JPH08182118A - 電気自動車の駆動制御装置 - Google Patents

電気自動車の駆動制御装置

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Publication number
JPH08182118A
JPH08182118A JP6320540A JP32054094A JPH08182118A JP H08182118 A JPH08182118 A JP H08182118A JP 6320540 A JP6320540 A JP 6320540A JP 32054094 A JP32054094 A JP 32054094A JP H08182118 A JPH08182118 A JP H08182118A
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JP
Japan
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motor
slip
torque
command value
wheel
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JP6320540A
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English (en)
Inventor
Akira Suzuki
明 鈴木
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪のスリップ状態に応じた確実なモータト
ルク制御を行い、摩擦抵抗の低い路面で操縦安定性を確
保するとともに、運転性能を確保する。 【構成】 車輌コントローラ8で、モータ2の回転数か
ら車輪の加速度を演算し、この加速度と現在のトルク指
令値Tとからスリップの有無を判定する。そして、スリ
ップが有るときには、モータ2のトルク指令値をトルク
ダウンさせてモータコントローラ7へ指令し、スリップ
が無いときには、現在のトルク指令値が基本トルク値に
達した後、通常走行制御へ移行する。これにより、摩擦
抵抗の低い道路における走行をスムーズに行なえるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低摩擦路における操縦
安定性を向上する電気自動車の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気自動車では、モータの平坦
なトルク特性により滑らかな運転フィーリングが得られ
るが、反面、積雪、凍結などにより路面状態が悪い場合
には、モータの低回転トルクが比較的大きいため、微妙
なアクセル操作が要求され、運転者の負担が増すという
問題があった。
【0003】このため、例えば、実開平5−95110
号公報には、路面の濡れの有無を検出し、路面が濡れて
いると判断した信号を受けた時に、発進時の出力電流を
制限して電動機軸出力を抑制することにより、電気自動
車が低μ路を発進する際に、タイヤがスリップするのを
防止する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、路面が
濡れていても、必ずしもタイヤがスリップするわけでは
なく、前記先行技術のように、実際にタイヤのスリップ
を検出せずに一義的に路面状態によってモータ出力を抑
制すると、タイヤがスリップしていないにも拘わらずモ
ータ出力が抑制されて発進性能の低下や運転フィーリン
グの悪化を招いてしまう。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、車輪のスリップ状態に応じた確実なモータトルク制
御を行い、摩擦抵抗の低い路面で操縦安定性を確保する
とともに、運転性能を確保することのできる電気自動車
の駆動制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による電気自動車
の駆動制御装置は、走行用モータの回転数から車輪の加
速度を算出し、この車輪の加速度と前記走行用モータの
トルク指令値に基づく車体の加速度とから、車輪のスリ
ップの有無を判定するスリップ検出手段と、前記スリッ
プ検出手段により車輪のスリップ有りと判定された場
合、前記走行用モータへのトルク指令値をトルクダウン
