JPH08178375A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JPH08178375A
JPH08178375A JP32884494A JP32884494A JPH08178375A JP H08178375 A JPH08178375 A JP H08178375A JP 32884494 A JP32884494 A JP 32884494A JP 32884494 A JP32884494 A JP 32884494A JP H08178375 A JPH08178375 A JP H08178375A
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JP
Japan
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water
humidifying
humidifying member
water supply
shaped
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JP32884494A
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English (en)
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Takuya Ueki
拓也 植木
Takushi Yokota
琢司 横田
Takahiro Oga
隆裕 大賀
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Japan Gore Tex Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水蒸気に対しては透過性を有し、水に対して
は不透過性を有する合成樹脂シートで周囲を覆い、内部
に加湿用の水を保持し、且つ流通させることが可能な加
湿部材を、通風可能な空間をおいて複数配列し、該空間
に被加湿用空気を供給することにより加湿する加湿装置
において、水蒸気が透過する合成樹脂シート又は加湿部
材内部の流路がゴミ等で詰まることがなく、円滑な水の
流通が確保され、これにより加湿効率を高めるようにす
る。 【構成】 各加湿部材10は上部に流入口を有し、これ
らの各流入口に連通する共通のダム状の給水部12が設
けられ、該給水部より各加湿部材10の内部に水を供給
するように構成し、各加湿部材10の下部に排水部が設
けられていることを特徴とする加湿装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水蒸気に対しては透過
性を有し、水に対しては不透過性を有する合成樹脂シー
トからなる加湿部材を複数配列して成る加湿器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】居住空間の湿度コントロールの手段とし
て一般に加湿器が使用されている。この加湿器として
は、超音波方式、スプレー方式、自然蒸発方式等種々の
ものが実用化されているが、ランニングコストが低いこ
と、白粉の発生が無くて清潔であること等の理由から、
疎水性の高分子多孔質膜を用いた膜式加湿器が近時注目
を集めている。これは、疎水性の高分子多孔質膜の、水
蒸気を透過させるが、水を透過させないという特性を利
用したもので、この多孔質膜を境界面として、一方の領
域に水を設け、他方の領域に被加湿空気を送ることによ
り、この多孔質膜を経由して水蒸気を移動させ、空気側
を加湿するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この膜式加
湿器には、製作上従来から種々の問題を有していた。以
下に、具体的な公知例とその問題点について説明する。
特開昭50−58852号公報では、温水と空気との間
に防水性の通気シートを介在させる構造において、空気
の部分と水槽部を確保するため、同公報図1のように、
枠材にニッケル網などで強度をもたせた防水シートを接
着し、各流路を確保している。これは同公報図2及び図
3からも明確であり、加湿部材を枠によりその形状をし
っかりと確保し、これらの加湿部材を羅列し加湿器を形
