JPH08169058A - 化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板 - Google Patents
化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板Info
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- JPH08169058A JPH08169058A JP6314517A JP31451794A JPH08169058A JP H08169058 A JPH08169058 A JP H08169058A JP 6314517 A JP6314517 A JP 6314517A JP 31451794 A JP31451794 A JP 31451794A JP H08169058 A JPH08169058 A JP H08169058A
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- JP
- Japan
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- thermoplastic resin
- sheet
- lump
- decorative material
- pattern
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】本発明は、模様材とマトリックス材の大きさが
自由に変えられ、さらには大柄模様でありながら模様材
の境界部分において、明確なひび割れ模様を有する内装
に適した化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板を
提供する。 【構成】無色透明あるいは任意に着色された熱可塑性樹
脂塊状物と、該塊状物よりも流動性の良い熱可塑性樹脂
シートを成形型枠内に配置し、加熱加圧して任意厚さの
ブロックを成形した後、該ブロックを所望の厚さにスラ
イスすることを特徴とする化粧材の製造方法、並びにス
ライスされた化粧材の裏面に任意に着色された合成樹脂
シートを熱融着して成る化粧板。
自由に変えられ、さらには大柄模様でありながら模様材
の境界部分において、明確なひび割れ模様を有する内装
に適した化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板を
提供する。 【構成】無色透明あるいは任意に着色された熱可塑性樹
脂塊状物と、該塊状物よりも流動性の良い熱可塑性樹脂
シートを成形型枠内に配置し、加熱加圧して任意厚さの
ブロックを成形した後、該ブロックを所望の厚さにスラ
イスすることを特徴とする化粧材の製造方法、並びにス
ライスされた化粧材の裏面に任意に着色された合成樹脂
シートを熱融着して成る化粧板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内装材に適した天然石類
似のひび割れ模様を有した化粧材の製造方法およびそれ
を用いた化粧板の製造方法に関するものである。
似のひび割れ模様を有した化粧材の製造方法およびそれ
を用いた化粧板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から天然石類似のひび割れ模様を有
した化粧材は各種のものが開発されているが室内内装材
としてその意匠性、施工性に優れたものは未だ流通して
いない。外装材としては特公平6- 55447号、特公平6- 5
3410号等が開示されており、前者はパール色を有したコ
ッパ状塩化ビニル樹脂を模様材として型枠に入れて熱圧
しブロックを成形した後これをスライスしたものであ
り、後者は模様片としてひび割れ状の破砕物を、模様片
とは異種樹脂のマトリックス材で完全被覆させた状態で
加熱加圧して一体化したものであり、これら従来例によ
る製造方法では使用される模様材および模様片は粉砕機
等で粉砕して作製されているため加熱加圧後においても
成形品の模様としては50mm以上の大柄模様は出来ず小柄
模様しか出来なかった。
した化粧材は各種のものが開発されているが室内内装材
としてその意匠性、施工性に優れたものは未だ流通して
