JPH08165888A - 中折れ型トンネル掘削機の方向制御方法 - Google Patents

中折れ型トンネル掘削機の方向制御方法

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JPH08165888A
JPH08165888A JP30901494A JP30901494A JPH08165888A JP H08165888 A JPH08165888 A JP H08165888A JP 30901494 A JP30901494 A JP 30901494A JP 30901494 A JP30901494 A JP 30901494A JP H08165888 A JPH08165888 A JP H08165888A
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jack
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thrust
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茂 西岳
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淳一 田中
Kunio Takeda
邦夫 武田
Kosaburo Tsuchiya
幸三郎 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 急曲線施工をなめらかで且つ精度よく方向制
御する。 【構成】 シールド機本体は前胴部2と後胴部3とに分
割されており、後胴部3に備えた推進ジャッキの推力に
より推進し、前胴部2と後胴部3との間に斜めのトラス
状に組んだ複数の方向制御ジャッキのストロークを制御
することにより、前胴部2の向きが制御される。そして
前胴部2から計画線K上の目標点Tに向いなめらかな仮
想線Iを求め、この仮想線Iに垂直な複数の目標姿勢A
Qを求める。推進中は前胴部2の先端面APが目標姿勢
AQに一致するように方向制御ジャッキのストロークを
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中折れ型トンネル掘削機
(シールド掘削機)の方向制御方法に関し、中折れ部に
設けた方向制御ジャッキを掘進中に連続的に制御し、更
に後胴部の推進ジャッキを力点制御することにより、急
曲線施工をなめらかで且つ精度よく方向制御できるよう
に工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】図18〜図20を用いて、従来の中折れ
型シールド掘削機の概略構成と方向制御方法を説明す
る。
【0003】図18において、シールド機本体1の前胴
部2には、カッタヘッド4が取り付けられており、上記
カッタヘッド4で地盤を掘削する。更に急曲率を掘削す
る場合、余掘りをするためにコピーカッタ5がカッタヘ
ッド4の中に設けられている。前胴部2のエンドプレー
ト8と後胴部3のボトムプレート7との間には方向制御
ジャッキ100が取り付けられている。上記方向制御ジ
ャッキ100のストロークを操作することにより、前胴
部2と後胴部3との角度を制御することができる。
【0004】ジャッキ配置の上・下部にはローリングス
トッパ101が取り付けられている。これは、前胴部2
から後胴部3に伝わる回転トルクを支持するためのもの
である。従って、通常の中折れ型シールド機の中折れ角
操作は水平面で行われる。前胴部2と後胴部3は球面ブ
ッシュ9でシールされている。後胴部3には掘進ジャッ
キ102が取り付けられており、上記掘進ジャッキ10
2でセグメント11を押しながら、シールド機本体1を
掘進させる。
【0005】図19は図18のA−A視図であり、円筒
状に配置された推進ジャッキ102と方向制御ジャッキ
100及びローリングストッパ101を示している。な
お、図19では方向制御ジャッキ100に斜線をほどこ
して示している。
【0006】図20はシールド機の掘進状況から各ジャ
ッキの操作までの概略フローを示したものである。ま
ず、「掘進状況の把握」において、施工計画線に対する
シールド機のずれの確認を行う。ここでは、計画線に対
するシールド機の偏位,偏角を算出し、その値の大小を
評価するものである。次に、掘進中の計画線が直線か曲
線かも考慮に入れて前述のずれに対してシールド機の修
正方向を設定する。そして、シールド機を直進させるか
曲線掘進させるかを判断し次の操作を行う。なお、推進
ジャッキ102はON/OFFパターン選択で操作する
ものであり、推進ジャッキ102の全推力の作用点(力
点)が所定の位置となるようにパターン選択される。な
おON/OFFパターン選択で操作すると、推進ジャッ
キ102のうち選択したものの推力は全推力となり、選
択しなかったものの推力は零となる。
【0007】ここで力点について更に説明しておく。実
際の推力は各推進ジャッキ102から得られるが、この
ときの掘進状況は各推進ジャッキ102の推力パターン
に応じて変化していく。作用点(力点)とは、全ての推
進ジャッキ102の全推力が、シールド機本体の後端面
の一点に集中したと仮定したときの点である。したがっ
てある掘進状況を得る各推進ジャッキ102の推力パタ
ーンは、全推力が作用すると仮定した力点が、シールド
機本体後端面のどの位置にくるかということに対応させ
ることができる。例えば直進の場合には、各推進ジャッ
キ102の推力は等しくなり、この状態は、力点が中心
位置に位置することに対応する。また右側の推進ジャッ
