JPH08180474A - スタンパーの製造方法 - Google Patents
スタンパーの製造方法Info
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- JPH08180474A JPH08180474A JP33535694A JP33535694A JPH08180474A JP H08180474 A JPH08180474 A JP H08180474A JP 33535694 A JP33535694 A JP 33535694A JP 33535694 A JP33535694 A JP 33535694A JP H08180474 A JPH08180474 A JP H08180474A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原盤面内の電鋳膜の厚みむらをなくし、膜厚
の均一なスタンパーの製造方法を提供する。 【構成】 表面に凹凸のプリフォーマットパターン及び
その上に導電化膜が形成されてなるガラス原盤1を、該
ガラス原盤1の外形よりもやや大きめの溝を設けた原盤
ホルダー6に装着し、コンタクトリング10を介して導
電化膜2と導通をとって電鋳を行ない導電化膜2上に電
鋳膜を形成してスタンパーを製造する方法において、前
記ガラス原盤1を設けた外側の周辺部に絶縁部材3が設
けられている原盤ホルダー6を用いるスタンパーの製造
方法。
の均一なスタンパーの製造方法を提供する。 【構成】 表面に凹凸のプリフォーマットパターン及び
その上に導電化膜が形成されてなるガラス原盤1を、該
ガラス原盤1の外形よりもやや大きめの溝を設けた原盤
ホルダー6に装着し、コンタクトリング10を介して導
電化膜2と導通をとって電鋳を行ない導電化膜2上に電
鋳膜を形成してスタンパーを製造する方法において、前
記ガラス原盤1を設けた外側の周辺部に絶縁部材3が設
けられている原盤ホルダー6を用いるスタンパーの製造
方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体成形用のスタ
ンパーの製造方法、特にその電鋳方法に関するものであ
る。
ンパーの製造方法、特にその電鋳方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より各種情報の記録には、磁気テー
プや磁気ディスク等の磁気材料や各種半導体メモリ等が
主に用いられてきた。このような磁気材料や半導体メモ
リは情報の書込みおよび読みだしを容易に行えるという
利点があるが、この反面、情報内容の改竄も容易に行わ
れてしまい、また高密度記録ができないという問題点を
有するものであった。
プや磁気ディスク等の磁気材料や各種半導体メモリ等が
主に用いられてきた。このような磁気材料や半導体メモ
リは情報の書込みおよび読みだしを容易に行えるという
利点があるが、この反面、情報内容の改竄も容易に行わ
れてしまい、また高密度記録ができないという問題点を
有するものであった。
【0003】かかる問題点を解決するために多種多様の
情報を効率良く取り扱う手段として、光記録媒体を用い
た光学的情報記録方法が提案され、そのための光学的情
報記録担体、記録再生方法および記録再生装置が提案さ
れている。
情報を効率良く取り扱う手段として、光記録媒体を用い
た光学的情報記録方法が提案され、そのための光学的情
報記録担体、記録再生方法および記録再生装置が提案さ
れている。
【0004】情報記録担体としての光記録媒体への記録
方法は、一般にレーザ光を用いて情報記録担体上の光記
録層の一部を揮散させるか、反射率に変化を生じさせる
か、あるいは変形を生じさせて、光学的な反射率や透過
率の差によって情報を記録し、再生を行うものである。
この場合、光記録層に対しては、情報の書込み後に現像
処理等を施す必要がなく、「書いた後に直読する」こと
のできる、いわゆるDRAW(ダイレクト リード ア
フター ライト)媒体であり、高密度記録が可能であ
り、また、追加書込みも可能であることから情報の記録
・保存媒体として極めて有効である。
方法は、一般にレーザ光を用いて情報記録担体上の光記
録層の一部を揮散させるか、反射率に変化を生じさせる
か、あるいは変形を生じさせて、光学的な反射率や透過
率の差によって情報を記録し、再生を行うものである。
この場合、光記録層に対しては、情報の書込み後に現像
