JPH08170106A - 金属部品の製造方法 - Google Patents
金属部品の製造方法Info
- Publication number
- JPH08170106A JPH08170106A JP6315217A JP31521794A JPH08170106A JP H08170106 A JPH08170106 A JP H08170106A JP 6315217 A JP6315217 A JP 6315217A JP 31521794 A JP31521794 A JP 31521794A JP H08170106 A JPH08170106 A JP H08170106A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- kneading
- binder
- stage
- compound
- mim
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属粉末とバインダーの射出成形品を得る工
程に脱泡処理工程を設けることによりコンパウンドの品
質を良好な安定的なものとし、充填密度が高く、ピンホ
ール量の少ない優れたＭＩＭ製品の製造を行う。 【構成】 金属粉末とバインダーの混連工程乃至焼結工
程からなる金属部品の製造方法において、混練終了後、
混練物を混練温度と同等の温度状態で、減圧下に一定時
間放置することにより混練中、混練物内に巻き込まれた
空気が除去され、密度の安定したＭＩＭ用コンパウンド
を製造できる。 【効果】 ジェッテング、フローマークの無い良好な成
形体が得られ、水中での水抽出バインダー除去工程にお
いて、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じない。
程に脱泡処理工程を設けることによりコンパウンドの品
質を良好な安定的なものとし、充填密度が高く、ピンホ
ール量の少ない優れたＭＩＭ製品の製造を行う。 【構成】 金属粉末とバインダーの混連工程乃至焼結工
程からなる金属部品の製造方法において、混練終了後、
混練物を混練温度と同等の温度状態で、減圧下に一定時
間放置することにより混練中、混練物内に巻き込まれた
空気が除去され、密度の安定したＭＩＭ用コンパウンド
を製造できる。 【効果】 ジェッテング、フローマークの無い良好な成
形体が得られ、水中での水抽出バインダー除去工程にお
いて、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、金属粉末射出成形技
術（METAL INJECTION MOLDING 以下、ＭＩＭと称する）
による金属部品の製造方法に関する。
術（METAL INJECTION MOLDING 以下、ＭＩＭと称する）
による金属部品の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来は、混練後、脱泡処理を行っていな
かった。
かった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の混練工程、造粒
工程で製造されていたコンパウンドは、混練中、混練物
内に空気を巻き込み、取り込むために、コンパウンド流
動性にバラツキが見られ、またそのために射出成形工程
時、成形性に悪影響を及ぼした。またそのコンパウンド
を用いて成形した成形体は、水中での水抽出バインダー
除去工程において、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じる
ことがあった。
工程で製造されていたコンパウンドは、混練中、混練物
内に空気を巻き込み、取り込むために、コンパウンド流
動性にバラツキが見られ、またそのために射出成形工程
時、成形性に悪影響を及ぼした。またそのコンパウンド
を用いて成形した成形体は、水中での水抽出バインダー
除去工程において、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じる
ことがあった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために混練工程において、混練終了後、混練物を混
練温度と同等の温度状態で、減圧下に一定時間放置する
ことにより混練中、混練物内に巻き込まれた空気が除去
され、品質の安定したＭＩＭ用コンパウンドを製造でき
る。よって従来の課題である、コンパウンド流動性にバ
ラツキが見られる。またそのために射出成形工程時、成
形性に悪影響を及ぼす。またそのコンパウンドを用いて
成形した成形体は、水中での水抽出バインダー除去工程
において、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じるなどの課
題の解決となる。
するために混練工程において、混練終了後、混練物を混
練温度と同等の温度状態で、減圧下に一定時間放置する
ことにより混練中、混練物内に巻き込まれた空気が除去
され、品質の安定したＭＩＭ用コンパウンドを製造でき
る。よって従来の課題である、コンパウンド流動性にバ
ラツキが見られる。またそのために射出成形工程時、成
形性に悪影響を及ぼす。またそのコンパウンドを用いて
成形した成形体は、水中での水抽出バインダー除去工程
において、抽出中、変形、膨れ、剥離を生じるなどの課
題の解決となる。
【０００５】なお、本発明においては、ＭＩＭにおける
バインダーとして、水中での水抽出によるバインダー除
去を有する、水溶性のバインダーが混合されているとさ
らに高い効果を得ることが可能である。
バインダーとして、水中での水抽出によるバインダー除
去を有する、水溶性のバインダーが混合されているとさ
らに高い効果を得ることが可能である。
【０００６】
【作用】上記の脱泡処理を行うことにより、コンパウン
ド内に空気溜まりの少ない密度の安定したコンパウンド
を製造することができ、そのコンパウンドを用いて成形
した成形体は、充填密度が高く、均一なため、次工程の
熱脱脂時の保形性が向上する。また次工程の焼結体内に
