JPH08179389A - 非線形光学材料及び非線形光導波路素子 - Google Patents

非線形光学材料及び非線形光導波路素子

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JPH08179389A
JPH08179389A JP32223994A JP32223994A JPH08179389A JP H08179389 A JPH08179389 A JP H08179389A JP 32223994 A JP32223994 A JP 32223994A JP 32223994 A JP32223994 A JP 32223994A JP H08179389 A JPH08179389 A JP H08179389A
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group
compound
nonlinear optical
polymer
linear optical
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JP32223994A
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Kazuo Hirota
一雄 広田
Masahiro Hosoda
雅弘 細田
Kazuo Tai
和夫 田井
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな2次以上の非線形光学効果を示し、光
伝搬損失の少ない非線形光学材料及びそれを用いてなる
非線形光導波路素子を提供する。 【構成】 有機非線形光学化合物が高分子物質に配合さ
れてなる非線形光学化合物配合高分子組成物及び又は有
機非線形光学化合物が高分子化合物に結合されてなる非
線形光学化合物担持高分子化合物において、高分子化合
物の水素の少なくとも70%が重水素によって置換され
てなることを特徴とする非線形光学材料及び上記非線形
光学材料を有機非線形光学層に含有することを特徴とす
る非線形光導波路素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光集積回路等に利用さ
れる非線形光学材料及び非線形光学導波路素子に関し、
さらに詳しくは、大きな二次または三次の非線形光学特
性を有する有機非線形光学化合物が重水素置換高分子中
に含有されてなる非線形光学材料ならびに、この材料を
含有する非線形光学導波路素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の非線形光学材料は、機能性の光
学素子や光学部品に使用して非線形光学効果を発現する
素材物質のことである。ここにいう非線形光学効果と
は、外部強電界により誘起される原子や分子の分極にお
いて、非線形分極が無視できなくなった結果生じる光学
効果をいう。例えば、2次の非線形光学効果ではポッケ
ルス効果、パラメトリック発振、第2高調波発生(SH
G)等が、また、3次の非線形光学効果ではカー効果、
静電誘導SHG、第3高調波発生(THG)、光強度に
よる屈折率の変化などが知られている。2次非線形光学
効果は、波長変換(SHG)素子、電気光学変調器等
に、3次の非線形光学効果は、波長変換(THG)素
子、高速光シャッター光演算、光双安定性素子、光スイ
ッチング等への応用が可能である。
【0003】非線形光学材料としては、従来から、リン
酸二水素化カリウム(KDP)やニオブ酸リチウム(Li
NbO3)等の無機強誘電体が知られ(Landolt-Bormstein
NewSeries, Group III, Grystaland Solid State Physi
cs, Vol 12)、光周波数逓倍素子として実用化されてい
る(新版レーザーハンドブック、第432頁〜第440
頁、朝倉書店)。しかし、これらの無機強誘電体より大
きい非線形光学応答を示す2-メチル-4- ニトロアニリン
(MNA)が、1979年にB. F. Levineらによって発
見されて以来、有機非線形光学材料の研究開発が積極的
に行われている。
【0004】これら有機非線形光学材料は、無機強誘電
体より大きい非線形光学定数、速い非線形光学応答や高
い破壊しきい値等が期待できる点で新しい光学材料とし
ての用途展開が期待できる上に、分子設計やデバイス化
の多様性を有するという利点を有し、将来のオプトエレ
クトロニクス分野の基幹材料として注目されている。
【0005】実際、MNA、1-(4- ニトロフェニル)-3,
5-ジメチルピラゾール(DMNP)、(2,2- ジシアノビ
ニル) アニソール(DIVA)や4'- ニトロベンジリデ
ン-3-アセトアミノ-4- メトキシアニリン(MNBA)
から得られるバルク単結晶は、波長変換材料として用い
られている。それらの材料をファイバー型やスラブ型光
導波路に加工して、光周波数逓倍素子として試作されて
いる(光機能材料、第41頁〜第105頁、共立出
版)。
【0006】また、4-〔N-(2- ヒドロトキシエチル)-N-
エチルアミノ〕-4'-ニトロアゾベンゼン (DR-1)をメ
タクリル酸エステルの側鎖に導入し、印加電場によって
配向させることにより発現するポッケルス効果を用いた
電気光学変調器の試作が報告されている。さらに、大き
な3次の非線形光学効果を示すポリジアセチレンをスラ
ブ型光導波路に応用し、光スイッチング素子へ展開した
例も示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、非線形光学効
果を示す材料を用いて、光素子を作成する場合には、光
導波路を構築する必要がある。光導波路内で、効率的に
非線形光学効果を発現させるためには、用いる材料が、
大きな非線形光学定数を有し、光の伝搬特性に優れてい
ることが望まれる。
【0008】一般にこれらの光導波路を使用する際の光
源の波長は1.3μmもしくは1.5μm帯のものが使用さ
れるが、有機材料の炭素ー水素、酸素ー水素結合はこの
領域に吸収を持ち、光の透過性が落ち、損失が大きくな
る。
【0009】一般に、非線形光学定数は、非線形光学化
合物の含有量を多くすることにより、大きくなることが
知られている。上記に記載した材料を用いて光素子を形
成させる場合、非線形光学化合物の含有量を増加させる
必要がある。しかしながら、非線形光学化合物の含有量
を多くすると、化合物の凝集や結晶化が起こり、光学的
