JPH08174111A - 曲面を有するろう付けパネルの製造方法 - Google Patents

曲面を有するろう付けパネルの製造方法

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JPH08174111A
JPH08174111A JP6322739A JP32273994A JPH08174111A JP H08174111 A JPH08174111 A JP H08174111A JP 6322739 A JP6322739 A JP 6322739A JP 32273994 A JP32273994 A JP 32273994A JP H08174111 A JPH08174111 A JP H08174111A
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宏 入江
Isao Ezawa
勲 江澤
Masaki Kumagai
正樹 熊谷
Yuji Hisatomi
裕二 久富
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部分的なろう付け不良や変形等の発生を防止
しつつ、目的とする湾曲面を高精度に得ることの出来る
ろう付けパネルの製造方法を提供すること。 【構成】 複数の構成部材を互いに組み合わせて得た平
面パネル24を、目的とする湾曲形状に対応した加圧面
30,34を有する上下プレス治具32,36間にセッ
トせしめて、軟化温度に加熱すると共に加圧力を及ぼす
ことにより、該平面パネル24を上下プレス治具32,
36の加圧面30,34に沿って変形させて目的とする
湾曲形状とすると共に、かかる変形せしめた複数の構成
部材を、該上下プレス治具32,36による加圧下で相
互にろう付け接合して一体化することにより、目的とす
るろう付けパネルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、複数の構成部材をろう付けする
ことにより湾曲形状を有するパネルを製造する方法に係
り、特に、曲面を有するろう付けパネルにおける寸法精
度やろう付け強度等に関する品質性と製造設備や工程
数,作業精度等に関する製作性乃至はコスト性を、共に
飛躍的に向上せしめ得て、曲面を有するろう付けパネル
の工業的な量産を実現せしめ得る、曲面を有するろう付
けパネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、各種構造体等に用いられるパネ
ルの一種として、要求される強度や重量,形状,大きさ
への対応などの目的で複数の構成部材をろう付け接合し
た各種のろう付けパネルが知られている。特に近年で
は、特開平5−38359号公報等に記載されているよ
うに、所定形状を有する枠体の両側に上下二枚の面板を
重ね合わせると共に、枠体の領域内にハニカム状のコア
を配設して二枚の面板間で挟み込んだ状態で組み合わ
せ、それら枠体と面板およびハニカムコアをろう付け接
合せしめてなる構造のサンドイッチパネルが提案されて
おり、軽量性を確保しつつ強度を有利に確保できること
等から、車体や船体パネル、建築用パネル等、各種分野
への適用が期待されている。
【0003】ところで、かかるハニカム・サンドイッチ
パネルの如き、ろう付けパネルを構造材等として用いる
に際しては、湾曲面を有するパネル形状が要求される場
合がある。そして、湾曲面形状を有するろう付けパネル
を得るためには、一般に、(A)予め湾曲形成した構成
部材をろう付け接合する曲面ろう付け方法と、(B)平
板形状をもって形成した構成部材をろう付け接合した後
に湾曲させる曲げ加工方法との、2種類の製造方法が考
えられるが、これら何れの方法によっても、満足できる
品質性および生産性乃至はコスト性を得ることが極めて
困難であり、現実的に量産ができないために工業製品と
しての普及が望めないのが現状であった。
【0004】本発明の理解を容易とするために、アルミ
ニウム合金製のハニカム・サンドイッチパネルについ
て、従来技術としての(A)曲面ろう付け方法と(B)
曲げ加工方法における具体的な製造方法と問題点を、そ
れぞれ、以下に述べる。
【0005】(A)曲面ろう付け方法 曲面ろう付け方法は、先ず、予め曲げ加工した押出形材
を組み合わせて溶接等により接合することにより枠体を
製作し、この枠体内に全体として湾曲した特殊な形状を
有するコア材(ハニカム体やフィン体,形材など)を並
べると共に、それら枠体およびコア材を予め曲面状に曲
げ加工した上下二枚の面板で挟んでサンドイッチせし
め、その後、かかるサンドイッチ体を曲面を有する治具
に挟み込んだ状態で炉内で加熱してろう付け接合するこ
とにより実施される。ところが、このような曲面ろう付
け方法は、次のような問題を有している。(1)枠体と
面板の接合品質を安定して得るには、特に枠体の曲面形
状を高精度に確保しておく必要があり、枠体の曲げ加工
や機械加工に要する労力,時間,費用が大であって、接
合品質への要求が厳しい場合には、曲げ加工後の枠体の
上下面を機械加工して精度を確保することが必要で、莫
大な費用がかかる。(2)ろう付けのための加熱中に、
熱応力による変形を回避しつつ、パネルと治具の熱膨張
差による曲率のずれを矯正するには、パネルと治具が馴
染むような微妙な挟圧力調整が必要とされるが、現実的
には困難であり、ろう付け状態に安定性を欠く。(3)
曲げ加工した形材を組み合わせ溶接して曲面枠体を組み
立てることは、平面的な枠体の組み立てに比して困難で
あり、且つ各種の曲率に応じた複数の枠体支持具が必要
となる。(4)枠体や面板等の各パネル構成部材を、互
いに別の工程で曲げ加工する必要があるため、作業工程
が多く、コストがかかると共に、部材におけるキズ発生
の確率も高い。(5)多数のコルゲート状成形材等を組
み合わせて湾曲したコア材を組み上げるには、特殊な処
理加工が必要であると共に、該湾曲コア材の枠体の中へ
のセットも難しい。
【0006】(B)曲げ加工方法 曲げ加工方法は、それぞれ平面形態を有する枠体,コア
材,面板を組み立ててろう付け接合した平面パネルを常
温下で曲げ加工することにより、目的とする曲面パネル
を得るものであり、例えば、(a)平行に配列された2
本の下ローラと、それら下ローラ間の中間部分において
平行に配された一本の上ローラとの間に、平面パネルを
通して上下ローラ間で平面パネルを曲成加工する3本ロ
ール曲げ法や、(b)平面パネルの両端部に曲げモーメ
ントを作用せしめて曲成加工する等モーメント法、
(c)目的とする曲面に対応したプレス面を有する上下
プレス型を用いて平面パネルをプレスして曲成加工する
プレス曲げ法等がある。ところが、このような曲げ加工
方法は、次のような問題を有している。(1)曲げの進
行過程で、互いにろう付け接合された面板とコア材に対
して無理な応力がかかって凹みや撓み等の変形乃至は座
屈が発生し易く、曲げ可能な曲率半径も相当に制限され
る。(2)各構成部材がろう付け接合された平面パネル
を常温下で一方向に曲げると、それに直交する方向で逆
向きに曲がり鞍型となり易く、しかも、曲げ加工後の矯
正は困難である。(3)サンドイッチパネルは、その構
造上、剛性が高くて曲がりにくい特性を有しており、枠
体とコアの剛性差による不均一な曲がりも生じ易いた
め、目的とする曲面精度を得ることが難しい。(4)曲
げ加工は、慎重にゆっくり行う必要があり、精度確保の