いない。外装材としては特公平6- 55447号、特公平6- 5
3410号等が開示されており、前者はパール色を有したコ
ッパ状塩化ビニル樹脂を模様材として型枠に入れて熱圧
しブロックを成形した後これをスライスしたものであ
り、後者は模様片としてひび割れ状の破砕物を、模様片
とは異種樹脂のマトリックス材で完全被覆させた状態で
加熱加圧して一体化したものであり、これら従来例によ
る製造方法では使用される模様材および模様片は粉砕機
等で粉砕して作製されているため加熱加圧後においても
成形品の模様としては50mm以上の大柄模様は出来ず小柄
模様しか出来なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
を解決したものであり、模様材とマトリックス材の形
状、大きさを自由に変えられ、更には大柄模様でありな
がら模様材とマトリックス材の境界部分において、明確
なひび割れ模様を有する内装に適した化粧材を提供する
ことを課題とする。
を解決したものであり、模様材とマトリックス材の形
状、大きさを自由に変えられ、更には大柄模様でありな
がら模様材とマトリックス材の境界部分において、明確
なひび割れ模様を有する内装に適した化粧材を提供する
ことを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために模様材とマトリックス材の選
択、これらの配合方法、成形方法について設計、試作を
繰り返し、最適条件を確立して本発明を完成したもの
で、その要旨は、無色透明あるいは任意に着色された熱
可塑性樹脂塊状物と、該塊状物よりも流動性の良い熱可
塑性樹脂シートを成形型枠内に配置し、加熱加圧してブ
ロックを成形した後、該ブロックをスライスして、熱可
塑性樹脂塊状物からなる模様を現出させる化粧材の製造
方法であり、その塊状物よりも流動性の良い熱可塑性樹
脂シートが、軟質でかつパール顔料を含有したシート、
無色透明なシート、あるいは任意に着色されたシートの
内から選択された少なくとも1種のシートとするもので
あり、かつ該化粧材の裏面に任意に着色された合成樹脂
シートを熱融着して成る化粧板にある。
な課題を解決するために模様材とマトリックス材の選
択、これらの配合方法、成形方法について設計、試作を
繰り返し、最適条件を確立して本発明を完成したもの
で、その要旨は、無色透明あるいは任意に着色された熱
可塑性樹脂塊状物と、該塊状物よりも流動性の良い熱可
塑性樹脂シートを成形型枠内に配置し、加熱加圧してブ
ロックを成形した後、該ブロックをスライスして、熱可
塑性樹脂塊状物からなる模様を現出させる化粧材の製造
方法であり、その塊状物よりも流動性の良い熱可塑性樹
脂シートが、軟質でかつパール顔料を含有したシート、
無色透明なシート、あるいは任意に着色されたシートの
内から選択された少なくとも1種のシートとするもので
あり、かつ該化粧材の裏面に任意に着色された合成樹脂
シートを熱融着して成る化粧板にある。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
化粧材のマトリックス材となる熱可塑性樹脂塊状物は押
出成形、カレンダー成形、熱プレス成形等の熱加工成形
できる樹脂であれば良く、例えば塩化ビニル系樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アク
リル系樹脂等が例示され、押出成形、射出成形等で成形
した円柱状、角柱状、不定形団子状、ツイスト状、更に
はこれをロールで圧延して潰した舌状のものが挙げら
れ、これらの樹脂に充填剤等の添加剤を加えても良い。
塊状物の大きさとしては、縦横高さについて長径で20〜
150mm が良く、塊状物表面はギザギザの凹凸形状で粗面
の方が良好な模様が得られる。また、色調としては無色
透明でも顔料を使用した任意の色に着色された不透明で
あっても良い。
化粧材のマトリックス材となる熱可塑性樹脂塊状物は押
出成形、カレンダー成形、熱プレス成形等の熱加工成形
できる樹脂であれば良く、例えば塩化ビニル系樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アク
リル系樹脂等が例示され、押出成形、射出成形等で成形
した円柱状、角柱状、不定形団子状、ツイスト状、更に
