JP7453301B2 - 人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラム - Google Patents

人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7453301B2
JP7453301B2 JP2022143074A JP2022143074A JP7453301B2 JP 7453301 B2 JP7453301 B2 JP 7453301B2 JP 2022143074 A JP2022143074 A JP 2022143074A JP 2022143074 A JP2022143074 A JP 2022143074A JP 7453301 B2 JP7453301 B2 JP 7453301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target facility
route
facility
point
people
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022143074A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024008766A (ja
Inventor
賢志 鍬本
佑 北野
純一郎 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JP2024008766A publication Critical patent/JP2024008766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7453301B2 publication Critical patent/JP7453301B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラムに関する。
人流シミュレーションを行うことにより、各種施設の人流に関する施策効果を検証可能である。例えば災害発生時の誘導施策について、施設混雑状況をシミュレーションにより予測することで、施策の効果を検証可能である。しかし従来の施設内情報だけを用いる人流予測では、施設外の状況変化を捉えられない。よって、広域の人流予測結果も用いて、施設外の状況変化を考慮することが求められている。
特許文献1には、各車両から収集した案内経路に関するプローブ情報を統計することによって、リンク毎の車両の通過予定台数を集計するプログラムの発明が記載されている。
特開2018-169717号公報
一般に広域人流予測では、対象施設に到着/出発する人の総数を予測する。しかし、従前の広域人流予測は、施設内のどこからどれくらい人が出入りするのか、という詳細情報は分からなかった。
そこで、本発明は、施設内外の経路情報を用いて、施設の出入口の流出入人数を予測することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の人流予測システムは、対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索し、前記経路ごとの移動コストを算出する移動コスト算出部と、前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出する経路選択率算出部と、前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測する流出入予測部と、を備えることを特徴とする。
本発明の人流予測方法は、移動コスト算出部が、対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索するステップと、前記経路ごとの移動コストを算出するステップと、経路選択率算出部が、前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出するステップと、流出入予測部が、前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の人流予測プログラムは、コンピュータに、対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索する手順、前記経路ごとの移動コストを算出する手順、前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出する手順、前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測する手順、を実行させるためのものである。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、施設内外の経路情報を用いて、施設の出入口の流出入人数を予測することが可能となる。
本実施形態に係る人流予測システムの構成図である。 施設レイアウトデータベースの障害物テーブルを示す図である。 施設レイアウトデータベースの関心地点テーブルを示す図である。 施設レイアウトデータベースの出入口テーブルを示す図である。 施設レイアウトデータベースの通行領域テーブルを示す図である。 歩行移動起終点データベースを示す図である。 広域地図データベースの道路ノードテーブルを示す図である。 広域地図データベースの道路リンクテーブルを示す図である。 広域地図データベースの関心地点テーブルを示す図である。 人流実績データベースの施設外関心地点流出入人数実績テーブルを説明する図である。 人流実績データベースの施設出入口流出入人数実績テーブルを説明する図である。 経路データベースの施設通行領域ノードテーブルを説明する図である。 経路データベースの施設通行領域リンクテーブルを説明する図である。 経路データベースの移動コストテーブルを説明する図である。 経路選択率データベースを説明する図である。 施設流出入人流予測データベースを説明する図である。 対象施設に流出入する広域人流データを説明する図である。 人流予測システムのハードウェア構成図である。 人流予測処理の全体フローチャートである。 移動コスト算出処理のフローチャートである。 経路選択率算出処理のフローチャートである。 経路候補のコストと選択率を説明する図である。 道路データと施設データを組み合わせた経路探索処理を説明する図である。 道路/施設ネットワークの生成手順を説明する図である。 流出入予測処理のフローチャートである。 出入口と経路の対応関係を示す図である。 施設とその流入経路を示す図である。 施設レイアウトデータベースの出入口テーブルを説明する図である。 経路データベースの移動コストテーブルを説明する図である。 出入口と経路の対応関係を示す図である。 対象施設に流出入する広域人流データを説明する図である。 関心地点IDと人数の対応関係を説明する図である。 経路データベースの移動コストテーブルと、経路選択率データベースを経路IDで結合し得たデータを説明する図である。 経路ごとの流出入人数を説明する図である。 経路ごとの流出入人数を説明する図である。 出入口-経路の対応関係を説明する図である。 出入口ごとの流出入人数を説明する図である。 流出入予測修正処理のフローチャートである。 施設外関心地点流出入人数実績テーブルを説明する図である。 施設出入口流出入人数実績テーブルを説明する図である。 入力データを説明する図である。 予測モデルにより得られた出入口人数の予測値を説明する図である。 流出入予測部により得られた出入口人数の予測値を説明する図である。 人流予測システムのユーザインターフェース画面を説明する図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
本発明は、例えば人流シミュレーションにもとづく、災害発生時の人流誘導の施策を検証することに活用可能である。地震等災害発生時、人が密集しうる避難場所等各種施設において、避難者の混雑による混乱や雑踏事故等が発生するリスクが有る。避難場所への流入、または、イベント会場や商業施設等から流出する避難者による混雑が発生するためである。リスクの高い場面例として、人が集まるイベント開催時に災害が発生した場合が考えられる。このような場合、地域内の人の数や流れが普段と異なり、状況の推定が困難となる。各施設に対する災害時の避難誘導計画は事前決定されていると考えられるが、所定の計画で対応できないおそれがある。
そこで、本発明では、広域情報と各種施設情報を組合せて人流推定し、誘導に反映することで臨機応変な対応を実現する。本発明は、イベント開催前に災害時の対応を検討する際、イベント開催地域の避難場所への人流誘導案に活用できる。また各種施設から逃げる人のために、周辺経路の交通規制など避難支援計画策定に適用できる。災害発生時に、各種施設での混雑推定結果を施設係員や避難者に提供し、混雑をばらけさせるための誘導方法や、避難者がスムーズに避難できる経路案内に活用できる。
図1は、本実施形態に係る人流予測システム1の構成図である。