ためにプレス修正も必要となるから、量産に適さない。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されものであって、その解決課題とする
ところは、部分的なろう付け不良や変形等の発生を防止
しつつ、目的とする湾曲面を高精度に得ることの出来
る、製作性に優れたろう付けパネルの製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、複数の構成部材をろう付け
することにより、湾曲形状を有するパネルを製造する方
法であって、(イ)前記複数の構成部材を、相対変位を
許容しつつ互いに組み合わせることにより、平板形状を
有する平面パネルを得る工程と、(ロ)該平面パネル
を、それぞれ目的とする湾曲形状に対応した加圧面を有
する上下プレス治具間にセットする工程と、(ハ)該上
下プレス治具間にセットされた平面パネルを軟化温度に
加熱すると共に、該上下プレス治具間に加圧力を及ぼす
ことにより、かかる平面パネルを該上下プレス治具の少
なくとも何れかの加圧面に沿って変形させて目的とする
湾曲形状とする工程と、(ニ)該上下プレス治具間での
加圧によって変形せしめられた前記複数の構成部材の当
接部を、該上下プレス治具による加圧下で相互にろう付
け接合する工程とを、含む曲面を有するろう付けパネル
の製造方法にある。
【0009】なお、複数の構成部材の当接部を接合する
ろう材は、例えば、構成部材による平面パネルの組立時
に、ろう材を構成部材間に介装せしめたり、表面にろう
材が被着された部材で面板等のパネル構成部材を形成し
たりするなど、適宜の方法でろう付け接合部に与えられ
る。
【0010】また、本発明の好ましい第一の態様におい
ては、前記上下プレス治具間に及ぼされる加圧力が、前
記平面パネルの変形に伴って変化せしめられられる。
【0011】更にまた、本発明の好ましい第二の態様に
おいては、前記平面パネルが軟化温度に加熱されるまで
は、該平面パネルにおける塑性変形が生じないように、
前記上下プレス治具間に及ぼされる加圧力が調節され
る。
【0012】さらに、ろう材の溶融,接合は、パネルの
変形進行中乃至はパネルの変形完了後、或いはそれら変
形進行中と変形完了後の両方に亘って行われ得るが、本
発明の好ましい第三の態様においては、上下プレス治具
間での加圧による平面パネルの変形完了後に、平面パネ
ルを構成する複数の構成部材の当接部でろう材が溶融せ
しめられる。なお、ろう材の溶融を平面パネルの変形完
了後に行わせることは、例えば、ろう材の材質等によっ
てろう材の溶融開始温度を調節すると共に、加圧力を適
当に設定すること等によって、実現され得る。
【0013】また、本発明の好ましい第四の態様におい
ては、前記平面パネルの加熱が、真空中乃至は不活性ガ
ス中で行われる。
【0014】更にまた、本発明の好ましい第五の態様に
おいては、前記上側プレス治具の自重によって、前記上
下プレス治具間に加圧力を及ぼすようにされる。
【0015】また、本発明の好ましい第六の態様におい
ては、前記複数の構成部材を、前記上下プレス治具によ
る加圧下で相互にろう付け接合した後、該上下プレス治
具によって加圧せしめたまま冷却するようにされる。
【0016】さらに、本発明の好ましい第七の態様にお
いては、前記平面パネルが、枠体と、該枠体の両側に重
ね合わされる上下二枚の面板と、前記枠体の領域内で該
二枚の面板間に挟まれて介装されたハニカム状のコアと
を、含んだ構成部材によって形成された中空構造のサン
ドイッチパネルとされる。
【0017】また、本発明の好ましい第八の態様におい
ては、複数枚のコルゲート状成形材を並列配置すること
によって、前記サンドイッチパネルにおけるハニカム状
のコアが構成され、且つそれら各コルゲート状成形材が
曲成方向に略直交して延びるようにされる。なお、曲成
方向とは、パネル面上において、目的とするろう付けパ
ネルにおける曲面の曲率中心軸に直角な方向をいう。
【0018】更にまた、本発明の好ましい第九の態様に
おいては、複数枚のコルゲート状成形材を並列配置する
ことによって、前記サンドイッチパネルにおけるハニカ
ム状のコアが構成され、且つそれら各コルゲート状成形
材が略曲成方向に延びるように配設される。
【0019】また、本発明の好ましい第十の態様におい
ては、前記枠体の領域内に並列配置された前記複数枚の
コルゲート状成形材の相対変位を許容せしめつつ、前記
平面パネルを湾曲形状に変形せしめるようにされる。
【0020】更にまた、本発明の好ましい第十一の態様
においては、前記サンドイッチパネルを構成する枠体
が、目的とするろう付けパネルの製品寸法よりも曲成方
向に延長形成されると共に、該枠体の延長部分に対し
て、前記面板の重ね合わせ方向中間部分を延長端部から
内方に向かって延びる切欠溝が設けられる。なお、延長
部分は、曲げ加工およびろう付け接合の完了後に切断す
ることにより、目的とする形状のろう付けパネルを得る
ことが出来る。
【0021】さらに、本発明の好ましい第十二の態様に
おいては、かかる枠体における曲成方向の延長部に形成
された切欠溝に対して、スペーサが装着され、該スペー
サを切欠溝に挟み込んだ状態下で、上下プレス治具によ
る変形加工が施される。なお、スペーサとしては、例え
ば、ろう材やろう材をクラッドした部材、或いはろう材
以外の金属又はガラス等の部材が好適に採用される。
【0022】また、本発明の好ましい第十三の態様にお
いては、前記サンドイッチパネルを構成する枠体が、目
的とするろう付けパネルの製品寸法よりも曲成方向に延
長されると共に、該枠体の延長部分における前記面板の
重ね合わせ方向の少なくとも何れか一方の面に対して、
延長方向先端部側に行くに従って先細状となる方向のテ
ーパが付される。
【0023】
【作用・効果】本発明方法に従えば、構成部材が、軟化
温度で変形させられて目的とする湾曲形状とされること
から、常温下で変形加工する場合に比して十分に小さな
加圧力で、大きな内部応力を生ぜしめることなく曲げ加
工され得ると共に、曲げ成形時には各構成部材が相互に
独立して変形可能とされて互いに無用な応力を受けるこ
となく曲げ加工されることから、凹みやしわ,座屈,破
断等が防止されて精度の良い曲げ加工が行われ得る。
【0024】しかも、本発明方法においては、各構成部
材は、互いに組み合わされて同時に曲げ成形されること
から、各構成部材間における湾曲形状の差が防止されて
接合面における隙間が十分に小さく抑えられるのであ
り、それによって、接合不良率が改善されて接合品質の
高いろう付けパネルを安定して得ることが出来る。
【0025】また、本発明の好ましい第一の態様に従え
ば、例えば、平面パネルにおける変形部位が移動して加
圧力の作用点間距離が変化した場合でも、パネルに及ぼ
されるモーメントを略一定に保つような制御が可能とな
り、それによって、パネルの曲げ加工を一層スムーズに
行い、座屈等の不良発生をより有効に抑えることが出来
る。
【0026】更にまた、本発明の好ましい第二の態様に
従えば、軟化域にまで至らない温度下で構成部材に塑性
変形を加えることによって構成部材に生ぜしめられる大
きな内部応力等を防止することが出来ることから、構成
部材における凹みやしわ,座屈等の無用な変形が防止さ
れ得る。なお、構成部材に塑性変形が生ずる限界のモー
メント:Meは、下式で表される。 Me=Zm・σe (Zm:部材の断面係数の総和,σe:その温度におけ
る部材の降伏応力)
【0027】また、本発明の好ましい第三の態様に従え
ば、曲げ加工の完了後にろう材が溶融開始することか
