JPH08180997A - イオンガス発生装置 - Google Patents
イオンガス発生装置Info
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- JPH08180997A JPH08180997A JP31991094A JP31991094A JPH08180997A JP H08180997 A JPH08180997 A JP H08180997A JP 31991094 A JP31991094 A JP 31991094A JP 31991094 A JP31991094 A JP 31991094A JP H08180997 A JPH08180997 A JP H08180997A
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Abstract
イオン選別効果の優れたイオンガス発生装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】 X線源(20)から照射されたX線によって
イオン化されたイオンガスの内、最も内側の通気性プレ
ート(40)の電位を基準としたときの最も外側の通気
性プレート(41)の電位の極性と同じ極性のイオン
は、複数の通気性プレート(40,41)間に形成され
た電界により通気性プレート(40,41)を通過でき
ず、第1の導電膜(50)および内側の通気性プレート
(40)に接触して中性化する。一方、異なる極性のイ
オンは内側の通気性プレート(40)を通過し、外側の
通気性プレート(41)方向へ加速され、外側の通気性
プレート(41)を通過して、絶縁性筺体(10)の外
部に放出される。
Description
にイオン化したガスを吹き付けることにより静電気を除
去するイオンガス発生装置に関する。
おいて問題となっていた。例えば、一般的な製造工程に
おいて、静電気によって素材が張り付いたり、ローラに
巻き付いたりして製造機械の故障の原因になったり、或
いは製品の表面にホコリを吸い寄せて汚れの原因となっ
たりしていた。また、産業界に限らず、例えば、車のド
アの取手等に静電気が発生し、これによって人間に不快
感を与えるなどの問題もあった。このような静電気を除
去する手段として、静電気が蓄積した領域にイオン化し
た窒素等のガスを吹き付けて除去するイオンガス発生装
置が従来からあった。
例えば特公昭62−6316号公報のものが知られてい
る。この公報に記載された従来のイオンガス発生装置
は、図10に示すように、両端が開口した導電性の導管
100の内部に放射性物質101が配置され、導管10
0の両端の開口100a,100bには金網102,1
03が取り付けられている。そして、導管100の開口
100aの外側に配置されたファンの回転によって開口
100a内に導入された空気が放射性物質101を通過
する際にイオン化され、発生した正負イオンが金網10
3を通して開口100bから放出される。
イオンガス発生装置は、空気のイオン化源に放射性物質
101を用いているため、イオン化量の調整ができず問
題であった。また、放射性物質101の安全管理が難し
いといった問題もあった。さらに、上述の公報(特公昭
62−6316号)には、従来のイオンガス発生装置の
導管100内部に静電界が生じ、イオン選別が成される
ように記載されているが、導管100内部は等電位であ
るため、そこでのイオン選別は困難と考えられる。この
ように従来のイオンガス発生装置は、イオン選別に必要
な強電界を形成する基準となる外部電位が定まっていな
いため、選別に必要な強い電界を導管100内部に発生
させることは困難である。このため、従来のイオンガス
発生装置のイオン選別効果は非常に僅かであり、且つ不
安定であるといった問題もあった。
化量の調整が容易で、且つイオン選別効果の優れたイオ
ンガス発生装置を提供することを目的とする。
に、本発明の第1のイオンガス発生装置は、一方の端部
或いはその近傍に形成されたガス導入口と他方の端部或
いはその近傍に形成された吹出し口とを有する絶縁性材
料からなる筐体と、筐体の内壁面に形成された第1の導
電膜と、筐体の外壁面に形成された第2の導電膜と、ガ
ス導入口から筐体内に導入されたガスにX線を照射する
X線源と、吹出し口に間隔を空けて覆設された複数の通
気性プレートとを備えている。
異なる電圧が印加されると共に、複数の通気性プレート
