JPH08165562A - 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置 - Google Patents

安定条件下でのMg蒸発方法及び装置

Info

Publication number
JPH08165562A
JPH08165562A JP33204194A JP33204194A JPH08165562A JP H08165562 A JPH08165562 A JP H08165562A JP 33204194 A JP33204194 A JP 33204194A JP 33204194 A JP33204194 A JP 33204194A JP H08165562 A JPH08165562 A JP H08165562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vapor
inert gas
evaporation
evaporation tank
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33204194A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Fukui
康 福居
Tadaaki Miono
忠昭 三尾野
Masanori Matsuno
雅典 松野
Minoru Saito
実 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP33204194A priority Critical patent/JPH08165562A/ja
Publication of JPH08165562A publication Critical patent/JPH08165562A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した条件下でMg蒸気を発生させ、蒸着
めっきに使用する。 【構成】 真空槽内4に配置された蒸発槽5に不活性ガ
ス導入管9から不活性ガスを送り込み、蒸発槽5から蒸
発するMg蒸気の蒸気密度を低下させる。不活性ガスに
は、Mgに対して不活性なAr,He及びH2 の1種又
は2種以上が使用される。蒸発槽5への導入に先立っ
て、蒸発槽5の温度以上に不活性ガスを加熱することが
好ましい。 【効果】 困難な制御を伴うシャッター8を絞り込んで
Mg蒸気の流量を制御する必要がないので、安定した条
件下でMg蒸気が蒸発槽5からフード7に送り出され、
一定した付着量でMg蒸着めっきを施すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定した条件下でMg
を蒸発させ真空蒸着に消費するMgの蒸発方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】Zn−Mg等のMg含有めっき鋼板は、
従来の表面処理鋼板と比較して非常に優れた耐食性を示
すことから、過酷な腐食雰囲気に曝される構造材等とし
て今後の用途展開が期待されている。めっき層に取り込
まれるMgは、蒸発槽で発生させたMg蒸気をめっき原
板の表面に送り込んで蒸着させている。真空中で液相が
存在するZn等の金属を蒸発させる場合、たとえば図1
に示す設備構成をもつ装置が使用される[日新技報第5
6号(1987)第41頁]。この装置では、被蒸発金
属源を溶解炉1で溶解し、融液2を用意する。融液2
は、シュノーケル3を経て、真空槽4内に配置されてい
る蒸発槽5に送り込まれる。融液2は、蒸発槽5内でヒ
ータ6により加熱され蒸気となる。金属蒸気は、フード
6に案内されて鋼板等の被蒸着物に到達し、被蒸着物の
表面に蒸着される。このとき、金属蒸気の流量は、蒸発
槽5の出側に設けられているシャッター8の開度を調節
することにより制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この装置でMgを蒸発
させようとすると、安定した蒸発が行われない。すなわ
ち、Mgは、通常の金属と異なり、真空雰囲気中では昇
華性を呈し、高圧雰囲気下では液相になる。また、蒸気
圧が高いことから、蒸発槽5内の雰囲気圧が高くなり、
シャッター8の部分を通過する蒸気量が多くなる。その
ため、少量のMgを蒸着させようとすると、蒸発槽5の
開口部面積を小さく、換言すればシャッター8を絞り込
む必要がある。たとえば、Zn−Mg合金めっき鋼板を
製造する場合、耐食性が非常に優れていることから極く
少量の付着量で良く、また合金めっき層中のMg濃度も
数%程度で十分である。そのため、シャッター開度を特
に小さく設定する必要があり、ときには1mm以下のシ
ャッター開度に設定される。
【0004】シャッター開度を小さくするとシャッター
部にMg蒸気が集中するため、シャッター8を高温に加
熱しMgの付着防止を図ることが余儀なくされる。しか
し、高温加熱は、シャッター8を変形させる原因とな
る。その結果、シャッター8の開度を小さく制御するこ
とは難しく、ときとして制御不能になることもある。ま
た、Zn−Mg合金めっき鋼板は、その用途に応じてM
g含有量を広範囲に変える場合がある。このようなめっ
き鋼板を単一ラインで製造しようとすると、大量蒸発能
力を持つ装置で少量のMgを蒸発させる必要に迫られ
る。このような場合、特にシャッター開度の制御が困難
になり、所定の付着量が得られない。その結果、実用的
な蒸着が行われず、品質が一定したZn−Mg合金めっ
き鋼板が製造できなくなる。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、蒸発槽内に導入さ
れる不活性ガスによってMgの蒸気密度を低下させるこ
とにより、Mgの蒸発を安定化させると共に、蒸着に必
要な量のMg蒸気を蒸発槽から送り出すことを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のMg蒸発方法
は、その目的を達成するため、真空槽内に配置された蒸
発槽に不活性ガスを送り込み、導入した不活性ガスによ
り蒸発槽から蒸発するMg蒸気の蒸気密度を下げること
を特徴とする。不活性ガスとしては、Mgに対して不活
性なAr,He及びH2 の1種又は2種以上が使用され
る。不活性ガスは、蒸発槽への導入に先立って、蒸発槽
の温度以上に加熱されることが好ましい。また、本発明
のMg蒸発装置は、真空槽の内部に配置された蒸発槽
と、該蒸発槽に一端が開口し、他端が不活性ガス供給源
に接続された不活性ガス導入管と、前記蒸発槽の出側に
設けられたシャッターと、該シャッターの開口部を経て
Mg蒸気を被蒸着物の表面まで案内するフードとを備え