人流予測システム1は、移動コスト算出部11と、経路選択率算出部12と、流出入予測部13と、流出入予測修正部14とを含んで構成される。この人流予測システム1は、広域人流データ9が入力されたとき、施設に流出入する人流を予測するものである。
人流予測システム1は更に、広域地図データベース21と、施設レイアウトデータベース22と、歩行移動起終点データベース23と、人流実績データベース24と、経路データベース25と、経路選択率データベース26と、予測モデルデータベース27と、施設流出入人流予測データベース28とを含んで構成される。なお、各図面ではデータベースのことを「DB」と省略して記載している。
移動コスト算出部11は、対象施設の中に位置する対象施設内関心地点およびこの対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、対象施設内関心地点と対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索し、経路ごとの移動時間や移動距離といった移動コストを算出するものである。
この移動コスト算出部11は、対象施設内の通行領域の情報をもとにノードとリンクから構成される施設通行領域ネットワークを生成し、この施設通行領域ネットワークおよび道路上のノードとリンクから構成される道路ネットワークの情報に基づき、対象施設内関心地点と対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索する。移動コスト算出部11は、施設通行領域ネットワーク上のノードと道路ネットワーク上のノードに対し位置情報をもとに対応関係を抽出し、この対応関係をもとに施設通行領域ネットワークと道路ネットワークを結合して得られるネットワークに基づき、対象施設内関心地点と対象施設外関心地点間を移動する経路を探索する。そして移動コスト算出部11は、施設通行領域ネットワークと道路ネットワークの対応関係を抽出する際に、ノード上の移動手段を加味する。
経路選択率算出部12は、移動コストに基づき、経路ごとの選択率を算出する。
流出入予測部13は、経路、選択率、対象施設と対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、対象施設の出入口の情報に基づき、対象施設の出入口の流出入人数を予測する。
流出入予測修正部14は、予測モデル生成部15と、補正部16を備える。予測モデル生成部15は、対象施設外関心地点と対象施設の間の流出入人数の第1実績データ、および対象施設の出入口の流出入人数の第2実績データに基づき、予測モデルを生成する。流出入予測修正部14が生成した予測モデルは、予測モデルデータベース27に格納される。
補正部16は、予測モデルの生成に利用した学習データにおける、この予測モデルが予測値を予測した入力データの特徴量の確率密度に基づき、流出入予測部により算出された出入口の流出入人数の予測値を修正する。補正部16は、予測モデルの生成に利用した第1実績データと第2実績データの分布に基づき、予測モデルにより算出された出入口の流出入人数の予測値と、流出入予測部13により算出された出入口の流出入人数の予測値を重みづけして修正する。
人流予測システム1は、広域地図上の施設と、施設内の全関心地点間の経路を探索し、移動コストを算出する。移動コストとは、移動距離または移動時間のことを指す。人は、距離または時間の短い経路を選ぶと考えられるので、移動コストが大きいほど、経路選択率が低くなるように割り当てる。例えば、人流予測システム1は、移動コストの逆数に比例するように経路選択率を分配するとよい。
また、対象施設の出入口ごとの需要を推定すべく、人流予測システム1は、出入口と経路の対応関係をもとに経路選択率を集計して、出入口需要値を計算する。その後、施設単位の移動人数を乗じて流出入人数に換算する。人流予測システム1は、関心地点の需要を加味してもよい。例えば、人流予測システム1は、各経路の選択率に、対応する目的地の需要率を乗じた上で集計する。人流予測システム1は、上記を広域人流データのレコードごとに実行して結果を集計し、最終的な出入口流出入人数を算出する。
また人流予測システム1は、経路探索の際、施設間の移動手段に応じて変化する経由点を加味する。例えばバス移動の選択率が99%なら、対応する経路の選択率を大きくするなど、移動手段割合も考慮する。
更に計測データから機械学習モデルを生成して、予測精度向上をねらうことも考えられる。これは学習データにイベント時データが含まれていない場合、イベント開催時の人流予測ができないためである。人流予測システム1は、イベント時等は経路情報の予測値を重視し、平常時は機械学習にもとづく予測値を重視する。これは、学習データ分布にもとづいて重みづけを決定することで実現できる。これにより、機械学習で対応しきれないイベント時の人流予測にも対応可能であり、人流シミュレーションにもとづく、災害発生時の避難場所や各種施設に対する誘導施策を策定可能である。
《施設レイアウトデータベース22》
施設レイアウトデータベース22は、障害物テーブル221と、関心地点テーブル222と、出入口テーブル223と、通行領域テーブル224を含んで構成される。
図2Aは、施設レイアウトデータベース22の障害物テーブル221を示す図である。
障害物テーブル221は、対象施設にある障害物の名称やジオメトリを格納するものである。障害物テーブル221は、障害物ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
障害物ID欄には、障害物の識別子が格納される。名前欄には、障害物の名称が格納される。ジオメトリ欄には、障害物のジオメトリ情報が格納される。ここでジオメトリ情報は、複数の座標値で表現された面または/および多面体であるポリゴンが前提である。
図2Bは、施設レイアウトデータベース22の関心地点テーブル222を示す図である。
関心地点テーブル222は、対象施設にある関心地点の名称やジオメトリ(位置・形状)情報を格納している。関心地点テーブル222は、対象施設内関心地点ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
対象施設内関心地点ID欄には、対象施設内の関心地点の識別子が格納される。名前欄には、対象施設内関心地点の名称が格納される。ジオメトリ欄には、対象施設内関心地点のジオメトリ情報が格納される。ここでジオメトリ情報は、複数の座標値で表現された面または/および多面体であるポリゴンが前提であり、対象施設内関心地点の位置情報を含んでいる。
図2Cは、施設レイアウトデータベース22の出入口テーブル223を示す図である。
出入口テーブル223は、象施設に出入りするための出入口の名称やジオメトリ(位置・形状)情報を格納している。出入口テーブル223は、出入口ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄を含んで構成される。
出入口ID欄には、出入口の識別子が格納される。名前欄には、出入口の名称が格納される。ジオメトリ欄には、出入口のジオメトリ情報が格納される。出入口のジオメトリ情報は、複数の座標値で表現された線であるラインストリングであってもよく、ポリゴンでもよい。出入口のジオメトリ情報は、出入口の位置情報を含んでいる。
図2Dは、施設レイアウトデータベース22の通行領域テーブル224を示す図である。
通行領域テーブル224は、対象施設にある通行領域の名称やジオメトリ(位置・形状)情報を表す。通行領域テーブル224は、通行領域ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄と、移動手段欄とを含んで構成される。
通行領域ID欄には、通行領域の識別子が格納される。名前欄には、通行領域の名称が格納される。ジオメトリ欄には、通行領域のジオメトリ情報が格納される。通行領域のジオメトリ情報は、複数の座標値で表現された面または/および多面体であるポリゴンが前提である。移動手段欄には、通行領域を通行可能な移動手段の情報が格納される。移動手段には、私用車、バスおよびタクシーなどの車両と、歩行とが含まれる。
《歩行移動起終点データベース23》
図3は、歩行移動起終点データベース23の歩行移動起終点テーブル231を示す図である。
歩行移動起終点テーブル231は、主に交通結節点を表す。例えば施設内の駐車場、駐輪場、タクシー乗り場や、バス停、駅などが該当する。対象施設と施設外関心地点の間の移動で歩行以外の手段を利用する場合、本領域上あるいは近傍の、道路あるいは施設通行領域上のノードを経由し、そこで移動手段が歩行に切り替わり、本領域と施設内関心地点との間においては必ず歩行移動するものとする。施設間移動が歩行のみであれば、本領域を経由する必要はない。歩行移動起終点テーブル231は、歩行移動起終点ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄と、移動手段欄とを含んで構成される。
歩行移動起終点ID欄には、歩行移動起終点の識別子が格納される。名前欄には、歩行移動起終点の名称が格納される。ジオメトリ欄には、歩行移動起終点のジオメトリ情報が格納される。歩行移動起終点のジオメトリ情報は、ポリゴンであってもよく、単一の座標値であるポイントであってもよい。移動手段欄には、施設間移動で歩行以外の手段を利用する場合の移動手段が格納される。