キ102の推力が強くなり左側の推進ジャッキ102の
推力が弱くなった場合には、力点が中心位置から右にず
れたことに対応する。
【0008】直進の場合、方向制御ジャッキ100は中
間位置でロックされる。曲線掘進の場合、曲線外側の方
向制御ジャッキ100は「伸び」操作され、曲線内側の
方向制御ジャッキは「縮み」操作される。そして、所定
の中折れ角が得られたら、方向制御ジャッキ100はロ
ックされる。
【0009】上述の推進ジャッキ102、方向制御ジャ
ッキ100の操作は手動だけでなく、自動で行うシステ
ムも開発されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図18〜図20に示す
従来技術では、ローリングストッパ101と方向制御ジ
ャッキ100及び推進ジャッキ102を装着して、シー
ルド機の方向制御を行っていた。このため、次に示す課
題があった。
【0011】所定の中折れ角が得られると、方向制御ジ
ャッキ100をロックするため、掘進中連続的に中折れ
角制御を行うことが困難である。また球面ブッシュ9の
シールの性能より、中折れ角制御は球面の回転中心を常
に一定にするよう方向制御ジャッキ100を操作する必
要があるが、手動操作の場合、上記の操作が困難であ
る。
【0012】ローリングストッパ101で前胴部2から
後胴部3へのトルクを支持しているため、中折れ角制御
は水平方向のみであり、上下方向への中折れ角制御が困
難である。
【0013】推進ジャッキ102、方向制御ジャッキ1
00及びローリングストッパ101という機能の異なっ
たジャッキを多く使用しているので、推進機能が複雑に
なる。
【0014】後胴部3の推進ジャッキ102はON/O
FF選択方式であるため、目標となる全推進ジャッキの
作用点(目標力点)に精度よくON/OFFパターン選
択することが困難であるばかりか、上記選択方式の場
合、セグメントに断続的で過大な力が加わるため、目開
きや応力集中などセグメントに悪影響を与えることが多
かった。
【0015】本発明は、上記従来技術に鑑み、ローリン
グストッパを不要とし、方向制御ジャッキの制御で中折
れ角を上下左右自在に操作でき、さらに推進ジャッキを
全追従型として上記ジャッキの推力を目標力点に応じて
連続的に制御することにより、急曲線施工を精度よく、
連続的に行うことができ、しかもセグメントに加わる過
大な力も制限できる中折れ型シールド掘削機の方向制御
方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機能を有す
る前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複数本の伸
縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴部との間
には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御ジャッキ
が枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に設置され
たトンネル掘削機の方向制御方法において、トンネル掘
削機の方向を修正すべく曲がりつつ掘進する場合、掘進
中に前胴部の先端面が、トンネル掘削機の軌道を修正す
る方向に設定した垂直面である目標姿勢に向くよう、上
記方向制御ジャッキのストロークを制御することを特徴
とする。
【0017】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の掘進中における上記前胴部の位置
・姿勢と計画線上に設けた目標点より、上記前胴部の掘
進中の垂直面である目標姿勢を設定し、掘進中に上記前
胴部の先端面が上記目標姿勢に向くよう、上記方向制御
ジャッキのストロークを制御することを特徴とする。
【0018】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、掘進開始時のトンネル掘削機の前胴部の位置・姿勢
から掘進終了時の目標位置・姿勢までを、前胴部と後胴
部の最大屈曲角度から求まる曲率半径を最小値とする円
弧と直線でなす仮想線で滑らかに結び、上記仮想線に設
けた複数個の垂直な面を掘進中のトンネル掘削機の前胴
部の目標姿勢とし、掘進中に上記前胴部の先端面が上記
目標姿勢に向くよう、上記方向制御ジャッキを制御する
ことを特徴とする。
【0019】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャ
ッキは、推進ジャッキの全推力が上記後胴部の端面の一
点に作用したと仮定した力点位置が、設定した目標力点
位置に一致するように、ジャッキ推力の制御が行なわれ
ることを特徴とする。
【0020】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャ
ッキの目標力点位置が常に推進ジャッキのピッチサーク
ルの中心点に位置するように、推進ジャッキのジャッキ
推力を制御することを特徴とする。
【0021】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャ
ッキの目標力点位置を、シールド掘削機の前胴部と後胴
部とで成す角度から求め、推進ジャッキの全推力が作用
すると仮定した力点位置が上記目標力点位置に一致する
よう上記推進ジャッキの推力を制御することを特徴とす
る。
【0022】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の後胴部先端の位置・姿勢或いは上
