JPH0817650B2 - 鉱油を含まない潤滑性外部被覆を有するひだ付け熱可塑性ケーシング - Google Patents
鉱油を含まない潤滑性外部被覆を有するひだ付け熱可塑性ケーシングInfo
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Description
合体フィルムから構成されるひだ付け熱可塑性ケーシン
グ製品、ひだ付け熱可塑性ケーシング製品の製造法、及
びエチレン重合体フィルム型のひだ付けケーシングを使
用して加工食品を製造する方法に関する。
ーシングの多くの形態が知られている。例えば、ケーシ
ングは、家禽類の包装に好適なエチレン酢酸ビニル(EV
A)又は極低密度ポリエチレン(VLDPE又はULDPE)或いは
これらの混合物の単層フィルムであってよい。別法とし
て、エチレン重合体は多層フィルムの外層を構成するこ
とができ、この場合にエチレン重合体外層の内面には少
なくとも1つの追加的な酸素バリヤー型重合体層が付着
される。これらの酸素バリヤーは、例えば、サラン型の
塩化ビニリデン共重合体、又はエチレンビニルアルコー
ル共重合体或いはナイロンであってよい。最も一般的に
は、ケーシングに入れられた製品(これは、例えば肉の
如き食品であってよい)と直接接触させるために酸素バ
リヤー型重合体の内面に少なくとも1つの追加的な層が
付着される。しばしば、この最内第三層は、例えばヒー
トシール又は機械的クリッピングによるが如してそれ自
体にガス密にシール可能である。この最内層はエチレン
重合体フィルムである場合が多く、そしてある場合には
外層と同じである。
グの最も効率的な貯蔵、取扱い及び充填のためには、こ
れらのケーシングは、ひだ付け形態で製造され、即ち圧
縮されてひだ寄せされる。ひだ付けケーシングに食品を
充填しようとするときには、それは充填機に置かれ、そ
こでそれはひだ解きされ、食品を充填されそして例えば
クリッピングによって両端を閉鎖される。次いで、この
食品包装体は、ケーシングに入れられた肉例えばフラン
クフルトソーセージエマルジョンを調理するために通常
水蒸気雰囲気中において高められた温度において加工処
理することができる。別法として、ハムの如き食品包装
体は、加工処理のために熱水浴中に浸漬することもでき
る。時には、ケーシングは、高速剥離装置によって加工
処理された食品本体から取り除かれる。
シングは、幾つかの取扱い工程間に即ちひだ寄せ、充填
そしてある場合には剥離工程間に頻繁な変形及びその結
果として生じる応力を受けることが明らかであろう。ま
た、これらの操作間にケーシングはかなりの摩擦も経験
する。例えば、充填間に、ひだ解きされるケーシング
は、摩擦接触を連続的に提供する外部の制御(ホールド
バック)装置を経て引っ張られる場合がある。
は、例えば米国特許第3,748,690号、同第4,
164,057号、同第4,649,602号及び同第
4,766,713号に開示されているので、必要なら
ばこれらの特許を参照されたい。
らば、フィルム層は、特にそれらが押出間に生じる内層
接着によってのみ一緒に保持されるならば離層する傾向
がある。例えば、別個の流路において樹脂を同時に溶融
させそしてそれらを平行した溶融流れとして押出機の排
出端に流送して内層接着を行うことによって多層フィル
ムを形成することができる。別法として、多層フィルム
は、熱可塑性基体層への溶融及び付着によって追加的な
層を連続的に形成するところの被覆積層化によって形成
することができる。もしもひだ寄せ、ひだ解き、充填又
は剥離工程のどれかの間に多層フィルムが離層する傾向
があるならば、これらの高速操作は、かような傾向を更
に増加させて離層部の形成要因となる可能性がある。離
層したフィルムは、美的上の欠陥でありそして顧客には
極めて望ましくないものである。また、特に扁平状態で
のケーシングの従来の巻取りによって又はひだ寄せによ
って形成されるケーシングのひだに離層が生じる場合に
は、離層部が破断する傾向が高くなると思われる。更
に、剥離操作間には、離層は、ケーシングの未剥離部分
又は断片(これは、剥離された食品の上に不注意によっ
て残される可能性があり、望ましくないものである)を
検出すると言う問題を悪化させると思われる。かくし
て、剥離間にケーシングの外層を取り除くことができる
が、しかし肉表面の如き食品表面に隣接する離層された
内層部分は、剥し取ることができず又は剥離機によって
引き裂くことさえすることができない。
心の他に、上記の操作上の応力及び摩擦によってフィル
ムが裂ける又は破断する危険性がある。裂かれた又は破
れたフィルムは肉エマルジョン又はチーズの如き食品の
充填には一般には不適当であり、そして充填操作間の破
断は加工処理時間の停止及び生産の無駄又は損失をもた
らす。
き又は充填工程のために食品ケーシングの表面上に外部
潤滑被覆を形成することが通常の方法であった。鉱油が
最も頻繁に用いられるが、これは、最も一般的には、外
部噴霧として又はひだ寄せ操作間のはけ塗りによって、
例えばケーシングとの接触前にひだ寄せロールに潤滑剤
を吹付け又ははけ塗りして被覆がケーシング表面に移行
するようにすることによって適用される。最も一般的に
は、これらのケーシングは、セルロースより形成されそ
して非強化型又は繊維強化型のどちらかである。この態
様で使用すると、鉱油は、長い貯蔵期間にセルロース系
ひだ付けステック上にそのままで残る半永久的潤滑被膜
としてセルロース系ケーシングに対して極めて有効であ
った。かくして、鉱油は、ひだ寄せ、ひだ解き及び充填
操作間で必要とされるときにその潤滑機能を果たすため
の外部被膜として有効であった。
ケーシング上の外部鉱油被覆は、たとえ工業的に使用し
たとしても完全には満足なものではないことが判明し
た。より具体的に言えば、食品加工業者が輸送/貯蔵カ
ートンから取り出して充填系に配置したときにエチレン
重合体外部層を持つ多層フィルム型ひだ付けケーシング
ステックが一部分離層した事例があった。これは、予測
されないことであった。何故ならば、ケーシング製造業