の内、最も内側の通気性プレートと最も外側の通気性プ
レートとで異なる電圧が印加され、最も内側の通気性プ
レートの電位を基準としたときの最も外側の通気性プレ
ートの電位と第1の導電膜の電位を基準としたときの第
2の導電膜の電位とが同じ極性であることを特徴とす
る。
れた第1の通気性プレートと外側に設けられた第2の通
気性プレートの2枚の電極から構成され、第1の通気性
プレートと第1の導電膜が電気的に接続され、第2の通
気性プレートと第2の導電膜が電気的に接続されていて
もよい。この場合、第1の通気性プレートは第2の通気
性プレートに比べて開口率が低くてもよい。
は、一方の端部或いはその近傍に形成されたガス導入口
と他方の端部或いはその近傍に形成された吹出し口とを
有する絶縁性材料からなる筐体と、筐体内部をガス導入
口側と吹出し口側に仕切るようにガス導入口と吹出し口
の間の筐体の内壁面に間隔を空けて覆設された複数の通
気性プレートと、ガス導入口に最も近い通気性プレート
の取付け部分よりガス導入口側の筐体の内壁面に形成さ
れた第1の導電膜と、吹出し口に最も近い通気性プレー
トの取付け部分より吹出し口側の筐体の内壁面と筐体の
外壁面とに形成された第2の導電膜と、ガス導入口から
筐体内に導入され通気性プレートの取付け部分よりガス
導入口側に存するガスにX線を照射するX線源とを備え
ている。
異なる電圧が印加されると共に、複数の通気性プレート
の内、最もガス導入口側の通気性プレートと最も吹出し
口側の通気性プレートとで異なる電圧が印加され、最も
ガス導入口側の通気性プレートの電位を基準としたとき
の最も吹出し口側の通気性プレートの電位と第1の導電
膜の電位を基準としたときの第2の導電膜の電位とが同
じ極性であることを特徴とする。
に設けられた第1の通気性プレートと吹出し口側に設け
られた第2の通気性プレートの2枚の電極から構成さ
れ、第1の通気性プレートと第1の導電膜が電気的に接
続され、第2の通気性プレートと第2の導電膜が電気的
に接続されていてもよい。この場合、第1の通気性プレ
ートは第2の通気性プレートに比べて開口率が高くても
よい。
ス導入口から導入されたガスはX線源から照射されたX
線によってイオン化される。イオン化されたガスは吹き
出し口に到達するが、最も内側の通気性プレートの電位
を基準としたときの最も外側の通気性プレートの電位の
極性と同じ極性のイオンは、複数の通気性プレート間に
形成された電界により通気性プレートを通過できず、第
1の導電膜および内側の通気性プレートに接触して中性
化する。一方、異なる極性のイオンは内側の通気性プレ
ートを通過し、外側の通気性プレート方向へ加速され、
一部は外側の通気性プレートに接触して中性化するが、
大部分は外側の通気性プレートを通過して、絶縁性筺体
の外部に放出される。
性プレートと外側の通気性プレートとの間に形成される
電界によって、一方のイオン濃度の高いイオンガスを取
り出すことができる。
参照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る
イオンガス発生装置の基本構成を示す断面図である。同
図より、本実施例のイオンガス発生装置は、絶縁性材料
で形成された筒形状の筐体10と、この筐体10の側面
部に配置されたX線源20とを備えている。筐体10の
一方の端面には導入口11が形成され、この導入口11
を覆うように吸気ファン30が外部から取り付けられて
いる。また、筐体10の他方の端面近傍の側面には、吹
出し口12が形成され、この吹出し口12の内縁と外縁
には通気性プレートである2枚のメッシュ電極板40,
41が取り付けられている。
れぞれ絶縁された導電性膜50,51が貼付され、導電
性膜50とメッシュ電極板40、導電性膜51とメッシ
ュ電極板41がそれぞれ電気的に接続されている。そし
て、導電性膜50は外部に備えられた電源装置60のマ
イナス端子に接続され、導電性膜50及びメッシュ電極
板40はマイナス電位を保持している。また導電性膜5
1は電源装置60のアース端子に接続され、導電性膜5
1及びメッシュ電極板41はグランド電位を保持してい
る。
の側面には軟X線入射口13が形成され、この貫通孔の
内縁と外縁には導電性板52,53がそれぞれ取り付け
られている。導電性板52は導電性膜50と電気的に接
続され、マイナス電位を保持している。また、導電性板
53は導電性膜51と電気的に接続され、グランド電位
(ゼロ電位)を保持している。このため、筐体10の内
