JPH08174195A - 製鋼工程における取鍋操作方法 - Google Patents

製鋼工程における取鍋操作方法

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JPH08174195A
JPH08174195A JP32643394A JP32643394A JPH08174195A JP H08174195 A JPH08174195 A JP H08174195A JP 32643394 A JP32643394 A JP 32643394A JP 32643394 A JP32643394 A JP 32643394A JP H08174195 A JPH08174195 A JP H08174195A
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Japan
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ladle
lid
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pot lid
pan
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Application number
JP32643394A
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English (en)
Inventor
Nobuhide Aoki
伸秀 青木
Hiroshi Ikenaga
寛 池永
Shintaro Matsumoto
伸太郎 松本
Hisanori Ando
寿憲 安藤
Ryosuke Iki
良輔 壱岐
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 転炉401の近くに#1鍋蓋脱着装置10
0、真空脱ガス設備403の近くに#2鍋蓋脱着装置1
01、取鍋整備場407に#3鍋蓋脱着装置60を配置
し、工程の大部分において鍋蓋を被せる。 【効果】 工程のほとんどにおいて鍋蓋を被せたので、
取鍋からの熱放散及びガスの飛散を防止でき、空の取鍋
にも鍋蓋を被せたので耐火材の温度降下を抑えることが
できしかも良好な排滓性を確保でき、外から不純物が取
鍋内へ侵入する心配がない。従って、耐火材の寿命を延
ばせ、鋼の製造コストを下げることができ、鋼の品質を
高めることができ、しかも製鋼ヤード内の空気の汚れ及
び温度上昇を抑えるので作業環境が良くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製鋼工程における取鍋操
作方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図31(a)〜(e)は製鋼工程におけ
る取鍋のフロー説明図であり、例えば製鋼工程におい
て、(a)に示す通りに転炉501から溶鋼502を溶
融金属容器の1種である取鍋503へ移す。この取鍋5
03は上部を開放した鋼製ケース504の内部に耐火材
505を貼り、底にシリンダ506及びゲート507の
付いたノズル508を備え、側面に支軸509,509
を突設したものである。これら支軸509,509はク
レーンで吊上げたり、台車の軸受台に支承される突起で
ある。
【0003】溶鋼502を満たした取鍋503は台車や
クレーンで移動され、(b)に示す二次精錬を実施す
る。転炉501でなされる精錬を一次精錬といい、製鋼
工程後半に実施されるものを二次精錬という。二次精錬
にはフラックスをランスで吹込んで溶鋼中の介在物を浮
上させる「インジェクション」や(b)に示す真空脱ガ
ス設備510による「真空精錬」やフラックスや添加合
金をワイヤの形態で溶鋼へ投入する「ワイヤフィーダ成
分調整」など多数のプロセスがある。
【0004】二次精錬後、(c)に示す通りに取鍋50
3を連続鋳造設備512の上方に臨ませ、ゲート507
を開けて溶鋼502を流下させる。(d)は取鍋503
の底に溜まったノロをノロ受け514へ排出する作業を
示し、これを排滓作業と言う。(e)は取鍋503の内
貼り耐火材505の損傷を検査する工程である。この
後、取鍋503を(a)に戻す。以上の説明は、取鍋5
03の理解を容易にするために1例を示したもので、取
鍋503の使用方法はこの例に限るものではない。
【0005】ところで、上記フローから明らかなよう
に、取鍋503は上部が開放されているために熱エネル
ギーが失われる。そこで、取鍋503に保温蓋を被せる
という技術が例えば実公昭59−42208号公報
「取鍋の保温蓋外止め構造」及び実開昭62−113
855号公報「溶融金属容器の保温蓋連結構造」で公表
されている。これら及びの要部を抜き書きしたもの
を次図で示し、この図に基づいて,の要旨を説明す
る。ただし、便宜上、符号は振り直してある。
【0006】図32は従来の取鍋の保温蓋外止め構造図
(上記の第2図相当)であり、取鍋520の外面上部
から停止板521を斜め下方へ延出し、この停止板52
1の下面に傾斜凹部522を設け、この傾斜凹部522
に保温蓋524側の掛合体525に引っ掛ける構造と
し、且つ、傾斜凹部522に係合した掛合体525を自
重で出没するストッパー526で抜け止め防止したこと
を特徴とする。即ち、図を反時計方向へ傾けると、実線
で示した掛合体525が想像線で示した位置まで移動
し、更に傾動を135゜程度まで強めるとストッパー5
26が自重で滑り落ちて先端が係止板521に至り、掛
合体525の傾斜凹部522からの抜け止めを図るとい
うものである。
【0007】図33は従来の溶融金属容器の保温蓋連結
構造図(上記の第7図(c)相当)であり、取鍋53
0の側面上部に受座531を突設し、この受座531に
レ字溝532を開け、このレ字溝532の縦向き溝53
3を通じて上から蓋535側のピン536を差込み、傾
動時にはレ字溝532の傾斜溝534にピン536を収
納することでこのピン536の受座531からの脱落を
防止する。更に、万一のために縦向き溝533の上部開
口をストッパ部材537で塞ぐ構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記は、取鍋520
が縦向き(非傾動)状態のときに蓋524を外そうとす
ると、停止板521に掛合体525が当ってしまう。即
ち、簡単に蓋524を外すことはできない。
【0009】上記は、蓋535を外そうとするとレ字
溝532中のピン536は、縦向き溝533と傾斜溝5
34の両方へ進入する可能性がある。即ち、取鍋530
が僅かに傾動したり、または蓋535が斜めに持上げら
れた場合に簡単に傾斜溝534へピン536が進入する
ことになる。従って、では蓋535を外すには取鍋5