処理等を施す必要がなく、「書いた後に直読する」こと
のできる、いわゆるDRAW(ダイレクト リード ア
フター ライト)媒体であり、高密度記録が可能であ
り、また、追加書込みも可能であることから情報の記録
・保存媒体として極めて有効である。
【0005】図3は、上記のような特徴を有する光記録
媒体を製造するためのスタンパーの一般的な製造工程を
示す工程図である。図3(a)に示すように平面性良く
研磨されたガラス等の板1aの上に、レジストや感光性
樹脂を用いて所定深さの凹凸パターン8が形成された原
盤を作製する。次に、図3(b)に示すように導電化処
理をして凹凸パターン8上に導電膜化膜2を形成した
後、図3(c)に示すように電鋳を行って電鋳膜13を
形成し、前記導電膜化膜2と電鋳膜13を一体に剥離し
て所定厚さのスタンパー11を得る。(図3(d)参
照)
媒体を製造するためのスタンパーの一般的な製造工程を
示す工程図である。図3(a)に示すように平面性良く
研磨されたガラス等の板1aの上に、レジストや感光性
樹脂を用いて所定深さの凹凸パターン8が形成された原
盤を作製する。次に、図3(b)に示すように導電化処
理をして凹凸パターン8上に導電膜化膜2を形成した
後、図3(c)に示すように電鋳を行って電鋳膜13を
形成し、前記導電膜化膜2と電鋳膜13を一体に剥離し
て所定厚さのスタンパー11を得る。(図3(d)参
照)
【0006】このようなスタンパーの製造方法について
は、以下に記すような様々な提案がなされている。例え
ば、特開昭59−177388号公報、特開昭60−0
17089号公報および特開昭61−279699号公
報のそれぞれには電鋳を行うときに、電鋳槽の陽極と陰
極との間に邪魔板を挿入して板厚分布をよくすることが
記載されている。
は、以下に記すような様々な提案がなされている。例え
ば、特開昭59−177388号公報、特開昭60−0
17089号公報および特開昭61−279699号公
報のそれぞれには電鋳を行うときに、電鋳槽の陽極と陰
極との間に邪魔板を挿入して板厚分布をよくすることが
記載されている。
【0007】また、実開昭58−141435号公報に
はピンホールの発生を防止するために電鋳槽に生成する
不溶解性酸化物スライムやスマット等の異物を予備槽に
取り除くことが記載されている。また、特開昭62−2
09746号公報には電鋳したときの通電治具跡を紫外
線硬化樹脂でシールして研磨時の研磨剤等のしみ込みを
防止することが記載されている。
はピンホールの発生を防止するために電鋳槽に生成する
不溶解性酸化物スライムやスマット等の異物を予備槽に
取り除くことが記載されている。また、特開昭62−2
09746号公報には電鋳したときの通電治具跡を紫外
線硬化樹脂でシールして研磨時の研磨剤等のしみ込みを
防止することが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電鋳に
よって形成される電鋳膜は、電気力線が集中する原盤の
外側が中心部よりも厚くなる。このため電鋳したスタン
パーの裏面を平坦にするためには、外周部の電鋳膜の厚
い部分を中央部と同じ膜厚、あるいは所定の膜厚になる
まで研磨し、必要であればスタンパー裏面全面を精密研
磨するという研磨工程が必要とされ、処理工程が煩雑で
あり、かつ、長時間を要するという問題点がある。
よって形成される電鋳膜は、電気力線が集中する原盤の
外側が中心部よりも厚くなる。このため電鋳したスタン
パーの裏面を平坦にするためには、外周部の電鋳膜の厚
い部分を中央部と同じ膜厚、あるいは所定の膜厚になる
まで研磨し、必要であればスタンパー裏面全面を精密研
磨するという研磨工程が必要とされ、処理工程が煩雑で
あり、かつ、長時間を要するという問題点がある。
【0009】この原盤の外周部の膜厚が中心部より厚く
なる問題を解決する手段として、特開平5−15938
3号公報には、原盤ホルダー内に、原盤の外側の位置に
擬似陰極を設けて電気力線の集中を防止して電鋳膜の厚
みを均一にするという提案がなされているが、この方法
では定期的に原盤ホルダー、とくに擬似陰極部分のメン
テナンスが必要とされる。
なる問題を解決する手段として、特開平5−15938
3号公報には、原盤ホルダー内に、原盤の外側の位置に
擬似陰極を設けて電気力線の集中を防止して電鋳膜の厚
みを均一にするという提案がなされているが、この方法
では定期的に原盤ホルダー、とくに擬似陰極部分のメン
