JPH08169832A - 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物 - Google Patents

7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物

Info

Publication number
JPH08169832A
JPH08169832A JP31317394A JP31317394A JPH08169832A JP H08169832 A JPH08169832 A JP H08169832A JP 31317394 A JP31317394 A JP 31317394A JP 31317394 A JP31317394 A JP 31317394A JP H08169832 A JPH08169832 A JP H08169832A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
unsubstituted
linear
dihydroxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31317394A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Hanashima
伸明 花嶋
Noriaki Okamura
憲明 岡村
Toru Minojima
徹 美濃島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP31317394A priority Critical patent/JPH08169832A/ja
Publication of JPH08169832A publication Critical patent/JPH08169832A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 病変部が皮膚表面近くに存在する皮膚潰瘍な
どの治療薬として有用であることが期待される7−チア
プロスタグランジン類の、安定かつ皮膚からの主薬の浸
透、吸収の良好な皮膚適用組成物を得る。 【構成】 下記式で表される7−チアプロスタグランジ
ン類およびその鏡像体あるいはそれらの混合物と、高級
パラフィン系炭化水素に稠度調節剤としてパラフィンま
たはポリエチレンを添加してなる軟膏基剤、もしくはグ
リコールに稠度調節剤として脂肪族アルコールを添加し
てなる懸濁性軟膏基剤と、さらに可溶化剤として脂肪エ
ステルを含有することを特徴とする7−チアプロスタグ
ランジン類含有皮膚適用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞遊走阻害活性、血
小板凝集抑制作用、皮膚血流増加作用を有し、医薬品と
して有用な新規7−チアプロスタグランジン類を活性成
分として含有してなる安定性に優れ、主薬の経皮吸収の
良好な皮膚適用の外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジン類は、血小板凝集抑
制作用、血管拡張性血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、
平滑筋収縮作用、細胞保護作用,利尿作用等多彩な生理
作用を有しており、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、高血
圧症、十二指腸潰瘍、分娩誘発、中絶等の治療または予
防に有用な化合物である。なかでもプロスタグランジン
1は強力な血小板凝集抑制作用、血管拡張作用を有し
ており、すでに臨床において用いられている。
【0003】7−チアプロスタグランジンE1 類は血小
板凝集阻害作用、降圧作用、血管拡張作用による抗血
栓、抗狭心症、抗心筋梗塞、抗動脈硬化、悪性腫瘍転移
防止作用を示したり、抗腫瘍作用を示すことが開示され
ている。(特開昭53−68753、特開昭58−11
0562、特開昭59−29661、特開昭60−18
5761、特開昭61−204163号公報)。また、
この7−チアプロスタグランジンE1 類が糖尿病におけ
る神経症に有用性を示すことが知られている(特開昭6
4−52721号公報)。
【0004】近年、新しい作用機序の皮膚潰瘍治療薬と
して、末梢循環改善作用、血小板凝集抑制作用あるいは
血管拡張作用のあるプロスタグランジン類を経皮吸収型
製剤として用いようとする試みがなされている(特開昭
63−99866、特開昭63−135333、特開昭
63−146812、特開平1−143340、特開平
3−83925、特開平3−83926、特開平4−1
64034、特開平−4−243827、特開平4−3
00833号公報)。
【0005】一方、プロスタグランジンE1類縁体とし
てプロスタグランジンE1 のエノールエステルが知られ
ている(特開平5−213862号公報、J.Am.C
hem.Soc.,97巻、857−865頁(1975
年)、J.Am.Chem.Soc.,110巻、358
8頁(1988年)、特開平5−213862号公報、
J.Controlled Release,20巻、
37−46頁(1992年))。しかしながら、これら
の先行資料には合成法や化合物の物性、体内動態(血中
で代謝されてプロスタグランジンE1 と同等の生理活性
が期待できること)が記載されているのみであり、化合
物自体の薬理活性や経皮吸収型製剤について何等示唆す
るところはなく、さらには経皮吸収型製剤についても何
等示唆するところはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ケモカイン、例えばモノサイト遊走因子M
CP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻害す
るとともに血小板凝集抑制作用、血管拡張による皮膚血
流増加作用を有し、動脈硬化症、糖尿病性血管障害、皮
膚潰瘍、創傷等の治療薬として有用な7−チアプロスタ
グランジン誘導体を活性成分として含有する安定性に優
れた皮膚適用の外用剤を提供することである。
【0007】ここでケモカイン(CHEMOKINE
S;別称INTERCRINES)とは、リンパ組織や
炎症部位の活性化マクロファージや白血球などにより産
生され、分子量が約10Kdで、4個のシステインを有
し、塩基性かつヘパリン結合性を示す、ポリペプチド性
の炎症/免疫制御因子の総称であるが、その主たる活性
は細胞遊走惹起活性であり、インターロイキン−8、M
IP−1α/β(Macrophage Inflammatory Protein-1α
/βの略称)、MCP−1(Monocyte ChemotacticProtei
n-1の略称)などがこれにあたり、種々の慢性/亜急性炎
症疾患への関与が示唆されている一群のサイトカイン・
ファミリーである(例えば、MICHIEL, D. (1993年) BIO
TECHNOLOGY 第11巻 739頁、OPPENHEIM, J.J.ら(1991
年) ANNUALREVIEW OF IMMUNOLOGY 第9巻 617〜648頁、
NEOTE, K. ら (1993年) CELL第72巻 415〜425頁、SCHA
LL, T.J. (1991年) CYTOKINE第3巻 165〜183頁など参
照)。
【0008】これらの中で、モノサイト遊走因子MCP
−1(別称MCAF(MACROPHAGE CHEMOTACTIC AND ACTI
VATING FACTORの略称)は、Tリンパ球、マクロファー
ジ、平滑筋細胞、繊維芽細胞、血管内皮細胞などより種
々の刺激に応じ産生される、モノサイト遊走活性を有す
るケモカインである。かかるケモカインは、モノサイト
/マクロファージ系細胞が病変の進展に深く関与してい
る、血管形成術等における血管内膜傷害後に発生する血
管再狭窄あるいは血管再閉塞、冠状動脈あるいは頚部大
動脈等での粥状動脈硬化巣形成を主因とする血管狭窄あ
るいは血管閉塞、移植心に発症する動脈硬化症、移植臓
器の拒絶、リウマチ性関節炎、糸球体腎炎、糖尿病性細
小血管症等の疾病において、病変部位への血中モノサイ
ト/マクロファージの集積を惹起し、さらに集積したモ
ノサイト/マクロファージを活性化することにより、こ
れらの病変の発症・進展に深く関わっていることが強く
示唆されている(例えば、LEONARD, E.J. 及び YOSHIMU
RA, T. (1990) IMMUNOLOGYTODAY第11巻97頁〜10
1頁、NELKEN, N.A.ら、THE JOURNAL OF CLINICALINVES
TIGATION (1991)第88巻1121頁〜1127頁、KOC
H, A.E.ら、THE JOUNAL OF CLINICAL INVESTIGATION (1
992) 第90巻772頁〜779頁、HANAZAWA, S ら (1
993) THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 第268
巻9526頁〜9532頁、GRAVES, D.T.ら AMERICAN
JOURNAL OF PATHOLOGY (1992) 第140巻9頁〜14
頁、EDGINGTON, S.M.、BIO/TECHNOLOGY (1993) 第11巻6
76〜681頁、ADAMS, D.H.ら IMMUNOLOGICAL REVIEWS (19
93) 第134号 5〜19頁などを参照)。かかるMCP−1
/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻害する薬剤
は、血管形成術等における血管内膜傷害後に発生する血
管再狭窄あるいは血管再閉塞、冠状動脈あるいは頚部大
動脈等での粥状動脈硬化巣形成を主因とする血管狭窄あ
るいは血管閉塞、移植心臓に発症する動脈硬化、糖尿病
性血管障害、糸球体腎炎、関節リウマチ、変形性関節炎
あるいは移植臓器拒絶反応等の治療薬及び/または予防
薬として有用であることが期待される。さらに血小板凝
集抑制作用や血流増加作用を併せ持っていれば、この効
果は増強されるものと期待される。特に病変部が皮膚表
面近くに存在する皮膚潰瘍、創傷等やまた病変部が局在
化している関節リウマチ、変形性関節炎等にはかかる薬
剤の外用剤が有効であると期待される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規の7
−チアプロスタグランジン類の可能性を鋭意研究した結
果、前記式(I)で表される7−チアプロスタグランジ
ン類が、ケモカイン、例えばモノサイト遊走因子MCP
−1/MCAFにより惹起される細胞遊走の強力な阻害
剤でありまた同時に血小板凝集抑制作用や皮膚血流増加
作用を有することを見いだした。また組成物中での7−
チアプロスタグランジン類の安定性が、ある特定の外用
剤用添加物の組み合わせにおいてのみ確保されることを
見いだした。さらに、この特定の組成物を皮膚に投与し
たところ顕著な血流量増加作用が認められたことから、