ら、接合面以外の部分へのろう材の流出が最小限に抑え
られ、より確実に接合され得るという利点がある。
【0028】更にまた、本発明の好ましい第四の態様に
従えば、構成部材やろう材の加熱時における変質,腐食
等の問題が有利に回避され得る。
【0029】さらに、本発明の好ましい第五の態様に従
えば、油圧装置等の特別な加圧装置が不要であることか
ら、装置設備が簡略化され得る。
【0030】また、本発明の好ましい第六の態様に従え
ば、構成部材を曲げ加工して目的とした湾曲状態に保持
したままの状態でろう付け接合が完了することから、構
成部材のずれ等に起因する変形が有利に防止されて、加
工精度が一層向上され得る。
【0031】さらに、本発明の好ましい第七の態様に従
えば、従来、曲面形状を得ることが極めて困難であった
中空構造のサンドイッチパネルを、有利に曲げ加工する
ことが出来、それによって、アルミニウム合金製等の中
空構造のサンドイッチパネルを、鉄道車両や船舶,意匠
建築等の各種構造材に広く用いることが可能となる。
【0032】また、本発明の好ましい第八の態様に従え
ば、湾曲形状への変形加工時において、ハニカム状のコ
アを比較的小さな加圧力で容易に目的とする湾曲形状に
変形させることが可能で、該コアを構成する各コルゲー
ト状成形材における発生応力も軽減される。
【0033】更にまた、本発明の好ましい第九の態様に
従えば、コア高さ(パネル厚さ方向寸法)が高かった
り、パネルの曲率半径が小さいような場合でも、ハニカ
ム状のコアを全体に略均一に曲げることが出来、品質安
定性の向上が図られ得る。
【0034】また、本発明の好ましい第十の態様に従え
ば、湾曲形状への変形加工時において、ハニカムコアで
の内部応力の発生が軽減されて良好なる曲げ加工性が発
揮され得る。
【0035】更にまた、本発明の好ましい第十一の態様
に従えば、延長部分によってサンドイッチパネルの曲成
方向両端部にまで大きな曲げモーメントを作用せしめる
ことが出来ると共に、延長部分自体の曲げ強度も切欠溝
によって低くされていることから、該延長部分によって
パネル凸面側でプレス治具の加圧面がパネル面から持ち
上げられてしまう所謂「かつぎ」の現象が防止されて、
パネル全面に対して上下プレス治具による加圧力が有利
に及ぼされ得るのであり、それによって、特に曲率半径
が小さいパネルや厚肉のパネル等においても、曲成方向
両端部における曲げ加工精度が有利に向上され得ると共
に、「かつぎ」に起因するろう付け接合不良が防止され
る。
【0036】さらに、本発明の好ましい第十二の態様に
従えば、スペーサが溶けるまで、或いは圧壊するまでは
延長部分の曲げ強度が確保されて、該延長部分の先端部
がプレス治具の加圧面に当接されて加圧力の作用点とな
ることから、ろう材の溶融温度以下で行われるパネル曲
げ加工に際して有効なモーメントがパネルに及ぼされて
良好なる曲げ加工が行われ得るのであり、そして、曲げ
加工が進行した後にスペーサが溶融して或いは圧壊して
切欠溝の作用で延長部分が変形されることによって、曲
げ加工の終了段階における「かつぎ」も防止されて良好
なるろう付け接合性が発揮される。
【0037】また、本発明の好ましい第十三の態様に従
えば、延長部分によってサンドイッチパネルの曲成方向
両端部にまで大きな曲げモーメントを作用せしめること
が出来ると共に、延長部分に付されたテーパによって延
長部分自体の曲げ強度も低くされていることから、前記
本発明の好ましい第九の態様と同様な効果が発揮され得
る。特に、延長部分におけるパネル凸側面にテーパを付
すると、該延長部分が少ない曲がり量によってプレス治
具の加圧面に沿う形となって「かつぎ」が一層効果的に
防止され得る。
【0038】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0039】先ず、図1には、本発明方法によって製造
される曲面を有するろう付けパネルの一具体例として、
全体として略矩形状を有し、一対向辺方向に湾曲された
ろう付けアルミニウム・ハニカムパネル10が示されて
いる。このハニカムパネル10は、互いに所定距離を隔
てて平行に配設された3本の湾曲枠材12と、それら3
本の湾曲枠材12を両端部で相互に接続する直線枠材1
4とによって、全体として略「日」字状に組み立てられ
た枠体16を有しており、該枠体16によって仕切られ
た各空間内にそれぞれ略蜂の巣状のハニカムコア18が
収容配置されていると共に、それら枠体16およびハニ
カムコア18,18を両側から挟み込むようにして上面
板20と下面板22が重ね合わされて、一体的にろう付
け接合されてなる構造とされている。
【0040】このような構造とされたハニカムパネル1
0を得るに際しては、先ず、図2に示されているよう
に、前述の如きパネルの構成部材としての枠体16,ハ
ニカムコア18,18および上下面板20,22を組み
合わせることにより、平面パネル24を形成する。ここ
において、枠体16,ハニカムコア18,上下面板2
0,22としては、何れも、湾曲していないものであっ
て、従来の平板形状を有するハニカムパネルの構成部材
と同様なものが採用される。
【0041】すなわち、枠体16は、例えば、口型中空
断面のアルミニウム合金製押出形材を適当な長さに切断
したものを用い、日字状に組み合わせて部分的に溶接な
どによって形状固定して形成する。なお、日字状に組み
合わせた各形材は、予め接合することなく、後述する各
構成部材を相互にろう付け接合する最終的な工程で、同
時にろう付け接合して日字状に一体接合することも可能
である。また、ハニカムコア18は、例えば、図3に示
されているように、帯板状のアルミニウム材若しくはア
ルミニウム材の両面又は片面にろう材がクラッドされた
ブレージングシートを連続した半六角形状にコルゲート
成形したハニカム形成材26の複数枚を用い、それらの
ハニカム形成材26を全体として六角形のセルを形成す
るように並べて形成する。なお、本実施例では、ハニカ
ムコア18を構成する各ハニカム形成材26を、相互に
ろう付け接合せずに、枠体16で仕切られた空間内に配
設しているが、各ハニカム形成材26を予めろう付け接
合して一体構造としたハニカムコア18を、枠体16の
空間内に組み込むことも可能である。また、本実施例で
は、図3に示されているように、各ハニカム形成材26
の長さ方向が、パネルの曲げ予定方向(図中、x方向)
に対して直交する方向となるように、ハニカムコア18
を形成している。更にまた、ハニカムコア18の高さ寸
法は、枠体16の高さ寸法と略同一に設定すると共に、
ハニカムコア18の外形形状は、枠体16によって仕切
られた空間形状と略同一に設定する。更に、上下面板2
0,22は、何れも、一方の面に対してろう材がクラッ
ドされたアルミニウム合金製のブレージングシートによ
って、枠体16の外形に対応した矩形平板形状をもって
形成し、ハニカムコア18が組み込まれて枠体16の両
側に対して、それぞれ、ろう材がクラッドされた側の面
を内側にして重ね合わせる。このとき、枠体16に対し
て面板20,22が、後述する加熱変形工程中にずれる
のを防止するために、面板20,22を枠体16に対し
て適当数のポイントで溶接等で仮止めしても良い。な
お、この仮止めは、各部材の自由な変形を妨げないよう
に行われ、例えば、上下面板20,22の曲げ予定方向
に延びる両辺部における各中央部分を枠体16にスポッ
ト溶接すること等によって仮止めされる。
【0042】次いで、このように枠体16,ハニカムコ
