】以下、シミュレーション本体を説明する。
【0025】実施例のシミュレーション装置では、シミ
ュレートの実行前にシミュレートを行なう駐車場10と
駐車場10の前面道路12のレイアウトに関する図形デ
ータと、そのレイアウトに基づいて設定される車両11
の走行路を設定するための動線データとをCADプログ
ラムにより入力し、駐車場10と前面道路12のグラフ
ィック表示を行なえるように準備する。
【0026】ここで、前記動線データは、親ポイント情
報、駐車ポイント情報、駐車優先情報とからなる図3に
示すようなポイント情報14からなり、車両11の進路
及び走行条件を設定するものである。
【0027】即ち、前記ポイント情報14の親ポイント
情報は、レイアウト上に設定した車両11の移動する動
線13を任意の長さに分割し、その分割した線分の接続
点を示す位置座標データで、その座標によってアドレッ
シングされる時隔ファイルのメモリには属性が付与され
る。
【0028】その属性は図3に示すように大きく分けて
7種類有り、以下に示すように車両11の進路と走行条
件を設定する。
【0029】始点:車両11の発生ポイント 終点:車両11の消去ポイント 接続点:単なる動線と動線との節目 合流点:進行方向の手前で合流する動線の範囲 分合流点:分岐と合流の両方を持つ節目 ゲート点:駐車のための発券及び料金支払時間を要する
ポイント この他、親ポイントには、入出ゲート、信号、スロー
プ、両側/片側駐車などの走行条件を付与することもで
きる。
【0030】また、駐車ポイント情報は、駐車場10内
において車両11が駐車できる前記レイアウト上での位
置座標を示すデータで、駐車位置での車両11の駐車角
度、駐車ポイントと親ポイントとのつながり方を付与す
るためのデータである。
【0031】駐車優先順位情報は例えば、駐車ポイント
に付与することにより、駐車ポイント選択が実際に即し
た方法で行なわれるようにするデータである。
【0032】即ち、駐車場10内のレイアウトにより、
比較的駐車が集中する場所と、そうでない場所とができ
るため、後述する順位円という考え方を利用して車両1
0が駐車ポイントを選択する際の優先順位が決められる
ようにするためのデータである。
【0033】一方、シミュレート実行時にはパラメータ
として、 ・時間帯別前面道路交通量 ・時間帯別駐車場入場量 ・駐車率(駐車台数/収容能力) ・各階駐車配分率 ・駐車ブロックに関するデータ (本実施例では、駐車ポイントとして表現できるのはせ
いぜい500台ぐらいである。そのため、それ以上の駐
車場所はまとめてブロックとして表現される。それ故各
ブロックの収容台数、駐車率別駐車配分率などのデータ
が必要である。ここで、駐車ポイントが明示される部分
を主ブロックまたは主エリアという。) ・時間帯別駐推定時間 ・入口/出口ゲート通に要する時間 ・入出場に要する時間 ・前面道路及び場内走行路走行速度 ・信号の青、黄、赤の時間及び他の信号と同期を取るた
めの調整時間 ・シミュレーションに関する条件指定 (シミュレーションの開始時刻、終了時刻、時間刻み、
時間ファイル(後述)を作成する場合の時間刻み、駐車
場入場量を前面道路交通量で代替する場合の入場率な
ど) などのデータを入力装置3から入力する。その際この入
力設定は、入力プログラムにより表示装置4に表示され
る入力画面に従って入力できるようになっている。
【0034】このような入力設定が終わると、シミュレ
ーションを開始させることができる。
【0035】次に、個々の車両11の出現から消失まで
の動きについて述べることによりシミュレーションの方
法について説明することにする。
【0036】この実施例のシミュレーションは図4に示
すような入庫処理と図5に示すような出庫処理の二つの
処理で構成されている。
【0037】まず、図4の入庫処理では、図6に示すよ
うに、前面道路12を走行するシミュレーション対象の
車両11は、駐車場10に向かう車両11と、ただ前面
道路12を通過する車両11とに区別され、シミュレー
ション上に出現する。
【0038】この車両11の発生は、入力装置3によっ
て入力された前面道路交通量または駐車場入場量のデー
タに基づいて行なわれるものであって、このとき、両方
のデータを別々に用意する方法と、前面道路交通量のデ
ータのみを用意し、駐車場入場量はこれに適当な入場率
を掛けて求める方法とがあるが、車両11の発生方法
は、前面道路交通量による場合も、駐車場入場量による
場合も同じであるのでここでは、一括して説明すること
とする。
【0039】前記データは例えば、図7のような表の形
で与えられる。この表は例えば、時刻8時に1時間に平
均120台の車が通過するか、あるいは、駐車場10に
入場することを示している。ただし、日によってはこれ
よりも多かったり少なかったりするので、その上限は平
