JPH08182274A - 誘導モータ - Google Patents

誘導モータ

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JPH08182274A
JPH08182274A JP33457194A JP33457194A JPH08182274A JP H08182274 A JPH08182274 A JP H08182274A JP 33457194 A JP33457194 A JP 33457194A JP 33457194 A JP33457194 A JP 33457194A JP H08182274 A JPH08182274 A JP H08182274A
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JP
Japan
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induction motor
teeth
magnetic flux
slot
flux density
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP33457194A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Kitada
真一郎 北田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Publication of JPH08182274A publication Critical patent/JPH08182274A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型、高効率かつ駆動装置のパワー素子容
量低減できる誘導モータとする。 【構成】 スロット2の2/3の高さにおけるティー
ス1の幅wがスロットピッチsの85%になっている。
ティースの磁束密度はステータ材料の飽和磁束密度と定
格回転数及び定出力維持する最高回転数で決定される。
エアギャップの磁束密度を維持しながら、ティース内の
磁束密度が低減されるから、誘導モータの軽量、小型化
ができ、定格回転数と最高回転数が同レベルの電圧で駆
動することが可能となり、駆動装置のパワー素子の電力
容量を増大させない効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘導モータに係り、
特に電動車両の駆動システムとしての誘導モータ及びそ
の駆動装置のエネルギー効率向上と小型軽量化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導モータにおいて、ステータコ
アの形状は図5に示すようにティースとスロットが略同
じ大きさのものが一般的であり、また誘導モータを定出
力で駆動する駆動電圧特性としては、図6のような特性
をしていた。これは、以下のような理由による。まず誘
導モータの本体構造について、図5中、ステータコアの
スロット20は大きくすれば太い巻き線が挿入でき銅損
が低減する。しかしながらティース10が細くなり、テ
ィース内の磁束密度が上がって、鉄損が増加したり、鉄
心が飽和したり、またエアギャップ内の磁束密度が低下
してしまうといった不具合が生じる。逆にティース10
を太くすれば、その鉄損が低減する反面、スロット20
の空間が減少し、銅損が増加して効率が悪化するといっ
たトレードオフがあった。一般に、定格負荷に対して鉄
損、銅損の配分は、略同等となる時にモータの効率が最
大となる。汎用モータにおいては、概略、定格負荷点に
おいて鉄損と銅損が等しくなるように設計されており、
ステータコアは、図5のようになっているか、あるいは
スロットの方が大きくなっている。
【0003】一方、電気自動車駆動用に用いられる誘導
モータに要求されるトルク特性は、定出力特性である。
このような特性を出すためには、上述のように図6のよ
うな電圧を駆動装置から誘導モータに出力する必要があ
る。ところが、誘導モータの鉄芯部の磁束密度は、電圧
とモータ回転数の比に比例するため、その比には電気自
動車のバッテリ電圧などによる上限が存在する。これを
グラフで表わすと、図7のようになり、従って、駆動装
置の出力電圧特性は、図6と図7を合成した図8のよう
な電圧特性となる。従って、誘導モータのトルク特性
は、図9に示すようになる。すなわち図8中のA点以下
の回転数では、磁気飽和のため定トルク特性となり、A
点からB点までの回転数範囲では定出力特性となる。な
お図8中A点の回転数は定格回転数、B点の回転数は定
出力を維持する最高回転数である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、駆動装置は図
8のような電圧を出力する場合、以下のような問題を生
じる。即ち、図8のA点からからB点までの回転域で
は、誘導モータの出力が一定であるため、力率にもよる
が、概略、電圧×電流が一定となっている。またB点の
電圧は、駆動装置が出しうる最高電圧付近に設定するの
が一般的である。この場合、A点電圧は、B点電圧より
も低くなるため、電圧×電流=一定よりA点電流は、B
点電流よりも大きくなってしまう。一般に、A点電流が
駆動装置の最大電流となる。従って、誘導モータ出力に
対しA点電圧が、B点電圧より低くなることにより、駆
動装置内のパワー素子の電力容量を増加しなければなら
ない。大容量のパワー素子は非常に高価なため、駆動装
置のコストが大幅に増加してしまう。A点の駆動電圧
を、B点の駆動電圧まで高めてパワー素子の容量を増加
させないで済ますことは、制御装置側からは可能である
が、モータ側の制約により高くできない。すなわちモー
タの鉄芯の磁束密度は電圧とモータ回転数の比に比例す
るため、鉄芯の飽和限界から電圧を高く設定できなくな
っている。
