JPH08175445A - ハンドル回動規制ロック - Google Patents

ハンドル回動規制ロック

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JPH08175445A
JPH08175445A JP34096394A JP34096394A JPH08175445A JP H08175445 A JPH08175445 A JP H08175445A JP 34096394 A JP34096394 A JP 34096394A JP 34096394 A JP34096394 A JP 34096394A JP H08175445 A JPH08175445 A JP H08175445A
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Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オートバイやスクーター等の二輪車のハンド
ルを、左または右に限界まで回動させた状態にて、車体
側に近いハンドル先端の係止部に、車体に基部を固着し
たチェーン先端に設けたロック本体を係止して、ハンド
ルの回動を規制するロックにおいて、ハンドルパイプ側
の係止部が走行中に歩行者や物体に引掛かる危険を無く
して、安全性を高める。 【構成】 ハンドル先端の係止部(7)が、くびれの無
い突出部で、かつ、外端部が丸味を帯びたものであり、
一方、この係止部(7)にロック本体(1)がワンタッ
チで係合可能で、この係合状態がシリンダー錠の回動に
より解除されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオートバイやスクーター
等の二輪車において、ハンドルを左または右に限界まで
回動させた状態にて、ハンドル先端と車体とを連結する
ことにより、ハンドルの回動を規制して盗難を防止する
ロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二輪車において図11及び図12
に示すように、車体の一部にワイヤー又はチェーン
(2)の一端を固着し、このチェーンの他方先端に設け
られたロック本体(1)をハンドルパイプ先端に突出状
に設けられたボルト(50)の鍔部(51)に係止する
ことにより、駐車時にハンドルを右または左に限界まで
回動させた状態でロックし、操向不能にして盗難を防止
するロック装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のロック装置
は、車両のステアリングロック装置に加えて、ハンドル
操作のロック機構を補助するものとして、比較的簡単な
構造で高い盗難防止効果を有するものであるが、その一
方で図12に示すように、グリップ(5)の先端に、前
記チェーン(2)先端のロック本体(1)が係止される
ボルト(50)が突出しており、このボルト(50)の
形状は、鍔部(51)を備えていることから、くびれの
ある凹凸の段付き形状であり、万一、二輪車が走行中に
物体や歩行者に接触した際に引掛かりやすく、非常に危
険なものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のハンドル
パイプ側の係止部の突出状凹凸を無くすことにより、上
記の問題点を解決したものである。即ち本発明の第1
は、二輪車のハンドルを左または右に限界まで回動させ
た状態にて、車体側に近いハンドル先端の係止部(7)
に、車体に基部を固着したチェーン(2)先端に設けた
ロック本体(1)を係止して、ハンドルの回動を規制す
るロックにおいて、ハンドル先端の係止部(7)が、く
びれの無い突出部で、かつ、外端部が丸味を帯びたもの
であり、一方、この係止部(7)にロック本体(1)が
ワンタッチで係合可能で、この係合状態がシリンダー錠
の回動により解除されるように構成したことを特徴とす
るものである。
【0005】また、本発明の第2は、前記係止部(7)
は、両端に大径の取付孔(11a)及び小径の取付孔