《広域地図データベース21》
広域地図データベース21は、道路ノードテーブル211と、道路リンクテーブル212とを含んで構成される。
図4Aは、広域地図データベース21の道路ノードテーブル211を示す図である。
道路ノードテーブル211は、道路網のノード情報を格納する。道路網のノードは、交差点その他の道路網の表現上の結節点などを表す。道路ノードテーブル211は、WNID欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
WNID欄には、道路ノードの識別子が格納される。ジオメトリ欄には、道路ノードのジオメトリ情報が格納される。道路ノードのジオメトリ情報は、ポイントが前提である。
図4Bは、広域地図データベース21の道路リンクテーブル212を示す図である。
道路リンクテーブル212は、道路網のリンク情報を格納する。道路網のリンクは、道路網のノードとノードの間の道路区間を表す。そのため、各リンクの始点と終点は、道路ノードテーブル211のうち何れかのノードに対応する。道路リンクテーブル212は、道路リンクID欄と、始点ノード欄と、終点ノード欄と、ジオメトリ欄と、移動手段欄とを含んで構成される。
道路リンクID欄には、道路リンクの識別子が格納される。始点ノード欄には、始点となる道路ノードの識別子が格納される。終点ノード欄には、終点となる道路ノードの識別子が格納される。ジオメトリ欄には、道路リンクのジオメトリ情報が格納される。移動手段欄には、道路リンクを通行可能な移動手段が格納される。道路リンクは、車道の場合には私用車またはバスなどが対応する。歩道の場合には歩行が対応する
図4Cは、広域地図データベース21の関心地点テーブル213を示す図である。
関心地点テーブル213は、広域地図上の対象施設外の関心地点を格納する。各地点は何らかの施設、例えばイベント会場、商業施設、駅などに対応させてもよいし、それらの施設発着時の、施設周辺の道路ノード情報が格納されていてもよい。関心地点テーブル213は、対象施設外関心地点ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
対象施設外関心地点ID欄には、対象施設外の関心地点の識別子が格納される。名前欄には、関心地点の名称が格納される。ジオメトリ欄には、関心地点のジオメトリ情報が格納される。関心地点のジオメトリ情報は、ポリゴンとポイントのうち何れであってもよい。
《人流実績データベース24》
人流実績データベース24は、施設外関心地点流出入人数実績テーブル241と、施設出入口流出入人数実績テーブル242とを含んで構成される。
図5Aは、人流実績データベース24の施設外関心地点流出入人数実績テーブル241を説明する図である。
施設外関心地点流出入人数実績テーブル241は、対象施設と対象施設外関心地点の間を移動した人数の過去データを格納する。この過去データは、計測等で得たものである。施設外関心地点流出入人数実績テーブル241は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、対象施設外関心地点ID欄と、移動手段欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、対象施設外の関心地点の識別子が格納される。これは、広域地図データベース21の関心地点テーブル222の対象施設外関心地点ID欄に対応している。移動手段欄には、施設間移動で歩行以外の手段を利用する場合の移動手段が格納される。ここで歩行のみの移動であれば、歩行と記載されている。
発着情報欄には、対象施設と対象施設外の関心地点の間の移動における発着情報が格納される。対象施設を出発するデータに対しては「出発地」、到着したデータに関しては「目的地」と記載されている。人数欄には、開始時刻から終了時刻までの間に、対象施設と対象施設外の関心地点の間を移動した人数を格納される。
図5Bは、人流実績データベース24の施設出入口流出入人数実績テーブル242を説明する図である。
施設出入口流出入人数実績テーブル242は、計測等で得た対象施設内出入口の流出入人数の過去データを格納する。施設出入口流出入人数実績テーブル242は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、出入口ID欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。出入口ID欄には、対象施設内出入口の識別子が格納される。この欄は、施設レイアウトデータベース22の出入口テーブル223の出入口ID欄に対応している。
発着情報欄には、対象施設と対象施設外関心地点の間の移動における発着情報が格納される。対象施設に到着した発着情報に関しては、「目的地」(=出入口に流入)として記載されている。対象施設から出発した発着情報に関しては、「出発地」(=出入口から流出)と記載している。人数欄には、開始時刻から終了時刻までの間に、対象施設内出入口を流出入した人の数が格納される。
《経路データベース25》
経路データベース25は、施設通行領域ノードテーブル251と、施設通行領域リンクテーブル252と、移動コストテーブル253とを含んで構成される。
図6Aは、経路データベース25の施設通行領域ノードテーブル251を説明する図である。
施設通行領域ノードテーブル251は、経路探索用に生成された、施設通行領域ネットワークのノードデータが格納される。施設通行領域ノードテーブル251は、施設通行領域ノードID欄と、通行領域ID欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
施設通行領域ノードID欄には、施設通行領域ノードの識別子が格納される。通行領域ID欄には、ノードが存在する施設通行領域の識別子が格納される。この通行領域ID欄は、施設レイアウトデータベース22の通行領域テーブル224の通行領域ID欄に対応する。ジオメトリ欄には、ノードのジオメトリ情報が格納される。ジオメトリ情報は、ポイントが前提である。
図6Bは、経路データベース25の施設通行領域リンクテーブル252を説明する図である。
施設通行領域リンクテーブル252は、経路探索用に生成された、施設通行領域ネットワークのリンクデータが格納される。ここでリンクデータとは、ノードとノードの間の移動区間を表す。そのため、各リンクの始点および終点は、施設通行領域ノードテーブル251中の何れかのノードに対応する。施設通行領域リンクテーブル252は、施設通行領域リンクID欄と、施設通行領域始点ノードID欄と、施設通行領域終点ノードID欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
施設通行領域リンクID欄には、施設通行領域リンクの識別子が格納される。施設通行領域始点ノードID欄には、始点となる施設通行領域ノードの識別子が格納される。施設通行領域終点ノードID欄には、終点となる施設通行領域ノードの識別子が格納される。ジオメトリ欄には、リンクのジオメトリ情報が格納される。リンクのジオメトリ情報は、ラインストリングが前提となる。
図6Cは、経路データベース25の移動コストテーブル253を説明する図である。
移動コストテーブル253は、対象施設内関心地点から対象施設外関心地点へ移動する経路と、その移動コストの情報を含む。移動コストテーブル253は、経路ID欄と、対象施設外関心地点ID欄と、対象施設内関心地点ID欄と、移動手段欄と、移動コスト欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
経路ID欄には、経路の識別子が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、発着点となる対象施設外関心地点の識別子が格納される。この対象施設外関心地点ID欄は、広域地図データベース21の関心地点テーブル213の対象施設外関心地点ID欄に対応する。対象施設内関心地点ID欄には、発着点となる対象施設内関心地点の識別子が格納される。この対象施設内関心地点ID欄は、施設レイアウトデータベース22の関心地点テーブル222の対象施設内関心地点ID欄に対応する。
移動手段欄には、施設間移動時に歩行以外に利用する移動手段が格納される。歩行のみの移動であれば、移動手段欄には「歩行」が格納される。移動コスト欄には、経路移動コストが格納される。経路移動コストには、移動時間や距離が含まれる。ジオメトリ欄には、施設間経路のジオメトリ情報が格納される。施設間経路のジオメトリ情報は、ラインストリングが前提である。
《経路選択率データベース26》
図7は、経路選択率データベース26を説明する図である。
経路選択率データベース26は、経路ごとの選択率データを格納する。経路選択率データベース26は、経路ID欄と、経路選択率欄を含んで構成される。
経路ID欄には、経路の識別子が格納される。この経路ID欄は、経路データベース25の移動コストテーブル253の経路ID欄に対応する。経路選択率欄には、経路の選択率が格納される。経路の選択率は、0から1の間の実数値で表される。
