JPH0552361U - 正逆回転型トルクリミッタ - Google Patents
正逆回転型トルクリミッタInfo
- Publication number
- JPH0552361U JPH0552361U JP10627091U JP10627091U JPH0552361U JP H0552361 U JPH0552361 U JP H0552361U JP 10627091 U JP10627091 U JP 10627091U JP 10627091 U JP10627091 U JP 10627091U JP H0552361 U JPH0552361 U JP H0552361U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reverse rotation
- sphere
- groove
- torque limiter
- torque
- Prior art date
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- Pending
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- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、正逆回転型トルクリミッタに関
し、特に、正転と逆転によりトリップトルクを異ならし
めることを特徴とする。 【構成】 本考案による正逆回転型トルクリミッタは、
筺体(2)に回転自在に設けられた入力体(3)の回転
板(4)に形成された複数のV溝(6)と、前記回転板
(4)に対向しばね(8)を介して軸方向に付勢された
回転押板(7)と、前記各V溝(6)に設けられ前記回
転押板(7)により付勢された球体(5)と、前記筺体
(2)に回転自在に設けられ前記球体(5)を前記V溝
(6)に位置規制するための球体規制体(12)を有す
る出力体(15)とを備え、前記球体(5)を介して前
記入力体(3)のトルクを前記出力体(15)に伝達す
るようにした正逆回転型トルクリミッタにおいて、前記
V溝(6)の各斜面(6a,6b)の傾斜角(θ1,
θ2)を互いに異ならせる構成である。
し、特に、正転と逆転によりトリップトルクを異ならし
めることを特徴とする。 【構成】 本考案による正逆回転型トルクリミッタは、
筺体(2)に回転自在に設けられた入力体(3)の回転
板(4)に形成された複数のV溝(6)と、前記回転板
(4)に対向しばね(8)を介して軸方向に付勢された
回転押板(7)と、前記各V溝(6)に設けられ前記回
転押板(7)により付勢された球体(5)と、前記筺体
(2)に回転自在に設けられ前記球体(5)を前記V溝
(6)に位置規制するための球体規制体(12)を有す
る出力体(15)とを備え、前記球体(5)を介して前
記入力体(3)のトルクを前記出力体(15)に伝達す
るようにした正逆回転型トルクリミッタにおいて、前記
V溝(6)の各斜面(6a,6b)の傾斜角(θ1,
θ2)を互いに異ならせる構成である。
Description
【0001】
本考案は、正逆回転型トルクリミッタに関し、特に、正転と逆転によりトリッ プトルクを異ならしめるための新規な改良に関する。
【0002】
一般的な正逆回転型トルクリミッタ1は、図2に示すように、筺体2を有して おり、この筺体2内には、筺体2の内側で回転自在に支持され外部の動力装置( 図示せず)に接続される入力体3を備えている。この入力体3は軸体を構成する と共に、その端部にはディスク状の回転板4が設けられている。この回転板4の 表面には、複数の球体5を収容する複数のV溝6が形成されている(図3参照) 。
【0003】 前記V溝6に配置された前記球体5は、回転板4に対向して配置された回転押 板7により、前記V溝6に向けて付勢されている。前記回転押板7は、球体5を 付勢するためのばね8を有し、このばね8の後端には軸受9の外レースに連接さ れたばね支持部10が配置されている。前記軸受9の内レースには、入力体3に 螺着され軸線方向に摺動自在をなすトルク調整部材11が連接されている。従っ て、前記回転押板7と前記トルク調整部材11とは、軸受9を介して回動自在に 構成されている。
【0004】 前記回転板4と前記回転押板7との間には、球体5を前記V溝6に位置規制す るための球体規制体12が介挿されている。この球体規制体12は、図3の2点 鎖線で示すように、環状のディスク体を構成すると共に、その外周には、球体6 を両側から位置規制するための切欠き部13が形成されている。前記球体規制体 12は、ボルト14により出力体15に連結されており、この出力体15は、筺 体2内で回転自在に支持されると共に、出力を外部に伝達するための連結部15 aを有している。
【0005】 ここで、前記各V溝6は、図3に示すように、回転板4の外周に配置されてい ると共に、図4に示すように、球体5と接触し且つ支持するための斜面6a,6 bを有している。これら斜面6a,6bは、前記入力体3の正転と逆転で出力体 15から出力されるトルクを同じにするために、同じ傾斜角θをもって形成され ている。
【0006】 また、前記トルク調整部材11の軸方向の移動により、前記ばね8が回転押板 7を付勢する力を調整することができ、このことが、球体5とV溝6の斜面6a ,6bの接触圧に影響を与え、結果的に球体5の回転を抑止させることになる。 この抑止力が入力体3と出力体15とを連結させ、トルクを伝達させている。
