JPH08177385A - シールド掘進機の圧送排土装置 - Google Patents

シールド掘進機の圧送排土装置

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JPH08177385A
JPH08177385A JP33514294A JP33514294A JPH08177385A JP H08177385 A JPH08177385 A JP H08177385A JP 33514294 A JP33514294 A JP 33514294A JP 33514294 A JP33514294 A JP 33514294A JP H08177385 A JPH08177385 A JP H08177385A
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JP
Japan
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tube
earth
sand
receiving member
shield machine
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JP33514294A
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English (en)
Inventor
Kenji Kuga
憲治 久我
Takashi Minami
敬 南
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動性を有する泥土を管中を通して連続的に
圧送するシールド掘進機の圧送排土装置において、泥土
を圧送する管の耐久性を大幅に向上させることを目的と
する。 【構成】 シールド掘進機1のカッタヘッド2後部に形
成した掘削土砂取込室9の掘削土砂を排出するための複
元性のあるチューブ31と、このチューブ31の軸線に
沿ってチューブ31上方に配置した受け部材32と、こ
の受け部材32に向けてチューブ31を下方から押しつ
ける押付ローラ30と、このチューブ31を下方から押
しつける押付ローラ30をチューブ31の軸線に沿って
掘削土砂排出方向に移動させる駆動装置23とからなる
シールド掘進機の圧送排土装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流動性を有する泥土を管
中を通して連続的に圧送するシールド掘進機の圧送排土
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流動性の泥土を管中を通して連続的に圧
送するシールド掘進機の圧送排土装置に関する、第1の
従来技術としては「実開昭57−142095」があ
る。これは図11、図12に示すように、シールド掘進
機61内前部に形成した掘削土砂取込室65から坑外に
至る土砂移送路68中に、掘削土砂取込室65の掘削土
砂を土砂移送路68内へ送り込む、スクリューコンベア
からなる第1移送装置69と、土砂移送路68の途中に
位置する第2移送装置60とを介在させてある。また第
1移送装置69内の圧送土砂に塑性化改良材を供給する
ための注入管66が接続されている。なお、インライン
スクリュー装置63は必ずしも必要ではない。前記第2
移送装置60は、復元性を有するチューブ60Aと、こ
のチューブ60Aの下面を支持する受板60Bと、この
受板60Bと協働してチューブ60Aを絞る押えロール
60Cと、この押えロール60Cを土砂の移送方向に駆
動するチェン装置60Dとからなる。
【0003】前記第1の従来技術によれば、シールド掘
進機61により掘削された掘削土砂はその取込室65内
で攪拌され、その後この攪拌された土砂に注入管66よ
り供給される塑性化改良材、たとえば粘土、ベントナイ
ト等を練って作泥した密度1.1〜1.6程度の高濃度
の泥漿が注入される。塑性化改良材の注入された土砂
は、インラインスクリュ装置63による混練作用を受
け、塑性化した状態で第2移送装置60により坑外に排
出される。その際、掘削土砂取込室65内の切羽保持圧
(土圧)は、第2移送装置60の作用によって排土運転
中においても常に所定圧に保持される。掘削土砂移送路