30を正確に縦向きにするなどの慎重な作業が要求され
る。
【0010】このように上記,はともに取鍋52
0,530に蓋524,535を取付けることには配慮
されているが、取付けた蓋524,535を外すことに
ついては不向きの構造となっている。したがって、従来
は鍋蓋を全く被せないか、または図31(c)で述べた
連続鋳造中にのみ被せることが実施されているに過ぎな
い。とすれば、次に示す欠点がある。 ア)転炉の出鋼温度を、熱損失を考慮して高くしなけれ
ばならない。 イ)取鍋の上部開口から熱及びガスが放出されるので、
製鋼ヤードでの作業環境が悪くなる。 ウ)使用温度が高くなるため、取鍋内張り耐火材の寿命
が短くなる。 エ)図31(c)から(d),(e)を経て(a)まで
の間、取鍋の上部を開けておくと、取鍋の内部に外から
不純物(ガス、固体を問わない)が侵入し、次に注入す
る溶鋼の純度を低下させることがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者等は、従来の鍋蓋を見直し、製鋼ヤードで循
環使用される取鍋にできるだけ鍋蓋を被せる方法を見出
した。具体的には、請求項3に示した通りに、転炉出鋼
から真空脱ガス、連続鋳込み、排滓、点検、取鍋整備を
経て転炉へ戻す取鍋の1サイクルにおいて、転炉出鋼、
真空脱ガス浸漬管挿入及び目視点検のとき以外は、取鍋
に鍋蓋を被せたままとすることを特長とする。
【0012】または、請求項1に示す通りに、取鍋に転
炉から溶鋼を受け入れる時、及び取鍋の上方から真空脱
ガス設備の浸漬管を挿入する時にのみ取鍋から鍋蓋を取
り外し、それ以外の、転炉出鋼から脱ガス処理前まで及
び脱ガス処理後から連続鋳込み完了までの間は取鍋に前
記鍋蓋を装着したままとする。
【0013】更にまた、請求項2に示す通りに、連続鋳
込みの前に被せた鍋蓋を外すことなく、取鍋を移動し、
排滓し、排滓後に取鍋の内部を点検するときにのみ鍋蓋
を取り外し、その後、前記鍋蓋を再度被せ、鍋蓋を被せ
たままで酸素ランス又は高温ガスバーナにて取鍋の整備
をなし、鍋蓋を被せたままの状態で転炉へ戻す。
【0014】
【作用】工程のほとんどにおいて鍋蓋を被せたので、取
鍋からの熱放散及びガスの飛散を防止でき、空の取鍋に
も鍋蓋を被せたので耐火材の温度降下を抑えることがで
き、しかも外から不純物が取鍋内へ侵入する心配がな
い。
【0015】転炉出鋼から連続鋳込みまでのほとんどに
おいて鍋蓋を被せたものでは、取鍋からの熱放散及びガ
スの飛散を防止でき、転炉出鋼温度を低く設定でき、し
かも製鋼ヤード内の作業環境を改善できる。
【0016】連続鋳込みから排滓、取鍋整備までのほと
んどにおいて鍋蓋を被せたものでは、耐火材の温度降下
を抑えることができて転炉出鋼温度を低く設定できると
ともに、良好な排滓性の確保と外部からの不純物の侵入
を抑えることができるので清浄な取鍋を転炉へ戻すこと
ができ好ましい。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を添付図に基づいて以下に説
明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図
1(a)〜(i)は本発明に係る取鍋フロー(前半)図
である。(a)にて取鍋から鍋蓋を取り外す。なお、図
1及び図2の〜は鍋蓋脱着に係る通番号である。
(b)にて転炉から取鍋へ溶鋼を注入する。この行為を
転炉出鋼又は単に出鋼という。(c)にて取鍋に鍋蓋を
被せる。(d)にて鍋蓋付き取鍋をクレーンまたは台車
で脱ガス設備まで移動する。
【0018】(e)にて脱ガス処理に備えて鍋蓋を取り
外す。(f)にて脱ガス設備の浸漬管を溶鋼へ挿入する
ことで脱ガス処理をなす。(g)にて鍋蓋を被せる。
(h)にて鍋蓋付き取鍋を連続鋳造設備まで移動する。
(i)にて取鍋に鍋蓋を被せたままで連続鋳込みをな
す。
【0019】図2(a)〜(h)は本発明に係る取鍋フ
ロー(後半)図である。(a)にて、連続鋳造後のほぼ
空になった取鍋(鍋蓋付き)を排滓場まで移動する。
(b)にて鍋蓋を付けたままで取鍋から滓を排出する。
これで、取鍋は空になったことになる。(c)にて空の
取鍋を整備場まで移動する。(d)にて目視検査の為に
鍋蓋を取り外す。
【0020】(e)にて取鍋内部を目視検査する。
(f)にて鍋蓋を被せる。(g)にて酸素ランス又は高
温ガスバーナを鍋蓋の小孔から内部へ差込んで、取鍋に
内面に付着した地金を溶融除去する。(h)にて取鍋を
転炉まで戻して待機させる。
【0021】図3(a),(b)は本発明方法に係る実
施例と従来方法に係る比較例とのタイムチャートを示
す。(a)は実施例であり、,,は鍋蓋取り外
し、,,は鍋蓋装着を示し、図1及び図2のフロ
ーにリンクしたタイムチャートである。枠内の数字は所
要時間(分)、///又は\\\は取鍋に鍋蓋を被せた
状態、空白は取鍋に鍋蓋を被せていない状態を示す。即
ち、転炉出鋼に先立って鍋蓋を取り外し(所要時間4
分、図1(a)参照)、5分をかけて取鍋に溶鋼を受け
(図1(b))、直ちに鍋蓋を被せ(所要時間2分、図
1(c))、16分をかけて取鍋を移動し(図1
(d))、鍋蓋を取り外し(所要時間2分、図1
(e))、15分かけて脱ガス処理をなし(図1
(f))、鍋蓋を被せ(所要時間2分、図1(g))、
13分をかけて取鍋を移動し(図1(h))、連続鋳込
みをなす(60分、(図1(i))。
【0022】鋳造後、蓋付き取鍋を移動し(図2
(a)、排滓し((図2(b))、取鍋を移動し(都合
所要時間30分、図2(c))、鍋蓋を取り外し(所要
時間2分、図2(d))、目視検査をなし(所要時間2
分、図2(e))、直ちに鍋蓋を被せ(所要時間2分、
図2(f))、鍋蓋を被せたままで取鍋の整備をなし
(所要時間9分、図2(g))、取鍋を転炉へ戻して待
機させる(時間56分、図2(h))。このタイムチャ
ートにおいて、1サイクル時間は220分で、内、鍋蓋
を装着しているときの時間は184分であり、鍋蓋の装
着率は83.6%に達する。
【0023】一方、図3(b)は比較例であり、例えば
取鍋移動後に保温蓋を被せ、その状態で連続鋳込みを実
施したとすれば、で蓋を装着し、で蓋を外すことに
なり、その間の60分が蓋ありとなる例である。1サイ
クル時間が210分であるから、蓋の装着率は28.6
%に過ぎない。そして、空の取鍋において、上部開口か
ら熱が逃げるので耐火材の蓄熱は失われる。この分だけ
次の出鋼において溶鋼の熱が奪われる。
【0024】本実施例は、比較例に比べて約25℃程転
炉出鋼の温度を低下させることができることが、実験の
結果確認できた。転炉出鋼の温度が下げられることで、
次の利点がある。 ア)転炉、取鍋及び真空脱ガス設備の耐火材の寿命が長
くなる。 イ)転炉において溶銑に、スクラップ、型銑、鉄鉱石、
マンガン鉱石などを加えることができる。スクラップ等
は一種の冷却材であるから、加えるほど出鋼の温度は低
