JP2019197372A - 人流推定装置、および、人流推定方法 - Google Patents

人流推定装置、および、人流推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な対象領域における人の流れや混雑度をリアルタイムに精度良く推定する。【解決手段】人流推定装置1は、OD(Origin-Destination)分配率を推定するOD分配率推定部15と、解析領域に流入する人数を測定データとして取得する測定部30と、測定部30で取得した測定データとOD分配率との掛け合わせからODデータを構築するODデータ設定部17と、ODデータ、および、予め構築した解析モデルに基づき、人の流れや混雑度を推定する人流解析部18と、人流解析部18の出力結果を表示部4に表示させる表示制御部12とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象領域における人の流れ(人流)を推定する人流推定装置、および、人流推定方法に関するものである。
近年、都市の混雑緩和や歩行者の安全性確保が注目されている。具体的には、都市部に歩行者が集中することで、駅における列車の発着遅延や、場合によってはホームへの転落など危険な事故に繋がる可能性が懸念されている。また、イベント開催時には、会場周辺で発生する変則的な混雑によって、歩行者が安全に通行できないといった課題も生じうる。よって、歩行者の安全性および快適性を確保するために、混雑状況や人の流れの現況把握と近未来予測が重要となる。また、案内や誘導により人の流れを制御し、混雑を緩和することが必要とされている。
上記課題を解決すべく、例えば特許文献1に記載の発明が提案されている。特許文献1には、施設内の限られた人数情報から、施設内における人の分布状況を迅速に推定可能なシステムについて開示されている。この発明によれば、監視カメラから得られるある時刻における撮像可能な領域の人数情報から、移動可能な各領域を接続関係で示した経路情報マップと、他の領域にどのような割合で移動するかの推定値を定義した分配規則テーブルに基づき、ある時刻から一定時間経過した時刻における各地点の人数分布を予測して表示することが可能となる。
また、特許文献2に記載の発明も提案されている。特許文献2には、駅構内を対象として、現在と過去における列車の運行状況、および、人の動きの変化パターンを考慮し、混雑が正常か異常かといった混雑度を推定する混雑度推定装置について開示されている。駅構内のような乗降施設において、改札機で得た入口と出口の組み合わせ人数(以下、OD:Origin Destination)データに基づいた所定の流動演算手法により、人の移動状況を推定することが可能となる。改札機のような入口から出口までを関連付けられるODデータが取得可能な対象領域では、人の移動状況を精度良く推定できる。
特開2014−106879号公報 特開2012−118790号公報
特許文献1に記載の技術は、監視カメラで得られる人数情報から撮像範囲外を推定して、領域内の人数分布を推定する発明である。警備員による誘導や、改札機の開閉またはエスカレータの向きの変更による人の流れの整流化効果を検知することは困難である。
更に特許文献1に記載の技術は、解析領域の詳細を考慮せずに、撮像範囲外は人の流れの可否を接続関係でモデル化しているため、経路が複雑に分岐している領域を対象とした場合、精度の良い推定が困難となる。
一方、特許文献2に開示される技術では、街中や商業施設内などの入出場ゲートが存在しない空間を対象とした場合、ODデータの取得が困難となり、人の移動状況が推定できない。また、改札機データを利用したODデータを適用する場合、入口から出口までを関連付けたODデータを得るためには、対象とする人が駅を出た出札情報が必要不可欠である。そのため、改札機入札直後の混雑状況把握が困難となり、リアルタイムに駅中の混雑状況や人の流れを把握するためには、過去のデータを適用することが必要となる。以上のことから、突発的な列車の遅延や火災等の事故への対応が困難となる。
そこで、本発明は、ODデータ取得手段がない複雑なルートを有する解析領域において、人の流れや混雑度をリアルタイムに精度良く推定することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の人流推定装置は、データ同化によりOD(Origin-Destination)分配率を推定するOD分配率推定部と、解析領域に流入する人数または解析領域から流出する人数を測定データとして取得する測定部と、前記測定部で取得した前記測定データと前記OD分配率との掛け合わせからODデータを構築するODデータ設定部と、前記ODデータ、および、予め構築した解析モデルに基づき、人の流れや混雑度を推定する人流解析部と、前記人流解析部の出力結果を表示部に表示させる表示制御部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ODデータ取得手段がない複雑なルートを有する解析領域において、人の流れや混雑度をリアルタイムに精度良く推定できる。