記後胴部をそのまま前胴部方向に伸ばして求めた仮想の
前胴部先端の位置・姿勢と計画線上に設けた目標点とか
らトンネル掘削機の目標制御角を設定し、上記目標制御
角に対する目標力点位置の関数より後胴部に設けられた
上記推進ジャッキの目標力点位置を設定し、推進ジャッ
キの全推力が作用すると仮定した力点位置が上記目標力
点位置に一致するよう上記推進ジャッキの推力を制御す
ることを特徴とする。
【0023】本発明はトンネル掘削機の掘削機本体が、
掘削機能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部
と、複数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部
と後胴部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方
向制御ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後
胴部に設置されたトンネル掘削機の方向制御方法におい
て、トンネル掘削機の後胴部に設けられた前記複数本の
推進ジャッキを近くのものどうしを組として4以上の複
数個のブロックに区分けし、同一のブロック内の推進ジ
ャッキには、そのロッド側に1つの圧力制御弁を設け、
目標力点が位置するブロックの推進ジャッキの推力を最
大とし、上記ブロックに対し点対称な位置にあるブロッ
クの推力は全ブロック中の最小値とし、更に残りのブロ
ックの推進ジャッキの推力を最大推力ブロックから最小
推力ブロックに向かって段階的に小さくなるように、各
ブロック毎に設けた前記圧力制御弁を調整して、推進ジ
ャッキの全推力が作用すると仮定した力点位置を上記目
標力点位置に一致させることを特徴とする。
【0024】
【作用】複数本の方向制御ジャッキは、前胴部と後胴部
との間で斜めのトラス状に組んでいるため、上記方向制
御ジャッキで前胴部から後胴部へのローリングトルクを
支持することができ、推進機構が簡単になる。
【0025】また、方向制御ジャッキを連続的にストロ
ーク制御することにより、中折れ角を上下左右自在に且
つ精度よく操作することができるため、精度の良い急曲
線施工を行うことができる。
【0026】後胴部に枢着された推進ジャッキは全追従
型であり、目標力点に応じて上記ジャッキ推力を連続的
に制御するため、推進ジャッキに対する操作が簡略化で
き、しかもセグメントに加わる過大な力も制限できるた
め、セグメントに悪影響を与えない。
【0027】また、方向制御ジャッキを連続的にストロ
ーク制御することにより、中折れ角を上下左右自在に且
つ精度よく操作することができるため、精度の良い急曲
線施工を行うことができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本発明
は、図1に示す中折れ型シールド掘削機に適用する。図
1に示すようにシールド機本体1の前胴部2には、カッ
タヘッド4が取り付けられており、上記カッタヘッド4
で地盤を掘削する。更に急曲率を掘削する場合、余掘り
をするためにコピーカッタ5がカッタヘッド4の中に設
けられている。前胴部2のエンドプレート8と後胴部3
のボトムプレート7との間には方向制御ジャッキ6が斜
めのトラス状に枢着されている。上記方向制御ジャッキ
6をストローク制御することにより、前胴部2と後胴部
3との角度を制御することができる。また、前胴部2と
後胴部3は球面ブッシュ9でシールされている。後胴部
3には推進ジャッキ10が取り付けられており、上記推
進ジャッキ10でセグメント11を押しながら、シール
ド機本体1を推進させる。
【0029】図2は図1のA−A視図であり、円周状に
配置された推進ジャッキ10と斜めのトラス状に配置さ
れた方向制御ジャッキ6を示している。図2では上記方
向制御ジャッキ6が6本の場合を示しており、そのため
番号を6−1〜6−6で表している。
【0030】図3はブロック化した推進ジャッキ10の
配置を示している。ここでは、推進ジャッキ10が18
本でブロックの数が8個の場合を示しており、図中推進
ジャッキ10の番号を10−1〜10−18で、ブロッ
クBの番号をB−1〜B−8で表している。
【0031】次に図4を基に、方向制御・管理システム
22、制御装置20及びシールドシーケンサ21による
方向制御ジャッキ6−1〜6−6と推進ジャッキ10−
1〜10−18の制御動作を説明する。シールドシーケ
ンサ21は、方向制御弁26の切り替え制御をするとと
もに、制御弁アンプ27−1〜27−6を介して流量制
御弁29−1〜29−6の操作量を調整し、制御弁アン
プ28−1〜28−8を介して圧力制御弁30−1〜3
0−8の作動圧を調整する。
【0032】シールドシーケンサ21と制御装置20と
の間、シーケンサ21と方向制御・管理システム22と
の間はデータが双方向に伝送される。方向制御・管理シ
ステム22はシールド機先端の施工計画線に対する偏
差,偏角の算出、自動方向制御、データ収集・記録、掘
進状況のモニタ等を主な機能としている。シールド機本
体1の位置検出には、ジャイロ,レベルゲージ,レーザ
トランシット等(図示せず)を用いるのが一般的であ
る。
【0033】制御装置20は、上記前胴部2の目標姿
勢、推進ジャッキ10の目標力点位置、ジャッキストロ
ーク、ポンプ圧力等を入力し、方向制御ジャッキ6−1
〜6−6に対する流量制御弁29−1〜29−6の操作
量や圧力制御弁30−1〜30−8の操作量を出力する
ものである。また、方向制御・管理システム22には、
