JPH08173775A - 酸素選択透過膜およびそれを用いた電池 - Google Patents

酸素選択透過膜およびそれを用いた電池

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JPH08173775A
JPH08173775A JP16987795A JP16987795A JPH08173775A JP H08173775 A JPH08173775 A JP H08173775A JP 16987795 A JP16987795 A JP 16987795A JP 16987795 A JP16987795 A JP 16987795A JP H08173775 A JPH08173775 A JP H08173775A
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oxygen
film
selective permeable
carbon dioxide
permeable membrane
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JP16987795A
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Inventor
Koji Hara
浩二 原
Kazuhiro Okabe
和弘 岡部
Hiroshi Mano
弘 真野
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸素選択透過膜は、酸素輸送担体を、疎水性
でかつ二酸化炭素の溶解速度の遅い媒質中に分散させた
分散液、あるいは酸素溶解剤のゲルを膜化した。電池B
は、電池容器3の空気取り入れ孔31に沿って、酸素を
活物質とするガス拡散電極5を設け、このガス拡散電極
5と空気取り入れ孔31との間に、上記酸素選択透過膜
Aを介在させた。 【効果】 酸素選択透過膜は、酸素を選択的に透過させ
る能力にすぐれているとともに、水蒸気の出入りや二酸
化炭素の侵入をより確実に防止できる。よって電池は、
放電性能にすぐれるとともに諸特性が安定し、かつ長寿
命であり、とくに長期間の使用や貯蔵に耐えうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸素ガスを選択的に
透過する機能を有する酸素選択透過膜と、それを用い
た、空気電池、燃料電池等の電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】上記空気
電池や燃料電池等の、酸素を活物質に用いるガス拡散電
極を備えた電池においては、電池容器に、外気に通じる
空気取り入れ孔を設け、ここから取り入れた空気中の酸
素を活物質として使用することが一般に行われている。
上記の電池は、実用に供せられる程度において、電池の
内部抵抗、放電特性等の諸特性が安定しているが、より
一層の安定性と長寿命化が望まれており、長寿命化への
開発が続けられている。
【0003】たとえば従来の電池は、空気の取り入れ孔
から水蒸気が出入りすることによる、電池内の電解液の
濃度および体積の変動や、あるいは上記空気の取り入れ
孔から侵入した二酸化炭素の吸収による、電解液の劣化
等が生じるおそれがある。たとえば、濃度が30〜35
%程度の水酸化カリウム水溶液を電解液として用いた場
合には、相対湿度が45〜59%より高いと、この電解
液が外部の湿気を取り込んで濃度低下と体積膨張とを生
じる結果、放電性能の低下や電解液の漏れ等を生じるお
それがあり、逆に相対湿度が上記範囲より低いと、電解
液の蒸発がおこって、内部抵抗の増大や放電性能の低下
等を生じるおそれがある。
【0004】また、上記水酸化カリウム水溶液が二酸化
炭素を吸収すると、 2KOH+CO2 →K2 CO3 の反応により電解液の変質がおこり、放電性能がえられ
なくなるため、電池の寿命が短くなる。この対策とし
て、電池容器の空気の取り入れ孔に、水蒸気を選択的に
