JPH081746A - 連続中空体の製造方法 - Google Patents

連続中空体の製造方法

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JPH081746A
JPH081746A JP6142927A JP14292794A JPH081746A JP H081746 A JPH081746 A JP H081746A JP 6142927 A JP6142927 A JP 6142927A JP 14292794 A JP14292794 A JP 14292794A JP H081746 A JPH081746 A JP H081746A
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JP
Japan
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hollow body
molding
inner layer
forming
temperature
Prior art date
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Pending
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JP6142927A
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English (en)
Inventor
Koji Motoi
孝治 本居
Hiroyoshi Sen
裕喜 撰
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂の押出成形によって、パイプ等の中
空体を連続的に製造するに際し、厚肉成形品であって
も、ヒケや端面の収縮等の変形の少ないものが、生産性
よく得られる製造方法を提供する。 【構成】 結晶性樹脂からなる内層形成用連続中空体
を、一方向に移送しつつ、その外面に同組成の結晶性樹
脂を用いて一回もしくは複数回の押出被覆を施し、外層
を形成することによって、所定の肉厚成形品とする。か
くして、賦形時における内外層での冷却温度差が小さく
なり、成形歪みが軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂の押出成形に
よって、パイプ、防音壁、デッキ材等の中空体を連続的
に製造する方法に関し、特に厚肉の中空体を製造する場
合に用いて好適な連続中空体の製造方法に関する。
【0002】合成樹脂製のパイプ、防音壁、デッキ材等
の中空体を連続的に製造するには、押出成形法が採用さ
れる。この押出成形法により得られた成形品は、成形工
程における内外層の冷却速度の相違により、この内外層
の結晶化度のバランスが崩れ、ヒケや端面の収縮等の変
形が生じやすく、特に、厚肉成形品になればなるほど、
その傾向が強くなる。
【0003】
【従来の技術】そこで、従来、この問題を解決する方法
として、幾つかの方法が開発されているが、その一つに
特公平4−25129号公報記載の技術がある。この技
術は、棒体もしくは管体の成形方法として、金型から押
出された成形体を、冷却・賦形工程に導入する際に、急
冷することなく、先ず表面層だけを所定温度迄冷却し、
次いで空冷、液冷を複数回繰り返して、徐々に内層まで
完全に冷却するようにした方法である。つまり、最初に
表面層を本格的な冷却工程での形状保持に必要な程度だ
け冷却させた後、空冷、液冷の繰り返しによって内部の
熱を徐々に放出するようにして、冷却温度差からくるヒ
ケや端面の収縮等の変形を防止するようにしたのであ
る。
【0004】また、特開平3−23923号公報には、
同じように、最初に表面層だけを所定温度まで冷却し、
次いで表層部の温度を内部からの伝導熱或いは外部加熱
により上昇させた後、表層部の温度が熱変形温度以下に
達するまで、全体を徐冷する方法が記載されている。つ
まり、徐冷工程で、内外層熱変形温度以上に保持するこ
とにより結晶性樹脂の結晶化を充分に進行させるように
したのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記何れの
従来技術の場合も徐冷工程が長く、成形体を完全に冷却
・固化するまでの時間がかかり過ぎて製造速度が著しく
低下し、生産性の向上を図ることができないという問題
があった。
【0006】本発明は、上述のような従来技術の欠点を
解消し、厚肉成形品の場合であっても、ヒケや端面の収
縮等の変形が少ない中空体を、高速で製造できる方法を
提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の連続中空体の製
造方法は、「結晶性樹脂からなる内層形成用連続中空体
を一方向に移送しつつ、その外面に同組成の結晶性樹脂
を用いて一回もしくは複数回の押出被覆を施して外層を
形成する方法」であり、このことにより上記目的が達成
される。
【0008】本発明の製造方法で、内層或いは外層の形
成用として使用する結晶性樹脂とは、かなりの秩序を持
った分子配列を示し、X線解析による明瞭な結晶構造が
認められる樹脂を指し、具体的に例を挙げると、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィ
ン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエーテルエーテルケトン等の結晶性エンジ
ニアプラスチック等が挙げられる。
【0009】また、上記結晶性樹脂は、単独で使用する
他、必要に応じて各種の添加剤を使用することもでき
る。具体的に例を挙げると、弾性率の向上、低コスト