下する。そこで、本実施例のように温度に余裕があれば
多量の冷却材を添加できることになる。 ハ)出鋼温度が低ければ、脱燐が促進されるので、脱燐
用生石灰などを低減できる。
【0025】以上の実施例を実施するに好適な設備、装
置を以下に説明する。図4は本発明に係る製鋼ヤードの
設備レイアウト図であり、取鍋を載置して転炉401に
向って進退する#1台車402と、#1台車402の走
行途中に設けられた#1鍋蓋脱着装置100と、真空脱
ガス設備403と、Ca系ワイヤ添加用小蓋開閉装置3
30と、これら真空脱ガス設備403及びCa系ワイヤ
添加用小蓋開閉装置330の下方を横断的に走行する#
2台車404と、#2台車404の走行途中に設けられ
た#2鍋蓋脱着装置101と、連続鋳造設備405と、
排滓台車406と、転炉401近傍の取鍋整備場407
に配置された#3鍋蓋脱着装置(鍋蓋脱着台車)60
と、鍋蓋整備装置200とからなり、太い矢印は取鍋を
クレーンで運搬することを示し、溶鋼を満たした取鍋若
しくは空の取鍋は矢印の順路で循環する。
【0026】図5は本発明に係る取鍋及び鍋蓋の斜視図
であり、取鍋1は鋼製有底円筒ケース2に耐火材3を内
張りした溶鋼を貯溜するための上面開放容器であり、側
面に一対のトラニオン軸4,4(一方は不図示)を突起
し、側面上部にブラケット6,6及びピン受け箱10,
10を備えたことを特徴とする。鍋蓋30は格子状の鋼
製フレーム31で補強され、中央にクレーンフックを掛
けるための吊り具32を備え、この吊り具32を中心に
逆三角形の頂点に配置した受けピン34…(…は複数個
を示す。以下同様。)を備え、底面に図示せぬ断熱材を
備えた円盤状の蓋であって、側面に差込みピン40,4
0と衝撃緩衝機構50,50とを備えたことを特徴とす
る。
【0027】図中、37は小判形の小蓋であり、小蓋3
7は2次精錬の際にバブリングランスやCa系ワイヤを
挿入するために開けられた開口を塞ぐ蓋である。詳しい
構造は省略するが、衝撃緩衝機構50は内部に衝撃エネ
ルギーを吸収するスプリングを収納したものであり、鍋
蓋30が取鍋1に対して落下する場合に、その作用を弱
める役割をなす。
【0028】図6は本発明に係る差込みピンとピン受け
箱の拡大斜視図であり、差込みピン40は鍋蓋30に溶
接されたサブブラケット41に支軸42を介して揺動自
在に取付けられ、本実施例では前後を開放した縦長箱形
を呈し、縦長の開口部分をストッパ収納部43としたも
のである。このストッパ収納部43は後述する揺動スト
ッパの高さ寸法より十分に大きな高さ寸法を有し、上部
内面をブリッジ44、下部内面をストップ面45とする
ものである。さらに、差込みピン40は支軸42で吊ら
れ、外力が作用しなければ図の様に垂下する。46は先
端テーパである。
【0029】ピン受け箱10は、2枚の側板11,11
と1枚の前板12とで形成した箱体の内部にガイド面1
6,16を備えたピン通孔15を設けたものである。こ
の様なピン受け箱10は容器の円筒ケース2に強固に取
付けられ、上からピン通孔15端の矩形開口が臨める。
そして、揺動ストッパ20を支持するストッパ軸21の
両端におむすび型のウエイト22,22(図奥のウエイ
トは不図示)が取付けられ、図手前のウエイト22に受
け板23を取付けたことを示す。図中、12aは揺動ス
トッパ20の点検用開口である。
【0030】図7(a),(b)は本発明の差込みピン
と揺動ストッパの関係を示す説明図(鍋蓋つき取鍋が9
0゜傾動した状態を示す図、(a)は全体図、(b)は
要部拡大図)である。(a)に示す通り、取鍋1の軸線
Lが水平であり、このときには(b)に示す通り、揺動
ストッパ20はストッパ軸21を中心に時計方向に自重
にて回転し、差込みピン40のストッパ収納部43を貫
通していることを示す。この状態では差込みピン40は
移動しないが、抜け側へ移動したとしてもストップ面4
5が揺動ストッパ20に当るので、それ以上の抜けは阻
止される。即ち、差込みピン40とピン受け箱10と揺
動ストッパ20とによって、鍋蓋30は取鍋1に支軸4
2をヒンジ点として開閉自在に係止され、しかも揺動時
に抜け落ちることなく保持されている。この点につい
て、次図で説明する。
【0031】図8(a),(b)は排滓作業時の本発明
の差込みピンと揺動ストッパの関係を示す説明図(鍋蓋
つき取鍋が135゜傾動した状態を示す図、(a)は全
体図、(b)は要部拡大図)であり、傾動角度が90゜
を超えたことにより差込みピン40に引抜き力が作用
し、ついには矢印の如くスライドし抜け始める。揺動ス
トッパ20にストップ面45が当った状態で差込みピン
40の移動は終了する。排滓作業の時にはこの状態とな
る。
【0032】図9は本発明に係る#1,#2鍋蓋脱着装
置の斜視図である。#1鍋蓋脱着装置100と#2鍋蓋
脱着装置101とは同一構成物で差支えないので、#1
鍋蓋脱着装置100を説明する。この#1鍋蓋脱着装置
100は、取鍋1の上方を跨ぐように水平に渡され基礎
145に強固に取付けられた架構102と、この架構1
02に取付けられたホイスト機構110と、このホイス
ト機構110で昇降された昇降フレーム120と、この
昇降フレーム120に取付けられたトング開閉機構13
0と、前記トング開閉機構130で開閉されて鍋蓋30
の上部フレーム141,141を把持する2組のトング
128…(2個のトング128,128で1組。)とか
らなる。図中、143は取鍋台車、144,144はレ
ール、146はピットである。
【0033】前記架構102は、例えば2本の主桁10
3,103と、これら主桁103,103同士を連結す
る2本のクロス桁104,104と、前記主桁103,
103に立設された逆V字形脚フレーム105,105
と、これら脚フレーム105,105上に掛け渡された
クロスフレーム106とからなる。ホイスト機構110
は、クロスフレーム106に一定の間隔を保って平行に
取付けられた2基の電動ホイスト111,111が好適
である。電動ホイスト111は後述の図14(a)に示
す通り、例えば減速機付きモータ112とワイヤドラム
113と取付けブラケット114とからなる。
【0034】図10は本発明に係る鍋蓋脱着装置の要部
斜視図であり、ワイヤドラム113を正逆回転すること
でワイヤ115及び滑車116を介してフック117を
昇降できることを示す。昇降フレーム120は、平面視
ロ型の枠であり、前記フック117,117に対応する
ブラケット121,121を備え、ブラケット121,
121に挿通したピン122,122にフック117,
117を掛ける構造である。図11は図10の11−1
1線断面図であり、昇降フレーム120の4辺中2辺は
チャンネル124,124を一定間隔を保って背面を向
い合わせにしたものであり、これらチャンネル124,
124の上面/下面にカー125Lの上部車輪126/
