JPH08176135A - 新規フタリド誘導体及び該化合物を含有する細胞増殖抑制剤 - Google Patents

新規フタリド誘導体及び該化合物を含有する細胞増殖抑制剤

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JPH08176135A
JPH08176135A JP33701094A JP33701094A JPH08176135A JP H08176135 A JPH08176135 A JP H08176135A JP 33701094 A JP33701094 A JP 33701094A JP 33701094 A JP33701094 A JP 33701094A JP H08176135 A JPH08176135 A JP H08176135A
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formula
ethyl acetate
present
compound
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JP33701094A
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English (en)
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Masayasu Kimura
正康 木村
Yoshimitsu Ogawa
義光 小川
Takeshi Wakamatsu
武 若松
Masanao Isono
正直 磯野
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Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、動脈硬化症疾患に対する画期的な
治療効果を有する薬剤の提供を目的とする。 【構成】 本発明は、下記一般式(1) [式中、R1は鎖状のアルキル(C6−C8)又は環状の
アルキル(C4−C8)を示す]で表されるフタリド誘導
体(以下、本発明の薬効成分と略す)及び該化合物を含
有する細胞増殖抑制剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【00】
【産業上の利用分野】本発明は、顕著な細胞増殖抑制作
用を有し、動脈硬化症の治療に有用な医薬に関するもの
である。
【00】
【従来の技術および課題】従来、臨床的に動脈硬化症疾
患の発症を抑えるために、高脂血症、高血圧等に対する
治療薬である抗高脂血症剤、降圧剤が瀕用されている。
また、血栓の形成を防止する目的で血小板の抗凝集剤等
も用いられている。しかし、これらの薬剤は危険因子を
予防するにとどまっているのが現状であり、動脈硬化症
疾患に対する画期的な治療効果を有する薬剤の開発が望
まれていた。
【00】一方、フタリド誘導体は、プロスタグランジン
F2α阻害作用、血液粘度低下作用、細胞増殖抑制作用
等を有し、医薬品に有用な薬物であることが報告されて
いるが、これらのフタリド誘導体の活性は、臨床にて使
用するには不十分なものであった。(特許公開昭和63
年第83081号公報・特許公開平成4年第77480
号公報・特許公開平成4年第208278号公報・特許
公開平成5年第331060号公報等)
【00】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、課題を解
決すべく、鋭意検討を行った結果、顕著な細胞増殖抑制
効果を有するフタリド誘導を見い出すことができ、本発
明を完成するに至った。即ち、本発明は、下記一般式
(1) [式中、R1は鎖状のアルキル(C6−C8)又は環状の
アルキル(C4−C8)を示す]で表されるフタリド誘導
体(以下、本発明の薬効成分と略す)及び該化合物を含
有する細胞増殖抑制剤である。
【00】本発明の薬効成分の入手法として、例えば下記
一般式(2) [式中、R2は鎖状のアルキル(C6−C8)又は環状の
アルキル(C4−C8)を示す]で表されるアセチレンカ
ルボン酸に1種又は2種以上の銀塩及び/又は銀を混合
して、環化反応する方法が挙げられる。
【00】この合成法で使用する銀塩は、ヨウ化銀(Ag
I)、臭化銀(AgBr)、塩化銀(AgCl)、炭酸
銀(Ag2CO3)、過ヨウ素酸銀(AgIO3)、硫酸
銀(Ag2SO4)、クロム酸銀(Ag2CrO4)、硫化
銀(Ag2S)等が挙げられる。
【00】条件は、アセチレンカルボン酸を環化反応させ
ることのできる条件なら適宜使用することができるが、
以下にその条件について挙げる。
【00】反応に用いられる溶媒は、アセトン、アセトニ
トリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、
ジオキサン、塩化メチレン、メタノール等の通常の溶媒
