JPH0818053A - 薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその製造方法

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JPH0818053A
JPH0818053A JP14637394A JP14637394A JPH0818053A JP H0818053 A JPH0818053 A JP H0818053A JP 14637394 A JP14637394 A JP 14637394A JP 14637394 A JP14637394 A JP 14637394A JP H0818053 A JPH0818053 A JP H0818053A
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film transistor
thin film
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doped
active layer
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JP14637394A
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Yukio Endo
幸雄 遠藤
Akira Kawamoto
暁 川元
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Mitsubishi Electric Corp
AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 閾値電圧を変化させることなくオフ電流を低
減することができる薄膜トランジスタ及びその製造方法
を提供する。 【構成】 ゲート絶縁膜3上の、ゲート電極2の上方で
ある位置には、レーザ誘起結晶法にて形成された多結晶
シリコン層4を有し、多結晶シリコン層4上の縁部及び
その両外側には燐ドープのn+ 型非晶質シリコン層5が
形成されている。ソース領域のn+ 型非晶質シリコン層
5上にはソース電極7が、ドレイン領域のn+ 型非晶質
シリコン層5上にはドレイン電極6が夫々形成されてい
る。そして全表面は硼素ドープのSiONからなる表面
保護膜8にて覆われている。この表面保護膜8は、Si
ONを成膜する場合の成膜ガスにジボランを加えたプラ
ズマCVD法にて形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフ電流が小さい薄膜
トランジスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の逆スタガ型薄膜トランジ
スタを示す構造断面図である。ガラス基板16上にゲー
ト電極17が形成されており、その上面はゲート絶縁膜
18にて覆われている。ゲート電極17の上方であるゲ
ート絶縁膜18上には、段差19を有する非晶質シリコ
ン層23が活性層として形成されており、その縁部にオ
ーミックコンタクトのための燐ドープ非晶質シリコン層
20が形成されている。n+ 型非晶質シリコン層20上
のソース領域側にはソース電極22が形成されており、
ドレイン領域側にはドレイン電極21が形成されてい
る。
【0003】この従来の薄膜トランジスタの製造方法に
ついて簡単に説明する。ガラス基板16上の所定領域に
ゲート電極17を形成した後、その上面はゲート絶縁膜
18及び非晶質シリコン層23を積層し、ゲート電極1
7上以外の非晶質シリコン層23を除去する。次にn+
型非晶質シリコン層20及びソース電極22,ドレイン
電極21用のCr/Al層を積層し、非晶質シリコン層
23上の縁部を除く中央部の、ソース電極22,ドレイ
ン電極21用のCr/Al層と、燐ドープ非晶質シリコ
ン層20とをエッチング除去する。このエッチング除去
工程において段差19は形成される。
【0004】以上の如き構成の従来の薄膜トランジスタ
は、非晶質シリコン層23の、ゲート電極17と反対側
の界面(以下バックチャネル面という)が環境変化に曝
されている。従って環境湿度が変化した場合、閾値電圧
が変化したり、オフ電流の大きさが変化したりして特性
上不安定である。これら特性の不安定性を防止するため
に、バックチャネル面にパッシベーション膜又は表面保
護膜として絶縁膜を成膜することが一般的に行われてい
る。
【0005】例えば特開平2−155275号公報には、所望
する閾値電圧を得るために、表面保護絶縁膜の膜質及び
膜厚が調節された薄膜トランジスタが開示されている。
表面保護絶縁膜の材料としてはSiNX ,SiO2 ,S
iON等が挙げられており、膜質を改善する手段として
は、表面保護絶縁膜成膜時のガス流量比の調整、又は活
性層への硼素,燐,砒素等の元素のドーピング若しくは