下部車輪127を当接し、カー125Lからトング12
8をチャンネル124,124間を通した状態で垂下
し、スクリュー131にて図表裏方向にカー125L並
びにトング128が移動するようにしたことを示す。
【0035】図10に戻って、トング移動機構130
は、前記トング128を備えたカー125L,125R
(125Lは左のカー、125Rは右のカーである。)
と、これらのカー125L,125Rを移動するために
左ねじ及び右ねじを一軸上に刻設したスクリュー13
1,131と、これらのスクリュー131,131を回
動するためのスプロケット132,132、テンショナ
ープロケット133,133、チェーン134,13
4、二列スプロケット135及び減速機付きモータ13
6とからなる。スクリュー131を正転させることによ
りカー125Lとカー125Rが互いに接近し、逆転さ
せることによりカー125Lとカー125Rが互いに分
離する。
【0036】本実施例の#1鍋蓋脱着装置100には、
次に示す3種類のセンサ機構が装備されている。これら
はトング128の下限位置を決定するトング下限位置
検出機構、トング128の上限位置(又は待機位置)
を決定するトング上限位置検出機構、トング128の
往復移動位置を決定するトング水平位置検出機構であ
り、次に説明する。
【0037】図12(a),(b)は本発明に係るトン
グ下限位置検出機構の構成図兼作用図であり、トング下
限位置検出機構150は昇降フレーム120に垂下した
ブラケット151と、このブラケット151に取付けた
リミットスイッチ153及び揺動レバー154と、揺動
レバー154の一端に鎖155を介して吊り下げたおも
り156と、揺動レバー154の他端に取付けたバラン
スウエイト157とからなる。このバランスウエイト1
57より前記おもり156による偶力が大きい。(a)
はおもり156が揺動レバー154の一端を引き下げて
いる状態を示し、揺動レバー154はピン158を中心
に図反時計方向に回転して、リミットスイッチ153は
「オフ」である。(b)はおもり156が上部フレーム
141に載り、鎖155がたるんだため、揺動レバー1
54が図時計方向へ回転し、リミットスイッチ153が
「オン」となった状態を示す。このとき、揺動レバー1
54はストッパピン159で回動が制限されるので、揺
動レバー154が過度に回転することはない。なお、図
12で説明したトング下限位置検出機構150(おもり
156,鎖155を含む。)とほぼ同構成であり、鎖1
55’のみを長くしておもり156’をより低レベルと
したところの蓋有無検出機構をも併設されている。詳し
くは次図で説明する。
【0038】図13(a),(b)は本発明に係るトン
グ水平位置検出機構の構成図兼作用図(図12の13矢
視図に相当)であり、トング水平位置検出機構160
は、(a)に示す通り、カー125Rに取付けたストラ
イカ161と、昇降フレーム120側に取付けたトング
開限センサ162及びトング閉限センサ163とからな
る。(a)はトング128とトング128とが開いた状
態を示し、この時にはストライカ161がトング開限セ
ンサ162を蹴っているものとする。トング128,1
28を昇降フレーム120とともに矢印,のごとく
下降させると、おもり156が上部フレーム141の上
面に当接する。(b)はおもり156が上部フレーム1
41の上面に当接した結果、鎖155がたわむ()の
で、図12(b)の要領でリミットスイッチ153はト
ング128,128の下限位置を検出する。この検出信
号に基づいて、図示せぬ制御部は図10のモータ136
を始動してカー125L,125Rを矢印,の如く
駆動する。ストライカ161がトング閉限センサ163
を蹴ったら、このセンサ163の信号によりカー125
L,125Rを停止する。想像線で示すトング128,
128は閉限位置にある。又、おもり156’が上部フ
レーム141の上面に当接した結果、鎖155’がたわ
む。ここで図に示すように鎖155’は鎖155よりも
長くしてあるので、吊り上げ時も常時おもり156’が
上部フレーム141の上面に接しており、蓋30の有無
を検知し、トング開閉機構130の昇降あるいは、トン
グ128の開閉インターロックとして利用する。
【0039】以上に述べた取鍋脱着装置の作用を次に説
明する。図9において、鍋蓋30に被せられた取鍋1を
取鍋台車143にて水平に移動し、当該鍋蓋脱着装置1
00の下方に位置させる(図14(a)矢印参照)。
取鍋台車143は図示せぬ位置決めセンサやブレーキシ
ステム(例えば、段階的にブレーキを効かせる。)にて
数mm〜数十mm(例えば20mm)の精度で停止させ
ることができる。
【0040】図14(a)〜(d)は本発明に係る取鍋
脱着装置の標準的作動説明図である。(a)は4個(図
において前後左右)のトング128…が上限(又は待
機)位置にあることを示す。上限位置(又は待機)位置
は昇降フレーム120を電動ホイスト111で上昇さ
せ、サブワイヤ171及びその先端のおもり172を介
してトング上限位置検出センサ173を蹴らせることに
より決定する。具体的にはセンサ173の検知信号によ
りモータ112を停止する。すなわち、本実施例では上
記のサブワイヤ171、おもり172及びトング上限位
置検出センサ173で、トング上限位置検出機構170
を構成する。ただし、センサ173は図示せぬブラケッ
トにて架構102に固着されている。
【0041】(b)はトング128…の下降動作を示
し、モータ112にてワイヤドラム113を回動して、
トング128…を下降させたものである。(c)はトン
グ128…を閉限位置へ移動した状態を示す。この
(c)及び前記(b)の作動は図13(b)で説明した
通りである。(d)は鍋蓋30の吊り上げ動作を示し、
モータ112にてワイヤドラム113を巻上げ側に回動
することで、トング128…にて鍋蓋30を吊り上げ、
取鍋1から分離する。なお、この際のモータ112の停
止は、センサ173の検知信号によって行なうか、ある
いはタイマ、モータの回転数若しくは昇降フレーム12
0の高さ位置検出モニタ(図示せず)など何れの手段に
よってもよい。
【0042】図14(a)〜(d)で鍋蓋30の開放操
作を説明したが、鍋蓋30の閉操作、すなわち鍋蓋30
を取鍋1に被せる操作は、図14(d)→(c)→
(b)→(a)の順で実施すればよい。
【0043】図15(a),(b)は本発明に係る傾斜
した鍋蓋に関する作用説明図であり、図13(b)の1
5矢視図に相当する(但し変形例)。図15(a),
(b)において、添え字Lは左、Rは右を示し説明の便
利のために付した。取鍋1は溶鋼を取扱うものであるか
ら、地金175が上縁に付着することがままある。#1
鍋蓋着脱装置100は、このような地金175の付着に
も十分に対応できることを以下に説明する。(a)は取
鍋1の上縁の一部に地金175が付着しているために、