ア18,18および上下面板20,22を互いに接着す
ることなく組み合わせることによって形成した平面パネ
ル24を、図4に示されている如く、曲げ加工装置28
にセットする。この曲げ加工装置28は、目的とする湾
曲パネルの凸側面形状に対応した凹形加圧面30を有す
る上プレス治具32と、目的とする湾曲パネルの凹側面
形状に対応した凸形加圧面34を有する下プレス治具3
6とを含んで構成されている。なお、下プレス治具36
は、搬送用トレイ38上に載置されていると共に、上プ
レス治具32の上には、加圧マス40が載置されてい
る。そして、図示されているように、下プレス治具36
上に平面パネル24を載せ、更に、該平面パネル24上
に上プレス治具32を載加することにより、上下プレス
治具32,36の両加圧面30,34間に平面パネル2
4を配設せしめる。なお、各加圧面30,34と平面パ
ネル24の間には、耐熱性の緩衝シート42,44を、
必要に応じて介装する。
【0043】そして、図5に示されているように、平面
パネル24をセットせしめた上下プレス治具32,36
を、ヒータ46を備えた加熱炉48内に配設し、必要に
応じて炉内を真空状態や不活性ガス雰囲気とした後、加
熱を開始する。なお、加熱を開始する前には、平面パネ
ル24において塑性変形が発生しないように、枠体16
の強度等を考慮して、加圧マス40の重量を設定する。
【0044】これにより、加熱によって平面パネル24
の温度が次第に上昇して、軟化温度を越える頃から、平
面パネル24の耐力(主に枠体16によって発揮される
耐曲げ力)が急激に低下し、その結果、図6に示されて
いるように、上プレス治具32および加圧マス40によ
る一定の加圧力の下において、平面パネル24がゆっく
りと変形を開始する。ここにおいて、平面パネル24
は、中央部分が下プレス治具36の凸形加圧面34の中
央部に当接される一方、曲成方向(図3中のx方向)の
両端部分が上プレス治具32の凹形加圧面30の両側部
分に当接されることにより、平面パネル24の中央部分
と両端部分に加圧力が及ぼされることから、この平面パ
ネル24の変形は、先ず、曲げモーメントが最大となる
中央部分(下プレス治具36との当接点)から始まり、
その変形速度は温度の上昇に伴って一旦は速くなるが、
下プレス治具36との当接域がパネル両側に向けて広が
り始めることから略一定となり、その後は、下プレス治
具36との当接点の拡大による曲げモーメントの低下に
伴ってゆっくりと曲げ加工が進展するようになる。
【0045】その結果、図7に示されているように、平
面パネル24が、全体に亘って上下プレス治具32,3
6の加圧面30,34に沿って曲成され、平面パネル2
4の曲成方向の両端部分が下プレス治具36の凸形加圧
面34に当接されることにより、目的とする湾曲形状に
成形され、曲げ工程が完了する。なお、平面パネル24
の曲成方向の両端部分が下プレス治具36の凸形加圧面
34に略接する段階では、平面パネル24に作用する曲
げモーメントが極めて小さくなるために、平面パネル2
4が曲がりにくくなるが、ろう付け接合とんど近傍にお
ける平面パネル24の耐力は極めて小さくなるため、平
面パネル24(主として枠体16)の断面係数がある値
以上に大きいか或いは加圧力がある値以下に小さくない
限りにおいては、平面パネル24の端部まで上下プレス
治具36の加圧面30,34に沿って曲げ加工され得
る。
【0046】その後、平面パネル24の加熱温度を更に
上昇させて、ハニカムコア18を構成する各ハニカム形
成材26および上下面板20,22にクラッドされたろ
う材を加熱溶融させることにより、それら各構成部材の
当接部間に溶融されたろう材を流れ込ませてろう付け接
合する。このとき、ハニカム形成材26がろう材を有し
ていない単板(例えば、A6954材等)であっても、
面板20,22にクラッドされたろう材が溶融し、ハニ
カム形成材26同士の隙間に流れ込むため、ハニカム形
成材26同士も接合されることとなる。これにより、各
ハニカム形成材26がろう付けされて一体的にハニカム
コア18が形成されると共に、該ハニカムコア18が上
下面板20,22や枠体16にろう付け接合され、更に
上下面板20,22がハニカムコア18および枠体16
にろう付け接合される。続いて、このようにろう付けさ
れた平面パネルを、上下プレス治具32,36間で加圧
力を及ぼして挟み込んだ状態のまま、加熱炉48から取
り出し、冷却設備によって冷却することによって、ろう
付け接合の工程が完了する。なお、このようにして得ら
れた曲面パネル10は、自然冷却することも可能である
が、焼入れによる強度向上や製造サイクル向上等の点か
ら、急冷することが望ましい。
【0047】そして、冷却後に上下プレス治具32,3
6を開いてパネルを取り出すことにより、前記図1に示
されている如き、目的とする湾曲形状のハニカムパネル
10を得ることが出来るのである。
【0048】このような方法に従ってハニカムパネル1
0を製造するようにすれば、従来では常温下で行ってい
た曲げ加工が熱間で行われることから、(1)材料にお
ける加工硬化が防止されて、常温下での曲げ加工で問題
となる、枠体16の両側部分のように変形量の少ない部
分に向けての無用な応力発生に起因する「しわ」や「座
屈」等の発生が抑えられる、(2)平面パネル24の加
熱温度を次第に上昇させることにより、材料の連続的な
強度低下に伴って曲げが無理なくゆっくりと進行して、
常に略最適な加圧力で曲げが進行せしめられる、(3)
平面パネル24の温度が全体に均一である限りにおい
て、曲げモーメントが最大となるパネル中央部分から両
側部分に向けて順に進行する(順に下プレス治具36の
凸形加圧面34への当接が完了して行く)こととなり、
この曲げの進行に伴って、支点(平面パネル24の下プ
レス治具36への当接点)が端部に向けて移動するた
め、最後まで中央部分のみに大きな加圧力が作用するこ
とが避けられて、中央部分における座屈の発生が防止さ
れる、等といった効果が発揮されるのである。
【0049】また、上述の如き製造方法においては、平
面パネル24の曲げ加工時に構成部材16,18,2
0,22が相互に固着されておらず、それぞれが自由に
変形でき、各構成部材が独立して曲げ応力を受けること
から、(1)薄肉の面板20,22や薄肉のハニカム形
成材26で構成されたハニカムコア18は何れも容易に
変形し、曲げ応力の殆どを枠体16が受けることとな
り、断面係数の総和が各構成部材が接合された場合に比
して著しく小さくなって、局部の座屈発生を回避しつつ
小さい応力で曲げ加工することが出来る、(2)曲げ加
工中における構成部材相互間での緩衝に起因する無用な
応力発生が防止されて、曲げ加工がスムーズに進行し、
理想的な形状に曲げを完了することが出来る、等といっ
た効果が発揮される。
【0050】更にまた、本実施例の製造方法において
は、曲げ加工とろう付け加工とに同じ治具が、略同じ温
度下で使用されることから、曲げ加工用治具とろう付け
加工用治具の寸法精度の違いに起因するろう付け不良や
寸法精度の低下等が回避されると共に、熱膨張係数の差
に起因する不具合の発生も防止される。即ち、本実施例
では、加熱中に、平面パネル24に対する曲げ加工が、
上下プレス治具32,36の加圧面30,34の曲率に
合わせて進行し、仮にその後の熱膨張によって平面パネ
ル24の曲率半径が加圧面34の曲率半径より大きくな
ろうとしても(本実施例では、アルミニウム合金よりも
熱膨張係数の大きい材質の下プレス治具を使用しない限