本発明の組成物が主薬を適当量速やかに放出し、皮膚表
面から体内に浸透、吸収させ、薬効を発揮せしめるとい
う優れた性能を有することがみいだされ、本発明に至っ
た。
【0010】すなわち本発明の皮膚適用組成物は、薬効
成分(主薬)として下記式(I)
【0011】
【化2】
【0012】[式中、R1 はC1〜C10の直鎖状もし
くは分岐したアルキル基、C2〜C10の直鎖状もしく
は分岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニ
ル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアル
キル基、置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)
アルキル基、またはエノールエステルのカルボニル基を
含めて置換もしくは非置換のアミノ酸残基となる基を表
す。R2 は水素原子、C1〜C10の直鎖状もしくは分
岐したアルキル基、C2〜C10の直鎖状もしく分岐し
たアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置
換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、
または置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)ア
ルキル基を表す。R3 、R4 は同一もしくは異なり、水
素原子、トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または
水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基
を表す。R5 は水素原子、メチル基、またはビニル基を
表す。R6 はC1〜C8の直鎖状もしくは分岐したアル
キル基、C2〜C8のアルケニル基、C2〜C8のアル
キニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もし
くは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、さらに
C1〜C5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフ
ェニル基や、フェノキシ基や、C3〜C10のシクロア
ルキル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1
〜C5のアルキル基を表す。nは0または1を表す。X
−Yはエチレン基、またはビニレン基を表す。さらに、
Xが酸素原子であり、かつYがメチレン基を表す場合も
ある。表記−−は単結合または二重結合を表す。]で表
される化合物、またはその鏡像体、あるいはそれらの任
意の割合の混合物である7−チアプロスタグランジン類
と、高級パラフィン系炭化水素に稠度調節剤としてパラ
フィンまたはポリエチレンを添加してなる軟膏基剤、も
しくはグリコールに稠度調節剤として脂肪族アルコール
を添加してなる懸濁性軟膏基剤と、さらに可溶化剤とし
て脂肪族エステルを含有することを特徴とする膚適用組
成物である。
【0013】上記式(I)で表される7−チアプロスタ
グランジン類において、R1 は1〜10の直鎖状もしく
分岐したアルキル基、C2〜C10の直鎖状もしくは分
岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニル
基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキ
ル基、置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)ア
ルキル基、またはエノールエステルのカルボニル基を含
めて置換もしくは非置換のアミノ酸残基となる基を表
す。C1〜C10の直鎖状もしく分岐したアルキル基の
好ましい例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブ
チル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基などが挙げられ、C2〜C1
0の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基の好ましい例
としては、ビニル基、アリル基,3−ブテニル基、2−
ブテニル基、4−ペンテニル基、2−ペンテニル基、プ
レニル基(3−メチル−2−ブテニル基)、2,4−ヘ
キサジエニル基、2,6−オクチルジエニル基、ネリル
基、ゲラニル基、シトロネリル基、ファルネシル基、ア
ラキジル基などが挙げられる。また、置換もしくは非置
換のフェニル基の置換基の好ましい例としては、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ
基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4の
アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1
〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、
(C1〜C6)アルコキシカルボニル基などが挙げられ
る。置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキ
ル基の好ましい例としては、シクロプロピル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、
シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデキシル
基などが挙げられる。また、置換もしくは非置換のフェ
ニル(C1〜C2)アルキル基としては、該フェニル基
が上記したと同じ置換基で置換されているか、または非
置換のベンジル基、α−フェネチル基、β−フェネチル
基などが挙げられる。さらに、エノールエステルのカル
ボニル基を含めて置換もしくは非置換のアミノ酸残基と
なる基のアミノ酸としては、アラニン、アルギニン、ア
スパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミ
ン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシ
ン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプロファン、
チロシン、バリンなどが挙げられる。これらのなかで
も、R1 としてはC1〜C10の直鎖状もしく分岐した
アルキル基、または、置換もしくは非置換のフェニル基
が好ましく、プロピル基であるものが特に好ましい。
【0014】上記式(I)で表される7−チアプロスタ
グランジン類において、R2 は水素原子、C1〜C10
の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C2〜C10の
直鎖状もしく分岐したアルケニル基、置換もしくは非置
換のフェニル基、置換もしくは非置換のC3〜C10の
シクロアルキル基、または置換もしくは非置換のフェニ
ル(C1〜C2)アルキル基を表すが、C1〜C10の
直鎖状もしく分岐したアルキル基の好ましい例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブ
チル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基などが挙げられ、C2〜C10の直鎖状もしく
は分岐したアルケニル基の好ましい例としては、ビニル
基、アリル基,3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−
ペンテニル基、2−ペンテニル基、プレニル基(3−メ
チル−2−ブテニル基)、2,4−ヘキサジエニル基、
2,6−オクタジエニル基、ネリル基、ゲラニル基、シ
トロネリル基、ファルネシル基、アラキジル基などが挙
げられる。置換もしくは非置換のフェニル基の置換基の
好ましい例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、
C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換され
ていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で
置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニト
リル基、ニトロ基、カルボキシル基、(C1〜C6)ア
ルコキシカルボニル基などが挙げられ、置換もしくは非
置換のC3〜C10のシクロアルキル基の好ましい例と
しては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基、シクロデキシル基などが挙げられ、
置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル
基としては、該フェニル基が上記したと同じ置換基で置
換されているか、または非置換のベンジル基、α−フェ
ネチル基、β−フェネチル基などが挙げられる。これら
のなかでもR2 としては水素原子、C1〜C10の直鎖
状もしくは分岐したアルキル基、C2〜C10の直鎖状
もしく分岐したアルケニル基が好ましく、メチル基であ
るものが特に好ましい。
【0015】上記式(I)で表される7−チアプロスタ
グランジン類において、R3 ,R4は同一もしくは異な
り、水素原子、トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、
または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成
する基を表す。かかるトリ(C1〜C7炭化水素)シリ
ル基の好ましい例としては、トリメチルシリル基、トリ
エチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基の如き
トリ(C1〜C4アルキル)シリル基、tert-ブチルジ
フェニルシリル基の如きジフェニル(C1〜C4)アル
キルシリル基またはトリベンジルシリル基などが挙げら
れ、水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成す
る基の好ましい例としては、メトキシメチル基、1−エ
トキシエチル基、2−メトキシ−2−プロピル基、2−
エトキシ−2−プロピル基、(2−メトキシエトキシ)
メチル基、ベンジルオキシメチル基、2−テトラヒドロ
ピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、6,6−ジ
メチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ [3.1.