鍋蓋30が角度θだけ傾斜した状態で被せられているこ
とを示す。この鍋蓋30を開けるために昇降フレーム1
20を下ろすと、上部フレーム141Lが上部フレーム
141Rより高位置にあるために、上部フレーム141
Lにおもり156Lが当接し、リミットスイッチ153
Lを「オン」にし、電動ホイスト111Lを停止する。
一方、向って右のおもり156Rはまだ上部フレーム1
41Rに当接していないので、右の電動ホイスト111
Rは下降動作を継続する。
【0044】(b)は右のおもり156Rが上部フレー
ム141Rに当接し、リミットスイッチ153Rを「オ
ン」にし、電動ホイスト111Rを停止したことを示
す。これで、2基の電動ホイスト111L,111Rが
ともに停止し、吊られた昇降フレーム120は鍋蓋30
と同様に角度θだけ傾斜し、結果的に左右のトング12
8L,128Rはともにほぼ同一寸法d,dだけ上部フ
レーム141L,141Rにラップしたことになる。こ
の後に、リミットスイッチ153Lとリミットスイッチ
153Rのアンド信号によりトング128L,128R
を閉限位置へ移動する。従って、かなりの程度鍋蓋30
が傾斜したとしても、この傾斜に昇降フレーム120を
合わせることができるので、トング128L,128R
が「掴み損い」という不都合の発生する心配はない。
【0045】尚、本実施例で説明した位置センサはリミ
ットスイッチが好適であるが、これに限るものではな
く、近接スイッチ、光電子スイッチなどの位置検出スイ
ッチであれば種類は問わない。また、本実施例では架構
102を直接基礎145に固着したが、適当なフレーム
を介して、すなわち間接的に架構102を基礎145に
固着してもよい。
【0046】本実施例の鍋蓋脱着装置は、取鍋の上方を
跨ぐように水平に渡され直接又は間接的に基礎に強固に
取付けられた架構と、この架構に取付けられたホイスト
機構と、このホイスト機構で昇降された昇降フレーム
と、この昇降フレームに取付けられたトング開閉機構
と、前記トング開閉機構で開閉されて鍋蓋の上部フレー
ムを把持する2組のトングとからなり、鍋蓋を水平方向
へ移動させる機構を含まないので、鍋蓋脱着装置を簡単
な構造にでき、十分に小型に構成できる。
【0047】そして鍋蓋脱着装置は、各組のトングの上
方に各々電動ホイストを配置したので、昇降フレームを
傾斜させることが可能となり、傾斜した鍋蓋をも確実に
脱着することができ、装置運転者の負担を大いに軽減す
ることができる。#2鍋蓋脱着装置101は、#2鍋蓋
脱着装置100と同一構造物なので説明を省略する。
【0048】図16は本発明の#3鍋蓋脱着装置(鍋蓋
脱着台車)の側面図であり、#3鍋蓋脱着装置としての
鍋蓋脱着台車60は鍋蓋30の軸線Lに対して直角方向
へ水平に移動する走行台車61と、この走行台車61上
に装備され鍋蓋30側の受けピン34…に係止する係止
金具62…を取鍋の軸線Lと同方向へ横引きする横引き
機構63(水平スライダ63a、横引きシリンダ63b
並びにレール63cとからなる。)及び前記係止金具6
2…を昇降する昇降機構65(垂直スライダ65a並び
に昇降シリンダ65bとからなる。)と、走行台車61
に装備されるストッパ開放機構67(シリンダ67a並
びに押しロッド67bとからなる。)と、同じく走行台
車61に装備され前記差込みピン40を水平に保つピン
受け部材69とからなる。なお、61aは台車本体、6
1bは走行モータ、61cは車軸、61d,61dは車
輪、61e,61eはレール、61fはブラケットであ
る。
【0049】図17は本発明に係るストッパ開放機構並
びにピン受け部材を示す斜視図であり、ストッパ開放機
構67はシリンダ67aの往復動作用により押しロッド
67bを進退させ、前進時において受け板23を強制的
に押すものである。受け板23を押すと、ウエイト2
2,22及びストッパ軸21を介して揺動ストッパ20
を水平にすることができる。即ち、図7(b)に示す状
態であった揺動ストッパ20を90゜揺動することによ
り、差込みピン40を引抜き可能にする作用をなす。
【0050】また、ピン受け部材69,69は走行台車
61のブラケット61fから水平に延ばされたフォーク
部材状の受け部材であり、このピン受け部材69,69
に差込みピン40を預けることにより、差込みピン40
が支軸42を中心に下方へ揺動することを防止する。
【0051】以上に述べた取鍋脱着台車の作用を次に説
明する。図16において、鍋蓋30を取り外す必要があ
れば、走行台車61を図面表裏方向へ走行させ、当該取
鍋1に臨ませる。図18は本発明の取鍋脱着台車の作用
説明図(前半)であり、横引きシリンダ63bにて水平
スライダ63aを前進させ、次に昇降シリンダ65bに
て係止金具62…を想像線の位置まで上昇させて、鍋蓋
30の受けピン34…に係合する。ストッパ開放機構6
7の押しロッド67bも前進させる。
【0052】図19は本発明の取鍋脱着台車の作用説明
図(後半)であり、横引きシリンダ63bにて水平スラ
イダ63aを後退させることにより、鍋蓋30を取鍋1
から分離する。この後、走行台車61を図面表裏方向へ
移動させることにより、鍋蓋30を取鍋1の開口前面か
ら取り除くことが可能となる。取鍋1から鍋蓋30を水
平に引抜くだけであるから、昇降シリンダ65bのスト
ロークはごく小さくてよい。また、外した鍋蓋30を速
やかに取鍋1の開口前面から撤去できるので、横引きシ
リンダ63bのストロークはごく小さくてよい。シリン
ダ63b,65bが小型となるため、移動台車61を小
型にできる。
【0053】本実施例の鍋蓋脱着台車は、鍋蓋の軸線に
対して直角方向へ水平に移動する走行台車に、鍋蓋に係
止するための係止金具を取鍋の軸線と同方向へ横引きす
る横引き機構及び前記係止金具を昇降する昇降機構を搭
載したので、取鍋から鍋蓋を外した後に速やかに鍋蓋を
取鍋前面から撤去でき、横引きストロークを小さくでき
る。また、走行台車に揺動ストッパを開放するストッパ
開放機構と、差込みピンを水平に保つピン受け部材とを
装備して鍋蓋を水平に引出すようにしたので昇降ストロ
ークを小さくできる。
【0054】図20は本発明に係る取鍋整備装置の側面
図であり、取鍋整備装置200は、横向きにした取鍋1
の軸Lに直交向きに基礎202に敷設されたレール20
3,203上を走行する台車210(車輪211,21
1、台車本体212、架構213などからなる。)と、
この架構213上を水平に旋回する水平旋回フレーム2
15と、この水平旋回フレーム215に沿って移動する
スライダ220と、このスライダ220に支承された十
分に長い高温ガスバーナ230とその他付帯機構とから
なる。
【0055】なお、取鍋1は溶鋼を運ぶ容器であり、側
面から突起したトラニオン軸4,4(一方は不図示)を
軸受台252,252(一方は不図示)に支承させ、下
部を受け台253で支承させることで、水平(この状態
