JPH08174808A - 記録ヘッド、記録方法、および記録装置 - Google Patents

記録ヘッド、記録方法、および記録装置

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JPH08174808A
JPH08174808A JP32063394A JP32063394A JPH08174808A JP H08174808 A JPH08174808 A JP H08174808A JP 32063394 A JP32063394 A JP 32063394A JP 32063394 A JP32063394 A JP 32063394A JP H08174808 A JPH08174808 A JP H08174808A
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recording head
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JP32063394A
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Kazuhiro Nakajima
一浩 中島
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録素子列の各グループの間隔が開いていて
も、その開き量等を最適に設定することにより、被記録
媒体上の記録面のあらゆる画素に対して、一様にくまな
く走査することができ、しかも記録素子の記録特性のバ
ラツキなどによる画像の記録ムラをもなくすことができ
る記録ヘッドと、それを用いた記録方法および記録装置
を提供すること。 【構成】 記録ヘッド1に、n個(8個ずつ)e個のグ
ループ(4グループ)11〜14の記録素子2を配列し
て、各グループ11〜14の相互の間隔21〜23をm
画素(4画素)ピッチ分とし、それらn,e,mの値
と、被記録媒体3の記録位置に画像を形成するために記
録ヘッド1の通過回数q(3回)と、その回数qのうち
記録素子の通過回数p(2回)との関係を、m=n×
(q−p)/pとし、かつeはqで割り切れない数とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被記録媒体上を走査し
て画像を記録する記録ヘッドと、これを用いた記録方法
および記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙などの被記録媒体上に画像を記
録する方法として、インクジェットや感熱記録などがよ
く知られている。例えば、インクジェットプリンタの場
合は、記録ヘッドが被記録媒体上を往復する動作と被記
録媒体の間欠送りとを繰り返したり、または回転ドラム
上に巻き付けた被記録媒体に沿って記録ヘッドを連続的
に移動させるようにして、被記録媒体上の記録領域上を
くまなく走査しながら、画像情報に応じて所定位置にイ
ンクを選択的に付着させることにより画像を形成する。
【0003】これらの記録に用いる記録ヘッドは複数の
記録素子(インクジェットではノズル、感熱ヘッドでは
発熱素子のこと)を具備するものがほとんどである。こ
れは、より多くの記録素子を用いた方が少ない走査回数
で所定面積の画像を走査することができ、より短いプリ
ント時間で印字等の記録が完成できるためである。記録
素子数を必要なだけ増やせば少なくとも理論的にはプリ
ント時間をいくらでも短縮することが可能である。しか
しながら、記録ヘッドは微細加工によって製造されるた
めに、記録素子が多くなればなるほど製造歩留は低下
し、コストが高いものとなってしまう。
【0004】これらの問題点を解決するために、少ない
記録素子からなる記録エレメントを複数配列して一つの
記録ヘッドを構成することが提案されている。これは、
各記録エレメントが比較的高い歩留で製造可能な上、各
記録エレメントが予め選別可能で良品のみを組合わせる
ことができるため、実質的な記録ヘッドとしての歩留が
高くなるからである。
【0005】ところが、図5に示すように、通常、記録
ヘッドを構成する各記録エレメントの記録素子列の上下
には必ず記録素子のない部分(図中a)が必要となり、
このような記録エレメントによって、記録素子が隙間な
しにならんだ記録ヘッドを構成するためには、記録エレ
メントを図5に示すように互い違いに並べなくてはなら
ない。しかし、このように互い違いに並べた場合には、
記録ヘッドの幅が広くなってしまうという問題が生じ
る。例えば、カラー記録を行なうプリンタを製造する場
