JPH08178567A - 熱交換器用冷媒流通管 - Google Patents

熱交換器用冷媒流通管

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JPH08178567A
JPH08178567A JP32647194A JP32647194A JPH08178567A JP H08178567 A JPH08178567 A JP H08178567A JP 32647194 A JP32647194 A JP 32647194A JP 32647194 A JP32647194 A JP 32647194A JP H08178567 A JPH08178567 A JP H08178567A
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JP
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aluminum
brazing material
brazing
aluminum plate
material layer
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JP32647194A
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English (en)
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Kazuyuki Takahashi
一幸 高橋
Hiroshi Tanaka
大史 田中
Seiji Tazaki
清司 田崎
Shoichi Sato
昭一 佐藤
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Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換効率、耐圧性能および生産性を向上さ
せしかもろう接を確実にするとともに、冷媒通路がろう
接時の溶融ろう材により塞がれないようにする。 【構成】 熱交換器用冷媒流通管Tは、上下壁11,12
と、上下壁11,12 間の多数の柱13とを備え、柱13相互間
が冷媒通路14となされている扁平状アルミニウム管15よ
りなり、扁平状アルミニウム管15が、内面にろう材層を
有する上下2枚のアルミニウム板17,18 により中空部が
形成せられるように、下アルミニウム板18の両側部が上
向きに折り曲げられて上アルミニウム板の両縁に接合せ
られることにより形成せられ、柱13は、上壁11の内方隆
起状に一体に形成せられたピン16が下壁12の内面にろう
接せられてなるものである。内面ろう材層の厚さがピン
付きアルミニウム板17では40〜100μmとなされる
とともに、ピンなしアルミニウム板18では10〜40μ
mとなされており、ろう材は、ケイ素6.0〜9.5重
量%を含むアルミニウム基合金である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換器用冷媒流通
管、とくにカー・クーラに使用せられるコンデンサ用冷
媒流通管に関する。この明細書において、「アルミニウ
ム」とは、純アルミニウムおよびアルミニウム合金の両
者を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】近時カー・クーラ用コンデンサとして、
図1に示すように、互いに間隔をおいて左右に平行に配
置せられた一対のヘッダ(1)(2)と、両者がそれぞ
れ両ヘッダ(1)(2)に接続せられた並列状の扁平状
冷媒流通管(3)と、隣り合う冷媒流通管(3)の間の
通風間隙に配置せられるとともに、両冷媒流通管(3)
にろう接せられたコルゲート・フィン(4)と、右のヘ
ッダ(2)の上端部に水平に接続せられた入口管(5)
と、左ヘッダ(1)の下端部に水平に接続せられた出口
管(6)と、右ヘッダ(2)と左ヘッダ(1)とに交互
に2つずつ設けられた第1〜第4仕切板(7)〜(10)
とを備えており、入口管(5)と第1仕切板(7)間の
冷媒流通管(3)の本数、第2仕切板(8)と第3仕切
板(9)間の冷媒流通管(3)の本数、第3仕切板
(9)と第4仕切板(10)間の冷媒流通管(3)の本
数、第4仕切板(10)と出口管(6)間の冷媒流通管
(3)の本数が上から順次減少されており、入口管
(5)から流入した気相の冷媒が、出口管(6)より液
相となって流出するまでに、コンデンサを蛇行状に流れ