成している。特に図3においては、水槽の内部に被加湿
空気流路を設けた構造を示しており、この構造は水漏れ
を防ぐためのシール箇所が多く実用的でない。また、防
水シートを枠材に固定して製作する加湿部材は、1枠ず
つ作るバッチ生産となり、ロスも大きくなってしまう。
【0004】実公昭56−50341号公報では、加湿
エレメントを、溌水性を有する2枚のシートを微少間隔
をおいて相対向させて重合した構造としている。シート
が溌水性であるため圧力をかけ各部分への給水を行って
いる。このため給水チューブを各加湿エレメントに密閉
して接続することが必須となっている。この加湿器の場
合は、1つの加湿エレメントを渦状に巻いて加湿器を形
成する場合には適しているが、加湿エレメントを平行に
羅列して加湿器を形成する場合は、各々の加湿エレメン
トへの供給水チューブの接続等、取り扱いが難しく、特
にチューブ本数が増す、大型の加湿器には不向きであ
る。
【0005】特公平5−22136号公報では、中空の
有底円筒を相互に平行に突出させ、その開口部側を順次
接続して複数の凸状に側断面を有するように一体成形さ
れた疎水性多孔膜質で加湿部材が構成されている。この
形状では、加湿部材の内部の水は、加湿部材表面から加
湿された水分だけの移動しか起こらない。即ち、加湿部
材内の水はほぼ不動であり、この構造では加湿部材の水
側の表面に徐々に水垢などのゴミが堆積し加湿性能の低
下を引き起こす。またこの加湿器は一体成形することに
より、水漏れ対策を行っている。従って、製造には金型
が必要となり、その大きさも限定されるため、加湿量を
膜の面積で調整することが非常に困難となる。
【0006】特開昭61−72949号公報では、加湿
エレメントは、多孔質疎水性高分子素材で外周を融着密
閉した袋で、さらに部分的に内接融着部を施しており、
この一端部に水を供給するチューブ形状口を有してい
る。この加湿器はチューブが羅列されているのと同様の
ものであり、全体にわたって十分水を供給するために
は、各加湿エレメントに対し水圧をかけ強制的に水を流
す必要がある。従って、第3図に示されている様に加湿
器は各加湿エレメントからのチューブを水漏れがないよ
うにまとめ、水圧をかけ強制的に給水できる構造をとら
ざるをえない。そして、その加湿エレメントからのチュ
ーブをまとめることを機械的に行うのは非常に難しく、
量産は困難である。
【0007】特開平5−33975号公報に記載の加湿
器は、疎水性多孔質素材にて中空管を作製し、これを平
行または千鳥状に羅列し、中空管内外の一方を加湿供与
溶液、他方を被加湿空気としたものである。この構造で
は加湿供与溶液側にゴミの付着又は加湿による濃縮に起
因するカルシュウの析出を防ぐために、十分な通水を行
うと、大量の水が必要となる。この対応策として、中空
管内を水が流れる場合に、流通水を少なくするため中空
管の径を小さくすると、加湿面積との関係から中空管の
本数を増やす必要があるが、これにより、材料費が上昇
しさらに中空管と枠とのシール箇所が増加して、加湿器
の製造コストが格段に上昇してしまう。つまり、この加
湿器の形状はゴミ等の堆積を防ぐために通水する機構に
は不向きである。
【0008】そこで、本発明では、特別な水圧をかける
ことなく、加湿部材へ万遍なく給水でき、合成樹脂シー
ト又は加湿部材内部の流路がゴミ等で詰まることなく、
加湿効率の高い透湿膜方式の加湿装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、請求項1では、水蒸気に対しては透過性を有し、
水に対しては不透過性を有する合成樹脂シートで周囲を
覆い、内部に加湿用の水を保持し、且つ流通させること
が可能な加湿部材を、通風可能な空間をおいて複数配列
し、該空間に被加湿用空気を供給することにより加湿す
る加湿装置において、各加湿部材は上部に流入口を有
し、これらの各流入口に連通する共通のダム状の給水部
が設けられ、該給水部より各加湿部材の内部に水を供給
するように構成し、各加湿部材の下部には排水部が設け
られていることを特徴とする加湿装置が提供される。
【0010】請求項2では、前記ダム状の給水部には、
該給水部内の水位を一定に維持する水位調整機構が設け
られ、各加湿部材は下部に流出口を有し、加湿部材の内
部の水は自然排水されることを特徴とする請求項1に記
