JPH08170043A - マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents
マーキングペン用インキ組成物Info
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- JPH08170043A JPH08170043A JP31270494A JP31270494A JPH08170043A JP H08170043 A JPH08170043 A JP H08170043A JP 31270494 A JP31270494 A JP 31270494A JP 31270494 A JP31270494 A JP 31270494A JP H08170043 A JPH08170043 A JP H08170043A
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Abstract
状態で長時間放置された後でも即座にマーキング可能で
あり、対象物への密着性も維持される有機溶剤系マーキ
ングペン用インキ組成物を得る。 【構成】着色剤、樹脂、前記樹脂を溶解する有機溶剤及
びインキに耐キャップオフ性を付与する添加剤を含有し
てなり、前記添加剤は25℃乃至65℃の範囲の融点を
示す脂肪族エステル化合物であり、該化合物の添加量は
インキ組成中0.05乃至0.5重量%の範囲である。
Description
組成物に関し、詳細にはマーキングペンがキャップを外
され、ペン先が大気に露出された状態で長時間放置され
た後でも即座にマーキング可能な性能(以下、耐キャッ
プオフ性と称す)を備えたマーキングペン用インキ組成
物に関する。
ては、耐キャップオフ性を付与するための添加剤として
ポリグリセリンエステルを添加したインキ組成物(特公
昭62−34352号、特公平1−53707号及び特
公平3−49947号等)及び蔗糖エステルを添加した
インキ組成物(特公平1−49391号)等が提案され
ている。
マーキングペン用インキ組成物は、実用上の耐キャップ
オフ性を得るために前記添加剤の相当量の添加を必要と
し、それによりインキの対象物への密着性の低下が避け
られず、密着性が要求されない筆記板用マーキングペン
への適用に限られていた。
用インキ組成物は着色剤、樹脂、前記樹脂を溶解する有
機溶剤及び耐キャップオフ性を付与する添加剤を含有し
てなる組成である。着色剤は一般に有機溶剤系マーキン
グペンインキに用いられる有機溶剤可溶性染料(C.
I.ソルベント染料)や有機顔料及びカーボンブラッ
ク、チタン白等が用いられ、顔料では予め樹脂で表面処
理された易分散性の加工顔料が好適に用いられる。これ
ら着色剤はインキ組成中1乃至25重量%の範囲で用い
られる。
ン変性マレイン酸樹脂等のロジン誘導体、ケトン樹脂、
可溶性フェノール樹脂、セルロース誘導体、スチレン−
マレイン酸共重合体、酢酸ビニル、ビニルブチラール、
ビニルピロリドン等のビニル系樹脂、フェノール変性キ
シレン樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、アクリル樹
脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、アルキ
ッド樹脂等の一般に有機溶剤系マーキングペンインキに
用いられる樹脂がインキ組成中1乃至30重量%の範囲
で用いられる。
の添加剤は25℃乃至65℃の範囲内の融点を示す、脂
肪族モノ−又はジカルボン酸の脂肪族アルコールエステ
ルであり、具体的にはベヘニン酸オレイル(融点38〜
40℃)、オレイン酸ベヘニル(融点32〜42℃)、
イソステアリン酸ベヘニル(融点32〜43℃)、ラウ
リン酸ベヘニル(融点48〜50℃)、ステアリン酸ス
テアリル(融点58〜61℃)、やし油脂肪酸ステアリ
ルアルコールエステル(融点38〜48℃)、アジピン
酸ジミリスチル(融点45〜48℃)及びブタンジオー
ルジラウレート(融点44〜45℃)等があげられる。
前記融点範囲より低い融点を示すエステル化合物(例え
ば、イソステアリン酸イソステアリル融点0℃以下)、
又はより高い融点を示すエステル化合物〔例えば、ベヘ
ン酸ベヘニル(融点68〜71℃)、モンタン酸ベヘニ
ル(融点68〜71℃)等〕はインキに耐キャップオフ
性を付与する機能を発揮しない。前記融点範囲を示すエ
ステル化合物はインキ組成中0.05乃至0.5重量%
の範囲、好ましくは0.1乃至0.4重量%の範囲で用
いられる。耐キャップオフ性は前記範囲の添加で十分発
揮され、より多量の添加はかえって耐キャップオフ性を
悪くするか、インキ安定性を悪くすることになる。
る有機溶剤から前記樹脂を溶解するものが選択、適用さ
れる。具体的にはエタノール、イソプロパノール等の低
級脂肪族アルコール、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等
のグリコールエーテル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチ
ル等の低級脂肪酸エステル、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素及びキシレン等があげられ、これらが主体
溶剤として用いられる。更にプロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネ
ート、プロピオン酸ベンジル等から選ばれるエステル系
高沸点溶剤は、前記エステル化合物に対して適度の溶解
性を示し、インキ調製時エステル化合物の溶解を容易に
し、インキ中にエステル化合物を安定な溶解状態に存在
させるので前記主体溶剤と併用されてもよい。尚、全溶
剤はインキ組成中45乃至98重量%の範囲で用いられ
る。
溶剤中に混合、溶解して得られるビヒクルに着色剤を溶
解又は分散することにより調製される。
ペンがキャップ脱着状態で放置された場合、ペン先表面
のインキの溶剤が蒸発するにつれて、インキ中の添加剤
が析出してペン先表面を覆って極薄い皮膜を形成する。
この皮膜は溶剤蒸気を透過させないが、極軽い擦過で容
易に破壊される。従って、前記皮膜がペン先表面に形成
されると、ペン先内に存在するインキ中の溶剤はそれ以
上は実質的に揮散することなく残留し、その後のマーキ
ングに際して、ペン先と対象物の擦過で前記皮膜は容易
に破れ、インキがペン先から即座に流出する。前記添加
剤は僅かの添加量で前記作用を発揮するので、マーキン
グされたインキの対象物への密着性に悪影響を及ぼすこ
とはない。
例インキを前記処方により調製した。
示す。 (1)10%のカーボンブラック、10%の樹脂及び残
余はエタノールとイソプロパノールの混合溶剤からなる
顔料分散体(オリエント化学工業(株)商品名マイクロ
ピグモAMBK) (2)バリファーストレッド1308(オリエント化学
