JPH081793A - 光重合物質を用いたゴム成型物の硬化方法 - Google Patents

光重合物質を用いたゴム成型物の硬化方法

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JPH081793A
JPH081793A JP35541991A JP35541991A JPH081793A JP H081793 A JPH081793 A JP H081793A JP 35541991 A JP35541991 A JP 35541991A JP 35541991 A JP35541991 A JP 35541991A JP H081793 A JPH081793 A JP H081793A
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rubber
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oligomer
light
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Hiroshi Kuramochi
浩 倉持
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム成型物を硬化する方法を提供する。 【構成】 所望の性質のベースゴムを選び、ゴム成型物
を作る。ゴムは柔軟なので、複雑な形状の成型物でも金
型から取り出せる。一方、光を照射すると重合開始し、
先のゴム成型物と相溶性の良いモノマーやオリゴマーや
重合開始剤を選ぶ。これをゴム成型物に塗布すると、ゴ
ム成型物がモノマーなどを吸収する。これに光照射する
と、ゴム成型物中のモノマーやオリゴマーが重合するの
で、ゴム成型物が硬くなる。従って、プラスチックでは
作れないような複雑な形状の物で、かつプラスチックの
硬さの物を作ることができる。さらには、部分的に光を
照射しても良い。照射しなかった部分はモノマーやオリ
ゴマーが重合しない。このようにすると、部分的に硬い
ゴム成型物となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム成型物に光を照射
することにより、ゴム成型物全体またはゴム成型物の一
部を硬くする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硬さの硬い成型物は、プラスチックや硬
質ゴムを主な材料としているものが多い。プラスチック
や硬質ゴムは、硬いが脆い。成型に関しても、この点に
留意しなくてはならない。すなわち、金型から取り出し
易いような形状にしたり、それができない場合は、成型
方法を工夫したりしている。
【0003】例えば、逆テーパーの物をプラスチックで
成型すると、金型から取り出せない。形状は、金型から
成型物を引き抜き易いようにする必要がある。所望する
形状が金型から引き抜けない場合は、成型方法が工夫さ
れている。硬質ゴムの場合は割金型が用いられている。
しかし割金型を用いると、成型品にパーティッションラ
インができるので、外観上好ましくない。熱可塑性プラ
スチックは溶融するため、ブロー成型を採ることができ
る。しかし成型物の形状が複雑になると、この成型方法
ではできない。このようにプラスチックや硬質ゴムを材
料にすると、平板な形状のものしか作れない。
【0004】一方、ゴムを主な材料として作った成型物
は、弾性がある。従って、先述したような逆テーパーの
形状の成型物でも、ゴムの伸びを利用して、金型から取
り出すことができる。しかしゴム成型物は柔軟なため、
硬い成型物を作ることはできない。
【0005】先のように全体が硬い成型物ではなく、部
分的に硬い成型物が要求される場合がある。例えば、表
層だけ硬いようなものである。このようなものは、硬い
ものと柔らかいものを貼り合わせて作っていた。すなわ
ち、二つのものを作り、貼り合わせるというたくさんの
工程を必要とした。さらには、経時的に貼り合わせ面が
はがれてしまう場合が多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬い成型
物、特に金型から取り出しにくい形状の成型物を、簡単
に作る方法を提供する。また、成型物全体ではなく、部