イオン注入が挙げられている。また特開昭63−283068号
公報には、活性層をなす多結晶シリコン薄膜のソース・
ドレイン領域の下部界面にのみ異極性不純物を注入する
ことにより、閾値電圧を増大させることなく、オフ電流
を低減することが可能な薄膜トランジスタが開示されて
いる。
【0006】また特開平4−348533号公報には、オフ電
流を低減するために、非晶質シリコン層23に硼素等の
不純物をイオン注入又はプラズマを利用してドーピング
してバックチャネル面に改質層を形成してから、表面保
護膜を形成する方法が採られている。さらに特開平4−
367276号公報には、バックチャネル面をp型化すること
により、オフ電流低減を図った薄膜トランジスタが開示
されている。特開平5−7000号公報には、オフ電流低減
のために、活性層として、硼素がドーピングされたi−
非晶質膜とノンドープの非晶質との積層膜を使用した薄
膜トランジスタが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の薄膜ト
ランジスタにおけるオフ電流の低減技術では、イオン注
入,不純物のプラズマ処理,又は積層膜形成等の方法を
使用しており、製造工程が煩雑であるという問題があっ
た。また直接活性層にドーピングする方法では、膜厚方
向のドーピング濃度分布を精密に制御しなければ、閾値
電圧を変えずにオフ電流を低減することは困難であっ
た。さらにこの方法では従来よりも膜厚を厚くする必要
があるという問題もあった。前述のイオン注入又は不純
物のプラズマ処理を行う方法は、表面保護膜を形成する
前の段階において活性層が露出している構造にしか適用
できなかった。
【0008】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、活性層のゲート電極と反対側の面に、ドープ
すべき不純物を含む成膜ガスを使用したプラズマCVD
法にて形成された絶縁膜を備えることにより、閾値電圧
を変化させることなくオフ電流を低減することが可能な
薄膜トランジスタ及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る薄膜トラ
ンジスタは、nチャネル型の薄膜トランジスタにおい
て、活性層のゲート電極と反対側の面に形成され、不純
物がドープされたシリコン化合物からなる絶縁膜を備え
ることを特徴とする。
【0010】第2発明に係る薄膜トランジスタは、第1
発明において、活性層の層厚が30nm以上であることを
特徴とする。
【0011】第3発明に係る薄膜トランジスタは、第2
発明において、不純物が硼素であることを特徴とする。
【0012】第4発明に係る薄膜トランジスタは、pチ
ャネル型の薄膜トランジスタにおいて、活性層のゲート
電極と反対側の面に形成され、不純物がドープされたシ
リコン化合物からなる絶縁膜を備えることを特徴とす
る。
【0013】第5発明に係る薄膜トランジスタは、第4
発明において、活性層の層厚が40nm以上であることを
特徴とする。
【0014】第6発明に係る薄膜トランジスタは、第5
発明において、不純物が燐であることを特徴とする。
【0015】第7発明に係る薄膜トランジスタは、第1
〜6発明において、不純物の濃度は、シリコン濃度に対
して10〜1000ppmであることを特徴とする。
【0016】第8発明に係る薄膜トランジスタの製造方
法は、絶縁膜を形成するためのガスにドーピングすべき
不純物を添加したガスを使用したプラズマCVD法に
て、活性層の、ゲート電極と反対側の面に絶縁膜を形成
する工程を含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】第1〜3発明にあっては、活性層のゲート電極
と反対側の面に不純物、例えば硼素がドープされたシリ
コン化合物からなる絶縁膜を備えるので、活性層のバッ
クチャネル面におけるフラットバンド電圧が変化し、オ
フ電流が低減される。このとき閾値電圧はほとんど変化
しない。
【0018】第4〜6発明にあっては、活性層のゲート
電極と反対側の面に不純物、例えば燐がドープされたシ
リコン化合物からなる絶縁膜を備えるので、活性層のバ
ックチャネル面におけるフラットバンド電圧が変化し、
オフ電流が低減される。このとき閾値電圧はほとんど変
化しない。
【0019】第7発明にあっては、第1〜6発明の作用
に加えて、絶縁膜にドープされている不純物の濃度を、
シリコン濃度に対して10〜1000ppmとしている
ので、不純物がドープされていない場合と比較して有意
的にオフ電流を低減することができる。
【0020】第8発明にあっては、絶縁膜の成膜ガスに
ドーピングすべき不純物を添加したガスを使用したプラ
ズマCVD法にて絶縁膜を形成するので、不純物をドー
ピングする工程を別途追加することなく、請求項1,4
記載の薄膜トランジスタを製造することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。 実施例1.図1は、本発明に係る薄膜トランジスタを示