させ、前記スリップ検出手段により車輪のスリップ無し
と判定された場合、前記走行用モータへのトルク指令値
をアクセルペダル踏込量に応じた通常走行の指令値とな
るよう制御するトルク制御手段とを備えたものである。
【0007】
【作用】本発明による電気自動車の駆動制御装置では、
走行用モータの回転数から算出した車輪の加速度と走行
用モータのトルク指令値に基づく車体の加速度とから車
輪のスリップの有無を判定し、車輪のスリップ有りと判
定した場合、走行用モータへのトルク指令値をトルクダ
ウンさせ、車輪のスリップ無しと判定した場合、走行用
モータへのトルク指令値をアクセルペダル踏込量に応じ
た通常走行の指令値となるよう制御する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係り、図1はモータ制
御系の回路ブロック図、図2及び図3はモータトルク制
御処理のフローチャート、図4はスリップ検出処理のフ
ローチャート、図5は勾配路における車輌の登坂抵抗を
示す説明図、図6はアクセルペダルスイッチ及びアクセ
ルセンサの出力特性を示す説明図、図7はシフトレバー
及びシフトスイッチを示す説明図、図8はモータの特性
曲線を示す説明図、図9はアクセルペダルストロークと
出力トルクとの関係を示す説明図、図10はスリップ判
定用マップの説明図である。
【0009】図1において、符号2は電気自動車に搭載
される走行用のモータであり、本実施例においては、交
流誘導電動機である。このモータ2には、減速機及びデ
ファレンシャルギヤからなるトランスアクスル3がクラ
ッチを介することなく連設されており、このトランスア
クスル3からの駆動力が左右の前輪軸4を介して両前輪
5に伝達されるようになっている。
【0010】また、前記モータ2には、走行駆動用の主
電源であるメインバッテリ9からの直流電圧を所定の電
圧の高周波に変換するインバータ等からなるモータ駆動
回路6が接続され、このモータ駆動回路6に、モータの
周波数、電圧、電流(すべり)を制御するモータコント
ローラ7が接続され、さらに、このモータコントローラ
7に、トルク指令信号を出力する車輌コントローラ8が
接続されている。
【0011】前記モータコントローラ7は、例えば、前
記車輌コントローラ8からのトルク指令信号からモータ
の周波数、電圧、電流(すべり)を制御するためのPW
M(パルス幅変調)信号を出力するPWMコントローラ
等から構成され、前記車輌コントローラ8は、CPU、
ROM、RAM、I/Oインターフェース等がバスを介
して接続されたマイクロコンピュータ等から構成されて
いる。
【0012】そして、前記車輌コントローラ8には、前
記I/Oインターフェースを介して、アクセルペダルス
イッチ10、アクセルセンサ11、シフトスイッチ1
2、回転センサ13a,13b、及び、図示しないブレ
ーキペダルに連設するブレーキペダルスイッチ20等の
スイッチ・センサ類、及び、前記モータコントローラ7
が接続されており、各スイッチ・センサ類からの信号を
処理し、アクセル踏込量に応じて前記モータ2に対する
トルクを設定して前記モータコントローラ7に出力す
る。
【0013】前記アクセルペダルスイッチ10及び前記
アクセルセンサ11は、図5に示すように、電気自動車
1の運転席の床面に設けたアクセルペダル14に連設さ
れており、図6に示すように、前記アクセルペダル14
の踏み始めの微小ストロークで前記アクセルペダルスイ
ッチ10がONし、また、前記アクセルペダル14の踏
込量(アクセルペダルストローク)に略比例したアクセ
ル信号が前記アクセルセンサ11から出力されるように
なっている。
【0014】また、前記シフトスイッチ12は、図7に
示すように、シフトレバー15の基部に連設されてシフ
ト位置を検出するスイッチであり、前記シフトレバー1
5がニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ
(Dレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)等の走行レ
ンジの位置にシフトされたときに、そのシフト位置を検
出するようになっている。
【0015】また、前記回転センサ13a,13bは、
前記モータ2に所定の間隔で取り付けられ、互いに位相
の異なるパルス信号を発生するセンサであり、前記車輌
コントローラ8では、異なる2相のパルス信号を比較す