残留するピンホール量も低下する。
ド内に空気溜まりの少ない密度の安定したコンパウンド
を製造することができ、そのコンパウンドを用いて成形
した成形体は、充填密度が高く、均一なため、次工程の
熱脱脂時の保形性が向上する。また次工程の焼結体内に
残留するピンホール量も低下する。
【０００７】
（実施例１）以下に、図１に示す実施例に基づいて詳細
に説明する。実施例では平均粒径８〜１０μｍのＳＵＳ
３１６Ｌ粉末と水溶性のバインダーを含む５種類のバイ
ンダー（表１のコンパウンドＡ）を、約２時間混練し
た。しかる後、脱泡処理工程において、温度制御付きの
真空乾燥庫を用いて、混練温度と同等の温度約１５０℃
好ましくは１４５℃〜１５５℃、減圧下１×１０-2ｍｍ
Ｈｇ好ましくは１×１０-2〜１０-3ｍｍＨｇで約６０分
間放置し、混練中、混練物内に取り込まれた空気を除去
した。
に説明する。実施例では平均粒径８〜１０μｍのＳＵＳ
３１６Ｌ粉末と水溶性のバインダーを含む５種類のバイ
ンダー（表１のコンパウンドＡ）を、約２時間混練し
た。しかる後、脱泡処理工程において、温度制御付きの
真空乾燥庫を用いて、混練温度と同等の温度約１５０℃
好ましくは１４５℃〜１５５℃、減圧下１×１０-2ｍｍ
Ｈｇ好ましくは１×１０-2〜１０-3ｍｍＨｇで約６０分
間放置し、混練中、混練物内に取り込まれた空気を除去
した。
【０００８】次にこの混練物を造粒機に投入し、ペレッ
ト状のコンパウンドとした後、そのコンパウンドの流動
性を測定したところ、流動性の値のバラツキが低い値を
示した。次にこのコンパウンドを原料に射出成形機によ
り製品形状に成形し成形体を造ったところ、ジェッテン
グ、フローマークの無い良好な成形体を成形することが
できた。
ト状のコンパウンドとした後、そのコンパウンドの流動
性を測定したところ、流動性の値のバラツキが低い値を
示した。次にこのコンパウンドを原料に射出成形機によ
り製品形状に成形し成形体を造ったところ、ジェッテン
グ、フローマークの無い良好な成形体を成形することが
できた。
【０００９】次に、この成形体中の水溶性バインダーを
除去するため、水中での水抽出によるバインダー除去を
行ったところ、抽出中の変形、膨れ、剥離が見られなか
った。そして、この成形体の焼結を行い金属部品を得
た。 （実施例２）実施例では、平均粒径８〜１０μｍのＳＵ
Ｓ３１６Ｌ粉末と５種類のバインダー（表１のコンパウ
ンドＢ）を、約２時間混練した後、脱泡処理工程におい
て、温度制御付きの真空乾燥庫を用いて、混練温度と同
等の温度で約６０分間放置し、混練中、混練物内に取り
込まれた空気を除去した。
除去するため、水中での水抽出によるバインダー除去を
行ったところ、抽出中の変形、膨れ、剥離が見られなか
った。そして、この成形体の焼結を行い金属部品を得
た。 （実施例２）実施例では、平均粒径８〜１０μｍのＳＵ
Ｓ３１６Ｌ粉末と５種類のバインダー（表１のコンパウ
ンドＢ）を、約２時間混練した後、脱泡処理工程におい
て、温度制御付きの真空乾燥庫を用いて、混練温度と同
等の温度で約６０分間放置し、混練中、混練物内に取り
込まれた空気を除去した。
【００１０】次に、この混練物を造粒機に投入し、ペレ
ット状のコンパウンドとした後、そのコンパウンドの流
動性を測定したところ、流動性の値のバラツキが低い値
を示した。次にこのコンパウンドを原料に射出成形機に
より製品形状に成形し成形体を造ったところ、ジェッテ
ング、フローマークの無い良好な成形体を成形すること
ができた。
ット状のコンパウンドとした後、そのコンパウンドの流
動性を測定したところ、流動性の値のバラツキが低い値
を示した。次にこのコンパウンドを原料に射出成形機に
より製品形状に成形し成形体を造ったところ、ジェッテ
ング、フローマークの無い良好な成形体を成形すること
ができた。
【００１１】そして、この成形体の焼結を行い時計ケー
スに適する金属部品を得た。以上の実施例１、実施例２
の結果を表１に示す。
スに適する金属部品を得た。以上の実施例１、実施例２
の結果を表１に示す。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【発明の効果】以上実施例に述べたようにこの発明によ
れば、コンパウンド内に空気溜まりの少ない品質の安定
したコンパウンドを製造することができ、コンパウンド
流動性のバラツキが安定する。またそのために射出成形
工程時、成形不良の無い良好な成形性を確保できる。
れば、コンパウンド内に空気溜まりの少ない品質の安定
したコンパウンドを製造することができ、コンパウンド
流動性のバラツキが安定する。またそのために射出成形
工程時、成形不良の無い良好な成形性を確保できる。
【００１４】またそのコンパウンドを用いて成形した成
形体は、水中での水抽出バインダー除去工程において、
抽出中、変形、膨れ、剥離を生じない。またＭＩＭの基
本原料となるコンパウンドの品質を安定的な良質なもの
にできるため次工程の熱脱脂時の保形性が向上する。ま
た次工程の焼結体内に残留するピンホール量も低下す
る。
形体は、水中での水抽出バインダー除去工程において、
抽出中、変形、膨れ、剥離を生じない。またＭＩＭの基
本原料となるコンパウンドの品質を安定的な良質なもの
にできるため次工程の熱脱脂時の保形性が向上する。ま
た次工程の焼結体内に残留するピンホール量も低下す
る。
【図１】この発明の実施例の工程図である。
Claims (2)
- 【請求項１】 金属粉末とバインダーの混練工程、造粒
工程、射出成形工程、バインダー除去工程、焼結工程か
らなる金属部品の製造方法において、前記混練工程にお
いて、混練終了後、混練物を減圧下に一定時間放置する
（以下、脱泡処理と称する）工程を設けたことを特徴と
する金属部品の製造方法。 - 【請求項２】 前記脱泡処理は、混練温度と同等の温
度、またそれ以上の高温中で行うことを特徴とする請求
