JPH08168283A

JPH08168283A - 位置検出方式

Info

Publication number: JPH08168283A
Application number: JP6305859A
Authority: JP
Inventors: Ryoji Imazeki; 良治今関; Mitsuyuki Taniguchi; 満幸谷口
Original assignee: Fanuc Corp
Current assignee: Fanuc Corp
Priority date: 1994-12-09
Filing date: 1994-12-09
Publication date: 1996-06-25

Abstract

(57)【要約】【目的】電源ラインを用いた信頼性の高いデータ転送
を行うことができるようにする。【構成】制御回路１１は、エンコーダ２０との間で同
期をとるための同期信号等の制御信号を出力する。第１
の重畳手段１３は、制御信号を交流電流による信号に変
換し、電源ライン３１に重畳する。一方、第１の抽出手
段１４は、エンコーダ２０から、交流電流の信号として
重畳されて転送されてくる位置信号を、電源ライン３１
から抽出する。位置信号は、制御回路１１に転送され
る。位置検出回路２１は、サーボモータ４０と一体に設
けられており、サーボモータ４０の回転に比例した数の
パルス電圧を出力する。第２の重畳手段２２はパルス電
圧を、交流電流による位置信号に変換し、電源ライン３
１に重畳する。また、第２の抽出手段は、電源ライン３
１に重畳され転送されてきた制御信号を抽出する。抽出
された制御信号は、位置検出回路２１に転送される。こ
のようにして、電源ライン３１に交流電流による位置信
号等を重畳し、信頼性の高いデータ転送を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はサーボモータの回転量を
エンコーダで測定することにより機械位置を検出する位
置検出方式に関し、特にサーボモータの回転量を示す位
置信号を電源ラインに重畳してコントローラに転送する
位置検出方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】数値制御装置により工作機械を制御する
場合、高精度の位置決めが要求される。そのため、サー
ボモータには、正確な位置を検出するためのエンコーダ
が設けられている。エンコーダには、主に光学式エンコ
ーダが用いられる。このエンコーダは、サーボモータの
回転に比例して、パスル電圧を出力する。このパルス電
圧が、サーボモータのコントローラ側に送られることに
より、数値制御装置側が正確な位置を認識し、位置誤差
の修正等を行うことができる。

【０００３】一般的に、エンコーダが出力したパルス電
圧は、専用の伝送線によりコントローラに転送されてい
る。ところが、コントローラとサーボモータを接続する
伝送線の本数が多ければ、その分製造コストが上がって
しまう。

【０００４】そこで従来は、エンコーダが出力したパル
ス電圧を、サーボモータに電源を供給するための電源ラ
インに重畳することにより、コントローラ側に転送する
方法が考えられていた。これにより、位置検出のための
専用線を設ける必要がなくなり、コストの低減が図れ
る。このようなものとして特開平４−２５１５８６号が
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、サーボモータ
が低速で回転する場合にはパルスが低周波になるため、
パルス信号での伝送が困難になる。また、電源ラインに
は常時高い電圧が供給されているため、その電圧にさら
にパルス電圧を重畳するとノイズが生じやすくなる。さ
らに、電圧変動により送受信を行うには、ドライバとレ
シーバで共通のアースラインを使用しなければならない
ため、レシーバ側にノイズが混入してしまう。

【０００６】このように、電源ラインにパルス電圧を重
畳すれば伝送線の本数を減らすことはできるが、データ
の信頼性が低下してしまうという問題点があった。本発
明はこのような点に鑑みてなされたものであり、電源ラ
インを用いた信頼性の高いデータ転送を行うことができ
る位置検出方式を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、エンコーダで測定したサーボモータの回
転量をコントローラに転送することにより機械位置を検
出する位置検出方式において、前記エンコーダ内に設け
られ、位置検出回路が出力する前記サーボモータの回転
量を示すパルス電圧を、交流電流による位置信号に変換
し電源ラインに重畳する重畳手段と、前記コントローラ
内に設けられ、前記電源ラインに重畳された前記位置信
号を抽出する抽出手段と、を有することを特徴とする位
置検出方式が提供される。