《施設流出入人流予測データベース28》
図8は、施設流出入人流予測データベース28を説明する図である。
施設流出入人流予測データベース28は、対象施設内出入口を出入りする人数の予測値データが格納される。施設流出入人流予測データベース28は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、出入口ID欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。出入口ID欄には、対象施設内出入口の識別子が格納される。この出入口ID欄は、施設レイアウトデータベース22の出入口テーブル223の出入口ID欄に対応する。
発着情報欄には、対象施設と対象施設外関心地点の間の移動における発着情報が格納される。対象施設に到着した発着情報に関しては、「目的地」(=出入口に流入)と記載している。対象施設から出発した発着情報に関しては、「出発地」(=出入口から流出)と記載している。人数欄には、開始時刻から終了時刻までの間に、対象施設内出入口を流出入する人数の予測値が格納される。
図9は、対象施設に流出入する広域人流データ9を説明する図である。
広域人流データ9は、予測対象の状況における、対象施設と対象施設外関心地点の間の移動人数データが格納される。広域人流データ9は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、対象施設外関心地点ID欄と、移動手段欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、対象施設外関心地点の識別子が格納される。この対象施設外関心地点ID欄は、広域地図データベース21の関心地点テーブル213の対象施設外関心地点ID欄に対応する。
移動手段欄には、施設間移動で歩行以外の手段を利用する場合の移動手段が格納される。移動手段は、歩行のみの移動であれば「歩行」と記載されている。発着情報欄には、対象施設と対象施設外関心地点の間の移動における発着情報が格納される。対象施設外関心地点を出発したデータに関しては「出発地」と記載されている、対象施設外関心地点に到着したデータに関しては「目的地」と記載されている。人数欄には、開始時刻から終了時刻までの間に、対象施設と対象施設外関心地点の間を移動した人数が格納される。
図10は、人流予測システム1のハードウェア構成図である。
この人流予測システム1は、例えばサーバ上に構築されており、プロセッサ101と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)102と、記憶装置103と、入力装置104と、モニタ105と、ネットワークインタフェースカード106とを含んで構成される。
プロセッサ101は、演算装置であり、この人流予測システム1を統括制御する。DRAM102は、揮発性メモリであり、プロセッサ101が不図示のプログラムを実行する際の一時的な記憶領域として動作する。
記憶装置103は、例えばハードディスクまたはSSD(Solid State Drive)などの大容量の記憶装置であり、プログラムまたはデータを格納する。入力装置104は、例えばキーボードまたはマウスなどであり、ユーザがデータを入力するためのものである。モニタ105は、例えば液晶ディスプレイなどであり、ユーザに文字、図形、画像などを介してデータを表示するものである。ネットワークインタフェースカード106は、ネットワークを介して端末などとの間で情報を送受信する。
プロセッサ101が不図示の人流予測プログラムを実行することにより、移動コスト算出部11、経路選択率算出部12、流出入予測部13、流出入予測修正部14など各機能部が具現化される。
図11は、人流予測処理の全体フローチャートである。
人流予測処理において、人流予測システム1は、広域人流データ9の入力を開始のトリガとする。システムの機能部の内、独立に実行可能な機能部(移動コスト算出部、経路選択率算出部、流出入予測修正部の予測モデル生成部)は予め実行されていてもよい。その場合、広域人流データ9が入力され、人流予測システム1が動作する時、人流予測システム1内の各機能部のうち、事前に実行されていて、再度実行される必要がない機能部については実行されなくてもよい
ここで、独立に実行可能な機能部については、それらごとに実行する機能部(移動コスト算出部11などが、この人流予測システム1に具現化されていて、端末経由でユーザから実行可能なようにされていてもよい。
最初に、移動コスト算出部11は、対象施設内関心地点と対象施設外関心地点の間の移動経路を探索し、経路ごとの移動コストを算出する(ステップS10)。この移動コスト算出処理は、後記する図12で詳細に説明する。
経路選択率算出部12は、経路ごとの移動コストに応じて経路の選択率を算出する(ステップS11)。この経路の選択率の算出処理は、後記する図13で詳細に説明する。
流出入予測部13は、広域人流予測データと、経路ごとの選択率をもとに、対象施設の出入口の流出入人数を算出する(ステップS12)。この流出入の予測処理は、後記する図17で詳細に説明する。
流出入予測修正部14が、流出入予測部の出力値と、人流実績データにもとづく予測モデルの出力値とを合わせこみをして予測結果を修正すると(ステップS13)、図11の処理を終了する。この流出入の予測修正処理は、後記する図23で詳細に説明する。
本発明によれば、人流予測システム1は、施設内外の経路情報を用いて、施設の出入口の流出入人数を予測することが可能となる。
《移動コスト算出処理》
図12は、移動コスト算出処理のフローチャートである。
最初、移動コスト算出部11は、施設レイアウトデータベース22の通行領域テーブル224ごとに、経路データベース25の施設通行領域ノードテーブル251を出力する(ステップS20)。移動コスト算出部11は、障害物テーブル221をもとに、障害物の存在領域は省いてノードを定義する(ステップS21)。これにより移動コスト算出部11は、施設通行領域上でネットワークを定義する。
ノードは、ポイントで表される。また、もし人通りが少ない領域が事前に分かっている場合、移動コスト算出部11は、それを障害物テーブル221と同様に定義して、同様にノード定義領域から外してもよい。これにより、経路の計算量を減らすことができる。
次に、移動コスト算出部11は、施設通行領域ノードテーブル251を入力として、施設通行領域リンクテーブル252を生成する(ステップS22)。ここで移動コスト算出部11は、近傍のノード同士を双方向に結ぶようにリンクを定義する。移動コスト算出部11は、例えばノード間の距離が所定の閾値以下のペアに対してリンクを定義する。定義されたリンクは、ユーザによって任意に修正されてもよい。例えば、車両通行領域上のノードと歩行者通行領域上のノードを結ぶリンクについて、駐停車可能な領域以外のリンクは取り除くなどである。リンクは、組となるノードを始点と終点に持つラインストリングで表される。
ステップS23にて、移動コスト算出部11は、道路ネットワークと、施設通行領域のネットワークについて、ノードの対応関係をもとに両ネットワークを結合する。
ここで移動コスト算出部11は、経路データベース25の施設通行領域ノードテーブル251と、広域地図データベース21の道路ノードテーブル211から、両ネットワークの接続点を抽出する。移動コスト算出部11は、施設レイアウトデータベース22の通行領域と、広域地図データベース21の道路リンクテーブル212のリンクが空間的に交差し、かつ移動手段が対応するペアごとに実施するものとし、施設通行領域上のノードと道路リンク上のノードの接続判定をする。
接続判定条件は、両ノード間の距離が所定の閾値以下であることである。接続点が存在しない場合、移動コスト算出部11は、施設通行領域と道路リンクの交差領域上で接続点を生成する。その場合、移動コスト算出部11は、ランダムな位置に生成してもよく、また、単一でも複数でもよい。移動コスト算出部11は、抽出した接続点をもとに、両ネットワークを結合する。
ステップS24にて、移動コスト算出部11は、対象施設外関心地点と対象施設内関心地点の間の移動経路を探索する。
ここで移動コスト算出部11は、広域地図データベース21の関心地点テーブル213のレコードと、施設レイアウトデータベース22の関心地点テーブル222のレコードのペアについて、移動手段の候補ごとに経路を探索する。
移動コスト算出部11は、まず結合ネットワーク上で、各関心地点に対応するノードを抽出する。移動コスト算出部11は、広域地図の関心地点として、関心地点との距離が閾値以下の道路ノードを抽出してもよいし、関心地点ごとに予め対応する道路ノードを設定したものを利用してもよい。関心地点として道路データのノードが与えられている場合、移動コスト算出部11は、それをそのまま関心地点に対応するノードとして利用してもよい。移動コスト算出部11は、各関心地点とノードとの空間交差関係から施設内の関心地点を抽出する。
