JPH08175231A - 絶縁トロリー線用引締装置 - Google Patents

絶縁トロリー線用引締装置

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JPH08175231A
JPH08175231A JP32250694A JP32250694A JPH08175231A JP H08175231 A JPH08175231 A JP H08175231A JP 32250694 A JP32250694 A JP 32250694A JP 32250694 A JP32250694 A JP 32250694A JP H08175231 A JPH08175231 A JP H08175231A
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insulated
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豊和 松栄
Masatoshi Kikuchi
正年 菊地
Satoshi Tanoi
智 田野井
Hirobumi Okubo
博文 大久保
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】絶縁トロリー線の面倒な端末加工を必要とせず
に簡単に施工できる絶縁トロリー線用引締装置を提供す
る。 【構成】絶縁トロリー線を通す絶縁ボディ13とこの絶
縁ボディ内に収納される引留手段と引締用の長ボルト1
6とを有し、当該引留手段は絶縁トロリー線をくわえ込
める枠状の引留部材14と引留部材14に螺挿される引
留ボルト15とからなり、引留部材14には絶縁トロリ
ー線の導体露出面を押し付ける突起を有しており、引留
ボルト15はかかる引留部材14の突起に対峙する位置
から絶縁トロリー線へねじ込むようにしたものである。
引留ボルト15は先端の尖ったとがり先ボルトを用い、
絶縁トロリー線の絶縁被覆を突き破って導体に食い込む
ようにされ、ボルトの軸力で引き留められるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁トロリー線用の引
締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の絶縁トロリー線用引締
装置の一例を示したものである。この図の引締装置は、
絶縁トロリー線1の端末で絶縁被覆2を段剥ぎして導体
端末3を一定長だけ露出させ、この露出された導体端末
3を引締装置4のクレビスピン部分5に巻き付けるよう
にして折り返し、折り返しにより重なった部分をボルト
締め6してなるものであった。
【0003】図17は、従来の絶縁トロリー線用引締装
置の他の例を示したものである。この図の引締装置は、
角形管状のスリーブ7に絶縁トロリー線1の端末加工で
露出された導体端末3を差し込み、スリーブに螺挿した
ボルト8の軸力により導体を固定し、そのようにして固
定されたスリーブを引締装置9の絶縁ボディ10内に納
め引留を図ったものである。この場合、絶縁トロリー線
1が図18のように多線式の場合には、絶縁体の段剥ぎ
部分にスリット状の切り込み11を入れる等して絶縁性
を保持する工夫をしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した図16の引締
装置によると、導体を180°折り曲げるために折り曲
げ部分で亀裂が入り導体の切断に至る恐れがあり信頼性
に乏しくなる。また、絶縁トロリー線において導体を露
出させるために絶縁体を剥く作業が必要であり、布設作
業性に劣る欠点があった。
【0005】一方、図17の引締装置によると、導体を
折り曲げないので信頼性の点では問題ないが、スリーブ
に多線式絶縁トロリー線の導体を通すために図18に示
すように絶縁トロリー線において絶縁体を一定長さ分剥
ぎ取り、各導体間を連絡する絶縁体部分にスリット状の
切り込みを入れるというような高度な端末加工が必要と
なり、熟練した作業者をもってしても多大な時間を必要
としていた。
【0006】また、上記のようなことから、布設現場で
の端末加工を嫌う施工者からの要請で、絶縁トロリー線
製造者において予め端末加工を施した絶縁トロリー線を
