JP2005512052A - 硝酸アンモニウムおよび糖または炭化水素の存在を検出する方法および装置 - Google Patents

硝酸アンモニウムおよび糖または炭化水素の存在を検出する方法および装置 Download PDF

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Abstract

硝酸アンモニウムおよび糖を含有する材料の検出をするための方法が提供され、その方法は、水素イソシアナートHNCOおよび場合によって亜酸化窒素NOの存在を検知することを含む。さらに、材料の閉じ込めに適する試料ホルダー31と熱の伝達がなされる加熱手段22を有する装置が提供され、その試料ホルダーは、検知領域6とガスの連絡12があり、その装置は、さらに、試料ホルダーから検知領域へのガスの流れを引き起こす手段9および検知領域の水素イソシアナートの存在を検知する手段9を備えている。加えて、亜酸化窒素、二酸化炭素、または炭化水素の存在を検知することを含む、硝酸アンモニウムおよび炭化水素を含有する材料を検出するための方法が提供される。

Description

本発明は、化学検出の分野、特に硝酸アンモニウムを含む化学物質を検出する分野に関する。
硝酸アンモニウムは、一般的な肥料として入手可能であるが、種々の他の物質、例えば砂糖、小麦粉、燃料油等と組み合わせて爆発物を作ることができる。これらの爆発物は、しばしば自家製爆発物(home−made explosive)またはHMEと呼ばれる。HMEを検出することおよびそのような爆発物混合物と硝酸アンモニウムを区別することができることが、多くの警備機関にとって最も重要である。
硝酸アンモニウムと糖(以後AN/Sと記す)の爆発混合物の存在を検査するために、いくつかの方法が開発されている。そのような方法の1つは、AN/Sが含まれている疑いのある試料を燃焼または分解して亜酸化窒素(NO)の存在を検知するものである。しかしながらこの検査は、ANそれ自体に対する偽陽性の結果を与えて、AN/Sに特定的ではない。アンモニウム、亜硝酸および糖部分を検出するのに化学分析(wet chemistry)を使用することが可能であるが、この方法は、一般に時間がかかり、相対的に感度が劣る。そのいくつかがAN/SとANの間の差異を見分けることが可能である上記の化学分析方法も、他の一般的に使用されるアンモニウム含有化学物質に対して、偽陽性の読みを与えることがあり得る。
本発明の方法は、これらの問題のいくつかに対処するものである。
本発明による該方法は、水素イソシアナート(HNCO)の存在を検知することを含む硝酸アンモニウムおよび糖を含有する材料の検出方法である。これにより、AN/Sに基づく爆発物を検出する既存のものに代わる方法が提供される。「糖」の用語は、硝酸アンモニウムの存在下で反応してHNCOを形成することができる任意の糖を意味するものとみなされる。そのような糖の例は、グルコースおよびスクロースである。
その方法は、好ましくはその材料を高温(好ましくは約280℃)に加熱して水素イソシアナートの存在を検知することを含む。その材料は、好ましくは、セラミック材料等の化学的両性材料の存在下で加熱する。
その方法は、さらに、好ましくは亜酸化窒素(NO)の存在を検知することを含む。亜酸化窒素は、硝酸アンモニウムが存在した痕跡である。HNCOおよび亜酸化窒素の両方を検知することは、HCNO単独の存在を検知することによって発生し得る偽陽性の結果の可能性を低減する。上記の偽陽性は、一定のプラスチック材料の燃焼から発生し得る。水素イソシアナートおよび場合によって亜酸化窒素の存在の検知は、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー、質量分光測定の1つまたは複数を用いて実施するのが好ましい。赤外分光法が最も好ましい方法である。
本発明は、さらに、硝酸アンモニウムおよび糖を必ずしも含有していない爆発物検出のための方法を提供し、この方法は、水素イソシアナートの存在を検知することを含む。
本発明の他の態様によれば、装置は、硝酸アンモニウムおよび糖を含有している疑いのある材料の閉じ込めに適する試料ホルダーと熱の伝達がなされる加熱手段を有しており、前記試料ホルダーは、検知領域とガスの連絡があり、前記装置が、さらに、前記試料ホルダーから前記検知領域へのガスの流れを引き起こす手段および検知領域の水素イソシアナートの存在を検知する手段を備えている前記材料の検査に適する装置である。
これによりHME等のAN/S混合物を含有する材料の速やかで信頼性のある検出が可能となる。