【０００８】また、エンコーダで測定したサーボモータ
の回転量をコントローラに転送することにより機械位置
を検出する位置検出方式において、前記コントローラ内
に設けられ、前記エンコーダに転送すべき制御信号を、
交流電流による信号に変換し電源ラインに重畳する第１
の重畳手段と、前記電源ラインに重畳された位置信号を
抽出する第１の抽出手段と、前記エンコーダ内に設けら
れ、位置検出回路により検出された前記サーボモータの
回転量を示すパルス電圧を、交流電流による前記位置信
号に変換し電源ラインに重畳する第２の重畳手段と、前
記電源ラインに重畳された前記制御信号を抽出する第２
の抽出手段と、を有することを特徴とする位置検出回路
が提供される。

【０００９】

【作用】まず、エンコーダ内に設けられた重畳手段は、
位置検出回路が出力するサーボモータの回転量を示すパ
ルス電圧を、交流電流による位置信号に変換し電源ライ
ンに重畳する。コントローラ内に設けられた抽出手段
は、電源ラインに重畳された位置信号を抽出し制御回路
に転送する。

【００１０】また、コントローラからエンコーダに対し
送信すべき信号がある場合、コントローラ内に設けられ
た第１の重畳手段は、エンコーダに転送すべき制御信号
を、交流電流による信号に変換し電源ラインに重畳す
る。第１の抽出手段は、電源ラインに重畳された位置信
号を抽出する。

【００１１】前記エンコーダ内に設けられた第２の重畳
手段は、位置検出回路により検出されたサーボモータの
回転量を示すパルス電圧を、交流電流による前記位置信
号に変換し電源ラインに重畳する。第２の抽出手段は、
電源ラインに重畳された制御信号を抽出する。

【００１２】これにより、電源ラインを用いて、交流電
流による位置信号等を転送することができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明の概略構成を示すブロック図であ
る。図は大別してコントローラ１０と位置信号を出力す
るエンコーダ２０とで構成されている。

【００１４】コントローラ１０には、制御回路１１、電
源部１２、第１の重畳手段１３および第１の抽出手段１
４が設けられている。電源部１２は、エンコーダ２０側
への動作電源を、２本の電源ライン３１，３２により供
給している。

【００１５】制御回路１１は、エンコーダ２０との間で
同期をとるための同期信号等の制御信号を出力する。第
１の重畳手段１３は、制御信号を交流電流による信号に
変換し、電源ライン３１に重畳する。一方、第１の抽出
手段１４は、エンコーダ２０から、交流電流の信号とし
て重畳されて転送されてくる位置信号を、電源ライン３
１から抽出する。位置信号は、制御回路１１に転送され
る。

【００１６】エンコーダ２０には、位置検出回路２１、
第２の重畳手段２２、および第２の抽出手段２３が設け
られている。位置検出回路２１は、サーボモータ４０と
一体に設けられており、サーボモータ４０の回転に比例
した数のパルス電圧を出力する。第２の重畳手段２２は
パルス電圧を、交流電流による位置信号に変換し、電源
ライン３１に重畳する。また、第２の抽出手段は、電源
ライン３１に重畳され転送されてきた制御信号を抽出す
る。抽出された制御信号は、位置検出回路２１に転送さ
れる。

【００１７】図２は本発明の位置検出方式を実施するた
めの回路図である。コントローラ１０において、電源部
１２の正の端子は、絶縁トランス１５の１次側１５ａに
接続されている。１次側１５ａのもう一方の端子は、電
源ライン３１に接続されている。電源部１２の負の端子
は、電源ライン３２に接続されている。

【００１８】制御回路１１からの制御信号は、ドライバ
ＩＣ２に入力される。ドライバＩＣ２の２本の出力は、
絶縁トランス１５の２次側１５ｂに接続されており、制
御信号を高周波の交流電流の信号に変換し絶縁トランス
１５に出力する。また、絶縁トランス１５の２次側１５
ｂは、抵抗器Ｒ２、Ｒ３を介してレシーバＩＣ１に接続
されている。抵抗器Ｒ２とレシーバＩＣ１の間には、抵
抗器Ｒ１を介して電源が供給されている。抵抗器Ｒ３と
レシーバＩＣ１の間は、抵抗器Ｒ４を介して接地されて
いる。レシーバＩＣ１の出力側は、制御回路１１に接続
されている。

