JPH08174414A - 締付け用ネジ - Google Patents

締付け用ネジ

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JPH08174414A
JPH08174414A JP34117694A JP34117694A JPH08174414A JP H08174414 A JPH08174414 A JP H08174414A JP 34117694 A JP34117694 A JP 34117694A JP 34117694 A JP34117694 A JP 34117694A JP H08174414 A JPH08174414 A JP H08174414A
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JP
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ring
screw
tightening
operation ring
rotation
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JP34117694A
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English (en)
Inventor
Daijiro Nakamura
大治郎 中村
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Original Assignee
Power Tool Holders Inc
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Publication date
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Priority to US08/860,681 priority patent/US5871322A/en
Priority to AU44207/96A priority patent/AU699271B2/en
Priority to CA002204651A priority patent/CA2204651A1/en
Priority to BR9510458A priority patent/BR9510458A/pt
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】締付け力のロスを極力なくして、小さな回転入
力で強力な締付け力が得られて、手動操作で十分な締付
け力が得られ、回転工具の反動反力を有効に利用して、
締まり過ぎないで十分な締付け力が得られる締付け用ネ
ジを提供する。 【構成】フランジリング18が被取付け物42に接し、
ネジ部材11の回転が停止して締付け状態に入ると、操
作リング12の回転はボール13がネジ溝25,32を
転動することでネジ送りされ、このネジ送りによる操作
リングの移動で、規制リング16を介してフランジリン
グを押圧して被取付け工具を締付ける。操作リングのネ
ジ送りの回動は、摩擦抵抗が略零になり、操作リングの
回動力を損失無く有効にフランジリングに伝達できる。
被取付け物が使用されたときの反力はフランジリングに
伝達され、ドライメタルがスリップするまで、規制リン
グと操作リングとの間に、締付け方向の相対回動が生じ
て、相互の締付け力が増加され、より効果的に締付けら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ハンドグラ
インダの砥石やハンドソーの丸鋸のような回転工具を電
動工具の駆動軸に螺設された取付けネジ部(例えば雄ネ
ジ)に締付けるための締付け用ネジ(例えばナット)と
して使用し、手動の回転力で強力に締付け固定すること
のできる締付け用ネジに関する。
【0002】
【従来の技術】上述例の砥石や丸鋸のような回転工具を
電動工具の駆動軸に取付けるには、従来、駆動軸の端部
にフランジおよび雄ネジを形成し、この雄ネジ部分に回
転工具を嵌挿して、その外部に雌ネジを形成した締付け
用ネジ、例えばナットを螺合し、このナットをレンチの