また、解析領域内における歩行者密度を考慮に入れたデータ取得時間単位を導入することで、利用者数が少ない時間帯でも、高精度に人流推定が可能となる。更に、時々刻々と変化する人の流れに対し、測定位置を選択的に可変にすることで、新たな測定装置等を追加することなく、既存の設備で高精度に人流を推定することが可能となる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例に掛る人流推定システムの全体概略を表す構成図であり、かつ人流推定装置の機能ブロック図である。 人流推定装置の処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態の解析モデルを示す図である。 均等分配で設定したOD分配率表の一例を示す図である。 歩行者の進行方向に関するデータ処理例を示す模式図である。 測定部が人流測定装置から取得した測定データの一例を示す図である。 測定部から取得した測定データを均等分配で設定したODデータの一例を示す図である。 人流解析部における人流解析の概念図である。 データ同化OD分配率推定部で実行するデータ同化の概念図である。 データ同化OD分配率により推定されたOD分配率表の一例を示す図である。 人数測定データ表とデータ同化により推定されたOD分配率表を掛け合わせて生成したODデータを示す図である。 人流推定装置の測定データ取得時間データベースに蓄積されている、解析領域における歩行者密度とデータ同化の推定精度との関係を表すグラフである。 流れ推定測定位置データベースに基づき午前中の人の主流を考慮に入れた中間測定部を追加した模式図である。 均等分配、改札機測定データ、改札機測定データと流れ推定測定位置データベースに基づいた中間測定部の推定結果を追加した3条件における階段流入人数推定結果を比較したグラフである。 流れ推定測定位置データベースに基づき夕方の人の主流を考慮に入れ、解析モデルに中間測定部を追加した模式図である。 人流推定装置を構成する表示部に表示される人流推定結果の表示画面を示す図である。 第2の実施形態における駅の解析モデルを示す図である。 解析領域における歩行者密度とデータ同化の推定人数の最大誤差との関係を表すグラフである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の人流推定システムSの全体概略構成図であって、人流推定装置1の機能ブロック図である。
図1に示すように、人流推定システムSは、人流推定装置1、および、人流測定装置3a,3b,…,3zから構成される。ここで、人流測定装置3a,3b,…,3zは、監視カメラや改札機などに代表される、構内や改札内に流入する歩行者の人数を取得する機能を有する装置を指す。なお、人流測定装置3a,3b,…,3zは、監視カメラのように、歩行者の進行方向データを取得する機能を有してもよい。人流測定装置3a,3b,…,3zは、1種類に限定されず、複数種類であってもよい。これら人流測定装置3a,3b,…,3zを、まとめて測定部30と呼ぶ。なお、人流測定装置3a,3b,…,3zを特に区別しないときは、単に人流測定装置3と記載する。
人流推定装置1は、オペレータが各種情報などを入力する入力部2と、入力された情報等に基づき処理を実行する処理部10と、この処理結果などを表示する表示部4とを備える。入力部2は、例えばキーボードやマウスやタッチパネル等である。表示部4は、例えば液晶ディスプレイなどである。
処理部10は、入力部2との界面である入力インタフェース11と、表示部4を駆動制御する表示制御部12と、記憶部14と、これらを相互に接続する内部バス13とを備える。記憶部14には、測定データ取得時間データベース141と、流れ推定測定位置データベース142が記憶されている。入力インタフェース11は、入力部2より入力される解析モデルを取り込む。表示制御部12は、混雑度をヒートマップによって表示部4に表示する。
処理部10は更に、通信インタフェース16、ODデータ設定部17、人流解析部18を備える。通信インタフェース16は、人流測定装置3a,3b,…,3zと処理部10との界面である。ODデータ設定部17は、人流解析の初期入力データであるODデータを設定する。人流解析部18は、このODデータと、入力部2で得られる解析モデルの情報から人流解析を行う。ODデータ設定部17と人流解析部18とを併せて解析部19と呼ぶ。
OD分配率推定部15は、測定データ取得時間データベース141と、流れ推定測定位置データベース142に格納されているデータに基づいて、データ同化によりOD分配率を推定する。OD分配率推定部15が推定したOD分配率と、測定部30にて測定され通信インタフェース16にて獲得した人の人数と、流入方向または流出方向の測定データを掛け合わせることで、ODデータ設定部17にてODデータを取得することが可能となる。
測定データ取得時間データベース141には、人流を解析する領域における歩行者密度と、データ同化による推定誤差との相関に関するデータが格納されている。OD分配率推定部15は、測定データ取得時間データベース141に基づき、対象の解析領域における歩行者密度が閾値以上となる測定データ取得時間単位を採用する。OD分配率推定部15は更に、測定データ取得時間データベース141に格納されている、解析領域における歩行者密度と推定誤差との相関より、データ同化における測定値の許容測定誤差を決定する。