移動コスト算出部11は、抽出されたノードを起終点として、結合ネットワーク上で経路探索を行う。この時、移動コスト算出部11は、少なくとも2つ以上の経路を抽出する。この経路は移動コストが少ない順に抽出されてもよい。ここで移動コスト算出部11は、移動コストを移動距離(経路長)または移動時間とするが、これら以外でもよい。移動コスト算出部11は、移動時間を、各リンクごとに既知の平均移動時間を用いてもよいし、経路長を当該リンクの移動手段に対する平均移動速度で割った値を利用してもよい。
また、移動コスト算出部11は、移動手段ごと応じた歩行移動起終点を経由するよう経路探索するようにする。移動コスト算出部11は、例えば私用車は駐車場、バスはバス停など。歩行者は経由点設定がなくてもよい。また、移動コスト算出部11は、歩行移動起終点の各候補に対し、少なくとも1つ以上の経路を抽出してもよい。
ステップS25にて、移動コスト算出部11は、探索された経路ごとに、経路全体に対する移動コストを算出する。ここで移動コスト算出部11は、移動コストを、経路全体の移動距離(経路長)または移動時間とする。
経路の移動手段が歩行以外の場合、移動コスト算出部11は、歩行移動起終点に対応する道路または施設通行領域上のノードと、対象施設内関心地点に対応するノードを結ぶ経路の移動コストを算出してもよい。例えば車両移動を考えた時、後の経路選択率計算において、道路の移動コストは加味せず、歩行移動コストの比較のみで施設内経路の選択を推定するとよい。
この時、移動コスト算出部11は、対象施設外関心地点と歩行移動起終点を結ぶ経路の選択率を広域人流データ9から取得し、後の経路選択率算出部12の計算にて加味してもよい。
ステップS25の処理を終了すると、移動コスト算出部11は、図12の処理を終了する。
図13は、経路選択率算出処理のフローチャートである。
ステップS30にて、移動コスト算出部11は、経路ごとの移動コストに応じて経路の選択率を算出し、図13の処理を終了する。
ここで移動コスト算出部11は、対象施設外関心地点ID欄に格納されている対象施設外の関心地点と、対象施設内関心地点ID欄に格納されている対象施設内の関心地点と、移動手段の組ごとに、で算出された経路ごとの移動コストを比較して、各経路の選択率を計算する。
移動コスト算出部11は、移動コストが大きいほど経路選択率が低くなるように割り当てており、例えば移動コストの逆数に比例するように割り当てる。なお、移動コスト算出部11は、移動コストの逆数に対し、ソフトマックス関数を適用して選択率を計算してもよい。
図14は、経路候補のコストと選択率を説明する図である。
左側には、経路とコストの対応関係を示すテーブルが示されており、右側には経路と選択率を示すテーブルが示されている。各テーブルの経路は共通である。
経路#1のコストは400であり、経路#2のコストは100である。このとき、経路#1のコストの逆数は0.0025であり、経路#2のコストの逆数は0.01である。これらの和をとり、経路#1の選択率と経路#2の選択率の和が1.0となるように補正すると、経路#1の選択率は0.2となり、経路#2の選択率は0.8となる。
図15は、道路データと施設データを組み合わせた経路探索処理を説明する図である。
図15には、施設40のデータと、この施設40の周辺の道路データとが示されている。施設の通行領域を表すデータは、予め準備されている。
施設通行領域上には、経路探索用のノード50が、例えば格子状に生成されている。施設内の到着点は、ノード52,53である。施設内には、関心地点51が存在している。これらノード50,52,53とこれらを結ぶリンクは、施設通行領域ネットワーク59を構成する。
道路データは、ノード30,31,32,33を含んでいる。ノード31は出発点を示している。ノード32は、施設のノード52の近傍である。ノード33は、施設のノード53の近傍である。ノード30~33とこれらを結ぶリンクは、道路ネットワーク39を構成する。
経路探索に必要なネットワーク情報について、道路データ上は定義済みだが、施設領域に対しては定義が必要である。接続点42は、道路ネットワーク39のノード32と施設通行領域ネットワーク59のノード52とを接続する箇所である。接続点43は、道路ネットワーク39のノード33と施設通行領域ネットワーク59のノード53とを接続する箇所である。位置情報と移動手段の対応関係から、道路ネットワーク39と施設通行領域ネットワーク59との接続点42、43が抽出され、両ネットワークが結合される。なお、接続点が存在しない場合、道路と施設内領域の交差領域上で接続点が生成される。
そして、人流予測システム1により、結合ネットワーク上の出発点/到着点を結ぶよう経路が探索される。施設内の出発点および到着点に対応するノードは、施設内の関心地点51との位置関係で定義する。なお、障害物や人通りが少ない部分はノードを設定しなくてもよい。
図16は、道路/施設ネットワークの生成手順を説明する図である。
施設通行領域ネットワーク59は、ノード50、52,53などを含んで構成される。道路ネットワーク39は、ノード30,32,33などを含んで構成される。ノード52とノード32とは、物理的に近傍である。ノード53とノード33とは、物理的に近傍である。よって、これらを接続して両ネットワークを結合する。
結合後の道路/施設ネットワーク38にて、接続点41,42を介して、施設通行領域ネットワーク59と道路ネットワーク39とが接続されている。
図17は、流出入予測処理のフローチャートである。
最初、流出入予測部13は、施設出入口と経路の位置をもとに対応関係を抽出する。具体的にいうと、流出入予測部13は、対象施設の出入口ごとに、出入口を表すジオメトリと、移動コスト算出処理で得られた経路のラインストリングとの空間交差判定を行って、対象施設の各出入口とこれを通過する経路の対応関係を抽出する(ステップS40)。
図18は、出入口と経路の対応関係を示す図である。
出入口ID欄には、出入口の識別子が格納されている。経路ID欄には、この出入口に対応する経路の識別子が格納されている。
図19は、施設とその流入経路を示す図である。
施設6は、出入口601~603を備えている。出入口601の識別子は、#1である。以下同様に、出入口602の識別子は、#2である。出入口603の識別子は、#3である。
経路62~64は、出入口601を通過する経路であり、それぞれ#2~#4の識別子が振られている。経路61は、出入口602を通過する経路であり、#1の識別子が振られている。経路65,66は、出入口603を通過する経路であり、それぞれ#5,#6の識別子が振られている。
経路#1で出入りする時、出入口#1を通過するため、経路#1の需要値を、出入口#1の需要値に計上する。この対応関係は、経路のラインストリングと、出入口のジオメトリとの空間交差判定で取得可能である。
図20Aは、施設レイアウトデータベース22の出入口テーブル223を説明する図である。
出入口テーブル223は、出入口ID欄と、名前欄と、ジオメトリ欄を含んで構成される。出入口ID欄には、出入口の識別子が格納される。名前欄には、出入口の名称が格納される。ジオメトリ欄には、出入口のジオメトリ情報が格納される。
図20Bは、経路データベース25の移動コストテーブル253を説明する図である。
移動コストテーブル253は、経路ID欄と、対象施設外関心地点ID欄と、対象施設内関心地点ID欄と、移動手段欄と、移動コスト欄と、ジオメトリ欄とを含んで構成される。
経路ID欄には、経路の識別子が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、発着点となる対象施設外関心地点の識別子が格納される。この対象施設外関心地点ID欄は、広域地図データベース21の関心地点テーブル213の対象施設外関心地点ID欄に対応する。対象施設内関心地点ID欄には、発着点となる対象施設内関心地点の識別子が格納される。この対象施設内関心地点ID欄は、施設レイアウトデータベース22の関心地点テーブル222の対象施設内関心地点ID欄に対応する。
移動手段欄には、施設間移動時に歩行以外に利用する移動手段が格納される。歩行のみの移動であれば、移動手段欄には「歩行」が格納される。移動コスト欄には、経路移動コストが格納される。経路移動コストには、移動時間または移動距離が含まれる。ジオメトリ欄には、施設間経路のジオメトリ情報が格納される。施設間経路のジオメトリ情報は、ラインストリングが前提である。
よって、流出入予測部13は、出入口のジオメトリ情報と、施設間経路のラインストリング情報との空間交差判定で対応関係を抽出する。そして、図20Cに例示する、出入口と経路の対応関係を抽出する。
流出入予測部13は、経路探索の際、施設間の移動手段に応じて変化する経由点を加味する。具体的にいうと、流出入予測部13は、施設間の移動手段の選択率に応じて、対応する経路の選択率を調整する(ステップS41)。
経由点の例は、バス移動の場合に施設周辺のバス停に立ち寄ること、私用車による移動の場合、駐車場に立ち寄るなどである。例えばバス移動の選択率が99%なら、対応する経路の選択率を大きくするなど、移動手段の選択率も考慮するとよい。一般に広域人流予測から、移動手段情報も取得可能である。