ような倍力工具で締付けていた。
【0003】上述の電動工具はハンドタイプ(手持ち
形)であるため、上述のようにレンチで締付けるとき電
動工具の姿勢が不安定となり、作業性が悪い。そこで、
前述の締付け用のナットを手動操作の回動のみで取付け
ができれば、作業性が極めて向上する。しかも、回転工
具の使用による反動反力を利用して締付けるとなお有効
である。
【0004】しかし、ナットを手動操作で回転した場
合、上述の雄ネジとナットの雌ネジとのネジ部分の摩擦
抵抗により締付け力にロスが生じて、手動の操作力を十
分に締付け力として作用させることができない問題点を
有し、また、回転工具の反動反力をそのまま利用すると
締まり過ぎて取り外しができない問題点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、締付け力
のロスを極力なくして、小さな回転入力で強力な締付け
力が得られて、手動操作で十分な締付け力が得られ、さ
らに、回転工具の反動反力を有効に利用して、締まり過
ぎないで十分な締付け力を得ることができる締付け用ネ
ジの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、軸芯部に被取付けネジ部に螺合する雌ネジま
たは雄ネジのネジ部を形成し、外周面に軸状外周部を形
成したネジ部材と、上記ネジ部材の軸状外周部にその内
周部を嵌挿し、外部より回転力を入力する操作リング
と、上記操作リングと対向して前記ネジ部材の軸状外周
部に回転自在で軸芯方向に若干の移動を許容して嵌着
し、被取付け物と接するフランジリングとを備え、前記
ネジ部材と操作リングの嵌挿する内外周面の相互に同一
ネジピッチのネジ溝を刻設して、該ネジ溝に複数のボー
ルを介装し、前記操作リングとフランジリングとの間
に、ネジ部材に対して軸芯方向に若干の移動が自在で回
転を阻止した規制リングを介装し、上記規制リングと操
作リングとの間に、上記操作リングを設定した締付け範
囲の回動を許容して初期位置に復帰させる付勢手段を介
装し、前記規制リングとフランジリングとの間に、これ
ら相互に接して所定の摩擦抵抗を付与するドライメタル
を介装した締付け用ネジであることを特徴とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記操作リングと規
制リングとの間に、スラストベアリングを介装した締付
け用ネジであることを特徴とする。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記ボールはネジ部
材と操作リングとの相互のネジ溝間に介装した保持リン
グに保持させると共に、ネジピッチ方向の隣接ボールの
相互がネジピッチ方向に位置をずらさせて離間配置した
締付け用ネジであることを特徴とする。
【0009】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成に併せて、前記操作リングと規
制リングとの間に、スラストベアリングを介装し、上記
スラストベアリングと規制リングとの間に、節度リング
を介装し、該節度リングと操作リングとの相互の対向面
に、一方の円周上に凹凸部を形成し、他方に上記凹凸部
と付勢状態で接してスリップ可能な接触部を形成した締
付け用ネジであることを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の請求項1記載の締付け用ネジは、ネ
ジ部材のネジ部を被取付けネジ部に螺合して操作リング
を回動すると、フランジリングが被取付け物に接するま
では、各構成要素の組付け抵抗で一体となって、単一の
ネジ部材と等価に回動する。そして、フランジリングが
被取付け物に接し、ネジ部材の回転が停止して締付け状
態に入ると、操作リングの回転はボールがネジ溝を転動
することでネジ送りされ、このネジ送りによる操作リン
グの移動は、規制リングを介してフランジリングを押圧
することになるので、この押圧力が被取付け物に対する
締付け力となる。さらに、上述の操作リングのネジ送り
時の該操作リングの回動は、ボールがネジ溝を転動する
ことで、摩擦抵抗が略零になり、操作リングの回動力を
損失無く有効にフランジリングに伝達することができ
る。