0] ヘキス−4−イル基などが挙げられる。これらのな
かでも、R3 、R4 としては水素原子、トリメチルシリ
ル基、tert-ブチルジメチルシリル基が特に好ましい。
【0016】上記式(I)で表される7−チアプロスタ
グランジン類において、R5 は水素原子、メチル基、ま
たはビニル基を表すが、なかでも水素原子とメチル基が
好ましい。
【0017】上記式(I)で表される7−チアプロスタ
グランジン類において、R6 はC1〜C8の直鎖状もし
くは分岐したアルキル基、C2〜C8の直鎖状もしくは
分岐したアルケニル基、C2〜C8の直鎖状もしくは分
岐したアルキニル基、置換もしくは非置換のフェニル
基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキ
ル基、またはC1〜C5のアルコキシ基や、置換もしく
は非置換のフェニル基や、フェノキシ基や、C3〜C1
0のシクロアルキル基で置換されている直鎖状もしくは
分岐したC1〜C5のアルキル基を表す。かかるC1〜
C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基の好ましい例
としては、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、1−メチル−1−ブチ
ル基、2−メチルヘキシル基、2−ヘキシル基、1,1
−ジメチルペンチル基が挙げられ、C2〜C8の直鎖状
もしくは分岐したアルケニル基の好ましい例としては、
アリル基,3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−ペン
テニル基、2−ペンテニル基が挙げられ、C2〜C8の
直鎖状もしくは分岐したアルキニル基の好ましい例とし
てはエチニル基、2−プロピニル基、1−プロピニル
基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ヘキシニル
基、1−メチル−3−ヘキシニル基が挙げられ、置換も
しくは非置換のフェニル基の置換基としてはR1 におけ
る置換フェニル基の置換基として挙げた置換基を好まし
いものとして挙げることができる。また、置換または非
置換のC3〜C7シクロアルキル基の好ましい例として
は、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクチル基、シクロデシル基などが挙げられる。C1
〜C5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフェニ
ル基や、フェノキシ基や、C3〜C10のシクロアルキ
ル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C
5のアルキル基において、C1〜C5のアルコキシ基と
しては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert- ブトキシ
基、ヘキシルオキシ基などが挙げられ、置換されていて
もよいフェニル基、フェノキシ基の置換基としては、前
記R1におけるフェニル基についての置換基をそのまま
好ましいものとして挙げられる。C3〜C10のシクロ
アルキル基としても前記のR1 、R2 におけるものをそ
のまま好ましいものとして挙げられる。直鎖状もしくは
分岐したC1〜C5のアルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、iso-プロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル基、ペンチル基
などを挙げることができ、置換基はそのいずれの位置に
結合していてもよい。これらの中でも、R6 としては、
C3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、置換
もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、置
換もしくは非置換のフェニル基で置換されている直鎖状
もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基が好ましく、
ペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基と2−メチ
ルヘキシル基が特に好ましい。
【0018】また上記式(I)で表される化合物におい
てシクロペンタノン環上に結合している置換基の立体配
置は天然のプロスタグランジンE1から導かれる立体配
置を有しているために特に有用な立体異性体であるが、
本発明ではその鏡像体である下記式(I)ent
【0019】
【化3】
【0020】[式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、n、X−Yおよび表示−−は前記定義と同じであ
る。]で表される立体異性体あるいはそれらの任意の割
合の混合物も用いられる。またOR4 、R5 およびR6
が置換している炭素は不斉炭素であるために2種類の光
学異性体が存在するが、いずれの光学異性体でも、ある
いはそれらの任意の割合の混合物でもよい。
【0021】本発明で用いられる上記(I)で示される
7−チアプロスタグランジン類の好ましい具体例として
は、下記に示した化合物を挙げることができる。 01) (11R,12S,13E,15S)−9−アセト
キシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−
8,13−ジエン酸 02) (11R,12S,13E,15S)−9−プロピ
オニルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 03) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸 04) (11R,12S,13E,15S)−9−イソブ
チリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 05) (11R,12S,13E,15S)−9−バレリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸 06) (11R,12S,13E,15S)−9−イソバ
レリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 07) (11R,12S,13E,15S)−9−ピバロ
イルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 08) (11R,12S,13E,15S)−9−アクリ
ロイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 09) (11R,12S,13E,15S)−9−メタク
リロイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チア
プロスタ−8,13−ジエン酸 10) (11R,12S,13E,15S)−9−クロト
ノイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 11) (11R,12S,13E,15S)−9−ベンゾ
イルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 12) (11R,12S,13E,15S)−9−ナフト
イルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 13) (11R,12S,13E,15S)−9−トルオ
イルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 14) (11R,12S,13E,15S)−9−シンナ
モイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 15) (11R,12S,13E,15S)−9−シクロ
ヘキシルカルボニルオキシ−11,15−ジヒドロキシ
−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 16) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−アセトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20
−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 17) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,
20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン
酸 18) (11R,12S,13E,15S,17S)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,
20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン
酸 19) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−イソブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−1
7,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジ
エン酸 20) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−ピバロイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−1
7,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジ
エン酸
【0022】21) (11R,12S,13E,15S)
−9−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−1
5−メチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 22) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロペ
ンチル−16,17,18,19,20−ペンタノル−
7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 23) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘ
キシル−16,17,18,19,20−ペンタノル−
7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 24) (11R,12S,13E,15R)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘ
キシル−16,17,18,19,20−ペンタノル−
7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 25) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17−フェニル
−18,19,20−トリノル−7−チアプロスタ−
8,13−ジエン酸 26) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェノキ
シ−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 27) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−18−オキサ−
7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 28) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16−ジ
メチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 29) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン−18−イン酸 30) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,20−ジ
メチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン−18−
イン酸 31) (11R,12S,13E,16S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,16−ジヒドロキシ−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸 32) (11R,12S,13E,16S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,16−ジヒドロキシ−16−メチル−
7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸 33) (2E,11R,12S,13E,15S)−9−
ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チア
プロスタ−2,8,13−トリエン酸 34) (11R,12S,15S)−9−ブチリルオキシ
−11,15−ジヒドロキシ−7−チア−8−プロステ
ン酸 35) (11R,12S,13E,15S)−9−(N-ベ
ンジルオキシカルボニルフェニルアラニルオキシ)−1
1,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−8,13
−ジエン酸 36) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−ベンゾイルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−1
7,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジ
エン酸 37) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−フェニル
−16,17,18,19,20−ペンタノル−7−チ
アプロスタ−8,13−ジエン酸 39) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル
−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 40) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16,2
0−トリメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン
【0023】41) (11R,12S,13E,15S,
17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロ
キシ−17,20−ジメチル−3−オキサ−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸 42) (11R,12S,13E,15S,17R)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,
20−ジメチル−3−オキサ−7−チアプロスタ−8,
13−ジエン酸 43) (11R,12S,13E,15R)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル
−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 44) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16−ジ
フェニル−17,18,19,20−テトラノル−7−
チアプロスタ−8,13−ジエン酸 45) (11R,12S,13E,15R)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16−ジ
フェニル−17,18,19,20−テトラノル−7−
チアプロスタ−8,13−ジエン酸 46) (11R,12S,13E,15S,16S)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−
フェニル−18,19,20−トリノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 47) (11R,12S,13E,15S,16R)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−
フェニル−18,19,20−トリノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 48) (11R,12S,13E,15R,16R)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−
フェニル−18,19,20−トリノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 49) (11R,12S,13E,15R,16S)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−
フェニル−18,19,20−トリノル−7−チアプロ
スタ−8,13−ジエン酸 50) (11R,12S,13E,15R)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル
−16−メチル−18,19,20−トリノル−7−チ
アプロスタ−8,13−ジエン酸 51) (11R,12S,13E,15S)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル
−16−メチル−18,19,20−トリノル−7−チ
アプロスタ−8,13−ジエン酸 52) 01) 〜 51)の化合物の鏡像体 53) 01) 〜 52)の化合物のメチルエステル 54) 01) 〜 52)の化合物のエチルエステル 55) 01) 〜 52)の化合物のブチルエステル 56) 01) 〜 52)の化合物のアリルエステル 57) 01) 〜 52)の化合物のベンジルエステル 58) 01) 〜 52)の化合物の水酸基(11位、および 15位
または16位)がtert-ブチルジメチルシリル基、および
/またはトリメチルシリル基、および/または2−テト
ラヒドロピラニル基で保護されたエーテル類などを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
また 01)〜58) の化合物のω鎖の水酸基(15位または16
位)部分の光学異性体およびこれらすべての鏡像体もあ
わせて挙げられる。
【0024】上記式(I)で表される本発明の7−チア
プロスタグランジン類は以下に述べる製造法で製造する
ことができる。すなわち、下記式(II)
【0025】
【化4】
【0026】[式中、R5 、R6 、n、および表記−−
は前記定義と同じであり、R41はトリ(C1〜C7炭化
水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセ
タール結合を形成する基を表す。Mはリチウム原子、ま
たはトリ(C1〜C6炭化水素)スタンニオ基を表
す。]で表される有機リチウム化合物、または有機スズ
化合物とCuQ[式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、
フェニルチオ基、1−ペンチニル基、また1−ヘキシニ
ル基を表す。]から調製した有機銅化合物と下記式(III
【0027】
【化5】
【0028】[式中、R21はC1〜C10の直鎖状もし
くは分岐したアルキル基、C2〜C10の直鎖状もしく
は分岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニ
ル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアル
キル基、または置換もしくは非置換のフェニル(C1〜
C2)アルキル基を表す。R31はトリ(C1〜C7炭化
水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセ
タール結合を形成する基を表す。X−Yは前記定義と同
じである。]で表される2−オルガノチオ−2−シクロ
ペンテノン類またはその鏡像体あるいはそれらの任意の
割合の混合物と反応させた後、さらに、 (R1 CO)2 O [式中、R1 は前記定義と同じ。]または、 R1 COCl [式中、R1 は前記定義と同じ。]または、下記式(I
V)
【0029】
【化6】
【0030】[式中、R1は前記定義と同じ。]などで表
される化合物と反応させ、必要に応じて脱保護および/
または加水分解反応に付することにより上記式(I)で
表される化合物を製造することができる。
【0031】かかる本発明で用いるられる7−チアプロ
スタグランジン類の合成経路を図示すると次のようにな
る。
【0032】
【化7】
【0033】[R1 、R21、R31、R41、R5 、R6
M、Q及び表記X−Y、−−は前記定義と同じであ
る。] 前記式(III )の2−オルガノチオ−2−シクロペンテ
ノン類は公知の方法で得ることができる(特開昭60-185
761号公報)。
【0034】上記スキームにおいて、出発原料としてラ
セミ体を用いると、途中の中間体はスキーム中に示した
化合物とその鏡像体との混合物として立体特異的に合成
経路を進んで行くので、上記式(II)あるいは上記式
(IV)で示される化合物のいずれか一方が光学活性なら
ば、適当な段階において分離することにより各々の立体
異性体を純品として単離することができる。
【0035】本発明の方法では有機銅化合物とともに、
三価の有機リン化合物、例えば、トリアルキルホスフィ
ン(例えば、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフ
ィンなど)、トリアルキルホスファイト(例えば、トリ
メチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリイ
ソブチルホスファイト、トリブチルホスファイトな
ど)、ヘキサメチルホスホラストリアミド、あるいは、
トリフェニルホスフィンなどを用いると共役付加反応が
円滑に進行する。特にトリブチルホスフィン、ヘキサメ
チルホスホラストリアミドが好適に用いられる。
【0036】上記方法は、非プロトン性不活性有機溶媒
存在下、上記式(II)で表される有機リチウム化合物ま
たは有機スズ化合物と、CuQ(Qは前記定義と同じ)