るようになされているいわゆるパラレルフロー型または
マルチフロー型と称されるコンデンサが、従来のサーペ
ンタイン型コンデンサに代わり高性能化、低圧力損失化
および超コンパクト化を実現しうるものとして広く使用
されてきている。
【0003】上記コンデンサに用いられる扁平状冷媒流
通管は、その内部に高圧ガス冷媒が導入せられるため、
耐圧性が要求せられる。この要求にこたえるとともに熱
交換効率を高めるために、冷媒流通管には、平らな上下
壁と、上下壁にまたがるとともに長さ方向にのびた補強
壁を備えたアルミニウム中空押出形材よりなるものが用
いられていた。ところで、熱交換効率の向上およびコン
デンサのコンパクト化の関係上、扁平状冷媒流通管は薄
肉で、かつ高さはできるだけ低い方が望ましい。しかし
ながら、押出型材製の場合、押出技術上の制約から管高
さを低くしかつ薄肉化するには限界があった。
【0004】また、冷媒流通管に補強壁が設けられる
と、その内部に独立した並列状冷媒通路が形成せられ
る。空気は並列状冷媒通路と直交するように流れるの
で、必然的に空気の出口側より入口側の方の熱交換性が
よい。したがって、風上側の冷媒通路では、ガス状の冷
媒が速く凝縮されて凝縮液が溜まるのに対し、風下側の
冷媒通路ではなおガス状の冷媒が残るため、冷媒流通管
全体としてみた場合、冷媒の流れが不均一であって、熱
交換効率がよくない。
【0005】そこで、この問題を解決するために、
(イ)電縫管製扁平状冷媒流通管内に、内部を複数の冷
媒通路に区画するとともに、隣り合う通路間で冷媒を交
流させる複数のルーバ付き波状インナ・フィンが挿入さ
れかつ冷媒流通管にろう接せられたもの(特開平1−9
8896号公報参照)、また(ロ)電縫扁平状冷媒流通
管の上下壁に、先端どうしが突き合わされた2つ折り状
の内方突出補強部が長さ方向に断続的にかつ並列状に形
成せられたもの(特開昭57−136093号公報参
照)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(イ)の扁平状冷媒流通管では、扁平管にいちいち波状
インナ・フィンを挿入しなければならないので、生産性
が悪い。また、上記(ロ)の扁平状冷媒流通管では、内
方突出補強部がプレスまたはローラにより形成せられる
ものであるが、その横断面はV形に開いた状態であるの
で、強度が充分でない。
【0007】本発明の目的は、熱交換効率がよくかつ耐
圧性能が充分であり、しかも、生産性がよくてコンパク
ト化が可能であり、さらに、一方の壁の多数のピンが平
らな他方の壁に確実にろう接せられて多数の管内柱が形
成せられるとともに、冷媒通路が前記ろう接時に溶融ろ
う材で塞がれるおそれのない熱交換器用冷媒流通管を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による熱
交換器用冷媒流通管は、上下壁と、上下壁にまたがると
ともに相互に所定間隔をおいて設けられた多数の柱とを
備え、柱相互の間が冷媒通路となされている扁平状アル
ミニウム管よりなり、扁平状アルミニウム管が、少なく
とも内面にろう材層を有する上下2枚のアルミニウム板
により中空部が形成せられるように、両アルミニウム板
の両側縁の各上下のものの少なくともいずれか一方が折
り曲げられて接合せられることにより形成せられ、柱
は、上下壁のうちいずれか一方の壁より内方隆起状に一
体に形成せられたピンが平らな他方の壁の内面にろう接
せられて形成せられたものであり、ピン付きアルミニウ
ム板の内面ろう材層の厚さが40〜100μmとなされ
るとともに、ピンなしアルミニウム板の内面ろう材層の
厚さが10〜40μmとなされており、ろう材が、ケイ
素6.0〜9.5重量%を含むアルミニウム基合金であ
ることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明による熱交換器用冷媒流通
管は、上下壁と、上下壁にまたがるとともに相互に所定
間隔をおいて設けられた多数の柱とを備え、柱相互の間
が冷媒通路となされている扁平状アルミニウム管よりな
り、扁平状アルミニウム管が、上下2枚のアルミニウム
板により中空部が形成せられるように、両アルミニウム
板の両側縁の各上下のものの少なくともいずれか一方が
折り曲げられて接合せられることにより形成せられ、柱
は、上下壁のうちいずれか一方の壁より内方隆起状に一
体に形成せられたピンが平らな他方の壁の内面にろう接
せられて形成せられたものであり、ピン付きアルミニウ
ム板の内面に厚さが80〜120μmのろう材層が形成
せられており、ろう材が、ケイ素6.0〜9.5重量%