合には、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローの4色
の記録ヘッドを並べなくてはならないため、必然的に、
記録ヘッドを載せるキャリッジが大きくなってしまい、
好ましくない。
【0006】このような問題点を解決するために、特開
平3−246042号では、複数の記録エレメントがあ
る間隔をおいて配置された記録ヘッドを用いて印字を行
なう方法が開示されている。図6は、その特開平3−2
46042号の明細書中に示された図を引用したもので
ある。ヘッド50は、副ヘッド(記録エレメント)5
1,52および53で構成される。図中では、これらは
1,2および3で示される。被記録媒体54上に表記し
たアルファベットA,B,Cは、被記録媒体54上にお
けるヘッド50の走査の順序を表わす。また、被記録媒
体54上の実線の矢印は、それが位置する印刷領域にお
けるヘッド50の走査方向を示す。
【0007】特開平3−246042号に開示されてい
る第1の実施例では、ヘッド50を形成する副ヘッド5
1〜53は、各副ヘッド51〜53が走査する領域の幅
と同じ距離だけ離間されている。そして、被記録媒体5
4上での走査Bによって副ヘッド52が印刷する領域
は、走査Aによって副ヘッド51が印刷する領域と、走
査Cによって副ヘッド53が印刷する領域とに隣接す
る。このようにして、被記録媒体54上の全印刷領域が
完全に走査される。ヘッド50は、各走査と走査の間
に、3つ分の印刷領域に相当する距離だけ進められる。
【0008】また、特開平3−246042号に開示さ
れている第2の実施例として、同じく図6に示す副ヘッ
ド56,57,58を含む点線で示すヘッド55が示さ
れている。副ヘッド56〜58は、ヘッド50の副ヘッ
ド51〜53と同じ幅の領域を印刷するが、これらの副
ヘッド56〜58は、互いに副ヘッド4個分の幅に相当
する距離だけ離間されている。走査の順序はA′,
B′,…のようなダッシュ付きのアルファベットで示さ
れ、その走査方向は、被記録媒体54上の各走査領域内
の点線の矢印により表わされる。本例の場合、ヘッド5
6は各走査毎に被記録媒体54に対して、3つ分の印刷
領域に相当する距離だけ進む。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先行技術
では、記録エレメント(副ヘッド)の相互の間隔が各記
録エレメントの記録幅と同じか、またそれよりも広い場
合について限定されている。このように記録エレメント
が配置されたヘッドは、そのヘッド全体の長さが非常に
長くなってしまう。長いヘッドは、プリンタ構成上、紙
送り機構における紙の先端または後端の押さえが難しく
なり、好ましくない。
【0010】一方、複数の記録エレメントを相互に所定
距離分だけ離間して備えたヘッドの場合、被記録媒体上
をくまなく一様に走査するためには、一定の幾何学的条
件を満たす必要がある。走査毎の紙送り量を任意に変動
させることによりかなり自由度は向上するが、一般に高
精度の紙送りを行なう場合には、常に一定量の送り量で
送ることが望ましい。一定量の紙送りを前提とすると、
ある特定の幾何学的条件を満たさなければならないが、
従来この条件については、ある特定の条件についてのみ
経験的に実現されてきたのみであった。
【0011】本発明の目的は、記録素子列の各グループ
の間隔が開いていても、その開き量等を最適に設定する
ことにより、被記録媒体上の記録面のあらゆる画素に対
して、一様にくまなく走査することができ、しかも記録
素子の記録特性のバラツキなどによる画像の記録ムラを
もなくすことができる記録ヘッドと、それを用いた記録
方法および記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の記録ヘッドは、
複数の記録素子が配列され、被記録媒体上を走査して画
像を記録する記録ヘッドにおいて、前記記録素子は、記
録すべき画素密度に対応した密度で配列されたn個ずつ
e個のグループからなり、かつこれらの各グループはm
画素ピッチ分の間隔をおいて配列されており、前記被記
録媒体上の記録位置の画像を形成するために前記記録ヘ
ッドが該記録位置を通過する回数をq、その回数qのう
ち前記記録素子が前記記録位置を通過する回数をpとす
るとき、m=n×(q−p)/pとし、かつeはqで割
り切れない数としたことを特徴とする。
【0013】本発明の記録方法は、複数の記録素子が配
列された記録ヘッドを被記録媒体上で走査して画像を記
録する記録方法において、前記記録ヘッドの記録素子
は、記録すべき画素密度に対応した密度で配列されたn
個ずつのe個のグループからなり、かつこれらの各グル