す構造断面図であり、チャネルエッチ型の逆スタガ構造
の場合を示している。図中1はガラス基板であり、ガラ
ス基板1上の所定位置にはCrからなるゲート電極2が
形成されている。この表面はSiONからなるゲート絶
縁膜3にて覆われている。そしてゲート電極2の上方で
ある位置には、レーザ誘起結晶法にて形成された多結晶
シリコン層4を有し、多結晶シリコン層4上の縁部及び
その両外側には燐ドープのn+ 型非晶質シリコン層5が
形成されている。ソース領域のn+ 型非晶質シリコン層
5上にはソース電極7が、ドレイン領域のn+ 型非晶質
シリコン層5上にはドレイン電極6が夫々形成されてい
る。そして全表面は硼素ドープのSiONからなる表面
保護膜8にて覆われている。本実施例ではチャネル幅を
10μm 、チャネル長を23μm としている。
【0022】次に上述した薄膜トランジスタの製造方法
について説明する。まずガラス基板1上にスパッタ法に
てCrからなるゲート電極2(厚み50nm)を成膜し、
パターニングして所望するゲート電極形状とする。次に
プラズマCVD法にてゲート絶縁膜3,非晶質シリコン
層を200nm,100nmで成膜し、さらにAr+ レーザ
を用いてこの非晶質シリコン層をレーザ誘起結晶化させ
て多結晶シリコン層4とする。多結晶シリコン層4はパ
ターニングによりゲート電極2の上方でゲート電極より
少し大きい所望する活性層の形状とする。
【0023】次にプラズマCVD法にて燐ドープのn+
型非晶質シリコン層5を50nm成膜し、さらにスパッタ
法にてCr,Alを順に50nm,350nm成膜しパター
ニングしてソース電極7,ドレイン電極6を形成する。
そしてこれらソース電極7,ドレイン電極6をマスクと
したドライエッチング法にてバックチャネル面及び素子
周囲のn+ 型非晶質シリコン層5をエッチング除去す
る。このとき活性層である多結晶シリコン層4もエッチ
ングされるが、ドライエッチング時間を制御して多結晶
シリコン層4が30nm以上残るようにする。次に硼素ド
ープの表面保護膜8を、基板温度は250℃とし、成膜
ガスはノンドープのSiONを成膜する場合の成膜ガス
にジボランを加えてSiH4 :25sccm,NH3 :10
0sccm,CO2 :75sccm,B22 (H2 希釈100
0ppm):10sccmとし、成膜時圧力は45Paとした成
膜条件のプラズマCVD法にて350nm成膜する。その
後、ゲート電極2,ソース電極7,ドレイン電極6の端
子部上の表面保護膜8はパターニング除去して薄膜トラ
ンジスタとする。
【0024】次に本発明の薄膜トランジスタの素子特性
について説明する。図2は、薄膜トランジスタのドレイ
ン電圧とドレイン・ソース間電流との関係を示すグラフ
であり、ゲート電圧Vgが−5V(OFF時),20V
(ON時)である場合を示している。本発明の薄膜トラ
ンジスタの場合を実線で示し、従来の薄膜トランジスタ
の場合を破線で示す。ON時は本発明,従来共に同様で
あったが、OFF時におけるドレイン・ソース間電流
は、本発明の薄膜トランジスタの方が低減されているこ
とが判る。
【0025】表面保護膜8の成膜時に、B22 (H2
希釈1000ppm)の流量を変えて硼素ドープ量を変えて
薄膜トランジスタを作成した結果、オフ電流低減効果
は、ドープ量が40〜400ppm で最も大きく、この範
囲外では小さかった。そしてドープ量が10〜1000
ppm であれば、ノンドープの場合に比べ有意差をもって
オフ電流が低減されることが判明した。
【0026】図3は、表面保護膜8にドープする硼素の
ドープ濃度と、バックチャネル面におけるフラットバン
ド電圧との関係を示すグラフである。この測定にはシリ
コンウェハに硼素ドープ量が異なるSiON膜を成膜
し、さらにAl電極を形成したものを使用し、CV測定
法によりフラットバンド電圧を測定した。図3に示す如
く、ドープ量を10〜100ppm としたときフラットバ
ンド電圧が大きく変化した。また図3に示すドープ量範
囲(400ppm 以下) では、ノンドープ(0ppm)の
場合に対し有意的な変化が見られた。以上よりバックチ
ャネル面に微量の硼素をドーピングすることにより、バ
ックチャネル面における界面順位が制御されることが判
る。活性層が薄い場合は、活性層のゲート電極側界面の
フラットバンド電圧がバックチャネル面の界面準位に依
存するために閾値電圧が変化する。しかしながら本発明
においては活性層の厚さを30nm以上とすることによ
り、バックチャネル面の表面準位が変化しても閾値電圧
が変化することはない。
【0027】実施例2.また活性層である多結晶シリコ
ン層4に微量の硼素をドープし、さらにPH3ガス(H2
希釈1000ppm)を使用したプラズマCVD法で燐ド
ープした表面保護膜8を成膜し、n+ 非晶質シリコン層
5に変えて、プラズマCVD法で硼素をドープしたp+