を含むアルミニウム基合金であることを特徴とするもの
である。
【0010】複数の冷媒流通管が熱交換器に組み立てら
れるさい、各冷媒流通管どうしの間にコルゲート・フィ
ンを介在させられるので、アルミニウム板の両面にろう
材層が存在することが好ましい。また、柱の配列は、縦
横に等間隔おきに並んだものでもよいし、千鳥状に並ん
だものでもよい。また、ピンの形状は、横断面円形、ダ
イヤ形、三角形、四角形およびオーバルなど、外接円内
に入るものならどのような形状でもよい。ピンの径(ピ
ンが横断面円形以外の場合は、外接円の径)は0.2〜
2.0mmが、ピンピッチは0.4〜2.0mmが、ピ
ン長さは0.3〜5.0mmがそれぞれ好ましい。
【0011】請求項1の発明では、ピン付きアルミニウ
ム板の内面ろう材層の厚さが40μm未満かまたはピン
なしアルミニウム板の内面ろう材層の厚さが10μm未
満であると、ろう接が不完全であり、逆にピン付きアル
ミニウム板の内面ろう材層の厚さが100μmを超える
か、またはピンなしアルミニウム板の内面ろう材層の厚
さが40μmを超えると、ろう接時に溶融したろう材に
より冷媒通路が塞がれる。
【0012】請求項2の発明では、ピン付きアルミニウ
ム板の内面ろう材層の厚さが80μm未満であると、ろ
う接が不完全であり、逆にピン付きアルミニウム板の内
面ろう材層の厚さが120μmを超えると、ろう接時に
溶融したろう材により冷媒通路が塞がれる。さらに、ろ
う材におけるケイ素の含有量は、6.0〜9.5重量
%、好ましくは6.8〜8.2重量%から選ばれる。ケ
イ素の含有量が6.0重量%未満であると、ろう材とし
て不充分であり、ケイ素の含有量が9.5重量%を超え
ると、溶融時の流動性が大き過ぎ、冷媒通路内に流れ込
み、これを詰まらせる。ケイ素の含有量が6.0〜9.
5重量%であると、前記流動性を抑えかつろう接を確実
ならしめうる。
【0013】
【作用】本発明による熱交換器用冷媒流通管は、平らな
上下壁と、上下壁にまたがるとともに相互に所定間隔を
おいて設けられた多数の柱とを備え、柱相互の間が冷媒
通路となされている扁平状アルミニウム管よりなるもの
であるから、冷媒流通管を流通する冷媒は、流通管の長
さ方向および幅方向の両方に流れ満遍なく混合される。
【0014】また、扁平状アルミニウム管が、少なくと
も内面にろう材層を有する上下2枚のアルミニウム板に
より中空部が形成せられるように、両アルミニウム板の
両側縁の各上下のものの少なくともいずれか一方が折り
曲げられて接合せられることにより形成せられているか
ら、両アルミニウム板の内面に、格別に所定の厚さのろ
う材層を形成することが可能となる。
【0015】また、柱は、上下壁のうちいずれか一方の
壁より内方隆起状に一体に形成せられたピンが平らな他
方の壁の内面にろう接せられて形成せられたものである
から、電縫管とルーバ付きインナ・フィンとを組み合わ
せた冷媒流通管に較べてきわめて生産性がよく、アルミ
ニウム押出形材製冷媒流通管に較べ、薄肉でかつ管高さ
を低くすることができるし、単位面積当たりの柱の数を
任意に増加しうるので、内表面積を大きくすることがで
きる。
【0016】さらに、ピン付きアルミニウム板とピンな
しアルミニウム板の両方の内面にろう材層を有し、ピン
付きアルミニウム板の内面ろう材層の厚さが40〜10
0μmとなされるとともに、ピンなしアルミニウム板の
内面ろう材層の厚さが10〜40μmとなされている
か、またはピン付きアルミニウム板のみその内面に厚さ
が80〜120μmのろう材層を有しており、ろう材
が、ケイ素6.0〜9.5重量%を含むアルミニウム基
合金であるから、ピンとこれに対向する壁とのろう接が
確実に行なわれるとともに、ろう接時に溶融したろう材
により、冷媒通路が塞がったり、詰まったりすることが
ない。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を、以下図面を参照して説明
する。 実施例1 この実施例は、図1および図2に示されているものであ
り、熱交換器用冷媒流通管(T) は、上下壁(11)(12)と、
上下壁(11)(12)にまたがるとともに相互に1.8mm間
隔をおいて縦横に並ぶように設けられた多数の柱(13)と
を備え、柱(13)相互の間が冷媒通路(14)となされている
扁平状アルミニウム管(15)よりなるものである。
【0018】扁平状アルミニウム管(15)が、ともに両面
にろう材層を有する厚さ0.3mmの上アルミニウム板
(17)および厚さ0.2mmの下アルミニウム板(18)の2