【0011】上述のようにして被取付け物が固定され、
この被取付け物が使用されるとき、その使用の抵抗によ
る反動反力がフランジリングに伝達され、これを締付け
方向に回動させる。この反力回動は、ドライメタルがス
リップするまで、該ドライメタルを介して規制リングに
伝達され、この規制リングと操作リングとの間に、締付
け方向の相対回動が生じて、相互の締付け力が増加さ
れ、この増加された締付け力(増し締め)により、より
効果的な締め付けが得られる。
【0012】しかし、ドライメタルの摩擦係数の設定以
上の反力回動があるときは、このドライメタルとフラン
ジリングとの間でスリップが生じるので、締まり過ぎる
ことが防止される。
【0013】締付け用ネジを取外すときは、操作リング
を前述とは逆方向に回動することで、該操作リングによ
りフランジリングの押圧が解除できて、締付けを緩める
ことができ、その後は単一のネジ部材として取外すこと
ができる。なお、上述の緩め時に操作リングを逆転した
ときも、ボールがネジ溝を転動するので、回転力の損失
がない。また、フランジリング側に対する操作リングの
負荷が取除かれると、操作リングは付勢手段でネジ部材
に対する初期位置に復帰する。
【0014】この発明の請求項2記載の締付け用ネジ
は、上記請求項1記載の発明の作用に併せて、操作リン
グと規制リングとの間の摩擦抵抗を略零にして、操作リ
ングの回動力を損失無く有効にフランジリングに伝達す
ることができる。
【0015】この発明の請求項3記載の締付け用ネジ
は、上記請求項1記載の発明の作用に併せて、ボールの
位置が保持リングで確保され、円滑なボールの転動を得
る。
【0016】この発明の請求項4記載の締付け用ネジ
は、上記請求項1記載の発明の作用に併せて、操作リン
グが締付け状態に入ると、操作リング間の押圧を節度リ
ングも受けて回動が停止され、この停止で、操作リング
と節度リングとの間に相対回動が生じ、凹凸部と接触部
とのスリップで節度と節度音が発生し、この節度と節度
音で締付け状態を確認する。
【0017】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、フランジリングが被取付け工具に接し、ネジ部材の
回転が停止して締付け状態に入ると、操作リングのネジ
送り時の該操作リングの回動は、ボールがネジ溝を転動
することで、摩擦抵抗が略零になり、操作リングの回動
力を損失無く有効にフランジリングに伝達することがで
き、小さい回転力でも強力に締付け固定することがで
き、手動の操作力を十分に締付け力として作用させるこ
とができる。
【0018】しかも、ドライメタルの介装により、被取
付け物の反力回動による増加された締付け力(増し締
め)により、より効果的な締め付けが得られる。
【0019】さらに、ドライメタルの摩擦係数の設定以
上の反力回動があるときは、このドライメタルとフラン
ジリングとの間でスリップが生じるので、締まり過ぎる
ことが防止される。
【0020】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果に併せて、前述の締付け
状態時の操作リングと規制リングとの摩擦抵抗をスラス
トベアリングで略零にするので、該部分での回転力の損
失がなく、より効率よく有効に手動のような小さい操作
力を締付け力として十分作用させることができる。
【0021】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果に併せて、保持リングの
ボールの間隔をネジ溝のネジピッチ方向の隣接ボールの
相互がネジピッチ方向に位置をずらさせて離間配置した
ので、ネジ溝のネジピッチがボールの直径より小さくで
きて、ネジ溝のリード角が小さくでき、これによって、
より大きな操作力の倍力増幅が得られ、有効な締付けが
得られる。
【0022】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果に併せて、操作リングが
締付け状態に入ると、操作リングと節度リングとの間の
相対回動で、凹凸部と接触部とがスリップして節度と節
度音が発生し、この節度と節度音で締付け状態を確認す
ることができる。
【0023】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。