検知領域は、検知チャンバーの一部を形成するのが好ましい。これは検査のためにガスを蓄積することができるチャンバーである。
試料ホルダーおよび検知チャンバーの両方共が、実質的に水素イソシアナートに対して不活性であることが好ましい。検知チャンバーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作られていることが好ましい。検知チャンバーの少なくとも一部の表面を、金で被覆してもよい。試料ホルダーが、セラミック材料等の化学的両性材料を備えていることによりHNCOがより効率よく生成することが見出された。Macor(登録商標)(米国、Corning社)が、そのようなセラミック材料の一例である。
試料ホルダーおよび検知チャンバーの少なくとも1つ、好ましくは両方が、装置から容易に取り外すことができる。これによりユニットの掃除および入れ替えが容易となる。検知チャンバーは、掃除のために容易に解体することができるようにモジュラー形のものであるのが好ましい。
粒子フィルターを、試料ホルダーと検知領域の間のガス通路内に配置するのが好ましい。これにより微粒子が検知領域に入り込むのが防止される。
試料ホルダーと検知領域の間のガスの連絡が、実質的に化学的に不活性な管路によって提供されることが望ましい。そのような管路は、HNCOの腐食作用に対して耐性があり、簡単にはHNCOまたは他の反応生成物を吸収しない。その管路は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からできているのが好ましい。
その装置は、ガスを検知領域に引き込む前に試料ホルダー中に引き込むことを可能にする注入口を備えていてもよい。試料ホルダー中に空気を引き込み、それが次にHNCOを含む試料ホルダーの内容物を検知領域に運び込む。二酸化炭素を除去するためのフィルターを、好ましくは、注入口と試料ホルダーの間のガス通路に配置する。これにより、キャリヤガスから実質的にすべての二酸化炭素が除去され、その結果、試料ホルダー中で検出される二酸化炭素が分析試料を起源としていることが確認できる。別法では、その二酸化炭素フィルターは、試料ガスの二酸化炭素濃度の外部から受ける変化に対して緩衝するリザーバとして作用するような容積のチャンバーであり得る。
その装置は、装置の少なくとも一部を通るガスの流れを検知する手段をさらに備えていることが好ましい。その装置は、ガスの流れを検知する手段に対応して検知領域のHNCOの存在を検知する手段を制御するための動作手段をさらに有することができる。その実施形態においてその動作手段は、検知領域への試料の流れと関連してHNCOセンサーを作動させるタイミングを制御する。
水素イソシアナートの存在を検知する手段としては、赤外線光源および検出器を備えていることが好ましい。これにより、単純、効果的かつ迅速な検出装置が提供される。光源と検出器の間の光の通路に適当な光学フィルターを配置することができる。
そのような装置は、適当な条件下でHNCOを遊離しさえすれば、必ずしも硝酸アンモニウムおよび糖を含有していなくても、爆発物の検査に使用することができる。
本発明をここで以下の図を参照しながらほんの一例として説明する。
本発明の方法
本出願人等は、一定の明確な条件下で硝酸アンモニウムと糖の混合物が反応すると水素イソシアナート(HNCO)を生成することを発見した。
その反応を構成する化学の案を、図1の反応スキームに示す。
かくして、水素イソシアナートの存在を検知することによって、そのとき調査中の材料が硝酸アンモニウムおよび糖(またはその反応スキームの反応条件下で分解して糖を遊離する材料)を含有しているかどうかを判定することができる。ここで注意すべきは、その反応スキームの正確さとは関係なく、その反応スキームの本質的な特徴は、糖と硝酸アンモニウムの混合物が、HNCOを生ずるということである。
調査員はまた、硝酸アンモニウムの存在を示すはずの亜酸化窒素の存在を検知することを望むかもしれない。硝酸アンモニウムの存在の検査は、HNCO単独の存在を検知することから発生する偽陽性の結果の可能性を低減する。すなわち、HNCOは、一定のプラスチック等のAN/S以外の材料によって遊離される可能性がある。亜酸化窒素の存在の検知は、プラスチックなどのHNCOだけを生ずることができる材料には存在しない硝酸アンモニウムが存在していることを示す。そのうえ、本発明による方法は、有機物質(すなわち、硝酸アンモニウムではないもの)が試料中に含有されていることを示す二酸化炭素の存在を検知することによって機能が高められている。二酸化炭素の量は、試料の有機物含量が重要であると考えることができるかどうかを示すであろう。また、HMEのもう1つの可能性ある成分である燃料油の存在を示す不飽和炭化水素の存在を検知することによって、本発明の方法を発展させることもできる。