OD分配率推定部15は、流れ推定測定位置データベース142に基づいて決定される位置の測定データをデータ同化に適用し、OD分配率を推定する。この流れ推定測定位置データベース142には、人流解析部18によって得られた人の流れを分離するための測定位置のデータが格納されている。
図2は、人流推定装置1の処理を示すフローチャートである。
まず、オペレータは、入力部2により解析モデルを構築して、入口(O)と出口(D)とを設定する。人流推定装置1は、入力部2と入力インタフェース11を介して入力された解析モデルを処理部10内に取り込む(ステップS10)。処理部10内に取り込まれた解析モデルは、内部バス13を介して記憶部14の所定の記憶領域に格納される。
図3は、第1の実施形態の解析モデル5を示す図である。
この解析モデル5における入口(O)と出口(D)は、駅の構外へと続く3箇所の出入口51a〜51cと、プラットホーム55に続く2箇所の階段52a,52bである。ここで出入口51aはE_Aと定義し、出入口51bはE_Bと定義し、出入口51cはE_Cと定義する。階段52aはS_Aと定義し、階段52bはS_Bと定義する。
この解析モデル5における解析領域は、出入口51a〜51cよりも内部の領域であり、かつ階段52a,52bよりも下側の領域を除く。
更に、出入口51a〜51cと階段52a,52bとの間には、2箇所の改札機3f,3gが存在する。階段52aと階段52bの階下にはプラットホーム55が存在し、プラットホーム55の両側には、このプラットホーム55に沿って線路56が存在する。解析モデル5における入口(O)と出口(D)には、カメラ3a〜3eが設置され、解析領域に流出入する人の数と流入方向/流出方向を取得する。このカメラ3a〜3eや改札3f,3gは、図1に示す人流測定装置3a,3b,…の一例である。このように解析モデル5は、ODデータ取得手段がない複雑なルートを有する解析領域で構成されている。
なお、人流測定装置3は、カメラ3a〜3eや改札3f,3gに限らず、や、レーザーレーダ(図示せず)等の測定装置であってもよく、限定されない。
図2のフローチャートに戻り、ステップS11を説明する。人流推定装置1は、ステップS10の初期設定にて構築された解析モデル5の入口(O)と出口(D)に対して、次のステップS11において、OD分配率を設定する。ここで、OD分配率の初期条件は未知であるため、OD分配率推定部15(図1参照)において、図4に示すような均等OD分配率表60を構築する。
図4は、均等分配で設定したOD分配率表60を示す図である。
OD分配率表60の各行は入口を示し、各列は出口を示している。入口E_A(出入口51a)から流入した歩行者は、その50%が出口S_A(階段52a)から流出し、残り50%が出口S_B(階段52b)から流出することが仮定されている。
入口E_B(出入口51b)から流入した歩行者は、その50%が出口S_A(階段52a)から流出し、残り50%が出口S_B(階段52b)から流出することが仮定されている。入口E_C(出入口51c)から流入した歩行者は、その50%が出口S_A(階段52a)から流出し、残り50%が出口S_B(階段52b)から流出することが仮定されている。
入口S_A(階段52a)から流入した歩行者は、その33%が出口E_A(出入口51a)から流出し、33%が出口E_B(出入口51b)から流出し、34%が出口E_C(出入口51c)から流出することが仮定されている。
入口S_B(階段52b)から流入した歩行者は、その34%が出口E_A(出入口51a)から流出し、33%が出口E_B(出入口51b)から流出し、33%が出口E_C(出入口51b)から流出することが仮定されている。
なお、これに限られず、人流推定装置1は、例えば過去のデータに基づいてOD分配率を設定してもよい。
図2のフローチャートに戻り、ステップS12を説明する。人流推定装置1は、次のステップS12において、測定部30より各測定位置における通過人数および流入方向/流出方向のデータを取得する。
ここで、カメラ3aによる歩行者7の進行方向に関するデータ処理例を、図5を用いて説明する。図5では、測定部30を構成するカメラ3a,3b,…で得られた画像から、歩行者7の進行方向が8方向で検出できる画像処理アルゴリズムを適用した場合について示している。
例えば、歩行者7の流れが上下2方向に限られるような通路では、左上方向88、上方向81、右上方向82、右方向83の4方向を統合して上方向81として取り扱ってもよい。同様に右下方向84、下方向85、左下方向86、左方向87を統合して下方向85として取り扱ってもよい。このような手法を用いて、進行方向は8方向、2方向に限らず、任意の方向や数を適用することができる。全ての測定データの取り扱う方向数は同じである必要はなく、対象領域の人の流れを基に選択的に方向を定義すればよい。以上の処理により、図6に示すような測定データ61を得ることができる。