はこれをロールで圧延して潰した舌状のものが挙げら
れ、これらの樹脂に充填剤等の添加剤を加えても良い。
塊状物の大きさとしては、縦横高さについて長径で20〜
150mm が良く、塊状物表面はギザギザの凹凸形状で粗面
の方が良好な模様が得られる。また、色調としては無色
透明でも顔料を使用した任意の色に着色された不透明で
あっても良い。
【0006】この塊状物は本発明の化粧材の核となるも
ので最終成形品のベースとなる部分であり、熱可塑性樹
脂シートは模様材で成形時において該塊状物の隙間に流
れ込んで、ひび割れ模様となる部分である。このため、
成形型枠内で加熱加圧時、熱可塑性樹脂シートはベース
となる該塊状物よりも熱により流れ易く溶け込み易いこ
とが必要である。熱可塑性樹脂の場合の流動性の調整
は、重合度を小さくしたり、可塑剤量を多くすることに
より流動性を良くすることができるため、成形後の模様
の出具合をみながら、適宜調整すれば良い。ここでいう
流動性が良いとは、ある一定の温度において、溶融粘度
が低いものを示すもので、熱可塑性塊状物のある温度に
おける溶融粘度が熱可塑性樹脂シートの溶融粘度より2
〜10,000倍の範囲にあることにより模様が天然石類似に
なる点で好ましく、より好ましくは10〜1000倍、更には
50〜 500倍である。溶融粘度の測定方法としては、フロ
ーテスター等が好ましく用いられ、例えば、 150℃、荷
重70kgf の条件で測定される。
ので最終成形品のベースとなる部分であり、熱可塑性樹
脂シートは模様材で成形時において該塊状物の隙間に流
れ込んで、ひび割れ模様となる部分である。このため、
成形型枠内で加熱加圧時、熱可塑性樹脂シートはベース
となる該塊状物よりも熱により流れ易く溶け込み易いこ
とが必要である。熱可塑性樹脂の場合の流動性の調整
は、重合度を小さくしたり、可塑剤量を多くすることに
より流動性を良くすることができるため、成形後の模様
の出具合をみながら、適宜調整すれば良い。ここでいう
流動性が良いとは、ある一定の温度において、溶融粘度
が低いものを示すもので、熱可塑性塊状物のある温度に
おける溶融粘度が熱可塑性樹脂シートの溶融粘度より2
〜10,000倍の範囲にあることにより模様が天然石類似に
なる点で好ましく、より好ましくは10〜1000倍、更には
50〜 500倍である。溶融粘度の測定方法としては、フロ
ーテスター等が好ましく用いられ、例えば、 150℃、荷
重70kgf の条件で測定される。
【0007】次に熱可塑性樹脂シートについて説明す
る。シート厚さは、0.1 〜2.0mm が適しており、好まし
くは0.2 〜1.0mm である。この範囲内ではひび割れ模様
の線が鮮明となり、自然な亀裂を表現でき、天然石類似
模様となる。シートの形状は、正方形、円形、長方形、
三角形、不定形あるいは網状、格子状の多孔体等任意の
大きさ、形状から選ばれた少なくとも一種にカットして
使用すれば良い。又、該シートの色調としては、無色透
明でも、顔料を使用し任意の色に着色された不透明であ
っても良い。更に、パール顔料を含有させ、パール光沢
を付与したシートとすると、ひび割れ模様の部分がパー
ル顔料と、入射光、反射光の効果により、無色または着
色された透明シートを用いた場合と非常に異なる深みの
ある意匠性にも優れた模様が形成される。ここで最も有
効なパール顔料は天然マイカの表面を酸化チタン等の金
属酸化物で被覆した微粉状の無機質顔料である。
る。シート厚さは、0.1 〜2.0mm が適しており、好まし
くは0.2 〜1.0mm である。この範囲内ではひび割れ模様
の線が鮮明となり、自然な亀裂を表現でき、天然石類似
模様となる。シートの形状は、正方形、円形、長方形、
三角形、不定形あるいは網状、格子状の多孔体等任意の
大きさ、形状から選ばれた少なくとも一種にカットして
使用すれば良い。又、該シートの色調としては、無色透
明でも、顔料を使用し任意の色に着色された不透明であ
っても良い。更に、パール顔料を含有させ、パール光沢
を付与したシートとすると、ひび割れ模様の部分がパー
ル顔料と、入射光、反射光の効果により、無色または着
色された透明シートを用いた場合と非常に異なる深みの
ある意匠性にも優れた模様が形成される。ここで最も有
効なパール顔料は天然マイカの表面を酸化チタン等の金
属酸化物で被覆した微粉状の無機質顔料である。