化、比重低減の何れかを目的としての、ガラスチョップ
ドストランド、炭酸カルシウム粉、バルーン状高炉灰等
の充填材、ハロゲン系、ノンハロゲン系、無機系等の難
燃剤、ヒンダードアミン系、ベンゾヘェノン系等の紫外
線吸収剤、有機系顔料、有機系発色剤、無機系顔料等の
着色剤等である。
【0010】本発明の製造方法において、外層を形成す
る樹脂は、内層を形成する樹脂と同組成でなければなら
ない。ここで言う同組成の樹脂とは、分子構造的に同じ
もの、即ち、構成成分とその割合が同じものを指す。即
ち、ポリエチレンを例にとって言えば、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等
は、それぞれにおいて、分岐パターンが異なるため、同
組成の樹脂の範疇には入らない。内層と外層との樹脂が
同一であれば無論問題はないが、必ずしも同じグレード
の樹脂である必要はなく、例えば低密度ポリエチレンで
あれば、その分子量、或いは分子量分布等は異なってい
てもよい。
【0011】本発明の製造方法において、内層形成用連
続中空体は、予め別工程で中空体として賦形された長尺
物であってもよく、或いは、第一の工程で内層形成用中
空体を賦形しつつ、同じライン上に設置された次の外層
被覆工程に送り込むようにしてもよい。只、同一ライン
上での連続工程で内外層を形成する場合は、内層形成用
連続中空体は、第一の工程で少なくとも融点以下の温度
まで冷却されていること、つまり賦形されている必要が
ある。
【0012】被覆工程に連続的に移送されてきた内層形
成用連続中空体に、押出被覆を施す方法としては、電線
被覆等で汎用されている所謂クロスヘッド型の金型を使
用する方法を採用すればよい。この場合、内外層の界面
の接合は、同組成の結晶性樹脂同士の融着力を利用する
が、この界面接着力として、より強力なものを必要とす
る場合は、内層形成用連続中空体の外面の樹脂温度を、
融点以上の温度に再加熱して押出被覆するのがよい。ま
た、この押出被覆は、成形品の用途や必要とする肉厚如
何により、一回の場合と、複数回繰り返す場合とあり、
その際の厚みも適宜設定される。
【0013】
【作用】本発明の連続中空体の製造方法は、成形体の必
要とする肉厚を確保するに当たり、先ず内層を賦形し、
次いでその長尺体を一方向に移送しながら、その外面
に、押出被覆により外層を一回もしくは複数回積層して
所定の肉厚を有する成形品に仕上げる方法を採ったの
で、規定の肉厚よりも薄い成形品をその都度冷却してそ
れを積層することになる。
【0014】従って、通常の厚肉成形体ならば、中空体
の内面付近は最も結晶化度が大きくなる筈であるが、本
発明の場合はその結晶化度が抑えられる。また、内層表
面は、外層の被覆により再加熱されて結晶化度が助長さ
れる。総じて、内外層での冷却温度差が小さくなって、
厚み方向での結晶化度の差が少なくなり、従ってヒケや
変形等の程度が軽減される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0016】(実施例1)結晶性樹脂としてポリフッ化
ビニリデン〔三菱油化社製、商品名=カイナー、MI=
0.02(但しJIS K 7210の規定による測定) 〕を使用
し、50mmφの単軸押出機により溶融混練し、管体成
形用金型より管状体を押出した後、この金型先端より5
0mm隔てた位置にある、約80mmの長さのドライバ
キュームサイジングを通過させて、外径92mmφ、厚
み7mmの内層形成用中空体を賦形した。
【0017】この内層形成用中空体を引き続き移送しつ
つ、同じライン上に配設された50mmφの単軸押出機
と、クロスヘッド型の管体成形用金型を有する押出被覆
装置に送り込み、内層と同じ樹脂を押出被覆して外層を
形成し、金型先端より50mm隔てた位置にある、約1
50mmの長さのドライバキュームサイジングを通過さ
せ、更に、2mの水槽内を通過させて冷却し、外径10
0mmφ、厚み15mmのポリフッ化ビニリデン管を成
形した。
【0018】(実施例2)結晶性樹脂として高密度ポリ
エチレン〔徳山曹達社製、グレード名=6000、MI
=0.15(但しJIS K 7210の規定による測定) 〕を使
用し、50mmφの単軸押出機により溶融混練し、管体
成形用金型より管状体を押出した後、この金型先端より
50mm隔てた位置にある、約150mmの長さのドラ
イバキュームサイジングと、1mの水槽とをこの順に通
過させて冷却し、外径92mmφ、厚み7mmの管状の
内層形成用中空体を賦形した。
【0019】この内層形成用中空体を引き続き移送しつ
つ、その外周面を遠赤外線装置で加熱し、外周面を14
0℃とした後、同じライン上に配設された50mmφの
単軸押出機と、クロスヘッド型の管体成形用金型を有す
る押出被覆装置に送り込み、内層と同じ樹脂を押出被覆
して外層を形成し、金型先端より50mm隔てた位置に
ある、約150mmのドライバキュームサイジングと、
1.5mの水槽とをこの順に通過させて冷却し、外径1
00mmφ、厚み15mmのポリエチレン管を成形し
た。
【0020】(実施例3)結晶性樹脂としてポリプロピ
レン〔徳山曹達社製、グレード名=RB610、MI=
0.1(但し230℃におけるホモポリマーの場合の測
定値)を使用し、30mmφ同方向2軸押出機により溶
融混練し、シート成形用金型(Tダイ)よりシート状体
を押出した後、冷却ロールで賦形し、厚み2mm、幅1
20mmのシート状の内層形成用シートを賦形した。
【0021】この内層形成用シートを引き続き移送しつ
つ、賦形ガイドを通過させて漸次断面が正方形の中空体
に賦形し、次いで、同じライン上に配設された50mm
φの単軸押出機とクロスヘッド型の角型管体成形用金型
を有する押出被覆装置に送り込み、内層と同じ樹脂に紫
外線吸収剤を0.1重量%添加した樹脂を、押出被覆し