8が長距離に及ぶ場合は、途中の数箇所に第2移送装置
60あるいはインラインスクリュ装置63を介在させ
て、掘削土砂取込室65内の切羽保持圧(土圧)を常に
所定圧に保持する。前記第2移送装置60の作用は、チ
ェン装置60Dが矢印方向に回転すると、このチェン装
置60Dに固定された押えロール60Cも矢印方向に移
動する。それにより、押えロール60Cはチューブ60
Aを受板60Bに押しつけ、括れ部67を形成しながら
排土方向に移動するため、チューブ60A内の掘削土砂
も矢印方向に移動し排土される。
【0004】また流動性の泥土を管中を通して連続的に
圧送するシールド掘進機の圧送排土装置に関する、第2
の従来技術としては「特開平3−63400」がある。
これは、図13、図14(排土装置74の詳細図)、図
15(図14のD−D断面)に示すように、シールド本
体71の前面に回転自在に設けられたカッタヘッド72
により掘削した土砂を、シールド本体71前面のチャン
バ71a内に取込んだ後、上記チャンバ71a内の圧力
を一定に保持する排土調整バルブ79を有する排土手段
により、シールド本体71の後方へ搬送する削土密封式
セミシールド機械において、上記排土調整バルブ79の
後方に、チューブ75とこのチューブ75を、受圧部材
84との間で長手方向へ順次圧送するメインローラ73
とよりなる排土装置74を設けてなる削土密封式セミシ
ールド機械である。
【0005】また、排土調整バルブ79の後方に、チュ
ーブ75とこのチューブ75を長手方向へ順次押圧する
ことにより、チューブ75内の土砂を後方へ圧送するメ
インローラ73とよりなる排土装置74を設けてある。
この排土装置74は、輸送管80とほぼ同じ口径の、ゴ
ムなどの弾性材により形成されているチューブ75と、
このチューブ75の両端に設けられたフレーム74a
と、これらフレーム74aの前後端に従動軸76aおよ
び駆動軸77aを介して、回動自在に支承された遊動ス
プロケット76および駆動スプロケット77とよりな
る。そして上記遊動スプロケット76および駆動スプロ
ケット77の間には無端状のチェン78が捲装されてい
て、駆動軸77aに伝導チェーン81を介して接続され
た油圧モータよりなる回転駆動源82によりこれらチェ
ン78が回転されるようになっていると共に、左右のチ
ェーン78間には上記チューブ75を圧迫するメインロ
ーラ73の軸73a両端が支承されている。
【0006】前記第2の従来技術によれば、シールド本
体71の掘進に伴い、カッタヘッド72が掘削した土砂
は、噴出された泥漿材と攪拌混合されて流動水を有する
不透水性土砂となって、切羽土圧以上の圧力を保持した
状態でチャンバ71a内へ取込まれる。チャンバ71a
内に取込まれた土砂は排土装置74のメインローラ73
がチューブ75を圧迫し、その後チューブ75が復元す
る際に発生する背圧と、チャンバ71a内の圧力により
排土管83を介して排土装置74のチューブ75内へ送
り込まれる。排土装置74と排土管83との間にはチャ
ンバ71a内の圧力を一定に保持する、排土調整バルブ
79が設けられていると共に、チューブ75内にチャン
バ71aより送り込まれた土砂や大径玉石は、チェーン
78により回転されるメインローラ73と受圧部材84
との間で、チューブ75が長手方向へ順次圧迫されるた
め、メインローラ73の移動と共にチューブ75内を後
方へ圧送される。またメインローラ73がチューブ75
の後端に達すると、次のメインローラ73がチューブ7
5の前端に達してチューブ75の圧迫を開始するので、
その時には一時的にチューブが圧迫されない状態が生じ
土砂や土砂に混入した大径玉石を連続的に圧送すること
ができないようになる。なお、長期間使用している間に
チューブ75の復元性が低下しても、チャンバ71a内
の圧力により土砂が送り込まれるので土砂の輸送が確実
になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記第1の従
来技術における第2移送装置60は、受板60B上のチ
ューブ60Aを、チェーン装置60Dに固定された押え
ロール60Cにより押しつけて、チューブ60Aに括れ
部67を形成しながら排土方向に移動させて、チューブ
60A内の掘削土砂を排土方向に移動し排土している。
また第2の従来技術は、受圧部材84上のチューブ75