部はマイナスの等電位空間、外部はグランド電位の2重
構造となっている。
射口を導電性板53と対向させてX線源20が配置され
ている。X線源20は外部に備えられたX線源コントロ
ーラ21の制御で動作し、X線源20から出射した軟X
線は軟X線入射口13の導電性板52,53を透過して
筐体10の内部に照射される。
電極板40,41以外に金属スリット、複数の貫通孔を
有する金属プレート、または同様の形状をした非金属導
電体などでもよい。メッシュ電極板40とメッシュ電極
板41の間隔は数ミリから数センチ程度である。
まず、電源装置60からの電力の供給を受けて吸気ファ
ン30が回転し、筐体10の内部に空気等のガスが導入
される。導入されたガスは、軟X線入射口13の位置で
X線源20からの軟X線の照射を受けてイオン化され
る。イオン化には10keV未満の光子エネルギーの軟
X線が用いられる。このように、10keV未満の軟X
線を用いることで、オゾンを発生させずに効率よく空気
をイオン化することができる。また、10keV未満の
軟X線であるため、透過力が低く、有機化合物でも十分
遮蔽効果がある。このため、絶縁性筺体10には安価で
加工が容易な材料を用いることができる。さらに、導電
性膜50、メッシュ電極板40及び導電性板52は全て
電気的に接続されているので、筐体10の内部は等電位
空間となる。このため、イオン化されたガスが電界の影
響を受けることはない。
て吹出し口12に到達する。吹出し口12には異なる電
位を有する2枚のメッシュ電極板40,41がはめ込ま
れており、これらのメッシュ電極板40,41間に形成
された電界によって、プラスイオンはメッシュ電極板4
0を通過することができない。つまり、メッシュ電極板
40よりメッシュ電極板41の方が高電位なので、外側
に電位の高い電界が形成され、吹出し口12から外部に
向かったプラスイオンは、筐体10内に押し戻されてし
まう。このため、ほとんどのプラスイオンはメッシュ電
極板40及び導電性膜50に接触して中性化する。逆
に、マイナスイオンは、メッシュ電極板40を通過し
て、電界によってメッシュ電極板41方向に加速され
る。加速されたマイナスイオンの一部はメッシュ電極板
41に接触して中性化するが、大部分はメッシュ電極板
41を通過して筐体10の外部に放出される。この場
合、メッシュ電極板41はメッシュ電極板40より開口
率が大きいことが望ましい。
な構成について説明する。図2は本実施例のイオンガス
発生装置の外観を示した斜視図であり、図3はこのイオ
ンガス発生装置の上蓋を取り外して内部構造を示した斜
視図である。図2,3より、筐体10は、厚さ約3mm
の塩化ビニル板を複数枚貼り合わせて構成され、全体と
して直方体形状を有している。具体的には、略正方形状
の底面板10aの3つの辺に沿って3枚の側面板10b
〜10dが底面板10aと垂直に立設され、底面板10
aの他の1つの辺のほぼ真中の位置にこの辺及び底面板
10aと垂直に敷居板10eが立設されている。敷居板
10eは側面板10b,10dに挟まれた側面板10c
と所定間隔を有しており、さらに、側面板10b〜10
d及び敷居板10eの上に底面板10aと同一形状の上
面板10fが貼付されているので、筐体10はコの字型
の筒形状となる。このような形状により、X線の外部漏
れを防ぐことができる。
a及び側面板10b,10dと垂直に開口と同じサイズ
の蓋板10g,10hが内側に入り込んでそれぞれ取り
付けられている。蓋板10gには導入口11が形成さ
れ、この蓋板10gの外面には導入口11を覆うように
吸気ファン30が取り付けられている。蓋板10g近傍
の上面板10fには軟X線入射口13が形成され、軟X
線入射口13の内縁および外縁にはそれぞれ導電性板5
2,53が貼付されている。導電性板52,53の材質
としては、ベリリウム、アルミニウム、カーボンなどの
軟X線を透過する軽元素物質が用いられる。そして、軟
X線入射口13の上部の上面板10fにX線源20が取
り付けられて、吸気ファン30によって導入口11から
導入された空気等のガスに向けて軟X線が照射される。
X線源20の制御は、外部に備えられたX線源コントロ
ーラ21によって行われる。
形状の吹出し口12が形成され、吹出し口12の内縁に
メッシュ電極板40が取り付けられている。また、吹出
し口12の4つの頂点の外縁から底面板10aと垂直に
支持棒がそれぞれ立設され、これら支持棒の先端にメッ
シュ電極板41が取り付けられている。支持棒はそれぞ