から調製した有機銅化合物と、上記式(III)で表される
2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類を反応させ
た後、酸無水物または酸クロライドと反応させることに
より行われる。
【0037】2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン
類と有機銅化合物とは、化学量論的には等モル反応を行
うが、通常、2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン
類1モルに対し、0.5〜5.0倍、好ましくは0.8
〜2.0倍、特に好ましくは1.0〜1.5モル倍の有
機銅化合物を用いて行われる。
【0038】2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン
類と有機銅化合物の共役付加反応の反応温度は−100
℃〜50℃、特に好ましくは−78℃〜0℃程度の温度
範囲が採用される。反応時間は反応温度により異なる
が、通常−78℃〜−20℃にて約1時間反応させれば
充分である。
【0039】また、2−オルガノチオ−2−シクロペン
テノン類と有機銅化合物の共役付加反応で得られた反応
中間体と、酸無水物または酸クロライドとは、化学量論
的には等モル反応を行うが、通常、酸無水物または酸ク
ロライドが過剰になるようにして反応を行わせる。すな
わち、2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類1モ
ルに対し、1.0〜10.0倍、好ましくは2.0〜
5.0モル倍の酸無水物または酸クロライドを使用して
反応を行う。
【0040】2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン
類と有機銅化合物の共役付加反応で得られた反応中間体
と、酸無水物または酸クロライドとの反応の反応温度は
−30℃〜50℃、特に好ましくは−20℃〜30℃程
度の温度が採用される。反応時間は反応温度により異な
るが、通常0℃〜20℃にて約15分反応させれば充分
である。
【0041】反応は有機溶媒の存在下で行われる。反応
温度下で液状であって、反応試剤とは反応しない不活性
の非プロトン性の有機溶媒が用いられる。
【0042】かかる非プロトン性不活性有機溶媒として
は、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサンのような飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、
キシレンのような芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、
ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテ
ル系溶媒、その他、ヘキサメチルホスホリックアミド
(HMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,
N-ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキ
シド(DMSO)、スロホラン、N-メチルピロリドンの
ようないわゆる非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、二
種以上の混合溶媒として用いることも可能である。ま
た、かかる非プロトン性不活性有機溶媒として、有機銅
化合物を製造するのに用いた不活性溶媒をそのまま用い
ることもできる。すなわち、この場合、有機銅化合物を
製造した反応系内に2−オルガノチオ−2−シクロペン
テノン類を添加して反応を行えば良い。有機溶媒の使用
量は反応に円滑に進行させるのに十分な量があれば良
く、通常は原料の1〜100倍容量、好ましくは2〜2
0倍容量が用いられる。
【0043】三価の有機リン化合物は有機銅化合物の前
記した調製時に存在させておくこともでき、その系内に
2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類を加えて反
応を実施することもできる。
【0044】かくして、前記式(I)で表される化合物
のうち、水酸基が保護され、かつ、1位のカルボン酸が
エステルになったものが得られる。上記製造法は立体特
異的に進行する反応を用いているために上記式(III)で
表される立体配置を持つ出発原料からは前記式(I)で
表される立体配置を持つ化合物が得られ、上記式(III)
の鏡像体からは前記式(I)entで表される前記式
(I)の鏡像体が得られることになる。
【0045】反応後、得られる生成物は通常の手段によ
り反応液から分離、精製される。例えば抽出、洗浄、ク
ロマトグラフィーあるいはこれらの組み合わせにより行
われる。
【0046】さらにここで得られた水酸基が保護され、
かつ1位のカルボン酸がエステルになっている化合物
は、必要に応じて脱保護、加水分解反応に付すことがで
きる。
【0047】水酸基の保護基が(R31および/またはR
41)の除去は、保護基が水酸基の酸素原子と共にアセタ
ール結合を形成する場合には、例えば酢酸、p-トルエン
スルホン酸のピリジニウム塩または陽イオン交換樹脂を
触媒として、例えば、水、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、アセトン、アセトニトリル等を反応溶媒とするこ
とにより好適に実施される。反応は通常−78℃〜50
℃の温度範囲で10分〜3日間程度行われる。また、保
護基がトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基の場合に
は、例えば酢酸、テトラブチルアンモニウムフルオライ
ド、セシウムフルオライド、フッ化水素酸、フッ化水素
−ピリジン等を触媒として、上記した反応溶媒中で同様
の温度で同程度の時間実施される。
【0048】1位のカルボシキル基の保護基(R21)の
除去、すなわち、エステルの加水分解反応は、例えば、
リパーゼ、エステラーゼ等の酵素を用い、水または水を
含む溶媒中で−10℃〜60℃の温度範囲で10分〜2
4時間程度行われる。ただし、9位のエノールエステル
もこの条件で加水分解されるため、反応の進行の確認は
頻繁に行い、9位のエノールエステルが加水分解される
ような場合には、1位のカルボシキル基の保護基
(R21)の除去が完全に行われるのを待たずに反応を止
め、目的の7−チアプロスタグランジン類が得られるよ
うにすることが望ましい。エステルがアリルエステルで
ある場合(R21=Allyl)には、パラジウム触媒を用い
た加水素分解反応により保護基(R21)の除去を行うこ
とができる。
【0049】また、上記のようにして加水分解反応によ
り得られたカルボキシル基を有する化合物は、次いで必
要に応じて、さらにエステル化反応に付され、相当する
エステルを得ることができる。
【0050】本発明で用いる7−チアプロスタグランジ
ン類の皮膚用組成物全量に対する濃度は治療効果のある
量であればいくらでも良いが、例えば0.000001
%〜1%の範囲が挙げられる。
【0051】本発明において用いられる「高級パラフィ
ン系炭化水素」とは、炭素数がおおよそ15以上のパラ
フィン系炭化水素の混合物をいい、通常軟膏基剤として
用いられているものを意味する。この中でも特に、常温
で液体または半固型のもの、または、これらの混合物が
好ましい。また、本発明において「パラフィン」とは、
石油等から得た固形の炭化水素類の混合物であり、パラ
フィンワックスも含まれる。通常は無色又は白色のやや
透明な結晶性の塊である。かかるパラフィンとしては、
日本薬局方(第12改正)に記載されている品質のもの
を用いるのが好ましい。すなわち、比重d20 20が0.9
2程度であり、融点が50〜75℃程度のものが好まし
い。また、重金属が10ppm以下であるもの、ヒ素が
2ppm以下であるもの、一酸化鉛を用いた通常の検出
法でイオウ化合物が検出されないものが好ましい。さら
に製造工程において硫酸洗浄などにより有機性混在物が
十分に除去されているものが好ましい。
【0052】本発明において用いられるポリエチレン
は、分子量が1,000〜38,000であり、融点が
37.5〜112℃のものである。この中でも平均分子
量が16,000〜26,000のもの、特に21,0
00程度のものが好ましい。このポリエチレンを、例え
ば流動パラフィンに添加して軟膏稠度のものをつくるに
は、ポリエチレンを流動パラフィン中で、例えば130
℃で3時間程かき混ぜながら加熱して熔融し、この熱溶
液を曇点(例えば95〜100℃)近くに冷し、これを
例えば毎秒10℃の降下速度でゲル化点(例えば50
℃)に急冷すればよい。本発明において稠度調節剤とし
て添加されるこれらのパラフィン及び/またはポリエチ
レンの量は、パラフィンについては全体量の0.5〜4
0重量%、ポリエチレンについては全体量の0.5〜4
0重量%の範囲が好ましい。
【0053】一方、本発明において可溶化剤として用い
られる脂肪酸エステルとしては、例えばアジピン酸ジイ
ソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
イソプロピル、リノール酸エチル、ミリスチン酸ミリス
チル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルド
デシル等の高級脂肪酸エステル、あるいは例えばジカプ
リル酸エチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリ
コール、ジオクタン酸プロピレングリコール、中鎖脂肪
酸トリグリセド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリ
ン等の脂肪酸の多価アルコールエステル挙げられる。好
ましい脂肪酸エステルとしては、例えばアジピン酸ジイ
ソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
イソプロピル等が挙げられる。かかる可溶化剤の配合量
としては、軟膏剤全量の0.01〜10重量%の範囲が
好ましい。
【0054】本発明において用いられるグリコールとし
ては炭素数2〜6のものが好ましい。かかる炭素数2〜
6のグリコールとしては、例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ピナ
コール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘ
キサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−
ジオール、等が挙げられる。これらの中でも好ましいも
のとしては、プロピレングリコール、1,3−ブチレン
グリコールが挙げられる。グリコール類の添加量は、全
体量の30〜90重量%の範囲が好ましい。
【0055】また、本発明において用いられる脂肪族ア
ルコールとしては、炭素数16〜24のものが好まし
い。かかる炭素数16〜24の脂肪族アルコールの中で
好ましいものとしては、セチルアルコール、ステアリル
アルコール、ベヘニルアルコール及びそれらの混合物が
挙げられる。脂肪族アルコールの添加量は、全体の10
〜70重量%の範囲が好ましい。
【0056】本発明において用いられるワセリンには、
白色ワセリン、黄色ワセリンいずれも含まれる。また本
発明において用いられる流動パラフィンには軽質流動パ
ラフィンも含まれる。ここで流動パラフィンとは石油等
から得た液状の炭化水素類の混合物をいい、通常は無色