載の前記加湿装置が提供される。請求項3では、前記排
水部は閉鎖流路として形成され、該排水部の側で、加湿
部材の内部の水位を調整可能にしたことを特徴とする請
求項1に記載の加湿装置が提供される。
【0011】
【作用】本発明では、ダム状の給水部から各加湿部材の
上部流入口を介して給水できる開放系の給水機構とした
ので、大きな水圧をかけることなく、加湿部材へ万遍な
く給水することが可能となる。また、加湿部材の内部に
特別な水圧がかからないので、ダム状の給水部からの水
漏れを起こす危険性が低く、また各加湿部材の強度も要
求されない。さらに各加湿部材は加湿用の水の排出が可
能とされているため、加湿部材内部の流路がゴミ等で詰
まることがなく、円滑な水の流通が確保され、これによ
り加湿器の寿命を長くすることができる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例に係
る加湿装置を示し、(a)は全体構成を示す概略斜視
図、(b)は加湿部材の部分斜視図、(c)はゴムプレ
ートの斜視図である。これらの図において、加湿部材1
0は、図1(b)に示すように、水蒸気に対しては透過
性を有し、水に対しては不透過性を有する多孔性の素
材、例えばゴアテックス(登録商標)で知られているよ
うな合成樹脂シート10a2枚の間に不織布10bをは
さみ、合成樹脂シート10aと不織布10bの間を点
状、線状等部分的に接着又は融着しこれを板状ないし帯
状に成型して3層一体膜の構造とする。これを加湿装置
のサイズに合わせて適当な長さに切断し、その一端にU
字形の溝10cを形成する。このようにして形成された
加湿部材10はU字形の溝10cのある上端と、直線状
の切断された下端とが開放されており、後述のように、
それぞれ水の流入口及び流出口を形成する。
【0013】所定の厚さを有するゴムプレート11は、
図1(c)に示すように、加湿部材10のU字形の溝1
0cと同じ大きさ、形状のU字形の溝11aを有する。
複数枚の加湿部材10は、これらのU字形の溝10cの
ある上端側が、ゴムプレート11のU字形の溝11aと
合致するように、ゴムプレート11を挟んで接着剤によ
り交互に液密に接合し、水漏れを生じないようにするこ
とで、図1(a)に示すように、上側に断面がU字形の
通路12が形成される。両端のゴムプレート11bには
U字形の溝がなく、したがって、通路12はダムのよう
な水溜まりを有する給水部となる。
【0014】複数の加湿部材10の上端側は、枠押さえ
13によってゴムプレート11を挟んで相互に所定間隔
に固定される。ゴムプレート11の下側で、且つ隣接す
る加湿部材10間の空間ないし隙間には、プラスチック
等の材質からなる波板14が配置され、加湿部材10間
の間隔を保つと共に、水平方向に空気が自由に流通でき
るようになっている。加湿器の両端、即ち両端のゴムプ
レート11bの下側は加湿部材10側に波板14を配置
し、端部は外枠15で覆っている。また、複数の加湿部
材10及び波板14から成る加湿器の下端付近の周囲
は、適当なホットメルト樹脂16でもって固定され、加
湿部材10がバタツキ等を起こさないように保持されて
いる。
【0015】加湿器の上側に形成されたダム状の給水部
12の上側には、フロートスイッチ17を具備すると共
に水供給パイプ18が設けられ、ダム状の給水部12内
の水位が下がると水が自動的に供給され、給水部12内
の水のレベルが所定位置を維持するように調整される。
通路12内の水は、加湿部材10の上端の開口部分、特
にU字形の溝10cの部分から流入し、不織布10bが
設けられている加湿部材10の内部を重力により落下す
るが、ファン等(図示せず)の適当な手段で波板14を
通じて水平方向に送られる空気との間で、加湿部材10
の合成樹脂シート10aを介して気液接触が行われ、空
気は水蒸気を含んだ加湿気体となる。水蒸気に変換され
なかった水は、重力により加湿部材10の下端より自然
排水される。図1には図示しないが、排水された水を集
めて処理するために排水機構を設けてもよい。
【0016】図2は本発明の第2実施例に係る加湿装置
を示し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は
加湿部材の部分斜視図、(c)は加湿部材を給水槽に結