【0024】図面は締付け用ネジを示し、図1、図2に
おいて、締付け用ネジ10は、概ね筒状のネジ部材1
1、リング状の操作リング12、ボール13を保持した
円筒状の保持リング14、円板状の節度リング15、円
板状の規制リング16、円板状のドライメタル17、リ
ング状のフランジリング18を備えている。
【0025】上述のネジ部材11の該端部には鍔部20
を形成し、この鍔部20の外側面の所定の位置にはレン
チの係合穴21を形成している。該ネジ部材11の軸芯
部には雌ネジ22を形成し、また、鍔部20の内側の軸
状外周部には前述のボール13を転動させるための円弧
状のネジ溝23を形成し、さらにその外側には前述の規
制リング16と嵌合するスプライン溝24と、止めリン
グ25を係止するリング溝26を形成している。なお、
27はシールのためのOリングである。
【0026】前述の操作リング12は回動力を入力する
リングであって、前述のネジ部材11の軸状外周部に嵌
挿し、外周面には滑り止のローレット30を形成し、外
側面には前述のネジ部材11の鍔部20が嵌入する凹部
31を形成して前述のOリング27を介装し、また、内
周面部には前述のネジ溝23と同一ネジピッチであっ
て、前述のボール13が転動するための円弧状のネジ溝
32を形成し、また、内側面にはスラストベアリング3
3を収納する凹部34を形成し、これに収納するスラス
トベアリング33は前述の節度リング15の側面と接触
する。なお、35は後述するスプリング36の収納溝で
ある。また、前述のネジ溝23,32は円弧状でなく通
常の三角状であるもよい。
【0027】前述のボール13はその複数個が所定の間
隔を隔てて保持リング14に回動可能に保持され、さら
に、ボール13はネジピッチ方向の隣接ボール13,1
3の相互がネジピッチ方向に重なることなく位置をずら
せて離間配置しており、この様に構成することでネジピ
ッチの幅をボール13の直径より小さく形成できるよう
にしている。なお、ネジ溝23,32のリード角は、前
述のネジ部材11の雌ネジ22のリード角よりも小さく
設定し、さらに、該リード角は角1.5度以下に形成す
ると振動に基づく緩みがない点で好ましい。
【0028】図4にも示すように、前述の操作リング1
2の内側内周面には凹凸部37を形成し、この凹凸部3
7には節度リング15の外周部の3箇所の位置に形成し
た接触部38を係合させている。上述の接触部38は該
節度リング15から細長い首を介して形成することで弾
性を有し、この弾性で接触部38は前述の凹凸部37に
付勢して接触し、これら凹凸部37と接触部38との相
互が回動すると、接触部38が凹部に係合することで、
操作リング12の回動に節度を得ると共に、節度音を発
生する。
【0029】上述の操作リング12の収納溝35にはス
トッパ39を有し、このストッパ39は収納溝35に収
納されるスプリング36の両端を規制する。このスプリ
ング36の中間部には、図5にも示すように、前述の規
制リング16に形成した規制片40を嵌入し、操作リン
グ12の締付け負荷がなくなったとき、該操作リング1
2を初期位置に復帰できるように付勢している。
【0030】上述の規制リング16は、その内周面にス
プライン溝41を形成して、前述のネジ部材11のスプ
ライン溝24と嵌合し、該ネジ部材11の軸芯方向への
若干の移動が許容されるも、回動が阻止された状態でネ
ジ部材11に嵌着される。
【0031】円板状のドライメタル17は、その表面の
摩擦係数が設定された所定の値に設定させ、この値は回
転工具42の反動により回動をネジ溝23,32による
操作リング12の締まり過ぎにならない値まで伝達し、
それ以上の回動に対してはスリップする値に設定してい
る。
【0032】前述のフランジリング18はネジ部材11
のスブライン溝24の端部に回動と若干の軸芯方向の移
動が自在に嵌着され、その外側面は回転工具42に締付
けの押圧力を付与する。
【0033】電動工具の駆動軸43の軸端には取付け用
の雄ネジ44を刻設して、この雄ネジ44にインナフラ
ンジ45を介して回転工具42を嵌挿し、前述のように
構成した締付け用ネジ10で取付け固定する。
【0034】すなわち、駆動軸43の雄ネジ44にネジ