に透明かつ均一な導波路が得られない等の現象が観察さ
れていた。その結果、光伝搬損失特性が、非常に低下す
るといった問題が生じ、光素子を構築するのが非常に困
難であった。さらに、非線形光学材料を用い、配向を行
なうことで非線形光学効果を発現させることが必要とさ
れるが、一般には配向の緩和が起こり、非線形光学効果
が失われていく問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点に鑑みて鋭意検討した結果、非線形光学化合物を配合
もしくは担持させる高分子材料に、その構成分子鎖の水
素を重水素により置換した材料を用いることで、大きな
二次及び三次の非線形光学特性を示し、なおかつ透明性
に優れ光の損失の少ない非線形光学材料を得た。さら
に、本発明者らは、上記の非線形光学材料を用いること
により、光変調特性、光スイッチング特性、光双安定性
の優れた非線形光学導波路素子を得た。即ち、本発明
は、有機非線形光学化合物が高分子物質中に溶解もしく
は分散してなる非線形光学化合物配合高分子組成物及び
又は有機非線形光学化合物が高分子化合物に結合又は配
位されてなる非線形光学化合物担持高分子化合物を含有
する非線形光学材料において、高分子化合物中の水素の
少なくとも70%が重水素によって置換されているもの
よりなることを特徴とする非線形光学材料を要旨とする
ものであり、また、この非線形光学材料を含有してなる
非線形光学導波路素子を要旨とするものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。有機非線
形光学化合物としては、前記した2-メチル-4- ニトロア
リニン (MNA) 、1-(4- ニトロフェニル)-3,5-ジメチ
ルピラゾール (DMNP) 、2-(2,2-ジシアノビニル)
アニソール(DIVA)、4'- ニトロベンジリデン-3-
アセトアミノ-4- メトキシアニリン(MNBA)、4-
〔 N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルアミノ〕-4'-ニ
トロアゾベンゼン(DR-1)、その他、4-ニトロアニリ
ン、2-ニトロアニリン、3-ニトロアニリン、2-メチル-4
- ニトロアニリン、2-メチル-4- ニトロ-N- メチルアニ
リン、4-ニトロ-N- シアノメチルアニリン、N,N-ジメチ
ル-4- ニトロアニリン、2-アミノ-5- ニトロピリジン、
2-(N- シクロオクチル) アミノ-5- ニトロピリジン、4-
〔 1-(2-メチロール) ピロリジニル〕- ニトロベンゼ
ン、2-〔 1-(2-メチロール) ピロリジニル〕-3- ニトロ
ピリジン、2-〔N-(α- メチルベンジル) アミノ〕-5-
ニトロピリジン、メチル-N-(2,4-ジニトロフェニル) ア
ラニネート、1-(4- ニトロフェニル)-3,5-フェニルピロ
ール、2,4-ジニトロアニリン、2-フルオロニトロベンゼ
ン、4-フルオロニトロアニリン、2-クロロ-4- ニトロア
ニリン、2-ブロモ-4- ニトロアニリン、4-ニトロ-2-(N-
アセチル) アミノ-N,N- ジメチルアニリン、3-メチル-4
- ニトロピリジンN-オキサイド、4-ニトロアニソール、
4-ニトロトルエン、4-シアノアニリン、4-シアノ-N,N-
ジメチルアニリン、4-シアノアニソール、4-シアノトル
エン、4-アミノアセトフェノン、4-N,N-ジメチルアミノ
ピリジンンN-オキサイド、4-N,N-ジメチルアミノ- β-
ニトロスチレン、4- N,N- ジメチルアミノシンナムアル
デヒド、4-メトキシシンナムアルデヒド、1-(4-N,N- ジ
メチルアミノフェニル)-4-ニトロブタ-1,3- ジエン、1-
(4- シアノフェニル)-4-(4-N,N- ジメチルアミノフェニ
ル)-ブタ-1,3- ジエン、4-ニトロ- トランス- スチルベ
ン、4-クロロ- トランス- スチルベン、トランス-4- ア
ザスチルベン、4-アミノ- トランス- スチルベン、4-N,
N-ジメチルアミノ- トランス- スチルベン、4-アミノ-
4'-ニトロ- トランス- スチルベン、4-N,N-ジメチルア
ミノ-4'-ニトロ- トランス- スチルベン、3-メチル-4-
メトキシ-4'-ニトロ- トランス- スチルベン、4-メチル
-4'-ニトロ -トランス- スチルベン、4-クロロ-4'-ニト
ロ- トランス- スチルベン、4-メトキシ-4'-シアノ- ト
ランス- スチルベン、4-N,N-ジメチルアミノ-4'-クロロ
- トランス-スチルベン、4 -N,N- ジメチルアミノ-4'-
アザスチルベンN-オキサイド、2-(4-シアノメチレン-
シクロヘキサ-2,5- ジエニリジン) イミダゾリジン、2-
(4- ジシアノメチレン- シクロヘキサ-2,5- ジエニリジ
ン) イミダゾリジン、4-〔 (1-メチル−4-(1H)- ピリジ
ニデン) エチリデン〕2,5-シクロヘキサジエン-1- オ
ン、3-エチル -2-〔 2-(4-オキソ-2,5- シクロヘキサジ
エニリデン) エチリデン〕-2,3- ジヒドロベンゾチアゾ
ール、2-〔 6-(4-カルボキシフェニルアミノ) シクロヘ
キサ-2,4- ジエニリデン〕-3- エチル-2,3- ジヒドロキ
シベンゾチアゾール、モノメチルウレア、sym-ジメチル
ウレア、テトラメチルウレア、N,N'- ジ(4-エチルカル
ボキシル) フェニル- メチレンジアミン、テトラメチル
テトラチアフルバレン・シアノエトキシカルボニルメチ
レン結合物(電荷移動錯体)、N-メチルメロシアニン、
N-オクタデシルメロシアニン等、各種の従来公知又は未
知の非線形光学特性を有する有機化合物が使用できる。
【0012】これらの中でも特に本発明の効果を発現す
る上で有望な物質としては、一般式〔1〕で表される化
合物(以下、〔1〕化合物と略称する。)である。
【0013】
【化3】
【0014】(上式中、πi 〜πk は、それぞれ、単環
式あるいは縮合多環式のi員環の環化合物、j員環の環
化合物及びk員環の環化合物からなるπ電子共役系の環
状化合物、−X=Y−は各環状化合物を連結する共役系
の連結子で、このX及びYは、それぞれCH、N及びN
→Oからなる群より選ばれた一対の原子又は原子団の組
み合わせ、nは、πk 系環状化合物・連結子対群の単位
数で、0以上の整数、A1 〜Aiqは、i員環の環化合物
のiq個の置換基で、それぞれ水素原子、アルキル基あ
るいは電子吸引基、B1 〜Bjqは、j員環の環化合物の
