JPH08167858A - ビタビ復号器 - Google Patents

ビタビ復号器

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JPH08167858A
JPH08167858A JP30861994A JP30861994A JPH08167858A JP H08167858 A JPH08167858 A JP H08167858A JP 30861994 A JP30861994 A JP 30861994A JP 30861994 A JP30861994 A JP 30861994A JP H08167858 A JPH08167858 A JP H08167858A
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path
state
time
bit
selection signal
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Application number
JP30861994A
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Inventor
Jun Iwata
純 岩田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 畳み込み符号のビタビ復号に必要な演算ステ
ップを少なくする。 【構成】 ある時刻のある状態に遷移し得る前時刻の状
態が2個であって、前時刻の2個の状態に至るまでの2
つのパスメトリック値と、前時刻の2個の状態から現時
刻のある状態に至る2つの枝メトリック値とから、現時
刻のある状態に至る2つのパスメトリック値を求め、か
つ該求めた2つのパスメトリック値の大小を比較し、該
比較結果に従いある状態に至るまでの最尤パスを選択
し、そのパス選択信号を次々に記憶すると共に、該記憶
されたパス選択信号に基づきパスのバックトレースを行
ない、元信号を復号するビタビ復号器において、前記時
系列に発生するパス選択信号を所定の制御信号に従って
分配記憶する複数のバッファメモリを備える。また各バ
ッファメモリは時系列に発生するパス選択信号を対応す
る状態番号の昇順又は降順となるように記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誤り訂正符号としての畳
み込み符号のビタビアルゴリズムを用いた復号器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】今日、この種のビタビ復号器は、移動通
信や衛星通信等のディジタル通信(TDMA,CDM
A)やディスク装置のデータ再生等に広く利用されてい
る。
【0003】図2は一例の畳み込み符号器を説明する図
であり、符号化レートr=1/2、拘束長k=3、生成
多項式111,101の場合を示している。
【0004】ここで、符号化レートとは、入力ビット数
と出力生成されるビット数の比のことで、r=(入力ビ
ット数)/(出力ビット数)で表される。また、拘束長
とは、最新の入力ビットを含めて過去の何ビットから出
力を生成するかということである。
【0005】図2(A)は、畳み込み符号器のブロック
図であり、11,12は夫々1ビットのバッファ(BF
1,BF0)、13,14はmod2の加算器である。
【0006】両バッファBF1及びBF0に蓄えられた
2ビット情報と入力ビットUの合計3ビットから、生成
多項式111,101の畳み込み演算により、2ビット
の出力信号X0,X1が得られる。また、演算後にバッ
ファBF1の内容はバッファBF0に蓄えられ、かつ入
力ビットUはバッファBF1に蓄えられる。
【0007】図2(B)に、畳み込み符号器の生成規則
を状態遷移図化したトレリス図を示す。縦方向はバッフ
ァBF1,BF0の内容(状態)を示し、2k-1 の状態
が生じる。この例では22 =4となる。各状態には状態
番号sが与えられており、状態(0)〜(3)と呼ばれ
る。図2(A)より明らかなように、各状態sにおい
て、時刻tにU=0が入力された場合は、実線に沿って
次(時刻t+1)の状態に移り、該実線上の2ビット信
号X0,X1が出力される。また、時刻tにU=1が入
力された場合は、点線に沿って次(時刻t+1)の状態
に移り、該点線上の2ビット信号X0,X1が出力され
る。
【0008】このような畳み込み符号に対する最尤復号
法としては、ビタビ復号アルゴリズムがよく知られてい
る。ビタビ復号アルゴリズムは、基本的には、トレリス
図上で取り得るビット列と受信ビット列とを比較し、復
号時に最も誤りの少ない経路(最尤パス)を選択するこ
とで送信信号を推定するアルゴリズムである。
【0009】図3に、従来のビタビ復号器のブロック図
を示す。これは米国TI社(TexasInstruments,Inc.)