部材11の雌ネジ22を螺合して取付ける。フランジリ
ング18が回転工具42に接していない状態、換言すれ
ば、該フランジリング18に負荷が掛かっていない状態
では、締付け用ネジ10の各構成要素の組付け負荷で一
体となって回動し、あたかも単一のナットのように螺着
される。
【0035】フランジリング18が回転工具42の側面
に当接して回転が止まると、同時にネジ部材11の回動
も停止し、この状態で締付け状態に入る。すなわち、こ
の状態からさらに操作リング12を締付け方向に回動す
ると、保持リング14に保持されたボール13がネジ溝
23.32を転動し、操作リング12はネジ送りされ
る。しかも、このボール13の転動は摩擦抵抗が略零に
なるので、操作リング12の回動はその操作力の損失無
く有効に伝達される。
【0036】上述の操作リング12のネジ送りは、スラ
ストベアリング33を介して節度リング15、規制リン
グ16、ドライメタル17を押圧し、さらにフランジリ
ング18を押圧することで、回転工具42を締付け固定
する。
【0037】なお、前述のようの操作リング12が締付
け状態に入ると、規制リング16が回動しないので、操
作リング12が回動したときスプリング36は締付け方
向側に圧縮される。
【0038】上述のようにして、操作リング12を締付
けたとき、操作リング12の移動量は軸芯方向でわずか
0.5mm以内で、回転角度としては90度前後に設定で
きる。さらに、操作リング12の回動は前述のように操
作力の損失がなく有効に伝達されるため、小さい回転力
(操作力)で強力な締付け固定が得られ、手動操作で十
分な締付けが得られる。
【0039】また、操作リング12の回動に対する節度
リング15との摩擦は、スラストベアリング33の介装
により略零になるので、この部分での力の損失がなく操
作リングの回動をより効果的に作用させることができ
る。
【0040】前述のようにして、操作リング12が締付
け状態から回動すると、この時点では節度リング15は
押圧力を受けて停止しているので、操作リング12との
間で相対回動が生じ、操作リング12の内周面部の凹凸
部37…は節度リング15の接触部38を乗り越えて回
動することになり、乗り越えるたびに操作リング12に
は節度とその節度音が得られ、これらの感触により締付
け状態にあることが操作する者に確認することができ
る。
【0041】上述のようにして回転工具42が固定さ
れ、この回転工具42が使用されるとき、その使用の抵
抗による反動反力がフランジリング18に伝達され、こ
れを締付け方向に回動させる。この反力回動は、ドライ
メタル17がスリップするまで、該ドライメタル17、
規制リング16を介して節度リング15に伝達され、こ
の節度リング15と操作リング12との間に、締付け方
向の相対回動が生じて、相互の締付け力が増加され、こ
の増加された締付け力(増し締め)により、より効果的
な締め付けが得られる。しかし、ドライメタル17の摩
擦係数の設定以上の反力回動があるときは、このドライ
メタル17とフランジリング18との間でスリップが生
じるので、締まり過ぎることが防止される。
【0042】上述のように取付けられた締付け用ネジ1
0を取外すときは、操作リング12を緩め方向に回動す
る。この回動もフランジリング18が回転工具42に接
している間は、ネジ溝23,32とボール13による操
作リング12のネジ送りが行われる。また、このネジ送
りもボール13の転動により略零の摩擦抵抗であるた
め、手動による小さい回動力を有効に伝達して締付けを
緩めることができる。
【0043】また、フランジリング18の締付けが緩む
と、締付け用ネジ10は各構成要素の組付け抵抗により
一体となって回動し、操作リング12の回動がネジ部材
11の回動となって、該ネジ部材11の雌ネジ22を駆
動軸43の雄ネジ44より外すことができる。
【0044】さらに、操作リング12の締付け負荷が解
除されると、圧縮されたスプリング36の弾性力で、操
作リング12は規制リング16に対して初期の締付け待
機位置に復帰される。
【0045】上述の実施例によれば、フランジリング1
8が回転工具42に接し、ネジ部材11の回転が停止し
て締付け状態に入ると、操作リング12のネジ送り時の
該操作リング12の回動は、ボール13がネジ溝23.
