JPH08178820A - 揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置 - Google Patents
揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置Info
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- JPH08178820A JPH08178820A JP31642794A JP31642794A JPH08178820A JP H08178820 A JPH08178820 A JP H08178820A JP 31642794 A JP31642794 A JP 31642794A JP 31642794 A JP31642794 A JP 31642794A JP H08178820 A JPH08178820 A JP H08178820A
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- organic chlorine
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Abstract
(57)【要約】
【構成】気体排出口11aを有し、揮発性有機塩素化合
物が含有される汚染物を収容する容器11と、前記揮発
性有機塩素化合物を容器11内で気化させるための超音
波発生手段12と、前記容器11の気体排出口11aに
接続し、前記気化した揮発性有機塩素化合物の濃度を測
定する濃度測定手段13とを備えた揮発性有機塩素化合
物の濃度測定装置。 【効果】前記装置では、土壌、地下水等の汚染物中の揮
発性有機塩素化合物濃度を、短時間に、精度良く、しか
も再現性を向上させて簡易に測定することができる。し
かも定量感度を向上させることができる。
物が含有される汚染物を収容する容器11と、前記揮発
性有機塩素化合物を容器11内で気化させるための超音
波発生手段12と、前記容器11の気体排出口11aに
接続し、前記気化した揮発性有機塩素化合物の濃度を測
定する濃度測定手段13とを備えた揮発性有機塩素化合
物の濃度測定装置。 【効果】前記装置では、土壌、地下水等の汚染物中の揮
発性有機塩素化合物濃度を、短時間に、精度良く、しか
も再現性を向上させて簡易に測定することができる。し
かも定量感度を向上させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌汚染調査、環境水
汚染調査等において、揮発性有機塩素化合物が含有され
る土壌、地下水等の汚染物中の汚染濃度を簡易に、且つ
迅速に測定するための揮発性有機塩素化合物の濃度測定
装置に関する。
汚染調査等において、揮発性有機塩素化合物が含有され
る土壌、地下水等の汚染物中の汚染濃度を簡易に、且つ
迅速に測定するための揮発性有機塩素化合物の濃度測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、環境水中の汚染度を測定するため
に、該環境水中に含まれる揮発性有機塩素化合物の濃度
が測定されている。例えば揮発性有機塩素化合物である
トリクロロエチレン類の測定を簡便、且つ迅速に行う方
法として、対象溶液(環境水等)から、測定すべきトリ
クロロエチレン類、例えばトリクロロエチレン、テトラ
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン等を気
中に移行させ、ガス検知器を用いて定量する方法(以下
気化法という)が知られている。検知管で測定可能な揮
発性有機塩素化合物には、トリクロロエチレン、テトラ
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,
2−ジクロロエチレン、ジクロロメタン等がある。トリ
クロロエチレンおよびトリクロロエチレンを測定対象と
した検知管は、相互に検出交叉性がある。前記気化法に
おける対象溶液から、測定すべきトリクロロエチレン類
等の気中への移行は、密閉容器中で対象溶液を振盪させ
る方法又は対象溶液をインピンジャー中で曝気させる方
法が採用されている。このような環境液中に含有される
揮発性有機塩素化合物の基準値は、水質環境基準で定め
られており、それに従って汚染度の測定が行われてい
る。
に、該環境水中に含まれる揮発性有機塩素化合物の濃度
が測定されている。例えば揮発性有機塩素化合物である
トリクロロエチレン類の測定を簡便、且つ迅速に行う方
法として、対象溶液(環境水等)から、測定すべきトリ
クロロエチレン類、例えばトリクロロエチレン、テトラ