の復号器チップであるTMS320C540に含まれる
構成の一部を示したものである(日経エレクトロニクス
1994.2.28 (no.602) p.16 より抜粋)。
【0010】図3において、1はパスメトリックを記憶
するパスメトリックメモリ、2は受信系列より2つの枝
(ブランチ)メトリックを演算生成する枝メトリック演
算部、3は上記メトリックの加算・比較・選択を行うA
CS(Add-Compare-Select)部、31は論理演算部(A
LU)、32は比較器、33は選択器、4は比較結果ビ
ット(パス選択)信号を一時的に蓄える16ビットのシ
フトレジスタ(SR)、5はパス打ち切り長分の比較結
果ビット信号を16ビット単位で記憶可能なパスメモリ
(RAM)、6は16ビット幅のデータバスである。
【0011】また、図4及び図5に、従来のビタビ復号
方法の説明図(1)及び(2)を示す。
【0012】図4(A)において、ビタビ復号では、一
般的に時刻tのときの状態s(但し、sは偶数)と状態
s+1についてACS演算処理を行なった結果、時刻t
+1のときの状態s/2と状態(S+s)/2について
のパス選択信号が出力される。即ち、時刻t+1の状態
s/2に到達するパスの時刻tのときの状態がsであっ
たならば、パス選択信号として「0」が出力され、時刻
tのときの状態がs+1であったならば、パス選択信号
として「1」が出力される。また、時刻t+1の状態
(S+s)/2に到達するパスの時刻tのときの状態が
sであったならば、パス選択信号として「0」が出力さ
れ、時刻tのときの状態がs+1であったならば、パス
選択信号として「1」が出力される。ここで、Sは全て
の状態数(=2k-1 )を意味し、図4(B)の例ではS
=25 =32とする。
【0013】パスの選択を行なうときには、メトリック
と呼ばれる基準値の比較を行なう。メトリックには、各
時刻の各状態で受信符号に対応して計算された枝メトリ
ックと、この枝メトリックの累積であるパスメトリック
とがあり、各時刻においてある状態に達するパスのう
ち、より尤度の大きいパスを選択し、そのパスのパスメ
トリックがその状態の新たなパスメトリック値として更
新される。
【0014】具体的に言うと、ALU31は時刻tの2
つのパスメトリックPMt (s),PMt (s+1)
と、時刻t+1の状態s/2に至る2つの枝メトリック
+M,−Mとを入力として時刻t+1における状態s/
2の2つのパスメトリックA,Bを次式により求める。
【0015】A=PMt (s)+M B=PMt (s+1)−M 次いで、比較器32はパスメトリックA,Bの大小比較
を行ない、A≧Bの場合は比較結果ビット信号=「0」
を、A<Bの場合は比較結果ビット信号=「1」を出力
する。この比較結果ビット信号は、シフトレジスタ4の
最下位ビット(LSB)にシフトインすると共に、それ
以前の記憶ビットは最上位ビット(MSB)に向けてシ
フトアップされる。また同時に、この比較結果ビット信
号はパス選択信号として選択器33に入力され、該選択
器33は、パス選択信号=「0」の場合にはパスメトリ
ックAを選択してこれを時刻t+1における状態s/2
のパスメトリックPMt+1 (s/2)となし、また、パ
ス選択信号=「1」の場合にはパスメトリックBを選択
してこれを時刻t+1における状態s/2のパスメトリ
ックPMt+1 (s/2)となす。なお、一般的に最初の
上記演算対象となる状態sはs(0)であり、これに対
応する比較結果ビット信号をP0 とする。
【0016】次に、ALU31は、時刻tの2つのパス
メトリックPMt (s),PMt (s+1)と、時刻t
+1の状態(S+s)/2に至る2つの枝メトリック+
M,−Mとを入力として、時刻t+1における状態(S
+s)/2の2つのパスメトリックC,Dを次式により
求める。
【0017】C=PMt (s)−M D=PMt (s+1)+M 次いで、比較器32はパスメトリックC及びDの大小比
較を行ない、C≧Dの場合は比較結果ビット信号=
「0」を、C<Dの場合は比較結果ビット信号=「1」
を出力する。この比較結果ビット信号は、上記に続いて
シフトレジスタ4の最下位ビットにシフトインすると共
に、それ以前の記憶ビットは最上位ビットに向けてシフ
トアップされる。また同時に、選択器33は、パス選択