モニタ23、キーボード24が接続されている。
【0034】なお、制御装置20や方向制御・管理シス
テム22の配置は地上、坑内いずれでも可能であること
は当然である。
【0035】方向制御弁26が(a)方向に作動し、さ
らに流量制御弁29−1を(b)方向に作動させると方
向制御ジャッキ6−1が伸びる方向に圧油が供給され
る。上記ジャッキ6−1のストロークはストローク計3
1−1で検出する。他の方向制御ジャッキ6−2〜6−
6に関しても同様である。また、方向制御弁26を
(a)方向に作動させると推進ジャッキ10−1〜10
−18が伸びるように圧油が供給される。このとき圧力
制御弁30−1〜30−8の動作圧力を操作することに
より推進ジャッキ10の推力を変える、メータアウト制
御が可能となる。メータアウト制御とは、推進ジャッキ
10の排出油圧を圧力制御弁30にて制御することによ
り、各推進ジャッキ10のジャッキ推力を制御すること
である。
【0036】すなわち (1)流量制御弁29−1〜29−6の操作量を調整す
ることにより、方向制御ジャッキ6−1〜6−6のスト
ロークを制御でき、上記ストロークはストローク計31
−1〜31−6で検出することができる。 (2)圧力制御弁30−1の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−18,10−1のジャッキ推
力を調整でき、 (3)圧力制御弁30−2の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−2,10−3のジャッキ推力
を調整でき、 (4)圧力制御弁30−3の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−4,10−5,10−6のジ
ャッキ推力を調整でき、 (5)圧力制御弁30−4の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−7,10−8のジャッキ推力
を調整でき、 (6)圧力制御弁30−5の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−9,10−10のジャッキ推
力を調整でき、 (7)圧力制御弁30−6の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−11,10−12のジャッキ
推力を調整でき、 (8)圧力制御弁30−7の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−13,10−14,10−1
5のジャッキ推力を調整でき、 (9)圧力制御弁30−8の作動圧力を調整することに
より、推進ジャッキ10−16,10−17のジャッキ
推力を調整できる。
【0037】<方向制御ジャッキの制御方法>次に図5
を用いて、掘進中の前胴部2の目標姿勢を設定する方法
の一例を示す。図5は計画線K上の目標点Tにおいて、
シールド機前胴部2の先端面が計画線Kに対して垂直と
なる姿勢を目標とするものであり、図5中(a)は掘進
中の前胴部2の先端面APが計画線Kから離れる方向に
向いている場合であり、(b)は近づこうとしている場
合である。
【0038】図5(a)の場合、2つの半径R1と半径
R2及び直線(図5(a)では直線は図示せず)を用い
て仮想線Iを求める。上記半径R1,R2は前胴部2と
後胴部3との最大中折れ角から得られる曲率半径を最小
値とする。次に上記半径R1と半径R2及び直線とで滑
らかに引いた仮想線Iに対し垂直な垂直面を複数個設定
する(図中破線で示す)。その1つを垂直面AQとして
いる。上記垂直面AQが掘進中の(現時点での)先端面
APの目標姿勢となる。上記目標姿勢は掘進中に刻々と
設定するので、掘進中の目標姿勢は複数回更新されるこ
とになる。
【0039】図5(b)は、前胴部2が計画線Kに近づ
こうとしているものであり、仮想線Iが直線と半径R3
の円弧との組み合わせで表される例を示している。掘進
中の目標姿勢の設定方法は前述と同様である。
【0040】次に、図6〜図8を用いて、前胴部2の目
標姿勢である垂直面AQに対する方向制御ジャッキ6−
1〜6−6の目標ストロークLtiを算出する方法につい
て説明する。
【0041】図6は方向制御ジャッキ6−1〜6−6の
目標ストロークLtiを算出するフローを示したものであ
り、図7は方向制御ジャッキ6−1〜6−6の長さと両
端部のプレートとの幾何学的関係を示した一般的なパラ
レルリンク機構の説明図であり、図8は、掘進中の前胴
部2前面の姿勢(先端面)APと目標姿勢(垂直面)A
Qとの相対差から方向制御ジャッキ6−1〜6−6のス
トロークを求めるまでの概念を示した説明図である。
【0042】なお、ここでは上述の方向制御ジャッキ6
−1〜6−6は一般的なパラレルリンクとして扱うこと
ができるため、後者の名称を主に使用して説明する。な
お図6に示す姿勢算出部50、変換部51、ストローク
算出部52、制御演算部53は、方向制御・管理システ
ム22に組み込まれている。ただし、上述の算出部5
0,変換部51,算出部52,演算部53は方向制御演
算過程における機能に関するものであり、制御装置20
に組み込むことも可能である。
【0043】図6のフローより、まず現在のカッタヘッ
ド4の姿勢算出部50で、パラレルリンク(方向制御ジ
ャッキ6−1〜6−6)の各ストロークより、ボトムプ
レート7の中心を原点Oとする座標系で現在のカッタヘ
ッド4の姿勢AP及びパラレルリンクの節点座標 OPi
を算出する。このように各ストロークから平面を算出す