ることにより前記モータ2の回転数と回転方向とを検出
するようになっている。
【0016】一方、図1における符号16は、制御電源
用のサブバッテリであり、このサブバッテリ16がキー
スイッチ17を介して前記モータコントローラ7及び前
記車輌コントローラ8に接続され、前記キースイッチ1
7がONされると、前記モータコントローラ7及び前記
車輌コントローラ8に制御用電源が供給される。
【0017】そして、前記車輌コントローラ8では、後
述するスリップ検出処理のプログラムを実行して車輪の
スリップの有無を判定するスリップ検出手段としての機
能を実現するとともに、後述するモータトルク制御処理
のプログラムを実行して前記モータ2の出力トルクを制
御するトルク制御手段としての機能を実現し、トルクア
ップ、トルクダウンのトルク指令(速度指令)信号を前
記モータコントローラ7に出力する。
【0018】以下、前記車輌コントローラ8によるモー
タ2の駆動制御処理について、図2〜図4のフローチャ
ートに従って説明する。
【0019】まず、図2及び図3のモータトルク制御処
理では、ステップS1で車速が無又は微小な状態か否かを
判断し、所定以上の車速で走行中である場合には、ステ
ップS1から通常走行制御へ移行し、車速無又は微小な状
態の場合には、ステップS2へ進んで、シフトスイッチ1
2からの信号により、シフト位置がD又はRレンジであ
るかを判断する。
【0020】そして、シフト位置がNレンジであるとき
には、モータ2を停止させてプログラムを抜け、シフト
位置がD又はRレンジであるときには、前記ステップS2
からステップS3へ進んで、回転センサ13a,13bか
らの位相の異なる2つのパルスの信号からモータ2の回
転方向を演算し、ステップS4で、シフト位置に対してモ
ータ2の回転方向が反対か否かを調べる。
【0021】その結果、シフト位置に対しモータ2の回
転方向が同じ方向であるとき、すなわち、Dレンジに対
して車輌前進方向にモータ2が回転しているとき、ある
いはRレンジに対して車輌後退方向にモータ2が回転し
ているときには、前記ステップS4からステップS13以降
へ進み、シフト位置に対しモータ2の回転方向が反対の
ときには、勾配のある道路で車輌がずり落ちている状態
と判断して前記ステップS4からステップS5以降へ進む。
【0022】まず、勾配のある道路で車輌がずり落ちて
いる状態でのステップS5以降の処理について説明する。
ステップS5では、アクセルペダルスイッチ10がONし
ているか否か、すなわち、運転者がアクセルペダル14
に足をかけてアクセルペダルスイッチ10がONする程
度僅かに踏み込んでいる状態か否かを調べ、運転者がア
クセルペダル14から足を離しアクセルペダルスイッチ
10がOFFであるときには、前記ステップS5からステ
ップS6へ進む。
【0023】ステップS6では、さらに、ブレーキペダル
スイッチ20がONか否かを調べ、ブレーキペダルスイ
ッチ20がONのときには、モータ2を停止してプログ
ラムを抜け、ブレーキペダルスイッチ20がOFFのと
き、すなわち、前記ステップS4で、車輌が勾配路でずり
落ち状態にあることがわかり、アクセルペダルスイッチ
10及びブレーキペダルスイッチ20が共にOFFのと
きには、前記ステップS5からステップS7へ進み、ずり落
ち抵抗モードとする。このずり落ち抵抗モードは勾配路
において車輌がずり落ちることを防止するためのモード
であり、予め設定した微小トルクTS1を発生させるトル
ク指令値Tをモータコントローラ7へ出力して前記ステ
ップS5へ戻る。
【0024】そして、ステップS5からステップS7のルー
プにおいて、前記ずり落ち抵抗モードの微小トルクTS1
でモータ2を駆動しても傾斜の大きい勾配路で車輌のず
り落ちが発生する場合がある。この場合に、運転者がア
クセルぺダル14を僅かに踏み込むと、アクセルペダル
スイッチ10がONとなってステップS5からステップS8
へ進み、アクセルセンサ11からのアクセル信号が無又
は微小であるかを調べる。
【0025】前記ステップS8で、アクセル信号が無又は
微小、すなわちアクセルペダル14に軽く足を乗せた状
態である場合には、前記ステップS8からステップS9へ進
み、モータ2の回転数が無の状態、すなわち、モータ2
のすべりSがS≒1のほぼ拘束停止状態であるか否かを
調べ、拘束停止状態であるとき、前記ステップS5へ戻