(11b)を絞り加工により有するパイプ(11)であ
り、その小径の取付孔(11b)がハンドルパイプ
(4)の先端に固着され、一方、該パイプ(11)に係
合する前記ロック本体(1)は、一側に前記パイプ(1
1)が嵌まる円筒状凹部(1a)を備え、この円筒状凹
部(1a)内にバネ(18)にて付勢されて両側に突出
し、前記パイプ(11)の大径の取付孔(11a)の内
周を乗り越えて、大径の取付孔(11a)の内面に係合
する一対の係合子(17)(17)が摺動自在に設けら
れており、このロック本体(1)の他側には、該係合子
(17)(17)の進退を操作するカム(20)を備え
たシリンダー錠のローター(22)が設けられたことを
特徴とするものである。
【0006】更に本発明の第3は、前記係止部(7)
は、外周に鋭角部の無い先端部(34c)と、先端部よ
りやや後方の傘状の段付鍔部(34a)と、これより更
に後方の取付鍔部(34b)とを備えた、前記ハンドル
パイプ(4)の先端に固着された略円柱状のボルト(3
4)であり、このボルト(34)の前記取付鍔部(34
b)の外周部には、円筒状で一端が絞られ、該絞り部中
央の取付孔(32a)に前記ボルト(34)を貫通させ
て取付鍔部(34b)によりハンドルパイプ(4)の先
端部に固定した基台(32)が設けられ、この基台(3
2)の内周には、軸方向に摺動可能に設けられ、その外
端にて前記ボルト(34)の段付鍔部(34a)を覆う
ように円筒状のカバー(31)が、このカバー(31)
の外端内面と前記基台(32)の絞り部との間にバネ
(33)を介して設けられており、一方、前記ロック本
体(1)は、一側に前記ボルト(34)の先端部(34
a)と基台(32)が嵌まる段付きの円筒状凹部(13
a)を備え、この円筒状凹部(1a)内に、バネ(3
6)に付勢されて突出し、前記ボルト(34)の段付鍔
部(34a)を乗り越えてボルト(34)に係合する係
合子(35)を設けると共に、他側には該係合子(3
5)の進退を操作するカム(37a)を備えたシリンダ
ー錠のローター(37)が設けられたことを特徴とする
ものである。
【0007】更にまた、本発明の第4は、前記係止部
(7)のパイプ(11)の内部に、バネ(13)により
前記大径の取付孔(11a)の方向に向けて常時押圧さ
れた状態で、摺動子(12)が摺動可能に設けられてい
ることを特徴とするものであり、本発明の第5は、前記
摺動子(12)が周囲に弾性突起(12a)を有する円
盤状であることを特徴とするものであり、本発明の第6
は、前記カパー(31)が内周部に爪(31a)を有す
る円筒状であることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】車両を駐車し、ハンドルを右または左に限界近
くまで回動させた後、チェーン(2)をハンドルパイプ
(4)先端部まで伸ばして、このチェーン(2)先端部
に設けられたロック本体(1)を係止部(7)に押し込
むだけで、ロック本体(1)と係止部(7)とがワンタ
ッチで結合され、ハンドルと車体とがチェーン(2)に
より連結されるので、ハンドルは回動不能に錠止され
る。
【0009】一方、このロック状態を解除する為には、
ロック本体(1)の一側に設けられたシリンダ錠にキー
(3)を挿入し回転させるだけで係合が外れ、ロック本
体(1)を係止部(7)から取り外せるので、ハンドル
の回動不能な錠止状態を極めて容易に解除することがで
きる。
【0010】また、ハンドルパイプ(4)先端の係合部
(7)を、外形に凹凸が無いパイプ(11)、若しく
は、くびれを有するボルト(34)に対しては、このく
びれの部分を覆うカバー(31)を設けた為、係合部
(7)における引掛りが無くなった。
【0011】
【実施例1】以下、本発明の実施例を図に基づき説明す
る。図1から図6は本発明の第1実施例を示したもの
で、図中、(1)はこのロック装置の主要部をなすコッ
ク本体である。このロック本体(1)は、例えばアルミ
ダイカスト等で堅牢に形成され、その側面(図中左側)
には円筒状凹部(1a)が設けられている。また、別の