信号=「0」の場合には、パスメトリックCを選択して
これを時刻t+1における状態(S+s)/2のパスメ
トリックPMt+1 {(S+s)/2}となし、パス選択
信号=「1」の場合には、パスメトリックDを選択して
これを時刻t+1における状態(S+s)/2のパスメ
トリックPMt+1 {(S+s)/2}となす。なお、図
4(B)の例では、2番目の演算対象となる状態sは
(32+0)/2のs(16)であり、これに対応する
比較結果ビット信号をP16とする。
【0018】図4(B)は、図4(A)の処理経過をあ
る1つのパスについて時系列に示したものである。この
例では、時刻t+1の状態s/2(=00101)に到
達するパスの時刻tのときの状態がs+1(=0101
1)であったことにより、比較結果ビット信号として
「1」が出力され、また、時刻t+2の状態s/2(=
00010)に到達するパスの時刻t+1のときの状態
がs+1(=00101)であったことにより、比較結
果ビット信号として「1」が出力されている。更に、時
刻t+3の状態s/2(=00001)に到達するパス
の時刻t+2のときの状態がs(=00010)であっ
たことにより、比較結果ビット信号として「0」が出力
されている。
【0019】上記処理を各時刻の全状態について行な
い、やがて、シフトレジスタ4が、例えば、時刻tの最
初の16ビット分の比較結果ビット信号P0 ,P16,P
1 ,P17,…P7 ,P22を蓄積すると、不図示のCSS
(Compare Select Store)ユニットは、その内容をデータ
バス6を介してパスメモリ5のアドレス[2t]に格納
する。引き続き、シフトレジスタ4が時刻tの2番目の
16ビット分の比較結果ビット信号P8 ,P24,P9 ,
P25,…P15,P31を蓄積すると、CSSユニットは、
その内容をパスメモリ5のアドレス[2t+1]に格納
する。従って、パスメモリ5へのアクセス数を少なくで
きる利点がある。図5(A)に上記パスメモリ5への比
較結果ビット信号(パス選択信号)の記憶形式を示す。
【0020】ある定められた復号サイクル(打ち切りパ
ス長)分の符号ビットに対して上記処理が行なわれた後
に、その時点での最尤パスメトリックを保持する状態が
1つ選択される。この状態から、パスメモリ5に記憶さ
れたパス選択信号を情報としてパスの経路を後ろから遡
り、到達した状態番号sから復号ビットが出力される。
この方式は、ビタビ復号アルゴリズムの中でパストレー
スバック方式と呼ばれているものである。
【0021】これを図4(B)の例で具体的に言うと、
例えば打ち切りパス長(時刻t+3)において、最尤パ
スメトリックを保持する状態sがs(1)=(0000
1)であったとする。パストレースバック方式では、時
刻t+3における状態s(1)=(00001)のパス
選択信号P1 を参照し、P1 =「0」であることによ
り、次に時刻t+2における状態s(2)=(0001
0)のパス選択信号P2を参照する。更に、このP2 =
「1」であることにより、次に時刻t+1における状態
s(5)=(00101)のパス選択信号P5 を参照す
る。
【0022】以下、同様にして時刻0まで遡る。このと
き、逐次参照された各パス選択信号Pの時系列の逆列が
復号ビット列となる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方式によりパスメモリへの記憶を行なうと、パストレ
ースバックを行なうときに、目的のパス選択信号を得る
ための処理が複雑になるという欠点がある。
【0024】即ち、図5(A)において、パスメモリか
ら目的のパス選択信号を求めるためには、そのパス選択
信号が記憶されているパスメモリのアドレス(アドレス
情報)と、メモリの中のビットの位置についての情報
(ビット情報)とを得る必要がある。このアドレス情報
とビット情報は共に状態番号sから得ることができる。
【0025】図5(B)に、従来のパス選択信号の抽出
方法を示す。状態sを2進数で(s0 s1 s2 s3 s4
2 と表したときに、一旦s1 s2 s3 s4 s0 とビ
ット操作を行なった後に、アドレス情報として(s1 )
2 を、ビット情報として(s2s3 s4 s0 )2 を得、
これらの情報から目的のパス選択信号を求める。つま
り、状態番号を一旦ビット操作してからでないと、アド