分的に硬くする方法も提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の方法の概略を述
べる。 所望の形状の成型物を、ゴムを材料として作る。 光を照射すると重合するモノマーやオリゴマーと、必
要ならば重合開始剤を選ぶ。 のゴム成型物に、で選んだモノマーやオリゴマー
と重合開始剤を吸収させる。 光を照射する。 以下にこれを詳述する。
【0008】所望の形状の成型物を、ゴムを材料とし
て作る。本発明は、ほとんどすべてのゴムをベースゴム
とすることができる。すなわち、天然ゴム、イソプレン
ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロ
ロプレンゴム、アクリルニトリルブタジエンゴム、エチ
レンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、エチレン酢酸
ビニルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、などの中から選ぶことが
できる。従って、成型物を使用する条件に適したゴム
を、ベースゴムとすることができる。例えば、成型物に
耐候性が要求される場合は、エチレンプロピレンジエン
ゴムを選べばよい。2種類以上のゴムを選んで、混ぜて
も良い。
【0009】選んだベースゴムに適した配合を設定す
る。実施例で用いた配合を、表1に例示した。設定に沿
って、ベースゴムに加硫剤、加硫促進剤、充填剤、補強
剤などを加えて混練する。加硫剤や加硫促進剤は、モノ
マーやオリゴマーの光重合を阻害しないようなものを選
ぶ。また充填剤や補強剤は、好ましくは成型物の透明度
が高くなるように選ぶ。すなわち、照射する光が成型物
内部まで浸透するようにしたほうが良い。これを、所望
する形状に成型する。後述するように、本発明は成型物
にモノマーやオリゴマーを吸収させる。その分、成型物
は膨潤する。あらかじめこれを考慮して、成型物は所望
する大きさより少し小さく作っておく。金型を設計する
際は、この点に留意する。
【0010】光を照射すると重合するモノマーやオリ
ゴマーと、必要ならば重合開始剤を選ぶ。光を照射する
と重合するモノマーやオリゴマーは、主に、ビニル基、
アクロイル基、アリル基、内部不飽和基、カルボニル
基、フェニル基などを持つモノマーやオリゴマーであ
る。さらに具体的には、例えば、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、不飽和
ポリエステルなどのモノマーやオリゴマーである。これ
らの中では、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステ
ルが、種類も豊富で入手し易い。これらの中から、で
作ったゴム成型物と相溶性の良いものを選ぶ。例えば、
ゴム成型物のベースゴムに天然ゴムやスチレンブタジエ
ンゴムを選んだ場合、モノマーやオリゴマーには、スチ
レンが適している。ベースゴムにアクリルニトリルブタ
ジエンゴムを選んだ場合、アクリル酸エステルやメタク
リル酸エステルを選ぶことができる。モノマーやオリゴ
マーは2種類以上を選んで併せても良い。
【0011】これらは単独でも光重合するが、より速や
かに重合を進行させるためには、光重合開始剤を加える
と良い。光重合開始剤は、ベンゾインエーテル系、ベン
ジルケタール系、α−アシロキシムエステル系、アセト
フェノン系、ケトン系のものがある。さらに具体的に
は、例えば、イソブチルベンゾインエーテル、2、2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジエトキシ
アセトフェノン、ベンゾフェノンなどである。必要に応
じて、増感剤を加えても良い。増感剤はアミン類を用い
る。重合開始剤や増感剤は、選んだモノマーやオリゴマ
ーの光重合に適当なものを適当な量用いる。
【0012】のゴム成型物に、で選んだモノマー
やオリゴマーと重合開始剤を吸収させる。で選んだモ
ノマーやオリゴマーと重合開始剤を、適当な方法で、ゴ
ム成型物に吸収させる。それには、モノマーやオリゴマ
ーと重合開始剤を、ゴム成型物に塗布する。例えば、モ
ノマーなどをはけでゴム成型物に塗っても良い。モノマ
ーやオリゴマーの中に、ゴム成型物を浸漬する方法もあ
る。重合開始剤を用いる場合は、モノマーやオリゴマー