図6は、人流測定装置3から取得した測定データ61の一例を示す図である。
測定データ61の各行は取得時間を示し、各列はその場所における流入人数を示している。例えば、7時25分から7時26分に掛けて、E_A(出入口51a)から8人が流入し、E_B(出入口51b)から5人が流入し、E_C(出入口51c)から5人が流入する。更にS_A(階段52a)から10人が流入し、S_B(階段52b)から18人が流入する。
7時25分から7時30分までの5分間に流入した人数の積算値でいうと、E_A(出入口51a)から44人が流入し、E_B(出入口51b)から33人が流入し、E_C(出入口51c)から48人が流入する。更にS_A(階段52a)から55人が流入し、S_B(階段52b)から68人が流入する。
図2のフローチャートに戻り、ステップS13を説明する。ステップS11で設定した均等OD分配率表60と、ステップS12で測定部30より取得した解析領域に流入する人数の測定データ61を掛け合わせることで、ステップS13に示すODデータ62(図7参照)が構築される。
図7に、均等分配されたODデータ62の一例を示す。
このODデータ62は、7時25分から7時30分までの5分間に流入した人数の積算値に、図4のOD分配表60を適用して、各出入口に均等に分配したものである。E_A(出入口51a)から流入した44人は、S_A(階段52a)から22人が流出し、S_B(階段52b)から22人が流出する。E_B(出入口51b)から流入した33人は、S_A(階段52a)から16人が流出し、S_B(階段52b)から17人が流出する。E_C(出入口51c)から流入した48人は。S_A(階段52a)から24人が流出し、S_B(階段52b)から24人が流出する。
S_A(階段52a)から流入した55人は、E_A(出入口51a)から18人が流出し、E_B(出入口51b)から18人が流出し、E_C(出入口51c)から19人が流出する。S_B(階段52b)から流入した68人は、E_A(出入口51a)から23人が流出し、E_B(出入口51b)から23人が流出し、E_C(出入口51c)から22人が流出する。
図2のフローチャートに戻り、ステップS14を説明する。人流推定装置1は、ステップS13により、人流解析に必要な入力条件であるODデータを得ることができたため、次のステップS14に進み、人流解析を実行する。ここで、図8を用いて、人流解析内容について説明する。
図8は、人流解析部18で実施する人流解析の概念図である。
人流解析部18は、図3に示した解析モデル5の対象領域を複数の計算格子71a〜71iに区切る。この対象領域は、例えばカメラ3a〜3eのうち何れかによって撮影される領域である。以下、各計算格子71a〜71iを区別しないときには、単に計算格子71と記載する。
ここでは1つの計算格子71に1人の歩行者7が存在すると仮定して、各歩行者7の動きを算出する。なお、この仮定に限ったものではなく、1つの計算格子71に複数名の歩行者7が存在する計算モデルとしてもよい。
ここで一例として、対象とする歩行者7aについて、入口72から出口73に向かう際の人流計算方法について説明する。入口72から出口73に向かうには、複数存在する経路候補のうち、最短経路741を選択するのがよい。しかし、既に最短経路741上に存在する歩行者7cが計算格子71bにいるため、最短経路741上を進むことができない。そこで、隣接する計算格子71fが空いているため、出口73に近づく経路742を選択することができる。同様の操作を繰り返すことで、人流解析部18において、入口72から出口73に向かう人の流れを解析的に推定することができる。これにより、ODデータに加えて、特定の入口から出口に向かう人の進行方向を加味することにより、人の流れの推定精度を向上させることができる。
なお、解析方法は上述のアルゴリズムに限られず、例えば隣接する最短経路741上に存在する歩行者7cが動き、最短経路741上の計算格子71が空くまで進まないという選択もできる。また、進むか進まないかを確率的に組み合わせて人流推定を行う手法を用いてもよく、その計算方法については限定されるものではない。
図2のフローチャートに戻り、次のステップS15に進み、人流解析の実行結果を測定値と比較する収束判定を行う。ここでは主に、人流解析の実行結果を改札通行人数や出口の流出人数などの測定データと比較し、図2のOD分配率設定(S11)で決定したOD分配率の整合性について検証を行う。もし、収束判定(S15)にて測定値との誤差が大きい、即ち収束していないと判定された場合(No)、データ同化による推定(S19)にてOD分配率を推定する。データ同化を適用する際の条件として、測定データ取得時間単位を設定し(S17)、測定位置を設定(S18)する必要があるが、詳細については図12〜図15を用いて後述する。
図9はデータ同化の概念図である。
OD分配率推定部15で実施されるデータ同化の一例について、この図9を用いて説明する。ここではアンサンブルカルマンフィルタを適用するが、この手法に限ったものではなく、粒子フィルタや変分法などを適用してもよい。測定値をyとすると、ベイズの定理により、以下の式(1)の関係が得られる。