り、拘束停止状態でないときには、ステップS10へ進ん
で、モータ2の周波数、電圧及び電流(すべり)を変化
させてモータ2の回転数を0とする方向に単位トルク補
正量Δtiだけトルクアップ・ダウンさせるトルク指令
値Tをモータコントローラ7に出力して前記ステップS5
へ戻る。
【0026】ここで、電気自動車1の勾配路におけるず
り落ち力(走行抵抗)Fは、図5に示すように、電気自
動車1の車輌重量をmとすると、F=mgsinθであ
り、ずり落ちを防止するためのモータトルクTSは、タ
イヤ有効半径をR、減速比をiとして、TS=F・R/
iで与えられる。
【0027】一方、誘導電動機であるモータ2は、固定
子の回転磁界の回転数すなわち同期回転数をns、回転
子回転数をnとすると、すべりSはS=(ns−n)/
nsであり、このすべりS、モータ電圧Vの関数である
2次出力(機械的動力出力)PMを、回転子角速度ωで
除した値PM/ω(ω=2πn/60)がモータ2の発
生トルクTMとなる。そして、図8に示すように、0≦
S≦1の範囲が通常の電動機の状態、S>1の範囲が電
動機運転としての指示トルクと同じ方向のトルクを発生
しながら逆方向に回転している制動機の状態、S<0の
範囲が発電機の状態である。
【0028】従って、磁界周波数f0でのモータ2の発
生トルクTMがTM<TSであれば、車輌のずり落ちが発
生し、モータ2の回転子回転数nが負となってS>1の
制動運転領域となるため、アクセルペダル14が僅かに
踏み込まれている状態では、ステップS5〜S10のループ
を繰り返してモータ2に対する周波数、電圧及び電流
(すべり)を補正して最終的にTM=TSとなるように
し、モータ2の回転子がずり落ち力に抗して静止するS
=1(n=0)の拘束停止状態で勾配路に車輌を静止さ
せることができるようにするのである。
【0029】次に、アクセルペダル14がさらに踏み込
まれ、アクセルペダル14の踏込量が設定値を越える
と、前記ステップS8からステップS11へ分岐し、シフト
位置に対してモータ2の回転方向が反対か否か、すなわ
ち、車輌がずり落ち状態から抜けてシフト方向へ進んで
いるか否かを調べる。
【0030】その結果、ずり落ち状態が未だ継続してい
るときには、ステップS12で、モータ2の周波数、電圧
及び電流(すべり)を変化させて単位トルク補正量Δt
iだけトルクアップさせるトルク指令値Tをモータコン
トローラ7に出力し、前記ステップS5へ戻る。一方、ず
り落ち状態から抜けたときには、ステップS13以降へ進
む。
【0031】すなわち、坂道発進時には、図9に示すよ
うに、通常走行時のアクセルペダルストローク(アクセ
ルセンサ11の検出値)に対して予め車輌コントローラ
8内にマップ化されて格納されている基本トルクTBASE
を、単位トルク補正量Δtiづつステップ的に増加させ
るようにしてずり落ちを防止している。
【0032】次に、シフト位置に対しモータ2の回転方
向が反対方向でなくなった場合のステップS13以降につ
いて説明する。
【0033】ステップS13では、アクセルペダルスイッ
チ10がONか否かを調べ、アクセルペダルスイッチ1
0がOFFのときには、ステップS14で、さらに、ブレ
ーキペダルスイッチ20がONか否かを調べる。その結
果、ブレーキペダルスイッチ20がONのとき、すなわ
ち、運転者がアクセルペダル14から足を離し、図示し
ないブレーキペダルを踏んでいるときには、車輌停止と
判断してモータ2を停止してプログラムを抜け、ブレー
キペダルスイッチ20がOFFのとき、すなわち、運転
者がアクセルペダル14及び図示しないブレーキペダル
のいずれからも足を離しているときには、微速度での走
行と判断して前記ステップS14からステップS15へ進む。
【0034】ステップS15では、微小トルクTS2を発生
させる微速モードのトルク指令値Tをモータコントロー
ラ7に出力し、前記ステップS2へ戻る。このステップS1
5における微速モードは、流体トルクコンバータを使用
した自動変速機等によるクリープ現象の微速度と同等
か、それ以下の微速度を発生させるモードであり、渋滞
走行等の微速走行において、繁雑な運転操作から運転者
の負担を軽減することができる。
【0035】一方、前記ステップS13で、アクセルペダ
ルスイッチ10がONのときには、前記ステップS13か
らステップS16へ進み、アクセル信号が無又は微小の状