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン等を気
中に移行させ、ガス検知器を用いて定量する方法(以下
気化法という)が知られている。検知管で測定可能な揮
発性有機塩素化合物には、トリクロロエチレン、テトラ
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,
2−ジクロロエチレン、ジクロロメタン等がある。トリ
クロロエチレンおよびトリクロロエチレンを測定対象と
した検知管は、相互に検出交叉性がある。前記気化法に
おける対象溶液から、測定すべきトリクロロエチレン類
等の気中への移行は、密閉容器中で対象溶液を振盪させ
る方法又は対象溶液をインピンジャー中で曝気させる方
法が採用されている。このような環境液中に含有される
揮発性有機塩素化合物の基準値は、水質環境基準で定め
られており、それに従って汚染度の測定が行われてい
る。
【0003】しかしながら、前記振盪させる方法又は曝
気させる方法では、対象溶液の気化を一定条件化で行う
のが困難であり、しかも対象溶液の気化反応を、気化と
液化とを平衡に保った状態以上に進行させるのが困難で
あるため、定量操作の再現性が保証されにくいという問
題がある。
気させる方法では、対象溶液の気化を一定条件化で行う
のが困難であり、しかも対象溶液の気化反応を、気化と
液化とを平衡に保った状態以上に進行させるのが困難で
あるため、定量操作の再現性が保証されにくいという問
題がある。
【0004】一方土壌中の汚染度を測定する場合にも、
含有される揮発性有機塩素化合物の濃度測定が行われて
いる。土壌環境基準では、揮発性有機塩素化合物の濃度
測定を、溶出試験により得られた検液(水溶出液)を対
象に行うことが定められており(公定法)、ガスクロマ
トグラフィー(GC)法又はガスクロマトグラフィーマ
ススペクトルクロマトグラフィー(GC/MS)法によ
り定量されている。基準値は前記水質環境基準と同一で
ある。
含有される揮発性有機塩素化合物の濃度測定が行われて
いる。土壌環境基準では、揮発性有機塩素化合物の濃度
測定を、溶出試験により得られた検液(水溶出液)を対
象に行うことが定められており(公定法)、ガスクロマ
トグラフィー(GC)法又はガスクロマトグラフィーマ
ススペクトルクロマトグラフィー(GC/MS)法によ
り定量されている。基準値は前記水質環境基準と同一で
ある。
【0005】また土壌中のトリクロロエチレン類等の揮
発性有機塩素化合物の濃度を汚染現地で測定するにあた
っては、現地において汚染土壌の表土を対象としたガス
分析による相互的濃度評価が行われている程度であり、
この際の測定方法には、検知管を土中に挿入してガス吸
引する方法及び高感度の検知デバイスを備えた携帯用ガ
スクロマトグラフィー装置を使用する方法等が採用され
ているにすぎない。このため正確性、簡易性、更には迅
速性の点において充分であるとはいい難い。
発性有機塩素化合物の濃度を汚染現地で測定するにあた
っては、現地において汚染土壌の表土を対象としたガス
分析による相互的濃度評価が行われている程度であり、
この際の測定方法には、検知管を土中に挿入してガス吸
引する方法及び高感度の検知デバイスを備えた携帯用ガ
スクロマトグラフィー装置を使用する方法等が採用され
ているにすぎない。このため正確性、簡易性、更には迅
速性の点において充分であるとはいい難い。
【0006】また土壌中の揮発性有機塩素化合物の含有
量の正確な測定には、揮発性有機塩素化合物の抽出が重
要である。従来このような抽出法としては、水−ヘキサ
ン抽出法、酢酸エチル抽出法、アセトン抽出法、加熱ト
ラップ法等の種々の方法が提案されているが、深部まで
汚染された実際の土壌で行った場合、抽出率が低く、正
確性に欠けるという問題がある。そこで簡便にしかも正
確に測定する方法として、エタノールによる抽出法が提
案されており、エタノールによる抽出後、ガス検知管を
用いた簡易分析により実施されている。
量の正確な測定には、揮発性有機塩素化合物の抽出が重
要である。従来このような抽出法としては、水−ヘキサ
ン抽出法、酢酸エチル抽出法、アセトン抽出法、加熱ト
ラップ法等の種々の方法が提案されているが、深部まで
汚染された実際の土壌で行った場合、抽出率が低く、正
確性に欠けるという問題がある。そこで簡便にしかも正
確に測定する方法として、エタノールによる抽出法が提
案されており、エタノールによる抽出後、ガス検知管を
用いた簡易分析により実施されている。
【0007】前記エタノール等の溶媒による土壌中の揮
発性有機塩素化合物の抽出は、環境水の場合と同様に、
土壌を泥漿として振盪させる方法又は曝気させる方法が
採用されるに過ぎないため、正確な抽出を行うには、4