ている。また、蒸発槽に導入される不活性ガスを高温に
加熱するため、不活性ガス供給源及び/又は不活性ガス
導入管にヒータを取り付けることが好ましい。本発明に
従ったMg蒸発装置は、たとえば図2に示すように、蒸
発槽5に開口した不活性ガス導入管9を備えている。不
活性ガス導入管9は、不活性ガス供給源に接続されてお
り、Mgに対して不活性なAr,He,H2 等の不活性
ガスが蒸発槽5に送り込まれる。
【0006】
【作用】蒸発槽5に不活性ガスを導入することにより、
Mg蒸気の蒸気密度が相対的に低下する。その分だけ多
量のガスを蒸発槽5から送り出しても、蒸着に消費され
るMg蒸気を少なくすることができる。したがって、シ
ャッター8の開度を大きくすることが可能になり、従来
のようにシャッター開度を小さくしてMg蒸気の流量を
調整するときの問題が解消される。すなわち、蒸発槽5
に送り込まれた不活性ガスは、蒸発槽5からフード7に
送り出される蒸気の増量剤として働き、蒸着に必要なM
g蒸気の量的制御を容易にする。
【0007】このような不活性ガスの作用を効果的にす
るためには、蒸発槽5から送り出されるMg蒸気が2〜
100倍に希釈されるような流量で不活性ガスを蒸発槽
5に送り込むことが好ましい。希釈度が2倍に達しない
と、不活性ガスの作用が十分に発揮されず、難度の高い
シャッター開度の制御が必要になる。逆に、100倍を
超える希釈度では、相対的に送り出されるMg蒸気の絶
対量が減少し、蒸着効率が低下する。また、不活性ガス
の流量を調整することによって、蒸発槽5の雰囲気圧を
変動させ、蒸発槽5からフード7に送り出されるMg蒸
気の流量を制御することも可能である。この場合、シャ
ッター8の機能を停止させ、或いはごく大まかな開度調
整だけでも、Mg蒸気の流量が制御される。蒸発槽5に
送り込まれる不活性ガスを予め加熱しておくとき、蒸発
槽5の温度低下がないので、温度低下に起因した蒸発量
の変動が防止される。また、溶融Mg2の蒸発に必要な
熱エネルギーも少なくなり、ヒータ6の出力を節減でき
る。特に、蒸発槽5の温度以上に不活性ガスを加熱して
おくと、ヒータ6の能力を下げることができ、小型のヒ
ータが使用可能になる。また、蒸発槽5自体もコンパク
トに設計できる。
【0008】
【実施例】図2に示した装置を使用してMg蒸気を発生
させ、一定速度で連続走行する鋼板にMgを蒸着した。
蒸発槽5に送り込まれる不活性ガスとしてArを使用
し、片面当り0.2g/m2 のMg付着量を目標とし、
蒸発槽5からフード7に送り出されるMg蒸気の流量を
シャッター8の開度によって制御した。なお、蒸発槽に
送り込まれるArガスは、不活性ガス導入管9に組み込
んだヒータ(図示せず)によって、蒸発槽5の温度70
0℃よりも高い730℃に加熱した。蒸発槽に送り込ま
れるArガスの流量を0.05Nm3 /分に設定したと
き、Mg蒸着量は、図3に本発明例として示すように、
蒸着を継続された期間30分間でほぼ一定した値を示し
た。このときの変動幅が±10%の範囲にあり、得られ
たMg蒸着めっき鋼板は極めて品質が安定化していた。
これに対し、不活性ガスを導入することなく、他は同じ
条件下でMgを蒸着したところ、Mg蒸着量は100%
を超える大きな変動幅であった。このことから、不活性
ガスを導入しない場合には、実質的にMgの蒸着が不可
能な状態であったといえる。
【0009】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、Mg蒸発槽に不活性ガスを導入することにより、M
g蒸発槽から蒸発したMg蒸気の蒸気密度を低下させ、
シャッター開度を大きく設定した場合でも少量のMg蒸
気を被蒸着物に送り出せるようにしている。そのため、
困難な制御を伴うシャッター開度を絞り込んだ状態で操
業することがなくなり、安定条件下で一定量のMg蒸気
を送り出すことが可能になり、品質安定性に優れたMg
蒸着めっき鋼板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蒸着めっきに使用される従来の金属蒸発装置
【図2】 本発明に従ったMg蒸発装置
【図3】 不活性ガスの導入がMg蒸着の安定化に有効
であることを説明したグラフ
【符号の説明】
1:溶解炉 2:融液(溶融Mg) 3:シュノー
ケル 4:真空槽 5:蒸発槽 6:ヒータ 7:フード 8:シャ
ッター 9:不活性ガス導入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 実 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社鉄鋼研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽内に配置された蒸発槽に不活性ガ
    スを送り込み、導入した不活性ガスにより蒸発槽から蒸
    発するMg蒸気の蒸気密度を下げることを特徴とする安
    定条件下でのMg蒸発方法。
  2. 【請求項2】 不活性ガスとして、Mgに対して不活性
    なAr,He及びH2 の1種又は2種以上を使用する請
    求項1記載のMg蒸発方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガスを蒸発槽の温度以上に加熱し
    た後、蒸発槽に送り込む請求項1又は2記載のMg蒸発
    方法。
  4. 【請求項4】 真空槽の内部に配置された蒸発槽と、該
    蒸発槽に一端が開口し、他端が不活性ガス供給源に接続
    された不活性ガス導入管と、前記蒸発槽の出側に設けら
    れたシャッターと、該シャッターの開口部を経てMg蒸
    気を被蒸着物の表面まで案内するフードとを備えている
    Mg蒸発装置。
JP33204194A 1994-12-12 1994-12-12 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置 Withdrawn JPH08165562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33204194A JPH08165562A (ja) 1994-12-12 1994-12-12 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33204194A JPH08165562A (ja) 1994-12-12 1994-12-12 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08165562A true JPH08165562A (ja) 1996-06-25