を横向きと称した。)にしたものであり、本実施例で
は、鍋蓋30を被せたままである。鍋蓋30は、取鍋1
側のピン受け箱10に鍋蓋30側の差込みピン40を差
込むことで係止されており、必要に応じて鍋蓋30を脱
着できる。図中、37はCa系ワイヤなどを差込むため
の小孔を塞ぐ小蓋であり、ヒンジ262にて開閉可能に
鍋蓋30に取付けられている。
【0056】図21は本発明に係る取鍋整備装置の要部
拡大図であり、水平旋回フレーム215は手動ハンドル
216、ウォーム減速機217及び旋回軸218によっ
て水平旋回する。具体的には架構213上の円板214
上を車輪219,219が転動するところのターンテー
ブルである。図22は図21の22−22線断面図であ
り、水平旋回フレーム215には左右にレール部材21
5a,215aが貼り付けられ、これらレール部材21
5a,215aでスライダ220の溝付き車輪221,
221がガイドされる構造となっている。
【0057】図21に戻って、前記スライダ220は移
動モータ222、スプロケット223及びチェーン22
4にて横向き取鍋の軸方向(図左右方向)に大ストロー
クで移動する。そして、スライダ220に本発明の高温
ガスバーナ230が横持ちされている。この横持ち構造
を詳しく説明する。高温ガスバーナ230は十分に長い
パイプバーナであり、それの一端(球面部231)を偏
心カップリング232で、そしてこの一端から約1/4
長さだけ他端によった位置を図示せぬバーナホルダで、
合計2ヶ所で保持されたものであり、前記バーナホルダ
は昇降ジャッキ234で吊られている。昇降ジャッキ2
34をチェーンシーブ235を介して無端状チェーン2
36を人手で駆動することにより、バーナホルダは上下
する。従って、高温ガスバーナ230は球面部231を
起点に実線の位置から想像線の位置まで任意に傾斜角を
変更することができる。237はバランスウエイトであ
る。
【0058】図23は本発明に係る取鍋整備装置の要部
平面図であり、高温ガスバーナ230は例えば燃料ガス
を供給する燃料供給口230aと空気若しくは酸素又は
酸素添加空気(以下「酸化ガス」と記す)を供給する酸
化ガス供給口230bとを備え、バーナ230の先端2
30cで高温の火炎を発生する燃焼器である。火炎が高
温であるため、バーナ230の先端230cを水冷する
ことが望ましい。燃料ガスは、本実施例ではコークス炉
ガス(約47%のH2、約33%のCH4その他からな
る。原料である石炭の性質によりガス組成は変化す
る。)であるが、その他、高温ガスを発生する気体燃料
(例えば、天然ガス、プロパンガス)であれば使用可能
である。前記酸化ガスは、空気若しくは酸素又は酸素添
加空気であるが、窒素を多量に含む空気で燃料ガスを燃
焼させると火炎温度が下り、純酸素で燃焼すると火炎温
度が上がるため、要求火炎温度に合わせるべく酸素と空
気を単独又は混合して使用する。
【0059】図24は本発明に係る高温ガスバーナの先
端部断面図であり、高温ガスバーナ230の先端を5重
管構造とし、中心から径外方へ第1流路291〜第5流
路295と呼称した場合に、第1流路291に「純酸
素」、第2流路292に「燃料ガス」、第3流路293
に「酸素添加空気」、第4流路294に「冷却水(戻
り)」そして第5流路295に「冷却水(行き)」をそ
れぞれ流し、第1流路292の純酸素と第2流路292
の燃料ガスで強力な酸素ジェットを形成して、地金やノ
ロを溶融し且つ吹き飛ばすものである。第3流路293
の酸素添加空気は酸素濃度を60%以上に高めたものが
好適であり、不完全燃焼の防止、火炎の安定並びに火炎
温度の制御をなす。また、第4・5流路294,295
の冷却水は、バーナ先端の温度を下げて溶損を防止す
る。なお、図のバーナ構造は一例であり、この構造に限
るものではない。
【0060】図23に戻ってスライダ220上にはバー
ナ旋回機構240を構成する減速機付きモータ241、
軸受台242,242及び偏心カップリング支軸243
が設けられ、スプロケット244、チェーン245及び
スプロケット246を介して偏心カップリング232を
回動する。
【0061】図25は本発明に係る偏心カップリングの
断面図であり、偏心カップリング232は偏心カップリ
ング支軸243側のフランジ232aに、球面凹部23
2bを備えたカップリング232cをボルト232d…
で連結したものであり、図においては偏心量は「d」で
あるが、ボルト232d…を弛めて押しボルト232f
を前進側に捩り、押しボルト232gを後退側に捩るこ
とで偏心量を「d」より増すことができる。また、押し
ボルト232fを後退側に捩り、押しボルト232gを
前進側に捩ることで偏心量を「d」より減らすことがで
きる。このように偏心量を調整した後にボルト232d
…を締めればよい。
【0062】再び図23に戻って、偏心カップリング支
軸243を回転することで偏心カップリング232を回
動すれば、高温ガスバーナ230は昇降ジャッキ234
近傍を中心にバーナ先端232cをすりこぎ運動させ
る。すなわち、バーナ旋回機構240は高温ガスバーナ
230自身を回転させるのではなく、バーナ先端232
cをすりこぎ運動させるものである。従って、バーナの
火炎が小さくとも、広い範囲を均等に加熱することがで
き、特に、後述する取鍋底の注湯ノズルの周囲を均等に
加熱することができる。
【0063】以上に述べた取鍋整備装置の作用を次に説
明する。図20において、水平旋回フレーム215の左
半部にスライダ220を保持した状態で、且つ高温ガス
バーナ230の軸を図表裏方向に向けた状態で、台車2
10を図表裏方向に移動して当該取鍋1に臨ませる。台
車210を停止し、矢印の如く水平旋回フレーム21
5を90゜だけ水平旋回して、高温ガスバーナ230を
取鍋1に臨ませ、矢印の如く高温ガスバーナ230を
取鍋1内へ深く挿入する。図26は本発明に係る取鍋整
備装置の要部作動説明図であり、鍋蓋30の小孔263
を通じて高温ガスバーナ230を挿入し、同バーナの先
端230cを取鍋1の底の注湯ノズル265に臨ませ
る。そして、バーナ230に点火し、同バーナ230を
すりこぎ運動させる。すると、実線で示したバーナ23
0の先端230cは想像線の位置まで振れて円運動し、
その結果、注湯ノズル265の周囲の地金やノロなどの
付着物266を溶融する。
【0064】高温ガスバーナ230は、図示せぬパイロ
ットバーナを付設しておけば何時でも点火(着火)可能
である。従って、点火時期は任意である。また、ガスバ
ーナであるから、雰囲気の温度に無関係に燃焼を継続す
る。従って、取鍋1の内部が低温であっても上記取鍋整
備作業は可能である。以上の説明を裏付ける具体例を次
の表で説明する。
【0065】
【表1】
【0066】実施例1は本発明装置を使用し(但し、バ
ーナは旋回させない。)、図26に示す高温ガスバーナ