合する状態を示す斜視図である。これらの図において、
加湿部材20は、図2(b)に示すように、多孔性のプ
ラスチックビーズ焼結体20bの両面に、水蒸気に対し
ては透過性を有し、水に対しては不透過性を有する素材
20a、例えばゴアテックス(登録商標)のような合成
樹脂シートをウレタン樹脂でコーティングしてなる膜
を、接着剤(図示せず)により部分的に接着し、板状な
いし帯状に形成している。両側縁20cはヒートシール
により熱融着して水が漏れない構造とする。これを加湿
器の大きさに合わせた所定の長さに切断して、両端が熱
融着されずに開放された1つの加湿部材20とする。
【0017】給水槽21はプラスチック等からなり、底
部21a、両側壁21b及び両端壁21cからなり、内
部に水の溜まり部21dが形成される。底部21aに
は、加湿部材20の断面形状と対応する大きさの穴21
eが所定の間隔で複数形成されている。加湿部材20は
その上端部が穴21eの下方から水溜まり部21d内へ
挿入され、給水槽21の底部21aとの間で水が漏れな
いようにポッティング液等でシールされる。これによ
り、複数の加湿部材20が所定間隔をおいて配置され且
つ固定される。加湿部材20の中間部分には、同様の穴
22aが形成されたプラスチック等からなるクシ状のス
ペーサ板22が挿入され、これらの加湿部材20を所定
の間隔をあけて固定している。加湿装置の両端には外枠
23が設けられる。
【0018】給水槽21の上側には、第1実施例と同様
に、フロートスイッチ17を具備すると共に水供給パイ
プ18が設けられ、給水槽21の内部の水溜まり21d
内の水が所定レベルを維持するように調整される。給水
槽21の水溜まり21d内の水は、加湿部材20の上端
の開口部分から流入し、多孔質のプラスチック焼結体2
0bの内部を重力により下降する。その間、複数の加湿
部材20の間の隙間を水平方向に通過する空気との間
で、膜20aを介して気液接触が行われ、空気は水蒸気
を含んだ加湿気体となる。水蒸気に変換されなかった水
は、重力により加湿部材20の下端の開口部分より自然
排水され、排水槽24に集められて排水される。
【0019】図3は本発明の第3実施例に係る加湿装置
を示し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は
加湿部材の断面図、(c)は加湿部材を排水槽に挿入す
る状態を示す斜視図、(d)は加湿部材と排水槽との間
の水漏れを防止するようにシールする状態を示す概略図
である。これらの図において、加湿部材30は、図3
(b)に示すように、間隔を規定する複数の主芯30b
を横補強部材30cで連結してネット状に形成したもの
の両面に、水蒸気に対しては透過性を有し、水に対して
は不透過性を有する素材、例えばゴアテックス(登録商
標)の膜30aをヒートロール(図示せず)で熱融着
(例えば、160℃・1kg/cm2) した。この場合におい
て、水の流路を確保するために、膜30aは主芯30b
のみに融着し、横補強部材30cには融着しないように
留意する必要がある。更に、膜30aの両側も同時に熱
融着し、平たい筒状に形成する。尚、膜30aの外面
に、組立加工時の膜の傷つきを防止する目的で、不織布
ニット等の保護布を設けてもよい。これを加湿器の大き
さに合わせて所定の長さに切断して1つの加湿部材30
を形成するとともに、その一端に、第1実施例の場合と
同様に、U字形の溝30d(図3(a))を形成する。
このようにして形成された加湿部材30はU字形の溝3
0dのある上端と、直線状に切断された下端とが開放さ
れており、後述のように、それぞれ水の流入口及び流出
口を形成する。
【0020】第1実施例の場合と同様に、加湿部材30
のU字形の溝30dと同じ大きさ、形状のU字形の溝3
1aを有するゴムプレート31を、加湿部材30の上端
側に挟んで、複数枚の加湿部材30を接着剤にて液密に
連結・接合し、図3(a)に示すように、上側に断面が
U字形の通路32を形成する。両端のゴムプレート31
bにはU字形の溝がなく、したがって、通路32はダム
のような水溜まりをもった給水部となる。
【0021】ゴムプレート31の下側で、且つ隣接する
加湿部材30間の隙間には、プラスチック等の材質から
なる波板34が配置され、加湿部材30間に間隔を保つ