テナンスが必要とされる。
【0010】さらには、電鋳した原盤の膜厚の厚い外周
部分を切断して膜厚の比較的均一な領域のみをスタンパ
ーとして使用するという方法も考えられるが、これでは
スタンパーの有効領域が狭くなってしまうか、逆に所定
の有効領域を保つためには、元の原盤をかなり大きなも
のにしなければならないので、作業性が悪化するという
問題があった。
部分を切断して膜厚の比較的均一な領域のみをスタンパ
ーとして使用するという方法も考えられるが、これでは
スタンパーの有効領域が狭くなってしまうか、逆に所定
の有効領域を保つためには、元の原盤をかなり大きなも
のにしなければならないので、作業性が悪化するという
問題があった。
【0011】この電鋳膜の膜厚の不均一は、円形状以外
のもの、例えば四角形状の原盤を用いたときにも、顕著
に現われる。本発明は上記のような従来技術が有する問
題点に鑑みてなされたものであって、原盤面内の電鋳膜
の厚みむらをなくし、膜厚の均一なスタンパーを製造す
ることを目的とする。
のもの、例えば四角形状の原盤を用いたときにも、顕著
に現われる。本発明は上記のような従来技術が有する問
題点に鑑みてなされたものであって、原盤面内の電鋳膜
の厚みむらをなくし、膜厚の均一なスタンパーを製造す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、表面に
凹凸のプリフォーマットパターン及びその上に導電化膜
が形成されてなるガラス原盤を、該ガラス原盤の外形よ
りもやや大きめの溝を設けた原盤ホルダーに装着し、コ
ンタクトリングを介して導電化膜と導通をとって電鋳を
行ない導電化膜上に電鋳膜を形成してスタンパーを製造
する方法において、前記ガラス原盤を設けた外側の周辺
部に絶縁部材が設けられている原盤ホルダーを用いるこ
とを特徴とするスタンパーの製造方法である。
凹凸のプリフォーマットパターン及びその上に導電化膜
が形成されてなるガラス原盤を、該ガラス原盤の外形よ
りもやや大きめの溝を設けた原盤ホルダーに装着し、コ
ンタクトリングを介して導電化膜と導通をとって電鋳を
行ない導電化膜上に電鋳膜を形成してスタンパーを製造
する方法において、前記ガラス原盤を設けた外側の周辺
部に絶縁部材が設けられている原盤ホルダーを用いるこ
とを特徴とするスタンパーの製造方法である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
スタンパーの製造方法は、表面上に凹凸のプリフォーマ
ットパターン、及びその上に導電化膜が形成されてなる
ガラス原盤を、ガラス原盤の外形よりもやや大きめの溝
を設けた原盤ホルダーに装着し、コンタクトリングを介
して導電化膜と導通をとって電鋳を行い、導電化膜上に
電鋳膜を形成することによりスタンパーを製造する方法
において、原盤ホルダーの表面の一部、すなわちガラス
原盤を設けた外側の周辺部に絶縁部材が設けられ、その
絶縁部材の領域がガラス原盤の外側の幅6〜12cmの
範囲の周辺部であることを特徴とする。
スタンパーの製造方法は、表面上に凹凸のプリフォーマ
ットパターン、及びその上に導電化膜が形成されてなる
ガラス原盤を、ガラス原盤の外形よりもやや大きめの溝
を設けた原盤ホルダーに装着し、コンタクトリングを介
して導電化膜と導通をとって電鋳を行い、導電化膜上に
電鋳膜を形成することによりスタンパーを製造する方法
において、原盤ホルダーの表面の一部、すなわちガラス
原盤を設けた外側の周辺部に絶縁部材が設けられ、その
絶縁部材の領域がガラス原盤の外側の幅6〜12cmの
範囲の周辺部であることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、コンタクトリングが、絶
縁体の表面に導電化処理膜を被覆したものからなり、そ
の表面が、ガラス原盤の導電化膜と同一物質で被覆さ
れ、かつ、その厚みは、ガラス原盤との接触部分の導電
化膜の厚みの±5%以内であるようなコンタクトリング
を用いて、前記原盤ホルダーにガラス原盤を装着し、電
鋳を行なうスタンパーの製造方法である。また、前記コ
ンタクトリングの表面に被膜されている導電化処理膜の
領域が、少なくとも前記原盤ホルダー内の絶縁部材の領
域よりも大きいのが好ましい。
縁体の表面に導電化処理膜を被覆したものからなり、そ
の表面が、ガラス原盤の導電化膜と同一物質で被覆さ
れ、かつ、その厚みは、ガラス原盤との接触部分の導電