を使用することができるが、無水非プロトン性極性溶媒
(ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシド等)
を使用することが好ましい。
【00】反応温度は、−40°Cから100°Cまでの
範囲から適宜選択することができるが、0°Cから30
°Cであることが好ましい。
【00】次に、反応終了後、反応液を通常の精製工程に
より精製することにより、フタリド誘導体を得るが、例
えば反応液をセライト、ロ紙、グラスフィルター等によ
り濾過し、濾液に水を加え、有機溶媒(酢酸エチル,ク
ロロホルム、エーテル)で抽出、有機層を飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)、溶媒を減圧留去することが
挙げられ、更に、これを再結晶又は減圧蒸留で精製する
か、あるいは必要に応じフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル、アルミナ、セファデックス等)で
精製することができる。
【00】又、下記反応スキームに従っても入手すること
ができる。
【00】 [上記反応式中、R3は鎖状のアルキル(C5−C7)、
R4は鎖状のアルキル(C6−C8)を示す。]
【00】先ず、ピペロニル酸を常法に従ってアミド化し
て、上記式(4)で表される化合物を得る。
【00】アミド化は、ジエチルクロロフォスフェート、
DCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)、
DPPA(ジフェニルホスホリルアジド)、DEPC
(ジエチルピロカルバメート)等の通常使用される一般
的な結合剤の存在下、ピペロニル酸とアニリンを反応さ
せることにより合成できるが、縮合剤として、ジメチル
クロロフォスフェートを用い、塩基の存在下、ピペロニ
ル酸とアニリンを反応させることが好ましい。塩基とし
て、具体的には、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチ
ルアミノピリジン等の3級アミンが挙げられる。溶媒と
しては、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、ジ
エチルエーテル、THF(テトラヒドロフラン)、DM
F(ジメチルホムアミド)等、またはその混合溶媒が挙
げられる。反応温度は、0°Cから室温程度が適してい
る。
【00】次に、上記式(4)で表される化合物に、塩基
の存在下、下記式(8) [式中、R5は鎖状のアルキル(C5−C7)を表す。]
で表わされるアルデヒドを付加させ、次いで塩基による
加水分解を行った後、加熱によるラクトン化反応を行う
ことにより、本発明の化合物が得られる。
【00】塩基としては、具体的にはn−ブチルリチウ
ム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウ
ム等が挙げられ、必要に応じてTMEDA(N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)等のキレ
ート剤を共存させる。溶媒としては、具体的にはTH
F、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、ヘキ
サン等の炭化水素類が挙げられる。反応温度としては、
−45°Cから溶媒の沸点までが最適である。
【00】加水分解の塩基としては、具体的には、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基またはその水
溶液が挙げられる。溶媒としては、具体的には、水、メ
タノール、エタノール等のアルコール類、THF等のエ
ーテル類またはその混合溶媒が挙げられる。反応温度と
しては、室温から溶媒の沸点までが適当である。
【00】ラクトン化は、常温もしくは、減圧下、加熱す
ることによって行うことができる。溶媒は、使用しない
か、あるいはDMF(N,N−ジメチルホルムアミ
ド),DMSO(ジメチルスルホキシド)等の高沸点な
溶媒が挙げられる。反応温度は、室温から150°C程
度が適当である。
【00】次に、本発明の薬効成分が、顕著な細胞増殖抑
制効果を有することについて、実験例を示し、証明す
る。尚、実験にてその対照として、先に細胞増殖抑制効
果を有することが報告されている(Z)−3−ブチリデ
ン−4,5−ジヒドロキシフタリドを使用する。
【00】実験例 1 実験方法 骨膜細胞増殖 病態MRL/Iprと正常C57BL/6Jマウス(1
7週齢、雄性)の骨膜組織からコラゲーゼとトリプシン
消化により骨膜細胞(以下、SCと略す)を得た。無血
清下で2日間培養して得た同調SC(3継代)を5%牛
胎児血清(以下、FBSと略す)及び3H−チミジン、
本発明の薬効成分[実施例1で得られた(Z)−3−ヘ
プチリデン−4,5−ジヒドロキシフタリド(以下、本
発明の薬効成分1と略す)及び実施例2で得られた