吸収する水蒸気選択吸収層を設けて水蒸気の透過速度を
遅らせることが試みられたが、かかる水蒸気選択吸収層
は、飽和状態に達すると水蒸気を吸収する能力が急速に
失われてしまうという問題があった。またこの方法では
二酸化炭素の侵入を防止できなかった。
【0005】漏液は、電池容器の空気取り入れ孔に紙や
不織布等を配置することで、ある程度抑制できるが、こ
れらのものには、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を
防止する効果はなかった。空気取り入れ口を極端に小さ
くして、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を抑制する
ことも検討されたが、この場合には酸素の供給量まで制
限されるため、放電性能が犠牲になるという問題があっ
た。また上記の方法では、水蒸気の出入りや二酸化炭素
の侵入を完全に防止できないので、電池の諸特性が不安
定化し、寿命が短くなるという問題の根本的な解決には
ならなかった。しかもそれゆえに、体積膨張による漏液
が生じると、空気取り入れ口が閉塞されて、放電性能が
えられなくなるという問題もあった。
【0006】水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を完全
に防止しつつ、酸素を電池容器内に取り込むためには、
酸素を、水蒸気や二酸化炭素より優先的に透過する膜が
必要であった。しかし一般に、高分子等の有機材料のガ
ス透過速度は、酸素の透過速度よりも水蒸気や二酸化炭
素の透過速度の方が高い傾向にあるため、酸素を、水蒸
気や二酸化炭素に比して優先的に透過させる膜の開発は
容易でなかった。
【0007】血液中に含まれるヘモグロビンは、酸素を
結合する能力にすぐれている。たとえば1gのヘモグロ
ビンは、37℃、大気圧の条件下で、1.34mlの酸
素を結合する。しかも上記ヘモグロビンは、酸素分圧の
高いところでは酸素をほぼ100%結合するが、分圧が
低下して一旦、酸素が脱着しはじめると、急速に酸素を
放出するという特性を有している。
【0008】そこで、上記ヘモグロビンを模した、酸素
と特異的かつ可逆的な結合をする金属錯体を含む酸素輸
送担体を使用することが検討された。酸素輸送担体を使
用した酸素選択透過膜として代表的なものに、上記酸素
輸送担体を適当な溶媒に溶解した溶液を、多孔質支持膜
に含浸させて膜化した、いわゆる液体膜がある。
【0009】しかし上記液体膜においては、酸素輸送担
体を良好に溶解しうる溶媒が、エチレングリコール等の
親水性のものに限定されるとともに、上記溶液を良好に
含浸させるために、多孔質支持膜に親水性が付与される
ため、かかる液体膜は、水蒸気の出入りを防止する効果
が不十分であるという問題があった。また上記親水性の
有機溶媒は通常、二酸化炭素の溶解速度が速いため、当
該液体膜は、二酸化炭素の侵入を防止する効果も不十分
であった。
【0010】この発明の目的は、酸素を選択的に透過さ
せる能力にすぐれているとともに、水蒸気の出入りや二
酸化炭素の侵入をより確実に防止できる酸素選択透過膜
と、それを用いた、放電性能にすぐれるとともに諸特性
が安定し、かつ長寿命の電池とを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、この発明の酸素選択透過膜は、酸素と特
異的かつ可逆的な結合をする金属錯体を含む酸素輸送担
体の溶液を、疎水性でかつ二酸化炭素の溶解速度の遅い
媒質中に分散させた分散液を、膜化したことを特徴とし
ている。
【0012】またこの発明の他の酸素選択透過膜は、酸
素を選択的に溶解する酸素溶解剤を、ゲルの状態で膜化
したことを特徴としている。さらにこの発明の電池は、
外気に通じる空気取り入れ孔を有する電池容器内に、上
記空気取り入れ孔に沿って、酸素を活物質とするガス拡
散電極を設けるとともに、このガス拡散電極と空気取り
入れ孔との間に、上記2種の酸素選択透過膜のうちの一
方を介在させたことを特徴としている。