を、チェーン78に固定されたメインローラ73により
上方から圧迫しながら、このメインローラ20と受圧部
材84との間で、チューブ75が長手方向へ順次圧迫さ
れることにより、チューブ75内の掘削土砂はメインロ
ーラ73の移動によって後方へ圧送される。
【0008】以上のように、第1の従来技術および第2
の従来技術共に、図9(B)に示すように、チューブ6
0A、75の底面が水平なため、礫36を押す力は押え
ロール60Cやメインローラ73によるチューブ60
A,75内の絞りによる圧力のみである。従って、礫3
6の重量をW、摩擦係数をμとすると、礫36にかかる
摩擦力μ・Wが前記絞りによる圧力より大きいときに
は、押えロール60Cやメインローラ73がチューブ6
0A,75を介して礫36に乗り上げ、チューブ60
A,75を損傷または破損させる危険性がある。本発明
は前記従来の技術における課題を解決するためになされ
たもので、押えロール60Cやメインローラ73がチュ
ーブ60A、75内の礫36に乗り上げることを防止し
て、チューブ60A、75の耐久性を向上させることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため、本
発明に係るシールド掘進機の圧送排土装置は、カッタヘ
ッド後部に形成したバルクヘッドの掘削土砂を排出する
ための複元性のあるチューブと、このチューブの軸線に
沿ってチューブの上方に配置した受け部材と、この受け
部材に向けてチューブを下方から押しつける押付ローラ
と、この押付ローラをチューブの軸線に沿って掘削土砂
排出方向に移動させる駆動装置とからなる。あるいは、
本発明に係るシールド掘進機の圧送排土装置は、シール
ド掘進機のカッタヘッド後部に形成したバルクヘッドの
掘削土砂を土砂移送路内へ送り込む第1移送装置と、第
1移送装置により送り込まれた土砂移送路内の掘削土砂
をさらに後方へ移送するための第2移送装置とからな
り、この第2移送装置は、チューブと、このチューブの
軸線に沿ってチューブ上方に配置した受け部材と、この
受け部材に向けてチューブを下方から押しつける押付ロ
ーラと、このチューブを下方から押しつける押付ローラ
をチューブの軸線に沿って掘削土砂排出方向に移動させ
る駆動装置とからなる。
【0010】前記駆動装置は無端回動手段であり、この
無端回動手段は、チューブに少なくとも1箇所のくびれ
部を常時形成する間隔に設けた3個以上の押付ローラを
有することも、前記チューブはその所定箇所を可撓体に
より受け部材に向けて支持することも、また、前記受け
部材はチューブの軸線に沿って略への字状に形成するこ
ともできる。
【0011】
【作用】前記構成によるシールド掘進機の圧送排土装置
は次のように作用する。シールド掘進機を掘進させるこ
とによりバルクヘッドに取り込まれた掘削土砂は、この
バルクヘッドに接続された複元性のあるチューブの軸線
に沿ってチューブの上方に配置した受け部材に向けて、
チューブを下方から押付ローラにより押しつけながら、
この押付ローラを駆動装置によりチューブの軸線に沿っ
て掘削土砂排出方向に移動させると、バルクヘッドの掘
削土砂を圧送排出することができる。このとき、複元性
のあるチューブの吸引力とバルクヘッド内の土圧により
バルクヘッドの掘削土砂がチューブ内に送り込まれる。
前記シールド掘進機の圧送排土装置と掘削土砂取込室と
の間に掘削土砂を排出する第1移送装置があれば、この
第1移送装置により送り込まれた土砂移送路内の掘削土
砂を、さらに後方へ移送するための第2移送装置にはバ
ルクヘッド内の土圧の変化に係わらず所定圧が保持され
るため、前記シールド掘進機の圧送排土装置のチューブ
は必ずしも複元性を有する必要がない。
【0012】前記駆動装置は無端回動手段にして、この
無端回動手段に、チューブに少なくとも1箇所のくびれ
部を常時形成する間隔に3個以上の押付ローラを設けれ
ば、チューブ内の掘削土砂を確実に圧送排出することが
できる。また、前記チューブは可撓性であるため、チュ
ーブの自重やチューブ内の掘削土砂の重さにより下方に
撓わまないようにするために、チューブの所定箇所を可
撓体により受け部材に向けて支持すれば、押付ローラに
よりチューブを支障なく押し付けることができる。さら
に、前記受け部材はチューブの軸線に沿って略への字状