図17に戻り説明を続ける。ステップS42にて、流出入予測部13は、広域人流データと、施設出入口と経路の対応関係と、各経路の選択率の情報から、各出入口の流出入人数を計算し、図17の処理を終了する。
具体的にいうと、流出入予測部13は、目的地/出発地となる対象施設内の関心地点(対象施設内関心地点ID)ごとに人数を分配する。
図21Aは、対象施設に流出入する広域人流データ9を説明する図である。
広域人流データ9は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、対象施設外関心地点ID欄と、移動手段欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、対象施設外関心地点の識別子が格納される。この対象施設外関心地点ID欄は、広域地図データベース21の関心地点テーブル213の対象施設外関心地点ID欄に対応する。
移動手段欄には、施設間移動で歩行以外の手段を利用する場合の移動手段が格納される。移動手段は、歩行のみの移動であれば「歩行」と記載されている。発着情報欄には、対象施設-対象施設外関心地点間の移動における発着情報が格納される。対象施設外関心地点を出発したデータに関しては「出発地」と記載されている、対象施設外関心地点に到着したデータに関しては「目的地」と記載されている。人数欄には、開始時刻から終了時刻までの間に、対象施設と対象施設外関心地点の間を移動した人数が格納される。
ここで、流出入予測部13は、例えばテーブルの最初のレコードに着目して、目的地となる施設内関心地点に人数を分配する。このとき、最初のレコードは、対象施設外関心地点ID欄で示される施設外の関心地点#0から、発着情報欄で示される対象施設を目的地とし、移動手段を歩行とする人数が220人であることを示している。この目的地への人数の220人を、各施設内関心地点(対象施設内関心地点ID)の選択率で按分すると、図21Bに示すような、対象施設内関心地点IDと人数の対応関係72が得られる。
この時、各対象施設内関心地点に対する人数分配率は、事前設定、または何らかの予測モデルにより算出された対象施設内関心地点ごとの流出入人数比をもとに決定してもよい。予測モデルには、例えば機械学習(サポートベクタマシンや、深層学習、勾配ブースティング決定木など)や、一般化線形モデルなどの適当な回帰分析の手法を利用してもよい。
図17に戻り説明を続ける。次に、流出入予測部13は、経路ごとの選択率の情報と合わせて、各経路を通って流出入する人数を算出する。具体的にいうと、流出入予測部13は、求めた施設出入口-経路の対応関係から人数を集計し、当該状況(時間帯等)にて各出入口を流出入する人数を算出する。流出入予測部13は、算出した人数を、施設流出入人流予測データベース28に格納する。
図21Cは、経路データベース25の移動コストテーブル253と、経路選択率データベース26を経路ID欄の情報で結合し得たデータ73を説明する図である。
経路ID欄には、経路の識別子が格納される。対象施設外関心地点ID欄には、発着点となる対象施設外関心地点の識別子が格納される。対象施設内関心地点ID欄には、発着点となる対象施設内関心地点の識別子が格納される。移動手段欄には、施設間移動時に歩行以外に利用する移動手段が格納される。経路選択率欄には、経路の選択率が格納される。
図21Dは、経路ごとの流出入人数を説明する図である。
開始時刻欄には、サンプリング開始時刻が格納される。終了時刻欄には、サンプリング終了時刻が格納される。経路ID欄には、経路の識別子が格納される。発着情報欄には、対象施設と対象施設外の関心地点との間の移動における発着情報が格納される。人数欄には、当該発着情報から、当該経路を介して移動した人数が格納される。
流出入予測部13は、経路および経路選択率の情報から、対象施設外関心地点ID欄に0が格納され、かつ移動手段欄に「歩行」が格納されており、対象施設外関心地点ID欄の識別子#0~#2に対応する経路にそれぞれ人数を分配する。図21は、対象施設外関心地点ID欄が#0の場合を示している。本例では経路ID欄で示す経路#0に対する選択率が0.2なので、この経路#0には、100*0.2=20人が流入すると算出される
図22Aは、経路ごとの流出入人数を説明する図である。
出入口IDが#0の出入口#0を例に説明する。この場合、図22Bに示した出入口-経路の対応関係71によれば、出入口#0には、経路#1、#3、#5が対応している。
図22Cは、出入口ごとの流出入人数を説明する図である。
そこで、該当する第1から第3のレコードの人数を合算して、出入口#0の通過人数を算出する。これにより、人が流入する目的地に対しては、経路識別子#1,#3,#5に対応する人数の総和として、20+30+50=100人が算出される。
図23は、流出入予測修正処理のフローチャートである。
ステップS50にて、予測モデル生成部15は、施設外関心地点流出入人数実績テーブル241に格納された人流実績値をもとに、施設出入口の流出入人数の予測モデルを生成する。
この予測モデルの学習には、例えば機械学習(サポートベクタマシンや、深層学習、勾配ブースティング決定木など)や、一般化線形モデルなどの適当な回帰分析の手法を利用してもよい
図24Aは、施設外関心地点流出入人数実績テーブル241を説明する図である。
施設外関心地点流出入人数実績テーブル241は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、対象施設外関心地点ID欄と、移動手段欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
予測モデルに対して、各外部施設(対象施設外関心地点ID)ごとの人数、対象となる出入口情報、対象施設の発着情報、時間帯等補足情報が入力されると、該当条件の各出入口の流出入予測人数が出力される。
図24Bは、施設出入口流出入人数実績テーブル242を説明する図である。施設出入口流出入人数実績テーブル242は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、出入口ID欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。
図23に戻り説明を続ける。次に補正部16は、流出入予測部の予測値に対し、予測モデルfの予測値を用いて補正する。
具体的にいうと、補正部16は、例えば図24Aの施設外関心地点流出入人数実績テーブル241から、以下の式(1)に基づく予測モデルfにより、施設出入口流出入人数実績テーブル242を予測する(ステップS51)。つまり、補正部16は、広域人流データを、ステップS50にて生成した予測モデルに入力して、出入口ごとの流出入人数予測値を計算する。
Figure 0007453301000001
ここで式(1)のN0 macroは、対象施設外の関心地点#0と対象施設間の流出入人数である。N1 macroは、対象施設外の関心地点#1と対象施設間の流出入人数である。N2 macroは、対象施設外の関心地点#2と対象施設間の流出入人数である。N3 macroは、対象施設外の関心地点#3と対象施設間の流出入人数である。FEIDは、対象施設の出入口の識別子である。Othersは、その他の予測モデルfに設定する係数である。NFEID microは、対象施設の出入口FEIDにおける流出入人数である。
補正部16は、入力データの特徴量と、ステップS50にて生成した予測モデルの学習データの特徴量を比較し、入力データの特徴量の近傍にどれだけ学習データが存在するかを数値化する(ステップS52)。この数値化したものを、以下、学習データの確率密度と呼ぶ。この学習データの確率密度をもとに、流出入予測部により得られた予測値と、予測モデルの予測値とを按分する。
学習データの確率密度の計算については、特徴空間上で、入力特徴量に対し所定の閾値以下の距離にある学習データの数を積算して用いてもよい。予め学習データに対し適当なフィルタ(ガウシアンフィルタ等)で学習データ分布を平滑化した上で、入力特徴量に対し所定の閾値以下の距離にある学習データ分布の値を積算して用いてもよい。
学習データの確率密度の計算後、補正部16は、予測モデルの予測値と流出入予測部から得た予測値に学習データの確率密度で按分した係数を乗算したのちに加算することで各出入口の予測値を決定する(ステップS53)。このとき補正部16は、学習データの確率密度が大きいほど、予測モデルの予測値の割合が大きくなるように係数を決定する。補正部16は、最終的な予測値を施設流出入人流予測データベース28の人数欄に格納する。
これにより、稀にしか行われず、学習データが蓄積されていないイベント時の人流予測では、予測モデルの予測値の割合を小さくすることができる。反対に、学習データが蓄積されている平常時の人流予測では、予測モデルの予測値の割合を大きくすることができる。
図25Aは、入力データである施設外関心地点流出入人数実績テーブル241を説明する図である。
施設外関心地点流出入人数実績テーブル241は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、対象施設外関心地点ID欄と、移動手段欄と、発着情報欄と、人数欄とを含んで構成される。この施設外関心地点流出入人数実績テーブル241を予測モデルfに入力することで、出入口人数の予測値データ92が得られる。