で、殆ど蛍光を発しない澄明の油液である。これらのワ
セリンおよび流動パラフィンは、いずれも日本薬局方
(第12改正)に記載されている品質のものを用いるの
が好ましい。すなわち、流動パラフィンについていえば
比重d20 20が0.860〜0.890であり粘度が37
センチストークス以上のものが好ましい。またパラフィ
ンについて述べた純度のものであることが好ましい。
【0057】また上記基剤及び有効成分以外にも必要に
応じて、分子量100〜800のマクロゴール、ジプロ
ピレングリコール等の可溶化剤;パラオキシ安息香酸エ
ステル、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ソルビン
酸、ホウ酸等の保存剤;ブチルヒドロキシアニソール、
ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤;ステアリ
ン酸、パルミチン酸等の結合剤;1,2,6−へキサン
トリオール、分子量800〜20000のポリエチレン
グリコール、ソルビトール、グリセリン等の可塑剤;界
面活性剤、水、保湿剤、増粘剤、香料、色素等を本発明
の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
また必要に応じて、経皮吸収促進剤を配合することがで
きる。
【0058】皮膚用組成物は通常の方法で製造すること
ができる。例えば、7−チアプロスタグランジン類に可
溶化剤を加えて溶解させる。この溶液を本発明の基剤成
分に添加した後、均一に混合する方法などが挙げられ
る。
【0059】本発明の組成物は、後記の安定性試験では
組成物中で主薬が安定に存在することが確認された。ま
た皮膚血流量試験では良好な皮膚血流量の増加が認めら
れた。これは本発明の組成物が安定性に優れており、更
に組成物から主薬が適当量速やかに放出され、皮膚表面
から体内に浸透、吸収した後、主薬の有する薬効の1つ
である血流量増加作用を発現したことを示すものであ
り、皮膚適用組成物として、製剤処方上このうえないも
のである。従って、本発明の7−チアプロスタグランジ
類含有組成物は、ケモカイン、例えばモノサイト遊走因
子MCP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻
害するとともに血小板凝集抑制作用、血管拡張による皮
膚血流増加作用を有し、動脈硬化症、糖尿病性血管障
害、皮膚潰瘍、創傷等に有効な活性成分を含有する安定
性に優れた皮膚適用の外用剤としての使用が期待され
る。
【0060】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。本発明で用いられる化合物の合成法を参考例1〜
参考例3に示す。また本化合物のMCP−1惹起細胞遊
走阻害活性を参考例4に、また参考例5に本化合物の血
小板凝集阻害活性を示した。実施例1〜6に本組成物の
調製法を示した。実施例7に本組成物の皮膚部位血流量
試験を示し、実施例8に本化合物の安定性試験を示し
た。もっとも、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
【0061】[参考例1](11R,12S,13E,15S,17R)−9−ブ
チリルオキシ−11,15−ビス(tert-ブチルジメチ
ルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチルの合成
【0062】
【化8】
【0063】(1E,3S,5R)−1−ヨード−3−
(tert-ブチルジメチルシロキシ)−5−メチル−1−
ノネン(476mg,1.2mmol)のエーテル(3ml)溶
液を−78℃まで冷却後、そこへtert−ブチルリチ
ウム(1.54mol /L,1.56ml,2.4mmol)を
加え、−78℃のまま2時間攪拌した。さらにそこへ、
ヘキシン銅174mgとヘキサメチルホスホラストリアミ
ド(436μl)のエーテル(6ml)溶液を加え、−7
8℃のままさらに1時間攪拌し、銅試薬を生成した。得
られた銅試薬の中へ、(4R)−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−(5−メトキシカルボニルペンチル
チオ)−2−シクロペンテン−1−オン(373mg,1
mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し
た。その反応混合液は−78℃のまま15分間、その
後、反応温度を上昇させ、−40〜−30℃で1時間攪
拌した。さらに0℃で無水酪酸(441μl)を加え、
室温まで反応温度を上げながら15分間攪拌した。その
反応溶液を飽和硫酸アンモニウム(40ml)へ注ぎ込
み、その混合液を分液後、水層はエーテルで抽出し、抽
出液と有機層を合わせた後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥させた。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(5〜10%酢酸エチル/ヘキサ
ン)で精製し、(11R,13E,15S,17R)−
9−ブチリルオキシ−11,15−ビス(tert-ブチル
ジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チア
プロスタ−8,13−ジエン酸メチル (428 mg,60%)
を得た。
【0064】1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3) 0.04 (s), 0.05 (s) ─ 12H 0.87 (s, 9H) 0.8 - 1.0 (m, 6H) 0.89 (s, 9H) 1.00 (t, J = 7.3 Hz, 3H) 1.0 - 1.8 (m, 17H) 2.30 (t, J = 7.6 Hz, 2H) 2.42 (t, J = 7.3 Hz, 2H) 2.3 - 2.7 (m, 3H) 2.92 (dd, J = 16.3 & 6.8 Hz, 1H) 3.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H) 3.66 (s, 3H) 4.1 - 4.2 (m, 2H) 5.43 (dd, J = 15.5 & 8.6 Hz, 1H) 5.62 (dd, J = 15.3 & 6.1 Hz, 1H)
【0065】[参考例2](11R,12S,13E,15S,17R)−9−ブ
チリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20
−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メ
チルの合成
【0066】
【化9】
【0067】氷冷したアセトニトリル(3ml)とピリジ
ン(0.1ml)の溶液に、フッ化水素ピリジン溶液
(0.3ml)を加え、(11R,13E,15S,17
R)−9−ブチリルオキシ−11,15−ビス(tert-
ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7
−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル(214 mg)
のピリジン(50μl)溶液を加えた。氷浴を外し、室温
にしながら4時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルと飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合液に注ぎ込んだ。そ
の混合液から酢酸エチルで目的物を抽出した。抽出液は
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(40〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製
し、(11R,13E,15S,17R)−9−ブチリ
ルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル
(119mg,82%)を得た。
【0068】1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3) 0.8 - 1.0 (m, 6H) 1.00 (t, J = 7.4 Hz, 3H) 1.0 - 1.8 (m, 17H) 2.30 (t, J = 7.4 Hz, 2H) 2.43 (t, J = 7.4 Hz, 2H) 2.3 - 2.7 (m, 3H) 2.89 (ddd, J = 16.5 & 6.9 & 1.3 Hz, 1H) 3.20 (dd, J = 8.1 & 3.5 Hz, 1H) 3.67 (s, 3H) 4.1 - 4.3 (m, 2H) 5.55 (dd, J = 15.3 & 8.1 Hz, 1H) 5.68 (dd, J = 15.3 & 6.4 Hz, 1H)
【0069】[参考例3](11R,12S,13E,15S,17R)−9−ブ
チリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20
−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸の
合成
【0070】
【化10】
【0071】(11R,13E,15S,17S)−9
−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,
20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン
酸メチル(51mg,0.11mmol)をアセトン(1ml)
に溶かし、そこへpH 8リン酸バッファー(10ml)を加
えた。さらに、エステラーゼ (from porcine liverシグ
マ社、114 μl)を加えて室温で5時間攪拌した。ま
だ、メチルエステルが残っている状況で反応液を氷冷
し、希塩酸でpH4にし、硫酸アンモニウムで飽和した。
その混合液を酢酸エチル抽出し、抽出液を乾燥後、減圧
下濃縮した。濃縮液を薄層クロマトグラフィーで精製し
(展開液:酢酸エチル、Rf = 0.2)、(11R,13
E,15S,17S)−9−ブチリルオキシ−11,1
5−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプ
ロスタ−8,13−ジエン酸(7mg,14%)を得た。
【0072】1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3) 0.8 - 1.0 (m, 6H) 1.00 (t, J = 7.4 Hz, 3H) 1.0 - 1.8 (m, 17H) 2.30 (t, J = 7.4 Hz, 2H) 2.43 (t, J = 7.4 Hz, 2H) 2.3 - 2.7 (m, 3H) 2.89 (ddd, J = 16.5 & 6.9 & 1.3 Hz, 1H) 3.20 (dd, J = 8.1 & 3.5 Hz, 1H) 4.1 - 4.3 (m, 2H) 5.55 (dd, J = 15.3 & 8.1 Hz, 1H) 5.68 (dd, J = 15.3 & 6.4 Hz, 1H)
【0073】[参考例4]MCP−1惹起細胞遊走阻害活性の測定 表1に記載した被験化合物の細胞遊走阻害活性を調べる
目的で、モノサイト遊走因子MCP−1/MCAFによ
って惹起される細胞遊走の測定をヒト前単球由来白血病
細胞THP−1(ATCC TIB203)を遊走細胞
として用い、Fallらの方法(J.Immunol.
