JPH08173923A - 長尺物品の表面付着物除去装置 - Google Patents

長尺物品の表面付着物除去装置

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JPH08173923A
JPH08173923A JP32597794A JP32597794A JPH08173923A JP H08173923 A JPH08173923 A JP H08173923A JP 32597794 A JP32597794 A JP 32597794A JP 32597794 A JP32597794 A JP 32597794A JP H08173923 A JPH08173923 A JP H08173923A
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Ichiro Okamoto
一郎 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 本発明の長尺物品の表面付着物除去装置は、
中央部分の内面を小径とされ、スロート部20を形成す
る付着物除去シリンダーと、その両端に形成されたエア
ブロー部21およびミスト回収部22と、前記エアブロ
ー部21に設けた多数個のエア導入孔18と、これらの
エア導入孔に加圧エアを分配するエア案内通路17と、
このエア案内通路に加圧エアを供給するエアパイプと、
前記ミスト回収部22に取付けたドレンチューブ19と
を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線・ケーブルやパイプ
等の長尺物品の表面に付着した油その他の物体を除去す
る表面付着物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブルやパイプ等の長尺物品を製造す
る際には、長尺物品の表面に加工油等の物体が付着する
ことがある。
【0003】例えば、各種ケーブルの内、特に機械的強
度および耐蝕性を必要とするケーブルとしては、ケーブ
ル心を波付鋼管がい装で被覆し、その外層にビニルやポ
リエチレン等の防食層を施した波付鋼管がい装(コルゲ
ートシース)ケーブルが使用される。
【0004】この波付鋼管がい装ケーブルを製造する場
合には、ケーブル心の外側に鋼帯を縦添えして管状に成
形し、鋼帯の両縁を突合わせ溶接して鋼管とした後、コ
ルゲータを通して鋼管に波付加工を施す。このコルゲー
タによる波付加工に際しては、波付け用のローラダイス
と鋼管との摩擦を緩和するため、多量の加工油が使用さ
れるが、加工油の一部は波付けされた鋼管の表面に付着
した状態でコルゲータから排出される。
【0005】この鋼管表面に付着した加工油は、次の防
食層被覆工程の前に、きれいに除去しておく必要があ
り、従来から環状エアワイパーによる除去作業が行われ
ている。図2は、従来の環状エアワイパーを用いた除去
装置の使用状態を示す。同図において、コルゲータ1に
より波付け加工されたケーブルのコルゲートシース2
は、コルゲータ先端部から送り出され、ガイドローラ3
により案内されて次工程に移送されるが、コルゲータ先
端部とガイドローラ3との間には環状エアワイパー4が
設けられており、コルゲートシース2の表面に付着して
いる加工油の油膜5は、環状エアワイパー4内を通過す
る際、その内面に形成された多数個の吹出孔から吹出す
加圧エアによって霧状化し、ミスト6となって飛散す
る。飛散したミスト6の一部は、ガイド7a、回収板7
bや回収容器8によって回収され、再使用される。な
お、図2中、9は環状エアワイパー4に加圧エアを送り
込むエアパイプを示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来装置には、次のような欠点があった。即ち、環状エ
アワイパー4が大気中に解放されており、ミスト6の相
当部分は周囲に飛散して付着するため、回収される加工
油の割合が低く、周囲に付着したミスト6の清掃作業は
容易でない。また、周囲に飛散したミストは作業員の着
衣を二次汚損するだけでなく、作業員に吸引されて健康
に害を及ぼす恐れがある。また、ミストによる汚損は床
面を滑り易くして安全上好ましくなく、しかも加圧エア
の吹出音圧が80dBを越えるため、騒音環境上からも
問題である。
【0007】そこで本発明は、このような問題点を解消
し得る長尺物品の表面付着物除去装置を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の長尺物品の表面
付着物除去装置は、中央部分の内面を小径とされ、スロ
ート部を形成する付着物除去シリンダーと、その両端に
形成されたエアブロー部およびミスト回収部と、前記エ
アブロー部に設けた多数個のエア導入孔と、これらのエ
ア導入孔に加圧エアを分配するエア案内通路と、このエ
ア案内通路に加圧エアを供給するエアパイプと、前記ミ
スト回収部に取付けたドレンチューブとを備えることを
特徴とする。
【0009】
【作用】上述のように構成した本発明の表面付着物除去
装置においては、長尺物品の表面に付着した各種物体を
効率良く除去してリサイクルすることができ、経済性を
向上させることができる。また、周囲の汚損を防止する
ことができる上、床面の滑りの解消や騒音の低減など労
働環境の整備にも有効である。
【0010】
【実施例】以下、図1および図3を参照して本発明の実
施例を説明する。なお、これらの図において、図2にお
けると同一部分には同一の符号を付し、説明は必要ある
ものを除き、省略する。図1において、コルゲータ1の
先端部とガイドローラ3との間には、本発明の表面付着
物除去装置10が設置されている。表面付着物除去装置
10は、図3に示すように、付着物除去シリンダー11
と、その両端に取付けた導入リング12および排出リン
グ13と、付着物除去シリンダー11と導入リング12
の間に取付けたエア吹出しリング14とからなり、排出
リング13の外端はOリング15を介してコルゲータ1
の先端部に当接され、締付け具16により気密に取付け
られている。
【0011】エア吹出しリング14の外端面角部は環状
に切除されており、導入リング12との間にエア案内通
路17を形成している。また、エア吹出しリング14の
外端面角部と内端面との間には、多数本のエア導入孔1
8が傾斜して設けられている。導入リング12にはエア
パイプ9が取付けられ、また排出リング13にはミスト