図25Bは、予測モデルにより得られた出入口人数の予測値データ92を説明する図である。
この予測値データ92は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、発着情報欄と、出入口ID欄と、人数欄を含んで構成される。ここで予測モデルfは、人数を1000人と予測している。
図25Cは、流出入予測部13により得られた出入口人数の予測値データ93を説明する図である。
この予測値データ93は、開始時刻欄と、終了時刻欄と、発着情報欄と、出入口ID欄と、人数欄を含んで構成される。ここで流出入予測部13は、人数を100人と予測している。
補正部16は、予測モデルによる予測値データ92と流出入予測部13による予測値データ93を、学習データの確率密度で按分して最終的な予測値を算出する。
予測モデルによる予測値をα人、流出入予測部13による予測値をβ人、学習データの確率密度をγとすると、最終的な予測値Nは式(2)で算出される。
Figure 0007453301000002
例えば学習データの確率密度が0.9ならば、予測値データ92を重視して、以下の式(3)にて最終的な予測値の人数を算出する。
Figure 0007453301000003
また、例えば学習データの確率密度が0.1ならば、予測値データ92を重視して、以下の式(4)にて最終的な予測値の人数を算出する。
Figure 0007453301000004
図26は、人流予測システム1が表示する画面8を説明する図である。
画面8には、経路マップ80と、出入口情報81と、経路情報82と、外部情報83とが表示されている。出入口情報81は、出入口IDと、流入数と、流出数とが表示されている。経路情報82には、対象施設外関心地点IDと、経路IDと、移動モードと、移動コストと、選択率とが表示されている。
経路マップ80では、選択された経路や出入口が太く表示され、選択対象に関する出入口情報81と、経路情報82とが右部に表示される。本システムの出力データである施設流出入人流予測データベース28が、外部情報83を含む場合(本例では時刻)、それを指定することで表示するデータをフィルタしてもよい。また、経路情報82中の対象施設外関心地点IDを指定することで、表示される経路をフィルタするようにしてもよい。
人流予測システム1は、人流シミュレーションにもとづく、災害発生時の人流誘導の施策の検証に活用できる。
地震等災害発生時、人が密集しうる避難場所等各種施設において、避難者の混雑による混乱や雑踏事故等が発生するリスクが有る。避難場所への流入、イベント会場や商業施設等から流出する避難者による混雑が発生するためである。リスクの高い場面例として、人が集まるイベント開催時に災害が発生した場合、地域内の人の数や流れが普段と異なり、状況推定が困難である。
各施設に対する災害時の避難誘導計画は事前決定されていると考えられるが、所定の計画で対応できない場合がある。よって、広域情報と各種施設情報を組合せて人流推定し、誘導に反映することで臨機応変な対応を実現できる。
人流予測システム1は、イベント開催前に災害時の対応を検討する際、イベント開催地域の避難場所への人流誘導案に活用できる。また各種施設から逃げる人のために、周辺経路の交通規制など避難支援計画策定に適用可能である。更に災害発生時に、各種施設での混雑推定結果を施設係員や避難者に提供し、混雑をばらけさせるための誘導方法や、避難者がスムーズに避難できる経路案内に活用できる。
《変形例》
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 人流予測システム
11 移動コスト算出部
12 経路選択率算出部
13 流出入予測部
14 流出入予測修正部
15 予測モデル生成部
16 補正部
21 広域地図データベース
22 施設レイアウトデータベース
23 歩行移動起終点データベース
24 人流実績データベース
25 経路データベース
26 経路選択率データベース
27 予測モデルデータベース
28 施設流出入人流予測データベース
221 障害物テーブル
222 関心地点テーブル
223 出入口テーブル
224 通行領域テーブル
231 歩行移動起終点テーブル
211 道路ノードテーブル
212 道路リンクテーブル
213 関心地点テーブル
241 施設外関心地点流出入人数実績テーブル
242 施設出入口流出入人数実績テーブル
251 施設通行領域ノードテーブル
252 施設通行領域リンクテーブル
253 移動コストテーブル
101 プロセッサ
102 DRAM
103 記憶装置
104 入力装置
105 モニタ
106 ネットワークインタフェースカード
50,52,53 ノード
51 関心地点
30~33 ノード
42,43 接続点
59 施設通行領域ネットワーク
39 道路ネットワーク
38 道路/施設ネットワーク
41 接続点
S40 ステップ
6 施設
601~603 出入口
61~66 経路
72 対応関係
73 データ
71 対応関係
f 予測モデル
8 画面
80 経路マップ
81 出入口情報
82 経路情報
83 外部情報
9 広域人流データ
92,93 予測値データ

Claims (11)

  1. 対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索し、前記経路ごとの移動コストを算出する移動コスト算出部と、
    前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出する経路選択率算出部と、
    前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測する流出入予測部と、
    を備えることを特徴とする人流予測システム。
  2. 前記移動コスト算出部は、前記経路ごとの移動コストを、前記経路の移動時間から算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流予測システム。
  3. 前記移動コスト算出部は、前記経路ごとの移動コストを、前記経路の移動距離から算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流予測システム。
  4. 前記移動コスト算出部は、前記対象施設内の通行領域の情報をもとにノードとリンクから構成される施設通行領域ネットワークを生成し、前記施設通行領域ネットワークおよび道路上のノードとリンクから構成される道路ネットワークの情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流予測システム。
  5. 前記移動コスト算出部は、前記施設通行領域ネットワーク上のノードと前記道路ネットワーク上のノードの位置情報をもとに対応関係を抽出し、前記対応関係をもとに前記施設通行領域ネットワークと前記道路ネットワークを結合し、結合したネットワークに基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の人流予測システム。
  6. 前記移動コスト算出部は、前記施設通行領域ネットワークと前記道路ネットワークの対応関係を抽出する際に、前記ノード上の移動手段を加味する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の人流予測システム。
  7. 前記移動コスト算出部は、
    前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人の移動手段の選択数または選択割合、および、前記移動手段ごとに通過する領域の情報に基づき、前記移動手段ごとに通過する前記領域を経由するように探索した経路の情報と、前記経路ごとの移動コストを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流予測システム。
  8. 前記対象施設外関心地点と前記対象施設の間の流出入人数の第1実績データ、および前記対象施設の前記出入口の流出入人数の第2実績データに基づき、予測モデルを生成する予測モデル生成部と、
    前記予測モデルにより算出された前記出入口の流出入人数の予測値に基づき、前記流出入予測部により算出された前記出入口の流出入人数の予測値を修正する補正部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の人流予測システム。
  9. 前記補正部は、前記予測モデルの生成に利用した学習データにおける前記予測モデルが前記予測値を予測した入力データの特徴量の確率密度に基づき、前記予測モデルにより算出された前記出入口の流出入人数の予測値と、前記流出入予測部により算出された前記出入口の流出入人数の予測値を重みづけして修正する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の人流予測システム。