りは、平面パネル24の曲率半径の方が加圧面34より
も大きくなろうとする)、曲げモーメントの大きい平面
パネル24の中央部分から順に両側部分に向かって矯正
されていくのである。なお、この矯正は、平面パネル2
4の下プレス治具36の加圧面34への当接領域の拡大
と同時に進行しているものと推定される。
【0051】さらに、本実施例の製造方法においては、
平面パネルと同様な構成部材を用いて製造されると共
に、ろう付け接合のための加熱工程の途中で熱間曲げ加
工が実施されることから、従来からの平面パネルの製造
工程と同じ準備工程および加熱工程を実施することによ
って、目的とする曲面を有するハニカムパネル10を得
ることが出来るのであり、(1)平面パネルの製造と略
同じ作業人員と作業能率で曲面を有するハニカムパネル
10が得られる、(2)健全なろう付けを行うための加
熱と加圧が為されている限り、曲げは自動的に加熱炉4
8内で完結することとなり、曲げ加工に関する作業者の
特別な技能等は不要であって、特別な管理も必要でな
い、(3)平面パネルの製造工程の中に曲面パネルの製
造に必要な「曲げ成形」が合理的に組み込まれることと
なり、工程への負荷増大が可及的に抑えられて、優れた
経済効果が発揮される、等といった効果も発揮される。
【0052】また、本実施例の製造方法においては、製
造設備に関し、平面パネルの製造に比して新たに必要と
なるのは曲面成形とろう付けで兼用されるプレス治具3
2,36関連品だけであり、曲面ゲージ等の備品も特に
必要なく、また、安定したろう付け接合性が得られるこ
とから、曲げ加工によってパネルの接合品質や強度に悪
影響が出ていないかをチェックする検査工程や検査装置
も特に必要ない。それ故、製造設備の大幅な変更や増
設、投資等を必要とすることなく、曲面を有するハニカ
ムパネル10を得ることが出来るのである。しかも、本
実施例では、上プレス治具32の重量によって平面パネ
ル24に対する加圧力が及ぼされることから、油圧プレ
ス機構なども不要となるといった利点がある。
【0053】更にまた、本実施例の製造方法において
は、同一の加熱炉48内で曲げ加工とろう付け加工が連
続して実施されるために、消費するエネルギは、平面パ
ネルの製造の場合にして、上下プレス治具32,36等
の昇温分が加算されるだけで、略同じであることから、
(1)炉内での曲げを上プレス治具32等の自重のみで
実施する場合と、炉内に設置された油圧式や機械式等の
プレス装置を用いる場合との、何れの場合でも、ろう付
け接合にとって必要な荷重(平面パネル24に対して均
一に加圧力をかけるための荷重)を越えるような荷重を
必要とせず、曲げ工程のための余分なエネルギー消費が
殆ど発生しない、(2)上下プレス治具32,36等の
昇温に消費されるエネルギーは、上下プレス治具32,
36からの曲げ加工済みの平面バネル24の取り出しと
次の処理パネル24のセットを高温域で実施することに
よって節約することも出来、本実施例の如く上下プレス
治具32,36でパネル24を挟圧せしめた状態下で冷
却する場合にも、冷却時にプレス治具32,36から奪
った熱を加熱時に利用する熱リサイクルシステムを導入
することで、大幅なエネルギ節約が可能である、等とい
った利点がある。
【0054】さらに、本実施例の製造方法においては、
各構成部材16,18,20,22が組み合わされた状
態で、単一の上下プレス治具32,36によって一体的
に曲げ加工されると共に、かかる曲げ工程が、その次の
ろう付け工程に向けて合理的且つ連続的に行われること
から、ろう付け接合にとって重要な「接合部のクリアラ
ンス」が極めて小さく抑えられるのであり、ろう付け不
良の発生が激減するといった効果もある。
【0055】また、本実施例の製造方法においては、予
め精度良く機械加工された加圧面30,34を備えた上
下プレス治具32,36によって挟まれたまま、曲げ加
工された平面パネル24を冷却することにより、パネル
の湾曲形状が当接されることから、得られるハニカムパ
ネル10の曲率精度は、かかる加圧面30,34の曲率
に略一致することとなり、パネルの湾曲形状が極めて高
精度に設定され得て、プレス機等による曲率修正を必要
としないといった効果もある。
【0056】因みに、本実施例に従う、下記の具体的工
程によってハニカムパネルを実際に製造し、得られたハ
ニカムパネルについて評価した。
【0057】かかる実験に際しては、先ず、6000番
系押出し材である口型断面の中空形材(幅:37mm,高
さ:28mm,肉厚:2mm)を4本用い、それらを組み合
わせてろう付け接合することにより、長さ:840mm,
幅:540mmの矩形枠体形状を有する枠体16を形成
し、該枠体16の内部に対して、両面にクラッド率:5
%のろう材がクラッドされた6000番系のブレージン
グシート(厚さ:0.2mm)を、前記実施例と同様、連
続した半六角形状(波形状)にコルゲート成形したハニ
カム形成材の複数枚を並列的にセットし、全体としてセ
ルサイズ(セルの内接円の直径):30mmのハニカムコ
ア18を組み込むと共に、それら枠体16とハニカムコ
ア18を両側から挟み込むようにして、それぞれ内側と
なる方の面にクラッド率:10%のろう材がクラッドさ
れた6000番系のブレージングシート(厚さ:1.0
mm)からなる上下面板(長さ:840mm,幅:540m
m)を重ね合わせることによって組み上げた平面パネル
を用いた。そして、かかる平面パネルを、前記実施例と
同様、上下プレス治具間にセットし、上プレス治具と加
圧マスによって平面パネルに及ぼされる加圧力を105
kgに設定した。なお、かかる加圧力の作用下、平面パネ
ルには、弾性変形が僅かに生じているだけであった。次
いで、平面パネルをセットした上下プレス治具を真空加
熱炉内にセットし、真空中で約5℃/分で昇温して加熱
した。途中で加熱を中止して観察した別の実験によれ
ば、パネルの曲げは約400℃から開始され、約460
℃でほぼ完了していた(この間、およそ12分であ
る)。そして、パネルを約600℃まで加熱してろう付
け接合を完了した。ろう付け完了後に、上下プレス治具
32,36を、パネルを挟み込んだ状態で加熱炉から取
り出し、専用の冷却設備で急冷した。以上の工程を計1
0回繰り返し実施して、実施例NO. 1〜10を得、それ
ぞれについて品質を検査した。得られた結果を、下記
「表1」に示す。
【0058】また、参考として、従来からの曲面ろう付
け方法に従い、それぞれ別途曲げ加工された枠体用い
て、その内部にハニカムコアを組み込むと共に、予め曲
げ加工された上下面板を重ね合わせて得られた湾曲状パ
ネルを、上下プレス治具間に挟み込んで加圧下に加熱し
てろう付け接合することによって、前記実施例と同様な
構造を有するハニカムパネルを得た。それらについて
も、上記実施例と同様な品質検査を行い、得られた結果
を、参考例NO. 1〜3として、下記「表1」に併せ示
す。なお、比較例1,2,3においては、それぞれ10
5kg(比較例1),360kg(比較例2),520kg
(比較例3)の加圧力下でろう付け接合した。
【0059】
【表1】
【0060】かかる表1の結果からも明らかなように、
本発明に従って製造された曲面を有するハニカムパネル
は、ろう付け接合状態および寸法(形状)精度ともに優
良であり、外観も比較例のハニカムパネルよりも美麗で
あった。また、本発明に従って製造されたハニカムパネ
ルでは、コア材の乱れや変形等の不具合も認められず、