れ約7mmの長さを有し、底面板10aの厚さが約3m
mなので、メッシュ電極板40とメッシュ電極板41の
厚さは約10mmになる。本例では、メッシュ電極板4
0,41の形状は共に4角平織であり、また材質は共に
ステンレスが用いられている。さらに、メッシュ電極板
40はメッシュ30(インチ当たりの分割数)が用いら
れ、開口率は43.2%である。さらにまた、メッシュ
電極板41はメッシュ3が用いられ、開口率は75.7
%である。
性塗料が塗布されており、導電性膜50,51が形成さ
れている。導電性膜50,51は導電性塗料以外に金属
板、金属箔などを用いてもよい。そして、導電性膜5
0、メッシュ電極板40及び導電性板52が電気的に接
続され、導電性膜51、メッシュ電極板41及び導電性
板53が電気的に接続されている。蓋板10hの外側の
底面板10a上には電源装置60が取り付けられてお
り、電源装置60から導電性膜50に−500Vの電圧
が、導電性膜51に0Vの電圧がそれぞれ印加される。
これによって、筐体10内部は等電位を保持し、メッシ
ュ電極板40,41の間に電界が形成される。
示した斜視図である。吸気ファン30によって導入され
た空気等のガスは上部から照射される軟X線によってイ
オン化され、コの字型の筐体10内を進行していく。そ
して、吹出し口12に到達したイオン化されたガスの
内、プラスイオンはメッシュ電極板40,41間に形成
された電界によって、メッシュ電極板40を通過でき
ず、メッシュ電極板40及び導電性膜50に接触して中
性化する。また、マイナスイオンはメッシュ電極板4
0,41間で加速され、吹出し口12から外部に導出さ
れる。このため、吹出し口12からマイナスイオン濃度
の高いイオンガスを取り出すことができる。
から10cm離れた位置でのイオン量をイオン量測定装
置を用いて測定したところ、以下のようになった。ここ
でのメッシュ電極板40,41間隔は10mmである。
ラ21で軟X線の出力量を制御することによって調整可
能である。
ネルギー10keV)の吸収率を示すグラフである。こ
のグラフでは、材料の厚さを横軸に軟X線の吸収率を縦
軸に取っており、5種類の材料(鋼板、アルミ板、ガラ
ス板、塩化ビニル板、アクリル板)についての実験結果
をグラフ化したものである。同グラフより、塩化ビニル
板については、厚さ1mm以上であれば、光子エネルギ
ー10keV未満の軟X線を100%吸収できることが
判る。本実施例では、筐体10に厚さ約3mmの塩化ビ
ニル板を用いているので、X線源20から照射された軟
X線は筐体10によって確実に吸収できる。このため、
軟X線が筐体10から外部に漏れ出す危険性は極めて少
ない。筐体10の材質としては、塩化ビニル板以外に、
このグラフで実験対象となった鋼板、アルミ板、ガラス
板、アクリル板を用いることもできる。この内、アクリ
ル板については厚さ3mmでは軟X線を100%吸収す
ることができないので、7mm以上の厚さにする必要が
ある。
コントローラ21を一体化させてケースに組み込んだ例
である。図6(a)は直方体のケース70の外観を示す
斜視図である。同図より、ケース70は正面下部に吸気
口71、正面上部に吹出し口72を備えている。また、
ケース70は正面中央部にコントロール部73を備えて
おり、コントロール部73のスイッチ等を操作すること
によって、ケース70に組み込まれたX線源コントロー
ラ21を操作できる。
である。この筐体10は断面が長方形の角筒の両端を内
側に折り曲げたコの字形状を有している。同図より、筐
体10の下部端面に導入口11が、上部端面に吹出し口
12がそれぞれ形成されている。そして、筐体10の導
入口11側の折り曲げ部分に円筒形状の吸気ファン30
が取り付けられ、吸気ファン30の回転によって空気等
のガスが導入口11から筐体10内部に導入される。吸
気ファン30と吹出し口12の間の側面にX線源20が
取り付けられており、X線源20から照射される軟X線
によって筐体10内部のガスはイオン化される。
面構造を示す図である。筐体10は、ケース70の正面
に設けられた断面が略長方形状の収納孔に納められてい
る。そして、吸気ファン30より吹出し口12側の筐体
10の外壁面がケース70の収納孔の内壁面と所定間隔
だけ空くように配置されており、筐体10の外壁面に導
電性膜50がケース70の収納孔の内壁面に導電性膜5
1がそれぞれ形成されている。また、筐体10の吹出し
口12にはメッシュ電極板40が、ケース70の吹出し