jq個の置換基で、それぞれ水素原子、アルキル基ある
いは電子供与基、R1 〜Rkqは、k員環の環化合物のk
q個の置換基で、それぞれ水素原子あるいはアルキル基
を表す。ただし、A1 〜Aiqの少なくとも一つは電子吸
引基であり、B1 〜Bjqの少なくとも一つは電子供与基
であり、πk 系環状化合物・連結子対群は、各単位毎に
環状化合物の単環の員環数、環種、あるいは縮合環の環
数及び員環数、環種の組合わせ、各置換基の種類、配
置、及び又は、連結子の種類、向き、結合位置等の構造
構成が同じか又は異なる環状化合物・連結子対群を表
す。)
【0015】ここで、π電子共役系の環状化合物である
πi 〜πk の各骨格構成体の具体的例としては、ベンゼ
ン環、ピリミジン環、オキサゾール環、フラン環、チア
ゾール環、チアジアゾール環、オキサチアゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾオキ
サチアゾール環、ナフタレン環、アントラセン環、イソ
キノリン環等の芳香族化合物が挙げられる。これらうち
で特に好ましい構成体は、ベンゼン環、チアゾール環、
チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフタレン環
等である。
【0016】原子又は原子団の対X及びYの組み合わせ
よりなる連結子−X=Y−の例としては、−CH=CH
−、−CH=N−、−N=N−、−CH=(N→O)
−、−N=(N→O)−等の分子式によって表される、
それぞれ、ビニレン基、アゾメチン基、アゾ基、ニトロ
ン基、アゾキシ基等の基が挙げられる。
【0017】B1 〜Bjqにおける電子供与基は、−
R'1、−OR'1、−SR'1、−NR'1R'2、−N=1R'2
等の一般式で表される基が好例として挙げられる。ここ
でR'1及びR'2は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数4〜8のシクロアルキル基及び−
(CH2)p OH、−(CH2)p SH、−(CH2)p NH
2 等のアルキル基誘導体(ここで、p は、1〜6の整数
である。)からなる群より選ばれた基である。また、 1
R'2は、シクロアルキレン基を表し、−N= の = は、
1R'2の両端の結合基が窒素原子の2個の結合基と環状
に連結している様を表示する。
【0018】電子供与基の具体例としては、アルキル
基、フェノール基、アルキルエーテル基、チオフェノー
ル基、アルキルチオエーテル基、アミノ基、アルキルア
ミン基、ジアルキルアミン基、シクロアルキルアミン
基、シクロアルキレンアミン基あるいはそれらの基のア
ルキル基末端に水酸基、チオール基、アミノ基が置換し
た誘導体等が挙げられる。
【0019】電子供与基として特に好適な例は、上記ア
ミノ基又はアミノ基誘導体−NR'1R'2が推奨される。
【0020】A1 〜Aiqにおける電子吸引基としては、
ハロゲン原子、ケトン基、アルデヒド基、カルボキシル
基、ニトロ基、ニトリル基、ニトロビニル基、アルデヒ
ドビニル基、ニトロブタジエニル基、ジシアノビニル
基、トリシアノビニル基、アルキルスルホニル基、パー
フルオロアルキルスルホニル基、アザ芳香環N-オキサイ
ド基等が挙げられる。ここで、ハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好適例である。ま
た、パーフルオロアルキルスルホニル基としては、一般
式〔2〕で表される基が好適に使用し得る。
【0021】
【化4】
【0022】ここで、メチレン基の繰り返し単位数l
は、0から2まで、パーフルオロアルキレン基の繰り返
し単位数mは、1から10までの値を有する基が好適例
として推奨される。また、置換基Zは、水素原子、電子
吸引基あるいは連結性誘導基を表し、この電子吸引基と
しては、ハロゲン原子、ニトロ基、ジシアノビニル基及
びトリシアノビニル基からなる群より選ばれた基が好適
例として推奨される。なお上記のハロゲン原子として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好適例として挙
げられる。
【0023】また、連結性誘導基とは、高分子主鎖ある
いは側鎖(又は置換基)に共有結合、イオン結合、配位
結合等の結合によって連結し得る官能性置換基のことで
あって、アルデヒド基、カルボキシル基、カルボキシル
アニオン基、ジカルボン酸無水物基、ジカルボン酸モノ
アミド基、スルフォン酸基、スルフォン酸アニオン基、
水酸基、メチロール基、メチロールアミノ基、フェノー
ル基、イソシアネート基、アミノ基、アンモニウムカチ
オン基、エポキシ基、イミノ二酢酸アニオン基等の官能
性置換基が好適な例として挙げられる。
【0024】一般式〔2〕で表されるパーフルオロアル
キルスルホニル基の具体例としては、F(CF2)m SO
2 基、HO(CH2)l ( CF2)m SO2 基、HOOC
(CH2)l ( CF2)m SO2 基(l=1〜2、m=1〜
10)等が挙げられる。上記したA1 〜Aiqにおける電
子吸引基のうちで特に好適な例は、フッ素原子、ニトロ
基、ジシアノビニル基、トリシアノビニル基及びパーフ
ルオロアルキルスルホニル基からなる群より選ばれた基
が挙げられる。
【0025】置換基R1 〜Rkqとしては、それぞれ水素
原子又は炭素数1から8までのアルキル基、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、ブチ
ル基、iso-ブチル基、 tert-ブチル基、 sec- ブチル
基、アミル基、iso-アミル基、tert-アミル基、 sec-
アミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、 2- エチルヘキシル基が具体例として
挙げられる。
【0026】上記した〔1〕化合物は、その他の有機非
線形光学化合物と比較して非線形光学効果が優れている
上に、ポーリングが容易であり、多くの担体高分子との
親和性にも優れている等の数々の長所を有する。本発明
にて好適に使用される〔1〕化合物の具体例としては、
以下の化合物が例示される。 4-〔 N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルアミノ〕-4'-ニ
トロアゾベンゼン(DR-1;式〔3〕で表される化合
物)、
【0027】
【化5】
【0028】4-〔 N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルア
ミノ〕-4'-パーフルオロブチルスルホニルアゾベンゼン
(FS-1;式〔4〕にて表される化合物) 、
【0029】
【化6】
【0030】4-〔 4-(4-パーフルオロブチルスルホニル
フェニルアゾ)-1- フェニルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒ
ドロキシエチル)アニリン(DFS-1;式〔5〕にて表
される化合物) 、
【0031】
【化7】
【0032】4-〔 N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルア
ミノ〕-4'-フルオロアゾベンゼン、4-〔 N-(2-ヒドロキ
シエチル)-N-エチルアミノ〕-4'-ジシアノビニルアゾベ
ンゼン、4-〔 N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルアミ
ノ〕-4'-トリシアノビニルアゾベンゼン、4-〔 4-(4-フ
ルオロフェニルアゾ)-1- ナフチルアゾ〕-N- エチル-N
-(2-ヒドロキシエチル)アニリン、4-〔 4-(4-ニトロフ
ェニルアゾ)-1- ナフチルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒド
ロキシエチル)アニリン、4-〔 4-(4-ジシアノビニルフ
ェニルアゾ)-1- ナフチルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒド
ロキシエチル)アニリン、4-〔 4-(4-トリシアノビニル
フェニルアゾ)-1- ナフチルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒ
ドロキシエチル)アニリン、4-〔 4-(2,4-ジパーフルオ
ロブチルスルホニルフェニルアゾ)-1-ナフチルアゾ〕-N
- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-
(2,4,6-トリパーフルオロブチルスルホニルフェニルア
ゾ)-1-ナフチルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチ
ル) アニリン、4-〔 4-(4-パーフルオロブチルスルホニ
ルフェニルアゾ) 2,6-ジエチルフェニルアゾ〕-N- エチ
ル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-(2,4 -
ジパーフルオロブチルスルホニルフェニルアゾ) 2,6-ジ
エチルフェニルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチ
ル) アニリン、4-〔 4-(2,4,6-トリパーフルオロブチル
スルホニルフェニルアゾ) 2,6-ジエチルフェニルアゾ〕
-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン、4-〔 4
-(4-パーフルオロブチルスルホニルフェニルアゾ) フェ
ニルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリ
ン、4-〔 4-(2,4-ジパーフルオロブチルスルホニルフェ
ニルアゾ) フェニルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシ
エチル) アニリン、4-〔 4-(2,4,6-トリパーフルオロブ
チルスルホニルフェニルアゾ)フェニルアゾ〕-N- エチ
ル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-(4-ヒド
ロキシメチレンパーフルオロブチルスルホニルフェニル
アゾ)-1-ナフチルアゾ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエ
チル) アニリン、4-〔 4-(4-ヒドロキシメチレンパーフ
ルオロブチルスルホニルフェニルアゾ) 2,6-ジエチルフ
ェニルアゾ〕-N-エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニ
リン、4-〔 4-(4-パーフルオロブチルスルホニルフェニ
ルビニレン)-1-ナフチルビニレン〕-N- エチル-N-(2-ヒ
ドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-(2,4-ジパーフルオ
ロブチルスルホニルフェニルビニレン)-1-ナフチルビニ
レン〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン、
4-〔4-(2,4,6-トリパーフルオロブチルスルホニルフェ
ニルビニレン) -1- ナフチルビニレン〕-N- エチル-N-
(2-ヒドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-(4-パーフル
オロブチルスルホニルフェニルアゾキシ)-1-ナフチルア
ゾキシ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリ
ン、4-〔 4-(2,4-ジパーフルオロブチルスルホニルフェ
ニルアゾキシ)-1-ナフチルアゾキシ〕-N- エチル-N-(2-
ヒドロキシエチル)アニリン、4-〔 4-(2,4,6-トリパー
フルオロブチルスルホニルフェニルアゾキシ) ナフチル
アゾキシ〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリ
ン、4-〔 4-(4-パーフルオロブチルスルホニルフェニル
アゾメチン) フェニルアゾメチン〕-N- エチル-N-(2-ヒ
ドロキシエチル) アニリン、4-〔 4-(4-パーフルオロブ
チルスルホニルフェニルアゾメチン)-1-ナフチルアゾメ
チン〕-N- エチル-N-(2-ヒドロキシエチル) アニリン。
【0033】これらの有機非線形光学化合物は、以下に
例示する2種の存在形態にて高分子物質に含有させるこ
とにより、最も好適に前記した非線形光学効果を発現さ
せることができる。すなわち、第1の形態は、上記した
非線形光学効果を示す1種以上の有機化合物あるいはそ
れらの誘導体を高分子物質に溶解あるいは分散させてな
る非線形光学化合物配合高分子組成物(以下,本高分子
組成物と略称する。)であり、第2の形態は、それらの
有機化合物あるいは化合物群を高分子化合物の主鎖ある