に、あらかじめこれを溶解しておく。オリゴマーの粘度
が高い場合は、オリゴマーをモノマーに混ぜて、適当な
粘度の溶液として用いると良い。また、適当な溶媒にモ
ノマーやオリゴマーと重合開始剤を溶解し、この溶液を
用いても良い。溶媒は、例えばモノマーやオリゴマーに
アクリル酸エステルを用いたなら、ベンゼン、トルエ
ン、塩素化炭化水素、テトラヒドロフラン、などを使用
できる。
【0013】光を照射する。選んだモノマーやオリゴ
マーの重合や、重合開始剤のラジカル化に適した波長の
光を選ぶ。例えばビニル基を持つモノマーやオリゴマー
は大体180〜250nm、スチレンやメチルビニルケ
トンは350〜360nm、重合開始剤では、ベンゾイ
ンエーテル系は240〜270nm、アセトフェノン系
は240〜350nmの波長が適当である。
【0014】モノマーやオリゴマーや重合開始剤を吸収
したゴム成型物に、適当な光源を用いて、選んだ波長の
光を照射する。照射時間は、約2秒〜3時間、好ましく
は約3秒〜5分間である。このくらいの時間になるよう
に、照射距離を設定する。溶媒を使ってモノマーなどを
ゴム成型物に吸収させた場合は、照射後、ゴム成型物を
暖めて、溶媒を揮散させる。
【0015】ゴム成型物の一部だけを硬化させたい場合
は、まず上述した〜を行って、モノマーやオリゴマ
ーや重合開始剤を吸収したゴム成型物を作る。そのゴム
成型物の硬化させたくない部分に、光を遮るような物を
付ける。そして、上述と同様に光を照射すれば良い。
【0016】
【作用】本発明はまず、所望する形状の成型物を、ゴム
を用いて作る。一方、光を照射すると重合開始するモノ
マーやオリゴマーの中で、所望する性質を持ち、かつ先
のゴム成型物と相溶性の良いものを選んでおく。また、
それらに適した重合開始剤も選んでおく。これらを、ま
たはこれらを溶媒に溶解した溶液をゴム成型物に塗布す
る。モノマーなどは、ゴム成型物と相溶性が良いものを
選んであるので、ゴム成型物の中にモノマーやオリゴマ
ーや重合開始剤は浸透する。ゴム成型物は、これらを吸
収した分、膨潤する。
【0017】このゴム成型物に光を照射すると、ゴム成
型物の中でモノマーやオリゴマーの重合が始まる。重合
開始剤を加えておくと、モノマーやオリゴマーの重合
は、より速やかになる。モノマーやオリゴマーは、重合
すると硬化する。ゴム成型物内部のモノマーやオリゴマ
ーも、重合して硬くなる。このようにしてゴム成型物を
硬化することができる。
【0018】先述したモノマーやオリゴマーや重合開始
剤は、遠紫外〜可視の領域の波長で重合する。この波長
の光は、物の内部までは浸透しない。しかしゴム成型物
の表層では、モノマーやオリゴマーや重合開始剤が光に
よってラジカルになる。だからゴム成型物の厚みが3m
m程度までであれば、成型物の中のモノマーやオリゴマ
ー全部が重合する。
【0019】それ以上の厚みになると、ゴム成型物の表
層の部分にあるモノマーやオリゴマーだけが重合し、深
部にあるモノマーやオリゴマーは重合しない。それも重
合させたい場合は、物の内部まで浸透するX線やγ線を
照射する。モノマーやオリゴマーや重合開始剤は、わず
かな線量で重合する。だからモノマーやオリゴマーを硬
化させるために照射したX線やγ線によって、ゴム部分
の物性が変化することはない。そのほか、モノマーやオ
リゴマーや重合開始剤を、嫌気硬化型や熱硬化型の組成
にすることもできる。これらの方法を使えば、厚手の成
型物も全体を硬化させることができる。
【0020】光を遮るようなものをゴム成型物に付け
て、光を照射すると、その部分に含まれたモノマーやオ
リゴマーや重合開始剤は、重合を開始しない。光を照射
した部分にあるモノマーやオリゴマーだけが重合して、
その部分だけが硬化する。このようにして部分的に硬い
成型物を作ることができる。
【0021】このままでも良いが、重合していないモノ
マーやオリゴマーを取り除くこともできる。先のように
して部分的に硬化したゴム成型物を、溶媒に浸漬する。
溶媒は、ゴム成型物に吸収させたモノマーやオリゴマー
の良溶媒を用いる。光を照射していない部分のモノマー
やオリゴマーは、重合していないので、溶媒に溶解す
る。モノマーやオリゴマーは、成型物の中から、外の溶
媒に溶解して出てくる。光を照射した部分は、モノマー
やオリゴマーは重合しているので、溶媒に溶解すること
はない。その後、ゴム成型物中の溶媒を揮散する。する