非晶質シリコン層を形成して図1に示す如きpチャネル
動作型の薄膜トランジスタを作成し、閾値電圧及びオフ
電流を測定した。その結果、表面保護膜8に燐をドープ
しない場合に比べて閾値電圧には変化がなく、オフ電流
は低減された。
【0028】実施例3.図4は、本発明に係る薄膜トラ
ンジスタの他の実施例を示す構造断面図であり、チャネ
ル保護型の逆スタガ構造の場合を示す。本実施例におい
ては、ゲート電極2が形成されたガラス基板1上に、S
iNからなるゲート絶縁膜9を形成してあり、その上に
活性層として非晶質シリコン層10が形成されている。
非晶質シリコン層10上には、中央部と縁部との間に所
定間隔を隔てて硼素がドープされたSiNからなるチャ
ネル保護膜11が形成されている。そしてチャネル保護
膜11の中央部を除くソース領域,ドレイン領域の所定
位置までの表面にn+ 型非晶質シリコン層5が形成され
ている。表面保護膜12はSiNからなる。なお本実施
例ではチャネル幅を30μm 、チャネル長を11μm と
している。
【0029】図4に示す薄膜トランジスタの製造方法に
ついて説明する。まずガラス基板1上にスパッタ法にて
Crからなるゲート電極2を成膜し、次にプラズマCV
D法にてゲート絶縁膜9,非晶質シリコン層10を成膜
する。SiNからなる表面保護膜12への硼素のドーピ
ングは、プラズマCVD法にてSiN膜の成膜時の成膜
ガスにB22 ガス(H2 希釈1000ppm)を添加する
方法にて行う。得られた薄膜トランジスタは、チャネル
保護膜に硼素をドープしない場合に比べて閾値電圧は変
化せずオフ電流が低減された。
【0030】実施例4.図5は、本発明に係る薄膜トラ
ンジスタのさらに他の実施例を示す構造断面図であり、
コプレーナ構造の場合を示す。本実施例においては、ガ
ラス基板1上に硼素ドープのSiNからなる下地絶縁膜
15が形成してあり、その上に活性層として多結晶シリ
コン層14が所定位置に形成されている。多結晶シリコ
ン層14上中央部には、SiNからなるゲート絶縁膜1
3及びCrからなるゲート電極2が形成されており、多
結晶シリコン層14上の縁部及びその外側のソース領域
にはソース電極7がドレイン領域にはドレイン電極6が
夫々形成されている。そして全表面にはSiNからなる
表面保護膜12が形成されている。なお本実施例ではチ
ャネル幅を5μm 、チャネル長を25μm としている。
【0031】図5に示す薄膜トランジスタの製造方法に
ついて説明する。まずSiN膜の成膜時の成膜ガスにB
22 ガス(H2 希釈1000ppm)を添加したプラズマ
CVD法にて硼素ドープのSiNからなる下地絶縁膜1
5をガラス基板1上に形成する。次に非晶質シリコンを
プラズマCVD法にて所定領域に成膜した後、レーザ誘
起結晶化法にて多結晶化して活性層である多結晶シリコ
ン層14を形成する。多結晶シリコン層14上の中央部
にゲート絶縁膜13及びゲート電極2を形成し、その周
囲のオーミックコンタクト領域に多結晶シリコンを形成
する。そしてイオンシャワー装置を用いゲート電極2を
マスクとしたセルフアライン法にて前記多結晶シリコン
層のコンタクト部に燐ドープを施すことによりソース電
極7及びドレイン電極6を形成している。さらにプラズ
マCVD法にて全表面に表面保護膜12を形成する。得
られた薄膜トランジスタは、下地絶縁膜に硼素をドープ
しない場合に比べて閾値電圧は変化せずオフ電流が低減
された。
【0032】本発明は、上述した如く閾値電圧を変化さ
せることなくオフ電流の低減が可能であるという効果に
加えて、ドーピング濃度分布の精密な制御が不要であ
る、活性層の膜厚を厚くする必要がない、表面絶縁膜を
形成する前の段階でバックチャネル面が露出していない
構造の薄膜トランジスタにも適用が可能である、等の利
点がある。
【0033】上述した実施例では、活性層として非晶質
シリコン層又は多結晶シリコン層を使用している。非晶
質シリコン層は上述したプラズマCVD法の他にスパッ
タ法にて形成することもできるが、プラズマCVD法の
方が一般的である。また多結晶シリコン層は、プラズマ
CVD法又はスパッタ法にて多結晶シリコン層を直接形
成する方法、又はプラズマCVD法又はスパッタ法にて
非晶質シリコン層を形成した後に、熱アニール法,レー
ザ溶融結晶化法(一般にレーザアニール法と呼ばれる方
法のうち膜の瞬間的な溶融状態が存在する方法),レー
ザ誘起結晶化法(一般にレーザアニール法と呼ばれる方
法のうち完全な溶融状態とならずに固相での結晶化が行
われる方法)等の方法で結晶化させて形成する方法にて
形成することができる。
【0034】なおゲート電極と反対側の活性層面に接す
るシリコン化合物絶縁膜には、SiON,SiN,Si
X を使用することができる。また前述した如くシリコ
ン化合物絶縁膜をプラズマCVD法で形成すれば、不純
物を活性化させるためのアニール等の処理を行う必要が
ない。即ちプラズマCVD法で形成された膜は元素間結