在庫する必要も生じてきた。しかし、そのように端末加
工を施しておくと、導体が露出されたまま保管されるの
で、一般に採用されている銅等の導電性金属で形成され
る導体が空気に触れることで導体表面が酸化腐食し、製
品価値を下げるだけでなく、酸化による接触抵抗の増加
により給電端子との接続部で接触不良を起こす心配もあ
った。
【0007】そこで、本発明の目的は、絶縁トロリー線
の面倒な端末加工を必要とせずに簡単に施工できる絶縁
トロリー線用引締装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁トロリー線
用引締装置は、絶縁トロリー線を通す絶縁ボディとこの
絶縁ボディ内に収納される引留手段と引締用の長ボルト
とを有し、当該引留手段は絶縁トロリー線をくわえ込め
る枠状の引留部材とこの引留部材に螺挿される引留ボル
トとからなり、引留部材には絶縁トロリー線の導体露出
面を押し付ける突起を有しており、引留ボルトはかかる
引留部材の突起に対峙する位置から絶縁トロリー線へね
じ込むようにしたものである。
【0009】前記の装置において、好ましい態様を提供
する。先ず、引留ボルトは先端の尖ったとがり先ボルト
を用い、絶縁トロリー線の絶縁被覆を突き破って導体に
食い込むようにされ、ボルトの軸力で引き留められるよ
うにしたものである。
【0010】また、絶縁ボディは二つ合わせにしてそれ
ぞれに絶縁トロリー線を通すための貫通穴とその貫通穴
の周りに袋状に形成された凹部とを有し、その凹部同志
が一連のものとなるように向き合わせボルト締結して組
み立てられ、このように向き合わせられた凹部の中に引
留部材を嵌合するようにした。絶縁ボディの対を締結す
るボルトは、引締用の長ボルトである。絶縁ボディに
は、引留部材の引留ボルトの頭部を臨ませる操作窓を設
け、この操作窓を閉塞するカバーを有したものであると
良い。
【0011】また、本発明によれば、給電を行う引締装
置としても提供する。即ち、絶縁トロリー線を通す絶縁
ボディとこの絶縁ボディ内に収納される引留手段と引締
用の長ボルトとさらに給電端子を有し、当該引留手段は
絶縁トロリー線を側面からくわえ込める枠状の引留部材
とこの引留部材に螺挿される引留ボルトとからなり、引
留部材には絶縁トロリー線の導体露出面を押し付ける突
起を有しており、引留ボルトはかかる引留部材の突起に
対峙する位置から絶縁トロリー線へねじ込むようにして
なり、さらに給電端子は絶縁トロリー線をくわえ込める
よう枠状にして、絶縁トロリー線の導体露出面に対して
圧接される第一の顎部とこの第一の顎部に対して対峙さ
れる第二の顎部とを有し、第二の顎部に締め付けネジを
螺挿したものである。
【0012】また、別な特徴を持つ引締装置としては、
絶縁トロリー線を通す絶縁ボディとこの絶縁ボディ内に
収納される引留兼給電端子と引締用の長ボルトとさらに
給電端子を有し、当該引留兼給電端子は絶縁トロリー線
の長手方向からくわえ込めるように枠状にして、絶縁ト
ロリー線の導体露出面に対して圧接される第一の顎部と
この第一の顎部に対して対峙される第二の顎部とを有
し、第二の顎部に引留ボルトを螺挿し、この引留ボルト
を絶縁トロリー線へねじ込むようにしたものである。
【0013】
【実施例】図1ないし図7は、本発明にかかる絶縁トロ
リー線用引締装置の第一実施例を示したものである。本
実施例では、図4のような三線一括形の多線式絶縁トロ
リー線12を引き締めるものである。
【0014】本実施例の引締装置は、図1に示したよう
に、二つ合わせの絶縁ボディ13,13と引留手段とし
ての引留部材14及び引留ボルト15と引締用の長ボル
ト16及びコイルバネ17を備えたものである。しかし
て、絶縁ボディ13,13はそれぞれ同じ構造であっ
て、一個あたりでは、図2に示したように、絶縁トロリ
ー線の絶縁体を有した本体部が通過できる貫通穴18
と、この貫通穴18の周りに袋状に形成された凹部19
と、この凹部に連絡する操作窓20と、この操作窓を塞
ぐカバー21とを有している。
【0015】上記のような絶縁ボディ13,13は、図
1に示したように、凹部19同志が一連のものとなるよ
うに向かい合わせ、両サイドで二本の長ボルト16を串
刺しにしてナットで締め上げることにより締結できるよ
うにしてある。
【0016】引留部材14は、図3に示したように、絶