【0013】上記構成からなる、この発明の酸素選択透
過膜は、酸素輸送担体の溶液を、疎水性でかつ二酸化炭
素の溶解速度の遅い媒質中に分散させた分散液を膜化し
たものゆえ、酸素を選択的に透過させる能力にすぐれて
いるとともに、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入をよ
り確実に防止することもできる。また上記分散液を、多
孔質支持膜に含浸させて膜化する際には、従来の、親水
性の有機溶媒を使用した液体膜の場合のように、多孔質
支持膜に親水性を付与する必要がないので、水蒸気の出
入りを防止する効果が低下するおそれがないという利点
もある。
【0014】さらに上記分散液を、媒質によって膨潤す
るゲル化剤によってゲル化した状態で膜化した場合に
は、当該ゲルが、多孔質支持膜の孔を塞ぐことになるの
で、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を防止する効果
がより一層、向上する。また、この発明の他の酸素選択
透過膜は、酸素を選択的に溶解する酸素溶解剤を、ゲル
の状態で膜化してなるものであって、たとえばゲルを、
従来の液体膜と同様に、多孔質支持膜に含浸させて膜化
した場合に、当該ゲルが、多孔質支持膜の孔を塞ぐこと
になるので、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入が確実
に防止される。
【0015】また、上記ゲルを含浸させる多孔質支持膜
は、従来のように親水性を付与する必要がないため、こ
の点でも、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入が確実に
防止される。しかも、上記のように酸素溶解剤をゲル化
したものは、たとえば夏の炎天下や熱帯地域等の気温の
高い状況下で使用しても簡単に蒸発せず、長期に亘って
膜を維持できる。
【0016】したがって、上記2種の酸素選択透過膜の
うちの一方を用いたこの発明の電池は、放電性能にすぐ
れるとともに、水蒸気の出入りによる電解液の濃度およ
び体積の変動や、二酸化炭素の吸収による電解液の劣化
等がより確実に防止されるため、諸特性が安定し、かつ
長寿命である。以下にこの発明を説明する。
【0017】まずこの発明の2種の酸素選択透過膜のう
ち前者の、酸素と特異的かつ可逆的な結合をする金属錯
体を含む酸素輸送担体の溶液を、疎水性でかつ二酸化炭
素の溶解速度の遅い媒質中に分散させた分散液を、膜化
してなる酸素選択透過膜について説明する。酸素輸送担
体を構成する金属錯体としては、上記のように、酸素と
特異的かつ可逆的な結合をする機能を有する種々の金属
錯体が、いずれも使用可能である。
【0018】かかる金属錯体の具体例としては、これに
限定されないがたとえばシッフ塩基化合物;アミノ酸
類;アミン系化合物;いおう、酸素、りん等の、窒素以
外の元素を配位原子とする化合物の、コバルト、鉄、マ
ンガン、パラジウム、ロジウム等の錯体等があげられ
る。中でもシッフ塩基化合物、とくにビス(サリチルア
ルデヒド)エチレンジイミンコバルト(II)類〔通称サル
コミン類〕としての、3−メトキシサルコミン、5−メ
トキシサルコミン、3−メチルサルコミン等が好適に使
用される。あるいはまたヒスチジンやアンモニアのコバ
ルト錯体も好適に使用される。
【0019】上記金属錯体は、軸配位子と併用すると、
酸素輸送担体としての機能がより一層向上する。かかる
軸配位子としては、これに限定されないがたとえばイミ
ダゾール、アミン、ピリジンなどがあげられる。金属錯
体と軸配位子とは、等モルとなるように配合される。上
記酸素輸送担体を溶解するための溶媒としては、酸素輸
送担体を溶解しうる、種々の溶媒がいずれも使用可能で
ある。かかる溶媒としては、これに限定されないがたと
えば水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等