側面(図中下側)にはチェーン(2)がピン(6)等に
より固着され、このチェーン(2)の基部は図11に示
すように車体に固着されている。
【0012】この円筒状凹部(1a)の奥底部には、図
5に示すようにその中央部が突出していて、この突出部
(19a)の先端側部には 突出部を横切る方向に角孔
の開口部(19c)を有すると共に、中心部には後述の
カム(20)が入る孔(19b)を有するフランジ(1
9d)付のケース(19)が、図4に示すようにネジ
(21)(21)により、フランジ(19d)に設けた
取付孔(19e)を利用して、突出部(19a)を円筒
状凹部(1a)の開口方向に向けて固定されている。
【0013】このケース(19)の突出部(19a)の
開口部(19c)内には、一対のL字状係合子(17)
(17)が、円筒状凹部(1a)の中心から円周方向に
向けて摺動可能に保持されている。この係合子(17)
(17)は、図5に示すように平面略L字型をなしてお
り、お互いを円筒状凹部(1a)の中心方向から円周方
向に向けて常時付勢するように両係合子(17)(1
7)間にバネ(18)が介在され、点対称的に配置した
L字の両対向面に当接されている。また、該係合子(1
7)(17)の一側(上面)中央寄りの部分には、後述
のカム(20)と係合する突起(17a)(17a)が
設けられ、更に他側(下面)外方には、図1に示すよう
に傾斜面(17b)(17b)が形成されている。
【0014】また、ロック本体(1)の円筒状凹部(1
a)の反対側(図1の右方向)には、例えば数枚の板タ
ンブラ(図示しない)を備えるシリンダ錠のローター
(22)が設けられ、キー(3)により回動操作され
る。
【0015】このローター(22)の端部には、図5に
示すような断面略凹字状で円筒形のカム(20)が結合
され、さらにこのカムは前記ケース(19)の中心の孔
(19b)内に入り込み、ロック本体(1)とケース
(19)との間に回動自在に保持されている。このカム
(20)の一側(図5の下側)には平面視逆Z字状の孔
(20a)が設けられており、この孔(20a)は前記
係合子(17)(17)の突起(17a)(17a)と
図1に示すように係合している。
【0016】一方、ロック本体(1)が係合されるハン
ドル側の係止部(7)は、二輪車のハンドルパイプ
(4)の先端部に設けられたパイプ(11)であり、こ
のパイプ(11)は、前後両端が内側に直角状に絞り加
工され、それぞれ前後に大径の取付孔(11a)と小径
の取付孔(11b)とが形成されている。そしてこのパ
イプ(11)は、前記後部の小径の取付孔(11b)に
ボルト(14)を貫通させてハンドルパイプ(4)内に
ねじ込むことにより、ハンドルパイプ(4)先端部に固
着される。
【0017】ボルト(14)は金属製で、ハンドルパイ
プ(4)へ挿入される先端側にネジが切られている。こ
のネジ部分には厚手のビニール製のチューブ(15)が
差し込まれ、そしてこのチューブ(15)を押さえるよ
うにリング状のナット(16)がボルト(14)の先端
部にねじ込まれている。
【0018】このボルト(14)のハンドルパイプ
(4)への取付は、まず、パイプ(11)の小径の取付
孔(11b)にボルト(14)を貫通させ、次にネジ部
分にチューブ(15)を差し込み、前記ナット(16)
を少し締め上げた状態でハンドルパイプ(4)に軽く圧
入する。この状態でボルト(14)の頭部に六角レンチ
等の工具を挿入し、回動させると、ボルト(14)は回
転するが、チューブ(15)はハンドルパイプ(4)内
面との摩擦により回転せず、ナット(16)もチューブ
(15)との摩擦により回転しないので、ボルト(1
4)のネジの作用によりナット(16)は図中右手方向
に摺動する。すると、チューブ(15)はナット(1
6)により圧縮され外側に膨らんでゆき、ハンドルパイ
プ(4)内面に圧接されるので、ボルト(14)とパイ
プ(11)はハンドルパイプ(4)に強く固着されるこ
とになる。尚 この取付構造は従来品と同様なものであ
る。
【0019】上記の如くパイプ(11)をハンドルパイ
プ(4)先端部に取り付けた後、外端部に位置する大径