230へコークス炉ガスを120Nm3/H、酸素を7
0Nm3/H、酸素添加空気を130Nm3/H供給し
て、内壁温度が約900℃である取鍋の洗浄(注湯ノズ
ルの周囲の地金やノロを除去すること)作業を実施した
ところ、4.5分で作業を完了することができた。実施
例2は本発明装置を使用し(但し、バーナは旋回させ
る。)、図5に示す高温ガスバーナ230へコークス炉
ガスを120Nm3/H、酸素を70Nm3/H、酸素添
加空気を130Nm3/H供給して、内壁温度が約90
0℃である取鍋の洗浄(注湯ノズルの周囲の地金やノロ
を除去すること)作業を実施したところ、3分で作業を
完了することができた。即ち、バーナを旋回させたので
均一に加熱でき所要時間が大幅に短縮できた。比較例は
酸素ランス法(酸素パイプ法)であって、長いパイプに
純酸素を200Nm3/H供給し、注湯ノズルの周囲の
地金を「酸化燃焼」させることで除去したところ、作用
時間は5分を要した。勿論、比較例ではノロなどの酸化
物は十分に除去できなかった。
【0067】また、対象とする取鍋1の種類が変わっ
て、注湯ノズル265の径が変更になれば、図25の偏
心量dを調整すればよい。更にまた、図21に示した通
り高温ガスバーナ230の傾斜を変更できるので、注湯
ノズル265以外の部分についても溶融処理可能であ
る。
【0068】この取鍋整備方法によれば、取鍋の内張り
耐火物が赤熱又は温熱状態であるときに高温ガスバーナ
で作業を実施するものであるから、高温ガスバーナへ供
給する燃料ガス等が節約でき、作業時間の短縮化も図れ
る。そして、取鍋に鍋蓋を被せ、鍋蓋の小孔を介して高
温ガスバーナを差込むから、取鍋内に熱エネルギーを溜
めておくことができ、高温ガスバーナへ供給する燃料ガ
ス等の節約ができ、作業時間の短縮化も図れる。
【0069】図27(a),(b)は本発明のCa系ワ
イヤ投入用小蓋の構成図(略図)兼作用図であり、鍋蓋
30には、小蓋37より一廻り小さな長円又は小判形の
小孔263が開けられ、この小孔263を小蓋37で閉
じるものであり、小蓋37は保熱蓋側のブラケット32
1、ピン322及び小蓋側のブラケット323からなる
ヒンジによって係止され、吊り環324を引き上げるこ
とでピン322を回転中心に小蓋37を開くことができ
る。(a)は閉止状態の小蓋37を示し、(b)はフッ
ク334で強制的に開放された小蓋37を示す。なお、
325は開放限を規定するストッパである。
【0070】図28は本発明に係る小蓋開閉装置の構成
図であり、小蓋開閉装置330は基礎又は建屋に取付け
られたサポート331に揺動可能に支持された第1シリ
ンダ332と、このシリンダ332のピストンロッド3
33先端に取付けられたフック334と、前記第1シリ
ンダ332の傾斜角を制御する第2シリンダ336とか
らなる。なお、341は集塵フード、342は集塵ダク
ト、343はバブリングランス、344はCa系ワイ
ヤ、345はワイヤガイドパイプである。バブリングラ
ンス343は不活性ガスを溶鋼に吹込んで同溶鋼を強制
攪拌するランスであり、作図の関係で図ではワイヤガイ
ドパイプ345と左右に並べたが、好しくは図表裏方向
に並べる。小孔263が図表裏方向に長い長円であるか
らである。
【0071】以上の構成からなる小蓋開放装置の作用を
次に述べる。図29(a)〜(e)は本発明の小蓋開放
装置の作用説明図である。(a)において、第1シリン
ダ332のピストンロッド333を矢印の如く前進さ
せてフック334を吊り環324に臨ませる。(b)に
おいて、第2シリンダ336のピストンロッド337を
矢印の如く前進させてフック334を吊り環324に
合わせる。(c)において、第1シリンダ332のピス
トンロッド333を矢印の如く後退させ、同時に第2
シリンダ336のピストンロッド337を矢印の如く
後退させて小蓋37を開ける。(d)は開放された小蓋
37を示す。(e)において、小孔263を通じてバブ
リングランス343、ワイヤガイドパイプ345を上か
ら挿入する。
【0072】図30は本発明に係るCa系ワイヤ添加方
法の説明図であり、溶鋼347が入り、鍋蓋30を被せ
た状態の取鍋1を矢印の如く横引きし、所定位置にて
図29の要領で小蓋37を開放し、バブリングランス3
43を上から溶鋼347中に差込むとともに、ワイヤフ
ィーダ348の作用でCa系ワイヤ344を送り出し、
ワイヤガイドパイプ345を介して溶鋼347中に添加
する。この状態で「ワイヤフィーダ成分調整」をなし、
発生したガスは集塵ダクト342を介して強制排出す
る。「ワイヤフィーダ成分調整」が終れば、上記の逆順
即ち、バブリングランス343、ワイヤガイドパイプ3
45を上方に引抜き、小蓋37を閉じ、鍋蓋30を被せ
たままで取鍋1を矢印方向へ移動する。
【0073】このように、本発明は転炉出鋼直後に取鍋
1に被せられる鍋蓋30を利用して、この鍋蓋30を被
せたままで「ワイヤフィーダ成分調整」をなすことを特
徴とし、この結果、ワイヤ投入専用蓋を用意する必要は
なく、蓋脱着や蓋交換が不要となるので、熱損失の減少
及び作業時間の短縮化が図れる。
【0074】小蓋開閉装置30は、本実施例の第1・第
2シリンダ332,336による他、サポート331か
ら延ばした適当な開閉用治具であればよい。また、鍋蓋
30に適当な回動手段を載せ、この回動手段で小蓋37
を強制開閉してもよい。ただし、熱、振動及び給電(給
油圧、給空圧)の関係で、前者の方が装置構成が容易と
なり好ましい。
【0075】本実施例のCa系ワイヤ添加方法は、転炉
出鋼完了後に直ちに取鍋に被せる保熱蓋を利用し、この
保熱蓋を被せたままで同保熱蓋に設けた小孔を介してC
a系ワイヤを外部から取鍋内へ挿入するようにしたの
で、溶鋼の温度降下を抑えることができ、しかも蓋の交
換を要しないので作用効率を高めることができる。そし
て小孔に小蓋を備え、Ca系ワイヤを挿入する直前に小
蓋開閉手段で小蓋を開け、Ca系ワイヤの添加作業完了
後に小蓋を閉するようにしたので、溶鋼の温度降下を更
に抑えることができる。
【0076】尚、本発明の請求項1は転炉出鋼から連続
鋳込みまでは少なくとも、極力鍋蓋を取鍋に被せるとい
うものであり、連続鋳込む以降に蓋を被せなくてもよ
い。または、連続鋳込み以降に別の保温蓋を被せること
は差支えない。同様に、請求項2は連続鋳込みから転炉
へ戻るまでは少なくとも、極力鍋蓋を取鍋に被せるとい
うものであり、連続鋳込む以前に蓋を被せなくてもよ
い。これに対して、請求項3は転炉出鋼から脱ガス処
理、連続鋳込み及び取鍋整備のほとんどにおいて同一の
鍋蓋を取鍋被せるというものである。
【0077】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の取鍋操作方法は、転炉出鋼から連続鋳
込みまでのほとんどにおいて鍋蓋を被せたことを特徴と
し、取鍋からの熱放散及びガスの飛散を防止でき、転炉