者がカートンに包装したときには離層の形跡が全くなか
ったからである。
(主として末端クロージャークリップの近くに位置され
たもの)は小さい離層ふくれを有していたいう他の事例
も報告されている。調理後にも離層(再びクリップの近
くで)が観察されたが、しかし剥離前には鉱油がエチレ
ン重合体外部層の外部を被覆していた。また、剥離操作
間にも離層が観察された。
型フィルムケーシングでも、例えばビスケース・コーポ
レーションによって製造販売されている「SHIRMA
TIC」型の如き充填機を常にスムーズには通過しない
ことも観察された。
は、改良されたひだ寄せ、充填及び剥離性能を示すひだ
付け熱可塑性エチレン重合体フィルムケーシング製品を
提供することである。本発明の他の目的は、エチレン重
合体フィルムより形成されそして離層に対して向上した
抵抗性を有する改良されたひだ付け多層熱可塑性ケーシ
ング製品を提供することである。更に他の目的は、エチ
レン重合体菅状体より形成されたひだ付け熱可塑性ケー
シングの改良された製造法を提供することである。なお
更に他の目的は、かかるひだ付け熱可塑性ケーシングを
使用して加工食品を製造するための改良法を提供するこ
とである。
ムから構成されたひだ付け管状熱可塑性ケーシングであ
って、外面及び内面を有し、そのケーシング外面に実質
上鉱油を含まない液体被覆をエチレン重合体フィルムと
接触させて塗布してなるひだ付け管状熱可塑性ケーシン
グが提供される。好ましくは、ケーシングは、少なくと
も約1g/m2の塗布量を有しそして被覆は少なくとも
約2そして好ましくは少なくとも約15センチポイズの
粘度を有する。好ましくは、被覆は、鉱油を実質上含ま
ずそしてより好ましくは鉱油、植物油、動物油又は合成
油を含めていかなるどの油も実質上含まない。より好ま
しくは、被覆は、鉱油並びにいかなる他の油も本質上含
まず、そして最も好ましくは油を全く含有しない。好ま
しい被覆は、多価アルコール特にプロピレングリコール
の如き二価アルコール又は三価アルコール例えば水を混
合したグリセリンからなってよい。また、レシチンの水
性分散液の如き被覆も好ましい。本発明では、エチレン
重合体フィルムの内部に拡散しない被覆を使用すること
が必須である。好ましい具体例では、ケーシングは、酵
素バリヤーとしての重合体内層及び外層としてのエチレ
ン重合体からなる少なくとも2つの層を直接接着関係で
有する。
用意しそしてその管状体の外面に実質上鉱油を含まない
液体被覆(これは、例えば、1,2−プロピレングリコ
ール若しくはグリセリンの如き多価アルコール又はレシ
チンの水性分散液からなってよい)を充填を容易にする
のに有効な量で好ましくは少なくとも約1g/m2の塗布量
で適用する各工程からなるひだ付け熱可塑性ケーシング
製品の製造法も包含する。好ましい被覆は、少なくとも
約2好ましくは少なくとも約15センチポイズの粘度を
有する。液体被覆を適用したエチレン重合体管状体は、
ケーシング製品を形成するためにひだ寄せされる。
する。この方法は、エチレン重合体フィルムからなるひ
だ付け熱可塑性ケーシング製品であって、該ケーシング
表面に実質上鉱油を含まない液体被覆を少なくとも約1
g/m2の塗布量で適用してなるひだ付け熱可塑性ケーシン
グ製品を用意する工程を包含する。好ましくは、被覆
は、少なくとも約2そしてより好ましくは少なくとも約
15センチポイズの粘度を有する。被覆ケーシングは、
食品をケーシング製品によって包被してなる食品包装体
を形成するためにひだ解きされそして肉エマルジョンの
如き食品で充填される。食品包装体は例えば低温殺菌又
は調理によって加工処理され、そしてケーシングはその
加工食品から取り除かれる。
の各具体例によって本発明の上記目的又は特徴のうちの
1つ以上が達成されることが明らかである。完全には理
解されていないけれども、従来技術の鉱油被覆熱可塑性
ケーシング系に優る本発明の実質的向上の主な理由は、
ケーシング壁への液体潤滑性被覆フィルムの吸収性に関
係すると思われる。鉱油被膜は時間の経過と共にエチレ
ン重合体フィルム壁中に徐々に吸収され、外部潤滑被膜
としては失われるのに対して、本発明では多価アルコー
ル又はレシチンを非油性液状キャリヤー中に分散させた
分散液の如き鉱油不含被覆が用いられ、これによって液
体潤滑性被覆フィルムはケーシングの外面に例えば小液
滴として留まり、そして自動充填装置を使用したときに
充填を容易にする半永久的潤滑被膜を提供する。
において、熱可塑性重合体単層又は多層フィルムを使用
している。かかるフィルムは、好ましくは、約10ミル
以下の厚さを有する。
重合体及び共重合体例えば二元重合体及び三元重合体、
並びにそれらの混合物及び変性物を包含する。
は、高密度ポリエチレン(HDPE)及び低密度ポリエチレン
(LDPE)の如きエチレンのホモ重合体、並びにエチレンと
例えば1種以上のα−オレフィン形成性物質との共重合
体例えば線状低密度ポリエチレン(LLDPE) 及び極低密度
ポリエチレン(VLDPE) を包含する。VLDPE は、ULDPE に
よって置き換えることもできる。他の好適なエチレン共
重合体としては、エチレン酢酸ビニル共重合体並びにア
クリル酸メチル共重合体及びエチレンアクリル酸エチル
共重合体のようなエチレンアクリル酸アルキル共重合体
の如き物質であるエチレンとビニルエステル又はアルキ
ルエステルとの共重合体が挙げられる。好ましくは、エ
チレン共重合体の重合体単位の少なくとも約80%そし
てより好ましくは少なくとも約85%はエチレンから誘
導されたものである。
植物油、鉱油又はその合成均等物を意味する。動物油及
び植物油は、約25℃で通常液体でありそして脂肪酸の
グリセリルエステル(トリグリセリド)より主としてな
る水不溶性物質である。
ら得られる本質上パラフィン性及びナフテン性の精製液
状炭化水素の水不溶性混合物を意味する。鉱油について
の詳細は、Food Chemicals Codex、第三版、第199〜
200頁(National AcademyPress,1981)に記載されて
いる。
い」(例えば、“実質上鉱油を含まない”又は“実質上