平面パネルと比べて同等の品質の曲面を有するハニカム
パネルを安定して得ることの出来ることが確認された。
【0061】次に、図9〜11,図13〜15,図16
〜18および図19〜21には、それぞれ、本発明に従
う製造方法の別の実施例としての工程が示されている。
なお、これらの各実施例は、何れも、採用する枠体16
の構造的な点とそれに基づく作用に特徴があり、製造工
程は前記第一の実施例と同様であることから、かかる第
一の実施例と同様な点については、説明を省略すると共
に、以下の図面中、第一の実施例と同様な構造とされた
部材および部位については、それぞれ、第一の実施例と
同一の符号を付することにより、詳細な説明を割愛す
る。
【0062】先ず、図9〜11に示された第二の実施例
においては、枠体16を構成する枠材のうち、曲成方向
(x方向)に延びる枠材50,50、或いは枠材50,
50と上下面板20,22の両方が、それぞれ、両端部
分において、目的とするハニカムパネルの曲成方向端縁
部から、更に、曲成方向に所定長さ:Aだけ、延長され
ている。また、これらの延長部分52には、それぞれ、
図10にも示されているように、上下面板20,22の
重ね合わせ方向(パネルの厚さ方向)における略中央部
分を、延長先端部側から内方に向かって幅:dで延びる
切欠溝54が形成されている。なお、この切欠溝54の
長さは、延長部分52よりは短くされており、目的とす
るハニカムパネルの製品部分にまでは至らないようにさ
れている。
【0063】このような切欠溝54を有する延長部分5
2を備えた平面パネル24を用いて、前記第一の実施例
の工程に従って曲げ加工を行うと、先ず、図10に示さ
れているように、各延長部分52の先端部分だけが、上
プレス治具32の凹形加圧面30に当接され、かかる延
長部分52の先端部分が加圧力作用点とされる。ここに
おいて、延長部分52の先端部分は、切欠溝54によっ
て変形し易くなっていることから、加圧力が作用するこ
とにより、延長部分52における切欠溝54よりも上側
部分(上プレス治具32側部分)が、下方(下プレス治
具側)に向かって屈曲せしめられ、それによって、該延
長部分52の上側面56が上プレス治具32の凹形加圧
面30と略同じ方向に傾斜した先細状となるテーパ形状
とされる。
【0064】そして、上下プレス治具32,36による
曲げ加工が進行し、曲げ加工が終わりに近づくと、図1
1に示されているように、延長部分52の下側面58が
下プレス治具36の凸形加圧面34に沿った形状に曲げ
られる以前に、テーパ形状とされた延長部分52の上側
面56のテーパ角が上プレス治具32の凹形加圧面30
の曲率に対応した状態となり、各延長部分52の先端部
と基端部が何れも上プレス治具32の凹形加圧面30に
当接されるのであり、それによって、ハニカムパネルの
製品部分を構成する枠材50の上側面が全面に亘って上
プレス治具32の凹形加圧面30に対して当接せしめら
れて、曲げ加工が完了することとなる。なお、各延長部
分52は、曲げ加工およびろう付け加工の完了後、切断
されて、目的とする大きさのハニカムパネルとされる。
【0065】従って、本実施例においては、曲げ加工の
終了前の段階で枠材50に対する上プレス治具32と下
プレス治具36の各当接点が接近するために作用する曲
げモーメントが小さくなる該枠材50の両端部分に対し
て、それぞれ、切欠溝54によって上プレス治具32の
凹形加圧面30に沿った形状への変形が容易とされた延
長部分52が設けられており、該延長部分52が上下プ
レス治具32,36の加圧面30,34に沿った形状に
曲げ加工されなくても、製品となるべきパネル部分につ
いては、パネル上下面の全面に対して上下プレス治具3
2,36の加圧面30,34がそれぞれ当接され得るの
である。即ち、これにより、曲げモーメントが小さくな
るために枠体16の両端部分が曲げ加工され得ず、図1
2に示されているように、枠体16の両端部分によって
上プレス治具32をかつぐようにしてパネル上面から持
ち上げてしまう「かつぎ」の発生が、有利に防止され得
るのである。なお、図10,11等では、パネルを概略
的に示すものとし、面板等の図示を省略する。また、図
8,9では、パネルの製品寸法から枠材50,50だけ
が延長形成されているが、前述の如く、上下面板20,
22も枠材50,50と共に、延長形成しても良い。
【0066】それ故、本実施例方法に従えば、平面パネ
ル24の曲げ加工時に、該パネル24における製品とな
る部分が全面に亘って有利に上下プレス治具32,36
の加圧面30,34に当接されることとなり、目的とす
る曲面形状となるように一層高精度に加工されると共
に、製品となる部分における上下面の全面に亘って有利
に加圧力がおよぼされることとなり、安定したろう付け
接合が行われ得るのである。
【0067】また、本実施例方法に従えば、延長部分5
2によって、枠体16に対して、より大きな曲げモーメ
ントが及ぼされ得るといった利点もある。
【0068】そして、特に本実施例方法は、曲率半径が
小さな曲面を有するハニカムパネルや、厚肉のハニカム
パネル等に有利に適用され得、それによって、目的とす
る曲面形状を、優れた品質をもって製造することが出来
るのである。また、枠材50における延長部分52の形
成は、枠材50の寸法を適当に設定するだけで良く、切
欠溝54も簡単な切削加工等によって容易に形成出来る
ことから、僅かな作業時間の増加によって、上述の如き
優れた効果を得ることが出来るといった利点もある。
【0069】次に、図13〜15に示された第三の実施
例においては、前記図8〜11に示された第二の実施例
と同様、枠材50に対して、それぞれ切欠溝54が設け
られた曲成方向に向かって延びる延長部分52が形成さ
れていると共に、それら各延長部分52の切欠溝54に
対して、それぞれ、ろう材にて形成されたブレージング
シート等のスペーサ60が挟み込まれて組み付けられて
いる。
【0070】このような切欠溝54にスペーサ60が組
み付けられた延長部分52を備えた平面パネル24を用
いて、前記第一の実施例の工程に従って曲げ加工を行う
と、先ず、ろう材の溶融温度以下で行われる曲げ工程で
は、図14に示されているように、スペーサ60によっ
て切欠溝54が機能せずに延長部分52において大きな
曲げ強度が確保されることから、延長部分52の先端部
分が確実に加圧力の作用点となることが約束されて平面
パネルに対して大きな曲げモーメントが作用せしめられ
ることとなる。そして、曲げ加工の終了段階で、ろう材
の溶融温度まで加熱された時に、図15に示されている
如く、スペーサ60が溶融、或いは圧壊することによ
り、始めて切欠溝54の作用により延長部分52の強度
が低下し、該延長部分52の上側面が上プレス治具32
の加圧面30に沿うように変形せしめられて、枠体16
による上プレス治具32のかつぎが防止される。
【0071】従って、本実施例方法に従えば、曲げ加工
の当初から、延長部分52が過度に変形することによ
り、延長部分52の基端部が上プレス治具32の加圧面
30に当接してしまって該基端部が加圧力作用点となる
ことに起因する、平面パネル24に及ぼされる曲げモー
メントの低下が有効に防止され得て、製品とされる部分
における良好なる曲げ加工精度が確保され得るのであ
り、しかも、ろう付け加工時には、延長部分52が容易
に変形されて平面パネル24の全面に対して有効な加圧
力が及ぼされることから、優れたろう付け精度も発揮さ
れ得るのである。
【0072】また、図16〜18に示された第四の実施