(Z)−3−ベンジリデン−4,5−ジヒドロキシフタ
リド(以下、本発明の薬効成分2と略す)を使用]存在
下で48時間培養した。本発明の薬効成分の細胞増殖抑
制作用はSCに取り込まれた3H−チミジン量を測定し
た。
【00】 血管平滑筋細胞増殖 ウィスター系ラット(9週齢、雄性)の胸部大動脈から
単離した初代培養血管平滑筋細胞(SMC)を5%FB
S存在下でリコンビナント(recombinant)
PDGF(30ng/ml)と本発明の薬効成分を3時
間処理させた後、1%FBS存在下で3H−チミジンと
9−30時間培養した。薬物の抑制作用は3H−チミジ
ンの取り込み量を3時間毎に測定算出した。
【00】 実験結果 本発明の薬効成分1による結果を表1、本発明の薬効成
分2による結果を表2、対照薬物[(Z)−3−ブチリ
デン−4,5−ジヒドロキシフタリド」による結果を表
3に示す。この結果より、本発明の薬効成分は何れも、
(Z)−3−ブチリデン−4,5−ジヒドロキシフタリ
ドに比較して、優れた細胞増殖抑制効果(3倍強力)を
有することが確認された。
【00】表1 本発明の薬効成分1の場合 表2 本発明の薬効成分2の場合 表3 対照薬物の場合
【00】上記の結果より明らかなように本発明の薬効成
分は顕著な細胞増殖抑制効果し、動脈硬化症等の疾患の
治療に有用な薬物であることが示された。又、本発明の
薬効成分1及び薬効成分2をSD系雄性ラットに経口の
単回投与により、その毒性試験を行ったところ1000
mg/kgの投与で死亡例は確認されず、毒性の低い薬
物であることも確認された。
【00】次に、本発明の化合物の投与量および製剤化に
ついて説明する。
【00】本発明の化合物はそのまま、あるいは慣用の製
剤担体と共に動物および人に投与することができる。投
与形態としては、特に限定がなく、必要に応じ適宜選択
して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散
剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げられ
る。
【00】経口剤として所期の効果を発揮するためには、
患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成
人で本発明の化合物の重量として100mg〜1gを、
1日数回に分けての服用が適当と思われる。
【00】経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マン
ニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスター
チ、無機塩類等を用いて常法に従って製造される。
【00】この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他に、結
合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯
味剤、着色剤、香料等を使用することができる。それぞ
れの具体例は以下に示す如くである。
【00】[結合剤]デンプン、デキストリン、アラビア
ゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、
エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴー
ル。
【00】[崩壊剤]デンプン、ヒドロキシプロピルスタ
ーチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセ
ルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース。
【00】[界面活性剤]ラウリル硫酸ナトリウム、大豆
レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート8
0。
【00】[滑沢剤]タルク、ロウ類、水素添加植物油、
ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポ
リエチレングリコール。
【00】[流動性促進剤]軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化
アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マ
グネシウム。
【00】又、本発明の化合物は、懸濁液、エマルジョン
剤、シロップ剤、エリキシル剤としても投与することが
でき、これらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着色剤を含
有してもよい。
【00】非経口剤として所期の効果を発揮するために
は、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通
常成人で本発明の化合物の重量として1日1mg〜0.