【0008】次に本発明の製造工程について図面に基づ
いて説明する。図1は熱プレス用成形型枠5内に熱可塑
性樹脂塊状物2と熱可塑性樹脂シート3を配置してい
く。ここで熱可塑性樹脂塊状物2と熱可塑性樹脂シート
3の成形型枠内に配置する方法としては、加熱加圧して
該塊状物2の隙間に該シート3が流れ込めば良いので、
該シート3の上に該塊状物2を載せるだけでも良い。ま
た、塊状物2の間にシート3が介在するようにしても良
く、好ましいのは、塊状物2が1枚または複数枚のシー
ト3に全面またはその一面が包み込まれたものである。
この時の該塊状物2と該シート3の比率は成形後の化粧
材の模様にもよるが、重量比で45:1〜15:1が適してい
る。この比率は模様のベース部とひび割れ部の比率に当
たるため、この範囲内にあるものは自然な模様となり易
い。加熱加圧条件については、それぞれの樹脂の加工温
度、模様の流れ具合を見ながら、適宜設定すれば良い
が、一般に加熱温度は 100〜 250℃で、圧力が3〜100k
gf/cm2である。熱プレス成形等により加熱加圧して一体
化された任意の厚さの化粧材ブロックは平削機(スライ
サー)等により所望の厚さにスライスされて化粧材とな
るが、実用的な厚さとしては0.5 〜5mm程度である。ス
ライスされた化粧材の斜視図を図2に示すが、図のよう
に熱可塑性樹脂塊状物2の隙間に入り込んだ熱可塑性樹
脂シートからなるひび割れ模様は化粧材の厚さ方向に対
し貫通し全厚にわたって分散しており、図1のシート部
Aは図2の化粧材のひび割れ模様Aのようになり、図1
に示した2枚のシートの重なり部Bは、図2のBのよう
に太いひび割れ模様となる。図2のひび割れ模様の形状
は熱可塑性樹脂塊状物2の表面形状で決まり、表面が細
かいギザギザな凹凸の粗面である程ひび割れ形状は細か
く出現する。更に熱可塑性樹脂シート3の流動性の良し
悪しも影響し、各々の条件の組み合わせで多種多様の模
様を容易に成形することができる。図3は本発明の別の
製造工程図であり、これは成形型枠5内にまず熱可塑性
樹脂塊状物2を配置し、その上に熱可塑性樹脂シート3
を配置するというように交互に配置していく方法であ
る。この方法においても加熱加圧することによって該シ
ート3が該塊状物2のすきまに溶けて流れ込むため図2
に示すようなひび割れ模様ができる。
いて説明する。図1は熱プレス用成形型枠5内に熱可塑
性樹脂塊状物2と熱可塑性樹脂シート3を配置してい
く。ここで熱可塑性樹脂塊状物2と熱可塑性樹脂シート
3の成形型枠内に配置する方法としては、加熱加圧して
該塊状物2の隙間に該シート3が流れ込めば良いので、
該シート3の上に該塊状物2を載せるだけでも良い。ま
た、塊状物2の間にシート3が介在するようにしても良
く、好ましいのは、塊状物2が1枚または複数枚のシー
ト3に全面またはその一面が包み込まれたものである。
この時の該塊状物2と該シート3の比率は成形後の化粧
材の模様にもよるが、重量比で45:1〜15:1が適してい
る。この比率は模様のベース部とひび割れ部の比率に当
たるため、この範囲内にあるものは自然な模様となり易
い。加熱加圧条件については、それぞれの樹脂の加工温
度、模様の流れ具合を見ながら、適宜設定すれば良い
が、一般に加熱温度は 100〜 250℃で、圧力が3〜100k
gf/cm2である。熱プレス成形等により加熱加圧して一体
化された任意の厚さの化粧材ブロックは平削機(スライ
サー)等により所望の厚さにスライスされて化粧材とな
るが、実用的な厚さとしては0.5 〜5mm程度である。ス
ライスされた化粧材の斜視図を図2に示すが、図のよう
に熱可塑性樹脂塊状物2の隙間に入り込んだ熱可塑性樹
脂シートからなるひび割れ模様は化粧材の厚さ方向に対
し貫通し全厚にわたって分散しており、図1のシート部
Aは図2の化粧材のひび割れ模様Aのようになり、図1
に示した2枚のシートの重なり部Bは、図2のBのよう
に太いひび割れ模様となる。図2のひび割れ模様の形状
は熱可塑性樹脂塊状物2の表面形状で決まり、表面が細
かいギザギザな凹凸の粗面である程ひび割れ形状は細か
く出現する。更に熱可塑性樹脂シート3の流動性の良し
悪しも影響し、各々の条件の組み合わせで多種多様の模
様を容易に成形することができる。図3は本発明の別の
製造工程図であり、これは成形型枠5内にまず熱可塑性