の取付孔(11a)からバネ(13)を挿入し、その後
図6に示すような摺動子(12)を挿入する。この摺動
子(12)は、例えばポリアセタール樹脂のような弾性
を有する樹脂材料で成形され、図6に示すようにパイプ
(11)の大径の取付孔(11a)よりも更に大径の弾
性突起(12a)を部分的に備えた円盤型をなしてお
り、取付孔(11a)から挿入すると、弾性突起(12
a)が内側へ撓み、取付孔を乗り越えると再び外側へ復
元し、抜け止めがなされるので、ワンタッチで取付るこ
とができる。そして摺動子(12)は先に挿入したバネ
(13)により常時取付孔(11a)方向(即ち外側方
向)に押圧されることになるので、これにより、摺動子
(12)は非係止時にパイプ(11)の大径の取付孔
(11a)を内側から塞ぐ、安全キャップの役割を果た
すことになり、走行中に誤って大径の取付孔(11a)
に歩行者や物体が引掛かることを防止することができ
る。
【0020】次に本発明の第1実施例のロック装置の施
解錠について説明する。車両を駐車した後、車体側から
ロック装置のロック本体(1)を取り外し、チェーン
(2)をハンドルパイプ(4)先端まで伸ばして、ロッ
ク本体(1)の円筒状凹部(1a)をパイプ(11)に
嵌め込むと、ケース(19)の突出部(19a)がパイ
プ(11)内の摺動子(12)に当接し、これを押し込
んでいく。次いで係合子(17)(17)先端の斜面
(17b)(17b)が取付孔(11a)に当接する
と、この斜面の作用により、係合子(17)(17)
は、バネ(18)の力に打ち勝って突起(17a)(1
7a)がカム(20)の孔(20a)に沿い、円筒状凹
部(1a)の中心方向へ徐々に摺動していく。
【0021】さらにロック本体(1)を押し込むと、係
合子(17)(17)の斜面(17b)(17b)は大
径の取付孔(11a)の内周を乗り越え、この大径の取
付孔(11a)の内側にバネ(18)の力により拡が
り、係合するので、この状態でロック本体(1)は抜け
止めがなされ、ハンドルパイプ(4)と車体とがチェー
ン(2)にて連結されることになる。尚、前述の係合子
(17)(17)は、傾斜面(17b)(17b)とバ
ネ(18)の作用によりカムの孔(20a)に沿って拡
開収縮するので、キー(3)にてカム(20)を回動さ
せることなくワンタッチで行うことができる。
【0022】一方、このロック状態を解除するときに
は、ロック本体(1)の円筒状凹部(1a)の反対側に
設けられたローター(22)にキー(3)を挿入し、図
3の矢印に示すように右方向に回転させると、連動して
カム(20)が回転する。これによりカム(20)の孔
(20a)に係合している突起(17a)(17a)
が、孔(20a)により押され、両係合子(17)(1
7)はバネ(18)の力に抗して互いに円筒状凹部(1
a)の中心方向へ摺動する。そして斜面(17b)(1
7b)が前記パイプ(11)の取付孔(11a)よりも
内側へ摺動すると係合が外れ、パイプ(11)内の摺動
子(12)がバネ(13)により押されるので、これと
連動してロック本体(1)も外側へ押し出される。つま
り、キー(3)をローター(22)に挿入して回転させ
るだけで、ワンタッチでロック状態を解除することがで
きる。
【0023】
【実施例2】次に本発明の第2実施例を図7から図11
に基づき説明する。尚、第1実施例と共通する部分につ
いては同一の符号を付す。図中(1)は第1実施例と同
様、ロック装置の主要部をなすロック本体である。この
ロック本体(1)は、例えばアルミダイカスト等で堅牢
に形成され、その側面(図中左側)には段付きの円筒状
凹部(1a)が設けられると共に、別の側面(図中下
側)にはチェーン(2)がピン(6)等によりで固着さ
れ、チェーン(2)の基部は図11に示すように車体に
固着されている。
【0024】前記円筒状凹部(1a)の奥底部内壁面に
は角孔(1c)が設けられ、この角孔(1c)には後述
のボルト(34)の段付鍔部(34a)と係合する係合
子(35)が、円筒の中心方向に向けてバネ(36)に
て押圧されながら突出している。