枚により中空部が形成せられるように、下アルミニウム
板(18)の両側部が直角に折り曲げられて立上り部(19)と
なされ、上アルミニウム板(17)の両側部に接合せられて
形成せられる。
【0019】柱(13)は、上壁(11)より内方隆起状に一体
に形成せられた直径0.8mm、長さ0.7mmの円形
ピン(16)が平らな下壁(12)の内面にろう接せられて形成
せられたものであり、ピン付きアルミニウム板(18)の内
面ろう材層の厚さが40μmおよび同外面ろう材層厚さ
が20μm、ピンなしアルミニウム板(17)の内面ろう材
層の厚さが12μmおよび同外面ろう材層の厚さが20
μmとなされ、ろう材が、ケイ素7.5重量%を含むア
ルミニウム基合金よりなるものである。
【0020】上下アルミニウム板(17)(18)の接合のため
に、立上り部(19)は他の部分より厚肉に形成せられ、そ
の上部に下向きピン(16)の基端と同一レベルの段部(20)
と、これに続いて上外方にのびた傾斜面を有する突出部
(21)が長さ方向に設けられている。上アルミニウム板(1
7)の両側縁は外下向きに傾斜せられており、左右の段部
(20)に平らな上アルミニウム板(17)の両側縁部がのせら
れ、突出部(21)が内側にかしめられ、その傾斜面と、上
アルミニウム板(17)の側縁傾斜面とが重ねられて接合せ
られる。
【0021】上記冷媒流通管(T) は、つぎのようにして
製造せられる。すなわち、上ロールがその長さ方向およ
び周方向に等ピッチで規則正しく並んだ多数の有底孔を
有する上下一対の圧延ロールにより、製造しようとする
冷媒流通管(T) の上下壁(11)(12)より肉厚が厚くかつ両
面にろう材層を有する1枚のアルミニウム板素材を所定
の管壁厚さまで薄肉化して上壁(11)を形成するととも
に、多数の下向きピン(16)を上壁(11)から隆起状に一体
に形成し、上の圧延アルミニウム板(17)をうる。
【0022】他方、両面にろう材層を有する他の1枚の
アルミニウム板の両側端に、段部(20)および傾斜面付き
上方突出部(21)を有する厚肉の立上り部(19)を形成し、
下アルミニウム板(17)をうる。
【0023】つぎに、上アルミニウム板(17)を立上り部
(19)の段部(20)にわたし、左右一対のかしめロールによ
りかしめ止めて上壁(11)となすとともに、下向きピン(1
6)を下壁(12)にろう接するのである。
【0024】実施例2 この実施例は、ピンなしアルミニウム板の内面ろう材層
の厚さを16μmとした以外、実施例1とすべて同じ熱
交換器用冷媒流通管である。
【0025】比較例1 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないこと以外、実施例1とすべて同じ熱交換器用冷
媒流通管である。
【0026】比較例2 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピンなしアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを16μmとしたこと以外、実施例1とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0027】比較例3 この比較例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを20μmとしたこと以外、実施例1とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0028】比較例4 この比較例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを40μmとしたこと以外、実施例1とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0029】比較例5 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層の厚さを20μmとしたことおよびピンなしアルミニ
ウム板の内面ろう材層の厚さを12μmとしたこと以
外、実施例1とすべて同じ熱交換器用冷媒流通管であ
る。
【0030】比較例6 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層の厚さを20μmとしたことおよびピンなしアルミニ
ウム板の内面ろう材層の厚さを16μmとしたこと以
外、実施例1とすべて同じ熱交換器用冷媒流通管であ
る。
【0031】実施例3 この実施例は、柱が正四角柱であり、各辺の長さが0.