HNCOおよび上で述べたその他の化合物の存在を検知するために使用する方法は、当業者にはよく知られていよう。赤外分光法は、それが単純で早く廉価であることを考慮すると特に適切である。この仕事に使用することができる比較的小型の分光計が入手可能である。
本発明の装置
図2は、硝酸アンモニウムおよび糖を含有している疑いのある材料の検査に適する本発明による装置の略図であり、該装置は、オーブンアセンブリ1、気体セル2、粒子フィルター3、流量調節弁4、二酸化炭素フィルター5、ガスポンプ6、石英窓7、赤外線光源8、赤外線検出器9、圧力センサー10、空気吸い込み口11、試料ガス管12、制御電子回路13、ディスプレイ14を備えている。
ガスポンプ6は、空気吸い込み口11から空気を引いて二酸化炭素フィルター5および流量調節弁4を経てオーブンアセンブリ1の吸気ポート28に送る。その空気はキャリヤガスとして作用する。二酸化炭素フィルター5は、大気中の実質的にすべての二酸化炭素を除去し、このことが、その装置を試料の分解生成物中の二酸化炭素の存在を検出するために使用する場合に有益となる。流量調節弁4を含めることは、オーブンアセンブリ1を通る空気の流量を調節することが可能となるので望ましい。空気を吸気ポート28からオーブンアセンブリ1に引き入れる。使用に当たって、オーブンアセンブリ1内に含有されている試料を280℃まで加熱し、その後は冷ましておく。これがAN/S混合物からHNCOを生成させるための成功する加熱方式であることがわかった。反応生成物を、空気の流れとともにオーブンアセンブリ1の本体からガス出口ポート27を経て運び出す。ガスポンプ6は、気体セル2中の検知領域にガスの流れを誘導する手段として作用する。しかしながら、当業者であれば、空気吸い込み口11が、本発明に必須の絶対的なものではなく、単に望ましいものであることは認識するであろう。キャリヤガスおよび反応生成物は、試料ガス管12に沿って、粒子フィルター3を経て気体セル2に送られる。粒子フィルター3は、ガス流からの微粒子を除去する。そのような微粒子は、気体状反応生成物の亜酸化窒素とアンモニアから形成され得る硝酸アンモニウム粒子を含んでいるかもしれない。赤外線光源8および赤外線検出器9は、気体セル2の内容物の赤外線吸収特性を測定できるように配列する。赤外線光源8は、この場合、広帯域の光源であるが、別法として、いくつかの狭周波数帯または単色性の光源を使用することが可能である。赤外線検出器9は、赤外線に対して透明かつ不活性な石英窓7によって気体セル2の内容物から隔離されている。検出器9の隔離は、HNCOが反応性であって腐食性であるために望ましい。検出器9は、基準バンドおよびAN/Sが本発明の反応の方法によって分解したとき発生するAN/S混合物の3つの重要な生成物の特性吸収に合わせてあるチャンネルをもつ4チャンネルの検出器である。鍵となる成分およびそれに関する吸収バンドは、二酸化炭素−4.24μm、HNCO−4.4μm、亜酸化窒素−4.5〜4.55μm、基準−3.95μmである。各チャンネルには、適切な光帯域通過フィルターが備えられている。多くの反応生成物を確認することが望ましいが、当業者であれば、本発明の場合にはHNCO以外のものを検出することは本質的なことでないことを理解するであろう。
圧力センサー10は、気体セル2と気体の連絡がとれており、さらに制御電子回路13と連絡している。圧力センサー10を含めるのが好ましいのは、装置中の空気の流れの維持を確保できることである。制御電子回路13は、当業者に知られている種類のものであり得、さらに、ガスポンプ6、赤外線光源8、赤外線検出器9、オーブンアセンブリ1と連絡している。制御電子回路13は、反応性生物の発生および当業者に知られている任意の方式によるデータ収集プロセスを制御および調整する。制御電子回路13は、さらに分析の結果をディスプレイ14に表示するようにする。当業者であれば、装置を制御電子回路13の使用なしの手動で運転することができることがわかるであろう。ディスプレイ14は、一般的には液晶ディスプレイを備えている。試料が分析されているとき、棒の形の17ビットディスプレイが、亜酸化窒素、二酸化炭素、水素イソシアナート、炭化水素のそれぞれに対してそれらの種の存在を示すために使用され、その棒の長さが存在する種の量を示す。測定試料から得られたデータを解析するために電子回路13のアルゴリズムを使用し、それは試料を分析した後で、次の4つの結果の1つを表示する。すなわち、a−AN/Sは存在しない、b−ANが存在する、c−AN/Sが存在する可能性あり、試料を増量して試せ、d−AN/Sが存在する。