と共に、水平方向に空気が自由に流通できるようになっ
ている。加湿器の上側に形成されたダム状の給水部32
には、水供給パイプ38が接続され、給水部32には常
時一定量(この加湿器の蒸発水量より多いことが必要)
の水が供給されるようになっている。
【0022】排水槽33はプラスチック等の閉鎖された
ケースとして形成され、その上壁33aには加湿部材3
0の断面形状と対応する大きさの穴33bが所定の間隔
で複数形成されている。加湿部材30はその下端部が穴
33bの上方から排水槽33の内部に向けて挿入され、
図3(d)に示すように、排水槽33の上部にポッティ
ング液36を流し込み、加湿部材30と排水槽33の壁
部との間の隙間に水漏れが生じないようにシールされ
る。
【0023】このような構造により、複数の加湿部材3
0が所定間隔をおいて配置され且つ固定される。排水槽
33には、排水パイプ35が接続されている。この排水
パイプ35は、図3(a)に示すように、所定の高さの
部位まで上方に延び、更にそこから下方に向けて案内さ
れている。各加湿部材30の上端の開口部分、特にU字
形の溝30dの部分から流入した水は加湿部材30の内
部を重力により落下するが、水平方向に送られるくる空
気との間で、加湿部材30の表面の膜30aを介して気
液接触が行われ、空気は水蒸気を含んだ加湿気体とな
る。水蒸気に変換されなかった水は、重力により加湿部
材30の下端より排水槽33に流入し、排水パイプ35
を介して排水される。しかしながら、排水パイプ35は
上述のように、所定の高さまで上方に延びた後下方に向
かっているので、サイホンの効果により、加湿部材30
の内部は排水パイプ35の高さに相当する所定のレベル
に水が保持される。なお、この実施例では、給水パイプ
38からの給水量を多くすることで、加湿部材30の内
部を流れる水の速度を速め、ゴミ等による詰まりを最小
限とすることができる。
【0024】図4は本発明の第4実施例に係る加湿装置
を示し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は
加湿部材の斜視図、(c)は同加湿部材の断面図、
(d)は加湿部材の下部を一体的に連結する状態を示す
斜視図である。これらの図において、加湿部材40は、
図4(b)及び(c)に示すように、内面にポリエステ
ル等からなる不織布40bを補強布として用い、その外
側に、水蒸気に対しては透過性を有し、水に対しては不
透過性を有する多孔性の素材、例えばゴア−テックス
(登録商標)のような合成樹脂フィルム40aを重合
し、両側縁を熱融着して筒状に形成したものである。こ
れを加湿器の大きさに合わせて適当な長さに切断すると
同時に切断部分を熱融着して、一端を開放、他端を閉鎖
すると共に、開放側の端部にU字形の溝40cを形成
し、且つ他端の近傍に例えば直径10mmの連通穴40
dを形成して、1つの加湿部材40とする。
【0025】加湿部材40のU字形の溝40cのある上
端側は、第1実施例の場合と同様にゴムプレート41の
U字形の溝41aと合わせるように、ゴムプレート41
を挟んで接着剤で液密に接合され、図4(a)に示すよ
うに、上側に断面がU字形の通路42が形成される。両
端のゴムプレート41bにはU字形の溝がなく、通路4
2はダムのような水溜まりをもった給水部となる。ま
た、第1実施例と同様、ゴムプレート40の下側で、且
つ隣接する加湿部材40間の隙間に、波板44が配置さ
れ、水平方向に空気流路が形成される。ダム状の給水部
42の上側には水供給パイプ48が設けられ、このパイ
プ48の給水穴49から直接通路42内へ給水される。
【0026】加湿部材40の下端は、所定の厚さを有し
且つ加湿部材40の穴40dに対応する穴43aを有す
るプラスチックプレート43を交互に挟んで接着剤にて
液密に接合し、連結する。これにより、穴40d及び4
3aは連続した排水口となる。一端側は穴のないプラス
チックプレート43bで閉鎖され、他端側にはバルプ4
6を有する排水パイプ45が接続される。この場合にお
いて、加湿部材40とプラスチックプレート43との接
合は、最初は両者を穴の無い状態で接着剤にて接合する
か、又はプラスチックプレートを使用せずに加湿部材4
0を並べて全体を加湿部材40の長手方向に3cm程度
の領域をポッティング液で固めた後、ドリル等で穴明け