いは側鎖に共有結合、イオン結合、配位結合、包接等の
結合及び又は配位によって担持させた非線形光学化合物
担持高分子化合物あるいはそれらの少なくとも1種を含
有する高分子組成物(以下,本担持高分子化合物と略称
する。)である。なお、上記の高分子物質とは、単一高
分子化合物、2種以上の高分子化合物の混合物(ポリマ
ーブレンドあるいはポリマーアロイ)又はこれら高分子
化合物あるいはそれらの混合物に対して有機化合物及び
あるいは無機化合物(単体元素又は金属を含む)等の物
質を含有する高分子組成物等の物質の総称を意味する。
【0034】本担持高分子化合物において、担体高分子
に対する有機非線形光学化合物の結合部位は、同化合物
分子のいずれ位置でも構わないが、特に電子吸引基の末
端あるいは電子供与基の末端に設定するのが好ましい。
例えば、〔1〕化合物を本有機非線形光学化合物として
採用する場合、一般式〔2〕で表される電子吸引基の連
結性誘導基又は電子供与基のアルキル基誘導体の前記し
た官能性末端基を担体高分子の官能基と反応・イオン結
合・配位あるい包接せせて結合する方法が推奨される。
【0035】上記両存在形態とも、全非線形光学材料中
の非線形光学効果を示す有機化合物あるいはそれらの誘
導体、すなわち、有機非線形光学化合物の存在比率は、
0.1〜80重量%であることが必要である。もし、この
値が0.1重量%を下回る場合は、本発明の効果を十分に
発揮し得ない結果となる。また、80重量%を上回る場
合には、高分子物質への含有が不充分となり、有機非線
形光学化合物が高分子物質に対して不均質に分散した状
態となり、光伝搬性が著しく低下する。
【0036】第1の存在形態に比較して第2の存在形態
の場合には、高分子物質中の有機非線形光学化合物の最
大含有量が向上し、電気光学効果の大きな材料が得られ
る。
【0037】上記高分子物質の主成分をなす高分子化合
物のベースポリマー素材としては、本発明の有機非線形
光学化合物と親和性の高い高分子で、かつ透明性の高い
物質であって、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ4-メチルペンテン-1(TPX) 、エチレン系アイオ
マー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル、ポリアクリルニトリル、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプ
ロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、
ポリエチレン酢酸ビニル、ポリエチレンビニルアルコー
ル、ポリビニルフェノール、ポリビニルアミン、ポリア
リルアミン、ポリビニルマレイン酸無水物、アクリルニ
トリル−スチレン共重合体、アクリルニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチ
レン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液
晶ポリエステル、ポリカーボネート(ビスフェノールカ
ーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート等)、ポリアリレート(ビスフェノール・テレ/イ
ソフタレート等)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン
66、ナイロン46、ナイロン12、アラミド等)、ポ
リイミド、ポリウレタン、ポリジアリルフタレート、エ
ポキシ樹脂、メラニン樹脂、不飽和ポリエステル、シリ
コーン樹脂、再生セルローズ、酢酸セルローズ、硝酸セ
ルローズ、カルボキシメチルセルローズ、キチン、キト
サン等の高分子物質あるいはこれら高分子の繰返し単位
を主成分とする下記反応性基含有成分を含むその他成分
との共重合体、上記各高分子物質の構成単位を2種以上
含有する共重合体、上記高分子物質を1種以上含有する
ポリマーアロイ又は上記高分子物質の下記反応性基誘導
体等が挙げられる。
【0038】本担持高分子化合物における好ましい担体
高分子のベースポリマー素材としては、上記例示の高分
子化合物において、カルボキシル基、カルボキシルアニ
オン基、スルフォン酸アニオン基、水酸基、メチロール
基、メチロールアミノ基、フェノール基、イソシアネー
ト基、アミノ基、アンモニウムカチオン基、エポキシ
基、イミノ二酢酸アニオン基等の本有機非線形光学化合
物又はその誘導体と化学結合(共有結合、イオン結合又
は配位結合)あるいは包接化し得る官能基を含有する高
分子化合物、あるいは、本有機非線形光学化合物又はそ
の誘導体をモノマー単位、共重合単位、構成単位あるい
は共構成単位とする高分子化合物等が挙げられる。
【0039】上記各高分子化合物ベースポリマー素材に
おいて、炭素、窒素、酸素等の構成原子に結合する水素
原子の少なくとも70%が重水素によって置換されてな
る化合物が本発明の非線形光学材料の対象とする高分子
物質の主構成物である。高分子化合物における水素原子
の重水素置換の方法は、溶液状の高分子化合物ベースポ
リマー素材を重水に浸漬し置換する方法、重水素置換し
たモノマーあるいは高分子の各構成単位を重合する方法
等の従来公知の各方法を採用することができる。
【0040】上記高分子のうち、特に好適な例として
は、透明性に優れたポリメチルメタクリレート、ポリメ
タクリレート−アクリレート共重合体、ポリスチレン、
ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリアリレート、
ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂等の高分子化合物の重水素化物が挙
げられる。
【0041】高分子の分子量は、重量平均分子量; Mw
が3,000〜1,000,000のものが好例として推奨さ
れる。なお、このうち特にMw 5,000〜100,00
0のものが好ましい。
【0042】本高分子組成物の場合、有機非線形光学化
合物は、上記高分子物質中に溶解及び又は分散させて使
用されるが、後者の場合においても分散状態が均一なも
のが望ましい。
【0043】本発明の非線形光学材料は、前記したよう
に、〔1〕化合物を高分子物質に配合した本高分子組成
物あるいは本化合物を担持した本担持高分子化合物を含
有する物質が特に好適な材料であるが、これに〔1〕化