ープはm画素ピッチ分の間隔をおいて配列されており、
前記被記録媒体上の記録位置の画像を形成するために記
録ヘッドが該記録位置を通過する回数をq、その回数の
うち前記記録素子が前記記録位置を通過する回数をpと
するとき、m=n×(q−p)/pとし、かつeはqで
割り切れない数とするように、前記記録ヘッドを走査さ
せて画像を記録することを特徴とする。
【0014】本発明の記録装置は、複数の記録素子が配
列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドを主走査方向に
走査させる走査手段と、前記記録ヘッドと被記録媒体と
を副走査方向に相対移動させる移動手段と、前記走査手
段と前記移動手段を制御する制御手段とを備えた記録装
置において、前記記録ヘッドの記録素子は、記録すべき
画素密度に対応した密度で配列されたn個ずつのe個の
グループからなり、かつこれらの各グループはm画素ピ
ッチ分の間隔をおいて配列されており、前記制御手段
は、前記被記録媒体上の記録位置の画像を形成するため
に記録ヘッドが該記録位置を通過する回数をq、その回
数のうち前記記録素子が前記記録位置を通過する回数を
pとするときに、m=n×(q−p)/pとし、かつe
はqで割り切れない数とするように、前記走査手段と前
記移動手段を制御することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は、記録ヘッドにおける記録素子の配列
形態等を最適に設定することにより、被記録媒体上の記
録面のあらゆる画素に対して、一様にくまなく走査する
と共に、記録素子の記録特性のバラツキなどによる画像
の記録ムラをもなくす。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】まず、本発明の概要について説明する。
【0018】(本発明の概要)記録ヘッドの一例を図1
に示す。記録ヘッド1は記録素子2が列状に配列されて
いる。記録素子2は画素密度に相当する密度で配列され
ており、さらに記録素子列は図1の場合、8個ずつを1
グループとして4グループの記録エレメント11,1
2,13,14を構成しており、その記録エレメント1
2〜14の相互間は4画素分の間隔21,22,23を
開けて配置されている。記録素子2は、例えば、インク
ジェット記録方法であればいわゆるノズルに対応し、ま
た感熱記録であれば発熱抵抗素子に対応する。
【0019】このヘッド1が被記録媒体である紙上を走
査し、所望の画像を構成するために本件発明者は次の条
件を満たすことが望ましいことを見出した。
【0020】まず、用紙上の記録される面上の任意の画
素に注目したとき、記録ヘッド1がその画素上を横切る
回数(以下、「パス数」と呼ぶ)をqとする。その場
合、記録素子列の両端末51,51、つまり記録素子2
より外側は記録ヘッド1とは見なさない。すなわち、図
1において、末端部51を含まない部分を記録ヘッド1
とみなす。言い替えれば、記録エレメント11,12,
13,14、または間隙部21,22,23のいずれか
の部分が前述の任意の画素上を横切る回数をパス数とい
う。また、いわゆるバックスキャン時のように、記録不
能な状態で画素上を記録ヘッド1が横切る回数は上記パ
ス数には含まない。一方、記録ヘッド1の往復走査時に
記録を行なう双方向記録の場合には、往復走査のそれぞ
れによって画像上を横切る回数をパス数として数える。
【0021】さらに、上記パス数qの内、記録エレメン
ト11,12,13,14の部分が任意の注目している
画素上を横切る回数(以下、「実効パス数」と呼ぶ)を
pとする。このとき、上記と同様にバックスキャンなど
の記録不能な状態での通過は回数には含まない。
【0022】記録ヘッド1内の記録エレメント12〜1
4のそれぞれを構成する記録素子数をn、間隙部21〜
23のそれぞれの長さを画素密度であらわしたものを
m、記録ヘッド1内の記録エレメント12〜13の数を
eとすると、図1の場合、n=8,m=4,e=4とな
る。
【0023】このような数値に対し、本発明では、実効
パス数pとパス数qとを、m=n×(q−p)/pの関
係を満たすように設定し、かつeはqで割り切れない数
とする。これらの条件を満たした場合には、後述する実
施例のように、記録ヘッド1ノズル走査ごとの紙送りは
一定量ずつとなり、かつくまなく記録面上を走査し画像
を形成することができる。このときの紙送り量fは、f
=n×e/pで与えられる。
【0024】実効パス数pが2以上の場合、所定の画素
上を横切る度に必ず記録を行うとすれば、1画素あたり