る方法を順キネマティクスと呼んでいる。
【0044】次に次目標姿勢のリンク節点座標変換部5
1で、目標姿勢AQのパラレルリンク節点座標Qi を、
次式(1)に示す変換式(1)により、ボトムプレート
7の座標系に変換する。
【0045】
【数1】
【0046】ここに HQi は図7に示すように姿勢AQ
のプレートの中心を原点Hとする座標系のリンク節点座
標であり、 OQi はボトムプレート7の中心を原点Oと
する座標系に対する姿勢AQでのリンク節点座標であ
る。原点Hは図7に示すように姿勢AQのプレートに固
定された座標系(XH , YH ,ZH )の中心であり、原
点Oはボトムプレート7に固定された座標系(XO , Y
O , ZO ) の中心である。
【0047】次にパラレルリンクの各目標ストローク算
出部52では、相対的リンク長の算出部52−1で、現
在のカッタヘッド4の姿勢APにおけるリンク節点座標
OPi と目標姿勢AQの節点座標 OQi との相対リンク
長Li を次式(2)より算出する。このように、面の座
標系からストローク(長さ)を算出する方法を逆キネマ
ティクスと呼んでいる。 Li = OQi − OPi …(2)
【0048】目標ストローク算出部52−2では、上述
の相対長さLi とシリンダの最縮設定長とから目標とな
るストロークを算出する。即ち、リンク長の最小値をジ
ャッキの最縮設定長に合わせるために、次式(3)によ
りまず最小リンク長に対する偏差ΔLを求める。 ΔL=Lmin −min(Li) …(3) ここに、Lmin はシリンダの最縮設定長である。そし
て、(4)式を用いて目標ストロークLtiを算出する。 Lti=Li +ΔL …(4) (3),(4)式より目標ストロークの最小値は Lti=min(Li)+(Lmin −min(Li))=Lmin …(5) となり、シリンダの最縮設定長に等しくなる。
【0049】相対リンク長の算出部52−1と目標スト
ローク算出部52−2を概念的に示したものが図8であ
る。
【0050】現在のカッタヘッド4の姿勢APと目標姿
勢AQとの相対関係は図8中の(a)のように表され
る。(a)を横から見たA−A視図が(b)である。
(b)ではさらに、相対関係:AQ−APを表した図を
示している。(c)は(b)でのAQ−AP平面の角度
を変えずに全体を上昇させ、一番短いリンクがジャッキ
の最縮設定長に等しくなるような状態を表している。
【0051】目標ストロークLtiが求まれば、上記値を
基にストローク制御演算部53で方向制御ジャッキ6が
ストローク制御される。上記制御方法はPID制御等の
一般的な方法で可能であり、前述したパラレルリンクも
一般的な方法で展開することができる。
【0052】<推進ジャッキの制御方法>次に図9〜図
17を用いて、後胴部3の推進ジャッキ10の制御方法
を説明する。図9は、後胴部3をそのまま前胴部2の方
向に伸ばして求めた仮想の前胴部2′を適用した場合の
例である。上記仮想前胴部2′の形状は実際の前胴部2
と同じにしておく。また、図9は水平方向(X方向)に
関するものであるが、鉛直方向(Y方向)に関しても同
様な方法で行うことができる。
【0053】仮想前胴部2′の先端Sの位置・姿勢と計
画線K上に設けた目標点T′とから後胴部3の目標制御
角θx1を設定する。上記目標点T′は前述した図5の目
標点Tと一致させる必要はない。また、鉛直方向での目
標制御角をθY1とする。
【0054】上述のような仮想前胴部2′を用いること
により、前述の中折れ角制御と干渉することなく、独立
に推進ジャッキの制御を行うことができる。また、仮想
の前胴部2′を用いず、後胴部3の先端位置・姿勢で目
標制御角θX1,θY1を求める方法も容易に考えることが
できる。
【0055】方向制御・管理システム22には、図10
に示すように目標制御角θX と力点位置HX との関係を
示すデータがメモリされている。目標制御角θY と力点
位置HY との関係(図11)も同様にメモリされてい
る。
【0056】図12は後胴部3の後面を示しており、例
えば、目標制御角θX1,θY1であるとき、力点位置
X1,HY1で規定される点Qのことを、目標力点位置と
称している。仮にこの点Qに総推力を集中すると、シー
ルド機本体1が、目標制御角θX1,θY1で規定される方
向に旋回していく。
【0057】尚図10及び図11に示す特性は、実掘削
において実際のデータを取り込んで、学習制御により、
土質に合わせて徐々に補正していっている。
【0058】目標力点位置Qの算出には、前述のように
目標制御角θX ,θY から求める以外に、中折れ制御角
から図10及び図11のような関数を用いて、目標力点
位置を算出する方法が考えられる。これは、中折れ制御
と関連づけなから推進ジャッキ10を操作する場合に有
効な方法である。
【0059】方向制御・管理システム22で求めた目標
力点位置Qは、制御装置20に送られる。制御装置20
では、目標力点位置Qを満たすように、各ブロックBの
推進ジャッキ10のジャッキ推力を設定する。そのた
め、制御装置20には目標力点位置と供給圧力(ポンプ
圧力)のデータが最低必要となる。
【0060】上述の目標力点位置に対する推進ジャッキ
10の推力の制御は、図3に示したようにブロックBご
とに行う。また、推力制御の操作部は図4に示した圧力
制御弁30−1〜30−8であり、上記圧力制御弁30
−1〜30−8の設定圧をリアルタイムに制御すること
により、推進ジャッキ10の推力をきめ細かく制御する
ことができる。
【0061】また、各ブロックBのジャッキ推力の偏推
力は図13に示すように点対称となるように設定する。