本発明の方法によるAN/S混合物の分解生成物のいくつか、特にHNCOは、高度に腐食性および反応性である。そのような化学物質と接触することになる表面は、それらの化学物質に対して実質的に不活性であることが非常に望ましい。それにより、そのような表面を有する構成部分の寿命がのばされ、試料から出るHNCOの量のより正確な解析を与える装置が提供される。試料ガス管12、オーブンアセンブリ1の部品、粒子フィルター3は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることが望ましい。PTFEは、HNCOに対して比較的不活性であり反応生成ガスの組成にほとんど影響しない。シリコンゴムの管は生成ガス流中のHNCOの量にかなりの影響を及ぼすので試料ガス管12に使用すべきではない。さらに、非常に好ましいのは、HNCOと接触することになる構成部分は、金などの比較的不活性な金属は許容されるが、金属にはすべきでないことである。
気体セル2は、NDIR(非分散赤外)気体分光セルである。そのようなセルは、反応生成物と接触するセルの表面に実質的に不活性な金の被覆(図示なし)が施されているために有利である。気体セル2は、装置から簡単に取り外され、掃除を容易にするためにユーザーによって容易に解体され再構成することができるようなモジュラー型のものである。取り外しが容易でモジュール方式であることは、アンモニアと亜酸化窒素が反応して気体セル2の壁に硝酸アンモニウムの固体を形成し、それによって装置の感度の低下を引き起こす可能性があるので非常に好ましい。粒子フィルター3の使用が、硝酸アンモニウム粒子が気体セル2に到達するのを防ぐのに役立つ。
当業者であれば、ガスポンプは、装置中に空気を吸い込むどんな手段によっても置き換えられることがわかるであろう。そのような手段としては、正圧(ポンプ、送風機)または負圧(真空ポンプ)のいずれもが使用できる。真空ポンプであれば、理想的には、オーブンアセンブリ1および気体セル2の下流に配置する。ガスポンプ6は、試料を検査した後、装置の気体通路からの材料を洗い流すために所定の時間運転することができる。これにより、試料間の二次汚染の危険が最小化される。
当業者であれば、気体セル2の存在が、反応生成物の確認に赤外線放射を使用するときは非常に好ましいことは理解するであろう。そのようなチャンバーは、しかしながら、必要ではない。さらに、他の検出技術(例えば質量分光測定)を使用する場合は、検知チャンバーの使用は好ましくない可能性があり、オーブンアセンブリ1から出たものは直接分光器または別の分析手段に送ることができる。
赤外線検出器9は、基準信号を発生する能力に加えて、またはそれの代りに、C−H結合強度を検出する能力を備えていることが望ましい。装置は、基準信号が予め決めた水準より下に落ちた場合、ディスプレイ14が、それが起こったことおよび気体セル2の掃除が必要であることを示すように組みたてることができる。
装置は、さらに汚染センサー(図示なし)を備えることができ、それは装置内の汚染物質の蓄積を検知する。そのような汚染センサーは、制御電子回路13と連絡していることが望ましい。
圧力センサー10は、流量センサーと置き換えることができる。当業者であれば、圧力センサー10は、好ましいけれども装置の運転に必須のものではないことを理解するであろう。
図3は、図2の装置で使用するオーブンアセンブリ1の略図である。オーブンアセンブリ1は、その中に形づくられているルーメン31を有するセラミックヒーター22のための支持体20、21、試料用セルのクロージャ23、24、支持体20に形成されている入り口ポート25、支持体21に形成されている出口ポート26、吸気ポート28、ガス出口ポート27、NiCrヒーティングワイヤ29、サーモカップル30を備えている。セラミックヒーター22は、機械加工したMacor(登録商標)(米国、Corning社)の部品であり、その中に形成された長方形の中央のルーメン31を有している。そのルーメン31は、ヒーター22の長さまで延びている。NiCrヒーティングワイヤ29は、ヒーター22の実質的に全体の長さの周囲に巻きつけられており、高温で運転するように設計されたアルミナセメント(図示なし)により定位置に固定されている。サーモカップル30は、セメントにより定位置に固定されており、オーブンアセンブリ1のための温度調節機構の一部として使用される。支持体20、21を、ヒーター22の各先端に取り付けて、その支持体20、21を使用して、オーブンアセンブリ1を図1の装置内に配置する。支持体20、21は、PTFE製であり、それぞれ試料の入り口ポート25および出口ポート26として作用する円筒穴がそれぞれに備えられている。その入り口ポート25および出口ポート26は、それぞれルーメン31中へのおよびそこからの試料の移動を可能にする。入り口ポート25および出口ポート26は、一般的には円筒穴であるが、任意の適当な空洞であり得る。