に形成して、バルクヘッドからチューブまでを曲がりの
少ない配管にすれば、バルクヘッド内の掘削土砂がスム
ーズに圧送排土され易くなる。
【0013】
【実施例】以下に本発明に係るシールド掘進機の圧送排
土装置の実施例について、図面を参照して詳述する。図
1は本発明の第1実施例に係るシールド掘進機の圧送排
土装置の全体縦断面、図2は図1における圧送排土装置
の詳細側面図、図3は図2の下面図、図4は図2におけ
るA−A断面図、図5は図2におけるB−B断面図、図
6は図2におけるC−C断面図、図7は図2におけるP
部詳細図で、(A)は下面図、(B)は側面図、図8は
本発明の第1実施例に係るシールド掘進機の圧送排土装
置に関する作動説明図、図9は本発明の第1実施例に係
るシールド掘進機の圧送排土装置に関する原理説明図、
図10は本発明の第2実施例に係るシールド掘進機の圧
送排土装置の全体縦断面図である。
【0014】本発明の第1実施例に係るシールド掘進機
の圧送排土装置の全体構成について、図1により説明す
る。シールド掘進機1の前部には、カッタビット2aが
設置されたカッタヘッド2が回転可能に支持されてお
り、このカッタヘッド2はカッタヘッド駆動源3により
歯車装置4等を介して回転駆動される。前記シールド掘
進機1は、シールド本体が記載しない公知の推進工法で
は埋設管からシールド工法では、セグメントから反力を
得て、カッタヘッド2に設置されたカッタビット2aを
地山に押し付けてトンネル7を掘削する。そのときの掘
削土砂は、注入管8により供給される水と、粘土、ベン
トナイト等の塑性化改良材と混練して作泥され、カッタ
ヘッド2の後部に設置されたバルクヘッド9に取り込ま
れる。
【0015】シールド本体5の内部には、図2〜図7に
詳細を示す圧送排土装置10が設置されており、この圧
送排土装置10のチューブ31は、吊りブラケット28
を介してシールド本体5に支持された吸込みパイプ11
により前記掘削土砂取込室9と接続されている。シール
ド本体5の上部内面には第1ブラケット12,第2ブラ
ケット13を介して、減速機24、駆動源25、チェー
ン23に回転自在に支持された3個の押付ローラ30、
チューブ31、受け部材32等からなる圧送排土装置1
0が支持されている。
【0016】次に、図2〜図7により圧送排土装置10
の詳細について説明する。シールド本体5の上部内面に
は図5に示すように、第1ブラケット12,第2ブラケ
ット13を介して、支持部材14が固定されており、こ
の支持部材14とカバー15とで形成される凹部にはブ
ロック17が上下方向にスライド可能に支持されてい
る。支持部材14には、図2に示す二つのばね支持穴1
8aを成形したばね支持ブロック18を介して、ばね受
板19がボルト29により締結されており、各ばね支持
穴18aにはばね20が装着されているため、ブロック
17は常に上方に付勢されている。前記左右のブロック
17間には、チューブ31の軸線に沿って長手方向にフ
レーム16が支持されており、このフレーム16の前端
部および後端部には、それぞれスプロケット21aおよ
び21bを一体構成したスプロケット21およびスプロ
ケット22が回転自在に支持されており、スプロケット
21aとスプロケット22とにはチェーン23が捲装さ
れている。スプロケット22のフレーム16への支持構
成については図6に示されているが、スプロケット21
のフレーム16への支持構成についても同様である。ま
た、前記減速機24の回転軸には左右にそれぞれスプロ
ケット26が固定されており、このスプロケット26と
スプロケット21bとにはチェーン27が捲装されてい
る。
【0017】左右のスプロケット21aとスプロケット
22とに捲装されている各チェーン23の全長をほぼ3
等分する各位置では、図7に示すような特製チェーンリ
ンク23aが取り付けられており、この特製チェーンリ
ンク23aに押付ローラ30が回転自在に支持されてい
る。この押付ローラ30の上方にはチューブ31を完全
に押し潰すことのできる位置に、受け部材32がブラケ
ット33、第1、第2ブラケット12,13を介してシ
ールド本体5に固定されている。押付ローラ30の左右
端部には上下ガイド部30aと左右ガイド部30bが形
成されており、これら各ガイド部30a、30bはフレ