油を含まない”)は、約0.5g/m2未満の油又は鉱油が
存在することを意味する。本発明の好ましい具体例で
は、鉱油の如き油の存在量は約0.1g/m2未満より好ま
しくは0.05g/m2未満であり、そして最も好ましくは
本発明に従った被覆中には鉱油又はエチレン重合体含有
層中に拡散可能ないかなる油も全く存在しない。油に関
する用語「本質上含まない」(例えば、“本質上鉱油を
含まない”又は“本質上油を含まない”)は、約0.0
5g/m2未満の油が存在することを意味する。
及び「ポリオール」は、2個以上のヒドロキシル基を含
有するアルコールを意味し、そしてアルキレングリコー
ルの如き二価アルコール、グリセロールの如き三価アル
コール及び3個よりも多くのヒドロキシル基を有するア
ルコール例えばHOCH2(CHOH)nCH2 OH(ここ
で、n=2〜5)の一般式を有する糖アルコールを包含
する。
ては、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリ
コールの如き二価アルコールであるグリコール、グリセ
ロール(グリセリン)の如き三価アルコール並びにキシ
リトール又はヘキシトールの如き糖アルコール例えばソ
ルビトール及びマンニトールが挙げられる。
れるものは、フラクトース、デキストロース、スクロー
ス、マルトース及びラクトースの如き単−及び二糖類を
含めた水溶性糖を含有する液状好ましくは水性被覆であ
る。
コールは、周囲温度において液状のものである。多価ア
ルコールについては、The Kirk-Othmer Encyclopedia o
f Chemical Technology 、第三版、Vol 1 、第754〜
789頁(1978)に更に詳細に記載されているの
で、必要ならばそれを参照されたい。
はレシチンである。レシチンは、ステアリン酸、パルミ
チン酸及びオレイン酸のジグリセリドの混成物であっ
て、燐酸のコリンエステルが結合したものである。たい
ていの市販レシチンは、大豆から誘導された天然産燐脂
質の混合物である。典型的な大豆レシチンは、およその
百分率で次の酸、パルミチン酸(12%)、ステアリン
酸(4%)、パルミトレイン酸(9%)、オレイン酸
(10%)、リノール酸(55%)、リノレン酸(4
%)、及びアラキドン酸(6%)を含めたC20〜C22酸
を含む。レシチンは、湿潤性及び乳化性の両方を有する
表面活性剤として作用することができる。また、レシチ
ンは、種々の食品工業用途において剥離助剤、分散剤、
滑剤、軟化剤及び粘度調整剤として機能することが知ら
れている。レシチンは、両性乳化剤である。本明細書に
おける用語「レシチン」は、非置換レシチン及び化学的
手段によって変性された置換レシチンの両方を包含す
る。好適なレシチンは、米国インディアナ州フオート・
ウエイン所在のセントラル・ソヤ・カンパニー・インコ
ーポレーテッドから商標名「Centrolex -P 6420 」及び
「Centrolex -F 6450 」の下に市場で入手可能である。
「Centrolex -P 6420 」は、最低限約97%のアセトン
不溶性燐脂質を有する食品等級で本質上油を含まない水
分散性且つ油溶性の顆粒状大豆誘導レシチンとして市場
で入手可能である。「Centrolex -F 6450 」は、最低限
約95%のアセトン不溶性燐脂質を有し且つ約7のHLB
値を有する食品等級で本質上油を含まない水分散性且つ
油溶性の粉末状大豆誘導レシチンとして市場で入手可能
である。「Centrolex -P 6420 」及び「Centrolex -F 6
450 」については、“Specification for Centrolex P,
Granular Soybean Lecithin (Product Code 6420)”(1
988年8月1日) 及び“Specification for Centrole
xF, Powdered Soybean Lecithin (Product Code 645
0)”(1988年8月1日) とそれぞれ題するセントラル
・ソヤ社の製品パンフレットに更に記載されている。更
に、“The Lecithin Book ”(1989年12月、セン
トラル・ソヤ・カンパニー・インコーポーレーテッド)
と題するパンフレットにも、レシチン、その特性及び用
途について記載されている。
覆の量は、広範囲にわたって変動してよい。一般には、
本発明の好ましい管状ケーシングは、肉エマルジョンの
如き食品の充填において制御装置(ケーシングブレーキ
又はスキンブレーキとも称される)との接触間に不当な
破断を生じさせずに実質上均一な直径を有する管状ケー
シング入り製品の製造を可能又は容易にするのに適切な
潤滑を提供するのに十分な量の被覆を含有する。また、
ひだ寄せロール又は装置との接触間にもケーシングの破
断又は引裂きを防止するのに十分な潤滑性を提供すべき
である。
アルコール、レシチン分散液又は糖溶液の如き液体被覆
の濃度(塗布量)は、その厚さがひだ寄せ、充填及び剥
離機の接触面とケーシング外壁との剥離間に適切な潤滑
を提供するのに十分であることを確実にするために少な
くとも1g/m2であるべきである。塗布量は、好ましくは
少なくとも2g/m2でありそして有益には約1〜8g/m2の
間である。これよりも多い塗布量は必要ではなく、ケー
シングの外面と機械の接触部との間に過度の滑りをもた
らす可能性がある。本発明のある具体例では、塗布量
は、少なくとも約4g/m2であるのが有益である場合があ
る。これらの塗布量レベルは、ケーシングの全重量に基
づいており、例えば溶剤又はキャリヤー液例えば水を含
む。レシチンに関して言えば、レシチンの好ましい量
は、少なくとも0.03g/m2より好ましくは少なくとも
約0.1g/m2そして最も好ましくは約0.2〜0.8g/
m2の間である。レシチンは、典型的には、水又はプロピ
レングリコールの如き液体中に分散させた分散液として
ケーシングに適用される。例えば、0.24g/m2のレシ
チンを分散させた4g/m2の液状潤滑性被覆をケーシング