8時間以上の抽出時間を要し、煩雑な操作を伴うという
欠点がある。しかも前述のとおり、振盪又は曝気により
気化させる場合、操作条件を一定に保持するのが困難で
あり、同一条件下による再現性が低下するという欠点が
ある。
発性有機塩素化合物の抽出は、環境水の場合と同様に、
土壌を泥漿として振盪させる方法又は曝気させる方法が
採用されるに過ぎないため、正確な抽出を行うには、4
8時間以上の抽出時間を要し、煩雑な操作を伴うという
欠点がある。しかも前述のとおり、振盪又は曝気により
気化させる場合、操作条件を一定に保持するのが困難で
あり、同一条件下による再現性が低下するという欠点が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、土壌汚染調査、環境水汚染調査等において、特に土
壌、地下水等の汚染物中の揮発性有機塩素化合物濃度
を、短時間に、精度良く、しかも再現性を向上させて簡
易に測定することができる揮発性有機塩素化合物の濃度
測定装置を提供することにある。
は、土壌汚染調査、環境水汚染調査等において、特に土
壌、地下水等の汚染物中の揮発性有機塩素化合物濃度
を、短時間に、精度良く、しかも再現性を向上させて簡
易に測定することができる揮発性有機塩素化合物の濃度
測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、気体排
出口を有し、揮発性有機塩素化合物が含有される汚染物
を収容する容器と、前記汚染物に含有される揮発性有機
塩素化合物を前記容器内で気化させるための超音波発生
手段と、前記容器の気体排出口に接続し、前記気化した
気体中の揮発性有機塩素化合物の濃度を測定する濃度測
定手段とを備えたことを特徴とする揮発性有機塩素化合
物の濃度測定装置が提供される。
出口を有し、揮発性有機塩素化合物が含有される汚染物
を収容する容器と、前記汚染物に含有される揮発性有機
塩素化合物を前記容器内で気化させるための超音波発生
手段と、前記容器の気体排出口に接続し、前記気化した
気体中の揮発性有機塩素化合物の濃度を測定する濃度測
定手段とを備えたことを特徴とする揮発性有機塩素化合
物の濃度測定装置が提供される。
【0010】前記汚染物としては、揮発性有機塩素化合
物が含有される土壌、地下水、下水等を挙げることがで
きる。前記揮発性有機塩素化合物とは、土壌、地下水、
下水等の汚染物に含有されるトリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン等が
挙げられる。また容器に収容される汚染物の収容量は、
気化させる揮発性有機塩素化合物を含む気体を収容する
空間を最小限に抑える程度に多くすることができ、具体
的には容器の全容積に対して、好ましくは50〜90
%、特に好ましくは70〜90%の汚染物を収容するこ
とができる。このように汚染物の収容量を多くできるの
は、後述する超音波発生手段により揮発性有機塩素化合
物の気中への移行を強制的に行うことができるからであ
り、前記気体を収容する空間を小さくすることにより、
短時間で気中濃度を高くすることができ、測定時間を短
縮できると共に測定精度も高くすることが可能である。
物が含有される土壌、地下水、下水等を挙げることがで
きる。前記揮発性有機塩素化合物とは、土壌、地下水、
下水等の汚染物に含有されるトリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン等が
挙げられる。また容器に収容される汚染物の収容量は、
気化させる揮発性有機塩素化合物を含む気体を収容する
空間を最小限に抑える程度に多くすることができ、具体
的には容器の全容積に対して、好ましくは50〜90
%、特に好ましくは70〜90%の汚染物を収容するこ
とができる。このように汚染物の収容量を多くできるの
は、後述する超音波発生手段により揮発性有機塩素化合
物の気中への移行を強制的に行うことができるからであ
り、前記気体を収容する空間を小さくすることにより、
短時間で気中濃度を高くすることができ、測定時間を短
縮できると共に測定精度も高くすることが可能である。
【0011】前記汚染物が土の場合には、揮発性有機塩
素化合物の気化反応を促進させるために、エタノール等
に予め懸濁させ、土壌スラリーの形態として容器内に収
容するのが好ましい。
素化合物の気化反応を促進させるために、エタノール等
に予め懸濁させ、土壌スラリーの形態として容器内に収
容するのが好ましい。
【0012】前記容器は、後述する濃度測定手段を接続
する気体排出口以外には、気化させる揮発性有機塩素化
合物を含む気体に対して密閉状態が保持される構造であ
って、且つ汚染物を収容し得るものであれば特に限定さ