レス情報とビット情報を得ることができない。
【0026】一例として状態番号sがs(22)の場合
を具体的に説明する。22は2進数で(10110)2
と表される。このビットを一旦01101とビット操作
した後で、アドレス情報として(0)2 =0が、またビ
ット情報として(1101)2 =13が得られる。これ
らの情報から、パスメモリの先頭0番地からのアドレス
[2t+0]=[2t]における読出データのMSBか
ら第13ビット目が目的のパス選択信号P22として求め
られる。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明(1)のビタビ復号器は、ある時刻のある状
態に遷移し得る前時刻の状態が2個であって、前時刻の
2個の状態に至るまでの2つのパスメトリック値と、前
時刻の2個の状態から現時刻のある状態に至る2つの枝
メトリック値とから、現時刻のある状態に至る2つのパ
スメトリック値を求め、かつ該求めた2つのパスメトリ
ック値の大小を比較し、該比較結果に従いある状態に至
るまでの最尤パスを選択し、そのパス選択信号を次々に
記憶すると共に、該記憶されたパス選択信号に基づきパ
スのバックトレースを行ない、元信号を復号するビタビ
復号器において、前記時系列に発生するパス選択信号を
所定の制御信号に従って分配記憶する複数のバッファメ
モリを備える。
【0028】また、本発明(2)においては、各バッフ
ァメモリは時系列に発生するパス選択信号を対応する状
態番号の昇順又は降順となるように記憶する。
【0029】
【作用】図1に従い、本発明の作用を説明する。なお、
図3と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省
略する。
【0030】本発明(1)においては、比較器32の比
較結果によりパス選択信号(比較結果ビット信号)が出
力され、各パス選択信号は複数のバッファメモリ41 〜
4nに一時的に保存される。このとき、制御信号によっ
て複数のバッファメモリ41〜4n のうちの1つが選択
され、1つのパス選択信号は分配器7を介して指定され
たバッファメモリ4にのみ保存される。通常、パス選択
信号は1ビットで表されるので、バッファメモリ4の1
個につき該バッファメモリ4を構成するビット数分だけ
のパス選択信号を保存できる。
【0031】また、バッファメモリ41 〜4n に保存さ
れた各内容を読み出すときも制御信号によってバッファ
メモリ41 〜4n の選択が行なわれる。この場合、一般
にはバッファメモリ41 〜4n を構成する全ビット数分
だけのパス選択信号を保存した後にバッファメモリ41
〜4n は読み出されてパスメモリ5に記憶される。パス
メモリ5には専用メモリやRAMを使用できる。
【0032】本発明(2)においては、各バッファメモ
リ41 〜4n は時系列に発生するパス選択信号を対応す
る状態番号の昇順又は降順となるように記憶する。即
ち、一般に各時刻のパス選択信号はP0 ,P(S/2) ,P
1 ,P(S/2)+1 ,P2 ,P(S/2)+2 ,…の順に出力され
る。そこで、このパス選択信号の系列をパスメモリ5上
で見たときにP0 ,P1 ,P2 ,P3 ,…,P(S/2)-1
,P(S/2) ,P(S/2)+1,P(S/2)+2 …となるように記
憶する。そのためには、この形式で記憶することができ
る形でバッファメモリ41 〜4n への保存を行ない、そ
の制御は制御信号によって行なう。
【0033】
【実施例】以下、本発明によるビタビ復号器の第1実施
例を図面を参照しながら詳述する。図6は、第1実施例
のビタビ復号器を示すブロック図である。
【0034】図6において、41 ,42 はそれぞれ16
ビットのシフトレジスタ(図1のバッファメモリ4に相
当)であり、7は分配器である。この第1実施例は、図
6に示すように、2つのバッファメモリ(シフトレジス
タ)41 ,42 を備える点、及び、制御信号に応じて、
パス選択信号(比較結果ビット)をこれらバッファメモ
リ(シフトレジスタ)41 ,42 に振り分ける分配器7
を備える点が、従来とは異なっている。
【0035】そのため、以下では、シフトレジスタ41
,42 及び分配器7の機能を中心として説明し、パス
メトリックメモリ1及び枝メトリック演算部2の機能説