口72にはメッシュ電極板41がそれぞれ取り付けら
れ、導電性膜50とメッシュ電極板40が電気的に接続
されると共に、導電性膜51とメッシュ電極板41が電
気的に接続されている。
が、導電性膜51にグランド電位が印加されるので、メ
ッシュ電極板40,41間で電界が形成され、吹出し口
72からマイナスイオン濃度の高いイオンガスを取り出
すことができる。さらに、筐体10内部の吸気ファン3
0とX線源20の間にメッシュ電極板42が取り付けら
れており、メッシュ電極板42は導電性膜50と電気的
に接続されている。このため、メッシュ電極板40とメ
ッシュ電極板42の間の筐体10内部は、等電位空間と
なる。
図7,8に示す。この第2実施例が図1に示す第1実施
例と異なるのは、筐体10の導入口11側の端面に軟X
線入射口13が形成され、この軟X線入射口13の外側
にX線源20が配置されている点、軟X線入射口13と
対向する端面に吹出し口12が形成されている点、及び
吹出し口12と軟X線入射口13の間の筐体10内に円
錐形状の遮蔽板80が配置されている点である。なお、
第1実施例と同一又は同等な構成部分については同一符
号を付し、その説明は省略する。
一端が取り付けられ、このチューブの他端には高圧ガス
が入ったボンベが取り付けられている。ボンベ内の高圧
ガスはチューブを通して導入口11から筐体10の内部
に導入される。そして、X線源コントローラ21の制御
によって、X線源20から軟X線が照射され、筐体10
の内部に導入された高圧ガスがイオン化される。イオン
化された高圧ガスは、遮蔽板80と内壁面の間を通って
吹出し口12方向に進行する。メッシュ電極板40,4
1には、筐体10の外壁面に取り付けられた電源装置6
0から電圧が印加され、メッシュ電極板40,41の間
に電界が形成される。この電界によってマイナスイオン
濃度の高いイオンガスが、吹出し口12から導出され
る。
に対して吹出し口12を覆うように配置されており、X
線源20から照射された軟X線が吹出し口12から外部
に漏れるのを防いでいる。この遮蔽板80は、筐体10
内部に複数枚設けられていれば、軟X線の漏洩を防ぐ上
でさらに効果的である。本実施例では、第1実施例と異
なり空気の代わりに高圧ガスを用いているが、高圧ガス
はガス密度が高いため、ガスの軟X線吸収率が良く、同
時に小さな空間で大量のガスをイオン化することができ
るといったメリットを持つ。
図9の断面図に示す。この第3実施例が図1に示す第1
実施例と異なるのは、メッシュ電極板40,41が筐体
10の内部に配置されている点と導電性膜51が筐体1
0の内部まで入り込んでいる点である。なお、第1実施
例と同一又は同等な構成部分については同一符号を付
し、その説明は省略する。
10内部の吹出し口12寄りに中心軸と垂直に所定の間
隔を空けて覆設されている。このメッシュ電極板40よ
りも導入口11側の筐体10の内壁面に導電性膜50が
設けられ、メッシュ電極板41よりも吹出し口12側の
筐体10の内壁面、及び筐体10の外壁面全面に導電性
膜51が設けられている。メッシュ電極板40はメッシ
ュ3(インチ当たりの分割数)が用いられ、開口率は7
5.7%である。また、メッシュ電極板41はメッシュ
20が用いられ、開口率は53.6%である。
極板40,41を設けることにより、筐体10内部の電
界形成が安定し、イオン選別効率が向上する。また、高
い電位を有するメッシュ電極板40,41が筐体10内
部に入り込んでいるため、操作者が直接メッシュ電極板
40,41に触れる危険が少なく、安全性が高くなる。
となく、種々の変形が可能である。例えば、いずれの実
施例もマイナスイオン濃度の高いイオンガスを放出させ
ているが、メッシュ電極板41への印加電圧に比べてメ
ッシュ電極板40への印加電圧を高くすれば、プラスイ
オン濃度の高いイオンガスを放出させることができる。
オンガス発生装置であれば、X線源から照射されたX線
によってイオン化されたイオンガスの内、最も内側の通
気性プレートの電位を基準としたときの最も外側の通気
性プレートの電位の極性と同じ極性のイオンは、複数の
通気性プレート間に形成された電界により通気性プレー
トを通過できず、第1の導電膜および内側の通気性プレ
ートに接触して中性化する。一方、異なる極性のイオン
は内側の通気性プレートを通過し、外側の通気性プレー
ト方向へ加速され、外側の通気性プレートを通過して、
絶縁性筺体の外部に放出される。