排出用のドレンチューブ19が取り付けられている。な
お、図示はしていないが、エアパイプ9の他端にはエア
コンプレッサが取付けられ、またドレンチューブ19の
下端は回収容器8内に開口している。
【0012】付着物除去シリンダー11の中央部分の内
面は小径とされ、スロート部20を形成している。付着
物除去シリンダー11の中央部分の両側の内面はテーパ
ー状とされ、さらにそれらの外側の部分は大径とされ、
エア吹出しリング14および導入リング12とともにエ
アブロー部21を形成し、また、排出リング13ととも
にミスト回収部22を形成している。
【0013】このような構成の本発明装置において、コ
ルゲーター1から送出される長尺物品、即ちこの例では
コルゲートシース2は、排出リング13,付着物除去シ
リンダー11、エア吹出しリング14および導入リング
12内を順次通過し、ガイドローラ3により案内されて
次工程装置(図示せず)へ向けて進行する。その際、図
示しないエアコンプレッサからエアパイプ9を介して加
圧エアを導入リング12内に送り込むと、加圧エアは導
入リング12とエア吹出しリング14の間に形成された
エア案内通路17を通り、エア導入孔18からエアブロ
ー部21内に導入される。エアブロー部21の内径は比
較的大きく、コルゲートシース2との間のスペースも大
きいので、加圧エアの流速はあまり大きくはないが、テ
ーパー部を通過する間に次第に狭まる流路の影響で加速
され、コルゲートシース2の外面との間に僅かな隙間し
かないスロート部20では非常に早い速度で流過し、コ
ルゲートシース2の外面に付着している加工油の油膜を
剥ぎ取る。剥ぎ取られた加工油の油膜はミストとなって
ミスト回収部22を流過するが、このミスト回収部で
は、テーパー部によって流路面積が次第に増加し、そこ
を通過するミストは急速に膨脹し、飽和限界濃度が低下
するので、ミスト中の加工油はミスト回収部22の内壁
に付着し、ドレンチューブ19を通して回収容器8内に
回収される。
【0014】このように、本発明の長尺物品の表面付着
物除去装置によれば、コルゲートシース2の表面に付着
した加工油は大部分が回収され、リサイクルされるの
で、経済性が向上する。また、ミストの周囲への飛散が
解消して汚損が防止されので、清掃に要する時間も短縮
され、床面の滑りによる危険や、ミストの吸引による健
康への心配も解消する。また更に、エア導入孔18の先
端は表面付着物除去装置10内に開口しているので、加
圧エアの吹出音圧も50dB程度に低減し、労働環境の
整備にも有効である。
【0015】なお、以上の説明では、長尺物品としてコ
ルゲートシースケーブルを例にとり、また表面付着物と
して加工油を例にとって説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、ほぼ線状あるいはパイプ状の各
種物品の表面に付着した各種物体の除去など、種々の用
途に適用することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、長尺物品の表面に付着
した各種物体を効率良く除去してリサイクルすることが
でき、経済性を向上させることができる。また、周囲の
汚損を防止することができる上、床面の滑りの解消や騒
音の低減など労働環境の整備にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の実施例の使用状態を示す斜視図
である。
【図2】 従来装置の使用状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明装置における要部の詳細を示す一部縦
断面図である。
【符号の説明】
1……コルゲータ 2……コルゲートシース 3……ガイドローラ 4……環状エアワイパー 5……油膜 6……ミスト 7……回収板 8……回収容器 9……エアパイプ 10……表面付着物除去装置 11……付着物除去シリンダー 12……導入リング 13……排出リング 14……エア吹出しリング 15……取付け金具 16……締付け具 17……エア案内通路 18……エア導入孔 19……ドレンチューブ 20……スロート部 21……エアブロー部 22……ミスト回収部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部分の内面を小径とされ、スロート
    部を形成する付着物除去シリンダーと、その両端に形成
    されたエアブロー部およびミスト回収部と、前記エアブ
    ロー部に設けた多数個のエア導入孔と、これらのエア導
    入孔に加圧エアを分配するエア案内通路と、このエア案
    内通路に加圧エアを供給するエアパイプと、前記ミスト
    回収部に取付けたドレンチューブとを備えることを特徴
    とする長尺物品の表面付着物除去装置。
  2. 【請求項2】 エアブロー部が、付着物除去シリンダー
    の一端に形成されたテーパー部および内径大径部と、多
    数本のエア導入孔を備えたエア吹出しリングと、このエ
    ア吹出しリングとの間にエア案内通路を形成する導入リ
    ングとからなることを特徴とする請求項1に記載の長尺
    物品の表面付着物除去装置。
  3. 【請求項3】 ミスト回収部が、付着物除去シリンダー
    の他端に形成された大径部と、ドレンチューブを取付け
    る排出リングとからなることを特徴とすることを特徴と
    する請求項1に記載の長尺物品の表面付着物除去装置。
  4. 【請求項4】 長尺物品が電線・ケーブルであり、表面
    付着物が加工油であることを特徴とする請求項1に記載
    の長尺物品の表面付着物除去装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011245366A (ja) * 2010-05-24 2011-12-08 Fujikura Ltd 金属加工油循環機構および金属加工油循環方法
CN105500735A (zh) * 2016-01-12 2016-04-20 芜湖航天特种电缆厂股份有限公司 电缆挤出成型-表面去油污加工系统
CN112110279A (zh) * 2020-08-31 2020-12-22 盐城市华悦汽车部件有限公司 一种便于安装的汽车线束自动缠绕设备

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