明は省略し、ACS部3についてはシフトレジスタ41
,42 及び分配器7の機能と関連して説明する。
【0036】ACS部3の比較器32は、各時刻におけ
るパス選択信号をP0 ,P16,P1,P17,P2 ,P1
8,…,P15,P31の順に出力する。制御信号は、最初
のパス選択信号P0 をシフトレジスタ41 にシフトイン
させ、かつ2番目のパス選択信号P16をシフトレジスタ
42 にシフトインさせる。この操作を、パス選択信号P
15,P31がそれぞれシフトレジスタ41 ,42 にシフト
インするまで繰り返す。
【0037】シフトレジスタ41 ,42 が共にフルにな
ると、制御信号は、まずシフトレジスタ41 の出力を付
勢してその内容をパスメモリ5のアドレス[2t]に格
納する。次に、シフトレジスタ42 の出力を付勢してそ
の内容をパスメモリ5のアドレス[2t+1]に格納す
る。上記操作を時刻0から所定の打ち切りパス長の時刻
まで繰り返す。
【0038】図7(A)は、この第1実施例のパスメモ
リ5における記憶形式を示している。また、図7(B)
は、図7(A)の記憶形式より状態番号sからアドレス
情報とビット情報を得る方法を示している。
【0039】上記制御信号の書込操作により、時刻tの
パス選択信号P0 〜P15はパスメモリ5のアドレス[2
t]に、かつ残りのパス選択信号P16〜P31はパスメモ
リ5のアドレス[2t+1]にそれぞれ、状態番号sの
昇順に対応して書き込まれている。
【0040】次に、図7(A)の記憶形式より状態番号
sからアドレス情報とビット情報を得る方法を説明す
る。この実施例においては、状態番号sを5ビットの2
進数で(s0 s1 s2 s3 s4 )2 と表したときに、上
述のように時刻tのパス選択信号P0 〜P15をパスメモ
リ5のアドレス[2t]に、残りのパス選択信号P16〜
P31をパスメモリ5のアドレス[2t+1]にそれぞ
れ、状態番号sの昇順に対応して書き込んでいるので、
従来のように何らビット操作をする必要もなく、パスト
レースバック時に、最尤パス上の状態番号sから、直接
アドレス情報として(s0 )2 を、ビット情報として
(s1 s2 s3 s4 )2 を得る。
【0041】ここで、アドレス情報は目的のパス選択信
号が含まれるメモリの相対アドレスを得るための情報で
あり、ビット情報はそのアドレスのどの位置に目的のパ
ス選択信号があるかの情報である。時刻t及びアドレス
情報(s0 )2 から目的のアドレスが[2t+(s0 )
2 ]と求められ、また、ビット情報よりそのアドレスの
第(s1 s2 s3 s4 )2 番目の目的のパス選択信号を
直接に参照できる。
【0042】これを、最尤パス上のある時刻の状態番号
sが22の場合について具体的に説明する。22は2進
数で(10110)2 と表されるので、ここからアドレ
ス情報として(1)2 =1、ビット情報として(011
0)2 =6が得られる。そして、これらの情報からパス
メモリ5の先頭からのアドレスが[2t+1]のメモリ
エリアの第6ビット目が目的のパス選択信号P22として
求められる。
【0043】従って、上記第1実施例によれば、パスト
レースバックを行なうときに、従来のように状態を規定
するビット列を並び換える操作を行なうことなく、状態
を規定するビット列から直接、目的のパス選択信号を得
られるので、目的のパス選択信号を得るための処理を簡
単に行なうことができ、その結果実行ステップ数を少な
くして復号処理速度を向上させることが期待できる。
【0044】また、上記第1実施例によれば、各シフト
レジスタは時系列に発生するパス選択信号を対応する状
態番号の昇順となるように記憶するので、状態番号sよ
り得たビット情報により目的のパス選択信号を容易に参
照できる。
【0045】因みに、上述したTMS320C540と
比較した場合には、(1回のビット操作にかかる処理ス
テップ数)×(信号ビット数)分の実行ステップ数を削
減することが期待できる。
【0046】次に、第2実施例を説明する。なお、図8
(A)は、第2実施例のパスメモリ5の記憶形式を示し
ている。また、図8(B)は、図8(A)の記憶形式よ
り状態番号sからアドレス情報とビット情報を得る方法
を示している。
【0047】この第2実施例の構成は図示しないが、全
状態数Sが64(=26 )の場合のものであり、4つの