の低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレン
グリコール等の多価アルコール類;ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)、ジエチルホルムアミド(DEF)等の
非プロトン性極性溶媒などの親水性の溶媒があげられ
る。
【0020】酸素輸送担体の溶液を分散させる媒質とし
ては、疎水性でかつ二酸化炭素の溶解速度の遅い、種々
の媒質が使用できる。かかる疎水性の媒質の具体例とし
ては、これに限定されないがたとえば、ペルフルオルノ
ルマルオクタン〔n−C8 18、沸点104℃〕、ペル
フルオルノルマルノナン〔n−C9 20、沸点123
℃〕、ペルフルオルトリブチルアミン〔(C4 9 3
N、沸点177℃〕、ペルフルオロポリエーテル〔沸点
300℃〕等の含ふっ素化合物や、あるいはジメチルシ
ロキサン等のシリコーンオイルなどがあげられる。
【0021】なお疎水性の媒質としては、上記の中でも
とくに、沸点の高いものがより好適に使用される。沸点
の高い媒質は、たとえば夏の炎天下や熱帯地域等の気温
の高い状況下で使用しても蒸発せず、長期に亘って膜を
維持できるからである。この発明において、前記酸素輸
送担体、溶媒および疎水性の媒質の配合量はとくに限定
されないが、酸素輸送担体と溶媒は、溶媒1ccに対し
て酸素輸送担体を0.07ミリモル以上、配合するのが
好ましい。
【0022】酸素輸送担体の配合量が上記範囲未満で
は、酸素を選択的に透過する機能が十分に発揮されない
おそれがある。また、酸素輸送担体の溶媒への配合量の
上限についてもとくに限定されないが、酸素透過速度を
向上させるためには、酸素輸送担体の配合量は多ければ
多いほど好ましく、電池の使用温度範囲において、酸素
輸送担体が析出しない量まで配合することが可能であ
る。この量は、酸素輸送担体と溶媒の種類によって異な
り、たとえば後述する実施例1〜3で使用した、3−メ
トキシサルコミン錯体と4−ジメチルアミノピリジンと
からなる酸素輸送担体とDMSOの場合は、30℃にお
いて、1ccのDMSOに対して酸素輸送担体を10ミ
リモルまで配合することが可能である。
【0023】なお酸素輸送担体の配合量は、酸素透過速
度を向上させるためには、上記範囲内でもとくに0.5
〜5ミリモルであるのが好ましい。酸素輸送担体を、上
記の割合で溶媒に溶解した溶液は、疎水性の媒質5cc
に対して、0.1〜4cc程度、とくに0.3〜2cc
程度の割合で配合するのが好ましい。
【0024】疎水性の媒質5ccに対する酸素輸送担体
の溶液の配合量が上記範囲未満では、酸素を選択的に透
過する機能が十分に発揮されないおそれがある。逆に酸
素輸送担体の溶液の配合量が上記範囲を超えた場合に
は、当該溶液を、疎水性の媒質中に均質に分散させるの
が困難となり、溶液と媒質とが相分離して、酸素を効率
的に輸送できなくなるおそれがある。
【0025】疎水性の媒質中に酸素輸送担体の溶液を分
散させるためには、たとえば超音波振動、かく拌等の機
械的手段、および界面活性剤の添加による化学的手段の
うちのいずれか一方、あるいは両方が採用される。界面
活性剤としては、イオン性、非イオン性の種々の界面活
性剤が使用可能であるが、水蒸気の出入りを防止するた
めに、できるだけ吸湿性の低いものが好ましく、たとえ
ば非イオン性界面活性剤の場合はHLB値が15以下の
ものが好適に使用される。
【0026】HLB値が15以下である非イオン性界面
活性剤の具体例としては、これに限定されないがたとえ
ば、ソルビタン・トリオレエート(HLB値1.8)、
ソルビタン・トリステアレート(HLB値2.1)、グ
リセリン・モノステアレート(HLB値3.8)、ソル
ビタン・モノオレエート(HLB値4.3)、ソルビタ
ン・モノステアレート(HLB値4.7)、ソルビタン
・モノパルミテート(HLB値6.7)等があげられ
る。
【0027】また、酸素輸送担体として銅あるいはコバ
ルトの錯体を用いる場合に、アニオン性界面活性剤を使