このときのジャッキ推力をfj(i) ,i=1〜8とすると
式(6)のように表すことができる。図13中の記号±
A,±B,±C,±Dは偏推力±Δfa,±Δfb,±Δf
c,±Δfdの添え字に相当する。また、式(6)中のfm
id は平均推力である。なお式(6)の求め方は後述す
る。
【0062】
【数2】
【0063】上述のジャッキブロックの推力及び制御圧
力の演算方法は、本願出願人が先に出願した特願平5−
199355号に示した方法を用いることができる。次
に特願平5−199355号に示した演算方法を説明す
る。
【0064】図14は制御装置20に設定したジャッキ
推力の設定手段での処理の流れを示したものである。い
ま、図14中の条件設定部60において、圧力制御弁の
最大圧力設定値をP2max 、最小圧力設定値をP2min と
し、ジャッキの許容最大推力をfmax 、許容最小推力を
fmin(>0)とする。
【0065】通常fmax はセグメントに過大なジャッキ
推力を作用させないために設定され、fmin は最小のジ
ャッキ推力でセグメントを押すこと、換言すれば停止し
ているジャッキはないことを意味する。上記条件及びポ
ンプ圧力Pp を用いて、判定器61でジャッキの成し得
る最大推力fUと最小推力fLを判定する。上記判定器の内
容を具体的に示すと次のようになる。 判定器51の処理内容:条件設定値及びポンプ圧力Pp
より、圧力制御弁の取り得る圧力設定値P2a ,P2b は次
のようになる。
【0066】
【数3】
【0067】
【数4】
【0068】次に図14中の算出器62により、中間推
力fmid(=(fU+fL)/2)を算出する。上記fmid は
推力分布の中間の値であり、fmid に全ジャッキ本数Nt
を掛けるとジャッキの総推力となる。
【0069】次に図14中の算出器63で、目標力点位
置(HX ,HY )及び前述の中間推力fmid を用いて、
各ブロックBの偏推力Δf(i)を算出する。各ブロックの
ジャッキ推力の偏推力は図13に示すように点対称とな
るように設定する。このときのジャッキ推力をfj(i) ,
i=1〜8とすると前述した式(6)のように表すこと
ができる。図13中の記号±A,±B,±C,±Dは偏
推力±Δfa,±Δfb,±Δfc,±Δfdの添え字に相当す
る。
【0070】図15(a)はY軸まわりに関する偏推力
の大きさを示している。図に示すように偏推力Δfa,Δ
fbは、ブロックの作用点のX座標の大きさ(作用点の水
平距離)に比例するように設定する。偏推力Δfc,Δfd
はY軸まわりには寄与しない。
【0071】図15(b)はX軸まわりに関する偏推力
の大きさを示している。図に示すように偏推力Δfc,Δ
fdは、ブロックの作用点のY座標の大きさに比例するよ
うに設定する。偏推力Δfa,ΔfbはX軸まわりには寄与
しない。前者の比例定数をα1、後者の比例定数をα2
とすると偏推力ΔfaとΔfbとの関係、ΔfcとΔfdとの関
係は次のように表される。
【0072】
【数5】
【0073】ここに、定数α1,α2はジャッキブロッ
クの作用点座標の関数であり、掘削機の設計仕様より求
めることができる。また、偏推力Δfb,Δfdは次式で求
められる。
【0074】
【数6】
【0075】
【数7】
【0076】例えば、目標力点位置が図3において、Q
1であるとき、ジャッキブロックB−2のジャッキ推力
fj(2) が最大となり、ジャッキブロックB−2に対し点
対称なジャッキブロックB−6のジャッキ推力fj(6) が
最小となる。
【0077】図14中の判定器64では、設定最大推力
fUと式(6),式(11)で得られる推力の最大値(f
mid +max(Δf(i)) )との比較を行う。fU=fmid +ma
x(Δf(i)) なる関係は、目標力点位置に対して最大の偏
推力による推力分布であることを意味している。fU>f
mid +max(Δf(i)) とは、図16の推力分布の側面図に
示すように、例えば最大推力となるべきジャッキブロッ
クB−2の推力がfUより小さいことであり、図16中の
斜線部の推力でブレーキを掛けていることを意味する。
従って上述の判定の場合推力分布の最適化演算器65に
より推力分布を再計算する。
【0078】図14中の最適化演算器65では、まず算
出器66により、fU=max(fj(i))とするための新しい中
間推力faveを算出する。この場合、中間推力fmid で算
出していた推力分布を新しい中間推力faveで変換するこ
とになる。即ち、次の式が成り立つと仮定する。
【0079】
【数8】
【0080】
【数9】
【0081】図14中の算出器67では式(13)で得
られた、中間推力faveを用いて、新しい偏推力Δf'(i)
を算出する。偏推力Δf'(i)は式(10)中のfmid を
faveに代え、式(11)より求めることができる。
【0082】算出器68では上述の推力中間値fave及び
偏推力Δf'(i)より、各ブロックの推力fj(i) を算出す
る。上記推力は、その最大値が設定最大推力fUと等しく
なる最適な推力分布となる。このときの推力分布を図1
7に示す。図17と図16とはいずれも目標力点位置を
満たしているが、図17では推力全体が高くなり、現在
のポンプ圧力を最も有効に利用した推力分布であること
が分かる。
【0083】図14中の判定器64で、fU>fmid +ma
x(Δf(i)) ではないと判定された場合、算出器69によ
りfmid ,Δf(i)を用いて推力分布fj(i) を算出する。
ジャッキブロックの推力fj(i) を算出した後、算出器7