1mgまでの静注、点滴静注、皮下注射、筋肉注射が適
当と思われる。
【00】この非経口剤は常法に従って製造され、希釈剤
として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶
液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、
トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール等を用いることができる。さらに必要に応じ
て、殺菌剤、防腐剤、安定剤を加えてもよい。また、こ
の非経口剤は安定性の点から、バイアル等に充填後冷凍
し、通常の凍結乾燥技術により水分を除去し、使用直前
に凍結乾燥物から液剤を再調製することもできる。さら
に、必要に応じて適宜、等張化剤、安定剤、防腐剤、無
痛化剤等を加えても良い。
【00】その他の非経口剤としては、外用液剤、軟膏等
の塗布剤、直腸内投与のための坐剤等が挙げられ、常法
に従って製造される。
【00】次に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本
発明はこれにより、何ら制限されるものではない。
【00】実施例1 本発明の化合物1[(Z)−3−ヘ
プチリデン−4,5−ジヒドロキシフタリド]の合成 N−フェニル−3,4−メチレンジオキシベンズア
ミド 200mlの2頚フラスコにピペロニル酸5g、塩化メ
チレン50ml及びトリエチルアミン10mlを入れ、
これに氷冷撹拌下、ジエチルクロロホスフェート4.6
mlを滴下して加えた後、1時間撹拌した。この反応液
に氷冷下、アニリン2.6mlを滴下して加え、室温で
終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水を加え、酢酸エ
チル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩酸、飽和食塩水、
5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次1回ずつ洗浄
し、乾燥(MgSO4)、溶媒を減圧留去し白色固体を
得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶すること
により、下記の理化学的性質を有するN−フェニル−
3,4−メチレンジオキシベンズアミド6.56g(収
率91%)を無色針状晶として得た。
【00】名称:N−フェニル−3,4−メチレンジオキ
シベンズアミド 分子式:C14113N 分子量:241.24 性状:無色針状晶 融点:149−151°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
3340,1650 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):6.86(1H,d,J=8.1Hz),
7.14(1H,tt,J=7.3,1.0Hz),
7.30−7.45(4H,m),7.59(1H,
d,J=1.0Hz),7.61(1H,dd,J=
8.1,1.0Hz),7.75(1H,br) マススペクトル(EI−MS) m/z:241(M
+),149(100)
【00】 3−(1−ヘプテニル)−4,5−メチレ
ンジオキシフタリド 100mlの3頚フラスコにN−フェニル−3,4−メ
チレンジオキシベンズアミド5.0gを入れ、TMED
A6.9ml及び無水テトラヒドロフラン50mlを加
えた溶解させた後、窒素気流中氷冷下、1.6M n−
ブチルリチウム28.5mlを滴下し、氷令下1時間
撹拌した。次いでこの溶液にトランス−2−オクテナー
ル3.4mlを滴下して加え、室温で1 時間撹拌し
た。氷令下この反応液に水を加え、さらに希塩酸で酸性
とした後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水で1
回、飽和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去し、茶色油
状物を得た。
【00】次いでこの油状物に2N水酸化ナトリウム水溶
液20ml及びメタノール20mlを加え、外温(80
−90°C)で1時間撹拌した。反応液のメタノールを
減圧留去して除き、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層
を水で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾燥(MgS
4)、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを減
圧下(5−10mmHg)、外温(100°C)で30
分間加熱撹拌した。これを酢酸エチルに溶解し、2N水
酸化ナトリウムで1回洗浄し、酢酸エチル層を飽和食塩
水で1回洗浄し、乾燥(MgSO4)、溶媒を減圧留去
し、残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル;酢酸エチル−ヘキサン=1:8)
で分離精製することにより、下記の理化学的性質を有す
る3−(1−ヘプテニル)−4,5−メチレンジオキシ
フタリド4.12g(収率72.5%)を得た。さらに
これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し無色リンペン
状晶を得た。
【00】名称:3−(1−ヘプテニル)−4,5−メチ