例においては、前記図8〜11に示された第二の実施例
と同様、枠材50に対して、それぞれ、曲成方向に向か
って延びる延長部分52が形成されていると共に、それ
ら各延長部分52の上側面56に対して、それぞれ、先
端側に行くに従って枠材50の高さ寸法が小さくなる方
向のテーパ62が付されている。即ち、かかるテーパ6
2によって、各延長部分52は、その断面係数が小さく
されて、先端側に行く程曲がり易くされていると共に、
各延長部分52の上側面56が、丁度、前記第二の実施
例において延長部分52が変形された後の形状とされ
て、上プレス治具32のプレス面に沿うような形状とさ
れていることから、かかる延長部分52による上プレス
治具32のかつぎも有効に防止され得るのである。
【0073】それ故、このようなテーパ62が付された
延長部分52を設けた本実施例方法においても、前記第
二の実施例と同様な効果が、何れも、有効に発揮され得
るのである。
【0074】更にまた、図19〜21に示された第五の
実施例においては、枠体16に形成された各延長部分5
2の下側面58に対して、それぞれ、先端側に行くに従
って枠材50の高さ寸法が小さくなる方向のテーパ62
が付されている。即ち、かかるテーパ62によって、各
延長部分52は、その断面係数が小さくされて、先端側
に行く程曲がり易くされているのである。
【0075】従って、このようなテーパ64が付された
延長部分52を設けた本実施例方法においても、前記第
二の実施例と同様な効果が、何れも、有効に発揮され得
るのである。
【0076】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、こ
れらの具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0077】例えば、前記実施例では、各ハニカム形成
材26の長さ方向が、パネルの曲げ予定方向(図3中、
x方向)に対して直交する方向となるように、ハニカム
コア18が形成されていたが、その他、図22,23に
示されているように、各ハニカム形成材26の長さ方向
がパネルの曲げ予定方向(図23中、x方向)となるよ
うにして、ハニカムコア18を形成することも可能であ
る。このようなハニカムコア18を採用すれば、コア高
さが高く且つ曲げ曲率半径が小さい場合にも、加熱変形
工程中に、各ハニカム形成材26のたおれ込みによる隣
接するハニカム形成材26,26間における隙間の発生
等が効果的に防止され得て、全体に略均一に湾曲された
ハニカムコア18を有利に得ることが出来るのである。
なお、かくの如きハニカム形成材26の配列方向を採用
する場合には、曲げ変形工程において、各ハニカム形成
材26の長さ方向両端部分(特に、外周側(パネル凸面
側)の隅部)に対し、加圧力が作用し続けるために、薄
肉のハニカム形成材26が変形してしまうおそれがあ
り、そのような部分的な変形を防止するために、例え
ば、図24に示されているように、各ハニカム形成材2
6の長さ方向両端部分を折り曲げること等により、補強
部70を形成することが望ましい。
【0078】また、前記実施例では、単一の曲面を有す
るハニカムパネルを製造する場合の一例について説明し
たが、複合曲面や球面状の曲面等の各種の曲面形状を有
するサンドイッチパネルの製造に際して、本発明は、何
れも、有効に適用され得るものである。
【0079】更にまた、前記実施例では、六角形のセル
を形成したハニカムコア18を備えたハニカムパネル1
0の製造方法について説明したが、その他、球面加工が
容易な三角形状のセルや形成が容易な四角形状のセルな
どを有するハニカムパネルの製造や、更には、ハニカム
構造を有しないコルゲーションフィン材や形材等を面板
間に挟み込んだようなサンドイッチパネルなど、或いは
サンドイッチパネル以外の、ろう付けによって接合され
る各種のパネルの製造に対しても、本発明は、同様に適
用され得るものである。
【0080】さらに、前記実施例とは反対に、上プレス
治具32に対して湾曲パネルの凹側面形状に対応した凸
形加圧面を設けると共に、下プレス治具36に対して湾
曲パネルの凸側面形状に対応した凹形加圧面を設けるよ
うにしても良い。尤も、前記実施例の如く、凹形加圧面
30を有する上プレス治具32と凸形加圧面34を有す
る下プレス治具36を用いれば、成形されるパネルの中
央が上方に凸とされることから、余剰なろう材がパネル
中央部に溜まることが防止されて、均一なろう付け接合
性を得ることが出来るといった利点がある。
【0081】また、本発明においては、パネルの変形や
ろう付け工程での加熱を大気中で行ったり、パネルの変
形工程で油圧装置による加圧方式を採用すること等も、
勿論、可能である。
【0082】更にまた、本発明が適用されるパネルの材
質は、アルミニウム合金に限定されるものでは決してな
く、鋼やステンレスなど、各種の材質が採用され得る。
なお、材質によって加熱温度やろう材の材質等が適当に
設定されることは、言うまでもない。
【0083】さらに、枠材50に形成される延長部分5
2の数や長さ等は、限定されるものでなく、パネルの曲
げ剛性や大きさ等に応じて適宜に設定されるものであ
り、曲成方向両側端縁部から3本以上の延長部分を形成
することも可能である。
【0084】また、枠材50の延長部分52に形成する
切欠溝を、開口側に向かって広がるくさび形状等として
も良い。
【0085】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法が適用されるハニカムパネル
の一具体例を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1に示されたハニカムパネルを本発明に従っ
て製造するに際しての、平面パネルの組立工程を説明す
るための斜視図である。
【図3】図2に示された平面パネルにおけるハニカムコ
アの組付工程を説明するための平面図である。
【図4】図2に示された平面パネルをプレス治具に装着
した状態を示す側面図である。
【図5】図4に示されたプレス治具を加熱炉にセットし
た状態を示す説明図である。
【図6】平面パネルの曲げ加工の途中を示す説明図であ
る。
【図7】平面パネルの曲げ加工の終了状態を示す説明図
である。
【図8】本発明の第二の実施例を説明するための、平面
パネルを示す斜視図である。
【図9】図8に示された平面パネルの要部を拡大して示
す側面図である。
【図10】図8に示された平面パネルを用いて本発明に
従って曲面を有するハニカムパネルを製造するに際して
の曲げ加工工程を説明するための説明図である。
【図11】図10に示された曲げ加工工程の終了状態を
示す説明図である。
【図12】平面パネルの曲成方向端縁部によるかつぎの
状態を示す説明図である。
【図13】本発明の第三の実施例を説明するための、図
9に対応する平面パネルの要部拡大側面図である。
【図14】図13に示された構造の平面パネルを用いて
本発明に従って曲面を有するハニカムパネルを製造する
に際しての曲げ加工工程を説明するための説明図であ
る。
【図15】図14に示された曲げ加工工程の終了状態を
示す説明図である。
【図16】本発明の第四の実施例を説明するための、平
面パネルの要部拡大説明図である。
【図17】図16に示された構造の平面パネルを用いて
本発明に従って曲面を有するハニカムパネルを製造する
に際しての曲げ加工工程を説明するための説明図であ
る。
【図18】図17に示された曲げ加工工程の終了状態を