縁トロリー線を側面からくわえ込める略コ字形の枠状に
して、相対する片の一方に突起22を有してなるととも
に、他の片に引留ボルト15を螺挿してなるものであ
る。引留ボルト15は、先端の尖ったとがり先ボルトを
用いており、尖った先端が当該突起22に対峙するよう
にしてある。
【0017】さて、上記のような部材からなる本実施例
の引締装置の施工要領について説明すると、引留部材1
4を絶縁ボディの凹部19に嵌合しつつ絶縁ボディを向
かい合わせることで、引留部材14が二つ合わせされた
絶縁ボディ13,13の凹部19の中に動かないように
納まる。向かい合わせの絶縁ボディ13,13の両サイ
ドに長ボルト16,16を串刺にしてそれぞれナットで
締め上げれば、図1のようなセットとして組み上がる。
この際、引留ボルト15を予め緩め、ネジの六角穴付き
頭部が操作窓20内の出口寄りの位置にセッティングす
ることで、後述する絶縁トロリー線の通し作業や締め付
け作業を頗る容易に行えるようになる。上記のようにし
て組み上がった装置に対して、絶縁トロリー線12の絶
縁体を被ったままの端末を差し込む。即ち、図5のよう
に、絶縁トロリー線12の端末を絶縁ボディ13の貫通
穴18へ差し込み、向かい合わせの絶縁ボディ13,1
3を貫くように貫通させる。すると、絶縁ボディ内の引
留部材14が絶縁トロリー線12に側面からくわえ込む
ような態勢が得られ、突起22が絶縁トロリー線12の
両サイドの導体露出部にあてがわれる。そこで、操作窓
20からレンチ等の工具を挿入して引留ボルト15を締
め込むと、先端の尖った部分が絶縁トロリー線12の絶
縁体にねじ込まれさらに導体へ到達する。締め込みの程
度は、引留ボルト15が導体へ到達した後に引留ボルト
の尖った先端が導体に食い込む程度とする。すると、引
留ボルト15と突起22で導体が挟まれ、そして、引留
ボルトの軸力で絶縁トロリー線12を引き留められるよ
うになる。
【0018】上記の引留ボルトの締め付け具合は、トル
クレンチで管理することもできるが、引留ボルトに目印
のライン等をペイントしておき、そのラインを目安に締
め込み作業を行うようにしても良い。或いは、一定以上
の締め付けトルクがかかると頭部がねじ切れる定トルク
破断ボルトを使用すると作業の簡易化に大いに寄与す
る。
【0019】上記のようにして装置の絶縁トロリー線へ
の取付けが済んだら、カバー21を操作窓20を塞ぐよ
うにセットし、子ネジ23を締め込んで固定すれば、導
体に電気的導通状態となる引留ボルト15の頭部がカバ
ーされる。そして、図7に示すように、二本の長ボルト
16,16の伸長端を引留用のブラケット等の支持構造
体24に挿通し、ワッシャで挟んだコイルバネ17を長
ボルトの軸部に被挿させ、引締用のナット25で固定す
れば、長ボルトの引留状態が得られる。かかるナット2
5の締め付けを調整して行くことにより、コイルバネ1
7に圧縮力が働き、その反発力で絶縁ボディを介して絶
縁トロリー線に適正な張力が加えられることになる。
【0020】以上のような本実施例の絶縁トロリー線用
引締装置によれば、これまで非常に面倒であった絶縁ト
ロリー線の端末加工を行うことなく、無加工の絶縁トロ
リー線をそのまま引締装置へ挿通させ、ボルトを締め付
けるという作業だけで絶縁トロリー線への引締装置の取
付けと絶縁トロリー線の引締作業が行えるので、布設工
事の際に熟練した作業者でなくても安定した布設を行
え、大幅な時間短縮を図ることも可能である。引留ボル
トの導体への食い込ませ、それを引留部材の突起で裏か
ら支えるので、引締の信頼性の点でも優れている。
【0021】なおまた、引締用の長ボルトを絶縁ボディ
の締結用に共用しているために、部品点数を少なくし、
安価な絶縁トロリー線用引締装置を提供することができ
る。加えて絶縁トロリー線を製造するものにとっても端
末加工された絶縁トロリー線の在庫を持つ手間が省け、
ひいては総合コストを低減することができる。
【0022】なお、絶縁ボディの材質には、プラスチッ
ク樹脂をガラス繊維で補強したFRP等を用いると強度
的に優れたものが得られる。また、引留部材は鋳物また
は鍛造により安価なものを容易に得ることができる。そ
の際、引留部材には引留ボルトを導体に食い込むように
ねじ込んだ際のボルト軸力が作用することになるので、