均値+30%、下限は平均値−20%の範囲に収まると
いうことを表わしている。
【0040】このデータから任意の時刻Tすなわちデー
タとデータ間の時刻の発生車両11の平均値、上限、下
限を図7のデータから1次補間より求める。数式(1)
にその算出式を示す。
【0041】ここで、A:平均値、μ:上限、d:下
限、R:0と1の間の一様乱数である。
【0042】また、mは平均値に上限、下限を加味した
本日の時刻Tにおける車両11の台数である。
【0043】
【数1】
【0044】そのため、時刻TからT+ΔtまでのΔt
秒間の車両10の台数は数式(2)のようになる。
【0045】 n=mΔt/3600 ・・・・・・・・(2) Δtはシミュレーションの時間刻みで、実施例では5秒
程度としたのでm=720つまり1時間に720台以上
の車両10が動かなければnは1以下となる。そこで、
このような場合、本実施例では改めて0と1の間の一様
乱数を一つ取り、それがnより小さいか否かを決めてい
る。このとき、例外的にnが1より大きいときは、n/
2をnとみなして、そのかわりに一様乱数を2回使って
車両11を発生させるか否かを決めるようにしており、
この場合、車両11の発生台数は0、1、2の通りあ
り、平均がnとなる。
【0046】こうして、発生した車両11は前面道路1
2に設定された親ポイントの始点の位置に配置される
が、これも無条件というわけではない。
【0047】簡単のため、前面道路12が2車線の場合
を考えると、始点は2個あることになる。それぞれの始
点には発生する車両11の何%がそこを通るかを指定す
る数値が、時間帯別前面道路交通量のデータにより与え
られており、例えば一方の始点は60%、他方は40%
という具合である。始点が2個共空いていれば、与えら
れた比率にしたがって、いずれかの始点に車両11が配
置される。このとき、始点が既に他の車両11に占有さ
れていれば他方の始点が選ばれる。また、始点が両方と
も塞がっている場合は発生した車両11は発生しなかっ
たものと見なされる。
【0048】車両11は始点に配置されると始めて車番
が与えられ、目的地に向って移動を開始することができ
る。このとき、前面道路12を走行する車両11は、そ
のまま道路12を走り過ぎシミュレーション上の終点に
達した時点で消失する。このとき、この車両11の走行
記録はログファイルに記録される。
【0049】一方、車両11が駐車場10へ入場する場
合は、入口ゲートが第1の目標となる。この際、この車
両11が消失するか、入口ゲートに向かうかの峻別は、
前記時間帯別入場量データあるいは前面道路交通量に入
場率を掛けたものから決定する。また、入力ゲートが複
数ある場合は、一様乱数により無作為にいずれか一つが
選ばれる。
【0050】このとき、シミュレーション上での個々の
車両11の走行は、図8に示すように、動線13の節目
である親ポイント上を移動するシステムとなっており、
従って、仮想的に動線13上の車両11はいずれか一つ
の親ポイント上に配置される。そのため、親ポイントで
は、車両11が重複しないようになっている。
【0051】なお、図8中ポイント相互間の間隔を5m
と記したのは、車両11がお互いに接触しない距離を示
したものでこの値に限定されることはない。
【0052】また、親ポイントと親ポイントの間の動線
は、その走行路施設上の走行速度の要素を持つ。
【0053】即ち、図9に示すように、いま、車両11
のいる親ポイントから車両11が移動して次のポイント
へ移動しようとする場合に、計算では次のポイントまで
の距離Lよりも、その親ポイントに到着してから経過し
た時間Tと、その動線13の走行速度Vを掛けた値が大
きければ次のポイントへ進み、もし、小さければ次の計
算刻み間隔t後を待ちT=T+tとした新しい経過時間
として計算を行なう。
【0054】このとき、今いる親ポイント通過にサービ
スを受ける時間Eを必要とする場合には、経過時間の累
積は必要なサービス時間Eを減じた時間とする。また、
この際、車両11が次ポイントへ進めるようになって
も、そのポイントに車両11が存在する場合は親ポイン
トで停止する。
【0055】例えば、親ポイントが入口/出口ゲートで
あるような場合、車両11はそこで指定された時間だけ
停車する。さらに、入口ゲートでは、駐車場10が満車
である場合は前記時間が経過しても中へ進まない。同様
に、親ポイントが信号点であれば、現時刻での信号が青
または黄でなければ次の親ポイントへ進まない。
【0056】以上のような規則に則って走行する車両1
1が入口ゲートに着いたところで駐車する場所を決め
る。満車であれば、上述したように入口ゲートで空車が
できるまで待つ。
【0057】満車でなければ、駐車率別各ブロック駐車
配分率に基づいて、どのブロックに駐車するかを決め