0で圧力制御弁の設定圧Pset(i)を算出する。その算出
式を次に示す。 Pset(i) =(Pp ・A1−fj(i))/A2, i=1〜ブロック数 … (14) ここに、A1,A2はジャッキのヘッド側、ロッド側の受圧
面積
【0084】上記演算方法を使用すると、目標力点が位
置するブロックのジャッキ推力を最大とし、このブロッ
クから、点対称なブロックに向かい、ジャッキ推力を段
階的に減じていくことができ、推力分布が安定したスム
ーズな旋回掘削ができる。更にジャッキ推力の最小/最
大の制約条件を満たし、且つ現在のポンプ圧を最も有効
に利用した最適な推力の制御を行うことができる。ま
た、ジャッキ推力の設定を目標力点位置を満たすように
連続的(微小間隔)に行うことにより、精度のよい掘削
が行える。
【0085】前述した方向制御ジャッキ6−1〜6−6
及び推進ジャッキ10−1,10−18が自在に制御で
きるトンネル掘削機の場合、力点位置は原点に維持し、
方向制御ジャッキ6−1〜6−6のみの連続的な制御で
トンネル掘削機を方向修正するという方向制御の基本的
考え方に容易に対応可能である。上記の場合、第14図
中の目標力点位置(Hx,Hy)を原点(0,0)に設定
することになる。さらに、上記基本的方法で方向修正で
きない掘進状況が発生した場合、目標力点位置(Hx
y)を原点より少しずらして、トンネル掘削機を旋回
し易く制御するという方法も本発明による方向制御ジャ
ッキ及び力点制御で容易に実現可能である。
【0086】以上のように、本発明の実施例によれば、
複数本の方向制御ジャッキ6を前胴部2と後胴部3との
間で斜めのトラス状に組んでいるため、上記ジャッキ6
でローリングトルクを支持しつつ、中折れ角を上下左右
自在に且つ精度よく操作することができるため、精度の
良い急曲線施工を行うことができる。また、後胴部3に
枢着された推進ジャッキ10は目標力点位置に応じて推
力が連続的に制御されるため、推進ジャッキ10に対す
る制御(操作)が簡略化でき、しかもセグメント11に
加わる過大な力も制限できるため、セグメント11に悪
影響を与えない推進制御を行うことができる。
【0087】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明したよ
うに本発明によれば、複数本の方向制御ジャッキを前胴
部と後胴部との間で斜めのトラス状に組んでいるため、
上記方向制御ジャッキでローリングトルクを支持しつ
つ、中折れ角を上下左右自在に且つ精度よく操作するこ
とができ、精度の良い急曲線施工を行うことができる。
【0088】また後胴部に枢着された推進ジャッキは目
標力点位置に応じて推力が連続的に制御されるため、推
進ジャッキに対する制御(操作)が簡略化でき、しかも
セグメントに加わる過大な力も制限できるため、セグメ
ントに悪影響を与えない推進制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中折れ型シールド掘削機の構成を示す構成図で
ある。
【図2】方向制御、推進ジャッキの配置を示す図1のA
−A視図である。
【図3】推進ジャッキの配置を示す配置図である。
【図4】制御系及び油圧系を示す構成図である。
【図5】掘進中の前胴部の目標姿勢を設定する一例を示
した説明図である。
【図6】方向制御ジャッキの目標ストロークを算出する
フローを示した説明図である。
【図7】方向制御ジャッキの長さと両端部のプレートと
の幾何学的関係を説明するための一般的なパラレルリン
ク機構の説明図である。
【図8】現在の前胴部前面の姿勢と目標姿勢との相対差
から方向制御ジャッキのストロークを求めるまでの概念
を示した説明図である。
【図9】仮想前胴部の位置・姿勢から目標制御角を求め
る方法を示す説明図である。
【図10】目標制御角と力点位置との関係を示す特性図
である。
【図11】目標制御角と力点位置との関係を示す特性図
である。
【図12】力点位置を示す説明図である。
【図13】各ブロックのジャッキの偏推力を示す説明図
である。
【図14】各ブロックのジャッキ推力を設定する処理の
流れを示す説明図である。
【図15】Y軸回り、X軸回りの偏推力を示す説明図で
ある。
【図16】図14中の最適化演算を行う前の推力分布を
示す説明図である。
【図17】図14中の最適化演算を行った後の推力分布
を示す説明図である。
【図18】従来の中折れ型シールド掘削機の構成を示す
構成図である。
【図19】従来の方向制御、推進ジャッキの配置を示す
図13のA−A視図である。
【図20】従来の中折れ型シールド掘削機の操作方法を
示すフロー図である。
【符号の説明】
1 シールド機本体 2 前胴部 3 後胴部 4 カッタヘッド 5 コピーカッタ 6−1〜6−6 方向制御ジャッキ 7 ボトムプレート 8 エンドプレート 9 球面ブッシュ 10−1〜10−18 推進ジャッキ 11 セグメント 20 制御装置 21 シールドシーケンサ 22 方向制御・管理システム 23 モニタ 24 キーボード 25 油圧ポンプ 26 方向制御弁 27−1〜27−6 制御弁アンプ 28−1〜28−8 制御弁アンプ 29−1〜29−6 流量制御弁 30−1〜30−8 圧力制御弁 31−1〜31−6 ストローク計 50 姿勢算出部 51 リンク節点座標変換部 52 目標ストローク算出部 53 ストローク制御演算部 60 条件設定部 61 判定器 62 算出器 63 算出器 64 判定器 65 最適化演算部 66 算出器 67 算出器 68 算出器 69 算出器 70 算出器 100 方向制御ジャッキ 101 ローリングストッパ 102 推進ジャッキ AP 先端面(前面の姿勢) AQ 垂直面(目標姿勢) K 計画線 I 仮想線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 淳一 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 武田 邦夫 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 土屋 幸三郎 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の方向を修正すべく曲がりつつ掘進する