工業(株)商品名) (3)シンセチックレジンSK(ヒュルス社商品名) (4)ラウリン酸ベヘニル 融点48〜50℃ (5)ベヘニン酸オレイル 融点38〜40℃ (6)オレイン酸ベヘニル 融点32〜42℃ (7)イソステアリン酸ベヘニル 融点32〜43℃ (8)ブタンジオールジラウレート 融点44〜45℃ (9)ヘキサグリセリンジステアレート (10)ヘキサグリセリンセスキステアレート (11)デカグリセリンペンタステアレート (12)イソステアリン酸イソステアリル 融点0℃以下 (13)モンタン酸ベヘニル 融点77〜80℃ (14)プロピレングリコールモノメチルエーテル (15)プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート
ーブ状に被覆された繊維束からなるインキ吸蔵体を備え
たマーキングペンに前記試料インキを所定量充填して、
試料マーキングペンを得て、以下の試験に供した。各試
料ペンにてポリエステルフィルム上に筆記した筆跡を、
ガーゼを巻き付けた親指で約1Kgwの力をかけて10
回擦過し、筆跡の剥がれ具合からインキの密着性を評価
した。 評価 ○:変化なし ×:剥がれあり 次にキャップを外した試料ペンを、25℃,60%RH
の条件に調節した恒温恒湿室内に横置の状態で2時間放
置した後、試料ペンで紙面に筆記し、即座に筆記できる
か否かを調べた。 評価 ○:即筆記可能 ×:筆記不能 試験結果を表2に示す。
においてキャップ脱着状態で放置された場合、ペン先で
のインキ中の溶剤の蒸発抑制作用が発揮されて、長時間
後も即座にマーキングが可能である。そして、この種の
耐キャップオフ性を具備するマーキングペンインキが呈
する対象物へのインキの密着性の低下は全くみられな
い。
Claims (4)
- 【請求項1】 着色剤、樹脂、前記樹脂を溶解する有機
溶剤及び添加剤を含有してなるインキ組成物であって、
前記添加剤は脂肪族モノ−又はジカルボン酸の脂肪族ア
ルコールエステルであり、前記エステル化合物は25℃
乃至65℃の範囲の融点を示すものであり、その添加量
はインキ組成中0.05乃至0.5重量%の範囲である
ことを特徴とするマーキングペン用インキ組成物。 - 【請求項2】 前記エステル化合物がラウリン酸ベヘニ
ル、ベヘニン酸オレイル、オレイン酸ベヘニル、イソス
テアリン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、やし油
脂肪酸ステアリルアルコールエステル、アジピン酸ジミ
リスチル、ブタンジオールジラウレートから選ばれる化
合物である請求項1記載のマーキングペン用インキ組成
物。 - 【請求項3】 前記エステル化合物の添加量はインキ組
成中0.1乃至0.4重量%の範囲である請求項2記載
のマーキングペン用インキ組成物。 - 【請求項4】 前記溶剤のうちの一部がプロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、エチルエトキシ
プロピオネート、プロピオン酸ベンジルから選ばれるエ
ステル系高沸点溶剤である請求項1乃至3記載のマーキ
ングペン用インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31270494A JP3341065B2 (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | マーキングペン用インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31270494A JP3341065B2 (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | マーキングペン用インキ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08170043A true JPH08170043A (ja) | 1996-07-02 |
JP3341065B2 JP3341065B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=18032429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31270494A Expired - Fee Related JP3341065B2 (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | マーキングペン用インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341065B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998045379A1 (en) * | 1997-04-10 | 1998-10-15 | Markem Corporation | Washable fabrics ink |
JP2001098197A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Toshiba Corp | 記録液および記録装置 |
JP2013142110A (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-22 | Pilot Corporation | 筆記具用油性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
WO2023022049A1 (ja) * | 2021-08-16 | 2023-02-23 | 三菱鉛筆株式会社 | 鉛筆芯 |
-
1994
- 1994-11-21 JP JP31270494A patent/JP3341065B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO1998045379A1 (en) * | 1997-04-10 | 1998-10-15 | Markem Corporation | Washable fabrics ink |
JP2001098197A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Toshiba Corp | 記録液および記録装置 |
JP2013142110A (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-22 | Pilot Corporation | 筆記具用油性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
WO2023022049A1 (ja) * | 2021-08-16 | 2023-02-23 | 三菱鉛筆株式会社 | 鉛筆芯 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3341065B2 (ja) | 2002-11-05 |
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