態すなわちアクセルペダル14に軽く足をのせた状態で
あるかを調べる。そして、アクセルペダル14に軽く足
を乗せた状態で、アクセル信号が無又は微小のときに
は、ステップS17で、モータ2の回転数が無の拘束停止
状態か否かを調べ、拘束停止状態のときにはステップS1
3へ戻り、拘束停止状態でないときには、ステップS18へ
進んで、モータ2の周波数、電圧及び電流(すべり)を
変化させて単位トルク補正量Δtiだけモータ2の回転
数を0にする方向にトルクアップ・ダウンさせるトルク
指令値Tをモータコントローラ7に出力して、前記ステ
ップS13へ戻る。
【0036】次に、アクセル信号が無か又は微小でない
程度にアクセルペダル14が踏み込まれると、前記ステ
ップS16からステップS19へ進み、スリップ検出処理を実
行してスリップの有無を検出する。
【0037】このスリップ検出処理では、まず、ステッ
プS30でモータ2の回転数Nを読み込み、ステップS31
で、この回転数Nの時間Δtにおける変化量ΔNから加
速度aを演算する(ΔN/Δt=a)。この加速度a
は、モータ2の回転がクラッチを介さずに車輪に伝達さ
れることから、車輪の加速度となる。
【0038】次に、ステップS32へ進み、現在のトルク
指令値Tを読み込むと、ステップS33で、このトルク指
令値Tと前記ステップS31で算出した車輪加速度aとを
パラメータとしてスリップ判定用マップを参照し、ステ
ップS34で、スリップ領域にあるか否かを調べる。
【0039】すなわち、車体の加速度a’は、タイヤが
スリップすることなく路面を確実にグリップして走行す
る場合には、モータ2の発生トルクに略比例することか
ら、前記スリップ判定用マップは、図10に示すよう
に、トルク指令値Tに対応して予め実験などにより求め
た車体加速度a’を境界ラインとして、スリップ領域と
グリップ領域とに分けられており、現在のトルク指令値
Tで定まる車体加速度a’に対して現在のモータ回転数
から演算された車輪加速度aがa>a’の領域にあれ
ば、タイヤが空転して駆動力が完全には路面に伝わらな
い車輪加速度が車体加速度よりも大きいスリップ状態に
あり、現在のトルク指令値Tで定まる車体加速度a’に
対して現在のモータ回転数から演算された車輪加速度a
がa≦a’の領域にあれば、車輪の加速度と車体の加速
度とが一致した状態、あるいは、モータ2の出力トルク
がトルク指令値Tに応じた値まで上昇する途上の状態で
あり、タイヤがグリップ状態にあると判断することがで
きる。
【0040】従って、現在のトルク指令値Tで定まる車
体加速度a’に対して車輪加速度aがa>a’、すなわ
ちスリップ領域にある場合には、前記ステップS34から
ステップS35へ進み、スリップ有りの状態を示すため、
例えばフラグをセットするなどしてルーチンを抜け、a
≦a’、すなわちグリップ領域にある場合には、前記ス
テップS34からステップS36へ進み、スリップ無しの状態
を示すため、フラグをクリアするなどしてルーチンを抜
ける。
【0041】尚、前記スリップ判定用マップにおいて
は、加速度がスリップの起こり得ない非常に小さい領域
では、スリップ判定用の境界ライン(車体加速度)を一
定の値(ΔN/Δt)Lとし、トルク指令値が低い領域
での制御系の安定化を図っている。
【0042】そして、以上のスリップ検出処理からモー
タトルク制御処理に戻ると、ステップS20でフラグを参
照するなどしてスリップの有無を調べ、スリップが有る
ときにはステップS21へ進んで単位トルク補正量Δtiだ
けトルクダウンさせた補正後トルク指令値Tをモータコ
ントローラ7に出力し、ステップS2へ戻る。
【0043】一方、前記ステップS20でスリップが無い
と判断された場合には、ステップS22へ進み、アクセル
ペダル14の踏み込み(アクセルペダルストロークの増
大)によって基本トルクTBASEが前記補正後トルク指令
値Tにほぼ一致する値に達したか否か、すなわち、T−
TBASE=ΔT≒0を調べる。そして、ΔT≒0のときに
はアクセルペダル14の踏み込みによって前述の車輌コ
ントローラ8内にマップ化されて格納されている基本ト
ルクが補正後トルク指令値に達した状態にあると判断し
て通常走行制御へ移行する。
【0044】ステップS22で、ΔT≒0でないと判断し
た際にはステップS23へ進み、ΔT>0、すなわちアク
セルペダル14の踏み込みが小さいときはステップS13
に戻り、ΔT<0、すなわちアクセルペダル14の踏み