化膜の厚みの±5%以内であるようなコンタクトリング
を用いて、前記原盤ホルダーにガラス原盤を装着し、電
鋳を行なうスタンパーの製造方法である。また、前記コ
ンタクトリングの表面に被膜されている導電化処理膜の
領域が、少なくとも前記原盤ホルダー内の絶縁部材の領
域よりも大きいのが好ましい。
【0015】次に、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明のスタンパの製造方法に用いる装置の
一例を示す概略断面図であり、本発明に用いる原盤ホル
ダーに導電化処理されたガラス原盤を装着し、導電化処
理されたコンタクトリングを取りつけた状態を示す。
る。図1は本発明のスタンパの製造方法に用いる装置の
一例を示す概略断面図であり、本発明に用いる原盤ホル
ダーに導電化処理されたガラス原盤を装着し、導電化処
理されたコンタクトリングを取りつけた状態を示す。
【0016】図1において、1はガラス基板の表面にト
ラッキング用溝、情報用ピット等に相当する微細な凹凸
パターンを形成することによって得られるガラス原盤、
2は電鋳の際の電極となる導電化膜、3は原盤ホルダー
のガラス原盤1を設けた外側の周辺部に設けた絶縁部
材、10は導電化処理膜2′で絶縁物体4の表面を被覆
したコンタクトリング、5はガラス原盤1の形状及び厚
さに対応した導電部材である。
ラッキング用溝、情報用ピット等に相当する微細な凹凸
パターンを形成することによって得られるガラス原盤、
2は電鋳の際の電極となる導電化膜、3は原盤ホルダー
のガラス原盤1を設けた外側の周辺部に設けた絶縁部
材、10は導電化処理膜2′で絶縁物体4の表面を被覆
したコンタクトリング、5はガラス原盤1の形状及び厚
さに対応した導電部材である。
【0017】図1において、絶縁部材3の幅Xは、従来
の方法でガラス原盤の外側の幅7〜8cmの範囲の周辺
部の領域が膜厚の厚くなる部分であることが実験的に確
認されていることから、ガラス原盤の外側の幅6〜12
cm、好ましくは8〜10cmの範囲が望ましい。絶縁
体物4に被覆される導電化膜2′の厚み及び物質は、ガ
ラス原盤上の導電化膜2の、特にコンタクトリングとの
接触部分と電気的性質、すなわち、導電率や抵抗をほぼ
同一にするため、接触部分のガラス原盤上の導電化膜の
厚みの±5%以内であり、かつ材質は同一のものである
ことが望ましい。
の方法でガラス原盤の外側の幅7〜8cmの範囲の周辺
部の領域が膜厚の厚くなる部分であることが実験的に確
認されていることから、ガラス原盤の外側の幅6〜12
cm、好ましくは8〜10cmの範囲が望ましい。絶縁
体物4に被覆される導電化膜2′の厚み及び物質は、ガ
ラス原盤上の導電化膜2の、特にコンタクトリングとの
接触部分と電気的性質、すなわち、導電率や抵抗をほぼ
同一にするため、接触部分のガラス原盤上の導電化膜の
厚みの±5%以内であり、かつ材質は同一のものである
ことが望ましい。
【0018】絶縁部材3に用いられる材料としては、絶
縁性であれば限定されることなく用いることができる
が、具体的には、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリ
コンゴム等の材料を用いることができる。
縁性であれば限定されることなく用いることができる
が、具体的には、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリ
コンゴム等の材料を用いることができる。
【0019】コンタクトリングに用いられる絶縁体物
は、特に限定されるものではないが、具体的にはアクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等の材
料を用いることができる。また、その厚みは0.1〜
1.0mmの範囲であることが望ましい。ガラス原盤上
の導電膜の膜厚は、1000Å〜3000Åの範囲が好
ましい。
は、特に限定されるものではないが、具体的にはアクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等の材
料を用いることができる。また、その厚みは0.1〜
1.0mmの範囲であることが望ましい。ガラス原盤上
の導電膜の膜厚は、1000Å〜3000Åの範囲が好
ましい。
【0020】次に、電鋳方法について説明する。図2は
本発明における電鋳方法に用られる電鋳装置の一例を示