加工して、排水口を形成してもよい。
【0027】通路42内の水は、加湿部材40の上端の
開口部分、特にU字形の溝40cの部分から流入し、加
湿部材40の内部を重力により落下するが、その際空気
との間で気液接触が行われ、空気は水蒸気を含んだ加湿
気体となる。水蒸気に変換されなかった水は、重力によ
り加湿部材40の下端の穴40dから、その排水口及び
排水パイプ45を通して排出される。加湿部材40内部
の水量は、バルブ46を適当に絞ることによって調整す
ることができる。
【0028】以上、添付図面を参照して本発明の実施例
について詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限
定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内にお
いて種々の形態、変形、修正等が可能であることに留意
すべきである。例えば、本発明の一実施例の給水機構と
他の実施例の排水機構を組み合わせて用いることができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したような、本発明によれ
ば、加湿部材への給水が万遍なく行われ、水蒸気が透過
する合成樹脂シート又は加湿部材内部の流路がゴミ等で
詰まることを防止し、加湿効率の高い加湿装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例に係る加湿装置を示
し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は加湿
部材の部分斜視図、図3はゴムプレートの斜視図であ
る。
【図2】図2は本発明の第2実施例に係る加湿装置を示
し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は加湿
部材の部分斜視図、(c)は加湿部材を給水槽に結合す
る状態を示す斜視図である。
【図3】図3は本発明の第3実施例に係る加湿装置を示
し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は加湿
部材の断面図、(c)は加湿部材を排水槽に挿入する状
態を示す斜視図、(d)は加湿部材と排水槽との間の水
漏れを防止するようにシールする状態を示す概略図であ
る。
【図4】図4は本発明の第4実施例に係る加湿装置を示
し、(a)は全体構成を示す概略斜視図、(b)は加湿
部材の斜視図、(c)は同加湿部材の断面図、(d)は
加湿部材の下部を一体的に連結する状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,20,30,40…加湿部材 10a,20a,30a,40a…合成樹脂シート 11,31,41…ゴムプレート 21…給水部 12,32,42…ダム状通路 24,33…排水部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気に対しては透過性を有し、水に対
    しては不透過性を有する合成樹脂シートで周囲を覆い、
    内部に加湿用の水を保持し、且つ流通させることが可能
    な加湿部材を、通風可能な空間をおいて複数配列し、該
    空間に被加湿用空気を供給することにより加湿する加湿
    装置において、各加湿部材は上部に流入口を有し、これ
    らの各流入口に連通する共通のダム状の給水部が設けら
    れ、該給水部より各加湿部材の内部に水を供給するよう
    に構成し、各加湿部材の下部には排水部が設けられてい
    ることを特徴とする加湿装置。
  2. 【請求項2】 前記ダム状の給水部には、該給水部内の
    水位を一定に維持する水位調整機構が設けられ、各加湿
    部材は下部に流出口を有し、加湿部材の内部の水は自然
    排水されることを特徴とする請求項1に記載の加湿装
    置。
  3. 【請求項3】 前記排水部は閉鎖流路として形成され、
    該排水部の側で、加湿部材の内部の水位を調整可能にし
    たことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
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