合物以外の有機非線形光学化合物、それを配合した高分
子組成物あるいはそれを担持した担持高分子化合物をそ
れぞれ混合配合した高分子組成物も好適に使用すること
ができる。
【0044】また、高分子自身が非線形光学効果を示す
有機非線形光学材料を含んでもよい。この有機非線形光
学材料の例としては、従来公知のポリジアセチレン誘導
体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリアニリン誘導
体、ポリチオフェン誘導体、ポリジイン誘導体、ポリピ
ロール誘導体、ポリフタロシアニン誘導体等が挙げられ
る。
【0045】本発明の非線形光学材料には、必要に応じ
て、前記有機非線形光学化合物及びそれを配合又は担持
する高分子物質以外の成分を配合してもよい。例えば、
ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エス
テル等の光安定剤や、光や熱によって硬化・架橋する感
光性樹脂,熱硬化剤等の配合剤を添加するのも有効であ
る。一般に、これらの配合剤の含有量は、非線形光学材
料に対し0.5〜30重量%であるが、特に2〜20重量
%が好ましい。
【0046】次に、本発明の非線形光学材料を用いて作
成された本発明の非線形光導波路素子について詳述す
る。本発明の非線形光学材料を平板状の基板表面に被覆
し薄膜を形成して非線形光学層とし、そのまま、あるい
はこれに上記非線形光学層より僅か高屈折率の素材より
なる光導波路チャネルを形成して、本発明の非線形光導
波路素子が作成される。上記非線形光学層は、光が素子
中を伝搬する際に非線形光学効果を生じさせる層であ
る。
【0047】また、本発明の非線形光導波路素子は、基
板表面にまず溝状の光導波路を形成し、その導波路内に
薄膜状の非線形光学層を形成する方法も採用することが
できる。
【0048】上記非線形光導波路素子の基板の素材例と
しては、石英、パイレックスガラス、グラファイト、シ
リコン、二硫化モリブデン、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム等が主に使用される。基板の厚さは、特に限定され
ないが、0.1mm以上が好ましい。特に基板の厚さが、
0.1mmより小さいと、基板の平面性と望ましい強度が
得られないという問題が生じる。
【0049】上記非線形光学層の膜厚は、基板の屈折
率、非線形光学層の屈折率、非線形光学層の非線形感受
率等により異なるが、一般に、0.1〜5μmが適切であ
る。非線形光学層の膜厚が、0.1μmより薄いと、充分
な非線形光学効果が得られないという問題が生じ、一
方、非線形光学層の膜厚が5μmより大きいと、導波光
の制御が困難になるという問題が生じる。特に好ましく
は、0.3〜2μmの膜厚が推奨される。
【0050】本非線形光学材料を基板上に製膜する方法
としては、スピンコート法、キャスト法、ディップコー
ト法、溶融プレス法、蒸着法、LB膜法、エピタキシャ
ル法等の公知の技術を用いることができる。このうち、
スピンコート法が特に好ましい。スピンコート法、キャ
スト法、ディップコート法で製膜する場合には、非線形
光学材料と有機高分子をアセトン、メチルエチルケト
ン、クロロホルム、塩化メチレン、ジオキサン、DM
F、DMA、ピリジン、トルエン、酢酸エチル等の有機
溶媒に溶解して、この溶液を基板上に塗布する。
【0051】非線形光導波路素子は、非線形光学層の薄
膜にそのまま光を伝搬させる平板導波路と非線形光学層
よりわずか屈折率の大きな素材にてチャネル状の導波路
を設けて光をそのチャネル路内に導くチャネル型導波路
素子が広く普及している。チャネル型導波路素子の場
合、さらに導波路チャネル材が基板材と同質のものすな
わち基板に溝状に導波路を穿ったものと別種のものとが
ある。後者の場合、その導波路チャネル材の例として
は、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート等
の透明樹脂、ガラス、As2S3 、 As2S5、ZnO 、LiTaO3
LiTaO3、Nb2O5、Ta2O5 、Si3N4 等が挙げられる。この
うち、ガラス、ポリメチルメタアクリレート、ZnO が特
に好ましい。
【0052】本発明の非線形光導波路素子の導波路形状
は、スラブ型、チャネル型、ボール型等の形状のものガ
使用できる。
【0053】上記の導波路の断面形状及び長さは、導波
路の伝搬損失及び屈折率によるため特に限定されない
が、スラブ型の場合には、導波路層の厚みは0.05〜3
μmが適切であり、長さは、1〜30mmのものがよく
使用される。チャネル型の場合には、チャネル間の距離
は、2〜30μmが適切である。
【0054】スラブ型導波路を作製するには、スピンコ
ート法、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオン
交換法イオン注入法、エピタキシャル法等を用いること
ができる。また、チャネル型導波路を作製するには、イ
オン交換法、ホトリソグラフィー法、エッチング法、ス
パッタリング法、イオン注入法、エピタキシャル法を用
いることができる。好ましくは、エッチング法、イオン
交換法、ホトリソグラフィー法等の方法が好適に使用す
ることができる。
【0055】本発明の非線形光導波路素子には、必要に
応じて適宜、非線形光学層の上下に電極を設けることが
できる。電極としては、種々の導電体が挙げられるが、
素材としては、ITO 、金、銀、クロム、アルミニウム等
が好適に使用される。本発明の非線形光導波路素子は、
直線型素子、Y分岐型素子、方向性結合型素子、マッハ
チェンダー干渉型素子、ファブリペロー共振器型素子、
分極反転型SHG素子の種々の用途の素子に用いること
ができる。
【0056】本発明の非線形光学層に導波光を励振させ
る場合には、端面結合法、プリズム結合法、グレーティ
ング結合法、ホログラフィク結合法、テーパ結合法等を
用いることができる。
【0057】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。 実施例1 下記式〔4〕で表される化合物(FS-1) を合成した。
重水素化ポリメチルメタクリレートと式〔4〕の化合物
(モル比=100:10)を混合し、クロロホルム溶液
からガラス基板上にスピンコート法により製膜を行っ
た。触針式膜厚計(Sloan社製,デクタック3030)で
測定した薄膜の膜厚は1.2μmであった。このようにし
て得られた膜を、図1に示すようなコロナ放電装置を用