ここで、p(a)は状態変数aの確率密度関数を表す。またp(a|b)は、bの値が確定しているときのaの条件付確率密度関数である。
式(1)の右辺のp(x)は、人流解析の予測値xの確率密度分布であり、図9の上側のグラフの破線で示された予測値63に該当する。
式(1)の右辺のp(y|x)は、測定値の確率密度分布であり、図9の上側のグラフの一点鎖線で示された測定値64に該当する。
ここでは、測定値64の確率密度分布は正規分布と仮定しており、通過人数は平均値、許容測定誤差Dは分散の算出に用いられる。許容測定誤差Dが大きいほど確率密度分布の幅が大きくなる。
式(1)の左辺のp(x|y)は、データ同化後の解析解の確率分布を表しており、図9の下側のグラフの破線で示された事後分布66に該当する。データ同化により推定された事後分布66は、発生したアンサンブルメンバ65の条件にて人流解析を実行した結果の解析の予測値63と、測定値64とによって決定される。これら一連の計算を繰り返すことで、真値Vtに収束することができる。収束して得た数値をOD分配率として定義し、OD分配率と測定データ61からODデータを設定して人流解析に導入することで、リアルタイムに人流の推定が可能となる。
ここで、図10にデータ同化で推定された後のOD分配率表60Aの一例を示す。図10に示すデータ同化推定後のOD分配率表60Aと図6に示す測定データ61とを掛け合わせることで、図11のデータ同化推定後のODデータ62Aを得ることができる。
具体的に7時25分から7時30分までの5分間に流入した人数の積算値でいうと、E_A(出入口51a)から流入した44人は、S_A(階段52a)から約73%に相当する32人が流出し、S_B(階段52b)から約27%に相当する12人が流出する。E_B(出入口51b)から流入した33人は、S_A(階段52a)から約44%に相当する15人が流出し、S_B(階段52b)から約56%に相当する18人が流出する。E_C(出入口51c)から流入した48人は。S_A(階段52a)から約82%に相当する40人が流出し、S_B(階段52b)から約18%に相当する8人が流出する。
S_A(階段52a)から流入した55人は、E_A(出入口51a)から約38%に相当する21人が流出し、E_B(出入口51b)から約12%に相当する7人が流出し、E_C(出入口51c)から約50%に相当する27人が流出する。S_B(階段52b)から流入した68人は、E_A(出入口51a)から約16%に相当する11人が流出し、E_B(出入口51b)から約74%に相当する50人が流出し、E_C(出入口51c)から約10%に相当する7人が流出する。
このODデータ62Aは、現況の人流を高精度に推定するために必要な人流解析の入力条件である。
データ同化にてOD分配率を高精度に推定する場合、解析領域における移動する人の人数、即ち歩行者密度(人/m)を考慮に入れる必要がある。そこで、本発明では歩行者密度を考慮に入れた測定データの取得時間単位を決定するため、測定データ取得時間データベース141を有することを特徴としている。測定データ取得時間データベース141に関して図12を用いて説明する。
図12は、測定データ取得時間データベース141に格納されている解析領域における歩行者密度とデータ同化の推定精度との関係を表すグラフである。
グラフの縦軸は、ホーム流入人数の推定誤差をパーセント単位で示している。グラフの横軸は、解析領域における歩行者密度(人/m)を示している。
第1の実施形態の解析モデル5に関して、解析領域における歩行者密度とホーム流入人数推定誤差との関係を表すグラフは、解析領域における歩行者密度が高いほど、ホーム流入人数の推定精度が良いことを表している。例えば、混雑度を20%刻みで表示するためにはホーム流入人数推定誤差を20%以内に収めることが望ましい。その場合、解析領域における設定する歩行者密度が0.09人/m以上となる条件で、計測データ取得時間単位を設定してデータ同化に適用することが望ましい。
ここでは、測定部30で得られた測定データ61(図6参照)を基に、流入人数の総和を解析モデル5の領域面積で割ることで解析領域における歩行者密度が得られる。図6に示す測定データ61の一例では、1分毎にデータを取得しているが、歩行者の流入人数が少ない時間帯では、測定データ61の取得時間単位を3分毎、5分毎と増大させることによって、解析領域における歩行者密度を増大させ、推定精度を高めることができる。また、人が多く流入する際には、測定データの取得時間単位を1分から30秒毎、5秒毎と短縮することにより、人流解析の移動人数に伴う計算負荷増大を回避することができる。
また、測定データ取得時間データベース141より歩行者密度と推定精度との相関性について明らかとなっているため、図9に示すデータ同化における測定値の許容測定誤差を、歩行者密度に合わせて適宜変更することで、データ同化による推定(S19)において、より精度の高いOD分配率の収束解を得ることが可能となる。
これらの人数推定精度と歩行者密度との関係性を表すデータは、測定データ取得時間データベース141に蓄積され、このデータベースを基に、時々刻々と変化する歩行者密度に対して、測定データの取得時間単位が決定される。