p回の多重記録を行なうことになるが、p回の走査のう
ちいずれかの1回のみで記録を行なうようにしてもよい
し、または画像情報を多値情報として扱い、p回のうち
画像情報に応じて必要回数だけ多重記録を行なうように
してもよい。
【0025】このような記録を行なう場合に、所定の画
素上を横切るp回分の記録素子2は記録ヘッド1中の互
いに異なる記録素子2であるために、記録ヘッド1内の
記録素子2のバラツキなどによる画像のムラなどの改善
にも大きな効果がある。
【0026】次に、本発明の実施例について説明する。
【0027】(第1実施例)図2を用いて、本発明の第
1実施例について説明する。
【0028】記録ヘッド1は、被記録媒体(紙)3上を
図中左から右へ走査するときに記録を行ない、逆の図中
の右方から左方への移動時は記録を行なわずにバックス
キャンする。そして、1スキャンが終るごとに所定量の
紙送りを行なうが、図では被記録媒体3に対して記録ヘ
ッド1の方が移動するものとして表わしている。
【0029】図2は、前述した図1の記録ヘッド1を用
いており、各記録エレメント11〜14内の記録素子数
n=8,各間隙部21〜23の長さm=4,記録エレメ
ント数e=4である。そして、前述した本発明の設定条
件により、p=2,q=3とする。また、紙送り量f
は、f=16となる。
【0030】図2の記録ヘッド1に附したA〜Dの記号
は、走査ごとの被記録媒体3に対する記録ヘッド1の相
対位置を示している。被記録媒体3上に記した矩形領域
401〜408は、記録ヘッド1によって各走査ごとに
形成される画像領域を示すための部分である。この矩形
領域内に記された記号は、例えば「(B−12)+(C
−1)1」であれば、その領域は、記録ヘッド1がBの
走査位置にあるときに記録エレメント12によって記録
が行なわれると共に、記録ヘッド1がCの走査位置にあ
るときに記録エレメント11によって記録が行なわれる
領域であることを示している。
【0031】本実施例では紙送り方向について4画素分
ずつの領域ごとに、異なる記録素子2の組み合わせで画
像が形成される。そして、図に示すように、一様にくま
なく被記録媒体3上に画像を形成することができる。
【0032】(第2実施例)図3を用いて、本発明の第
2実施例について説明する。
【0033】図3中の各表記は、前述した第1実施例と
同様である。本実施例では、各記録エレメント11〜1
3のそれぞれにおける記録素子2の数n=9、間隙部2
1,22の長さm=3、記録エレメント数e=3であ
る。そして、前述した本発明の設定条件により、p=
3,q=4とする。また、紙送り量fは、f=9とな
る。
【0034】本実施例でも、図に示すように、一様にく
まなく被記録媒体3上に画像を形成することができる。
【0035】(他の実施例)本発明の他の組み合わせの
例を表1に示す。いずれの場合も上記実施例と同様に、
一様にくまなく被記録媒体3上に画像を形成することが
できる。
【0036】
【表1】
【0037】さらに、以上の実施例においては、記録ヘ
ッド1内の記録素子2が一列に直線上に配列されている
例を示したが、記録ヘッド1の走査方向において記録素
子2の相対位置がずれていてもよい。例えば、図4に示
すような各態様の記録ヘッド1でも同様の効果が得られ
る。
【0038】また、上記実施例では、記録ヘッド1を搭
載したキャリッジが往復する、いわゆるシリアルプリン
タの形態のものを用いて説明したが、回転するドラム上
に被記録媒体3を巻付けて記録ヘッド9をドラムの回転
軸と平行な方向に移動させて記録する方式についても同
様に本発明を適用可能とすることができる。
【0039】(記録装置としての構成例)図7は、本発
明に係る記録装置としてのインクジェット記録装置の構
成例を示す概略斜視図である。
【0040】図7において、記録ヘッド1は、被記録媒
体としての記録紙3と対向する面に、記録紙3の搬送方
向に複数のインク吐出口(不図示)を具える。また、記
録ヘッド1には、これらの吐出口それぞれに連通してイ
ンク路(不図示)が設けられ、それぞれのインク路に対
応して、記録ヘッド1を構成する記録媒体にインク吐出
のための熱エネルギーを発生する電気熱変換体が形成さ
れている。電気熱変換体は、駆動データに応じてこれに
印加される電気パルスによって熱を発生し、これによ
り、インクに膜沸騰を生じこの膜沸騰による気泡の生成
に伴なって上記吐出口からインクが吐出される。したが
って、電気熱変換体によって前述した記録素子2が構成
されることになる。なお、各インク路には、これらに共
通に連通する共通液室が設けられており、これに貯留さ
れるインクは、各インク路での吐出動作に応じてそのイ
ンク路に供給される。