支持体20には、また、一般的に円筒穴の形をとる吸気ポート28が備わっている。その吸気ポート28は、ヒーター22のルーメン31と図2の装置の空気吸い込み口11の間で入り口ポート25を通る気体の連結を形成している。支持体21には、ガス出口ポート27が備わっており、それも一般的には円筒穴の形をとっている。そのガス出口ポート27は、ヒーター22のルーメン31と気体セル2の間で出口ポート26および試料ガス管12を通る気体の連結を形成している。
試料用セルのクロージャ23、24は、ルーメン31中に試料を挿入した後、加熱プロセスを開始する前にそれぞれ支持体21、22の上に配置する。そのクロージャ23、24は、吸気ポート28を通ってオーブンアセンブリ1に入る空気の漏れを防ぎ、かつ試料を加熱することによって発生する反応生成物の漏れも防ぐ。その装置は、オーブンアセンブリ1が装置の他の部分に適切に連結していない場合にディスプレイ14に適当なエラーメッセージが現れるように連動装置を備えることができる。
当業者であれば、他の加熱装置も可能であることを理解するであろう。
図4は、本発明による装置の中でAN/S試料を280℃まで加熱し、それを冷やしておいたものによって生じた赤外線スペクトルを示す。検出器は、HNCO、二酸化炭素、亜酸化窒素を検知するように使用した。図4のデータは、HNCO、二酸化炭素、亜酸化窒素のすべてが存在することを示している。このことは、検査試料中に硝酸アンモニウムおよび糖が存在することと合致する。ほぼ4.4μmのところのピークを、HNCOが存在するかどうか、そして場合によっては、どれだけ存在するかを判断するために使用する。ほぼ4.44μmのところのHNCOのピークは、亜酸化窒素の吸収と重なり、それゆえ、HNCOの存在を示すものとしては使用しない方が好ましい。
図5は、本発明による装置の中でAN/S試料を加熱したときの、HNCO、二酸化炭素、亜酸化窒素の存在に対応する赤外線吸収信号の時間をかけた展開を示している。ヒーターを止める時間までヒーター内の温度は約280℃である。ここで留意すべきは、HNCOのデータは、HNCOピークと二酸化炭素のピークの1つとの重なり(図4参照)に対して修正され得ることである。図5に関して、ヒーターを入れたときと切ったときに観察される吸収のピークは、データを取るために使用した特定の装置と関連する単なる実験のアーチファクトである。かくして、本発明の方法および装置は、AN/S混合物の存在を検出するために使用することが可能であることが示された。1〜2mgのAN/Sの試料が、本発明の装置で十分に肯定的な結果を生じる。それより少ない試料でも容認できる結果を生じるが、信頼性は小さくなる。しかしながら、当業者であれば、装置の感度は、例えば装置の気体容量を減少(ルーメン31、気体セル2、試料ガス管12の容積を減らすことにより)し、HNCOと接触する構成部分のHNCOとの反応性を低下させることによって改良することが可能であるなど、多くの方法があることを理解するであろう。
本発明の装置は、他の形の自家製爆発物、例えば、硝酸アンモニウムおよび燃料油を含有するもの(「ANFO」と呼ばれる)を検出するためにも使用することができる。本発明の装置内でANFOの試料を加熱すると、亜酸化窒素、二酸化炭素、および少なくとも1つの炭化水素を発生する。その炭化水素は、IR分光法を用いて都合よく検出することができる。
HNCOが糖と硝酸アンモニウムによって如何にして発生するかを示す反応スキームの案である。 本発明による装置の略図である。 図2の装置の一部を形成するオーブンアセンブリの略図である。 本発明による装置内で糖と硝酸アンモニウムの試料を加熱することによって生じた赤外線吸収スペクトルを示すグラフ表示である。 本発明による装置内で糖/硝酸アンモニウムの試料を加熱することによって生じたHNCO、二酸化炭素、亜酸化窒素と関係する赤外線吸収信号の時間を追った展開のグラフ表示である。

Claims (27)

  1. 水素イソシアナート(HNCO)の存在を検知することを含む、硝酸アンモニウムおよび糖を含有する材料を検出するための方法。