8mmであること以外、実施例1とすべて同じ熱交換器
用冷媒流通管である。
【0032】実施例4 この実施例は、ピンなしアルミニウム板の内面ろう材層
の厚さを16μmとした以外、実施例2とすべて同じ熱
交換器用冷媒流通管である。
【0033】実施例5 この実施例は、ピンなしアルミニウム板の内面ろう材層
の厚さを20μmとした以外、実施例3とすべて同じ熱
交換器用冷媒流通管である。
【0034】比較例7 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないこと以外、実施例3とすべて同じ熱交換器用冷
媒流通管である。
【0035】比較例8 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピンなしアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを16μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0036】比較例9 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピンなしアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを20μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0037】比較例10 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピンなしアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを32μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0038】比較例11 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層の厚さを20μmとしたこと以外、実施例3とすべて
同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0039】比較例12 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層の厚さを20μmとしたことおよびピンなしアルミニ
ウム板の内面ろう材層の厚さを16μmとしたこと以
外、実施例3とすべて同じ熱交換器用冷媒流通管であ
る。
【0040】比較例13 この比較例は、ピン付きアルミニウム板の内面にろう材
層の厚さを20μmとしたことおよびピンなしアルミニ
ウム板の内面ろう材層の厚さを20μmとしたこと以
外、実施例3とすべて同じ熱交換器用冷媒流通管であ
る。
【0041】実施例6 この実施例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを80μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0042】実施例7 この実施例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを120μmとしたこと以外、実施例3とす
べて同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0043】比較例14 この比較例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを20μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0044】比較例15 この比較例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを40μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0045】比較例16 この比較例は、ピンなしアルミニウム板の内面にろう材
層がないことおよびピン付きアルミニウム板の内面ろう
材層の厚さを60μmとしたこと以外、実施例3とすべ
て同じ熱交換器用冷媒流通管である。
【0046】つぎに、上記各例のピンとこれに対向する
壁のろう接状態を評価し、その結果を表1に示す。その
評価方法を、図4に基づいて説明する。
【0047】同図において、ピン径または正四角形の一
辺の長さ(以下単に「ピン径」と総称する)をa、フィ
レット長さをb、総ブローホール長さをC=C1 +C2
とし、ピン径aに対して、フィレット長さbから総ブロ
ーホール長さcを差し引いた比dが、次式の関係にある
場合を良好なろう接状態とし、各例の評価の結果を表1
に示す。もちろん、ブローホールの数は、2つに限らな
いが、便宜上2つとして示した。
【数1】
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の熱交換器用冷媒流通管によれ
ば、並列状の冷媒通路をそれぞれ流通する冷媒は、柱相
互間を通じて流通管の長さ方向および幅方向の両方向に
流れて混合されるので、風上側と風下側において冷媒は
同様に凝縮して冷媒が均一に流れ、熱交換効率が向上す