出鋼温度を低く設定でき、しかも製鋼ヤード内の作業環
境を改善できる。転炉出鋼温度を低く設定できると、ス
クラップなどの冷却材をより多く投入できるので鋼の製
造費を下げることができる。
【0078】請求項2の取鍋操作方法は、連続鋳込みか
ら排滓、取鍋整備までのほとんどにおいて鍋蓋を被せた
ものでは、耐火材の温度降下(蓄熱放散)を抑えること
ができて転炉出鋼温度を低く設定できるとともに、良好
な排滓性が確保でき、耐火材に対するサーマルショック
が軽減できるので耐火材の寿命は延びる。そして、鍋蓋
を被せているので外部からの不純物の侵入を抑えること
ができ、清浄な取鍋を転炉へ戻すことができるから、高
品質の鋼を製造できる。
【0079】請求項3の取鍋操業方法は、工程のほとん
どにおいて鍋蓋を被せたので、取鍋からの熱放散及びガ
スの飛散を防止でき、空の取鍋にも鍋蓋を被せたので耐
火材の温度降下を抑えることができしかも、良好な排滓
性が確保でき、外から不純物が取鍋内へ侵入する心配が
ない。従って、耐火材の寿命を延ばせ、鋼の製造コスト
を下げることができ、鋼の品質を高めることができ、し
かも製鋼ヤード内の空気の汚れ及び温度上昇を抑えるの
で作業環境が良くなるという、格別の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る取鍋フロー(前半)図
【図2】本発明に係る取鍋フロー(後半)図
【図3】本発明方法に係る実施例と従来方法に係る比較
例とのタイムチャート
【図4】本発明に係る製鋼ヤードの設備レイアウト図
【図5】本発明に係る取鍋及び鍋蓋の斜視図
【図6】本発明に係る差込みピンとピン受け箱の拡大斜
視図
【図7】本発明の差込みピンと揺動ストッパの関係を示
す説明図(鍋蓋つき取鍋が90゜傾動した状態を示す
図)
【図8】排滓作業時の本発明の差込みピンと揺動ストッ
パの関係を示す説明図(鍋蓋つき取鍋が135゜傾動し
た状態を示す図)
【図9】本発明に係る鍋蓋脱着装置の斜視図
【図10】本発明に係る鍋蓋脱着装置の要部斜視図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】本発明に係るトング下限位置検出機構の構成
図兼作用図
【図13】本発明に係るトング水平位置検出機構の構成
図兼作用図(図12の13矢視図に相当)
【図14】本発明に係る#1,#2取鍋脱着装置の標準
的作動説明図
【図15】本発明に係る傾斜した鍋蓋に関する作用説明
図(図13の15矢視図に相当)
【図16】#3鍋蓋脱着装置(鍋蓋脱着台車)の側面図
【図17】本発明に係るストッパ開放機構並びにピン受
け部材を示す斜視図
【図18】本発明の取鍋脱着台車の作用説明図(前半)
【図19】本発明の取鍋脱着台車の作用説明図(後半)
【図20】本発明に係る取鍋整備装置の側面図
【図21】本発明に係る取鍋整備装置の要部拡大図
【図22】図21の22−22線断面図
【図23】本発明に係る取鍋整備装置の要部平面図
【図24】本発明に係る高温ガスバーナの先端部断面図
【図25】本発明に係る偏心カップリングの断面図
【図26】本発明に係る取鍋整備装置の要部作動説明図
【図27】本発明に係るCa系ワイヤ添加用小蓋の構成
図(略図)兼作用図
【図28】本発明に係る小蓋開閉装置の構成図
【図29】本発明の小蓋開放装置の作用説明図
【図30】本発明に係るCa系ワイヤ添加方法の説明図
【図31】製鋼工程における取鍋のフロー説明図
【図32】従来の取鍋の保温蓋外止め構造図
【図33】従来の溶融金属容器の保温蓋連結構造図
【符号の説明】
1…取鍋、10…ピン受け箱、30…鍋蓋、40…差込
みピン、60…#3鍋蓋脱着装置(鍋蓋脱着台車)、1
00…#1鍋蓋脱着装置、101…#2鍋蓋脱着装置、
200…取鍋整備装置、330…Ca系ワイヤ添加用小
蓋開閉装置、401…転炉、403…真空脱ガス設備、
405…連続鋳造設備、406…排滓台車、407…取
鍋整備場。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 寿憲 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友金 属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 壱岐 良輔 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友金 属工業株式会社鹿島製鉄所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋に転炉から溶鋼を受ける入れる時、
    及び取鍋の上方から真空脱ガス設備の浸漬管を挿入する
    時にのみ取鍋から鍋蓋を取り外し、それ以外の、転炉出
    鋼から脱ガス処理前まで及び脱ガス処理後から連続鋳込
    み完了までの間は取鍋に前記鍋蓋を装着したままとする
    ことを特徴とする製鋼工程における取鍋操作方法。
  2. 【請求項2】 連続鋳込みの前に被せた鍋蓋を外すこと
    なく、取鍋を移動し、排滓し、排滓後に取鍋の内部を点
    検するときにのみ鍋蓋を取り外し、その後、前記鍋蓋を
    再度被せ、鍋蓋を被せたままで酸素ランス又は高温ガス
    バーナにて取鍋の整備をなし、鍋蓋を被せたままの状態
    で転炉へ戻すことを特徴とした製鋼工程における取鍋操
    作方法。
  3. 【請求項3】 取鍋に転炉から溶鋼を受け入れる時、取
    鍋の上方から真空脱ガス設備の浸漬管を挿入する時、及
    び排滓後に取鍋の内部を点検する時にのみ取鍋から鍋蓋
    を取り外し、それ以外の、転炉出鋼から脱ガス処理前ま
    で、脱ガス処理後から連続鋳込み、排滓を経て取鍋内部
    点検前まで、及び取鍋内部点検後から転炉へ戻すまでの
    間は取鍋に前記鍋蓋を装着したままとすることを特徴と
    する製鋼工程における取鍋操作方法。
JP32643394A 1994-12-27 1994-12-27 製鋼工程における取鍋操作方法 Pending JPH08174195A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102459057A (zh) * 2009-06-05 2012-05-16 哈茨有限公司 用于移走和放回冶金运输容器上的铰接盖的器械
JP2019063848A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 東洋電化工業株式会社 ワイヤー処理装置
CN109773171A (zh) * 2019-03-28 2019-05-21 上海应用技术大学 一种高温铝铁金属液体供料线

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