用すると、膜の酸素透過速度をより一層向上できる。こ
れは、上記酸素輸送担体を溶解した溶液と、かかる溶液
を分散した疎水性分散媒との界面に吸着したアニオン性
界面活性剤のアニオンサイトが、溶液中の銅イオン、コ
バルトイオンを、静電的な相互作用によって上記界面に
濃縮することで、当該界面における、酸素輸送担体によ
る酸素の吸着反応の反応速度を増加させることが原因と
考えられる。
【0028】界面活性剤の配合量についてはとくに限定
されないが、疎水性の媒質1ccに対して、0.01〜
0.1g程度であるのが好ましい。界面活性剤の配合量
が上記範囲未満では、その添加効果が不十分となって、
疎水性の媒質中に酸素輸送担体を十分に分散できないお
それがあり、逆に界面活性剤の配合量が上記範囲を超え
た場合には、水蒸気が侵入しやすくなって、酸素の選択
透過性が低下するおそれがある。
【0029】なお界面活性剤の配合量は、上記範囲内で
もとくに0.03〜0.08gであるのが好ましい。上
記各成分からなる分散液を膜化するには、従来の液体膜
と同様に、分散液を、多孔質支持膜に含浸させて膜化す
ればよい。上記の構造の酸素選択透過膜の一例の断面を
図1に示す。
【0030】図の酸素選択透過膜Aは、基膜11と、そ
の片面に形成された多孔質層12とからなる多孔質支持
膜1の、上記多孔質層12の通孔12aに、分散液2を
含浸させて膜化したものである。上記酸素選択透過膜A
においては、分散液2中に分散された酸素輸送担体の溶
液が、高酸素分圧である膜のガス供給側(図において上
側)で酸素を選択的に吸着した後、分散液2中を拡散
し、低酸素分圧である膜の透過側(図において下側)で
酸素を脱着するという過程により、酸素が選択的に透過
される。
【0031】上記酸素選択透過膜Aのうち、多孔質支持
膜1を構成する基膜11としては、酸素の透過性にすぐ
れ、しかも分散液2や電池の電解液、あるいは水蒸気等
を通過しないものが好適に使用される。かかる基膜11
としては、これに限定されないがたとえば、多孔性のポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)膜等の、それ自
体はっ水性で、かつごく細かな通孔を有し酸素の透過性
にすぐれたフィルムの片面に、シリコーンゴム等の、や
はり酸素の透過性がよく、しかも分散液を構成する疎水
性の媒質に溶けない材質からなる分散液透過防止層を積
層したものがあげられる。
【0032】上記2層構造の基膜11においてはっ水性
のフィルムは、電解液の漏液や、あるいは水蒸気の通過
を防止するために機能し、分散液透過防止層は、分散液
2の通過を防止するために機能する。また、上記基膜1
1の片面(好ましくは分散液透過防止層が形成された側
の面)に形成される多孔質層12としては、多数の通孔
12aを有する、PTFE等のはっ水性の材料からなる
膜が好適に使用される。
【0033】かかる多孔質層12の厚みは、図1から明
らかなように、分散液2の膜(液体膜)の厚みに相当
し、液体膜の厚みは、酸素選択透過膜Aにおける酸素を
選択的に透過し、かつ水蒸気の出入りや、二酸化炭素の
侵入を防止する機能を決定する上で重要な要素であるの
で、酸素選択透過膜Aに求められる上記の各特性に応じ
て、最適な範囲を設定すればよく、具体的な厚みの範囲
はとくに限定されない。
【0034】しかし上記多孔質層12の厚みは、一般的
には、5〜200μmの範囲内であるのが好ましい。多
孔質層12の厚みが上記範囲未満では、当該多孔質層1
2に保持される分散液の量が少なくなって、酸素を選択
的に透過し、かつ水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を
防止する能力が低下するおそれが生じ、逆に上記範囲を
超えた場合には、通孔12aの距離が長くなって、酸素
を透過する能力が低下するおそれが生じる。なお多孔質
層12の厚みは、上記範囲内でもとくに1.5〜10μ
mであるのが好ましい。
【0035】また、上記多孔質層12における、通孔1
2aの孔径や、多孔質層12の全体の空隙率等について