の外面に適用することができる。
を表しており、かくして初期の液体被膜は、時間の経過
と共に小滴又は玉に合体する傾向があることを理解され
たい。これらの小滴は、上記の機械との接触操作間にエ
チレン重合体表面上に広げられる。
合の良い方法のうちのどれかによってケーシングのエチ
レン重合体外面に適用することができる。これらの例と
しては、吸い取り、はけ塗り、浸漬ロール塗り、又は空
気の如きガス推進剤による吹付けを挙げることができ
る。被覆をひだ寄せロールに適用してひだ寄せ間にケー
シング表面に接触移行させるのが好ましい。
典型的には、少なくとも約2センチポイズの粘度を有す
る。ある形式のひだ寄せ操作では、被覆がケーシング外
面とひだ寄せロールとの間に連続する潤滑性被膜を提供
しこれによってひだ寄せ間にケーシングの焼付き及び破
断を防止するためにはそれよりも高い粘度例えば少なく
とも約15cps の粘度が必要である。本明細書では、液
体系の粘度値は、米国マサセッツ州スタウトン所在のブ
ルックフィールド・エンジニャリング・ラボラトリーズ
・インコーポレーテッドによって製造販売されるモデル
LVT装置を使用しそして30rpm で回転するNo.1
スピンドルを用いて測定したものである。
ヤー中に分散されたレシチン及び糖溶液の如き液体を基
材とする溶液、分散液及び混合物の粘度を容易に測定す
ることができよう。純液体溶液又は水性混合物若しくは
分散液が好ましい。次の表Aに記載する値は、ある種の
液体基材系で測定されたものである。
濃度のグリセリン被覆は、エチレン重合体型の熱可塑性
フィルムケーシングをひだ寄せ及び/又は充填するのに
十分な潤滑性を有するフィルム外層を提供することが明
らかになるであろう。好適な潤滑性被覆又は被膜は、典
型的には、少なくとも約15センチポイズそして好まし
くは少なくとも約20センチポイズの粘度を有する。1
つの好ましい具体例では、液体被覆の粘度は、少なくと
も約30センチポイズである。粘性の前進力が充填機に
おけるケーシングのスムーズな通過に干渉するような高
粘性被覆は好ましくない。同様に、ある形式のひだ寄せ
では、高粘性被覆は、ひだ寄せロールが不規則なひだの
形成をもたらす一因となる可能性がありそしてケーシン
グにおけるひだの損傷及び/又はひだ寄せロールにおけ
る過度の摩擦を引き起こす可能性もある。粘度が低過ぎ
る被覆は、ケーシング表面の被覆が不均一になる傾向を
有する。
るために一連の試験を行った。試験を促進させるため
に、これらは、周囲温度よりも実質上高い温度即ち12
0°F(48.9℃)で行われた。各場合に、フィルム
は、ビスケース・コーポレーションによって商品名「P
ERFLEX 70」として製造販売される種類の三層
フィルムからなる扁平幅約8 1/2in(21.6c
m)の軟質管状体の形態にあった。これらの管状体は、
熱収縮性を備えるために例えばパールケ氏他の米国特許
第3,456,044号に一般的に記載される如き共押
出及び二軸配向によって製造された。約1.7ミル厚の
内層は、10重量%の酢酸ビニル含量及び0.25のメ
ルトインデックスを持つ100%エチレン酢酸ビニル共
重合体(EVA)だあった(ユニオン・カーバイト・コ
ーポレーションから「DQDA 6833]として製造
販売)。バリヤーコア層は、塩化ビニリデン−塩化ビニ
ル共重合体及び塩化ビニリデン−アクリル酸メチル共重
合体を含む混合物から形成された約0.3ミル厚の層で
あった。アクリル酸メチルは、混合物の約7.2重量%
を占めていた。外層は、1.0のメルトインデックスを
有する0.912g/cm3密度の超低密度ポリエチレ
ン75重量%と12重量%の酢酸ビニル含量及び0.2
5のメルトインデックスを有するEVA25重量%との
混合物(ダウ・ケミカル・カンパニーから登録商標「A
ttane 4001」の下に入手できるULDPE樹
脂及びデュポン社から登録商標「Elvax 3134
X」の下に入手できるEVA樹脂から調製)から形成さ
れた。外層は、約0.8ミルの厚さを有し、かくして約
2.8ミルの全フィルム厚をもたらした。すべての試料
に対して、内層の熱い内面にフィルム表面積1,000
ft2 (92.9m 2 )当り約12gのOxy Dry
C−5トーモロコシ澱粉粉末を押出ダイを経て約15
ミクロン粒度の主要寸法を有する粒子の実質上均一な分
散体として適用した。二軸配向後に、ラスチック氏他の
米国特許第4,737,391号の広い教示に従ってフ
ィルムに約4MRの線量で照射を施した。
2〜12の外面には被覆溶液を約4g/m2の概算含浸
量で湿らしたタオルによって様々な被覆溶液を実質上均
一に適用した。試料1は、対照試料(本発明でない)で
あって、被覆されなかった。表Bに記載の被覆溶液をフ
ィルム外面に適用した上記フィルムに対して促進離層試
験を行った。離層試験のための被覆ケーシング試料を提
供するために管状体の軸に対して直角で16in(4
0.6cm)長の部分に横方向に切断することによって
各フィルム被覆試料を得た。各試料を約120°F(4
8.9℃)に設定した炉に表Bに記載の期間入れた。フ
ィルム試料を初期に及び定期的に離層の形跡について目
視検査した。試験は、試料が縁及び本体の両方の離層を
示したときに停止された。離層は、次の定量的評点、即
ち、0(離層なし)、1(極めて僅かな縁の離層)、2
(僅かな縁の離層)、3(僅かな縁の離層;時々の小さ
いふくれ)、及び4(縁及び本体の離層)、を基準にし
て目視評価された。これらの促進離層試験の結果を表B
に要約する。
−97%水)は最良の結果を示した。何故ならば、それ
は、対照試料1(被覆なし)又は鉱油被覆試料2に匹敵
する離層を抑制することが明らかであったからである。
50%以下のグリセリン−50%以上の水(試料4及び
5)及び50%以下のプロピレングリコール−50%以
上の水(試料7及び8)の被覆は、ケーシングの縁にお
いてごく僅かな離層をもたらした。植物油中における鉱
油、プロピレングリコール、大豆油及びレシチン(それ
ぞれ、試料1、9、11及び12)はすべて、僅か1日
後に縁及び本体の実質的な離層を引き起こした。