  10. 移動コスト算出部が、対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索するステップと、
    前記経路ごとの移動コストを算出するステップと、
    経路選択率算出部が、前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出するステップと、
    流出入予測部が、前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測するステップと、
    を備えることを特徴とする人流予測方法。
  11. コンピュータに、
    対象施設の中に位置する対象施設内関心地点および前記対象施設の外に位置する対象施設外関心地点の位置情報に基づき、前記対象施設内関心地点と前記対象施設外関心地点の間を移動する経路を探索する手順、
    前記経路ごとの移動コストを算出する手順、
    前記移動コストに基づき、前記経路ごとの選択率を算出する手順、
    前記経路、前記選択率、前記対象施設と前記対象施設外関心地点の間を移動する人数、および、前記対象施設の出入口の情報に基づき、前記対象施設の出入口の流出入人数を予測する手順、
    を実行させるための人流予測プログラム。
JP2022143074A 2022-07-07 2022-09-08 人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラム Active JP7453301B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022109964 2022-07-07
JP2022109964 2022-07-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2024008766A JP2024008766A (ja) 2024-01-19
JP7453301B2 true JP7453301B2 (ja) 2024-03-19

Family

ID=89544357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022143074A Active JP7453301B2 (ja) 2022-07-07 2022-09-08 人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7453301B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013210753A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Hitachi Ltd 旅客流動情報生成システムおよび旅客流動情報生成方法
JP2016200973A (ja) 2015-04-10 2016-12-01 東日本旅客鉄道株式会社 歩行者のod通行量の推計方法
US20180149484A1 (en) 2016-11-29 2018-05-31 Microsoft Technology Licensing, Llc Tool for Assisting Users in Finding a Fair Meeting Location

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013210753A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Hitachi Ltd 旅客流動情報生成システムおよび旅客流動情報生成方法
JP2016200973A (ja) 2015-04-10 2016-12-01 東日本旅客鉄道株式会社 歩行者のod通行量の推計方法
US20180149484A1 (en) 2016-11-29 2018-05-31 Microsoft Technology Licensing, Llc Tool for Assisting Users in Finding a Fair Meeting Location

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024008766A (ja) 2024-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108446470B (zh) 基于车辆轨迹数据和人口分布的医疗设施可达性分析方法
Rahaman et al. CAPRA: A contour-based accessible path routing algorithm
Ukkusuri et al. A-rescue: An agent based regional evacuation simulator coupled with user enriched behavior
Hassannayebi et al. A hybrid simulation model of passenger emergency evacuation under disruption scenarios: A case study of a large transfer railway station
Sakuraba et al. Road network emergency accessibility planning after a major earthquake
Sevtsuk et al. Predicting pedestrian flow along city streets: A comparison of route choice estimation approaches in downtown San Francisco
JP7273601B2 (ja) 混雑解析装置及び混雑解析方法
JP2019197372A (ja) 人流推定装置、および、人流推定方法
WO2016067369A1 (ja) 人流分析システムおよび人流分析方法
Biedermann et al. A hybrid and multiscale approach to model and simulate mobility in the context of public events
JP2019046021A (ja) 交通路線計画策定支援装置及び交通路線計画策定の支援方法
JP2019220048A (ja) 交通流予測装置及び交通流予測システム
JP2000259603A (ja) 媒体効果確認シミュレータ、媒体による効果のシミュレーション方法、および、記憶媒体
Lahoorpoor et al. The transit travel time machine: comparing three different tools for travel time estimation
Tang et al. Modeling parking search on a network by using stochastic shortest paths with history dependence
WO2018016558A1 (ja) シミュレーション装置、シミュレーション方法、及び記憶媒体
Fu et al. Incremental path planning: Reservation system in V2X environment
JP7453301B2 (ja) 人流予測システム、人流予測方法、および、人流予測プログラム
Huntsinger Transportation systems planning
JP6813527B2 (ja) 推定装置、推定方法及びプログラム
Borowska-Stefańska et al. On determining the weight of edges in map-representing graphs-applications of heuristic methods in planning escape routes
Oh et al. Enriching GPS data for expanding interpretation of emergency vehicles using a pathfinding algorithm and spatial data harvesting methods
Raford et al. Pedestrian volume modeling for traffic safety and exposure analysis
Bandini et al. Walkability Assessment for the Elderly Through Simulations: The LONGEVICITY Project.
WO2016031326A1 (ja) 交通シミュレーション装置、交通シミュレーションシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7453301

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150