もとくに限定されないが、通孔12aの孔径は、平均孔
径であらわして0.01〜10μm程度が好ましく、多
孔質層12の空隙率は、20〜90%程度が好ましい。
通孔12aの平均孔径が上記範囲未満では、多孔質層1
2の厚みにもよるが、酸素選択透過膜Aにおける、酸素
を透過する能力が低下するおそれが生じる。また逆に、
通孔12aの平均孔径が上記範囲を超えた場合には、分
散液2の表面張力によって、当該通孔12aが分散液2
を保持する能力が低下して、図1に示すような液体膜を
形成できなくなり、そのために、水蒸気の出入りや二酸
化炭素の侵入を防止できなくなるおそれが生じる。なお
通孔12aの平均孔径は、上記範囲内でもとくに0.1
〜5μmであるのが好ましい。
【0036】一方、多孔質層12の空隙率が前記範囲未
満では、当該多孔質層12中に含浸できる分散液の量が
少なくなって、酸素を選択的に透過し、かつ水蒸気の出
入りや二酸化炭素の侵入を防止する能力が低下するおそ
れが生じ、逆に前記範囲を超えた場合には、多孔質層1
2の強度が不十分になるおそれがある。なお多孔質層1
2の空隙率は、上記範囲内でもとくに40〜80%程度
が好ましい。
【0037】上記多孔質層12に含浸させる分散液2を
ゲル化した場合には、前述したようにゲルが、多孔質層
12の孔を塞ぐことになるので、酸素選択透過膜Aにお
ける、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入を防止する効
果がより一層、向上する。分散液2をゲル化するには、
従来公知の種々のゲル化剤がいずれも使用できるが、と
くに、当該分散液2を構成する疎水性の媒質を吸収して
ゲル化する、いわゆる吸油性の樹脂が、ゲル化剤として
好適に使用される。
【0038】かかる吸油性の樹脂としては、これに限定
されないがたとえば、親油性のモノマーを基本単位とし
た重合体の、低密度の橋かけ体や、あるいはノルボネン
を開環重合させたポリノルボネンゴム等があげられる。
上記吸油性の樹脂を用いて、多孔質層12に含浸させる
分散液2をゲル化するには種々の方法が考えられるが、
まず吸油性の樹脂を含む溶液を多孔質層12の表面に塗
布して、当該多孔質層12の通孔12a内に含浸させ、
加熱、乾燥して溶媒を除去した後、上記多孔質層12の
表面に分散液2を塗布して、通孔12a内に含浸された
吸油性の樹脂中に分散液2を吸収させてゲル化する方法
が、工程が簡単で、しかもゲルを通孔12a内に確実に
充填できるため、好適に採用される。
【0039】つぎに、この発明の2種の酸素選択透過膜
のうち後者の、酸素を選択的に溶解する酸素溶解剤を、
ゲルの状態で膜化した酸素選択透過膜について説明す
る。この発明で使用する酸素溶解剤としては、上記のよ
うに酸素を選択的に溶解する種々の化合物が、いずれも
使用可能である。かかる酸素溶解剤の具体例としては、
これに限定されないがたとえばペルフルオロブチルアミ
ン等があげられる。
【0040】上記酸素溶解剤をゲル化するためにはゲル
化剤が使用される。ゲル化剤としては、有機または無機
の従来公知の種々の材料が、いずれも使用可能である
が、とくに吸水性樹脂が好適に使用される。上記ゲル化
剤によってゲル化した酸素溶解剤を膜化するには、種々
の方法が考えられるが、従来の液体膜と同様に、当該ゲ
ルを、多孔質支持膜に含浸させて膜化するのが、酸素透
過速度を向上させるとともに、膜の強度を維持する上で
好ましい。
【0041】多孔質支持膜としては、先の酸素選択透過
膜で例示したのと同様のもの、すなわち図1に示すよう
に基膜11と、その片面に形成された多孔質層12とか
らなるものが好適に使用される。上記多孔質支持膜1を
用いて、酸素溶解剤のゲルを膜化するには種々の方法が
考えられるが、まず吸水性の樹脂を含む溶液を多孔質層
12の表面に塗布して、当該多孔質層12の通孔12a
内に含浸させ、加熱、乾燥して溶媒を除去した後、上記
多孔質層12の表面に酸素溶解剤を供給して、通孔12
a内に含浸された吸水性の樹脂中に酸素溶解剤を吸収さ