樹脂塊状物2を配置し、その上に熱可塑性樹脂シート3
を配置するというように交互に配置していく方法であ
る。この方法においても加熱加圧することによって該シ
ート3が該塊状物2のすきまに溶けて流れ込むため図2
に示すようなひび割れ模様ができる。
【0009】本発明の化粧材1は床材、壁材として好適
の他、カウンタートップ等の内装材その他装飾材として
優れた被覆材料であり、使用に際しては図2に示すよう
にスライス加工後単層で使う以外に、図4に示したよう
に裏打ち材として合成樹脂シート4を設けた2層構造と
して化粧板とすることも可能である。特に熱可塑性樹脂
塊状物2あるいは熱可塑性樹脂シート3が無色あるいは
有色の透明ないし光透過性の場合、化粧材1に光透過性
部分を有するため、合成樹脂シート4の色が透けて見え
るので、新たな意匠性が付加される。例えば、該塊状物
2を着色不透明とし、該シート3をパール顔料により、
パール光沢をもつものとした場合、合成樹脂シート4を
白系の着色層とすると、化粧材1のひび割れ模様部分
が、パール顔料と入射、反射光の影響で真珠光沢のある
意匠性に優れた化粧板が得られる。合成樹脂シートとし
ては、塩化ビニル系樹脂シート等が用いられ、表面が着
色されていても、模様が施されていても良い。
の他、カウンタートップ等の内装材その他装飾材として
優れた被覆材料であり、使用に際しては図2に示すよう
にスライス加工後単層で使う以外に、図4に示したよう
に裏打ち材として合成樹脂シート4を設けた2層構造と
して化粧板とすることも可能である。特に熱可塑性樹脂
塊状物2あるいは熱可塑性樹脂シート3が無色あるいは
有色の透明ないし光透過性の場合、化粧材1に光透過性
部分を有するため、合成樹脂シート4の色が透けて見え
るので、新たな意匠性が付加される。例えば、該塊状物
2を着色不透明とし、該シート3をパール顔料により、
パール光沢をもつものとした場合、合成樹脂シート4を
白系の着色層とすると、化粧材1のひび割れ模様部分
が、パール顔料と入射、反射光の影響で真珠光沢のある
意匠性に優れた化粧板が得られる。合成樹脂シートとし
ては、塩化ビニル系樹脂シート等が用いられ、表面が着
色されていても、模様が施されていても良い。
【0010】
【作用】本発明の構成によって、大柄模様であっても熱
可塑性樹脂塊状物と熱可塑性樹脂塊状物との隙間に入る
熱可塑性樹脂シートにおいて明確なひび割れ模様を有す
る化粧材が得られる。
可塑性樹脂塊状物と熱可塑性樹脂塊状物との隙間に入る
熱可塑性樹脂シートにおいて明確なひび割れ模様を有す
る化粧材が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例を挙げて具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。以下、部は全て重量部を表す。 (実施例1) 塊状物処方・・・塩化ビニル樹脂TK-1000 100部 (信越化学工業(株)製商品名) 可塑剤 30部 安定剤 2部 充填剤(炭酸カルシウム) 40部 顔料(TiO2) 2部 上記塊状物原料をリボンブレンダーで混合した後、これ
をシリンダー径65mmφの単軸押出機を使用し、シリンダ
ーダイス温度 170〜 185℃、押出量70kg/Hr で押出成形
し、ダイス形状によりツイスト状で長径50〜100mm の白
色の熱可塑性塊状物を得た。 次に、パール顔料を含有
した軟質塩化ビニル樹脂シート:ナシジパール((株)
タツノ化学製商品名、厚さ0.3mm 、可塑剤含有量35PHR
、パール顔料含有率 4.5重量%)を 300×300mm サイ
ズにカットし、上記塊状物10kgに対し10枚の比率で塊状
物を包み込むようにして 500× 500×150mm の成形型枠
内にランダムに配置した。該塊状物と軟質塩化ビニル樹
脂シートをフローテスターにより条件 150℃、荷重 70k
gfで粘度を測定したところ、夫々2×106 ポイズ、2×
104 ポイズであった。このあと、加熱温度170 ℃、圧力
10kgf/cm2 で90分間熱プレス成形し、塊状物と軟質塩化
ビニル樹脂シートが溶融一体化した厚さ 150mmのブロッ
クを得た。冷却後、ブロックを成形型枠から取り出し、
平削機(スライサー)で 0.7mm厚さにスライスし、化粧