合構造に不均一性があるために、活性化が容易である。
従って成膜中のプラズマによって、またその後の250
℃程度のプロセス温度で十分に活性化される。さらによ
り効果を高めるために成膜終了後にアニール処理を施し
てもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明に係る薄膜トランジ
スタは、活性層のゲート電極と反対側の面に不純物がド
ープされたシリコン化合物からなる絶縁膜を備えるの
で、活性層のバックチャネル面におけるフラットバンド
電圧が変化し、オフ電流が低減される。このとき閾値電
圧はほとんど変化しない。また本発明に係る薄膜トラン
ジスタの製造方法は、絶縁膜の成膜ガスにドーピングす
べき不純物を添加したガスを使用したプラズマCVD法
にて絶縁膜を形成するので、不純物をドーピングする工
程を別途追加することなく、上述の薄膜トランジスタを
製造することができる。このようにオフ電流が小さい薄
膜トランジスタを液晶表示装置にしよう適用した場合
は、表示特性上コントラストが高い、表示輝度の面分布
が均一である、フリッカーが防止される、等の効果が得
られる。またDRAMに適用した場合は、低消費電力化
が実現する、素子サイズを縮小することができる等、本
発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る薄膜トランジスタを示す構造断
面図である。
【図2】 図1に示す薄膜トランジスタのドレイン電
圧,ドレイン−ソース間電流の関係を示すグラフであ
る。
【図3】 バックチャネル面にドープする硼素のドープ
濃度と、バックチャネル面におけるフラットバンド電圧
との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明に係る薄膜トランジスタの他の実施例
を示す構造断面図である。
【図5】 本発明に係る薄膜トランジスタのさらに他の
実施例を示す構造断面図である。
【図6】 従来の逆スタガ型薄膜トランジスタを示す構
造断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板、2 ゲート電極、3,9,13 ゲー
ト絶縁膜、4,14 多結晶シリコン層、5 n+ 型非
晶質シリコン層、6 ドレイン電極、7 ソース電極、
8,12 表面保護膜、10 非晶質シリコン層、11
チャネル保護膜、15 下地絶縁膜。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質シリコン半導体層又は多結晶シリ
    コン半導体層からなる活性層及びゲート電極を備えるn
    チャネル型の薄膜トランジスタにおいて、活性層のゲー
    ト電極と反対側の面に形成され、不純物がドープされた
    シリコン化合物からなる絶縁膜を備えることを特徴とす
    る薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 活性層の層厚が30nm以上であることを
    特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 不純物が硼素であることを特徴とする請
    求項2記載の薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 非晶質シリコン半導体層又は多結晶シリ
    コン半導体層からなる活性層及びゲート電極を備えるp
    チャネル型の薄膜トランジスタにおいて、活性層のゲー
    ト電極と反対側の面に形成され、不純物がドープされた
    シリコン化合物からなる絶縁膜を備えることを特徴とす
    る薄膜トランジスタ。
  5. 【請求項5】 活性層の層厚が40nm以上であることを
    特徴とする請求項4記載の薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】 不純物が燐であることを特徴とする請求
    項5記載の薄膜トランジスタ。
  7. 【請求項7】 絶縁膜にドープされている不純物の濃度
    は、シリコン濃度に対して10〜1000ppmである
    ことを特徴とする請求項1〜6記載の薄膜トランジス
    タ。
  8. 【請求項8】 請求項1,4記載の薄膜トランジスタを
    製造する方法であって、絶縁膜を形成するためのガスに
    ドーピングすべき不純物を添加したガスを使用したプラ
    ズマCVD法にて、活性層の、ゲート電極と反対側の面
    に絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする薄膜ト
    ランジスタの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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