せてゲル化する方法が、工程が簡単で、しかもゲルを通
孔12a内に確実に充填できるため、好適に採用され
る。
【0042】以上で説明した、この発明の2種の酸素選
択透過膜はいずれも、酸素富化膜等の種々の分野で使用
できるが、とくに電池の酸素選択透過膜として、好適に
使用される。つぎに、上記酸素選択透過膜を用いた、こ
の発明の電池について説明する。この発明の構成は、酸
素選択透過膜を使用する必要のある種々の電池に適用す
ることができる。より詳しくは、外気に通じる空気取り
入れ孔を有する電池容器内に、上記空気取り入れ孔に沿
って、酸素を活物質とするガス拡散電極を設けるととも
に、このガス拡散電極と空気取り入れ孔との間に酸素選
択透過膜を介在させた、種々の方式の電池に適用可能で
ある。かかる電池としては、空気電池、燃料電池があげ
られる。
【0043】この発明の電池としての空気電池の、一実
施例の断面を図2に示す。図2の電池Bは、その一側面
に外気に通じる空気取り入れ孔31aを設けた電池容器
3内に、上記空気取り入れ孔31aが形成された側面側
から順に、酸素選択透過膜A、はっ水膜4、正極として
のガス拡散電極5、隔膜6および負極7を積層したもの
である。なお電池容器3は、上記空気取り入れ孔31a
が形成され、ガス拡散電極5と電気的に接続された正極
容器31と、負極7と電気的に接続された負極容器32
とで構成されている。上記正極容器31と負極容器32
との間は、絶縁ガスケット8によって密封されている。
また隔膜6は第1および第2の隔膜61,62の2層構
造になっている。
【0044】上記のうち酸素選択透過膜Aとしては、前
述したこの発明の2種の酸素選択透過膜のうちの一方が
使用される。かかる酸素選択透過膜Aは、分散液2(ま
たは酸素溶解剤を膨潤させたゲル)を含浸させた多孔質
層12を空気取り入れ孔31a側、基膜11をはっ水膜
4側に向けた状態で配置される。はっ水膜4としては、
基膜11で使用したのと同様の、多孔性のPTFE膜等
が使用される。
【0045】ガス拡散電極5、隔膜6および負極7は、
従来同様に構成される。また隔膜6には前述したよう
に、水酸化カリウム水溶液等の電解液が含浸される。な
お燃料電池についても、従来同様に構成される。
【0046】
【実施例】以下にこの発明を、実施例に基づいて説明す
る。 実施例1 3−メトキシサルコミン錯体と、等モルの4−ジメチル
アミノピリジンとからなる酸素輸送担体0.3gを、1
ccのDMSOに溶解して溶液を作製し、この溶液を、
非イオン性界面活性剤(脂肪酸エチレンオキシド付加
物、HLB値13.2〜13.5)0.05gととも
に、5ccのペルフルオロポリエーテルに加えてかく拌
して、分散液を作製した。
【0047】つぎにこの分散液2を、図1に示すよう
に、平均孔径0.22μmの多数の通孔12aを有する
PTFE製の多孔質層12(空隙率40%、厚み10μ
m)に含浸させた後、この多孔質層12を基膜11と積
層して、実施例1の酸素選択透過膜Aを製造した。なお
基膜11としては、多孔性のPTFEフィルム(平均孔
径0.1μm、厚み50μm)の片面に付加反応型シリ
コーンゴムを塗布し、硬化反応させて、膜厚60μmの
分散液透過防止層を形成したものを使用し、この分散液
透過防止層の上に、多孔質層12を積層した。 実施例2 多孔質層12の厚みを110μmとしたこと以外は、実
施例1と同様にして、実施例2の酸素選択透過膜Aを製
造した。 実施例3 実施例1で使用したのと同じ、厚み10μmの多孔質層
12の表面に、吸油性樹脂〔日本触媒(株)製の商品名
「オレオソーブSL−130」〕の溶液を、バーコート
法にて、厚み5μmとなるように塗布して、多孔質層1
2の通孔12aに含浸させた後、100℃で5分間、乾
燥させた。
【0048】ついでこの多孔質層12に、実施例1で使
用したのと同じ分散液2を供給し、通孔12a内に含浸
された吸油性樹脂に吸収させてゲル化した後、この多孔
質層12を、実施例1で使用したのと同じ基膜11と積