32を転動することで、摩擦抵抗が略零になり、操作リ
ング12の回動力を損失無く有効にフランジリング18
に伝達することができ、小さい回転力でも強力に締付け
固定することができ、手動の操作力を十分に締付け力と
して作用させることができる。
【0046】しかも、ドライメタル17の介装により、
回転工具42の反力回動による増加された締付け力(増
し締め)により、より効果的な締め付けが得られる。
【0047】さらに、ドライメタル17の摩擦係数の設
定以上の反力回動があるときは、このドライメタル17
とフランジリング18との間でスリップが生じるので、
締まり過ぎることが防止される。
【0048】さらに、前述の締付け状態時の操作リング
12と規制リング16との摩擦抵抗をスラストベアリン
グ33で略零にするので、該部分での回転力の損失がな
く、より効率よく有効に手動のような小さい操作力を締
付け力として十分作用させることができる。
【0049】さらに、保持リング14のボール13の間
隔をネジ溝23.32のネジピッチ方向の隣接ボール1
3の相互がネジピッチ方向に位置をずらさせて離間配置
したので、ネジ溝23,32のネジピッチがボール13
の直径より小さくできて、ネジ溝23,32のリード角
が小さくでき、これによって、より大きな操作力の倍力
増幅が得られ、有効な締付けが得られる。
【0050】さらに、操作リング12が締付け状態に入
ると、操作リング12と節度リング15との間の相対回
動で、凹凸部37と接触部38とがスリップして節度と
節度音が発生し、この節度と節度音で締付け状態を確認
することができる。
【0051】この発明の構成と、上述の実施例のとの対
応において、この発明の付勢手段は、実施例の規制リン
グ16の規制片40とスプリング36に対応するも、こ
の発明の構成は上述の実施例の構成のみに限定されるも
のではない。例えば、ネジ部材11の雌ネジ22に替え
て雄ネジを形成するもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 締付け用ネジの断面図。
【図2】 中心線より上部を断面にした分解図。
【図3】 保持リングの一部省略の展開図。
【図4】 図1のA−A線断面図。
【図5】 節度リングの平面図。
【符号の説明】
10…締付け用ネジ 11…ネジ部材 12…操作リング 13…ボール 14…保持リング 15…節度リング 16…規制リング 17…ドライメタル 18…フランジリング 23,32…ネジ溝 33…スラストベアリング 36…スプリング 37…凹凸部 38…接触部 40…規制片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸芯部に被取付けネジ部に螺合する雌ネジ
    または雄ネジのネジ部を形成し、外周面に軸状外周部を
    形成したネジ部材と、上記ネジ部材の軸状外周部にその
    内周部を嵌挿し、外部より回転力を入力する操作リング
    と、上記操作リングと対向して前記ネジ部材の軸状外周
    部に回転自在で軸芯方向に若干の移動を許容して嵌着
    し、被取付け物と接するフランジリングとを備え、前記
    ネジ部材と操作リングの嵌挿する内外周面の相互に同一
    ネジピッチのネジ溝を刻設して、該ネジ溝に複数のボー
    ルを介装し、前記操作リングとフランジリングとの間
    に、ネジ部材に対して軸芯方向に若干の移動が自在で回
    転を阻止した規制リングを介装し、上記規制リングと操
    作リングとの間に、上記操作リングを設定した締付け範
    囲の回動を許容して初期位置に復帰させる付勢手段を介
    装し、前記規制リングとフランジリングとの間に、これ
    ら相互に接して所定の摩擦抵抗を付与するドライメタル
    を介装した締付け用ネジ。
  2. 【請求項2】前記操作リングと規制リングとの間に、ス
    ラストベアリングを介装した請求項1記載の締付け用ネ
    ジ。
  3. 【請求項3】前記ボールはネジ部材と操作リングとの相
    互のネジ溝間に介装した保持リングに保持させると共
    に、ネジピッチ方向の隣接ボールの相互がネジピッチ方
    向に位置をずらさせて離間配置した請求項1記載の締付
    け用ネジ。
  4. 【請求項4】前記操作リングと規制リングとの間に、ス
    ラストベアリングを介装し、上記スラストベアリングと
    規制リングとの間に、節度リングを介装し、該節度リン
    グと操作リングとの相互の対向面に、一方の円周上に凹
    凸部を形成し、他方に上記凹凸部と付勢状態で接してス
    リップ可能な接触部を形成した請求項1記載の締付け用
    ネジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007098521A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Makita Corp 固定ナット
JP2015163422A (ja) * 2014-01-30 2015-09-10 株式会社マキタ 切断機

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