溶液被覆を使用して第二の一連の促進離層試験を実施し
た。これらのフィルムは、ダブリュウ・アール・グレー
ス社のCryovac DivisionのCN−510型のものを含ん
でいた。これは、米国特許第4,469,742号に一
般的に記載されるようにアイオノマー内層を有しそして
恐らく合計して6つの層からなる約3.5ミル厚のフィ
ルムである。個々の層は、恐らく、アイオノマー(内
層)/EVA/接着剤/EVOH/接着剤/EVA (外層)であ
る。この例2で用いたもう1つの種類の多層フィルム
は、上記の「PERFLEX 70」である。更にもう1つの種類
は「PERFLEX 70」を裏返したものであって、その結果外
層は、10重量%の酢酸ビニル含量を有する100%EV
A になった。この例2で用いたもう1つの種類の多層フ
ィルムは、ビスケース・コーポレーションの「PERFLEX
52 HP 」であった。このフィルムは、外層と同様の内層
即ち75%超低密度ポリエチレン−25%EVA 混合物を
有することによって上記の「PERFLEX 70」とは異なって
いた。このフィルム(本明細書では、「PERFLEX 52 HP
」と称する)は、ここで「PERFLEX 70」と記載したフ
ィルムと同じ共押出−二軸配向法によって製造された。
らしたタオルによってケーシング外面に実質上均一に塗
布され、そしてその実際の塗布量は重量差によって決定
された。管状フィルムの長手方向軸に対して直角で18
in(45.7cm)長さの管状物を切断し次いで約1
20°F(48.9℃)に設定した炉に入れることによ
って、すべてのフィルムを試験に対して準備した。この
例では、様々な扁平幅を有するフィルムを使用したが、
P70は約9 1/2in(24.1cm)であり、裏
返しP70は約11 1/2in(29.2cm)であ
り、P52HPは約11 7/8in(30.2cm)
であり、そしてCN−510は約12in(30.5c
m)であった。試験は、試料13〜21のすべてを高め
られた温度で14日間放置して行われた。表Cでは、
“試験日数”と記載した欄は、試料を炉に入れてから試
料が14日の試験期間においてその最高離層度に達した
ときの日数を表している。例2からの第二の一連の離層
試験結果を表Cに要約する。
してすべての試料は14日の試験期間の開始から3日目
までにその最高離層度に達した。試料を加熱炉に入れて
から1、3、4、7及び14日後に検査しそして評点を
与えた。表Cを見ると、Cryovac フィルム型CN−51
0は、鉱油被覆(試料13)又は70%グリセリン−3
0%水被覆(試料17)のどちらでも有意な離層に遭遇
しなかったことを示している。いかなる理論によっても
拘束されることを望まないけれども、これは、この6層
フィルムにおけるEVA 外層と EVOH バリヤー層との間で
接着剤層(この接着剤層は、外層とコア層とを橋かけす
る耐油性結合をもたらした)を使用したことか、又は鉱
油がEVA 外層によって吸収されたがしかし接着剤層若し
くはEVOH層のうちの少なくとも1つに侵入せず(恐らく
EVOH層に侵入せず)それ故に油の侵入がなかったことに
よって離層が防止されたことのどちらかによるものであ
ったと考えられる。これとは対照をなして、鉱油被覆
は、フィルムの他の3つの種類のEVA 又はVLDPE/EVA 混
合物外層に侵入し、そして接着剤層が全くなかったか又
はコア層が油侵入性サラン型層であったのどちらかのた
めにバリヤー層からの外層の離層が生じた(試料14〜
16)。
水又は70%ソルビトール−30%水被覆の場合には、
これらの被覆によるEVA 及びVLDPE/EVA 混合物外層又は
コア層の侵入が実質上全くなくそれ故に離層が実質上全
くなかったと考えられる。例2からの結論は、本発明に
従って多価アルコール液体被覆又は被膜の如き油不含水
溶性被覆を用いた場合には、特にサラン型の酸素バリヤ
ー層を含有する三層フィルムであって各層が互いに接着
されたもの(接着剤層の必要なしに)で高い耐離層性が
得られるということである。この耐離層性は、外層及び
中間層が接着剤によって互いに接合されたようなより高
価な六層フィルムのものに相当する。例2からのもう1
つの結論として、共押出法によって作られそして潤滑性
被覆を有するフィルムは、油含有被覆を耐拡散性被覆
(典型的には水溶性油不含被覆である)で置き換えるこ
とによってより耐離層性にすることができるということ
である。
ひだ寄せ試験で用い、次いでひだ解きし、そして予め形
作った塊状のハムを充填して食品包装体を作り、一連の
試験を行った。この食品包装体をスチーム処理しそして
加工した食品からケーシングを取り除いた。より具体的
に言えば、例3のケーシングは、9 1/2in(2
4.1cm)扁平幅にある上記の「PERFLEX 7
0」型のものである。吹付被覆ひだ寄せロールとの接触
によって適用された外部被覆は、100%鉱油(試料2
2)、50%グリセリン/50%水混合物(試料2
3)、70%グリセリン/30%水混合物(試料24)
及び3%レシチン/97%水分散液(試料25)であっ
た。被覆塗布量は、それぞれ約2〜4g/m2の範囲内
であった。試料22及び24は、通常の工業的装置でそ
の元の長さの約100:1のパック比(pack ra
tio)に具合よくひだ寄せされた。このひだ付けステ
ィックは、均一で真直ぐでありそして商業的に受け入れ
可能であるとみなされた。
の粘度)被覆試料25(上記の離層試験において最良の
性能)は、同じ装置において適切にはひだ寄せすること
ができなかった。というのは、レシチンは、良好な潤滑
を提供せずに不均一な張力をもたらしこれによってひだ
寄せ間にケーシング及びひだ寄せマンドレルの過度の振
動が引き起こされたからである。得られた試料25のひ
だ付けスティックは、変形して歪んでいた。50%グリ
セリン/50%水混合物被覆試料23はレシチン試料2
5よりも容易にひだ寄せされ、従ってグリセリン/水被
覆は幾分良好なひだ寄せ潤滑を提供した。従って、適用
した量において約11センチポイズの被覆粘度を有する
試料23は、商業的用途に対して普通とみなされた。こ