示す説明図である。
【図19】本発明の第五の実施例を説明するための、平
面パネルの要部拡大説明図である。
【図20】図19に示された構造の平面パネルを用いて
本発明に従って曲面を有するハニカムパネルを製造する
に際しての曲げ加工工程を説明するための説明図であ
る。
【図21】図20に示された曲げ加工工程の終了状態を
示す説明図である。
【図22】本発明の製造方法が適用されるハニカムパネ
ルの更に別の具体例を示す、図1に対応した一部切欠斜
視図である。
【図23】図22に示されたハニカムパネルを本発明に
従って製造するに際しての、図3に対応する、ハニカム
コアの組付工程を説明するための平面図である。
【図24】図22に示されたハニカムパネルにおいて好
適に採用されるハニカム形成材の端部構造を拡大して示
す斜視図である。
【符号の説明】
10 ハニカムパネル 16 枠体 18 ハニカムコア 20 上面板 22 下面板 24 平面パネル 26 ハニカム形成材 32 上プレス治具 36 下プレス治具 48 加熱炉 52 延長部分 54 切欠溝 60 スペーサ 62,64 テーパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江澤 勲 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 熊谷 正樹 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 久富 裕二 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の構成部材をろう付けすることによ
    り、湾曲形状を有するパネルを製造する方法であって、 前記複数の構成部材を、相対変位を許容しつつ互いに組
    み合わせることにより、平板形状を有する平面パネルを
    得る工程と、 該平面パネルを、それぞれ目的とする湾曲形状に対応し
    た加圧面を有する上下プレス治具間にセットする工程
    と、 該上下プレス治具間にセットされた平面パネルを軟化温
    度に加熱すると共に、該上下プレス治具間に加圧力を及
    ぼすことにより、かかる平面パネルを該上下プレス治具
    の少なくとも何れかの加圧面に沿って変形させて目的と
    する湾曲形状とする工程と、 該上下プレス治具間での加圧によって変形せしめられた
    前記複数の構成部材の当接部を、該上下プレス治具によ
    る加圧下で相互にろう付け接合する工程とを、含むこと
    を特徴とする曲面を有するろう付けパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記上下プレス治具間に及ぼされる加圧
    力を、前記平面パネルの変形に伴って変化させる請求項
    1に記載の曲面を有するろう付けパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記平面パネルが軟化温度に加熱される
    までは、該平面パネルにおける塑性変形が生じないよう
    に、前記上下プレス治具間に及ぼされる加圧力を調節す
    る請求項1又は2に記載の曲面を有するろう付けパネル
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記上下プレス治具間での加圧による前
    記平面パネルの変形完了後に、該平面パネルを構成する
    複数の構成部材の当接部でろう材を溶融せしめて接合す
    る請求項1乃至3の何れかに記載の曲面を有するろう付
    けパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記平面パネルの加熱を、真空中乃至は
    不活性ガス中で行う請求項1乃至4の何れかに記載の曲
    面を有するろう付けパネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記上側プレス治具の自重によって、前
    記上下プレス治具間に加圧力を及ぼす請求項1乃至5の
    何れかに記載の曲面を有するろう付けパネルの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記複数の構成部材を、前記上下プレス
    治具による加圧下で相互にろう付け接合した後、該上下
    プレス治具によって加圧せしめたまま冷却する請求項1
    乃至6の何れかに記載の曲面を有するろう付けパネルの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記平面パネルが、枠体と、該枠体の両
    側に重ね合わされる上下二枚の面板と、前記枠体の領域
    内で該二枚の面板間に挟まれて介装されたハニカム状の
    コアとを、含んだ構成部材によって形成される中空構造
    のサンドイッチパネルである請求項1乃至7の何れかに
    記載の曲面を有するろう付けパネルの製造方法。
  9. 【請求項9】 複数枚のコルゲート状成形材を並列配置
    することによって、前記ハニカム状のコアを構成すると
    共に、それら各コルゲート状成形材を曲成方向に略直交
    して延びるように配設する請求項8に記載の曲面を有す
    るろう付けパネルの製造方法。
  10. 【請求項10】 複数枚のコルゲート状成形材を並列配
    置することによって、前記ハニカム状のコアを構成する
    と共に、それら各コルゲート状成形材を略曲成方向に延
    びるように配設する請求項8に記載の曲面を有するろう
    付けパネルの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記枠体の領域内に並列配置された前
    記複数枚のコルゲート状成形材の相対変位を許容せしめ
    つつ、前記平面パネルを湾曲形状に変形させる請求項9
    又は10に記載の曲面を有するろう付けパネルの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記サンドイッチパネルを構成する枠
    体、或いは該枠体と前記少なくとも一方の面板を、目的
    とするろう付けパネルの製品寸法よりも曲成方向に延長
    すると共に、該枠体の延長部分に対して、前記面板の重
    ね合わせ方向中間部分を延長端部から内方に向かって延
    びる切欠溝を設ける請求項8乃至11の何れかに記載の
    曲面を有するろう付けパネルの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記切欠溝にスペーサを装着する請求
    項12に記載の曲面を有するろう付けパネルの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記サンドイッチパネルを構成する枠
    体、或いは該枠体と前記少なくとも一方の面板を、目的
    とするろう付けパネルの製品寸法よりも曲成方向に延長
    すると共に、該枠体の延長部分における前記面板の重ね
    合わせ方向の少なくとも何れか一方の面に対して、延長
    方向先端部側に行くに従って先細状となる方向のテーパ
    を付する請求項8乃至13の何れかに記載の曲面を有す
    るろう付けパネルの製造方法。
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