コ字形の各コーナーの内側に丸みを持たせて強度アップ
を図ると良い。
【0023】以上の引締装置は、正しく絶縁トロリー線
を引き締めるだけの装置であるが、本発明によれば、給
電部を供えさせる引締装置としても提供することができ
る。図8ないし図12は、上記のような給電機能を有す
る引締装置の実施例を示すものである。本実施例では、
図10のような三線一括形の多線式絶縁トロリー線26
を引き締めるものである。
【0024】本実施例の引締装置は、図8に示したよう
に、絶縁トロリー線を通すための絶縁ボディ27と引留
手段としての引留部材28及び引留ボルト29と引締用
の長ボルト30とさらに給電端子31を備えたものであ
る。しかして、絶縁ボディ27は、図9に示したよう
に、両サイドに引締用の長ボルト30を貫通配置させた
矩形枠状にして、一面に絶縁トロリー線26が挿通可能
な貫通穴32を有し、その穴空き面と対向する面及びそ
れにL字形に隣接する面を開口させたもので、その開口
部をL字形のカバー33で塞いだものである。
【0025】引留部材28は、図11のように絶縁トロ
リー線26を側面からくわえ込めるような略コ字形の枠
状にして、相対する片の一方に突起34を有してなると
ともに、他の片に引留ボルト29を螺挿してなるもので
ある。引留ボルト29は、先端の尖ったとがり先ボルト
を用いており、尖った先端が当該突起34に対峙するよ
うにしてある。この引留部材28は、絶縁ボディ27内
に一部埋め込み状態に配置され貫通穴32の内側から連
なるように2個で対称に配置されている。
【0026】給電端子31は、図12のように、絶縁ト
ロリー線をくわえ込めるよう枠状にして、絶縁トロリー
線の導体露出面に対して圧接される第一の顎部36とこ
の第一の顎部に対して対峙される第二の顎部37とを有
し、第二の顎部に締め付けネジ38を螺挿したものであ
る。
【0027】さて、上記のような部材からなる本実施例
の引締装置の施工要領について説明すると、カバー33
を外した状態の絶縁ボディ27に絶縁体が被ったままの
端末を差し込む。即ち図9のように、絶縁トロリー線2
6の端末を絶縁ボディの貫通穴32へ差し込み内部の引
留部材28が絶縁トロリー線26に側面からくわえ込む
ような態勢が得られ、突起34が絶縁トロリー線26の
両サイドの導体露出部にあてがわれる。そこで、絶縁ボ
ディの開口部からレンチ等の工具を挿入して引留ボルト
29を締め込むと、ボルトの先端が尖った部分が絶縁ト
ロリー線26の絶縁体にねじ込まれさらに導体へ到達す
る。締め込みの程度は、引留ボルト29が導体へ到達し
た後に引留ボルトの尖った先端が導体に食い込む程度と
する。すると、引留ボルト29と突起34で導体が挟ま
れ、そして、引留ボルトの軸力で絶縁トロリー線26を
引き留められるようになる。上記の引留ボルトの締め付
け具合は、前述した実施例と同様で良い。
【0028】上記のようにして絶縁トロリー線26の端
末に取り付けられた引締装置は、二本の長ボルト30の
伸長端を引留用のブラケット等の支持構造体39に挿通
し、ワッシャで挟んだコイルバネ40を長ボルトの軸部
に被挿させ、引締用のナット41で固定すれば、長ボル
トの引留状態が得られる。かかるナット41の締め付け
を調整して行くことにより、コイルバネ17に圧縮力が
働き、その反発力で絶縁ボディを介して絶縁トロリー線
に適正な張力が加えられることになり、引締施工を完了
する。
【0029】次に、給電の要領について説明すると、給
電端子31を図8のように、絶縁トロリー線26の絶縁
ボディ内引込み端末に対してその長手方向から各相毎に
くわえ込ませ、第一の顎部36を絶縁トロリー線の導体
露出部にあてがった状態にしてから、締め付けボルト3
8を締め付けて絶縁トロリー線26へ圧締すると、当該
第一の顎部36が導体露出部に圧接し電気的に導通接続
されるのである。そして給電端子31に給電用リード線
42をネジ止め接続し、リード線42を端末を電源部に
接続すれば給電構成を得ることができる。
【0030】カバー33は、リード線42を通過させた
状態絶縁ボディ27の開口部を塞ぐように取り付けれ
ば、給電接続部等の充電部分を覆い、電気的絶縁処置を
完了する。
【0031】以上のような本実施例の絶縁トロリー線用
引締装置によれば、給電端子を含めた引留手段を絶縁体