Family

ID=18250484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33204194A Withdrawn JPH08165562A (ja) 1994-12-12 1994-12-12 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08165562A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5705226A (en) * 1995-03-28 1998-01-06 Nisshin Steel Co., Ltd. Formation of magnesium vapor with high evaporation speed

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5705226A (en) * 1995-03-28 1998-01-06 Nisshin Steel Co., Ltd. Formation of magnesium vapor with high evaporation speed

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20180112305A1 (en) Method for Coating a Substrate and Metal Alloy Vacuum Deposition Facility
KR100287978B1 (ko) 증발속도를 크게 한 mg 증발방법
JPH08165562A (ja) 安定条件下でのMg蒸発方法及び装置
US3637421A (en) Vacuum vapor coating with metals of high vapor pressure
WO2021057921A1 (zh) 一种真空镀膜装置
JPH0892734A (ja) Mgの蒸発方法
JPH0297663A (ja) Zn−Mg系蒸着めっき鋼板の製造方法
GB1574677A (en) Method of coating electrically conductive components
KR0146988B1 (ko) 망간의 증발방법
US3356487A (en) Prevention of splattering during vaporization processing
JPH06116718A (ja) 昇華性材料の蒸着めっき方法
JPH0688214A (ja) 蒸着めっき方法
JPH0949073A (ja) 粒子状蒸着物を抑制したMg蒸着層又はZn蒸着層の形成方法
JPH09324261A (ja) 真空蒸着装置とその膜厚制御方法
JPH062137A (ja) 蒸着めっき方法
JPH01263265A (ja) 真空アーク蒸着法
JPH0273960A (ja) 真空蒸着装置
JPH06116717A (ja) 昇華性材料の蒸着めっき方法
JPH06101022A (ja) 蒸着めっき方法
JPH06108231A (ja) 蒸着Al−Cr合金めっき用蒸発原料及びその製造方法
JPH03170661A (ja) 昇華性金属の蒸発方法
JPH05320883A (ja) 蒸着めっき方法
JPH07166330A (ja) 蒸着めっき用Cr原料およびAl−Cr系合金蒸着めっき法
JPH09143734A (ja) 連続真空蒸着装置における無効蒸着物付着防止装置
JPS63274749A (ja) 溶融金属被覆装置の原料供給方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020305