る。その選択は、数式(3)及び(4)を用いて行なっ
ている。
【0058】即ち、ブロックがN個あるとし、そのブロ
ックiの駐車可能台数をCi、実際に、駐車している台
数をDiとする。このときブロック駐車配分率をriと
するとブロックiが選択される確率Piは pi =Ari (Ci −Di ) i=1,... ,N ・・・・(3) で与えられる。ここでAは、確率の和が1になるように
決める。また、0と1との間の一様乱数rをとり、 p1 +....+pi-1 <r≦p1 +....+pi ・・・・・・・・(4) となるように、ブロックiを選択する。
【0059】このとき、選ばれたブロックが主ブロック
以外であれば、そのブロックに接続する主ブロック内の
親ポイント(ブロック入口ポイントという)を新たな目
的地として設定する。
【0060】一方、選ばれたブロックが主ブロックであ
れば、さらにどの階のどの駐車ポイントに駐車するかを
決める。駐車する階の決め方は、駐車率別各階駐車配分
率にもとづくが、乱数の使い方はブロックの決め方と同
様にすればよい。
【0061】駐車する階が決まると、その階のどの駐車
ポイントに駐車するかを決める。各階のすべての駐車ポ
イントには優先順位がつけられており、原則的に順位の
高いものから順に選ばれる。
【0062】この優先順の設定には順位円という手法を
用いて行なっており、各階でどのあたりに車が集中しや
すいかを定量的に比べられるようになっている。
【0063】すなわち、その駐車ポイントから各順位円
の中心までの距離および順位円の大きさをもとに、数式
(5)の4通りのいずれかの方法で駐車ポイントの得点
を求め、その得点の高い物を順位が高いとする。
【0064】
【数5】
【0065】このとき、円の中心が車の集中するエリア
の中心を表わし、半径が集中の度合いを表わすようにな
っている。
【0066】この順位円は、一つの階の何個所かに設定
することができる。また、順位の計算方法は各階毎に変
えてもよい。
【0067】こうして、決められた優先順により、車両
11はその階で駐車する駐車ポイントを探して駐車す
る。
【0068】駐車ポイントは図10に示すように、いず
れかの親ポイントに接続しており車両11は駐車するス
ペースを決定すると、まず、その駐車ポイントに接続し
ている親ポイントに移動し、その後駐車ポイントに移動
する。
【0069】このとき、接続のポイントは入庫時と出庫
時で異なっていても良く、一つの親ポイントは最大六つ
の駐車ポイントと接続することができる。
【0070】一方、上記のように入庫された車両11
は、時間帯別駐車推定時間のデータに基づいて駐車時間
が決定される。
【0071】即ち、時間帯別駐車推定時間のデータは図
11に示すように、たとえば、時刻8時に入場した車両
11の駐車時間は平均346分、分散617分2 である
ことを示す。
【0072】本実施例では、一般に駐車時間は近似的に
正規分布とみなして処理しており、時刻Tにおける平均
と分散とはこの表から1次補間によって求めている。
【0073】駐車時間が過ぎると、図5の出庫処理が起
動され、車両11は、再び最も近い親ポイントに移動す
る。この親ポイントは、上述した駐車ポイントで述べた
ように入庫の際の親ポイントとは異なることがある。
【0074】主ブロック以外のブロックに駐車した車
は、そのブロックと接続している主ブロックの親ポイン
ト(ブロック出口ポイント)に移動する。
【0075】出口に向かうに当っては、出口ゲートの一
つを等確率で選択し、目的地とする。車の走行方法は上
述したとおりである。
【0076】出口ゲートを通過した車は、今度は目的地
を前面道路12の終点に定めて走行して行く。このとき
の前面道路12の終点は、いずれも等確率で選択され
る。終点に到着した車はシミュレーション上から消失す
る。
【0077】ここで、図6のは駐車をした車両11の
「流れ」を示し、は駐車場10に入ったが駐車をしな
かった車両11、は前面道路12のみを走行した車両
11の「流れ」を示す。
【0078】このシミュレーション結果は、時隔ファイ
ルに記録されることにより、表示装置4によって例え
ば、図12に示すように連続した動画としてビジュアル
表示される(この場合、図12は立体駐車場10の2階
以上の上位階を表示したものである)。
【0079】なお、車両11がシミュレーション上から
消失する際には、その車両11の必要な履歴データが、
例えば図13に示すようなデータとして経過時間ととも
に、負荷ファイル及びログファイルに記録される(ここ
で、図13は履歴データをイメージ的に表したものであ
る)。
【0080】このようにこのシミュレーション装置で
は、シミュレーション上の仮想車両11をランダムに制
御することにより、各車両11が相関関係を有しないよ