す模式断面図である。本発明における電鋳方法は、図2
の電鋳装置に、導電化膜を形成したガラス原盤1を装着
した前記原盤ホルダー6を取りつけて、電鋳液12の中
に浸漬してガラス原盤1を陰極、ニッケル球9を陽極と
して通常の方法で電鋳を行なう。上記の原盤ホルダー6
を用いることにより、通常、原盤の外周部に発生する電
鋳膜の厚の厚い部分は、コンタクトリングの導電化処理
膜上にシフトして析出されるため、ガラス原盤上のほぼ
全面にわたって膜厚は均一となる。
本発明における電鋳方法に用られる電鋳装置の一例を示
す模式断面図である。本発明における電鋳方法は、図2
の電鋳装置に、導電化膜を形成したガラス原盤1を装着
した前記原盤ホルダー6を取りつけて、電鋳液12の中
に浸漬してガラス原盤1を陰極、ニッケル球9を陽極と
して通常の方法で電鋳を行なう。上記の原盤ホルダー6
を用いることにより、通常、原盤の外周部に発生する電
鋳膜の厚の厚い部分は、コンタクトリングの導電化処理
膜上にシフトして析出されるため、ガラス原盤上のほぼ
全面にわたって膜厚は均一となる。
【0021】従って、本発明のスタンパの製造方法は次
のような利点がある。 研磨工程が省略でき、低コストとなる。 ガラス原盤上の膜を切断除去する必要がないので有効
領域を広くとれる(原盤とほぼ同一形状にとれる)。 原盤ホルダーのメンテナンスを必要としない。 コンタクトリングは安価で簡単に交換して使用するこ
とができ、また導電化膜を剥離して再利用することも可
能である。
のような利点がある。 研磨工程が省略でき、低コストとなる。 ガラス原盤上の膜を切断除去する必要がないので有効
領域を広くとれる(原盤とほぼ同一形状にとれる)。 原盤ホルダーのメンテナンスを必要としない。 コンタクトリングは安価で簡単に交換して使用するこ
とができ、また導電化膜を剥離して再利用することも可
能である。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0023】実施例1 図1に示す原盤ホルダーを以下の様にして作製した。表
面にピッチ12μm、幅3.0μm、深さ3000Åの
凹凸パターンが形成されたフォトマスクの凹凸パターン
形成面に、紫外線硬化樹脂(日本化薬製、INC11
8)を適量滴下した。次に、厚さ10mm、300mm
×340mmのガラス基板を用い、滴下した紫外線硬化
樹脂を挟み込むようにして、自重、又は適当な圧力を加
えながら紫外線硬化樹脂が均一に50μmの厚さになっ
た状態で硬化を行った。硬化後にフォトマスクを外して
ガラス原盤を得た。次に、ニッケルを1000Åの厚さ
にスパッターすることにより、導電化膜2を形成したガ
ラス原盤1を得た。
面にピッチ12μm、幅3.0μm、深さ3000Åの
凹凸パターンが形成されたフォトマスクの凹凸パターン
形成面に、紫外線硬化樹脂(日本化薬製、INC11
8)を適量滴下した。次に、厚さ10mm、300mm
×340mmのガラス基板を用い、滴下した紫外線硬化
樹脂を挟み込むようにして、自重、又は適当な圧力を加
えながら紫外線硬化樹脂が均一に50μmの厚さになっ
た状態で硬化を行った。硬化後にフォトマスクを外して
ガラス原盤を得た。次に、ニッケルを1000Åの厚さ
にスパッターすることにより、導電化膜2を形成したガ
ラス原盤1を得た。
【0024】次に、厚さ0.2mm、295mm×33
5mmの開口部を有する外径φ550mmのアクリル製
の板(絶縁体物4)を用意し、表裏全面にニッケルを厚
さ1000Åの厚さにスパッターしてコンタクトリング
10を得た。原盤ホルダーの絶縁部材3には厚さ2m
m、幅8cmのシリコンゴムシートを用いた。絶縁部材
3は、ガラス原盤の外側の周辺部に8cmの幅で設け
た。
5mmの開口部を有する外径φ550mmのアクリル製
の板(絶縁体物4)を用意し、表裏全面にニッケルを厚
さ1000Åの厚さにスパッターしてコンタクトリング
10を得た。原盤ホルダーの絶縁部材3には厚さ2m
m、幅8cmのシリコンゴムシートを用いた。絶縁部材
3は、ガラス原盤の外側の周辺部に8cmの幅で設け
た。
【0025】図1に示す様にガラス原盤1を原盤ホルダ
ー6に装着し、原盤ホルダー6を電鋳装置にセットし
た。陽極としてはニッケル球をチタンの籠に入れて、綿
布で覆ってごみの流出を抑えたものを用いた。電鋳液と
しては下記の組成に混合した液を500リットル用い
て、電鋳槽150リットル、予備槽350リットルの電