材を得た。 得られた化粧材はパール光沢を有した50mm
以上の大柄模様でひび割れ模様が存在した天然石材と酷
似した意匠性の高いものであった。
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。以下、部は全て重量部を表す。 (実施例1) 塊状物処方・・・塩化ビニル樹脂TK-1000 100部 (信越化学工業(株)製商品名) 可塑剤 30部 安定剤 2部 充填剤(炭酸カルシウム) 40部 顔料(TiO2) 2部 上記塊状物原料をリボンブレンダーで混合した後、これ
をシリンダー径65mmφの単軸押出機を使用し、シリンダ
ーダイス温度 170〜 185℃、押出量70kg/Hr で押出成形
し、ダイス形状によりツイスト状で長径50〜100mm の白
色の熱可塑性塊状物を得た。 次に、パール顔料を含有
した軟質塩化ビニル樹脂シート:ナシジパール((株)
タツノ化学製商品名、厚さ0.3mm 、可塑剤含有量35PHR
、パール顔料含有率 4.5重量%)を 300×300mm サイ
ズにカットし、上記塊状物10kgに対し10枚の比率で塊状
物を包み込むようにして 500× 500×150mm の成形型枠
内にランダムに配置した。該塊状物と軟質塩化ビニル樹
脂シートをフローテスターにより条件 150℃、荷重 70k
gfで粘度を測定したところ、夫々2×106 ポイズ、2×
104 ポイズであった。このあと、加熱温度170 ℃、圧力
10kgf/cm2 で90分間熱プレス成形し、塊状物と軟質塩化
ビニル樹脂シートが溶融一体化した厚さ 150mmのブロッ
クを得た。冷却後、ブロックを成形型枠から取り出し、
平削機(スライサー)で 0.7mm厚さにスライスし、化粧
材を得た。 得られた化粧材はパール光沢を有した50mm
以上の大柄模様でひび割れ模様が存在した天然石材と酷
似した意匠性の高いものであった。
【0012】(実施例2)実施例1と同様にして、 0.7
mm厚さの化粧材を得た後、これと裏打ち材である塩化ビ
ニル樹脂製黒色シート( 500× 500×2.3mm )を加熱温
度160 ℃、圧力20kg/cm2で5分間熱プレス成形した。冷
却後、 450× 450mmサイズにカットして、3mm厚さの化
粧板を得た。得られた化粧板はパール光沢を有し50mm以
上の大柄模様で、ひび割れ模様のある化粧材の裏面に、
黒色シートを裏打ちしているため、このひび割れ模様部
分から裏打ち層の黒色が適度に透けて見えこの部分が特
に立体的に見える。更にパール顔料と入射、反射光の相
乗効果により奥行き感に優れた意匠性の高い化粧板であ
った。
mm厚さの化粧材を得た後、これと裏打ち材である塩化ビ
ニル樹脂製黒色シート( 500× 500×2.3mm )を加熱温
度160 ℃、圧力20kg/cm2で5分間熱プレス成形した。冷
却後、 450× 450mmサイズにカットして、3mm厚さの化
粧板を得た。得られた化粧板はパール光沢を有し50mm以
上の大柄模様で、ひび割れ模様のある化粧材の裏面に、
黒色シートを裏打ちしているため、このひび割れ模様部
分から裏打ち層の黒色が適度に透けて見えこの部分が特
に立体的に見える。更にパール顔料と入射、反射光の相
乗効果により奥行き感に優れた意匠性の高い化粧板であ
った。
【0013】
【発明の効果】本発明により、天然石類似のひび割れ
模様を有した化粧材が、印刷による模様と異なり柄の
繰り返しがなくランダム模様で、かつ化粧材の厚さ方向
に対して貫通模様を有するため、表面の摩耗に対する柄
の耐久性に優れた化粧材が、熱可塑性樹脂塊状物の形
状を変えるだけで多種多様の模様をもつ化粧材が容易に
つくれるので、産業上その利用価値は極めて高い。
模様を有した化粧材が、印刷による模様と異なり柄の
繰り返しがなくランダム模様で、かつ化粧材の厚さ方向
に対して貫通模様を有するため、表面の摩耗に対する柄
の耐久性に優れた化粧材が、熱可塑性樹脂塊状物の形
状を変えるだけで多種多様の模様をもつ化粧材が容易に
つくれるので、産業上その利用価値は極めて高い。
【図1】本発明の一実施態様として型枠に原料を仕込ん
だ状態を示す縦断面図である。
だ状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一例を示す化粧材の斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例の型枠に原料を仕込んだ状