れらの結果を表Dに要約する。
レシチンを被覆したケーシング(試料23及び25)
は、鉱油を使用した対照試料22又は水中に溶解させた
70%グリセリンを有する試料24と同様にはひだ寄せ
されなかった。試料23及び25で用いた低粘度被覆
は、ひだ寄せロールとの接触によって被覆を適用すると
いう方法のためにフィルム上に連続被覆を提供しなかっ
たと考えられる。潤滑性被覆がケーシングと機械の接触
点との間に連続層を提供しないと、機械を通るケーシン
グの所望の平滑な走行が得られないと思われる。このデ
ータは、適用技術及び表面に適用される量が液体の連続
する潤滑性被膜を生成するのに適切であるべきであるこ
とを表している。異なるひだ寄せ装置で又は場合によっ
てはより多い塗布量若しくは向上した粘度の使用によっ
て、改善された又は異なるひだ寄せ結果を得ることがで
きる。
験を行った。ビスケース・コーポレーションによって製
造販売される「SHIRMATIC 600A system」である工業的
に使用される種類の機械を使用して、試料22及び24
の各々の6種のケーシング製品に予め形作った塊状ハム
製品を充填した。この基本的な充填系はクピシケビシア
ス氏の米国再発行特許第30,390号に記載されてお
り、そしてこれは、ローディス氏の米国特許第4,68
3,617号に記載される如く管状コア部材がひだ付け
ケーシングスティックを支持しそして機械の引張スリー
ブになるように変形されている。2種類のケーシングの
充填結果は匹敵するものであった。充填時には、見掛け
上の離層も全く認められなかった。70%グリセリン/
30%水被覆ひだ付けケーシング製品は充填前に外面上
に小滴を有していたが、しかし加工処理後にはそれが全
く残留していないことが認められた。
ooker」において145°F(62.8℃)におい
て1時間次いで155°F(68.3℃)において1
1/2時間そして最後に180°F(82.2℃)にお
いて少なくとも155°F(68.3℃)の内部温度に
達するまでスチーム処理し、次いで水冷した。加工処理
後に、鉱油被覆型のケーシングのうちの1つ(6種のケ
ーシングのうち)に2つの小さい離層部(10mm2未
満)が認められた。これには、フィルムの摩耗部が関連
していた。食品から手でケーシングを剥離した。この剥
離間に、両方の試料種類のすべてのケーシングにおいて
エチレン重合体外層が分離した。この分離は、フィルム
を直線に沿って切断するよりもむしろ引き裂くときの方
が開始するのが容易であった。食品−ケーシング接着力
及びそれらの間のポケットにおける液体の堆積(当業者
は、“パージ”と称する)は、両方の試料種類において
ほぼ同じであった。この例3は、本発明の系が工業的に
使用されている鉱油被覆エチレン重合体管状ケーシング
系に少なくとも機能上同等であることを例示している。
塑性ケーシング製品にも応用することができ、そしてこ
の例4の以下の試験は工業的に用いられる鉱油被覆ケー
シングに匹敵する本発明の多価アルコール外部被覆を用
いた場合の優秀な充填性能を例示している。より具体的
に言えば、これらの試験では、フィルムは、上記の「A
ttane4001」型の強低密度ポリエチレン75重
量%と上記の「Elvax 3135x」型のEVA2
5重量%とからなっていた。先に記載のダブル・バブル
法によって管状フィルムを押出して二軸延伸し、次いで
約3又は4メガラド(MR)のどちらかの線量レベルで
照射を施した。8in(20.3cm)幅フィルムは約
3ミル厚であり、そして被覆はひだ寄せロール(これ
は、鉱油又は70/30グリセリン/水を吹付けられ
た)からの接触移行によって外面に適用された。被覆レ
ベルは約2〜4g/m2であると算定され、そしてその
ように被覆されたケーシングは約100:1のパック比
にひだ寄せされた。試料26〜29の試験結果を表Eに
要約する。
ング試料を充填及び調理試験で用いた。充填機は、ビス
ケース・コーポレーションの「SHIRMATIC t
ype 600A」であった。充填された食品は約2重
量%の大豆単離物(大豆蛋白濃縮物)を含有するポーク
ピザパイの上に乗せるものであり、そして充填した試料
を内部温度が少なくとも155°F(68.3℃)に達
するまで170°F(76.7℃)でスチーム調理し
た。鉱油被覆試料26及び27は適切には充填せず、そ
して得られたケーシング入り食品は不均一な長さ及び直
径を有していた。外部被覆ひだ付け単層エチレン重合体
管状ケーシングの貯蔵期間中に、鉱油は明らかにフィル
ム壁中に拡散してその表面には不適当な量の潤滑性被覆
が残された。これらのケーシングの外面は、新たに被覆
したケーシングに比較して極めて乾燥した感触を有して
いた。ケーシング表面上に十分な潤滑性被膜が存在しな
いことによって、ケーシング及びその中に入れられた食
品は摩擦が働く制御装置を通りそして機械のコンベヤー
を離れるときに不安定に移動するようになり、かくして
一様でない包装体長さ及び円周長さがもたらされる。試
料26及び27の充填食品包装体は、商業的用途に対し
て受け入れできないとみなされた。
/30%水被覆試料28及び28は、それぞれ、充填さ
れて一様な円周長さ及び直径を有するケーシング入り食
品包装体をもたらした。3MR照射試料28は、4MR
照射試料29よりも小さい直径及び円周長さを有するケ
ーシング入り食品をもたらした(両方とも、圧力リング
から同じ距離で測定された)。
面上にある多価アルコール被覆は、グリセリン水性混合
物又はソルビトールのどちらかであった。この例5は、
本発明の実施において多価アルコール例えば1,2−プ
ロピレングリコールを使用することができることを例示
するものである。より具体的に言えば、この例は、10
0%1,2−プロピレングリコール被覆が工業的に用い
られる100%鉱油被覆よりも優れた塊状ハム充填/調
理性能を提供することを示している。このケーシング
は、約8.4in(21.3cm)の扁平幅を有しそし
て二軸延伸後に約4MRの線量レベルで照射された上記
の「PERFLEX 70」多層フィルムであった。こ