【0041】キャリッジ102は、記録ヘッド1を搭載
し、また、記録紙3の記録面と平行に延在する1対のガ
イドレール103と摺動可能に係合する。これにより、
記録ヘッド1は、ガイドレール103に沿って移動する
ことができ、この移動に伴なって所定のタイミングで上
記記録面に向けてインクを吐出することにより記録を行
う。上記移動の後、記録紙3を、図中矢印方向(副走査
方向)に所定量搬送し、再び上記移動を行い記録を行
う。このような動作を繰り返すことにより、記録紙3
に、順次記録を行っていく。
【0042】上述した記録紙3の搬送は、その記録面の
上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ104
および105が回転することによって行われる。また、
記録紙3の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つた
めのプラテン106が配設されている。
【0043】なお、上述したキャリッジ102の移動
は、これに取付けられる不図示の例えばベルトがモータ
によって駆動されることによって可能となり、また、搬
送ローラ104および105の回転も同様にモータの回
転がこれらに伝達されることによって可能となる。
【0044】図8は、図7に示したインクジェット記録
装置の制御系を示すブロック構成図である。
【0045】図8において、CPU100はこの装置各
部動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM1
00Aには、その処理手順等が格納され、また、RAM
100Bは上記処理実行のワークエリアとして用いられ
る。
【0046】記録ヘッド1におけるインク吐出は、CP
U100が電気熱変換体の駆動データおよび駆動制御信
号をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われ
る。また、CPU100は、上記キャリッジ2を移動さ
せるためのキャリッジモータ120や搬送ローラ10
4,105を回転させるための紙送り(P.F)モータ
150の回転を、それぞれモータドライバ120Aおよ
び150Aを介して制御する。
【0047】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0048】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0049】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0050】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0051】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0052】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0053】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0054】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、記録ヘッドの横幅の不
要な増大を防ぎ、記録素子列が隙間の開いた記録ヘッド
でも、被記録媒体上の記録面のあらゆる画素に対して、
一様にくまなく走査することができる。さらには、記録
ヘッド内の記録素子の記録特性のバラツキなどによる画
像のムラも同時に改善することができる。また、少ない
記録素子をのせた記録エレメントを組合わせて記録ヘッ
ドをつくることにより、安い記録ヘッドを実現すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドの概要の説明図である。
【図2】本発明の第1実施例による記録動作の説明図で
ある。
【図3】本発明の第2実施例による記録動作の説明図で
ある。
【図4】本発明の記録ヘッドの他の形態の説明図であ
る。
【図5】従来の記録ヘッドの構成例を説明するための図
である。
【図6】先行技術の説明図である。
【図7】本発明に係る記録装置としてのインクジェット
記録装置の要部の概略斜視図である。
【図8】図7に示すインクジェット記録装置の制御系の
ブロック構成図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 記録素子 3 被記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/255 2/485 B41J 3/04 104 D 3/10 106 Z 3/12 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録素子が配列され、被記録媒体