態を示す縦断面図である。
態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す化粧板の斜視図であ
る。
る。
1 化粧材、 2 熱可塑性樹脂
塊状物、3 熱可塑性樹脂シート、 4 合成
樹脂シート 5 成形型枠 A 1枚の熱可塑性樹脂シートの成形前後の状態 B 2枚の熱可塑性樹脂シートの成形前後の状態
塊状物、3 熱可塑性樹脂シート、 4 合成
樹脂シート 5 成形型枠 A 1枚の熱可塑性樹脂シートの成形前後の状態 B 2枚の熱可塑性樹脂シートの成形前後の状態
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 31/20 9349−4F
Claims (3)
- 【請求項1】無色透明あるいは任意に着色された熱可塑
性樹脂塊状物と、該塊状物よりも流動性の良い熱可塑性
樹脂シートを成形型枠内に配置し、加熱加圧してブロッ
クを成形した後、該ブロックをスライスして、熱可塑性
樹脂塊状物からなる模様を現出させることを特徴とする
化粧材の製造方法。 - 【請求項2】塊状物よりも流動性の良い熱可塑性樹脂シ
ートが、軟質でかつパール顔料を含有したシート、無色
透明なシート、あるいは任意に着色されたシートの内か
ら選択された少なくとも1種のシートであることを特徴
とする請求項1に記載の化粧材の製造方法。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の化粧材の裏面に
任意に着色された合成樹脂シートを熱融着して成る化粧
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314517A JPH08169058A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314517A JPH08169058A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08169058A true JPH08169058A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=18054242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6314517A Pending JPH08169058A (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 化粧材の製造方法およびそれを用いた化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08169058A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH115286A (ja) * | 1997-06-18 | 1999-01-12 | Misawa Homes Co Ltd | 化粧シート及びその製造方法 |
WO2012026764A2 (ko) * | 2010-08-25 | 2012-03-01 | 주식회사 인타론 | 함침 착색을 이용한 연질 수지 성형물의제조방법 |
-
1994
- 1994-12-19 JP JP6314517A patent/JPH08169058A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH115286A (ja) * | 1997-06-18 | 1999-01-12 | Misawa Homes Co Ltd | 化粧シート及びその製造方法 |
WO2012026764A2 (ko) * | 2010-08-25 | 2012-03-01 | 주식회사 인타론 | 함침 착색을 이용한 연질 수지 성형물의제조방법 |
WO2012026764A3 (ko) * | 2010-08-25 | 2012-05-03 | 주식회사 인타론 | 함침 착색을 이용한 연질 수지 성형물의제조방법 |
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