【0007】 ここで、トルク調整部材11の移動により、任意の最大出力トルクを設定する と、ばね8により前記球体5に所定の抑止力が発生する。その状態で前記入力体 3を回転させると、球体5は自転せず、球体規制体12により規制されつつ前記 球体規制体12を介して、入力体3と出力体15とが一緒に回転し、入力体3の トルクを出力体15に伝達する。そして、前記出力体15から出力されるトルク が、設定された最大出力トルクを越えた場合、球体5の抑止力を越えてしまうで 、球体5はV溝6の斜面6a,6b上で滑り始め、設定された以上の最大出力ト ルクを前記出力体15に伝達せず、その結果、出力体15の最高出力トルクが規 制されることになる。
【0008】
従来の正逆回転型トルクリミッタは、以上のように構成されていたため、次の ような課題が存在していた。 すなわち、従来のトルクリミッタは、V溝の各傾斜角が同一であるため、正転 、逆転時に球体5で生じるトリップトルクが同一であり、例えば、ボルト締め及 び緩め動作において、正逆異なるトリップトルクを必要とする場合、このような 要求に応じることができなかった。
【0009】 本考案は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、一回の 最大出力トルクの設定で、正転と逆転によりトリップトルクを異ならしめるよう にした正逆回転型トルクリミッタを提供することを目的とする。
【0010】
本考案による正逆回転型トルクリミッタは、筺体に回転自在に設けられた入力 体の回転板に形成された複数のV溝と、前記回転板に対向しばねを介して軸方向 に付勢された回転押板と、前記各V溝に設けられ前記回転押板により付勢された 球体と、前記筺体に回転自在に設けられ前記球体を前記V溝に位置規制するため の球体規制体を有する出力体とを備え、前記球体を介して前記入力体のトルクを 前記出力体に伝達するようにした正逆回転型トルクリミッタにおいて、前記V溝 の各斜面の傾斜角を互いに異なる構成としたものである。
【0011】
本考案による正逆回転型トルクリミッタにおいては、ばねで付勢された回転押 板が球体を所定の抑止力をもってV溝に押付け、その状態で前記入力体を回転さ せると、球体は回転せず回転押板により付勢規制させつつ、球体規制体を介して 、前記入力体と前記出力体とを一緒に回転させて、入力体のトルクを出力体に伝 達する。そして、前記出力体から出力されるトルクが、設定された最大出力トル クを越えた場合、球体の抑止力を越えてしまうで、球体はV溝の異なる傾斜角の 斜面上で滑り始め、設定された以上の最大トルクを前記出力体に伝達せず、その 結果、出力体からの最大出力トルクが規制され、正逆転時のトリップトルクを異 ならせることができる。
【0012】
以下、図面と共に本考案による正逆回転型トルクリミッタの好適な実施例につ いて詳細に説明する。 なお、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明し、従来 の構成と同じ部分については図2を参照しつつ簡単な説明するに留どめる。
【0013】 本考案の正逆回転型トルクリミッタは、筺体2内に回転自在に収容された入力 体3を有し、この入力体3の端部には回転板4が設けられている。この回転板4 の対向側には、ばね8を介して軸方向に付勢された回転押板7が配置されている 。この回転押板7と前記回転板4との間には鋼製の球体5が複数個配置されてい る。各球体5は、回転板4の表面に形成されたV溝6内に収容されていると共に 、V溝6を形成する斜面6a,6bに接触して配置されている。
【0014】 図1に示すように、本考案のトルクリミッタに形成されたV溝6は、傾斜角の 異なる2つの斜面6a,6bから構成されている。前記斜面6aは、傾斜角θ1 で形成され、前記斜面6bは、傾斜角θ1よりも小さな傾斜角θ2で形成されてい る。
【0015】 ここで、トルク調整部材11を軸線方向に移動させ、ばね8による回転押板7 の付勢力を調整し、出力体15の最大出力トルクを設定する。この場合の回転押 板7が球体5を押圧する荷重をPとすると、球体7が出力体15へ伝えるトリッ プトリップTは以下の式で表される。 T=P・tan(θ+φ0)・R1 ただしθ:斜面6a,6bの傾斜角θ1又はθ2 φ0:球体と斜面との静止摩擦角 R1:球体の半径
【0016】 上記式により、θの値を大きくするとトリップトルクTは大きくなり、その結 果、同じ荷重Pでも、傾斜角を大きくすることにより球体7が出力体へ伝達する 最大出力トルクを大きくすることができ、そのため、正逆方向のトリップトルク を異ならせることができる。
【0017】 そこで、ボルトの締め付け/緩めに本考案の正逆回転型トルクリミッタを利用 する場合、ボルトを締め付ける正転(矢印A方向)のときに、球体5を介して、 傾斜角の小さな斜面6bに荷重Pが加わるように斜面6bを形成し、ボルトを緩 める逆転(矢印B方向)のときに、球体5を介して、傾斜角の大きな斜面6aに 荷重Pが加わるように斜面6aを形成すると好適である。
【0018】 換言すれば、球体5を同じ荷重Pで付勢する場合、傾斜角を大きくすると球体 5の抑止力が大きくなり、傾斜角を小さくすると球体5の抑止力が小さくなる。 従って、入力体3の回転によって球体5が押し付けられる側の斜面の傾斜角を大 きくするにつれて、球体5を介して伝達される最大出力トルクを上げることがで きる。