と、光を遮るものを付けた部分は、モノマーやオリゴマ
ーなどが抽出されたので、収縮する。またその部分はゴ
ム弾性が復元する。光を遮るものを付けていない部分
は、硬いままである。このようにすると、硬い部分と、
それより小さくてゴム弾性が高い柔軟な部分とがあるゴ
ム成型物を作ることができる。その1例を図1に示し
た。
【0022】
【図1】
【0023】上述したように、遠紫外〜可視の領域の波
長は、物の内部まで浸透しない。これを利用して、表面
だけ硬く、下層は弾性の高い成型物もできる。例えば、
厚みの厚いゴム成型物を作り、全体にモノマーやオリゴ
マーや重合開始剤を吸収させる。これに光照射すると、
照射した面だけが硬化する。すなわち、ゴム成型物の、
光を照射した面は約3mm程の厚みで硬くなる。その下
の層に残った未反応のモノマーやオリゴマーを、良溶媒
を使って、ゴム成型物から抽出する。この層は弾性が回
復する。このようにすると、照射した方の層は硬く、そ
の下の層はゴム弾性のある層となる。
【0024】尚、ゴム成型物を硬くする際、硬さを調整
することができる。それには、ゴム成型物に吸収させる
モノマーやオリゴマーの量を調整する方法と、モノマー
やオリゴマーの種類を選ぶ方法とがある。前者は、溶媒
に溶解してモノマーやオリゴマーをゴム成型物に吸収さ
せる。モノマーやオリゴマーの濃度を低くすれば、ゴム
成型物に吸収されるモノマーやオリゴマーの量が少なく
なる。これに光照射すれば、余り硬くない成型物とな
る。後者は、光を照射した後、弾性のある物となるモノ
マーやオリゴマーを選ぶ。例えばフレキシブルタイプの
ポリウレタンアクリレートがそれである。このポリウレ
タンアクリレートは、光重合後も比較的弾性がある。従
ってこれを吸収したゴム成型物に、光を照射すると、硬
いが弾性もあるゴム成型物となる。
【0025】
【実施例】
例A)ポリウレタンアクリレート系オリゴマーを使用し
た例 アクリルニトリルブタジエンゴムをベースゴムとして、
表1、Iの配合で混練する。長さ20cm、幅5cm、
厚み3mmのゴムシートを成型する。ポリウレタンアク
リレート系オリゴマーは、日本合成化学工業(株)、X
P−3000Bを用いた。XP−3000B 50部
を、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(共栄社油
脂(株))50部に加え、さらに光重合開始剤としてイ
ルガキュア184(チバ・ガイギー(株))2部を加え
て良く混ぜる。
【0026】この溶液に先のゴムシートを浸漬し、常温
で5時間放置する。取り出したら、ゴムシートの表面を
メチルエチルケトンで軽く洗う。これに光照射する。平
行型高圧水銀ランプ(オゾンレス)を用い、80W/c
m/灯、照射距離10cmで30秒間照射する。すると
柔軟だったゴムシートが、照射後はかなり硬い成型物と
なる。この成型物は硬いが、もろくない。押し曲げたり
しても、プラスチックで作ったものと異なり、たやすく
割れたりしない。
【0027】例B)ポリエステルアクリレート系オリゴ
マーを使用した例 クロロプレンゴムをベースゴムとして、表1、IIの配
合で混煉する。ポリエステルアクリレート系オリゴマー
は、日本化薬(株)KAYARADR−526Aを用い
た。KAYARAD 60部をトリメチロールプロパン
トリアクリレート(日本化薬(株)KAYARAD T
MPTA) 35部に加え、さらにベンゾフェノン(ア
ップジョン(株))3部とN、N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート(共栄社油脂(株))2部を加え、良
く混ぜる。
【0028】この溶液に先のゴムシートを浸漬して、常
温で5時間放置する。取り出したらゴムシートの表面を
テトラヒドロフランで軽く洗う。これに光を照射する。
照射条件は例Aと同じにした。すると柔軟だったゴムシ
ートが、照射後は非常に硬いプラスチック板のような物
に変化する。
【0029】例C)エポキシアクリレート系オリゴマー
を用いた例 アクリルニトリルブタジエンゴムをベースゴムとして、
例Aと同じゴムシートを成型する。エポキシアクリレー
ト系オリゴマーは、セラニーズケミカル(株)Celr
ad 3700を用いた。Celrad 60部に、ト
リメチロールプロパントリアクリレート(日本化薬
(株) KAYARADTMPTA)10部、2−エチ