の内部に形成された第1の導電膜に電圧を印加して等電
位空間を作り、そこで発生したイオンを通気性プレート
の間に形成される電位匂配を用いて、吹出し口から外部
に放出させることができる。また、絶縁性筺体の内部を
等電位空間にすることで、絶縁性筺体内部での不要なイ
オンの電界による移動、消滅、帯電等を防止することが
できる。さらに、イオンの生成はX線源から照射された
X線で行っているため、X線照射のON、OFFおよび
X線量のコントロール等は容易である。
成を示す断面図である。
示す斜視図である。
造を示す斜視図である。
る。
である。
ンガス発生装置の外観図、(b)筐体の形状を示す斜視
図、(c)イオンガス発生装置の断面図である。
造を示す断面図である。
示す斜視図である。
造を示す断面図である。
図である。
…X線源、40,41…メッシュ電極板(通気性プレー
ト)、50…導電性膜(第1の導電膜)、51…導電性
膜(第2の導電膜)。代理人弁理士 長谷川 芳樹
Claims (6)
- 【請求項1】 一方の端部或いはその近傍に形成された
ガス導入口と他方の端部或いはその近傍に形成された吹
出し口とを有し絶縁性材料からなる筐体と、前記筐体の
内壁面に形成された第1の導電膜と、前記筐体の外壁面
に形成された第2の導電膜と、前記ガス導入口から前記
筐体内に導入されたガスにX線を照射するX線源と、前
記吹出し口に間隔を空けて覆設された複数の通気性プレ
ートとを備え、 前記第1の導電膜と前記第2の導電膜とで異なる電圧が
印加されると共に、複数の前記通気性プレートの内、最
も内側の前記通気性プレートと最も外側の前記通気性プ
レートとで異なる電圧が印加され、 最も内側の前記通気性プレートの電位を基準としたとき
の最も外側の前記通気性プレートの電位と前記第1の導
電膜の電位を基準としたときの前記第2の導電膜の電位
とが同じ極性であることを特徴とするイオンガス発生装
置。 - 【請求項2】 前記通気性プレートは、内側に設けられ
た第1の通気性プレートと外側に設けられた第2の通気
性プレートの2枚の電極から構成され、前記第1の通気
性プレートと前記第1の導電膜が電気的に接続され、前
記第2の通気性プレートと前記第2の導電膜が電気的に
接続されていることを特徴とする請求項1記載のイオン
ガス発生装置。 - 【請求項3】 前記第1の通気性プレートは、前記第2
の通気性プレートに比べて開口率が低いことを特徴とす
る請求項2記載のイオンガス発生装置。 - 【請求項4】 一方の端部或いはその近傍に形成された
ガス導入口と他方の端部或いはその近傍に形成された吹
出し口とを有する絶縁性材料からなる筐体と、前記筐体
内部を前記ガス導入口側と前記吹出し口側に仕切るよう
に前記ガス導入口と前記吹出し口の間の前記筐体の内壁
面に間隔を空けて覆設された複数の通気性プレートと、
前記ガス導入口に最も近い前記通気性プレートの取付け
部分より前記ガス導入口側の前記筐体の内壁面に形成さ
れた第1の導電膜と、前記吹出し口に最も近い前記通気
性プレートの取付け部分より前記吹出し口側の前記筐体
の内壁面と前記筐体の外壁面とに形成された第2の導電
膜と、前記ガス導入口から前記筐体内に導入され前記通
気性プレートの取付け部分より前記ガス導入口側に存す
るガスにX線を照射するX線源とを備え、 前記第1の導電膜と前記第2の導電膜とで異なる電圧が
印加されると共に、複数の前記通気性プレートの内、最
も前記ガス導入口側の前記通気性プレートと最も前記吹
出し口側の前記通気性プレートとで異なる電圧が印加さ
れ、 最も前記ガス導入口側の前記通気性プレートの電位を基
準としたときの最も前記吹出し口側の前記通気性プレー
トの電位と前記第1の導電膜の電位を基準としたときの
前記第2の導電膜の電位とが同じ極性であることを特徴
とするイオンガス発生装置。 - 【請求項5】 前記通気性プレートは、前記ガス導入口
側に設けられた第1の通気性プレートと前記吹出し口側
に設けられた第2の通気性プレートの2枚の電極から構
成され、前記第1の通気性プレートと前記第1の導電膜
が電気的に接続され、前記第2の通気性プレートと前記
第2の導電膜が電気的に接続されていることを特徴とす
る請求項4記載のイオンガス発生装置。 - 【請求項6】 前記第1の通気性プレートは、前記第2
の通気性プレートに比べて開口率が高いことを特徴とす
る請求項5記載のイオンガス発生装置。
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