レンジオキシフタリド 分子式:C16184 分子量:274.31 性状:無色リンペン状晶 融点:87−88°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
1744,1644 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):0.88(3H,t,J=6.5Hz),
1.10−1.50(6H,m),2.11(2H,d
t,J=7.3,6.8Hz),5.48(1H,dd
t,J=15.4,7.3,1.5Hz),5.80
(1H,d,J=7.3Hz),6.03(1H,d
t,J=15.4,7.3Hz),6.11(2H,
m),6.98(1H,d,J=8.1Hz),7.4
8(1H,d,J=8.1Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z:274(M
+,26),203(100)
【00】 (Z)−3−ヘプチリデン−4、5−メチ
レンジオキシフタリド 100mlのナス型フラスコに3−(1−ヘプテニル)
−4 、5−メチレンジオキシフタリド3.0g、無水
ベンゼン30ml、DBU3.3mlを入れ、室温で5
時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、2%塩酸で
1回、飽和食塩水で1回、5%水酸化ナトリウムで1
回、飽和食塩水で2回それぞれ順次洗浄し、乾燥(Mg
SO4)、溶媒を減圧留去し、黄色固体を得た。これを
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶することにより、下記
の理化学的性質を有する(Z)−3−ヘプチリデン−
4、5−メチレンジオキシフタリド2.71g(収率9
0%)を無色針状晶として得た。
【00】名称:(Z)−3−ヘプチリデン−4,5−メ
チレンジオキシフタリド 分子式:C16184 分子量:274.31 性状:無色針状晶 融点:127−129°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
1764,1690 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):0.89(3H,t,J=6.4Hz),
1.15−1.60(8H,m),2.45(2H,d
t,J=7.8,7.3Hz),5.56(1H,t,
J=7.8Hz),6.95(1H,d,J=8.3H
z),7.48(1H,d,J=8.3Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z:274(M
+,40),203(100)
【00】 3−ヘプチリデン−4、5−ジヒドロキシ
フタリド 100mlのナス型フラスコに3−ヘプチリデン−4、
5−メチレンジオキシフタリド1.0g、塩化アルミニ
ウム1.2g、無水ベンゼン20mlを入れ後、窒素気
流中、外温(100−110°C)で20分間激しく撹
拌下還流した。反応液を氷水にあけ、希塩酸を加え20
−30分間撹拌した。この反応液を酢酸エチル抽出2
回、飽和食塩水で2回洗浄、乾燥(Na2SO4)、溶媒
を減圧留去し、黄色固体を得た。これをフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチルーヘキ
サン=1:1) で分離精製することにより、下記の理
化学的性質を有する3−ヘプチリデン−4、5−ジヒド
ロキシフタリド(本発明の化合物1)680mg(収率
68%)を得た。さらにこれを酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶し無色微針状晶を得た。
【00】名称:3−ヘプチリデン−4,5−ジヒドロキ
シフタリド 分子式:C15184 分子量:262.12 性状:無色微針状晶 融点:157−160°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
1752,1682 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):0.91(3H,t,J=6.4Hz),
1.15−1.60(8H,m),2.42(2H,d
t,J=7.9,7.3Hz),5.94(1H,t,
J=7.9Hz),6.95(1H,d,J=8.1H
z),7.23(1H,d,J=8.1Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z:262(M
+,18),191(100),178(93)
【00】実施例2 本発明の化合物2[(Z)−3−ベ
ンジリデン−4,5−ジヒドロキシフタリド]の合成 3,4−メチレンジオキシ−2−フェニルエチニル
安息香酸メチル 100mlの3頚ナス型フラスコに2−ブロモ−3,4
−メチレンジオキシ安息香酸メチル3.0g、銅フェニ
ルアセチリド2.9g、無水ピリジン30mlを入れ、
外温(130°C) で6時間加熱還流した。この反応
液を氷希塩酸にあけ、酢酸エチルを加えセライト濾過
(酢酸エチルでよく洗う)し、濾液を酢酸エチル抽出2
回、酢酸エチル層を飽和食塩水で2回、5%水酸化ナト
リウムで1回、飽和食塩水で1回順次洗浄、乾燥(Mg
SO4)、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを
フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢
酸エチル:ヘキサン=1:8) で精製することによ
り、下記の理化学的性質を有する3,4−メチレンジオ
キシ−2−フェニルエチニル安息香酸メチル2.48g