ーム16に形成された上下ガイド部16aと左右ガイド
部16bとによりそれぞれガイドされている。従って、
フレーム16は前記ばね20によりブロック17を介し
て常時上方に付勢されるため、押付ローラ30は前記上
下ガイド部16a、30aを介して、ばね20のばね力
により決まる所定の押付力により、常時チューブ31を
受け部材32に押し付けることができる。
【0018】図4、図5に示すように、チューブ31は
復元性のある可撓体で形成されているため、チューブ3
1内の掘削土砂の重力により落下しないように、チュー
ブ31の軸線に沿って所定間隔の位置において、左右の
締付材35でブラケット33に固定された吊り部材34
により、チューブ31を受け部材32方向に支持してい
る。
【0019】次に図1〜図7により前記シールド掘進機
の圧送排土装置の作用について説明する。シールド掘進
機1の前部に回転自在に支持されているカッタヘッド2
を、カッタヘッド駆動源3により歯車装置4等を介して
回転させながら、シールド本体が記載しない公知の推進
工法では埋設管からシールド工法ではセグメントから反
力を得てシールド掘進機1を推進させると、カッタヘッ
ド2に設置されたカッタビット2aが地山に押し付けら
れてトンネル7が掘進される。そのときの掘削土砂は、
注入管8により供給される水と、粘土、ベントナイト等
の塑性化改良材と混練して作泥され、カッタヘッド2の
後部に設置された掘削土砂取込室9に取り込まれる。掘
削土砂取込室9の泥土は、シールドジャッキ6の推進
力、注入管8から供給される水圧、および図2〜図7に
詳細を示す圧送排土装置10の排土量等により所定の土
圧を維持しているため、この掘削土砂取込室9内の土圧
および圧送排土装置10の復元性のあるチューブ31の
吸引力により、吸込みパイプ11を介して圧送排土装置
10のチューブ31内に圧送される。
【0020】次に、図2〜図7により圧送排土装置10
の作用について説明する。駆動源25により減速機24
を駆動すると、この減速機24により駆動されるスプロ
ケット26、チェーン27を介してスプロケット21b
が駆動され、このスプロケット21bと一体のスプロケ
ット21aとスプロケット22とに捲装されたチェーン
23を回転駆動する。チェーン23が回転すると、この
チェーン23に回転自在に、かつ等間隔に支持されてい
る3個の押付ローラ30がチェーン23と共に排土方向
に移動する。また、第1、第2ブラケット12,13を
介してシールド本体5に固定支持された支持部材14
と、カバー15とで形成される凹部に挟持されている左
右二つのブロック17はばね20により常に上方に付勢
されているため、このブロック17に支持されているフ
レーム16もまた常に上方に付勢される。そのため、フ
レーム16の上下ガイド部16aにガイドされる押付ロ
ーラ30の上下ガイド部30aを介して、押付ローラ3
0はばね20のばね力により決まる所定の押付力によ
り、常時チューブ31を受け部材32に押し付けること
ができる。
【0021】従って、前記チェーン23に等間隔に支持
され、チェーン23と共に回転する3個の押付ローラ3
0が、チューブ31を常時、受け部材32に押し付けな
がら、チューブ31を完全に押し潰した状態で排土方向
に移動することにより、チューブ31内の泥土は確実に
圧送排土される。また、押付ローラ30の左右ガイド部
30bは、フレーム16の左右ガイド部16bによりガ
イドされているため、押付ローラ30にチューブ31の
押付力が作用している状態でも、押付ローラ30が左右
にずれることなくフレーム16に沿って確実に圧送排土
方向に移動させることができる。また、チューブ31は
復元性のある可撓体であると共に、チューブ31内の掘
削土砂の重力により、押付ローラ30により押し潰され
たチューブ31の円形状の復元性が増加するため、土砂
取込室9からチューブ31内への泥土の吸引力が強化さ
れる。
【0022】図8により圧送排土装置10の泥土圧送作
用について説明する。(A)において、チェーン23を
矢印S1 方向に回転すると、先ず押付ローラ30Aが圧
送排土方向S2 に移動し、チューブ31内の泥土を圧送
排土する。(B)において、押付ローラ30Aがチュー
ブ31の押し付けを完了する前に、次の押付ローラ30
Bがチューブ31の押し付けを開始して、チューブ31