れらの試験では、鉱油及び1,2−プロピレングリコー
ルを被覆ひだ寄せロールとの接触によって同様のケーシ
ングに適用して概算で約2〜4g/m2のケーシング被
覆量を得、そして各ケーシングを約100:1のパック
比にひだ寄せして試料30〜33を形成した。ケーシン
グを充填直前に目視検査すると鉱油で予め被覆した試料
30は、外部に適用された潤滑剤の可視的形跡を全く有
さず、そして乾燥した感触を有していた。これは、鉱油
のフィルムへの適用及びひだ寄せから約13日後であっ
た。これとは対照をなして、プロピレングリコール被覆
試料31〜33は、外面上に潤滑剤の紛れもない液滴を
有し、そして鉱油被覆試料30と比較して湿った感触を
有していた。
type 600A」装置を使用して試料30及び3
2を充填した。ケーシング入り製品の充填円周長さは、
177/8in(45.4cm)に目標を定めた。試料
30では目標の円周長さを達成するのが不可能であっ
た。こらは、エチレン重合体フィルムへの油性被覆の拡
散によって引き起こされる貧弱な外部表面潤滑によるも
のであると考えられた。試料30の4つの同様な製品を
17.57in(44.6cm)の平均円周長さまで充
填した。目標円周長さまで増大しようとしたが、“pr
e−tie”(前端)クリップの首尾一貫した減量のた
めに不成功であった。ケーシング壁がサイジングディス
クの裏面に折り重なり、特にディスクへのケーシングの
固着が認められた。“pre−tie”クリップを引き
締めても、この過度の制御は除かれなかった。この現象
は、プロピレングリコール被覆試料31では遭遇しなか
った。
/4in(1.9cm)ギャップを定めそして鉱油被覆
試料30を使用した場合には、プロピレン被覆試料31
は、平均して17.39in(44.2cm)のより小
さい円周に充填された。しかしながら、サイジングディ
スクと面板との間のギャップを7/16in(1.1c
m)に減少させると、このケーシング(試料32)は、
鉱油被覆試料30とほぼ同じ充填直径を達成した。ギャ
ップを更に減少させると、18.44in(46.8c
m)の平均円周まで過度の充填が生じた(試料33)。
これらの試験から、プロピレングリコール被覆試料31
は、鉱油被覆試料30よりも広い充填範囲を有すること
が明らかであった。試料30及び32を同様の条件下に
スチーム調理すると、その後に両方の試料は同様の円周
増大を示したのに対して、鉱油処理試料30は、わずか
に大きい長さの減小(−0.8%対−0.1%)を示し
た。調理によるパージ損失(調理した製品からの液体の
損失)は、ほぼ同じであった。この例5からのデータを
表Fに要約する。
覆具体例が従来技術の鉱油被覆系よりも優秀であること
を例示するものである。
型ケーシングに、ひだ寄せ間に約4g/m2の公称添加量を
有する吹付被覆ひだ寄せロールと接触させることによっ
て上記の如くして本質上油を含まないレシチン水性分散
液を様々な濃度で被覆させた。また、同様のケーシング
に、鉱油、水中に溶解させたグリセリンの種々の混合物
及び1,2−プロピレングリコールを被覆させ、そして
これらの試料のすべてに対してひだ付けケーシングによ
って保持された量を計算した。これは、被覆の適用前後
にケーシングの既知面積の重量を測定することによって
行われた。様々な種類の被覆について、各被覆の粘度並
びに各種類及び量の被覆を与えたケーシングのひだ寄せ
性の観察評価と共に被覆の保持量(g/m2)を以下の表G
に要約する。
適用間にケーシングから多量の流出を示すことが観察さ
れ、そしてケーシング表面には使用した方法によって受
け入れ可能なひだ寄せを達成するには不十分な量の被覆
が存在していたものと考えられる。また、他の試験によ
れば、多価イオンを含有する水道水の使用は、脱イオン
水中に分散された等量のレシチンを含有する組成物と比
較してレシチン分散液の粘度を低下させる傾向があるが
示されている。
の「PERFLEX70」型の多層フィルムの各試料の
外面上に、ひだ寄せ間にひだ寄せロールによって鉱油、
プロピレングリコール及びグリセリンの70%水溶液を
被覆し、そして充填間にそれらの性能を評価した。7
1/2in(19.1cm)の公称扁平幅を有するこれ
らのケーシングに、ビスケース社の「SHIRMATI
C 600A」充填機を使用して圧送可能な肉調合物を
充填した。充填前のケーシングは、外観及び感触におい
て異なっていた。鉱油処理ケーシングは乾燥しており、
表面上に潤滑剤が存在するという識別できる可視又は触
質的な形跡が全くなかった。ポリオール処理ケーシング
は両方とも、表面上に目に見える液滴を有し、そして湿
って滑らかな感触を有していた。
グは貧弱に充填され、そして首尾一貫した直径に充填す
ることは不可能であった。充填の直前に鉱油被覆ケーシ
ング表面に水を適用した(これは、充填直径のより高い
均一性及び首尾一貫性でもってケーシング入り食品の製
造を改善した)。2種のポリオール被覆ケーシング試料
は、充填機においてスムーズに処理され、そして絶えず
均一な充填直径を有する未調理ケーシング入り食品をも
たらした。結果を以下の表Hに要約する。
ング中に有害には拡散せずにどちらかと言えば充填を容
易にするのに十分な量で表面上に留まることを示してい
る。本発明の被覆ケーシングは、充填機の制御装置にお
いてケーシングと接触面との間に望ましいほど低い摩擦
を有している。ケーシング試料40〜41の鉱油は、ひ
だ寄せ後にケーシング中に拡散してしまったと考えら
れ、そしてケーシングの外面上にはその後の充填工程間
に潤滑剤として作用するのに十分な量で存在していなか
った。
だ解きするときにそれに水を加えることを必要としない
という点で鉱油と比較して充填プロセスでの明確な利益
を有している。かような水添加は、鉱油被覆プラスチッ
クケーシングに対して斯界では典型的なものであり、そ
して水を提供及び除去(並びに後除去処理及び/又は処
分)するための追加的な装置を必要とし、しかも、望ま
しくない細菌汚染及び成長の可能性をもたらし、更に、
危険な食物腐敗又は病原菌例えばリステリア又はサルモ