【0025】係合子(35)は、図8、図9及び図10
に示すように一側(下部)に前記バネ(36)が係合す
る切欠(35a)を有し、その上面に後述のローター
(37)のカム(37a)が当接する突起(35b)が
一体に形成されると共に、先端部にはボルト(34)の
外径に沿う円弧状の係合面(35c)が形成されてい
る。そしてこの係合子(35)とバネ(36)は、ロッ
ク本体(1)の角孔(1c)に挿入された後、プレート
(38)とネジ(39)により抜け止めされている。
【0026】ロック本体(1)の更に別の側面には、例
えば数枚の板タンブラ(図示しない)を備えるシリンダ
錠のローター(37)が設けられ、キー(3)により回
動操作される。そして、このローター(37)の先端部
にはカム(37a)が一体に形成され、このカム(37
a)は、図8、図10のように前述の係合子(35)の
突起(35b)に当接している。
【0027】一方、このロック本体(1)が係合される
係合部は、二輪車のハンドルパイプ(4)の先端部に設
けられた金属製のボルト(34)と、該ボルト(34)
とハンドルパイプ(4)先端との間に設けられた基台
(32)と、ボルト(34)上で前記基台(32)の内
周を軸方向に摺動可能に設けられた円筒状のカバー(3
1)と、このカバー(31)を付勢するバネ(33)
と、から成っている。
【0028】ボルト(34)は、その先端部(34c)
が外周に鋭角部の無い円弧状に形成され、この先端部
(34c)よりやや後方には傘状の段付鍔部(34a)
が設けられ、更にこの段付鍔部(34a)より後方に
は、取付鍔部(34b)が設けられている。また、この
ボルト(34)には、第1実施例のボルト(14)と同
様にハンドルパイプ(4)に挿入される先端部にネジが
切られており、このネジ部分には厚手のビニールチュー
ブ(15)が差し込まれ、そしてこのチューブ(15)
を押さえるようにリンク状のナット(16)がねじ込ま
れている。
【0029】基台(32)は、一端が直線状に絞られた
円筒型をなしており、この絞り部の中央部が取付孔(3
2a)となっている。また、この基台(32)の内周に
は、外端部にて前記段付鍔部(34a)を覆うように、
内周面に爪(31a)を数個設けた円筒状カバー(3
1)が摺動可能に設けられ、バネ(33)により、ハン
ドルパイプ(4)の外側方向へ付勢されている。
【0030】これらの部品のハンドルパイプ(4)先端
部への取付は、まず基台(32)の取付孔(32a)に
前記ボルト(34)を貫通させる。次にネジ部分にチュ
ーブ(15)を差し込み、前記ナット(16)を少し締
め上げた状態でハンドルパイプ(4)に軽く圧入する。
そして、前記段付鍔部(34b)により基台(32)の
絞り部をハンドルパイプ(4)の外端面との間に挟むよ
うにしてボルト(34)をスパナ等の治工具で回転させ
ると、第1実施例と同様に、チューブ(15)が膨ら
み、ハンドルパイプ(4)内面に圧接されるので、基台
(32)とボルト(34)とはハンドルパイプ(4)先
端部に強く固着される。
【0031】ボルト(34)を取り付けた後、ボルトの
外周にバネ(33)をセットし、更にカバー(31)を
基台(32)の内周に沿って外方から挿入し、押圧する
と、カバー(31)の爪(31a)とボルト(34)の
段付鍔部(34a)とが当接し、更に押圧すれば双方の
斜面の作用により、爪(31a)が外側に広がり、段付
鍔部(34a)を乗り越えるので、カバー(31)は段
付鍔部(34a)と取付鍔部(34b)との間にバネ
(33)によって図中右方向に付勢された状態で摺動可
能にセットされる。
【0032】次に本発明の第2実施例のロック装置の施
解錠について説明する。車両を駐車した後、車体側から
ロック装置のロック本体(1)を取り外し、チエーン
(2)をハンドルパイプ(4)先端まで伸ばして、ロッ
ク本体(1)の円筒状凹部(1a)をボルト(34)の
先端部に嵌め込んでいくと、円筒状凹部の段部(1b)
がカバー(31)に当接し、このカバー(31)をバネ
(33)の力に抗して押し込んでいく。
【0033】次いで係合子(35)が段付鍔部(34