内の泥土を確実に圧送排土することができる。続いて押
付ローラ30Bがチューブ31の押し付けを完了する前
に、次の押付ローラ30Cがチューブ31の押し付けを
開始する。このように3個の押付ローラ30A〜30C
により、チューブ31に常時、一つ以上のくびれ部を形
成した状態で排土方向に移動するので、チューブ31内
の泥土が確実に圧送排土される。なお、押付ローラ30
A〜Cの移動速度をV(m/min)、チューブ31の
断面積をA(m2 )とすると、圧送排土装置10の圧送
排土量はQ(m3 /min)はQ=A・Vにより算出さ
れる。
【0023】図9により圧送排土装置の原理について説
明図である。(A)に示すように、押付ローラ30によ
り受け部材32に押し付けられたチューブ31の上面は
直線であるが、押付ローラ30に押し付けられたチュー
ブ31のくびれ部より排出側のチューブ31の下面は、
排土方向S2 ・下方に傾斜しているため、礫36は自重
Wによりその傾斜したチューブ31内面に沿って流れ落
ちるため、押付ローラ30がチューブ31を介して礫3
6等に乗り上げることがない。これらを図9(A)にお
いて数量的に解析すれば、礫36の重量をW、礫36の
あるチューブ31のくびれ部の傾斜角をθとすると、礫
36がチューブ31内面に沿って下方に移動しようとす
る力はWsinθとなり、摩擦係数をμとすると摩擦力
はμWcosθとなる。礫36を含む泥土は攪拌されて
いるため、μは一般には動摩擦係数となり、前記Wsi
nθ>μWcosθとなる。従って、押付ローラ30が
チューブ31を介して礫36等に乗り上げることが確実
に防止される。なお、図9(B)は既述した通り、従来
の技術の説明である。
【0024】図10により、本発明の第2実施例に係る
シールド掘進機の圧送排土装置の構成について説明す
る。本第2実施例では、図2〜図7に詳細を示す第1実
施例の圧送排土装置10において、受け部材32をチュ
ーブ31の軸線に沿う直線状ではなく、略への字状に形
成された受け部材32aに置き換えた構成の圧送排土装
置10aとなっている。そのため、受け部材32a、吊
りブラケット28a、第1、第2ブラケット12a,1
3a、フレーム16aが第1実施例と異なる他は第1実
施例と同様のため説明を省略する。また、略への字状に
形成した受け部材32aにより、チューブ31とバルク
ヘッド9とを接続する吸込みパイプ11aは曲がりの少
ない配管に形成している。前記構成により、圧送排土装
置10aにおける受け部材32aおよびフレーム16a
を略への字状に形成して、チューブ31とバルクヘッド
9とを接続する吸込みパイプ11a内における圧送排土
抵抗を低減すると、チューブ31内の泥土が圧送排土し
易くなる。その他の作用についは第1実施例と同様のた
め説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の構成によ
れば次のような効果を得ることができる。 (1)押付ローラに押し付けられたチューブのくびれ部
より排出側の掘削土砂は、排土方向・下方に傾斜してい
るチューブ内面に沿って下方に流れ易くなり、チューブ
内面における排土抵抗を減少させる。 (2)押付ローラに押し付けられたチューブのくびれ部
より排出側では、チューブ内面が排土方向・下方に傾斜
しているため、掘削土砂中の固い礫等は自重によりチュ
ーブ内面に沿って落下し、押付ローラに乗り上げること
がない。従って、チューブの耐久性を向上することがで
きる。 (3)チューブより上方に配置した受け部材に、チュー
ブを下方から押付ローラにより押し付ける方式であるた
め、チューブ内の掘削土砂の自重により、押付ローラに
より押し付けられたチューブが復元し易くなる。従っ
て、チューブによる泥土の吸引性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るシールド掘進機の圧
送排土装置の全体縦断面図である。
【図2】図1における圧送排土装置の詳細側面図であ
る。
【図3】図2の下面図である。
【図4】図2におけるA−A断面図である。
【図5】図2におけるB−B断面図である。
【図6】図2におけるC−C断面図である。
【図7】図2におけるP部詳細図で、(A)は下面図