鋳槽に入れて、液温度45℃で液全体を10回/時間の
サイクルで循環させた。
ー6に装着し、原盤ホルダー6を電鋳装置にセットし
た。陽極としてはニッケル球をチタンの籠に入れて、綿
布で覆ってごみの流出を抑えたものを用いた。電鋳液と
しては下記の組成に混合した液を500リットル用い
て、電鋳槽150リットル、予備槽350リットルの電
鋳槽に入れて、液温度45℃で液全体を10回/時間の
サイクルで循環させた。
【0026】 スルファミン酸ニッケル(4水和物) 450g/1 ホウ酸 30g/1 ピット防止剤 5ml/1
【0027】原盤と陽極間の電流密度は、最初は0.1
A/dm2 で30分間流してから、5A/dm2 まで電
流密度を上げて積算電流値が10000A・分になるま
で電鋳を行い、200μmの厚さの電鋳スタンパーを得
た。
A/dm2 で30分間流してから、5A/dm2 まで電
流密度を上げて積算電流値が10000A・分になるま
で電鋳を行い、200μmの厚さの電鋳スタンパーを得
た。
【0028】なお、この電鋳処理において、コンタクト
リング上にもニッケルの析出が認められた。電鋳終了
後、スタンパーの膜厚を測定したところ、中央部近傍で
の膜厚は200±5μmの範囲であり、外周部での膜厚
は200±7μmであって、十分に均一なものであっ
た。
リング上にもニッケルの析出が認められた。電鋳終了
後、スタンパーの膜厚を測定したところ、中央部近傍で
の膜厚は200±5μmの範囲であり、外周部での膜厚
は200±7μmであって、十分に均一なものであっ
た。
【0029】実施例2 原盤ホルダーの絶縁部材に厚さ2mm、幅10cmの硬
質塩化ビニル樹脂を用い、絶縁部材3は、ガラス原盤の
外側の周辺部に10cmの幅で設けた。コンタクトリン
グの導電化処理膜を中心から半径485mmのところま
で被覆したコンタクトリングを用いて、実施例1と同様
に電鋳した。
質塩化ビニル樹脂を用い、絶縁部材3は、ガラス原盤の
外側の周辺部に10cmの幅で設けた。コンタクトリン
グの導電化処理膜を中心から半径485mmのところま
で被覆したコンタクトリングを用いて、実施例1と同様
に電鋳した。
【0030】電鋳終了後、スタンパーの膜厚を測定した
ところ、中央部近傍での膜厚は200±5μmの範囲で
あり、外周部での膜厚は200±8μmであって、十分
に均一なものであった。
ところ、中央部近傍での膜厚は200±5μmの範囲で
あり、外周部での膜厚は200±8μmであって、十分
に均一なものであった。
【0031】比較例1 原盤ホルダーの絶縁部材の部分を導電部材とし、銅製の
コンタクトリングを用いて実施例1と同様の条件で電鋳
した。電鋳終了後、スタンパーの膜厚を測定したとこ
ろ、中心部では200±6μmであったが、外周部とく
に端から8cm以内のところでは300±20μmであ
り、外周部の膜厚は厚くなってしまった。
コンタクトリングを用いて実施例1と同様の条件で電鋳
した。電鋳終了後、スタンパーの膜厚を測定したとこ
ろ、中心部では200±6μmであったが、外周部とく
に端から8cm以内のところでは300±20μmであ
り、外周部の膜厚は厚くなってしまった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果がある。 1.電鋳時の電気力線の集中をガラス原盤外周部からコ
ンタクトリング上へシフトさせるので、ガラス原盤上の
電鋳膜厚は常に均一となる。 2.研磨工程が簡略又は省略できるのでコストダウン、
かつ歩留りの向上につながる。 3.ホルダーのメンテナンスを特別必要としない。 4.コンタクトリングも安価な材料でよいのでコスト的
にも問題とならない。 5.スタンパーの有効領域を原盤の大きさとほぼ等しく
とれるので、有効領域を確保するために原盤を大きくし
なければならない等の作業性の悪化を生じさせることが
ない。
次のような効果がある。 1.電鋳時の電気力線の集中をガラス原盤外周部からコ
ンタクトリング上へシフトさせるので、ガラス原盤上の
電鋳膜厚は常に均一となる。 2.研磨工程が簡略又は省略できるのでコストダウン、
かつ歩留りの向上につながる。 3.ホルダーのメンテナンスを特別必要としない。 4.コンタクトリングも安価な材料でよいのでコスト的
にも問題とならない。 5.スタンパーの有効領域を原盤の大きさとほぼ等しく
とれるので、有効領域を確保するために原盤を大きくし