つまり、この
データ同化の推定条件として、測定データ取得時間単位の他に、測定データの取得位置を考慮に入れる必要がある。即ち、人が全く通らない測定位置で人数および方向を測定しても、データ同化に導入した際に精度のよい人流推定は実現しない。そこで、本発明では図1に示す流れ推定測定位置データベース142を新たに追加し、データ同化に適用する測定データ61を取得する測定位置を、人の流れに応じて可変にすることを特徴とする。以下、図13〜図15を用いて流れ推定測定位置データベース142の詳細と効果について説明する。
図13は、午前8時の出社時間帯における駅構内の人の流れを示す模式図である。
出入口51b(E_B)は、居住エリア53に隣接しており、出社時間帯には流入人数が多くなる。ここで、出入口51b(E_B)から流入した人数が改札機3gを通ってどちらの階段へ移動するか決定する出入口51b(E_B)から階段52a(S_A)と階段52b(S_B)の移動割合を表すOD分配率を精度良く推定することで、駅全体の人流推定精度が大きく左右される。
この場合、出入口51b(E_B)から階段52a(S_A)への経路75と、階段52b(S_B)への経路76のどちらも改札機3gを通る。そのため、出入口51a〜51cに設けたカメラ3a〜3cと、改札機3f,3gの測定データを用いた推定では、精度が悪化する可能性がある。そこで、人流推定装置1は、流れ推定測定位置データベース142に基づき、駅構内に数多く設置してある監視カメラの中から、データ同化に適用する新規の測定位置のカメラ3jを測定部3に加えた。
このカメラ3jは、歩行者の人数と進行方向とを検知し、よって経路75を移動する人数と、経路76を移動する人数をそれぞれ検知することができる。新規の測定位置のカメラ3jの測定データ61を導入することで、出入口51b(E_B)から流入した人数が、階段52a(S_A)への移動であるか、階段52b(S_B)への移動であるかを分離して判定することができる。
つまり、この流れ推定測定位置データベース142には、出入口51b(E_B)へ流入する人や、ここから流出する人の移動割合を分離するためには、カメラ3jが好適である旨が格納されている。
図14に、出入口51a(E_A)、出入口51b(E_B)、出入口51c(E_C)から階段52a(S_A)、階段52b(S_B)に向かう出社時間帯(8:00)における本発明を適用した際の推定精度評価結果比較を示す。
細かい破線で示すCase1は、図4に示すOD分配率表60を用いて人流解析により推定した結果である。ここでは、均等分配したOD分配率表60によりODデータを算出しているため、各出口に向かって人数の偏りがある人の流れは精度良く推定することが困難である。
また、粗い破線で示すCase2は、改札機3fと改札機3gを通過した測定データ61をデータ同化にて推定した結果である。改札機3fは、出入口51a(E_A)から階段52a(S_A)へ行く人の最短経路上にある。改札機3gは、出入口51a(E_A)から階段52b(S_B)に行く人の最短経路上にある。そのため、改札機3f,3gの通行データにより出入口51aから階段52a,52bに向かう人の流れは精度良く予測できている。しかし、出入口51b(E_B)から階段52a(S_A)に向かう人と、出入口51b(E_B)から階段52b(S_B)に向かう人は、共に改札機3gを通るため、経路の分離ができない。同様に出入口51c(E_C)から階段52a(S_A)に向かう人と、出入口51c(E_C)から階段52b(S_B)に向かう人とは、共に改札機3fを通過するため、経路の分離ができない。
その結果、粗い破線で示すCase2では、出入口51b(E_B)または出入口51c(E_C)から階段52a(S_A)または階段52b(S_B)に向かう人の推定精度が50%前後と悪化する。
実線で示すCase3は、改札機3f,3gの測定データ61に加え、流れ推定測定位置データベース142に基づき、カメラ3jを追加した結果である。このカメラ3jは、出社時間帯に大勢流入する出入口51b(E_B)からの人の流れを分離する新規の測定位置である。新たな測定位置のカメラ3jを1点追加することで、推定精度が全ての条件で10%以内となることを確認した。
ここで、データ同化を適用する際、測定位置を多く取れば取るほど推定精度は向上するが、測定点数の増大に伴い人流解析の計算時間も増大するため、リアルタイム人流推定を実現する計算回数に抑える必要がある。流れ推定測定位置データベース142は、人流解析部18によって得られた人の流れを分離するための測定位置を決定するデータと共に、測定点数と計算時間との関係についてのデータも格納されている。
図15は、18時の退社時間帯における人の流れを表す模式図である。
出入口51c(E_C)は、飲食店エリア54と隣接しており、退社時間帯には流出人数が多くなる。
ここで、出入口51c(E_C)へ流出する人数が改札機3fを通ってどちらの階段から移動してきたかを決定する階段52a(S_A)と階段52b(S_B)から出入口51c(E_C)への移動割合を表すOD分配率を精度良く推定することで、駅全体の人流推定精度が大きく左右される。