項１記載の金属部品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6315217A JPH08170106A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 金属部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6315217A JPH08170106A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 金属部品の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08170106A true JPH08170106A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=18062812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6315217A Pending JPH08170106A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 金属部品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08170106A (ja) |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0445205A (ja) * | 1990-06-12 | 1992-02-14 | Kobe Steel Ltd | 粉末成形体の製造方法 |
| JPH05195009A (ja) * | 1992-01-23 | 1993-08-03 | Daido Steel Co Ltd | 粉末成形用混練物の製造方法 |
| JPH0657302A (ja) * | 1992-08-10 | 1994-03-01 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 射出成形粉末冶金製品の製造方法 |
| JPH06165705A (ja) * | 1992-07-15 | 1994-06-14 | Mitsubishi Materials Corp | 金属製ボタンの製造方法 |
-
1994
- 1994-12-19 JP JP6315217A patent/JPH08170106A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0445205A (ja) * | 1990-06-12 | 1992-02-14 | Kobe Steel Ltd | 粉末成形体の製造方法 |
| JPH05195009A (ja) * | 1992-01-23 | 1993-08-03 | Daido Steel Co Ltd | 粉末成形用混練物の製造方法 |
| JPH06165705A (ja) * | 1992-07-15 | 1994-06-14 | Mitsubishi Materials Corp | 金属製ボタンの製造方法 |
| JPH0657302A (ja) * | 1992-08-10 | 1994-03-01 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 射出成形粉末冶金製品の製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN110405214B (zh) | 不锈钢材料的制备方法 | |
| JPH03232937A (ja) | 射出成形による金属体の製造方法 | |
| CN108607989A (zh) | 异形复杂零件的注射成形方法 | |
| US4225345A (en) | Process for forming metal parts with less than 1 percent carbon content | |
| JPH07164196A (ja) | とちの製造方法 | |
| JPS61261274A (ja) | 粉体の成形方法 | |
| JPS593066A (ja) | セラミツク薄肉チユ−ブの製造法 | |
| JPH0533006A (ja) | 粉末射出焼結体の製造方法 | |
| CN113634750A (zh) | 一种高精度高质量的刀剪生产用粉末注射制造方法 | |
| JPH08170106A (ja) | 金属部品の製造方法 | |
| JPH04329801A (ja) | 焼結部品の製造方法 | |
| EP0523651B1 (en) | Method for making high strength injection molded ferrous material | |
| JPH02101101A (ja) | 粉末の射出成形体からバインダーを除去する方法 | |
| JPH11131103A (ja) | 粉末射出成形用組成物および粉末射出成形品の製造方法 | |
| JP2001152205A (ja) | 金属粉末射出成形法およびこれに用いるバインダ | |
| JPH0718304A (ja) | 金属粉末射出成形品の製造方法 | |
| CN113500193A (zh) | 一种医用钳金属手柄注射成型工艺 | |
| JPH03177502A (ja) | 金属粉末とバインダの混練方法 | |
| CN1105303A (zh) | 采用可溶型芯制造具有复杂内腔的硬质合金零件 | |
| JPH0741368A (ja) | 粉末の成形用混練物とその混練方法 | |
| JPH02145704A (ja) | 成形用組成物 | |
| JPH01247504A (ja) | グリーン成形体の脱脂方法 | |
| Kitagawa et al. | Method for manufacturing sintered parts | |
| JPH03207801A (ja) | 粉末の射出成形体からバインダーを除去する方法 | |
| JPH0331403A (ja) | 焼結方法 |