い、試料を110℃に加熱し、10kv/cmの電界を2分
間印加した。その後、加熱を止め、放冷し、30℃にな
るまで電界の印加を続けた。電界を切断後、試料を取り
出し、非線形光学定数(d33)を測定した。得られた薄
膜の非線形光学特性を評価するのに、回転メーカーフリ
ンジ法を用いた。QスイッチNd:YAGレーザーの偏
光ビーム(波長:1.064μm)はサンプルに集光され
た。得られた2次の高調波は、分光され、光電子倍管に
より検出された。ボックスカー積分器から得られた平均
出力は、サンプルへの入射ビームの入射角の関数として
コンピューターにより計算された。Yカット石英板(d
11=0.33pm/V)を参照サンプルとして用いた。その
結果、試料1から4の2次の非線形光学定数d33の値を
表1に示す。金電極及びアンダークラッド層(SiO2) を
設けたシリコン基板上に、式〔4〕の化合物と重水素化
PMMAを10:100のモル比で混合したクロロホル
ム溶液をスピンコート法により薄膜化(膜厚:4μm)
した。次に、ポリマーフィルムの表面にエポキシ樹脂を
スピンコート法により製膜した。さらにその上部に必要
な部分に金電極を設けた。基板を110℃に加熱し、上
部と下部の金電極の間に1MV/cmの電界を2分間印加
し、式〔4〕の化合物の配向処理を行った。これを30
℃まで放冷し、電界を遮断した。次に、上部金電極を取
り除いた後にポジ形レジストを塗布し、必要な導波路パ
ターンのマスクを用いてフォトリソグラフィーを行っ
た。その後、レジストをマスクとしてO2 を用いたRI
Eを行い、光導波路部を残してポリマー部をエッチング
した。その後、レジストを剥離液を用いて取り除いた。
エポキシ樹脂を全体に塗布し、アウタークラッドとし
た。次に、素子駆動用の金電極を光導波路部上部にフォ
トリソグラフィーを用いて形成し、チャネル型導波路か
らなるマッハチェンダー干渉型光素子が形成された。素
子形成後、素子を切り離し、光導波路端面を光学研磨し
た。導波路の幅は5μmで、長さは20mmであった。得
られた光導波路素子の構成を図2に示す。He−Neレ
ーザーの発振波長(0.63μm)の光を端面結合法によ
り励振させた結果、約3Vの半波長電圧が得られた。伝
搬損失は1.9dB/cmであり、電気光学定数は48pm/V
の値であった。また、非常に優れた光変調特性を示し、
消光比は25dBであった。
【0058】比較例1 比較例として式〔4〕の化合物と通常のPMMAを用
い、実施例1と同様にクロロホルムの溶液を作成し、ガ
ラス基板上にスピンコート法により薄膜を作成した。得
られた薄膜の膜厚は1.5μmであった。実施例1と同様
に2次の非線形光学定数(d33)を測定した結果を表1
に示す。さらに、金電極及びアンダークラッド層(Si
O2) を設けたシリコン基板上に、式〔4〕の化合物とP
MMAを10:100のモル比で混合したもののクロロ
ホルム溶液をスピンコートし、薄膜化(膜厚:4μm)
した。次に、実施例1と同様にして光導波路素子を制作
した。He−Neレーザーの発振波長(0.63μm)の
光を端面結合法により励振させた結果、約3Vの半波長
電圧が得られた。伝搬損失は3.6dB/cmと大きく、電気
光学定数は28pm/Vの値であった。また、光変調特性
を示し、消光比は15dBであった。それぞれの値とも、
実施例1と比べて劣るものであった。
【0059】実施例2 下記の高分子主鎖の水素が重水素化された式〔6〕の化
合物を合成した。
【0060】
【化8】
【0061】なお、式〔6〕は、全ての水素が重水素に
よって置換された構造式を示しているが、同式は本合成
物が実質的にこのような式にて表せることを開示したも
のであって、実際の合成物は、置換率が99%以上であ
るが、若干の水素を残存するものである。また、非線形
光学効果を示す置換基Rの構造式は、式〔7〕で表した
とおりである。(すなわち、同式は、式〔5〕より水酸
基を除いた残基を表す。) 実施例1と同様にしてクロロホルムの溶液を作成し、ガ
ラス基板上にスピンコート法により薄膜を作成した。得
られた薄膜の膜厚は1.4μmであった。実施例1と同様
に2次の非線形光学定数(d33)を測定した結果を表1
に示す。金電極及びアンダークラッド層(SiO2) を設け
たシリコン基板上に、式〔6〕の化合物(m:n=1
0:100)のクロロホルム溶液をスピンコートし、薄
膜化(膜厚:4μm)した。次に、実施例1と同様にし
て光導波路素子を制作した。He−Neレーザーの発振
波長(0.63μm)の光を端面結合法により励振させた
結果、約3.5Vの半波長電圧が得られた。伝搬損失は2.
5dB/cmと小さく、電気光学定数は61pm/Vであっ
た。また、光変調特性を示し、消光比は24dBであっ
た。
【0062】比較例2 下記式〔8〕の化合物を合成した。ここで、非線形光学
効果を示す置換基Rは、実施例2の式〔7〕で表される
基と同一物である。
【0063】
【化9】
【0064】実施例1と同様にクロロホルムの溶液を作
成し、ガラス基板上にスピンコート法により薄膜を作成
した。得られた薄膜の膜厚は1.3μmであった。実施例
1と同様に2次の非線形光学定数(d33)を測定した結
果を表1に示す。金電極及びアンダークラッド層(Si
O2) を設けたシリコン基板上に、式〔8〕の化合物
(m:n=10:100)のクロロホルム溶液をスピン
コートし、薄膜化(膜厚:4μm)した。次に、実施例
1と同様にして光導波路素子を制作した。 He−Ne
レーザーの発振波長(0.63μm)の光を端面結合法に
より励振させた結果、約3.5Vの半波長電圧が得られ
た。伝搬損失は3.0dB/cmであり、電気光学定数は40
pm/Vの値であった。また、光変調特性を示し、消光比
は16dBであった。これらの値は、いずれも実施例2よ
りも劣るものであった。
【0065】実施例3 式〔3〕の化合物(DR-1)と重水素化PMMAを用
い、実施例1と同様にクロロホルムの溶液を作成し、ガ
ラス基板上にスピンコート法により薄膜を作成した。得
られた薄膜の膜厚は2.1μmであった。実施例1と同様
に2次の非線形光学定数(d33)を測定した結果を表1
に示す。さらに、金電極及びアンダークラッド層(Si
O2) を設けたシリコン基板上に、式〔3〕の化合物と重
水素化PMMAを10:100のモル比で混合したもの
のクロロホルム溶液をスピンコートし、薄膜化(膜厚:
4μm)した。次に、実施例1と同様にして光導波路素
子を制作した。He−Neレーザーの発振波長(0.63