Methods第33巻239〜247頁(198
0))に準じて以下のように行った。すなわち96穴マ
イクロケモタキシスチャンバー(Neuroprobe
社製)のチャンバー上室(200μl)にはTHP−1
細胞を2×106 /ml(RPMI640(FlowL
aboratories社製)+10%FCSで懸濁し
たもの)、下室(35μl)には同液でヒト・リコンビ
ナントMCP−1(Peprotech社製)を最終濃
度20ng/mlになるように希釈したものをいれ、両
室の間にポリカーボネートフィルター(ポアサイズ5μ
m、PVP−free,Neuroprobe社製)を
固定し、37℃で5%CO2 下に2時間インキュベート
を行った。
【0074】フィルターを取り出し、Diff Qui
ck液(国際試薬社製)にてフィルター下面に遊走した
細胞を固定染色し、次いでプレートリーダー(Mole
cular Device社製)にて、測定波長550
nmで測定し、3穴の平均値を求めることによって遊走
細胞数の指標とした。この時、被験化合物を上室にTH
P−1細胞と共に各種濃度にして添加し、細胞遊走阻害
活性(阻害度:IC50(M))を求めた。阻害度は、
{(上室に被験化合物添加の場合の下室に添加したMC
P−1による遊走細胞数)−(上室に被験化合物無添
加、下室にMCP−1無添加の場合の遊走細胞数)}を
{(上室に被験化合物無添加の場合の下室に添加したM
CP−1による遊走細胞数)−(上室に被験化合物無添
加、下室にMCP−1無添加の場合の遊走細胞数)}で
除することによって求めた。そして、50%の阻害を示
した化合物の濃度をIC50とした。結果を表1と表2に
示す。なお表中の被験化合物は先に好ましい具体例とし
て挙げた化合物No.を引用して示した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】[参考例5]血小板凝集阻害活性(ラット) 被験化合物のinvitroの血小板凝集阻害活性をラ
ットを用いて検定した。即ち、Wistar雄性ラット
より3.8%クエン酸三ナトリウム溶液1に対して血液
9の割合で採血し、1000rpmで10分遠心分離
後、上層部をPRP(富血小板血漿)として取り分け
た。下層部はさらに3000rpmで10分間遠心分離
し二層に分かれる上層部をPPP(乏血小板血漿)とし
て取り分けた。血小板数は3.5×105 /mm3 にP
PPで希釈調整した。調整後のPRP90μlに被験化
合物5μlを加えて37℃で30分間プレインキュベー
ションした後に、ADP5μM(final)を添加し
てアグリゴメーターで透過度の変化を記録した。なお、
被験化合物はエタノールに40μMとなるように溶解し
た後、生理食塩水にて順次希釈して使用した。凝集阻害
率は下記式にて求めた。
【0078】
【数1】阻害率(%)=(1−T/T0)×100 T0 :(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T:被験化合物添加系の透過度
【0079】阻害率が50%を越す被験化合物の最低濃
度をIC50値として表3に示した。なお表中の被験化合
物は先に好ましい具体例として挙げた化合物No.を引
用して示した。
【0080】
【表3】
【0081】[実施例1](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル60mgをアジピン酸ジ
イソプロピル(DIPAと略記することがある)100
gに溶解させた。この溶液の0.25gを、流動パラフ
ィン95%とポリエチレン5%よりなるゲル化炭化水素
基剤99.75gに添加し、全量100gに調製したの
ち、これを均一に混合し、主薬濃度1.5μg/gの軟
膏剤を得た。
【0082】[実施例2](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル60mgをアジピン酸ジ
イソプロピル100gに溶解させた。この溶液の0.2
5gを、溶融した白色ワセリン95g、流動パラフィン
3g、パラフィン1.75gに添加し、全量100gに
調製したのち、これを均一に混合し、冷却して主薬濃度
1.5μg/gの軟膏剤を得た。
【0083】[実施例3](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル60mgをアジピン酸ジ
イソプロピル100gに溶解させた。この溶液の0.2
5gを、プロピレングリコール72.5%、ステアリル
アルコール14.25%、セチルアルコール13%より
なる基剤に添加し、全量100gに調製したのち、これ
を均一に混合し、主薬濃度1.5μg/gの軟膏剤を得
た。
【0084】[実施例4](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル100mgをアジピン酸
ジイソプロピル100gに溶解させた。この溶液の0.
25gを、溶融した白色ワセリン95g、流動パラフィ
ン3g、パラフィン1.75gに添加し、全量100g
に調製したのち、これを均一に混合し、冷却して主薬濃
度2.5μg/gの軟膏剤を得た。
【0085】[実施例5](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−3−オキサ−7
−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル800mg
をアジピン酸ジイソプロピル100gに溶解させた。こ
の溶液の0.25gを、溶融した白色ワセリン95g、
流動パラフィン3g、パラフィン1.75gに添加し、
全量100gに調製したのち、これを均一に混合し、冷
却して主薬濃度20μg/gの軟膏剤を得た。
【0086】[実施例6](11R,12S,13E,
15S)−9−ブチリルオキシ−11,15−ジヒドロ
キシ−15−シクロヘキシル−16,17,18,1
9,20−ペンタノル−7−チアプロスタ−8,13−
ジエン酸メチル800mgをアジピン酸ジイソプロピル
100gに溶解させた。この溶液の0.25gを、溶融
した白色ワセリン95g、流動パラフィン3g、パラフ
ィン1.75gに添加し、全量100gに調製したの
ち、これを均一に混合し、冷却して主薬濃度20μg/
gの軟膏剤を得た。
【0087】[比較例1](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル60mgをアジピン酸ジ
イソプロピル100gに溶解させた。この溶液の0.2
5gを、溶融した白色ワセリン80g、ミツロウ19.