この場合、階段52a(S_A)から出入口51c(E_C)への経路77と、階段52b(S_B)から出入口51c(E_C)への経路78のどちらも改札機3fを通る。そのため、出入口51a〜51cに設けたカメラ3a〜3cと、改札機3f,3gの測定データを用いた推定では、精度が悪化する可能性がある。
ここでは、階段52a(S_A)および階段52b(S_B)から出入口51c(E_C)へ向かう人の移動割合を分離できるよう、人流推定装置1は、流れ推定測定位置データベース142に基づき、新規の測定位置のカメラ3pを測定部3に加えた。このカメラ3pは、歩行者の人数と進行方向とを検知し、よって経路78を移動する人数を検知することができる。これにより、人流推定装置1は、精度良く人の流れを推定可能となる。
つまり、この流れ推定測定位置データベース142には、出入口51c(E_C)へ流入する人や、ここから流出する人の移動割合を分離するためには、カメラ3pが好適である旨が格納されている。
このようにして、図2のフローチャートでデータ同化によりOD分配率の収束解を得た結果、収束判定(S15)で測定値との誤差がある閾値以下となり収束したとみなされ、シミュレーション結果表示(S16)に進み、一連の流れが終了する。
図16は、人流推定装置1を構成する表示部4に表示される人流推定結果の表示画面9を示す図である。
ここで、人流推定結果表示画面9は、シミュレーション結果表示(S16)の一例である。ここでは、駅構内の混雑度を利用者に知らせるため、混雑度を表示するヒートマップのレンジバー91を適用し、混雑箇所と混雑度を表現している。
なお、混雑度の表現方法はこれに限らず、例えばベクトルの長さで混雑度を表し、ベクトルの向きで混雑する人の流れを表現してもよい。
駅員は、人の流れを確認可能なシミュレーション結果である人流推定結果表示画面9を確認することで、混雑箇所に誘導員を配置することや、改札機やエスカレータの進行方向の向きを制御し、混雑を緩和することが可能となる。
《第1の実施形態の効果》
第1の実施形態の人流推定装置1によれば、ODデータ取得手段がない複雑なルートを有する解析領域において、人の流れや混雑度をリアルタイムに精度良く推定できる。
また、解析領域内における歩行者密度を考慮に入れたデータ取得時間単位を導入することで、利用者数が少ない時間帯でも、高精度に人流推定が可能となる。
更に、時々刻々と変化する人の流れに対し、測定位置を選択的に可変にすることで、高精度に人流を推定することが可能となる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、駅構内におけるプラットホームが2箇所ある解析モデル5aの一例について示す。
図17は、第2の実施形態における駅の解析モデル5aを示す図である。
この解析モデル5aにおける入口(O)と出口(D)は、8箇所の改札機3q〜3xである。また解析モデル5aには、プラットホーム55aに続く階段52g〜52jと、プラットホーム55bに続く階段52c〜52fとが存在する。プラットホーム55aに沿って線路56が存在し、プラットホーム55bに沿って他の線路56が存在する。領域57は、改札の内側であり、領域58は改札外である。この模式図で示す解析モデル5aに対し、測定データ取得時間データベース141に格納されている解析領域における歩行者密度とホーム流入人数推定誤差の関係を表すグラフを図18に示す。
図18は、解析領域における歩行者密度とデータ同化の推定人数の最大誤差との関係を表すグラフである。
プロット67は、測定データ取得時間単位を3分毎としたときの歩行者密度と最大誤差を示す。プロット68は、測定データ取得時間単位を5分毎としたときの歩行者密度と最大誤差を示す。プロット69は、測定データ取得時間単位を10分毎としたときの歩行者密度と最大誤差を示す。
このように、取得単位変化に伴い解析領域における歩行者密度も変化するため、プラットホーム55a,55bへの流入人数推定人数の最大誤差が小さくなることが分かる。また、第2の実施形態における誤差20%以内の実現条件も、第1の実施形態と同様の歩行者密度0.09人/mとなることを確認し、この値を満たす歩行者密度を実現する測定データ取得時間単位を設定する必要があることが分かる。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(a) 人流解析部の出力結果は、構内地図にマッピングしたヒートマップに限定されず、例えば円グラフや棒グラフや折れ線グラフ、流路別のランキングなどの数値分析結果であってもよい。
(b) 人流解析装置は、人流解析部の出力結果を、例えばネットワークを介して端末に配信してもよい。これにより、多数の人々に対して施設内の混雑状況を通知できる。
(c) 時々刻々と変化する人の流れに対し、カメラを選択的に可変にすることに限られず、カメラの撮影方向や撮影範囲を可変にしてもよい。
(d) 人流解析装置の誤差条件は、約20%に限定されない。また、歩行者密度も0.09人/mに限定されず、所定の閾値であってもよい。