る。
【0050】また、扁平状アルミニウム管が、少なくと
も内面にろう材層を有する上下2枚のアルミニウム板に
より中空部が形成せられるように、両アルミニウム板の
両側縁の各上下のものの少なくともいずれか一方が折り
曲げられて接合せられることにより形成せられているか
ら、ピン付きアルミニウム板の内面ろう材層の厚さを4
0〜100μmとするとともに、ピンなしアルミニウム
板の内面ろう材層の厚さを10〜40μmとするか、ま
たはピン付きアルミニウム板のみの内面にろう材層を形
成し、その厚さを80〜120μmとすることができる
のである。このようなろう材層の厚さに加えて、ろう材
が、ケイ素6.0〜9.5重量%を含むアルミニウム基
合金であるから、ピンとこれに対向する壁とのろう接が
確実に行なわれるとともに、ろう接時に溶融したろう材
により、冷媒通路が塞がったり、詰まったりすることが
なく、優れた熱交換器用冷媒流通管となる。
【0051】また、扁平状アルミニウム管がアルミニウ
ム板より形成せられ、柱が上下壁のうちいずれか一方の
壁より内方隆起状に一体に形成せられたピンが平らな他
方の壁の内面にろう接せられて形成せられたものである
から、電縫管とルーバ付きインナ・フィンとを組み合わ
せた冷媒流通管に較べてきわめて生産性がよいし、アル
ミニウム押出形材製冷媒流通管に較べて管壁を薄肉にし
うるとともに、アルミニウム押出形材製冷媒流通管に較
べ、薄肉でかつ管高さを低くすることができるし、単位
面積当たりの柱の数を任意に増加しうるので、内表面積
を大きくすることができ、熱交換器の軽量化および高性
能化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷媒流通管の使用されたコンデンサの平面図で
ある。
【図2】実施例1の冷媒流通管を示す横断面図である。
【図3】図2のIII −III 線にそう断面図である。
【図4】ピンとこれに対向する壁との接合状態の評価の
仕方の基準を示す説明図である。
【符号の説明】
(11):上壁 (12):下壁 (14):冷媒通路 (15):扁平状アルミニウム管 (16):ピン (17):上アルミニウム板 (18):下アルミニウム板 (T) :冷媒流通管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 昭一 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下壁と、上下壁にまたがるとともに相
    互に所定間隔をおいて設けられた多数の柱とを備え、柱
    相互の間が冷媒通路となされている扁平状アルミニウム
    管よりなり、扁平状アルミニウム管が、少なくとも内面
    にろう材層を有する上下2枚のアルミニウム板により中
    空部が形成せられるように、両アルミニウム板の両側縁
    の各上下のものの少なくともいずれか一方が折り曲げら
    れて接合せられることにより形成せられ、柱は、上下壁
    のうちいずれか一方の壁より内方隆起状に一体に形成せ
    られたピンが平らな他方の壁の内面にろう接せられて形
    成せられたものであり、ピン付きアルミニウム板の内面
    ろう材層の厚さが40〜100μmとなされるととも
    に、ピンなしアルミニウム板の内面ろう材層の厚さが1
    0〜40μmとなされており、ろう材が、ケイ素6.0
    〜9.5重量%を含むアルミニウム基合金であることを
    特徴とする熱交換器用冷媒流通管。
  2. 【請求項2】 上下壁と、上下壁にまたがるとともに相
    互に所定間隔をおいて設けられた多数の柱とを備え、柱
    相互の間が冷媒通路となされている扁平状アルミニウム
    管よりなり、扁平状アルミニウム管が、上下2枚のアル
    ミニウム板により中空部が形成せられるように、両アル
    ミニウム板の両側縁の各上下のものの少なくともいずれ
    か一方が折り曲げられて接合せられることにより形成せ
    られ、柱は、上下壁のうちいずれか一方の壁より内方隆
    起状に一体に形成せられたピンが平らな他方の壁の内面
    にろう接せられて形成せられたものであり、ピン付きア
    ルミニウム板の内面に厚さが80〜120μmのろう材
    層が形成せられており、ろう材が、ケイ素6.0〜9.
    5重量%を含むアルミニウム基合金であることを特徴と
    する熱交換器用冷媒流通管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110520685A (zh) * 2017-02-16 2019-11-29 法雷奥热力股份有限公司 用于气体尤其来自发动机的废气的热交换器、用于交换器的气体循环管和制造交换器的方法

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CN110520685A (zh) * 2017-02-16 2019-11-29 法雷奥热力股份有限公司 用于气体尤其来自发动机的废气的热交换器、用于交换器的气体循环管和制造交换器的方法

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