JPH0816778B2 - 写真処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は写真処理装置に関する。

従来の技術 国際公開された国際出願第W091/19266号（英国特許出
願第9012860.4号に基づく）は、一連の小容量の処理タ
ンクが内部に設けられた写真処理装置を開示している。
タンクの各々は、修理又は保守のため、装置から取り外
すことの出来るユニット、即ち完全なモジュールを備え
ている。このモジュールは写真処理装置の分野では通常
ラックと称されている。この構成により、修理しようと
するユニットを使用可能な同一のユニットと簡単に交換
することが可能となるため、装置の不稼働時間を最小に
止めることが出来る。

発明が解決しようとする課題 かかる装置において、処理溶液の濃度が局部的に異な
るため、写真材料の処理が非均一であることに伴う問題
点が生ずる。処理溶液を撹拌することは、この問題点の
一つの解決手段を提供するものと考えられる。

この撹拌に関しては、その他の公知の写真処理装置に
おいて、ポンプを使用して、処理溶液を循環及び回収
し、これにより、処理溶液の所望の撹拌を行っているも
のがある。しかし、かかるポンプは、通常、処理タンク
の外部に取り付けられ、可撓性の管によってタンクに接
続される。処理タンクの底部に取り付けられた水中ポン
プ及びインペラを使用して、必要な撹拌を行う場合もあ
る。いずれの場合も処理装置全体が大形化してしまうと
いう問題点がある。

さらに、従来の装置では、１つのタンクから処理溶液
が漏れると他のタンクを汚染するという問題がある。

課題を解決するための手段 本発明では、処理タンクを内部に写真材料の通路を有
しかつ少なくとも該通路に処理溶液を再循環させるため
のポンプを備えたポンプ内蔵型のユニットとして、水タ
ンクの中に一体に取出せるユニットとして取り付ける構
成として、上述の問題を解決した。

尚、本発明では、複数の別個のポンプをユニットと一
体に取り付け、そのポンプの各々が異なる機能を果たす
ようにすることが有利である。各ポンプは、ユニットか
ら取り外し可能なポンプ装置の一部を形成することが出
来る。

発明の効果 この構成により、上述のような可撓性の管による接続
が不要となり、各処理段をモジュラー型式とし、又、必
要に応じて装置の迅速な交換が可能となる。また、処理
タンクから漏れることのある処理溶液は水タンクに収容
され他の処理タンクを汚染することがない。

実施例 第１図において、処理溶液を収容しそこを通して写真
材料が送られてその処理がなされるスペースが小さい容
積を有する、小容積型の処理モジュール即ちユニットを
形成する処理タンク10が水タンク12内に取外し可能に取
り付けられる。該タンク10は、２つの外壁部材14,16
と、中央部分18とを備えている。例えば、印画紙のよう
な処理すべき写真材料が箇所20からタンク10に入り、外
壁部材14,16と中央部分18との間に保持された処理溶液2
2を通って進み、箇所24にてタンク10から出る。案内ロ
ーラ対26,28及び30,32が、図示するように箇所20,24に
それぞれ配置されている。処理溶液22は、管34を介して
タンク10に供給され、及び管36を介してタンク10から排
出される。

本発明によれば、ポンプ38,40,42は、タンク10内に内
蔵される。これらポンプ38,40,42は、図示するように、
中央部分18内に取り付けられる。この図示の例では、排
出ポンプ38、補給ポンプ40及び循環ポンプ42という３つ
のポンプが使用される。使用するポンプの数は、タンク
10の構成に従って、より多くし又はより少なくすること
が可能である。

排出ポンプ38は、処理溶液22を管36を介してタンク10
外に排出し、補給ポンプ40は、溶液22を管34を介して供
給する。循環ポンプ42は、処理溶液の撹拌及び混合を行
い、材料の均一な処理を確実にする。

１つのタンク10のみ示してあるが、ミニラボ用処理装
置は、プロセスの各段階毎に１つずつ、一連のこれらタ
ンクを備えることも出来る。

ポンプをタンク10と一体にすることにより、次のよう
な利点が得られる。

１）外部ポンプの取り付け、及び外部管の接続を不要に
するポンプ内蔵型ユニットが得られる。

２）各タンク10は、既存の処理装置に後から完全に取り
付けることの出来る型式として提供することが出来る。

３）タンク10から漏洩が生じた場合、その漏洩は、水タ
ンク12内に保持し、余分な溶液がその他のラック機構を
汚染することがない。即ち、容易に排出することが出来
る。

４）使用する処理溶液の容積を最小に維持することが出
来、このことは、不安定な処理溶液を使用する装置に特
に適したことである。

５）処理溶液の供給量を制御し、この構成は、溶液の成
分が許容できない程度に劣化することを防止する。この
ことは、成分中の選択的な補給を行うときに特に有効に
行われる。

ポンプは、タンク10から単一のポンプ装置として取り
外し得るように配置することが望ましい。

写真処理装置には、写真処理材料を処理タンク10を通
じて搬送する搬送手段が設けられている。この搬送手段
は、上述のローラ26,28,30,32のいずれかを駆動するよ
うにしたものでもよく、またタンク内に図示されている
ローラ44,46を駆動するようにしたものでもよい。本発
明においては、この搬送手段をポンプの駆動のために共
用してもよい。この場合、ポンプを作動させるための別
個のモータは不要である。

図示した実施例は、不安定な化学薬剤を取り扱う小容
積型のタンクに特有のものであるが、その原理は、既存
の従来の全ての写真処理装置、又は処理のためにタンク
を使用するあらゆる同様のプロセスに適用することが可
能である。

【図面の簡単な説明】

図１は、ユニットを形成する処理タンクを備えた本発明
の１つの実施例である写真処理装置の構成説明図であ
る。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】処理すべき写真材料の通路を内部に形成し
   ている少なくとも１つの処理タンク（10）と、 前記処理タンク（10）を囲繞する水を収容する水タンク
   （12）と、 前記写真材料を処理タンク（10）を通じて搬送する搬送
   手段と、を備える、写真材料を処理する写真処理装置に
   して、 前記処理タンク（10）が、少なくとも前記通路に処理溶
   液を再循環させるためのポンプ（42）を有しかつ前記水
   タンク（12）から一体に取出せるポンプ内蔵型のユニッ
   トを形成していることを特徴とする写真処理装置。
2. 【請求項２】請求の範囲第１項に記載の写真処理装置に
   して、さらに処理溶液のための排出用のポンプ（38）と
   補給用のポンプ（40）の少なくとも一方が、前記再循環
   用のポンプ（42）の他に前記処理タンクに設けられてい
   ることを特徴とする装置。
3. 【請求項３】請求の範囲第２項に記載の写真処理装置に
   して、前記処理タンクに設けられたポンプ（38,40,42）
   の各々が該タンクから取り外し可能である単一のポンプ
   装置の一部を形成することを特徴とする装置。
4. 【請求項４】請求の範囲第１項に記載の写真処理装置に
   して、前記ポンプ（42）が前記搬送手段により駆動され
   ることを特徴とする装置。
5. 【請求項５】請求の範囲第２項又は第３項に記載の写真
   処理装置にして、前記ポンプ（38,40,42）の各々が前記
   搬送手段により駆動されることを特徴とする装置。