(収率76%)を得た。さらにこれを酢酸エチルーn−
ヘキサンから再結晶し無色針状晶を得た。
【00】名称:3,4−メチレンジオキシ−2−フェニ
ルエチニル安息香酸メチル 分子式:C17124 分子量:280.28 性状:無色針状晶 融点:88−90°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
2212,1722 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):3.92(3H,s),6.14(2H,
s),6.80(1H,d,J=8.3Hz),7.3
8(3H,m),7.62(2H,m),7.65(1
H,d,J=8.3Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z:280(M
+,100),265(48),163(25)
【00】 3,4−メチレンジオキシ−2−フェニル
エチニル安息香酸 100mlのナス型フラスコに2−フェニルエチニル−
3,4−メチレンジオキシ安息香酸メチル1.8g,メ
タノール20ml、2N水酸化ナトリウム20mlを入
れ,外温(80−90°C)で40分間加熱撹拌した。
この反応液を減圧留去しメタノールを除去、残渣を酢酸
エチルで1回洗浄、水層を氷冷下5%希塩酸で酸性(p
H2−3)とし、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を
飽和食塩水で3回洗浄、乾燥(MgSO4)、溶媒を減
圧留去し黄白色固体を得た。これを酢酸エチルから再結
晶することにより、下記の理化学的性質を有する3,4
−メチレンジオキシ−2−フェニルエチニル安息香酸
1.42g(収率83%)を無色微リンペン状晶として
得た。
【00】名称:3,4−メチレンジオキシ−2−フェニ
ルエチニル安息香酸 分子式:C16104 分子量:266.25 性状:無色微リンペン状晶 融点:200−203°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
2916,2208,1690 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):6.15(2H,s),6.87(1H,
d,J=8.3Hz),7.35(3H,m),7.5
0(2H,m),7.64(1H,d,J=8.3H
z) マススペクトル(EI−MS) m/z:266(M
+,100),237(7),181(7),163
(15)
【00】 (Z)−3−ベンジリデン−4,5−メチ
レンジオキシフタリド 50mlの3頚ナス型フラスコに3,4−メチレンジオ
キシ−2−フェニルエチニル安息香酸1.0g、ヨウ化
銀88mg、無水ジメチルホルムアミド10mlを入れ
窒素雰囲気下気終夜激しく撹拌した。この反応液をセラ
イト濾過(酢酸エチルでよく洗う)、濾液を飽和重曹水
で1回、飽和食塩水で2回洗浄、乾燥(Na2SO4)、
溶媒を減圧留去し白色固体を得た。これを酢酸エチルー
n−ヘキサンから再結晶することにより、下記の理化学
的性質を有する(Z)−3−ベンジリデン−4,5−メ
チレンジオキシフタリド921mg(収率92%)を無
色リンペン状晶として得た。
【00】名称:(Z)−3−ベンジリデン−4,5−メ
チレンジオキシフタリド 分子式:C16104 分子量:266.25 性状:無色リンペン状晶 融点:169−171°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
1770,1646 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):6.27(2H,s),6.37(1H,
s),6.99(1H,d,J=8.1Hz),7.3
0(3H,m),7.54(1H,d,J=8.1H
z),7.80(2H,m) マススペクトル(EI−MS) m/z:266(M
+,100),238(5),209(4),180
(11),152(27)
【00】(Z)−3−ベンジリデン−4,5−ジヒド
ロキシフタリド 100mlのナス型フラスコに(Z)−3−ベンジリデ
ン−4,5−メチレンジオキシフタリド500mg、塩
化アルミニウム550mgを入れアルゴンガスで置換
し、無水ベンゼン10mlを加え、20分間加熱還流し
た。この反応液を氷水にあけ、希塩酸を加え室温で10
分間撹拌した後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を
飽和食塩水で2回洗浄、乾燥(Na2SO4)、溶媒を減
圧留去し、黄白色固体を得た。これをフラッシュカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチルーn−ヘ
キサン=1:1)で精製することにより、下記の理化学
的性質を有する(Z)−3−ベンジリデン−4,5−ジ
ヒドロキシフタリド(本発明の化合物2)406mg
(85%)を得た。さらにこれを酢酸エチル−ヘキサン
から再結晶し無色プリズム晶を得た。
【00】名称:(Z)−3−ベンジリデン−4,5−ジ
ヒドロキシフタリド 分子式:C15104 分子量:254.24 性状:無色プリズム晶 融点:260−265°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1
3296,1720,1620 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):6.87(1H,s),7.00(1H,
d,J=8.1Hz),7.30(1H,d,J=8.