【0019】
本考案による正逆回転型トルクリミッタは、以上のように構成されているため 、次のような効果を得ることができる。 すなわち、回転板に形成したV溝の斜面の傾斜角を異ならせることにより、一 回の最大出力トルクの設定で、正転と逆転により生じる最大出力トルクを異なら しめて、正転と逆転とでトリップトルクを変えることができ、ボルト締め/緩め 作業に代表されるような正逆回転でトリップトルクを変化させたい場合に有効で ある。
【図1】本考案の正逆回転型トルクリミッタの要部であ
るV溝を示す断面図である。
るV溝を示す断面図である。
【図2】正逆回転型トルクリミッタを示す断面図であ
る。
る。
【図3】正逆回転型トルクリミッタの回転板を示す正面
図である。
図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿い従来のV溝を示す断
面面である。
面面である。
θ1,θ2 傾斜角 1 正逆回転型トルクリミッタ 2 筺体 3 入力体 4 回転板 5 球体 6 V溝 6a 斜面 6b 斜面 7 回転押板 8 ばね 12 球体規制体 15 出力体
Claims (1)
- 【請求項1】 筺体(2)に回転自在に設けられた入力
体(3)の回転板(4)に形成された複数のV溝(6)
と、前記回転板(4)に対向しばね(8)を介して軸方
向に付勢された回転押板(7)と、前記各V溝(6)に
設けられ前記回転押板(7)により付勢された球体
(5)と、前記筺体(2)に回転自在に設けられ前記球
体(5)を前記V溝(6)に位置規制するための球体規
制体(12)を有する出力体(15)とを備え、前記球
体(5)を介して前記入力体(3)のトルクを前記出力
体(15)に伝達するようにした正逆回転型トルクリミ
ッタにおいて、 前記V溝(6)の各斜面(6a,6b)の傾斜角
(θ1,θ2)を互いに異なる構成としたことを特徴とす
ることを特徴とする正逆回転型トルクリミッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10627091U JPH0552361U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 正逆回転型トルクリミッタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10627091U JPH0552361U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 正逆回転型トルクリミッタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0552361U true JPH0552361U (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=14429396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10627091U Pending JPH0552361U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 正逆回転型トルクリミッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0552361U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007002961A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Tsubaki Emerson Co | 機械式過負荷保護装置 |
JP2013107195A (ja) * | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Hexagon Metrology Sas | インデックス付き固定アームを含む測定装置 |
CN113685456A (zh) * | 2020-05-19 | 2021-11-23 | 株式会社日立大厦系统 | 机器人的动力传递机构以及使用该动力传递机构的机器人 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP10627091U patent/JPH0552361U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007002961A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Tsubaki Emerson Co | 機械式過負荷保護装置 |
JP2013107195A (ja) * | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Hexagon Metrology Sas | インデックス付き固定アームを含む測定装置 |
CN113685456A (zh) * | 2020-05-19 | 2021-11-23 | 株式会社日立大厦系统 | 机器人的动力传递机构以及使用该动力传递机构的机器人 |
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