(e) 人流測定装置は、解析領域に流入する歩行者の人数を測定する代わりに、解析領域から流出する人数を測定してもよく、流入する人数と流出する人数の両方を測定してもよい。
S 人流推定システム
1 人流推定装置
10 処理部
11 入力インタフェース
12 表示制御部
13 内部バス
14 記憶部
141 測定データ取得時間データベース
142 流れ推定測定位置データベース
15 OD分配率推定部
16 通信インタフェース
17 ODデータ設定部
18 人流解析部
19 解析部
2 入力部
3 人流測定装置
3a〜3e,3h〜3n カメラ
3f,3g,3p〜3x 改札機
30 測定部
4 表示部
5,5a 解析モデル
51a〜51c 出入口
52a〜52j 階段
53 居住エリア
54 飲食店エリア
55,55a,55b プラットホーム
56 線路
60,60A OD分配率表
61 測定データ
62,62A ODデータ
63 予測値
64 測定値
65 アンサンブルメンバ
66 事後分布
67〜69 プロット
7 歩行者
71a〜71i 計算格子
72 入口
73 出口
741 最短経路
742 経路
9 人流推定結果表示画面

Claims (11)

  1. データ同化によりOD(Origin-Destination)分配率を推定するOD分配率推定部と、
    解析領域に流入する人数または解析領域から流出する人数を測定データとして取得する測定部と、
    前記測定部で取得した前記測定データと前記OD分配率との掛け合わせからODデータを構築するODデータ設定部と、
    前記ODデータ、および、予め構築した解析モデルに基づき、人の流れや混雑度を推定する人流解析部と、
    前記人流解析部の出力結果を表示部に表示させる表示制御部と、
    を有することを特徴とする人流推定装置。
  2. 前記測定部は、前記測定データとして更に人の進行方向を取得し、
    前記人流解析部は、前記測定データに含まれる人の進行方向を加味して人の流れを推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流推定装置。
  3. 前記OD分配率推定部は、前記解析領域における歩行者密度と推定誤差に関する情報を格納する測定データ取得時間データベースに基づいて決定される測定データ取得時間単位をデータ同化に適用し、OD分配率を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流推定装置。
  4. 前記測定データ取得時間データベースには、前記解析領域における前記歩行者密度と、データ同化による前記推定誤差との相関に関するデータが格納されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の人流推定装置。
  5. 前記OD分配率推定部は、対象の前記解析領域における歩行者密度が閾値以上となる測定データ取得時間単位を採用する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の人流推定装置
  6. 前記OD分配率推定部は、前記測定データ取得時間データベースに格納されている、前記解析領域における歩行者密度と推定誤差との相関より、データ同化における測定値の許容測定誤差を決定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の人流推定装置。
  7. 前記OD分配率推定部は、流れ推定測定位置データベースに基づいて決定される位置の測定データをデータ同化に適用し、OD分配率を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流推定装置。
  8. 前記流れ推定測定位置データベースには、前記人流解析部によって得られた人の流れを分離するための測定位置のデータが格納されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の人流推定装置。
  9. 前記表示制御部は、混雑度をヒートマップによって前記表示部に表示する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流推定装置。
  10. 前記表示制御部は、人の移動する向きをベクトルの方向によって前記表示部に表示し、移動する人の人数をベクトルの長さによって前記表示部に表示する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人流推定装置。
  11. データ同化によりOD(Origin-Destination)分配率を推定するステップと、
    解析領域に流入する人数または解析領域から流出する人数を測定データとして取得するステップと、
    前記測定データと前記OD分配率との掛け合わせからODデータを構築するステップと、
    前記ODデータ、および、予め構築した解析モデルに基づき、人の流れや混雑度を推定するステップと、
    を有することを特徴とする人流推定方法。
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