【００１９】エンコーダ２０において、電源ライン３
１，３２により供給される電源は、電源ライン３１に接
続された絶縁トランス２４の１次側２４ａ、および抵抗
器Ｒ９とコンデンサＣ１とからなるフィルタを介して位
置検出回路２１に入力される。

【００２０】位置検出回路２１は、サーボモータの回転
量に比例したパルス電圧を出力する。このパルス電圧
は、ドライバＩＣ３に入力される。ドライバＩＣ３は、
パルス電圧を高周波の交流電流の信号に変換し、絶縁ト
ランス２４の２次側に出力する。また、絶縁トランス２
４の２次側は、抵抗器Ｒ６，Ｒ７を介してレシーバＩＣ
４に接続されている。抵抗器Ｒ６とレシーバＩＣ４の間
には、抵抗器Ｒ５を介して電源が供給されている。抵抗
器Ｒ７とレシーバＩＣ４の間のラインは、抵抗器Ｒ８を
介して接地されている。レシーバＩＣ４の出力側は、位
置検出回路２１に接続されている。このように、回路に
おいて制御回路１１から出力された制御信号は、ドライ
バＩＣ２により、電流の変化による信号に変調される。
この制御信号が、絶縁トランス１５において電源ライン
３１に重畳される。エンコーダ２０側では、絶縁トラン
ス２４により抽出される制御信号をレーシーバＩＣ４に
入力する。レシーバＩＣ４は、制御信号を電圧変動の信
号に変換し、位置検出回路２１に転送する。

【００２１】位置検出回路２１は、制御信号に従いサー
ボモータの回転量を示すパルス電圧を出力する。パルス
電圧は、ドライバＩＣ３により高周波の交流電流の位置
信号に変換される。位置信号は、絶縁トランス２４ｂに
より電源ライン３１に重畳される。

【００２２】コントローラ１０側において、絶縁トラン
ス１５により電源ライン３１から位置信号が抽出され
る。この位置信号は、レシーバＩＣ１により電圧変動の
信号に変換され、制御回路１１に入力される。

【００２３】このようにして、コントローラ１０とエン
コーダ２０との間を接続する電源ライン３１に、高周波
の交流電流による制御信号や位置信号を重畳することが
できる。この結果、電源ライン上で電圧の変動を行う必
要がなく、ノイズの発生を最小限に抑えることができ
る。しかも、ドライバとレーシーバとのアースラインを
別々に設けることができるため、ノイズの混入が抑えら
れる。従って、コントローラ１０とエンコーダ２０との
間においてノイズの少ないデータ転送を行うことができ
る。

【００２４】また、エンコーダからコントローラに転送
する位置信号は、サーボモータの回転によるパルス電圧
を、パルス信号のままコントローラに転送せずに、各種
情報を含んだデータ（以後、位置データと呼ぶ）として
転送することができる。

【００２５】図３はエンコーダの位置信号変換機能を示
すブロック図である。位置検出回路２１内のセンサ信号
検出部２１ｂは、受光素子等の光センサ２１ａが感知し
た信号をパルス電圧として出力する。信号処理回路２０
ａは、パルス電圧をカウントし、数値データを生成す
る。この数値データが、位置データとして変調回路２０
ｂに出力される。また、信号処理回路２０ａは、アラー
ム信号が検出された際には、位置データにアラームデー
タを付加して、変調回路２０ｂに出力する。変調回路２
０ｂは、位置データを変調し出力する。変調された位置
データは、ドライバにより電源ラインに重畳される。

【００２６】図４はデータ変調の例を示す図である。こ
の例は、データが出力される度に必ず、状態を反転させ
る。そして、「０」を出力する場合には、次のデータま
で状態は変転させず、「１」を出力する場合には、デー
タが出力される周期の半分の時間で、状態を変転させ
る。つまり、データが「１」の場合には、「０」の場合
の倍の周期となるような、周波数変調方式である。