a)に当接すると、この段付鍔部(34a)の斜面の作
用により、係合子(35)は、バネ(33)の力に抗し
てその先端突出部は円筒状凹部(1a)から完全にロッ
ク本体(I)内に没入する。そしてさらにロック本体
(1)を押し込み、係合子(35)が段付鍔部(34
a)を通過すると係合子(35)はバネ(33)の作用
により、図8のように段付鍔部(34a)の内側に突出
する。よってこの状態でロック本体(1)は抜け止めが
なされ、ハンドルパイプ(4)と車体とがチェーン
(2)にて連結されることになる。
【0034】一方、このロック状態を解除するときに
は、ロック本体(1)の別の側面に設けられたシリンダ
錠のローター(37)にキー(3)を挿入し図8の失印
の方向に回転させると、ローター(37)に一体的に設
けられたカム(37a)が連動して回転する。カム(3
7a)には図8、図10に示す如く、係合子(35)の
突起(35b)が当接しているので、係合子(35)は
カム(37a)に押され、バネ(36)に抗して円尚状
凹部(1a)からロック本体(1)内(図8では下側)
に没入する。そして係合子(35)の先端部が円筒状凹
部(1a)内から完全に没入すると、前記ボルト(3
4)の段付鍔部(34a)との係合が外れ、カバー(3
1)を付勢しているバネ(33)により、円筒状凹部
(1a)の段部(1b)が外側に押されるので、ロック
本体(1)自体も外側へ押し出される。つまり、キー
(3)をローター(37)に挿入して回転させるだけで
ワンタッチでロック状態が解除されることになる。
【0035】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は実施例に示した構成に何等限定されること
はなく、例えばチェーン(2)は、ワイヤーロープや関
節部を有する金属棒でもよいし、カム(20)について
もローター(22)と一体的に形成してもよい。また、
この他のロック本体(1)や係止部(7)の構成につい
ても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種種変更可能で
あることは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のような構成のため、ハン
ドルパイプ先端の係止部の形状は、くびれが無く、か
つ、外端部が丸みを帯びた形状であり、走行中の引掛か
りの危険がなく、安全性の高いものである。また、ロッ
クする場合は、ワンタッチでよく、またロック状態を解
除するときも、キーの操作だけでロック本体が取り外し
できるため、施解錠共ワンタッチ操作が可能であり、操
作性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の断面図
【図2】 第1実施例のハンドルパイプへの取付状態を
示す断面図
【図3】 図2のA−A断面図
【図4】 図2のB−B断面図
【図5】 カム、ケース、係合子の分解斜視図
【図6】 摺動子の斜視図
【図7】 本発明の第2実施例の断面図
【図8】 第2実施例のハンドルパイプへの取付状態を
示す断面図
【図9】 図8のC−C断面図
【図10】 係合子とカムの分解斜視図
【図11】 本発明に係るロック装置の使用状態を示す
外観図
【図12】 従来品のロック装置を示す外観図
【符号の説明】
1・・・・ロック本体 1a・・・・円筒状凹部 1b・・・・段部 2・・・・チェーン 3・・・・キー 4・・・・ハンドルパイプ 7・・・・係止部 11・・・・パイプ 11a・・・大径の取付孔 12・・・・摺動子 12a・・・弾性突起 17・・・・係合子 17a.・・突起 17b・・・斜面 19・・・・ケース 19a・・・突出部 19b・・・孔 19c・・・開口部 20・・・・カム 22・・・・ローター 31・・・・カバー 31a・・・爪 32・・・・基台 34・・・・ボルト 35・・・・係合子 35a・・・切欠 35b・・・突起 37・・・・ローター 37a・・・カム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二輪車のハンドルを左または右に限界ま