ルヘキシルアクリレート(日本化薬(株))17部、酢
酸ビニル5部、安定剤としてMark275(アデカ・
アーガス(株))1部、重合開始剤としてベンゾインエ
チルエーテル(プファアルッアンドバウア(株))7部
を加え、良く混ぜる。
【0030】この溶液に、先のゴムシートを浸漬し、常
温で5時間放置する。取り出したらゴムシートの表面を
テトラヒドロフランで軽く洗う。これに光を照射する。
ゴムシートの中央に長さ7cm、幅5cmのアルミ箔を
置く。これに例Aと同じ条件で光を照射した。照射後、
テトラヒドロフランに浸漬して、3時間放置する。する
と図1のように、両側はプラスチックのように硬く、中
央部は薄いが柔軟な成型物が得られた。これは引っ張っ
たりねじったりしても、硬い部分が柔らかい部分からは
がれたりすることはない。
【0031】例D)スチレンモノマーを使用した例 スチレンブタジエンゴムをベースゴムとして、表1、I
IIの配合で混練する。これを例Aと同じ大きさのゴム
シートに成型する。スチレンモノマー93部に、重合開
始剤としてベンゾインエチルエーテル(プファアルッア
ンドバウア(株))7部を加える。
【0032】この溶液に先のゴムシートを浸漬し、常温
で3時間放置する。取り出したゴムシートに、300〜
380nmの波長の光を1分間照射する。 すると柔軟
だったゴムシートが、非常に硬い成型物となった。
【0033】
【効果】本発明は、まずゴムを用いて成型物を作る。成
型物はゴム弾性があるので、複雑な形状の物でも、金型
から引き出すことができる。これに、光照射すると重合
するモノマーやオリゴマーや、必要な重合開始剤を吸収
させ、光を照射する。モノマーやオリゴマーがゴム成型
物内部で重合するので、非常に硬い成型物となる。この
ように、プラスチックでは作れないような複雑な形状の
もので、かつプラスチックと同程度の硬さのものを、簡
単に作ることができる。この成型物はパーティッション
ラインがついていない。さらには、成型物の硬さを所望
する硬さに調節できる。また、本発明の方法で作った成
型物は、本体がゴムでできているので、強じんである。
落としたりたたいたりしても、プラスチック成型物のよ
うにもろく割れたりすることがない。
【0034】モノマーやオリゴマーや重合開始剤を吸収
した成型物に、部分的に光を照射し、その後、未反応の
モノマーやオリゴマーを成型物から取り去ると、大きさ
と柔軟性やゴム弾性とが部分的に異なった成型物とな
る。この成型物の硬い部分と柔らかく弾性のある部分
は、硬いものと柔らかいものを貼り合わせて作った場合
と異なり、はがれることがない。しかも、硬い部分と柔
らかい部分の境は、柔軟性が徐々に変化している。従っ
てこの成型物は、応力が頻繁に加えられても、境の部分
が折れたりすることがない。このようなものはこれまで
なかったが、本発明によって簡単に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例Cの方法で作った、部分的に硬いゴム成型物
の断面図である。
【符号の説明】
1 光を照射して硬くなった部分 2 1から3へ硬さが変化する部分 3 光を照射していないので、柔軟性とゴム弾性がある
部分
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムを架橋して成型物を作り、光を照射
    すると重合するモノマーまたは/およびオリゴマーを該
    ゴム成型物に吸収させ、これに光を照射すること、を特
    徴としたゴム成型物の硬化方法。
  2. 【請求項2】 ゴムを架橋して成型物を作り、光を照射
    すると重合するモノマーまたは/およびオリゴマーおよ
    び光重合開始剤を該ゴム成型物に吸収させ、これに光を
    照射すること、を特徴とした特許請求の範囲第1項記載
    のゴム成型物の硬化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、光を
    照射する際、ゴム成型物の一部に照射し、その後、該ゴ
    ム成型物から該モノマーまたは/および該オリゴマーお
    よび該光重合開始剤を取り除くことを特徴としたゴム成
    型物の部分的な硬化方法。
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