うにして、シミュレーション上の車両11を実際の車両
11と同じ振舞いを行なえるようにできるので、精度の
高いシミュレーションを行なうことができる。
【0081】また、このとき、コンピュータ1は大量デ
ータを扱えるので多数の車両11を用いたシミュレーシ
ョンを行なうことができ、駐車場10とその前面道路1
2上の十分な交通計画が行なえる。
【0082】しかも、入力装置3によりシミュレートの
パラメータを変えて様々な条件化でシミュレーションを
簡単に行なうことができるので、その結果をフィードバ
ックしてシミュレーションをくり返すようにすれば交通
計画のスピードアップが図れる。
【0083】なお、実施例では立体駐車場をシミュレー
トする場合について述べたが、これに限定されることは
なく、立体駐車場でない平面駐車場のシミュレートにも
使用できることは明らかである。
【0084】
【効果】この発明は以上のように構成し、プランニング
計画時に、コンピュータを用いてシミュレーションを行
ない、車両動線の数値解析を行なうと同時に、その駐車
場内外の車の状況を視覚的に把握できるようにしたこと
により、駐車場のプランナー(計画設計者)あるいは事
業主は予め車両動線についてのチェックを行なうことが
可能で渋滞が発生せず車がスムースに安全に流れる「使
いやすい駐車場」を計画することができる。
【0085】このため、施主へのプレゼンテーションの
際のツールとして使用するのに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のブロック図
【図2】実施例のシミュレーションを説明するための、
作用説明図
【図3】実施例のシミュレーションを説明するための作
用説明図
【図4】実施例のシミュレーションのフローチャート図
【図5】実施例のシミュレーションのフローチャート図
【図6】実施例のシミュレーションを説明するために作
用説明図
【図7】実施例の設定値を示す図表
【図8】実施例のシミュレーションを説明するために作
用説明図
【図9】実施例のシミュレーションを説明するために作
用説明図
【図10】実施例のシミュレーションを説明するために
作用説明図
【図11】実施例の設定値を示す図表
【図12】実施例の表示画面を示す図
【図13】実施例の表示画面を示す図
【符号の説明】
1 コンピュータ 2 記憶装置 3 入力装置 4 表示装置 10 駐車場 11 車両 12 前面道路 13 動線 14 ポイント情報

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駐車場とその周辺道路のレイアウトに基
    づくデータとそのレイアウトに基づいて仮想車両の走行
    路となる動線を設定するための動線データを記憶する記
    憶装置と、 前記駐車場とその周辺道路上の車両数を設定する入力装
    置と、 前記入力装置によって設定された車両数に基づいて、前
    記記憶装置内のデータにより想定した駐車場及びその周
    辺道路上に仮想車両を発生し、その発生した車両を前記
    動線上を移動させ、駐車場内に駐車させる制御をランダ
    ムに行なって、その際の駐車場内と周辺道路上の仮想車
    両の動きを所定時間ごとにグラフィックデータとして出
    力するコンピュータと、 前記コンピュータのグラフィックデータ出力を表示する
    表示装置とからなる動線を用いた駐車場のシミュレーシ
    ョン装置。
JP32848194A 1994-12-28 1994-12-28 動線を用いた駐車場のシミュレーション装置 Expired - Lifetime JP3027794B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009110408A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Toshiba Tec Corp 動線編集装置及び動線編集プログラム
WO2017168671A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社ジオクリエイツ シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びシミュレーションプログラム
JP2018181304A (ja) * 2017-04-20 2018-11-15 国立大学法人名古屋大学 自動バレーパーキングシミュレーション装置、自動バレーパーキングシミュレーション方法、プログラム
CN110377006A (zh) * 2019-07-17 2019-10-25 中国第一汽车股份有限公司 一种泊车测试系统及方法

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