    場合、掘進中に前胴部の先端面が、トンネル掘削機の軌
    道を修正する方向に設定した垂直面である目標姿勢に向
    くよう、上記方向制御ジャッキのストロークを制御する
    ことを特徴とする中折れ型トンネル掘削機の方向制御方
    法。
  2. 【請求項2】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の掘進中における上記前胴部の位置・姿
    勢と計画線上に設けた目標点より、上記前胴部の掘進中
    の垂直面である目標姿勢を設定し、掘進中に上記前胴部
    の先端面が上記目標姿勢に向くよう、上記方向制御ジャ
    ッキのストロークを制御することを特徴とする中折れ型
    トンネル掘削機の方向制御方法。
  3. 【請求項3】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 掘進開始時のトンネル掘削機の前胴部の位置・姿勢から
    掘進終了時の目標位置・姿勢までを、前胴部と後胴部の
    最大屈曲角度から求まる曲率半径を最小値とする円弧と
    直線でなす仮想線で滑らかに結び、上記仮想線に設けた
    複数個の垂直な面を掘進中のトンネル掘削機の前胴部の
    目標姿勢とし、掘進中に上記前胴部の先端面が上記目標
    姿勢に向くよう、上記方向制御ジャッキを制御すること
    を特徴とするトンネル掘削機の方向制御方法。
  4. 【請求項4】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャッキ
    は、推進ジャッキの全推力が上記後胴部の端面の一点に
    作用したと仮定した力点位置が、設定した目標力点位置
    に一致するように、ジャッキ推力の制御が行なわれるこ
    とを特徴とするトンネル掘削機の方向制御方法。
  5. 【請求項5】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャッキ
    の目標力点位置が常に推進ジャッキのピッチサークルの
    中心点に位置するように、推進ジャッキのジャッキ推力
    を制御することを特徴とする請求項4のトンネル掘削機
    の方向制御方法。
  6. 【請求項6】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の後胴部に設けられた上記推進ジャッキ
    の目標力点位置を、シールド掘削機の前胴部と後胴部と
    で成す角度から求め、推進ジャッキの全推力が作用する
    と仮定した力点位置が上記目標力点位置に一致するよう
    上記推進ジャッキの推力を制御することを特徴とする請
    求項4のトンネル掘削機の方向制御方法。
  7. 【請求項7】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の後胴部先端の位置・姿勢或いは上記後
    胴部をそのまま前胴部方向に伸ばして求めた仮想の前胴
    部先端の位置・姿勢と計画線上に設けた目標点とからト
    ンネル掘削機の目標制御角を設定し、上記目標制御角に
    対する目標力点位置の関数より後胴部に設けられた上記
    推進ジャッキの目標力点位置を設定し、推進ジャッキの
    全推力が作用すると仮定した力点位置が上記目標力点位
    置に一致するよう上記推進ジャッキの推力を制御するこ
    とを特徴とする請求項4のトンネル掘削機の方向制御方
    法。
  8. 【請求項8】 トンネル掘削機の掘削機本体が、掘削機
    能を有する前胴部と、掘削反力を支持する後胴部と、複
    数本の伸縮可能なジャッキとを有し、上記前胴部と後胴
    部との間には斜めのトラス状に組んだ複数本の方向制御
    ジャッキが枢着され、複数本の推進ジャッキは後胴部に
    設置されたトンネル掘削機の方向制御方法において、 トンネル掘削機の後胴部に設けられた前記複数本の推進
    ジャッキを近くのものどうしを組として4以上の複数個
    のブロックに区分けし、同一のブロック内の推進ジャッ
    キには、そのロッド側に1つの圧力制御弁を設け、目標
    力点が位置するブロックの推進ジャッキの推力を最大と
    し、上記ブロックに対し点対称な位置にあるブロックの
    推力は全ブロック中の最小値とし、更に残りのブロック
    の推進ジャッキの推力を最大推力ブロックから最小推力
    ブロックに向かって段階的に小さくなるように、各ブロ
    ック毎に設けた前記圧力制御弁を調整して、推進ジャッ
    キの全推力が作用すると仮定した力点位置を上記目標力
    点位置に一致させることを特徴とする請求項4のトンネ
    ル掘削機の方向制御方法。
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