層して、実施例3の酸素選択透過膜Aを製造した。 実施例4 実施例1で使用したのと同じ、厚み10μmの多孔質層
12の表面に、吸水性樹脂〔住友精化(株)製の商品名
「アクアユーク」〕の溶液を、バーコート法にて、厚み
10μmとなるように塗布して、多孔質層12の通孔1
2aに含浸させた後、70℃で15分間、乾燥させた。
【0049】ついでこの多孔質層12を、酸素溶解剤で
ある20ccのペルフルオロブチルアミン中に5分間、
浸漬して、ペルフルオロブチルアミンを吸水性樹脂中に
吸収させてゲル化した後、この多孔質層12を、実施例
1で使用したのと同じ基膜11と積層して、実施例4の
酸素選択透過膜Aを製造した。上記各実施例の酸素選択
透過膜Aを測定用のセルに装着し、その多孔質層12側
に、温度25℃、圧力1.2kg/cm2 の空気を供給
した際に、当該酸素選択透過膜Aの基膜11側に透過し
てきたガスの組成を、ガスクロマトグラフィーで分析し
た。
【0050】そして分析結果から、酸素の透過速度Q(O
2)〔cm3 /cm2 ・sec・cmHg〕、水蒸気に対
する酸素の分離係数α(O2/H2O)、および二酸化炭素に対
する酸素の分離係数α(O2/CO2)を算出した。結果を表1
に示す。
【0051】
【表1】
【0052】実施例5 実施例1で製造した酸素選択透過膜Aを、図2に示すボ
タン型空気電池(直径11.6mm、高さ5.4mm、
R44サイズ)に組み込んだ。そして上記ボタン型空気
電池に、温度20℃、相対湿度70%の条件下で15k
Ωの負荷を接続して連続放電を行ったところ、図3に実
線で示すように、酸素選択透過膜Aを組み込まない場合
(図中破線で示す)に比べて、2倍近く長寿命化するこ
とができた。
【0053】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の酸素選
択透過膜は、酸素を選択的に透過させる能力にすぐれて
いるとともに、水蒸気の出入りや二酸化炭素の侵入をよ
り確実に防止することも可能である。したがって、上記
酸素選択透過膜を用いたこの発明の電池は、放電性能に
すぐれるとともに諸特性が安定し、かつ長寿命であり、
とくに長期間の使用や貯蔵に耐えうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の酸素選択透過膜の構造の一例を示す
断面図である。
【図2】上記酸素選択透過膜を用いた、この発明の電池
の構造の一例を示す断面図である。
【図3】この発明の、実施例5で製造した電池の寿命の
測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
A 酸素選択透過膜 1 多孔質支持膜 2 分散液 B 電池 3 電池容器 31 空気取り入れ孔 5 ガス拡散電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素と特異的かつ可逆的な結合をする金属
    錯体を含む酸素輸送担体の溶液を、疎水性でかつ二酸化
    炭素の溶解速度の遅い媒質中に分散させた分散液を、膜
    化したことを特徴とする酸素選択透過膜。
  2. 【請求項2】分散液を、媒質によって膨潤するゲル化剤
    によってゲル化した状態で膜化した請求項1記載の酸素
    選択透過膜。
  3. 【請求項3】酸素を選択的に溶解する酸素溶解剤を、ゲ
    ルの状態で膜化したことを特徴とする酸素選択透過膜。
  4. 【請求項4】酸素溶解剤を、吸水性樹脂によってゲル化
    した請求項3記載の酸素選択透過膜。
  5. 【請求項5】外気に通じる空気取り入れ孔を有する電池
    容器内に、上記空気取り入れ孔に沿って、酸素を活物質
    とするガス拡散電極を設けるとともに、このガス拡散電
    極と空気取り入れ孔との間に、請求項1ないし4のいず
    れかに記載の酸素選択透過膜を介在させたことを特徴と
    する電池。
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