をそのままにした絶縁トロリー線に取付けボルト締め固
定できたことから、前述した実施例と同様に、無加工の
絶縁トロリー線をそのまま引締装置へ挿通させ、ボルト
を締め付け及び端子付けをするという作業だけで絶縁ト
ロリー線への給電機能付引締装置の取付けと絶縁トロリ
ー線の引締作業が行えるので、布設工事の際に熟練した
作業者でなくても安定した布設を行え、大幅な時間短縮
を図ることも可能である。引留ボルトを導体へ食い込ま
せ、それを引留部材の突起で裏から支えるので、引締の
信頼性の点でも優れている。なおまた、端末加工しない
絶縁トロリー線に給電端子を取付け絶縁体開口部内の導
体露出部(集電子接触部)に圧接するので、導体剥き出
しでの酸化による電気的接触導通の不良問題も無くな
る。
【0032】図13及び図14は、給電機能を有する引
締装置の他の実施例を示したものである。本実施例の引
締装置は、前述した図8ないし図12に示した実施例と
本質的に異なる部分は、引留兼給電端子43を用いた点
にある。その他の部分は図8ないし図12と実質的に同
一であるので、図8ないし図12と同一符号を引用す
る。詳細な説明は前述の実施例の説明を参照されたい。
【0033】本実施例の引留兼給電端子43は、絶縁ト
ロリー線の長手方向からくわえ込めるように枠状にし
て、絶縁トロリー線の導体露出面に対して圧接される第
一の顎部44とこの第一の顎部44に対して対峙される
第二の顎部45とを有し、第二の顎部に引留ボルト46
を螺挿し、この引留ボルトを絶縁トロリー線へねじ込む
ようにしたものである。引留ボルト46は、図1ないし
図7での引留ボルト15と実質的に同一である。
【0034】本実施例の引締装置によれば、引留兼給電
端子43により部品点数がさらに減らすことができるも
のである。
【0035】以上は多線式絶縁トロリー線を引き締める
場合について説明してきたが、単線形絶縁トロリー線に
も適用可能である。図15は、単線形絶縁トロリー線4
7にかかる引留兼給電端子43を取り付けた例である。
このものに絶縁ボディを装着し引締ボルト等を組み付け
れば単線形絶縁トロリー線用引締装置を構成することが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したような本発明の絶縁トロリ
ー線用引締装置によれば、絶縁トロリー線の面倒な端末
加工を必要とせずに簡単に施工できる絶縁トロリー線用
引締装置を提供するという所期の目的が達成され、実益
の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる絶縁トロリー線用引締装置の第
一実施例で、(イ)は平面図、(ロ)は正面図、(ハ)
は(イ)のA−A断面図。
【図2】図1に示す引締装置の絶縁ボディを示し、
(イ)は平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は右側面図、
(ニ)は(イ)のB−B断面図。
【図3】図1に示す引締装置の引留手段を示し、(イ)
は平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は左側面図。
【図4】図1の引締装置に対応する絶縁トロリー線の斜
視図。
【図5】図1に示す引締装置の施工状況を示し、(イ)
は平面図、(ロ)は正面図。
【図6】図5(イ)のC−C断面図。
【図7】図1に示す引締装置の施工完了状態を示す平面
図。
【図8】本発明にかかる絶縁トロリー線用引締装置の第
二実施例を示す平面図。
【図9】(イ)は図8のA−A断面図、(ロ)は図8の
B−B断面図、(ハ)は図8のC−C断面図。
【図10】図8に示す引締装置に対応する絶縁トロリー
線の斜視図。
【図11】図8に示す装置の引留手段を示し、(イ)は
引留部材の斜視図、(ロ)は引留ボルトの正面図。
【図12】図8に示す装置の給電端子の斜視図。
【図13】本発明にかかる絶縁トロリー線用引締装置の
第三実施例を示す平面図。
【図14】(イ)図13のA−A断面図、(ロ)は図1
3のB−B断面図。
【図15】本発明の装置における給電端子の取付け例を
示す斜視図。
【図16】従来の絶縁トロリー線用引締装置の例で、
(イ)は平面図、(ロ)は正面図。
【図17】従来の絶縁トロリー線用引締装置の他の例
で、(イ)は正面図、(ロ)は装置内のスリーブの説明