75gに添加し、全量100gに調製したのち、これを
均一に混合し、冷却して主薬濃度1.5μg/gの軟膏
剤を得た。
【0088】[比較例2](11R,12S,13E,
15S,17R)−9−ブチリルオキシ−11,15−
ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロス
タ−8,13−ジエン酸メチル60mgをアジピン酸ジ
イソプロピル100gに溶解させた。この溶液の0.2
5gを、ポリエチレングリコール400(PEG400
と略記する)とポリエチレングリコール4000よりな
る基剤99.75gに添加し、全量100gに調製した
のち、これを均一に混合し、主薬濃度1.5μg/gの
軟膏剤を得た。
【0089】[比較例3]アジピン酸ジイソプロピル
0.25gを、溶融した白色ワセリン95g、流動パラ
フィン3g、パラフィン1.75gに添加し、全量10
0gに調製したのち、これを均一に混合し軟膏を得た。
【0090】[実施例7]皮膚部位血流量試験 本発明軟膏剤の皮膚局所における効力を確認するために
投与部位の皮膚血流量を測定した。各実施例及び比較例
で得た組成物をそれぞれウレタンにより麻酔したヘアレ
スラットの大腿部の2cm×2cmに23mgずつ非密
閉塗布した。塗布後にレーザードップラー血流量計にて
投与部位の皮膚血流量を測定し、軟膏塗布前後の差を血
流量増加値として求めた。結果を図1に示す。縦軸は組
成物適用前後の血流量の差を血流量増加値として示し、
横軸は組成物を適用してからの時間経過を時間で示し
た。
【0091】試験結果より、本発明の組成物は、比較例
の組成物と比較して顕著な血流量増加作用が認められ
た。
【0092】[実施例8]組成物中での主薬の安定性試験 実施例1〜3と比較例1及び2で得られた製剤を47℃
で18日間保存し、主薬の残存率について、HPLC法
にて測定した。結果を表4及び表5に示す。
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】試験結果より、本発明の実施例の組成物
は、比較例の組成物と比較して安定であることが認めら
れた。
【0096】
【発明の効果】本発明の組成物は、安定性試験では組成
物中で主薬が安定に存在することが確認された。また皮
膚血流量試験では良好な皮膚血流量の増加が認められ
た。これらは本発明の組成物が安定性に優れており、更
に組成物から主薬が適当量速やかに、放出され、皮膚表
面から体内に浸透、吸収した後、主薬の有する薬効の1
つである血流量増加作用を発現したことを示すものであ
り、皮膚適用組成物として、製剤処方上このうえないも
のである。従って、本発明の皮膚適用組成物は、病変部
が局所に存在する関節リウマチ、変形性関節炎、創傷あ
るいは病変部が皮膚表面近くに存在する皮膚潰瘍などに
も有効であることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明組成物の局所適用における皮膚血流量に
対する効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/14 G 47/32 Z // C07C 405/00 505 A 7419−4H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 [式中、R1 はC1〜C10の直鎖状もしく分岐したア
    ルキル基、C2〜C10の直鎖状もしくは分岐したアル
    ケニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もし
    くは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、置換も
    しくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基、ま
    たはエノールエステルのカルボニル基を含めて置換もし
    くは非置換のアミノ酸残基となる基を表す。R2 は水素
    原子、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル
    基、C2〜C10の直鎖状もしく分岐したアルケニル
    基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非
    置換のC3〜C10のシクロアルキル基、または置換も
    しくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基を表
    す。R3 、R4 は同一もしくは異なり、水素原子、トリ
    (C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素
    原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。R5
    は水素原子、メチル基、またはビニル基を表す。R6
    C1〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C2
    〜C8のアルケニル基、C2〜C8のアルキニル基、ま
    たは置換もしくは非置換のフェニル基や、置換もしくは
    非置換のC3〜C10のシクロアルキル基や、C1〜C
    5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフェニル基
    や、置換もしくは非置換のフェノキシ基や、C3〜C1
    0のシクロアルキル基で置換されている直鎖状もしくは
    分岐したC1〜C5のアルキル基を表す。nは0または
    1を表す。X−Yはエチレン基またはビニレン基を表
    す。さらに、Xが酸素原子であり、かつYがメチレン基
    である場合もある。表記−−は二重結合または単結合を
    表す。]で表される化合物、またはその鏡像体、あるい
    はそれらの任意の割合の混合物である7−チアプロスタ
    グランジン類と、高級パラフィン系炭化水素に稠度調節
    剤としてパラフィンまたはポリエチレンを添加してなる
    軟膏基剤と、さらに可溶化剤として脂肪酸エステルを含
    有することを特徴とする皮膚適用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1における軟膏基剤に代えて、グ
    リコールに稠度調節剤として脂肪族アルコールを添加し
    てなる懸濁性軟膏基剤を用いた皮膚適用組成物。
  3. 【請求項3】 高級パラフィン系炭化水素としてワセリ
    ン及び/または流動パラフィンを用いた請求項1記載の
    皮膚適用組成物。
  4. 【請求項4】 グリコールとして炭素数2〜6のグリコ
    ールを用い、脂肪族アルコールとして炭素数16〜24
    の脂肪族アルコールを用いた請求項2記載の皮膚適用組
    成物。
JP31317394A 1994-12-16 1994-12-16 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物 Pending JPH08169832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31317394A JPH08169832A (ja) 1994-12-16 1994-12-16 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31317394A JPH08169832A (ja) 1994-12-16 1994-12-16 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08169832A true JPH08169832A (ja) 1996-07-02

Family

ID=18037992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31317394A Pending JPH08169832A (ja) 1994-12-16 1994-12-16 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08169832A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231038A (ja) * 2013-06-04 2013-11-14 Techfields Biochem Co Ltd 非常に高い皮膚浸透率を有するプロスタグランジン及び関連化合物の正荷電水溶性プロドラッグ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231038A (ja) * 2013-06-04 2013-11-14 Techfields Biochem Co Ltd 非常に高い皮膚浸透率を有するプロスタグランジン及び関連化合物の正荷電水溶性プロドラッグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW536534B (en) Difluoroprostaglandin derivatives and pharmaceutical composition comprising them
JP2791544B2 (ja) クロプロステノール及びフルプロステノールの各類似体
JPS6312051B2 (ja)
JP3992297B2 (ja) ビタミンd3誘導体、およびそれを用いる炎症性呼吸器疾患治療剤
JPH11502234A (ja) 眼圧降下剤としてのプロスタグランジンの置換テトラヒドロフランアナログ
GB2099814A (en) 15-deoxy-16-hydroxy prostaglandins
CS228916B2 (en) Method of preparing new derivatives of 9 alpha,6-nitril
EP0284180B1 (en) Prostaglandins e and anti ulcers containing same
KR20070107065A (ko) 중추 신경계 질환 치료를 위한 방법 및 조성물
EP0778269B1 (en) Prostaglandins and process for producing the same
JP2818381B2 (ja) 7−チアプロスタグランジン類およびその製造法
JPH08169832A (ja) 7−チアプロスタグランジン類を含有する皮膚適用組成物
JP3720861B2 (ja) プロスタグランジン類およびその製造法
CA2041240C (en) Biochemical treatment with 15-dehydroxy-16-oxoprostaglandin compounds
JP4004109B2 (ja) 含フッ素プロスタグランジン誘導体および医薬
KR850000388B1 (ko) 복소환 화합물 및 이의 이성체의 제조방법
JP3502952B2 (ja) プロスタグランジン誘導体
TW205508B (ja)
EP0695741B1 (en) 7-thiaprostaglandins and process for producing the same
US4149007A (en) C14 Phenyl-substituted derivatives of prostaglandin analogues
JPS60222475A (ja) 新規なプロスタサイクリン系化合物
JPS604154A (ja) 13−アザトロンボキサン類似化合物、その製造方法及びその化合物を有効成分として含有するトロンボキサン起因疾患治療剤
JPH11180949A (ja) プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬
JPH07330752A (ja) ジフルオロプロスタサイクリン類
JPH08283160A (ja) プロスタグランジン類含有乳剤性組成物