【0005】一方電気自動車用モータには、同時に小型
化も要求される。すなわち一定のロータ容積に対し停動
トルクを向上する必要がある。図10は、ロータ容積と
停動トルクの関係を示す。なおここは簡単化のため、ロ
ータコアの形状は一定とし、厚さを変えてロータ容積を
変化させることにした。図10の横軸がロータコアの厚
さであり、縦軸が停動トルクとなっている。図10か
ら、巻き線ターン数が一定のときにロータコアの厚さを
厚くすると停動トルクは減少することが分かる。またそ
の場合の比例定数は、エアギャップの磁束密度Bgであ
ることも分かる。従って、モータ本体を小型するには、
ロータコアの厚さを減少し、エアギャップの磁束密度B
gを高くすることが必要である。
【0006】しかし、従来の汎用モータにおいては、テ
ィースがスロットと同じ大きさ、またそれより小さくな
っているため、エアギャップの磁束密度が低く、誘導モ
ータが大型のものとなっていた。またティース部の磁気
飽和が早いため、定格回転での駆動電圧は低くなり、駆
動電流が必要以上に増えていた。その結果大容量のパワ
ー素子が必要になり、コストが増加する。本発明は、小
型、高駆動効率かつ駆動装置のパワー素子の容量を増大
させない誘導モータを提供することを目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、ロ
ータとステータからなる誘導モータにおいて、前記ステ
ータに複数のスロットが設けられており、該スロット幅
の大きさは、ある一定値以上の負荷、しかも定格回転数
において、定出力特性を維持する最高回転数での駆動電
圧で前記誘導モータを駆動するときに、ティースに磁気
飽和を起こさせないように設定されるものとした。ま
た、好ましくは、上記スロットに対しティース幅は、上
記スロット幅より大きく、かつスロット高さの2/3に
おけるティース幅がスロットピッチの70〜85%内に
設定される。
【0008】
【作用】ステータのティースは上記のように構成される
ので、誘導モータを駆動するときに、駆動によってティ
ース部に発生する磁気密度が低下され、鉄損が減少す
る。回転の低い定格回転域においても、定出力特性を維
持する最高回転数での駆動電圧と同様な高電圧で駆動し
ても、ティース部が磁気飽和することなく、これにより
駆動装置内のパワー素子の電力容量を低減することがで
きる。また、ティースがスロットより大きいく、かつス
ロット高さの2/3におけるティース幅がスロットピッ
チの70〜85%内に設定されるときには、誘導モータ
の重量、体積と損失が最小となる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
1は、本実施例の誘導モータのステータコア形状であ
り、スロット2の2/3の高さにおけるティース1の幅
wがスロットピッチsの85%になっている。図5に示
した従来例に比べ、本実施例のスロットが細く、ティー
ス1が太くなっている。
【0010】ステータコアのティースの磁束密度は次式
で与えられる。
【数1】 このとき、エアギャップ磁束密度は、なお、22000
ガウスはステータの磁気飽和密度である。
【数2】 となる。これにより、A点電圧をB点電圧に高めること
ができ、パワー素子の必要電力容量を増大させない。
【0011】モータには、鉄損、銅損、機械損がある
が、負荷によって、その構成比は変化する。電気自動車
用モータの負荷は運転状態によって大きく変動し、加速
時には定格負荷の2倍ものトルクが必要であるのに対
し、定速走行時の負荷は定格負荷の1割程度となってい
る。従って実用時の一充電走行距離を延ばすには、負荷
の高い領域よりもむしろ使用頻度の高い低負荷領域での
効率向上が重要であり、その意味では、銅損よりも鉄損
の低減が重要である。
【0012】鉄損については、ステータコア形状とエア
ギャップ磁束密度を変化させた5つのモデルをもとに、
鉄損の変動、またパワー素子容量の低減効果を比較し
た。その結果を図2に示す。モデル1、2はエアギャッ
プ磁束密度を基準の11000ガウスとし、ステータの
コア形状を図5に示した従来の形状と図1に示した本実
施例の形状とする。
【0013】モデル3、4、5はエアギャップ磁束密度
を高磁束密度の13000ガウスとし、ステータのコア
形状は、モデル3はモデル1と、モデル4はモデル2と
同様で、モデル5はさらに太くした極太ティース(ティ
ース幅/スロットピッチ=0.8)を用いた。なおモデ
ル1の鉄損とコア重量を100とする。図にこの比較結
果から、エアギャップの磁束密度を上げることにより、
コア重量は減少し、軽量化でき、またテイース幅を太く
するとパワー素子容量の低減効果があることが分かる。
従ってモデル4、5のように、磁気密度を上げ、ティー
ス部を太くすることにより、鉄損を減らし、パワー素子
の容量低減とモータの軽量化を図ることができる。
【0014】一方ティースの幅には上限がある。あまり
に太くし過ぎると銅損も無視できなくなってしまう。そ
のバランスについては以下のようになる。すなわち電気
自動車用モータの常用負荷は、最大負荷に比べてかなり
低く、車両スペックや動力性能にもよるが、一般的には
最大負荷の10〜20%程度となっている。図3は、テ
ィース幅を変化させた場合の20%負荷時の損失を計算
した結果を示す。図によればティース幅とスロットピッ
チの比が0.8のときに鉄損と銅損の合計損失は180
と最も低い。従って、電気自動車用モータのように常用
負荷が低く、その領域での高効率を得る場合には、ティ
ース幅は、スロットピッチの70〜85%程度とするの
が最も効率が高くなる。
【0015】本実施例は以上のように構成され、ティー
ス幅を太くすることで、エアギャップの磁束密度を維持
しながらティース内の磁束密度が低減される。誘導モー
タの駆動電圧特性は、図4に示すように点線で示した従
来の特性と比べると定格回転数での駆動電圧が最高回転
数での駆動電圧と等しくなっている。その上がり量は定
出力範囲にもよるが典型的な例では、約1:2の回転数