16ビットのシフトレジスタ41 〜44 を備え、パスメ
モリ5も16ビット構成である(図1、図6参照)。第
1実施例についての説明より、この第2実施例の場合、
ある時刻tにおける64個のパス選択信号P0 〜P63
は、パスメモリ5の連続した4つのアドレス[4t],
[4t+1],[4t+2],[4t+3]に、図8
(A)に示すように記憶されるのは明らかである。
【0048】この第2実施例においては、状態番号sを
6ビットの2進数で(s0 s1 s2s3 s4 s5 )2
表したときに、パストレースバック時に、最尤パス上の
状態番号sから、アドレス情報として(s0 s1 )
2 を、またビット情報として(s2 s3 s4 s5 )2
直接に得る。
【0049】一例として、最尤パス上のある時刻の状態
番号sが状態番号44の場合を具体的に説明する。44
は2進数で(101100)2 と表されるので、ここか
らアドレス情報として(10)2 =2、ビット情報とし
て(1100)2 =12が得られる。これらの情報から
パスメモリ5のアドレスが[4t+2]のメモリエリア
の第12ビット目が目的のパス選択信号P44として容易
に求められる。
【0050】従って、この第2実施例によっても、目的
のパス選択信号を得るための処理を簡単に行なうことが
でき、その結果実行ステップ数を少なくして復号処理速
度を向上させることが期待でき、また、状態番号sより
得たビット情報により目的のパス選択信号を容易に参照
できる。
【0051】次に、第3実施例を説明する。なお、図9
(A)は、第3実施例のパスメモリ5の記憶形式を示し
ている。また、図9(B)は、図9(A)の記憶形式よ
り状態番号sからアドレス情報とビット情報を得る方法
を示している。
【0052】この第3実施例の構成は図示しないが、全
状態数Sが32(=25 )の場合のものであり、4つの
8ビットのシフトレジスタ41 〜44 を備え、パスメモ
リ5も8ビット構成である(図1及び図6参照)。第1
実施例についての説明より、この第3実施例の場合、あ
る時刻tにおける32個のパス選択信号P0 〜P31はパ
スメモリ5の連続した4つのアドレス[4t],[4t
+1],[4t+2],[4t+3]に記憶されるのは
明らかである。
【0053】パスメモリ5にはある1時刻tにつき[4
t],[4t+1],[4t+2],[4t+3]の4
ワード分が記憶される。このとき状態番号sを5ビット
の2進数で(s0 s1 s2 s3 s4 )2 と表したとき
に、アドレス情報として(s0s1 )2 を、またビット
情報として(s2 s3 s4 )2 を得る。
【0054】一例として状態番号sが22の場合につい
て具体的に説明すると、22は2進数で(10110)
2 と表されるので、ここからアドレス情報として(1
0)2=2が、また、ビット情報として(110)2
6が直ちに得られる。これらの情報からパスメモリ5の
先頭からのアドレスが[4t+2]のメモリエリアの第
6ビット目が目的のパス選択信号P22として求められ
る。
【0055】従って、この第3実施例によっても、目的
のパス選択信号を得るための処理を簡単に行なうことが
でき、その結果実行ステップ数を少なくして復号処理速
度を向上させることが期待でき、また、状態番号sより
得たビット情報により目的のパス選択信号を容易に参照
できる。
【0056】以上の第1〜第3実施例に共通する技術的
思想を一般化して述べると、以下の通りである。
【0057】バッファメモリ4及びパスメモリ5のビッ
ト構成をそれぞれW=2w ビットとし、かつ全状態数S
=2k-1 を2進数で(s0 s1 s2 …sk-2 )2 と表し
たときに、アドレス情報を得るためにはMSB側の
{(k−1)−w}ビットを用い、また、ビット情報を
得るためにはLSB側のwビットを用いる。
【0058】また、バッファメモリ4の個数について
は、少なくともバッファメモリ4が複数個あれば、あと
は制御信号により、パス選択信号Ps がアドレス[(S
/W)×t]のメモリのMSBから順にP0 ,P1 ,P
2 ,P3 ,… と並んでバッファメモリに保存されれば
良いので、バッファメモリ4の個数は特に問題にはなら
ない。
【0059】なお、上記各実施例では、各シフトレジス
タ4が時系列に発生するパス選択信号を対応する状態番