れるものではないが、後述する超音波発生手段を該容器
の外部に設ける場合には、容器内に収容される汚染物へ
の超音波の伝達を妨げない材料、例えばポリカーボネー
ト等の軟質の樹脂又は薄いガラス等により形成すること
ができる。また容器は1個でも、また複数個設けること
もできる。容器を複数個設けることにより、種類の異な
る汚染物、若しくは採取場所等の異なる複数の同一汚染
物における揮発性有機塩素化合物濃度を、同時に、精度
良く、しかも短時間で簡易に測定することができる。こ
の場合、後述する濃度測定手段も各々の容器にそれぞれ
接続する必要があるが、後述する超音波発生装置は、各
々の容器内に収容される汚染物に超音波が伝達される状
態であれば必ずしも複数個設ける必要はない。更に前記
容器中において揮発性有機塩素化合物を気化させるにあ
たり、容器内の温度を制御し、揮発性有機塩素化合物の
気化効率を更に向上させるために、温度調節手段を設け
ることができる。この温度制御手段としては、容器内に
設置可能な公知の温度制御装置又は容器を覆うように設
置可能な恒温装置等を挙げることができる。この際温度
制御手段は、容器内の温度を正確に制御するために、容
器内に設けるのが好ましい。超音波照射により揮発性有
機塩素化合物を含む気体を発生させる際の容器内の温度
は、20〜50℃に制御するのが好ましい。
する気体排出口以外には、気化させる揮発性有機塩素化
合物を含む気体に対して密閉状態が保持される構造であ
って、且つ汚染物を収容し得るものであれば特に限定さ
れるものではないが、後述する超音波発生手段を該容器
の外部に設ける場合には、容器内に収容される汚染物へ
の超音波の伝達を妨げない材料、例えばポリカーボネー
ト等の軟質の樹脂又は薄いガラス等により形成すること
ができる。また容器は1個でも、また複数個設けること
もできる。容器を複数個設けることにより、種類の異な
る汚染物、若しくは採取場所等の異なる複数の同一汚染
物における揮発性有機塩素化合物濃度を、同時に、精度
良く、しかも短時間で簡易に測定することができる。こ
の場合、後述する濃度測定手段も各々の容器にそれぞれ
接続する必要があるが、後述する超音波発生装置は、各
々の容器内に収容される汚染物に超音波が伝達される状
態であれば必ずしも複数個設ける必要はない。更に前記
容器中において揮発性有機塩素化合物を気化させるにあ
たり、容器内の温度を制御し、揮発性有機塩素化合物の
気化効率を更に向上させるために、温度調節手段を設け
ることができる。この温度制御手段としては、容器内に
設置可能な公知の温度制御装置又は容器を覆うように設
置可能な恒温装置等を挙げることができる。この際温度
制御手段は、容器内の温度を正確に制御するために、容
器内に設けるのが好ましい。超音波照射により揮発性有
機塩素化合物を含む気体を発生させる際の容器内の温度
は、20〜50℃に制御するのが好ましい。
【0013】前記超音波発生手段は、前記容器内に収容
される汚染物に超音波を照射して、汚染物中の揮発性物
質を気体にさせるものであって、周波数が可聴周波数を
超えるものを発生する装置であれば良い。超音波発生手
段は前記容器内に設置しても、容器外に設置しても良
い。特に容器を複数個設ける場合には、板状の超音波発
生装置を用い、この板状超音波発生装置上に各容器を設
置することにより、1つの超音波発生手段の使用で測定
が可能となる。汚染物に照射する超音波の発振周波数
は、汚染物の種類、容器の種類、測定する揮発性有機塩
素化合物の種類等に応じて適宜選択することができ、通
常20kHz〜100kHz、特に望ましくは28kH
z〜55kHzが好ましい。
される汚染物に超音波を照射して、汚染物中の揮発性物
質を気体にさせるものであって、周波数が可聴周波数を
超えるものを発生する装置であれば良い。超音波発生手
段は前記容器内に設置しても、容器外に設置しても良
い。特に容器を複数個設ける場合には、板状の超音波発
生装置を用い、この板状超音波発生装置上に各容器を設
置することにより、1つの超音波発生手段の使用で測定
が可能となる。汚染物に照射する超音波の発振周波数
は、汚染物の種類、容器の種類、測定する揮発性有機塩
素化合物の種類等に応じて適宜選択することができ、通
常20kHz〜100kHz、特に望ましくは28kH
z〜55kHzが好ましい。
【0014】前記濃度測定手段は、前記容器の気体排出
口に接続し、容器内で気化させた気体中の測定すべき揮
発性有機塩素化合物の濃度を測定することができれば良
く、公知のガス検知管等を用いることができる。濃度測
定には、容器内の気体を吸引するための吸引具を接続し
て前記揮発性有機塩素化合物を含む気体を吸引し、検知
管中を通過、反応を行わせることによりなされる。また