1Hz),7.35(3H,m),7.70(2H,
m) マススペクトル(EI−MS) m/z:254(M
+,100),226(9),208(7),197
(15),180(5),163(10),152(2
0)
【00】実施例3 コーンスターチ 44g 結晶セルロース 40g カルボキシメチル セルロースカルシウム 5g 軽質無水ケイ酸 0.5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g 本発明の薬効成分1 10g 計 100g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、打錠機にて
圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得た。この錠剤一
錠には、本発明の薬効成分1 20mgが含有されてお
り、成人1日3〜5錠を数回にわけて服用する。
【00】実施例4 結晶セルロース 84.5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g カルボキシメチル セルロースカルシウム 5g 本発明の薬効成分2 10g 計 100g 上記の処方に従って、およびの一部を均一に混合
し、圧縮成型した後、粉砕し、およびの残量を加え
て混合し、打錠機にて圧縮成型して一錠200mgの錠
剤を得た。この錠剤一錠には、本発明の薬効成分2 2
0mgが含有されており、成人1日3〜5錠を数回にわ
けて服用する。
【00】実施例5 結晶セルロース 79.5g 10%ヒドロキシプロピル セルロースエタノール溶液 50g カルボキシメチル セルロースカルシウム 5g ステアリン酸マグネシウム 0.5g 本発明の薬効成分1 10g 計 145g 上記の処方に従って、およびを均一に混合し、常
法によりねつ和し、押し出し造粒機により造粒し、乾燥
・解砕した後、およびを混合し、打錠機にて圧縮成
型して一錠200mgの錠剤を得た。この錠剤一錠に
は、本発明の薬効成分1 20mgが含有されており、
成人1日3〜5錠を数回にわけて服用する。
【00】実施例6 コーンスターチ 84g ステアリン酸マグネシウム 0.5g カルボキシメチル セルロースカルシウム 5g 軽質無水ケイ酸 0.5g 本発明の薬効成分2 10g 計 100g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、圧縮成型機
にて圧縮成型後、破砕機により粉砕し、篩別して顆粒剤
を得た。この顆粒剤1gには、本発明の薬効成分2 1
00mgが含有されており、成人1日0.3〜1.0g
を数回にわけて服用する。
【00】実施例7 結晶セルロース 86.5g 10%ヒドロキシプロピル セルロースエタノール溶液 35g 本発明の薬効成分1 10g 計 131.5g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、ねつ和し
た。押し出し造粒機により造粒後、乾燥し、篩別して顆
粒剤を得た。この顆粒剤1gには、本発明の薬効成分1
100mgが含有されており、成人1日0.3〜1.
0gを数回にわけて服用する。
【00】実施例8 コーンスターチ 89.5g 軽質無水ケイ酸 0.5g 本発明の薬効成分2 10g 計 100g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、200mg
を2号カプセルに充填した。このカプセル剤1カプセル
には、本発明の化合物2 20mgが含有されており、
成人1日3〜5カプセルを数回にわけて服用する。
【00】実施例9 注射用蒸留水 89.5g 大豆油 5g 大豆リン脂質 2.5g グリセリン 2g 本発明の薬効成分1 1g 全量 100g 上記の処方に従ってをおよびに溶解し、これに
との溶液を加えて乳化し、注射剤を得た。 以上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) [式中、R1は鎖状のアルキル(C6−C8)又は環状の
    アルキル(C4−C8)を示す]で表されるフタリド誘導
    体。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中、R1がC6の鎖状又はC
    6の環状のアルキルで示される請求項1記載のフタリド
    誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のフタリド誘導体を
    含有する細胞増殖抑制剤。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のフタリド誘導体を
    含有する抗脈硬化症疾患治療剤。
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