号の昇順となるように記憶するものを示したが、各シフ
トレジスタ4が時系列に発生するパス選択信号を対応す
る状態番号の降順となるように記憶しても良い。
【0060】また、上記各実施例では、バッファレジス
タ4としてシフトレジスタ4を使用したものを示した
が、本発明の作用を満たすものであればどのようなメモ
リを使用しても良い。
【0061】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明(1)に
よれば、時系列に発生するパス選択信号を所定の制御信
号に従って分配記憶する複数のバッファメモリを備える
ので、パス選択信号がどのような順序で発生してもこれ
らを所望の順序に振り分けられる。従って、パストレー
スバックを行なうときに目的のパス選択信号を得るため
の処理を簡単に行なうことができ、その結果、実行ステ
ップ数を少なくして復号処理速度を向上させることが期
待できる。
【0062】また、本発明(2)によれば、各バッファ
メモリは時系列に発生するパス選択信号を対応する状態
番号の昇順又は降順となるように記憶するので、状態番
号sより得たビット情報により目的のパス選択信号を容
易に参照できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明する図である。
【図2】一例の畳み込み符号器を説明する図である。
【図3】従来のビタビ復号器のブロック図である。
【図4】従来のビタビ復号方法を説明する図(1)であ
る。
【図5】従来のビタビ復号方法を説明する図(2)であ
る。
【図6】第1実施例のビタビ復号器のブロック図であ
る。
【図7】第1実施例のパスメモリの記憶形式を説明する
図である。
【図8】第2実施例のパスメモリの記憶形式を説明する
図である。
【図9】第3実施例のパスメモリの記憶形式を説明する
図である。
【符号の説明】
1…パスメトリックメモリ、2…枝メトリック演算部、
3…ACS部、31…論理演算部、32…比較器、33
…選択器、4…シフトレジスタ、5…パスメモリ、6…
データバス、7…分配器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある時刻のある状態に遷移し得る前時刻
    の状態が2個であって、前時刻の2個の状態に至るまで
    の2つのパスメトリック値と、前時刻の2個の状態から
    現時刻のある状態に至る2つの枝メトリック値とから、
    現時刻のある状態に至る2つのパスメトリック値を求
    め、かつ該求めた2つのパスメトリック値の大小を比較
    し、該比較結果に従いある状態に至るまでの最尤パスを
    選択し、そのパス選択信号を次々に記憶すると共に、該
    記憶されたパス選択信号に基づきパスのバックトレース
    を行い、元信号を復号するビタビ復号器において、 前記時系列に発生するパス選択信号を所定の制御信号に
    従って分配記憶する複数のバッファメモリを備えること
    を特徴とするビタビ復号器。
  2. 【請求項2】 各バッファメモリは時系列に発生するパ
    ス選択信号を対応する状態番号の昇順又は降順となるよ
    うに記憶することを特徴とする請求項1に記載のビタビ
    復号器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005011129A1 (ja) * 2003-07-25 2005-02-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. ビタビ復号器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005011129A1 (ja) * 2003-07-25 2005-02-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. ビタビ復号器
US7277507B2 (en) 2003-07-25 2007-10-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Viterbi decoder

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