図。
【図18】従来の引締装置を取り付けるための絶縁トロ
リー線の端末加工状況を示す説明図。
【符号の説明】
12 多線式絶縁トロリー線 13 絶縁ボディ 14 引留部材 15 引留ボルト 16 長ボルト 17 コイルバネ 18 貫通穴 19 凹部 20 操作窓 21 カバー 22 突起 24 支持構造体 25 引締用のナット 26 多線式絶縁トロリー線 27 絶縁ボディ 28 引留部材 29 引留ボルト 30 長ボルト 31 給電端子 32 貫通穴 33 カバー 34 突起 36 第一の顎部 37 第二の顎部 38 締め付けネジ 39 支持構造体 40 コイルバネ 41 引締用のナット 42 給電用リード線 43 引留兼給電端子 44 第一の顎部 45 第二の顎部 46 引留ボルト 47 単線形絶縁トロリー線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 博文 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁トロリー線を通す絶縁ボディとこの絶
    縁ボディ内に収納される引留手段と引締用の長ボルトと
    を有し、当該引留手段は絶縁トロリー線をくわえ込める
    枠状の引留部材とこの引留部材に螺挿される引留ボルト
    とからなり、引留部材には絶縁トロリー線の導体露出面
    を押し付ける突起を有しており、引留ボルトはかかる引
    留部材の突起に対峙する位置から絶縁トロリー線へねじ
    込むようにした、絶縁トロリー線用引締装置。
  2. 【請求項2】前記引留ボルトは先端の尖ったとがり先ボ
    ルトを用い、絶縁トロリー線の絶縁被覆を突き破って導
    体に食い込むようにされ、ボルトの軸力で引き留められ
    るようにした、請求項1記載の絶縁トロリー線用引締装
    置。
  3. 【請求項3】絶縁ボディは二つ合わせにしてそれぞれに
    絶縁トロリー線を通すための貫通穴とその貫通穴の周り
    に袋状に形成された凹部とを有し、その凹部同志が一連
    のものとなるように向き合わせボルト締結して組み立て
    られ、このように向き合わせられた凹部の中に引留部材
    を嵌合するようにした、請求項1記載の絶縁トロリー線
    用引締装置。
  4. 【請求項4】絶縁ボディの対を締結するボルトは、引締
    用の長ボルトである、請求項3記載の絶縁トロリー線用
    引締装置。
  5. 【請求項5】絶縁ボディには、引留部材の引留ボルトの
    頭部を臨ませる操作窓を設け、この操作窓を閉塞するカ
    バーを有した、請求項1または請求項3記載の絶縁トロ
    リー線用引締装置。
  6. 【請求項6】絶縁トロリー線を通す絶縁ボディとこの絶
    縁ボディ内に収納される引留手段と引締用の長ボルトと
    さらに給電端子を有し、当該引留手段は絶縁トロリー線
    を側面からくわえ込める枠状の引留部材とこの引留部材
    に螺挿される引留ボルトとからなり、引留部材には絶縁
    トロリー線の導体露出面を押し付ける突起を有してお
    り、引留ボルトはかかる引留部材の突起に対峙する位置
    から絶縁トロリー線へねじ込むようにしてなり、さらに
    給電端子は絶縁トロリー線をくわえ込めるよう枠状にし
    て、絶縁トロリー線の導体露出面に対して圧接される第
    一の顎部とこの第一の顎部に対して対峙される第二の顎
    部とを有し、第二の顎部に締め付けネジを螺挿した、絶
    縁トロリー線用引締装置。
  7. 【請求項7】絶縁トロリー線を通す絶縁ボディとこの絶
    縁ボディ内に収納される引留兼給電端子と引締用の長ボ
    ルトとさらに給電端子を有し、当該引留兼給電端子は絶
    縁トロリー線の長手方向からくわえ込めるように枠状に
    して、絶縁トロリー線の導体露出面に対して圧接される
    第一の顎部とこの第一の顎部に対して対峙される第二の
    顎部とを有し、第二の顎部に引留ボルトを螺挿し、この
    引留ボルトを絶縁トロリー線へねじ込むようにした、絶
    縁トロリー線用引締装置。
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