  2. 前記材料を高温に加熱して前記水素イソシアナートの存在を検知することを含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記材料を約280℃に加熱する請求項2に記載の方法。
  4. 前記材料を化学的両性材料の存在下で加熱する請求項2および3のいずれかに記載の方法。
  5. 亜酸化窒素(NO)の存在を検知することをさらに含む請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 水素イソシアナートおよび場合によって亜酸化窒素の存在の前記検知を、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー、質量分光測定の1つまたは複数を用いて実施する請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 装置が、硝酸アンモニウムおよび糖を含有している疑いのある材料の閉じ込めに適する試料ホルダーと熱の伝達がなされる加熱手段を有しており、前記試料ホルダーは、検知領域とガスの連絡があり、前記装置が、さらに、前記試料ホルダーから前記検知領域へのガスの流れを引き起こす手段および検知領域の水素イソシアナートの存在を検知する手段を備えている前記材料の検査に適する装置。
  8. 前記検知領域が、検知チャンバー内にある請求項7に記載の装置。
  9. 前記試料ホルダーおよび前記検知チャンバーの両方共が、実質的に水素イソシアナートに対して不活性である請求項8に記載の装置。
  10. 前記検知チャンバーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作られている請求項8および9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記検知チャンバー表面の少なくとも一部が、金で被覆されている請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記試料ホルダーが、化学的両性材料を含む請求項7から11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記化学的両性材料が、セラミック材料である請求項12に記載の装置。
  14. 前記試料ホルダーおよび検知チャンバーの少なくとも1つが、前記装置から容易に取り外し可能である請求項8から13のいずれか一項に記載の装置。
  15. 前記検知チャンバーが、掃除のために容易に解体することができるようにモジュラー形のものである請求項8から14のいずれか一項に記載の装置。
  16. 前記試料ホルダーと前記検知領域の間の前記ガス通路内に配置されている粒子フィルターをさらに備えている請求項7から15のいずれか一項に記載の装置。
  17. 前記試料ホルダーと検知領域の間の前記ガスの連絡が、実質的に化学的に不活性な管路によって提供される請求項7から16のいずれか一項に記載の装置。
  18. 前記装置が、ガスを前記検知領域に引き込む前に前記試料ホルダー中に引き込むことを可能にする注入口を備えている請求項7から17のいずれか一項に記載の装置。
  19. 二酸化炭素を除去するためのフィルターをさらに備えており、前記フィルターが、前記注入口と前記試料ホルダーの間の前記ガス通路に配置されている請求項18に記載の装置。
  20. 前記装置の少なくとも一部を通るガスの流れを検知する手段をさらに備えている請求項7から19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 前記ガスの流れを検知する手段に対応して前記検知手段を制御するための動作手段をさらに備えている請求項20に記載の装置。
  22. 前記水素イソシアナートの存在を検知する前記手段として、赤外線光源および検出器を備えている請求項7から21のいずれか一項に記載の装置。
  23. 本明細書の図2および3に実質的に記載されている装置。
  24. 本明細書に実質的に記載されている硝酸アンモニウムおよび糖を含有する材料を検出するための方法。
  25. 亜酸化窒素、二酸化炭素および炭化水素の少なくとも1つの存在を検知することを含む硝酸アンモニウムおよび炭化水素を含有する材料を検出するための方法。
  26. 亜酸化窒素、二酸化炭素および炭化水素の2つまたは3つを検知することを含む請求項25に記載の方法。
  27. 前記炭化水素が、燃料油の形態をしている請求項25および26のいずれかに記載の方法。
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