μm)の光を端面結合法により励振させた結果、約4V
の半波長電圧が得られた。伝搬損失は2.9dB/cmであ
り、電気光学定数は39pm/Vの値であった。また、光
変調特性を示し、消光比は18dBであった。
【0066】比較例3 式〔3〕の化合物(DR-1)とPMMAを用い、実施例
1と同様にしてクロロホルムの溶液を作成し、ガラス基
板上にスピンコート法により薄膜を作成した。得られた
薄膜の膜厚は1.3μmであった。実施例1と同様に2次
の非線形光学定数(d33)を測定した結果を表1に示
す。金電極及びアンダークラッド層(SiO2) を設けたシ
リコン基板上に、式〔3〕の化合物とPMMAを10:
100のモル比で混合したもののクロロホルム溶液をス
ピンコートし、薄膜化(膜厚:4μm)した。次に、実
施例1と同様にして光導波路素子を制作した。He−N
eレーザーの発振波長(0.63μm)の光を端面結合法
により励振させた結果、約4.5Vの半波長電圧が得られ
た。伝搬損失は8.1dB/cmと大きく、電気光学定数は1
9pm/Vであった。また、光変調特性を示し、消光比は
10dBであった。これらの値は、いずれも実施例3より
も劣るものであった。以上の各実施例及び比較例につい
ての非線形光学特性及び光伝搬損失特性についての測定
結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】上記結果より明らかように、本発明の非線
形光学材料は、従来の同材料に比較して非線形光学特性
が一段と優れ、しかも光伝播損失の少ない材料であるこ
とが明らかとなった。
【0069】
【発明の効果】本発明の非線形光学材料は、大きい二
次、三次の非線形光学効果を示し、光の損失の少ない伝
搬特性に優れた材料であり、また、機械的強度も優れて
いる。本発明の非線形光学材料を用いることで、非線形
光学化合物の含有量を増加させることができ、大きな非
線形光学効果を容易に発現させることができるため、従
来の材料より優れた光導波路素子を作成することができ
る。さらに、本発明の非線形光学材料を用いることで、
配向後の非線形光学効果を長期にわたり安定的に維持す
ることが可能になり、光変調特性、光スイッチング特
性、光双安定性に優れた非線形光学導波路素子が得られ
る。この光導波路素子は、上記特性を有する上に薄膜に
できるため、高集積可能な光集積回路にとして使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】コロナ放電装置を示す概念図である。
【図2】マッハツエンダー干渉型素子の斜視図である。
【符号の説明】
1 コロナ放電器 2 試料 3 温度調節試料台 4 高圧電源 5 アウタークラッド 6 上部電極 7 非線形光導波路 8 入力光 9 基板 10 下部電極 11 アンダークラッド 12 出力光

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機非線形光学化合物が高分子物質中に
    溶解もしくは分散してなる非線形光学化合物配合高分子
    組成物及び又は有機非線形光学化合物が高分子化合物に
    結合又は配位されてなる非線形光学化合物担持高分子化
    合物を含有する非線形光学材料において、高分子化合物
    中の水素の少なくとも70%が重水素によって置換され
    ているものよりなることを特徴とする非線形光学材料。
  2. 【請求項2】 有機非線形光学化合物が、一般式〔1〕
    で表される1種以上の化合物あるいはそれらの誘導体が
    よりなることを特徴とする請求項1記載の非線形光学材
    料。 【化1】 (上式中、πi 〜πk は、それぞれ、単環式あるいは縮
    合多環式のi員環の環化合物、j員環の環化合物及びk
    員環の環化合物からなるπ電子共役系の環状化合物、−
    X=Y−は各環状化合物を連結する共役系の連結子で、
    このX及びYは、それぞれCH、N及びN→Oからなる
    群より選ばれた一対の原子又は原子団の組み合わせ、n
    は、πk 系環状化合物・連結子対群の単位数で、0以上
    の整数、A1 〜Aiqは、i員環の環化合物のiq個の置
    換基で、それぞれ水素原子、アルキル基あるいは電子吸
    引基、B1 〜Bjqは、j員環の環化合物のjq個の置換
    基で、それぞれ水素原子、アルキル基あるいは電子供与
    基、R1 〜Rkqは、k員環の環化合物のkq個の置換基
    で、それぞれ水素原子あるいはアルキル基を表す。ただ
    し、A1 〜Aiqの少なくとも一つは電子吸引基であり、
    1 〜Bjqの少なくとも一つは電子供与基であり、πk
    系環状化合物・連結子対群は、各単位毎に環状化合物の
    単環の員環数、環種、あるいは縮合環の環数及び員環
    数、環種の組合わせ、各置換基の種類、配置、及び又
    は、連結子の種類、向き、結合位置等の構造構成が同じ
    か又は異なる環状化合物・連結子対群を表す。)
  3. 【請求項3】 電子供与基が一般式−NR'1R'2で表さ
    れるアミノ基又はアミノ基誘導体であり、電子吸引基が
    フッ素原子、ニトロ基、ジシアノビニル基、トリシアノ
    ビニル基及びパーフルオロアルキルスルホニル基からな
    る群より選ばれた基であることを特徴とする請求項2記
    載の非線形光学材料。(ここで、R'1及びR'2は、それ
    ぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及び一般式−
    (CH2)p OH、−(CH2)p SH又は−(CH2)p
    2 で表されるアルキル基誘導体(ここで、pは1〜6
    の整数である。)からなる群より選ばれた基である。)
  4. 【請求項4】 パーフルオロアルキルスルホニル基が一
    般式〔2〕にて表される基であることを特徴とする請求
    項3記載の非線形光学材料。 【化2】 (上式において、lは0以上の整数、mは1以上の整数
    であり、置換基Zは、ハロゲン原子、ニトロ基、ジシア
    ノビニル基及びトリシアノビニル基からなる群より選ば
    れた基を表す。)
  5. 【請求項5】 非線形光学層が請求項1〜請求項4記載
    の非線形光学材料を含有してなることを特徴とする非線
    形光学導波路素子。
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