で、(B)は側面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係るシールド掘進機の圧
送排土装置に関する作動説明図である。
【図9】本発明の第1実施例に係るシールド掘進機の圧
送排土装置に関する原理説明図である。
【図10】本発明の第2実施例に係るシールド掘進機の
圧送排土装置の全体縦断面図である。
【図11】第1の従来技術を示す図である。
【図12】第1の従来技術を示す図である。
【図13】第2の従来技術を示す図である。
【図14】第2の従来技術を示す図である。
【図15】第2の従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1・・・シールド掘進機 2・・・カッタヘッド 2a・・・カッタビット 3・・・カッタヘッド駆動源 4・・・歯車装置 5・・・シールド本体 7・・・トンネル 8・・・注入管 9・・・土砂取込室 10・・・圧送排土装置 11,11a・・・吸込みパイプ 12・・・第1ブラケット 13・・・第2ブラケット 14・・・支持部材 15・・・カバー 16・・・フレーム 16a・・・フレームの上下ガイド部 16b・・・フレームの左右ガイド部 17・・・ブロック 18・・・ばね支持ブロック 18a・・・ばね支持穴 19・・・ばね受板 20・・・ばね 21,21a,21b,22・・・スプロケット 23・・・チェーン 23a・・・特製チェーンリンク 24・・・減速機 25・・・駆動源 26・・・スプロケット 27・・・チェーン 28・・・吊りブラケット 29・・・ボルト 30・・・押付ローラ 30a・・・押付ローラの上下ガイド部 30b・・・押付ローラの左右ガイド部 31・・・チューブ 32・・・受け部材 33・・・ブラケット 34・・・吊り部材 35・・・締付材 36・・・礫。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機のカッタヘッド後部に形
    成したバルクヘッドの掘削土砂を排出するための複元性
    のあるチューブと、このチューブの軸線に沿ってチュー
    ブの上方に配置した受け部材と、この受け部材に向けて
    チューブを下方から押しつける押付ローラと、この押付
    ローラをチューブの軸線に沿って掘削土砂排出方向に移
    動させる駆動装置とからなることを特徴とするシールド
    掘進機の圧送排土装置。
  2. 【請求項2】 シールド掘進機のカッタヘッド後部に形
    成したバルクヘッドの掘削土砂を土砂移送路内へ送り込
    む第1移送装置と、この第1移送装置により送り込まれ
    た土砂移送路内の掘削土砂をさらに後方へ移送するため
    の第2移送装置とからなり、この第2移送装置は、チュ
    ーブと、このチューブの軸線に沿ってチューブの上方に
    配置した受け部材と、この受け部材に向けてチューブを
    下方から押しつける押付ローラと、この押付ローラをチ
    ューブの軸線に沿って掘削土砂排出方向に移動させる駆
    動装置とからなることを特徴とするシールド掘進機の圧
    送排土装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のシールド
    掘進機の圧送排土装置において、前記駆動装置は無端回
    動手段であり、この無端回動手段は、チューブに少なく
    とも1箇所のくびれ部を常時形成する間隔に設けた3個
    以上の押付けローラを有することことを特徴とするシー
    ルド掘進機の圧送排土装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載のシールド
    掘進機の圧送排土装置において、前記チューブはその所
    定箇所を可撓体により受け部材に向けて支持することを
    特徴とするシールド掘進機の圧送排土装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載のシールド
    掘進機の圧送排土装置において、前記受け部材はチュー
    ブの軸線に沿って略への字状に形成されることを特徴と
    するシールド掘進機の圧送排土装置。
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