ネラの成長及び潜伏を防止するための追加的な装置の維
持及び浄化を必要とするという不利益を有している。
に及ぼす様々な外部潤滑性被覆の影響を試験した。エチ
レン型外層を有する上記「PERFLEX 70」型の
熱可塑性フィルムに、フレキソハンドプルーファー(f
lexo hand proofer)によって、赤色
及び白色ポリアミドニトロセルロース(PNC)インキ
によるおよそ2×10in(5.1×25.4cm)の
ストリップをプリントした。表面をプリントされたフィ
ルムを、先ず白色でプリントし、熱風手動型ヒートガン
で乾燥して溶剤を蒸発させ、そして白色のみ、赤色のみ
及び白色の上に赤色のプリント領域を提供するためにオ
フセット方式で赤色インキでオーバープリントし、次い
で上記の如くして再び乾燥させた。これらのプリントフ
ィルムのインキ被覆表面を100%鉱油、70%グリセ
リン/30%水混合物及び100%1,2−プロピレン
グリコールでそれぞれ塗布することによって、かかるプ
リントフィルム試料を被覆した。被覆は、潤滑剤被覆綿
棒で塗布することによって大まかに適用された。試料を
折り重ねて被覆面対被覆面接触及び被覆面対未被覆裏面
接触をもたらし、次いでアルミニウム泊で包みそして炉
(約120°F即ち48.9℃に設定)に入れて2×2
in(5.1×5.1cm)領域上に約20ポンド
(9.1kg)の板重りを乗せて平らな面上に24時間
置いた。24時間の終わりに、炉から試料を取り出し、
放置して周囲温度に冷却させそして化学薬品の攻撃によ
るインキ破損の度合いについて調べた。結果を以下の表
Iに要約する。
引裂を伴わずに手によって容易に分離された。試料44
及び45における被覆面と未被覆裏面との分離は、白色
インキのみについて被覆面から未被覆面へのインキの僅
かな裏移り(オフセット)を示した。試料46は、裏移
りしなかった。被覆表面を指の爪で激しく引っ掻くと、
鉱油及びプロピレングリコール(PG)でそれぞれ処理
した試料44及び45では赤色及び白色インキの両方と
も容易に離れた。試料46では、グリセリンのみで被覆
したケーシングは、引掻試験において赤色インキのみの
僅かな除去を示した。驚いたことに、上記の試験は、P
NCインキの如き典型的な有機溶剤基材熱可塑性フレキ
ソ印刷インキでプリントしたエチレン重合体フィルムで
はグリセリン被覆ケーシングが極めて優れたインキ付着
力を有することを示している。
を開示したけれども、当業者には、本発明の精神及び範
囲から逸脱せずに本発明に幾多の変更修正をなし得るこ
とが理解されよう。
Claims (7)
- 【請求項1】 エチレン重合体フィルムから構成されそ
して外面及び内面を有するひだ付け管状熱可塑性ケーシ
ング製品であって、該ケーシングの該外面に、多価アル
コール、単糖類、二糖類、大豆誘導燐脂質又はこれらの
混合物を含みそして実質上鉱油を含まない液体潤滑性被
覆が該エチレン重合体フィルムと接触して適用されてい
ることからなるひだ付け管状熱可塑性ケーシング製品。 - 【請求項2】 少なくとも2つの層を直接接着関係で有
するひだ付け多層熱可塑性ケーシング製品であって、酸
素バリヤーとしての重合体内層及びエチレン重合体外層
を含み、該外層の外面に、多価アルコール、単糖類、二
糖類、大豆誘導燐脂質又はこれらの混合物を含みそして
実質上鉱油を含まない液体被覆を少なくとも1g/m2
の塗布量で付着させてなるひだ付け多層熱可塑性ケーシ
ング製品。 - 【請求項3】 (a)エチレン重合体菅状体を用意し、 (b)該菅状体の外面に、多価アルコール、単糖類、二
糖類、大豆誘導燐脂質又はこれらの混合物を含みそして
実質上鉱油を含まない液体被覆を少なくとも1g/m2
の塗布量で適用して少なくとも2センチポイズの粘度を
有する被覆を形成し、そして (c)そのエチレン重合体菅状体をひだ寄せしてひだ付
け熱可塑性ケーシング製品を形成する、 各工程からなるひだ付け熱可塑性ケーシング製品の製造
法。 - 【請求項4】 (a)エチレン重合体フィルムから構成
されたひだ付け熱可塑性ケーシング製品であって、該ケ
ーシングの外面に少なくとも2センチポイズの粘度を有
する鉱油不含液状被覆を少なくとも1g/m2の塗布量
で適用したひだ付け熱可塑性ケーシング製品を用意し、
この場合に、該被覆は多価アルコール、単糖類、二糖
類、大豆誘導燐脂質又はこれらの混合物を含み、 (b)該ケーシングをひだ解きし、その中に加工性食品
を充填して該ケーシング製品の内部に食品を含む食品包
装体を形成し、 (c)該食品包装体を熱加工処理し、そして (d)その加工処理した食品からケーシングを取り除
く、 各工程からなる加工食品の製造法。 - 【請求項5】 エチレン重合体フィルムから構成されそ
して外面及び内面を有するひだ付け管状熱可塑性ケーシ
ング製品であって、潤滑性被覆が該ケーシングの該外面
上に該エチレン重合体フィルムと接触して適用されお
り、そしてこの被覆がポリオール、レシチン又は糖を含
むことからなるひだ付け管状熱可塑性ケーシング製品。 - 【請求項6】 エチレン重合体フィルムから構成されそ
して外面及び内面を有するひだ付け管状熱可塑性ケーシ
ング製品であって、液体潤滑性被覆が該ケーシングの該
外面に該エチレン重合体フィルムと接触して適用されお
り、そしてこの被覆が、1,2−プロピレングリコー
ル、50〜75重量%のグリセリンを含有する水性混合
物、3〜10重量%のレシチンを含有するレシチンの水
性分散液、ソルビトール、マンニトール又はこれらの混
合物よりなる群から選択されることからなるひだ付け管
状熱可塑性ケーシング製品。 - 【請求項7】 エチレン重合体フィルムから構成されそ
して外面及び内面を有するひだ付け管状熱可塑性ケーシ
ング製品であって、液体潤滑性被覆が該ケーシングの該
外面に該エチレン重合体フィルムと接触して適用されお
り、そしてこの被覆がポリオール、レシチン、糖、これ
らの混合物又はこれらと水との混合物より本質上なるこ
とからなるひだ付け管状熱可塑性ケーシング製品。
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