なければならない等の作業性の悪化を生じさせることが
ない。
【図1】本発明のスタンパの製造方法に用いる装置の一
例を示す概略断面図である。
例を示す概略断面図である。
【図2】本発明における電鋳方法に用られる電鋳装置の
一例を示す模式断面図である。
一例を示す模式断面図である。
【図3】スタンパーの一般的な製造工程を示す工程図で
ある。
ある。
1 ガラス原盤 1a ガラス板 2,2′ 導電化膜 3 絶縁部材 4 絶縁体物 5 導電部材 6 原盤ホルダー 7 固定ネジ 8 凹凸パターン 9 ニッケル球 10 コンタクトリング 11 スタンパー 12 電鋳液 13 電鋳膜
Claims (6)
- 【請求項1】 表面に凹凸のプリフォーマットパターン
及びその上に導電化膜が形成されてなるガラス原盤を、
該ガラス原盤の外形よりもやや大きめの溝を設けた原盤
ホルダーに装着し、コンタクトリングを介して導電化膜
と導通をとって電鋳を行ない導電化膜上に電鋳膜を形成
してスタンパーを製造する方法において、前記ガラス原
盤を設けた外側の周辺部に絶縁部材が設けられている原
盤ホルダーを用いることを特徴とするスタンパーの製造
方法。 - 【請求項2】 前記絶縁部材が、ガラス原盤の外側の幅
6〜12cmの範囲の周辺部に設けられている請求項1
記載のスタンパーの製造方法。 - 【請求項3】 前記コンタクトリングが、絶縁体の表面
に導電化処理膜を被覆したものからなる請求項1または
2記載のスタンパーの製造方法。 - 【請求項4】 前記コンタクトリングの導電化処理膜
が、ガラス原盤の導電化膜と同一物質からなる請求項3
記載のスタンパーの製造方法。 - 【請求項5】 前記コンタクトリングの導電化処理膜の
厚みが、コンタクトリングが接触する部分のガラス原盤
に形成されている導電化膜の厚みの±5%以内である請
求項3または4記載のスタンパーの製造方法。 - 【請求項6】 前記コンタクトリングの表面に被膜され
ている導電化処理膜の領域が、少なくとも前記原盤ホル
ダー内の絶縁部材の領域よりも大きい請求項3乃至5の
いずれかの項に記載のスタンパーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33535694A JPH08180474A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | スタンパーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33535694A JPH08180474A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | スタンパーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08180474A true JPH08180474A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18287620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33535694A Pending JPH08180474A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | スタンパーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08180474A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001228363A (ja) * | 2000-02-17 | 2001-08-24 | Shinichi Okamoto | 光ファイバコネクタ用部品の製造方法 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP33535694A patent/JPH08180474A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001228363A (ja) * | 2000-02-17 | 2001-08-24 | Shinichi Okamoto | 光ファイバコネクタ用部品の製造方法 |
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