濃度測定手段の接続は、気体の漏れ等を防止するために
ゴム製の弁等を介して接続するのが好ましい。
口に接続し、容器内で気化させた気体中の測定すべき揮
発性有機塩素化合物の濃度を測定することができれば良
く、公知のガス検知管等を用いることができる。濃度測
定には、容器内の気体を吸引するための吸引具を接続し
て前記揮発性有機塩素化合物を含む気体を吸引し、検知
管中を通過、反応を行わせることによりなされる。また
濃度測定手段の接続は、気体の漏れ等を防止するために
ゴム製の弁等を介して接続するのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明の装置では、密閉容器内に測定すべき汚
染物を収容し、密閉状態で超音波発生手段を作動するこ
とで、汚染物に超音波が照射される。超音波の照射によ
り、汚染物中に含有される揮発性有機塩素化合物を含む
気体が容器内に発生される。気化した気体を容器の気体
排出口を通して濃度測定手段に導き、目的とする汚染物
中の揮発性有機塩素化合物の濃度が測定される。
染物を収容し、密閉状態で超音波発生手段を作動するこ
とで、汚染物に超音波が照射される。超音波の照射によ
り、汚染物中に含有される揮発性有機塩素化合物を含む
気体が容器内に発生される。気化した気体を容器の気体
排出口を通して濃度測定手段に導き、目的とする汚染物
中の揮発性有機塩素化合物の濃度が測定される。
【0016】
【実施例】以下図面を参照して本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1
は本発明の装置10の一例を示す一部断面概略図であ
る。装置10は、樹脂製又は金属製の密閉容器11と、
該密閉容器11の内部に超音波を発生させる超音波発生
装置本体12と、該密閉容器11に接続されたガス検知
管13とから主に構成している。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1
は本発明の装置10の一例を示す一部断面概略図であ
る。装置10は、樹脂製又は金属製の密閉容器11と、
該密閉容器11の内部に超音波を発生させる超音波発生
装置本体12と、該密閉容器11に接続されたガス検知
管13とから主に構成している。
【0017】密閉容器11は、上部に開口を有する容器
本体11aと、気体排出口11cを上部に備える容器蓋
11bとからなっており、測定対象の汚染物20を容器
本体11aの開口から内部に導入した後、容器蓋11b
を、止め金14で容器本体11aに設置している。この
際容器蓋11bと容器本体11aとの設置面には、密閉
容器11の密閉率を高めるために、ゴム製ガスケット1
5が介されている。
本体11aと、気体排出口11cを上部に備える容器蓋
11bとからなっており、測定対象の汚染物20を容器
本体11aの開口から内部に導入した後、容器蓋11b
を、止め金14で容器本体11aに設置している。この
際容器蓋11bと容器本体11aとの設置面には、密閉
容器11の密閉率を高めるために、ゴム製ガスケット1
5が介されている。
【0018】容器本体11a内には、超音波発生装置本
体12に接続された超音波振動子12aが設置されてい
る。この超音波振動子12aは、板状の超音波発生装置
として、容器本体11aの外側底部に設置することもで
きる。更に容器本体11の内部には、温度調節を行うた
めの冷却装置本体16に接続された冷却コイル16a
と、ヒーター17とが備えられている。
体12に接続された超音波振動子12aが設置されてい
る。この超音波振動子12aは、板状の超音波発生装置
として、容器本体11aの外側底部に設置することもで
きる。更に容器本体11の内部には、温度調節を行うた
めの冷却装置本体16に接続された冷却コイル16a
と、ヒーター17とが備えられている。
【0019】一方容器蓋11bの気体排出口11cに
は、目的とする揮発性有機塩素化合物の濃度を測定する
ためのガス検知管13の一方の管がバルブ13aを介し
て接続しており、ガス検知管13のもう一方の管には、
密閉容器11内に発生する気体21をガス検知管13内
に導くための気体吸引用器具18が接続している。
は、目的とする揮発性有機塩素化合物の濃度を測定する
ためのガス検知管13の一方の管がバルブ13aを介し
て接続しており、ガス検知管13のもう一方の管には、
密閉容器11内に発生する気体21をガス検知管13内
に導くための気体吸引用器具18が接続している。
【0020】前記装置10においては、密閉容器11内
の汚染物20の容積を80%以上としても、即ち超音波
発生による汚染物20から気化される気体21の存在す
る空間の容積を20%未満としても目的とする揮発性有
機塩素化合物の濃度測定を行うことができる。