【００２７】このように、パルス信号をカウントして位
置データに変換することにより、位置検出回路の出力す
るパルスが、低周波であっても安定してデータ転送を行
うことができる。しかも、データとして転送するため、
アラームデータ等も含めてコントローラ側に転送するこ
とができる。また、変調してコントローラに転送するた
め、転送データの信頼性を向上させることができる。

【００２８】なお、位置データにはアラームデータ以外
にも、サーボモータの温度情報等、様々なデータを付加
することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、制御信
号と位置信号とを交流電流による信号に変換し、電源ラ
インに重畳することができるため、コントローラとエン
コーダ間を電源ラインだけで接続し、しかも、ノイズの
少ない安定したデータ転送を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の概略構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の位置検出方式を実施するための回路図
である。

【図３】エンコーダの位置信号変換機能を示すブロック
図である。

【図４】データ変調の例を示す図である。

【符号の説明】

１０コントローラ１１制御回路１２電源部１３第１の重畳手段１４第１の抽出手段２０エンコーダ２１位置検出回路２２第２の重畳手段２３第２の抽出手段３１、３２電源ライン４０サーボモータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エンコーダで測定したサーボモータの回
転量をコントローラに転送することにより機械位置を検
出する位置検出方式において、前記エンコーダ内に設けられ、位置検出回路が出力する
前記サーボモータの回転量を示すパルス電圧を、交流電
流による位置信号に変換し電源ラインに重畳する重畳手
段と、前記コントローラ内に設けられ、前記電源ラインに重畳
された前記位置信号を抽出する抽出手段と、を有することを特徴とする位置検出方式。
【請求項２】前記重畳手段は、絶縁トランスにより、
位置信号を電源ラインに重畳することを特徴とする請求
項１記載の位置検出方式。
【請求項３】前記重畳手段は、前記パルス電圧のパル
ス数をカウントした数値データを、交流電流による信号
に変換し電源ラインに重畳することを特徴とする請求項
１記載の位置検出方式。
【請求項４】前記重畳手段は、前記パルス電圧のパル
ス数をカウントした数値データと、前記サーボモータを
管理するために用いられる各種データとを、交流電流に
よる信号に変換し電源ラインに重畳することを特徴とす
る請求項１記載の位置検出方式。
【請求項５】前記重畳手段は、転送すべきデータの周
波数変調を行い、交流電流による位置信号に変換し、電
源ラインに重畳することを特徴とする請求項１記載の位
置検出方式。
【請求項６】エンコーダで測定したサーボモータの回
転量をコントローラに転送することにより機械位置を検
出する位置検出方式において、前記コントローラ内に設けられ、前記エンコーダに転送
すべき制御信号を、交流電流による信号に変換し電源ラ
インに重畳する第１の重畳手段と、前記電源ラインに重畳された位置信号を抽出する第１の
抽出手段と、前記エンコーダ内に設けられ、位置検出回路により検出
された前記サーボモータの回転量を示すパルス電圧を、
交流電流による前記位置信号に変換し電源ラインに重畳
する第２の重畳手段と、前記電源ラインに重畳された前記制御信号を抽出する第
２の抽出手段と、を有することを特徴とする位置検出方式。
【請求項７】前記第２の重畳手段は、前記パルス電圧
のパルス数をカウントした数値データを、交流電流によ
る信号に変換し電源ラインに重畳することを特徴とする
請求項６記載の位置検出方式。
【請求項８】前記第２の重畳手段は、前記パルス電圧
のパルス数をカウントした数値データと、前記サーボモ
ータを管理するために用いられる各種データとを、交流
電流による信号に変換し電源ラインに重畳することを特
徴とする請求項６記載の位置検出方式。
【請求項９】前記第２の重畳手段は、転送すべきデー
タの周波数変調を行い、交流電流による位置信号に変換
し電源ラインに重畳することを特徴とする請求項６記載
の位置検出方式。