    で回動させた状態にて、車体側に近いハンドル先端の係
    止部(7)に、車体に基部を固着したチェーン(2)先
    端に設けたロック本体(1)を係止して、ハンドルの回
    動を規制するロックにおいて、ハンドル先端の係止部
    (7)が、くびれの無い突出部で、かつ、外端部が丸味
    を帯びたものであり、一方、この係止部(7)にロック
    本体(1)がワンタッチで係合可能で、この係合状態が
    シリンダー錠の回動により解除されるように構成したこ
    とを特徴とするハンドル回動規制ロック。
  2. 【請求項2】 前記係止部(7)は、両端に大径の取付
    孔(11a)及び小径の取付孔(11b)を絞り加工に
    より有するパイプ(11)であり、その小径の取付孔
    (11b)がハンドルパイプ(4)の先端に固着され、
    一方、該パイプ(11)に係合する前記ロック本体
    (1)は、一側に前記パイプ(11)が嵌まる円筒状凹
    部(1a)を備え、この円筒状凹部(1a)内にバネ
    (18)にて付勢されて両側に突出し、前記パイプ(1
    1)の大径の取付孔(11a)の内周を乗り越えて、大
    径の取付孔(11a)の内面に係合する一対の係合子
    (17)(17)が摺動自在に設けられており、このロ
    ック本体(1)の他側には、該係合子(17)(17)
    の進退を操作するカム(20)を備えたシリンダー錠の
    ローター(22)が設けられたことを特徴とする請求項
    1に記載のハンドル回動規制ロック。
  3. 【請求項3】 前記係止部(7)は、外周に鋭角部の無
    い先端部(34c)と、先端部よりやや後方の傘状の段
    付鍔部(34a)と、これより更に後方の取付鍔部(3
    4b)とを備えた、前記ハンドルパイプ(4)の先端に
    固着された略円柱状のボルト(34)であり、このボル
    ト(34)の前記取付鍔部(34b)の外周部には,円
    筒状で一端が絞られ、該絞り部中央の取付孔(32a)
    に前記ボルト(34)を貫通させて取付鍔部(34b)
    によりハンドルパイプ(4)の先端部に固定した基台
    (32)が設けられ、この基台(32)の内周には、軸
    方向に摺動可能に設けられ、その外端にて前記ボルト
    (34)の段付鍔部(34a)を覆うように円筒状のカ
    バー(31)が、このカバー(31)の外端内面と前記
    基台(32)の絞り部との間にバネ(33)を介して設
    けられており、一方、前記ロック本体(1)は、一側に
    前記ボルト(34)の先端部(34a)と基台(32)
    が嵌まる段付きの円筒状凹部(1a)を備え、この円筒
    状凹部(1a)内に、バネ(36)に付勢されて突出
    し、前記ボルト(34)の段付鍔部(34a)を乗り越
    えてボルト(34)に係合する係合子(35)を設ける
    と共に、他側には該係合子(35)の進退を操作するカ
    ム(37a)を備えたシリンダー錠のローター(37)
    が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のハンド
    ル回動規制ロック。
  4. 【請求項4】 前記係止部(7)のパイプ(11)の内
    部に、バネ(13)により前記大径の取付孔(11a)
    の方向に向けて常時押圧された状態で、摺動子(12)
    が摺動可能に設けられていることを特徴とする、請求項
    2に記載のハンドル回動規制ロック。
  5. 【請求項5】 前記摺動子(12)は周囲に弾性突起
    (12a)を有する円盤状である請求項4に記載のハン
    ドル回動規制ロック。
  6. 【請求項6】 前記カバー(31)は内周部に爪(31
    a)を有する円筒状である請求項3に記載のハンドル回
    動規制ロック。
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