の汚染物20の容積を80%以上としても、即ち超音波
発生による汚染物20から気化される気体21の存在す
る空間の容積を20%未満としても目的とする揮発性有
機塩素化合物の濃度測定を行うことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の装置では、汚染物からの揮発性
有機塩素化合物を含む気体の気化を、超音波発生手段に
よって行えるよう構成しているので、地層汚染調査、環
境水汚染調査等において、特に土壌、地下水等の汚染物
中の揮発性有機塩素化合物濃度を、短時間に、精度良
く、しかも再現性を向上させて簡易に測定することがで
きる。また汚染物を収容する容器中において、気化させ
る気体の収容空間を、収容される汚染物の容積に比して
小さく設定することが容易であるため、短時間に揮発性
有機塩素化合物の気中濃度を高めることが可能となり、
しかも定量感度を向上させることができる。
有機塩素化合物を含む気体の気化を、超音波発生手段に
よって行えるよう構成しているので、地層汚染調査、環
境水汚染調査等において、特に土壌、地下水等の汚染物
中の揮発性有機塩素化合物濃度を、短時間に、精度良
く、しかも再現性を向上させて簡易に測定することがで
きる。また汚染物を収容する容器中において、気化させ
る気体の収容空間を、収容される汚染物の容積に比して
小さく設定することが容易であるため、短時間に揮発性
有機塩素化合物の気中濃度を高めることが可能となり、
しかも定量感度を向上させることができる。
【図1】実施例で用いた本発明の揮発性有機塩素化合物
の濃度測定装置を示す一部断面概略図である。
の濃度測定装置を示す一部断面概略図である。
10:濃度測定装置 11:密閉容器 11c:気体排出口 12:超音波発生装置本体 12a:超音波振動子 13:ガス検知管 20:汚染物 21:揮発性有機塩素化合物を含む気体
Claims (2)
- 【請求項1】 気体排出口を有し、揮発性有機塩素化合
物が含有される汚染物を収容する容器と、前記汚染物に
含有される揮発性有機塩素化合物を前記容器内で気化さ
せるための超音波発生手段と、前記容器の気体排出口に
接続し、前記気化した気体中の揮発性有機塩素化合物の
濃度を測定する濃度測定手段とを備えたことを特徴とす
る揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置。 - 【請求項2】 更に温度調節手段を備えたことを特徴と
する請求項1記載の揮発性有機塩素化合物の濃度測定装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31642794A JPH08178820A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | 揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31642794A JPH08178820A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | 揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08178820A true JPH08178820A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18076965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31642794A Pending JPH08178820A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | 揮発性有機塩素化合物の濃度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08178820A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013129741A1 (ko) * | 2012-02-27 | 2013-09-06 | 한국수자원공사 | 수질측정장치 |
-
1994
- 1994-12-20 JP JP31642794A patent/JPH08178820A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013129741A1 (ko) * | 2012-02-27 | 2013-09-06 | 한국수자원공사 | 수질측정장치 |
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