て32mm角、厚み3mmの中空体(内装用電線被覆カ
バー)を成形した。
【0022】(比較例1)実施例1で使用した結晶性樹
脂を使用し、同形状のポリフッ化ビニリデン管を、特公
平4−25129号公報記載の方法で賦形した。即ち、
押出された管状体の表層部を、この樹脂の融解温度未満
(130℃)になるよう冷却し、次いで内層部がこの樹
脂の軟化温度未満になる迄、空冷と液冷を3回繰り返し
て管状体を成形した。
【0023】(比較例2)実施例2で使用した結晶性樹
脂を使用し、同形状のポリエチレン管を、特開平3−2
3923号公報記載の方法で賦形した。即ち、押出され
た管状体の表層部を、熱変形温度以下の温度(40℃)
に冷却し、次いで、管状体の内部からの伝導熱によって
管状体表層部の温度を熱変形温度以上で融点以下(11
0℃)に上げ、徐冷して管状体を成形した。
【0024】(比較例3)実施例3で使用した結晶性樹
脂を使用し、同形状の角形中空体を、特開平3−239
23号公報記載の方法で賦形した。即ち、押出された管
状体の表層部を、熱変形温度以下の温度(40℃)に冷
却し、次いで、管状体の内部からの伝導熱によって管状
体表層部の温度を熱変形温度以上で融点以下(140
℃)に上げ、徐冷して管状体を成形した。
【0025】上記各実施例及び比較例で得た管状体につ
いて、生産能力、成形歪みの程度について評価した。そ
の結果を表1に示す。尚、評価方法は次の通りである。
【0026】生産能力:1時間当たりの生産重量〔単位
kg〕. 歪み(円形管状体の場合):端部の変形量〔単位mm、
図1(イ)で示すd1−d2の値. 歪み(角形管状体の場合):一辺の最大変形量〔単位m
m、図1(ロ)で示すt1の値.
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果から明らかなように、各比較例
の場合の生産能力は、対応する各実施例の場合に比し約
半減しており、生産性に劣ることが明らかである。ま
た、製品の厚みが比較的薄い比較例3の場合を除き、各
比較例の場合の成形歪みは、対応する各実施例のものに
比し、約倍増していることが判る。
【0029】
【発明の効果】本発明の連続中空体の製造方法は、規定
の肉厚よりも薄い成形品をその都度冷却してそれを積層
する方法を採ったので、内外層での冷却温度差が小さく
なって、厚み方向での結晶化度の差が少なくなり、ヒケ
や変形等の程度が軽減されたものが得られる。
【0030】また、徐冷工程を必要としないので、通常
の肉厚成形品と変わらない成形速度を維持することがで
き、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で得られた中空体サンプルの
評価方法の説明図であり、(イ)は端部の変形状態を示
し、(ロ)は一辺の変形状態を示す。
【符号の説明】
d1 端部を除く外径寸法 d2 端部の外径寸法 t1 端部における1辺の最大変形寸法

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性樹脂からなる内層形成用連続中空
    体を一方向に移送しつつ、その外面に同組成の結晶性樹
    脂を用いて一回もしくは複数回の押出被覆を施し、外層
    を形成することを特徴とする連続中空体の製造方法。
JP6142927A 1994-06-24 1994-06-24 連続中空体の製造方法 Pending JPH081746A (ja)

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JP6142927A JPH081746A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 連続中空体の製造方法

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JP6142927A JPH081746A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 連続中空体の製造方法

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JPH081746A true JPH081746A (ja) 1996-01-09

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ID=15326877

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JP6142927A Pending JPH081746A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 連続中空体の製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006289791A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Exsym Corp インナーコア用リボン及び常温収縮チューブ用インナーコア

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006289791A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Exsym Corp インナーコア用リボン及び常温収縮チューブ用インナーコア
JP4705799B2 (ja) * 2005-04-11 2011-06-22 株式会社エクシム 常温収縮チューブ用インナーコア

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