込みが大きいときはステップS24へ進み、単位トルク補
正量ΔtiだけトルクアップさせてステップS13へ戻り、
各々前述の過程をΔT≒0になるまで繰り返す。
【0045】これにより、従来のように運転者の熟練を
要することなく、坂道発進をスムーズに行なうことがで
き、アクセルペダル14の踏み込み不足によるずり落ち
や、その反動による急発進を回避し、運転者の負担を軽
減することができる。
【0046】また、道路の摩擦抵抗が低い状態にある場
合、車輪のスリップの有無に応じた確実なトルク制御を
行うことができ、操縦安定性を向上するとともに、スム
ーズな発進を可能として運転フィーリングの悪化を防止
することができる。
【0047】尚、本実施例においては、走行用のモータ
2が交流誘導電動機である例について説明したが、本発
明はこれに限定されることなく、モータ2は、交流同期
電動機あるいは直流モータでも良い。また、アクセルペ
ダルスイッチ信号は、アクセル信号をもって兼用しても
良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、走
行用モータの回転数から算出した車輪の加速度と走行用
モータのトルク指令値に基づく車体の加速度とから車輪
のスリップの有無を判定し、車輪のスリップ有りと判定
した場合、走行用モータへのトルク指令値をトルクダウ
ンさせ、車輪のスリップ無しと判定した場合、走行用モ
ータへのトルク指令値をアクセルペダル踏込量に応じた
通常走行の指令値となるよう制御するため、車輪のスリ
ップ状態に応じた確実なモータトルク制御を行うことが
でき、摩擦抵抗の低い路面で操縦安定性を確保するとと
もに、運転性能を確保することができる等優れた効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータ制御系の回路ブロック図
【図2】モータトルク制御処理のフローチャート
【図3】モータトルク制御処理のフローチャート(続
き)
【図4】スリップ検出処理のフローチャート
【図5】勾配路における車輌の登坂抵抗を示す説明図
【図6】アクセルペダルスイッチ及びアクセルセンサの
出力特性を示す説明図
【図7】シフトレバー及びシフトスイッチを示す説明図
【図8】モータの特性曲線を示す説明図
【図9】アクセルペダルストロークと出力トルクとの関
係を示す説明図
【図10】スリップ判定用マップの説明図
【符号の説明】
1 電気自動車 2 モータ 8 車輌コントローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用モータの回転数から車輪の加速度
    を算出し、この車輪の加速度と前記走行用モータのトル
    ク指令値に基づく車体の加速度とから、車輪のスリップ
    の有無を判定するスリップ検出手段と、 前記スリップ検出手段により車輪のスリップ有りと判定
    された場合、前記走行用モータへのトルク指令値をトル
    クダウンさせ、前記スリップ検出手段により車輪のスリ
    ップ無しと判定された場合、前記走行用モータへのトル
    ク指令値をアクセルペダル踏込量に応じた通常走行の指
    令値となるよう制御するトルク制御手段とを備えたこと
    を特徴とする電気自動車の駆動制御装置。
JP6320540A 1994-12-22 1994-12-22 電気自動車の駆動制御装置 Pending JPH08182118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320540A JPH08182118A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 電気自動車の駆動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320540A JPH08182118A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 電気自動車の駆動制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08182118A true JPH08182118A (ja) 1996-07-12

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