範囲で定出力特性を持たせるものが多い。この場合で考
えると、2倍の回転数で出力を維持するのは従来1.4
倍の電圧が必要である。従って定格回転数での駆動電圧
を従来の1.4倍にすることができ、その結果、電流が
0.7となり約30%下がる。効率の変化分があったと
しても20〜30%の低減が可能である。
【0016】なお上記の試算は、電磁鋼板に比較的シリ
コン含有量の高いものを用いて行なっている。電気自動
車駆動用のモータの場合、一充電走行距離を延ばすため
高級電磁鋼板を使用する場合が一般的であるが、コスト
低減などの目的で低級鋼板を使用する場合は上記の最適
値はティース幅を広くすればよい。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。ティース部を
太くしたことにより、それの磁気密度が低下され、鉄損
が減少する。回転の低い定格回転域においても、定出力
特性を維持する最高回転数での高駆動電圧で駆動して
も、ティース部が磁気飽和することなく、これにより駆
動装置内のパワー素子の電力容量を低減することができ
る。また、ティースがスロットより大きく、かつスロッ
ト高さの2/3におけるティース幅がスロットピッチの
70〜85%内に設定されるときには、誘導モータの重
量、体積と鉄損、銅損を含めた損失が最小となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のスロットコアの形状を示す図であ
る。
【図2】5つのモデルについての計算結果を示す図であ
る。
【図3】鉄損、銅損の計算結果を示す図である。
【図4】本実施例の駆動電圧の曲線図である。
【図5】従来のスロットコアの形状を示す図である。
【図6】理想の駆動電圧の曲線である。
【図7】磁気飽和部分の駆動電圧曲線である。
【図8】従来の駆動電圧曲線である。
【図9】誘導モータのトルク曲線である。
【図10】停動トルクとロータ容積の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1、10 ティース 2、20 スロット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータとステータからなる誘導モータに
    おいて、前記ステータに複数のスロットが設けられてお
    り、該スロット幅の大きさは、ある一定値以上の負荷、
    しかも定格回転数において、定出力特性を維持する最高
    回転数での駆動電圧で前記誘導モータを駆動するとき
    に、ティースに磁気飽和を起こさせないように設定され
    ることを特徴とする誘導モータ。
  2. 【請求項2】 上記スロットに対しティースの幅は、上
    記スロット幅より大きく、かつスロット高さの2/3に
    おけるティース幅がスロットピッチの70〜85%内と
    されることを特徴とする請求項1記載の誘導モータ。
JP33457194A 1994-12-20 1994-12-20 誘導モータ Withdrawn JPH08182274A (ja)

Priority Applications (1)

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JP33457194A JPH08182274A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 誘導モータ

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JP33457194A JPH08182274A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 誘導モータ

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JPH08182274A true JPH08182274A (ja) 1996-07-12

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ID=18278896

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JP33457194A Withdrawn JPH08182274A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 誘導モータ

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JP (1) JPH08182274A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1223657A1 (en) * 2001-01-16 2002-07-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Automotive alternator
WO2013132775A1 (ja) * 2012-03-07 2013-09-12 パナソニック株式会社 誘導電動機およびそれを搭載した天井扇
JP2013187973A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Panasonic Corp 誘導電動機およびそれを搭載した天井扇
CN104969458A (zh) * 2012-12-19 2015-10-07 罗伯特·博世有限公司 电机
JP2015186403A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 住友重機械工業株式会社 誘導電動機

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Effective date: 20020305