    上を走査して画像を記録する記録ヘッドにおいて、 前記記録素子は、記録すべき画素密度に対応した密度で
    配列されたn個ずつe個のグループからなり、かつこれ
    らの各グループはm画素ピッチ分の間隔をおいて配列さ
    れており、 前記被記録媒体上の記録位置の画像を形成するために前
    記記録ヘッドが該記録位置を通過する回数をq、その回
    数qのうち前記記録素子が前記記録位置を通過する回数
    をpとするとき、m=n×(q−p)/pとし、かつe
    はqで割り切れない数としたことを特徴とする記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、
    m<nであることを特徴とする記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の記録ヘッドに
    おいて、前記記録素子は、インクを吐出するために利用
    されるエネルギーとして前記インクに膜沸騰を生じさせ
    る熱エネルギーを発生する電気熱変換素子を有すること
    を特徴とする記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 複数の記録素子が配列された記録ヘッド
    を被記録媒体上で走査して画像を記録する記録方法にお
    いて、 前記記録ヘッドの記録素子は、記録すべき画素密度に対
    応した密度で配列されたn個ずつのe個のグループから
    なり、かつこれらの各グループはm画素ピッチ分の間隔
    をおいて配列されており、 前記被記録媒体上の記録位置の画像を形成するために記
    録ヘッドが該記録位置を通過する回数をq、その回数の
    うち前記記録素子が前記記録位置を通過する回数をpと
    するとき、m=n×(q−p)/pとし、かつeはqで
    割り切れない数とするように、前記記録ヘッドを走査さ
    せて画像を記録することを特徴とする記録方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の記録方法において、m
    <nとすることを特徴とする記録方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の記録方法において、q
    <(2×p)とすることを特徴とする記録方法。
  7. 【請求項7】 複数の記録素子が配列された記録ヘッド
    と、前記記録ヘッドを主走査方向に走査させる走査手段
    と、前記記録ヘッドと被記録媒体とを副走査方向に相対
    移動させる移動手段と、前記走査手段と前記移動手段を
    制御する制御手段とを備えた記録装置において、 前記記録ヘッドの記録素子は、記録すべき画素密度に対
    応した密度で配列されたn個ずつのe個のグループから
    なり、かつこれらの各グループはm画素ピッチ分の間隔
    をおいて配列されており、 前記制御手段は、前記被記録媒体上の記録位置の画像を
    形成するために記録ヘッドが該記録位置を通過する回数
    をq、その回数のうち前記記録素子が前記記録位置を通
    過する回数をpとするときに、m=n×(q−p)/p
    とし、かつeはqで割り切れない数とするように、前記
    走査手段と前記移動手段を制御することを特徴とする記
    録装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の記録装置において、m
    <nとしたことを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の記録装置にお
    いて、q<(2×p)としたことを特徴とする記録装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項7,8、または9のいずれかに
    記載の記録装置において、前記記録ヘッドの記録素子
    は、インクを吐出するために利用されるエネルギーとし
    て前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生
    する電気熱変換素子を有することを特徴とする記録装
    置。
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