JPH081653Y2 - ルアー用フック - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔目的〕 （産業状の利用分野） この考案は、ルアーフィッシングに際して使用するル
アーにおけるフックの改良に関するものである。

（従来技術） ルアーフィッシングに際しては、スプン、プラグ、フ
ピナーといった種類のルアーが使用されるのであるが、
これらのものは、いずれもボディーに形成したフック連
結部に、複数本の針を錨状に配置させた形のフックを連
結した構成となっているのであるが、従来の構成のもの
にあっては、連結部とフックにおける環部との間に、硬
質の線材をもって形成したスプリットリングを介在さ
せ、これによってボディーとフックとを連結させた構成
となっているのが普通である。

（考案が解決しようとする課題） ルアーフィッシングにあっても、他の釣りと同様、フ
ック（釣り針）の先端が鋭く尖っていることが釣果を向
上させる前提となるのであるが、釣り中に針先が磨耗し
たり、あるいは折損したりする可能性があり、そのよう
な場合には、フック全体の交換が必要となるのである。

しかし、従来一般に使用せられているルアーにあって
は、上記のように、ボディーとフックとをスプリットリ
ングによって連結した構成となっており、その取り替え
が極めて面倒であるという難点があるのである。すなわ
ち、ルアーフィッシングに際しては、大物魚が掛かる場
合も多く、そのような場合に備えて、フックを連結する
スプリットリング自体は、強靱な線材をもって構成せら
れているのが通常であり、フックの取り替えに際して
は、ペンチやトライバー等の工具を使用しなければ、そ
の交換作業を行うことが出来ないという問題点があるの
である。

この考案は、従来の構成のものにみられた上記のよう
な不便さを解消しようとするものである。

〔構成〕

（課題を解決するための手段、作用） この考案は、フック本体の上端部に、一方側に間隙部
を有するリング体と、他方側に間隙部を有するリング体
とを重ね合わせた環部を形成した構成とすることによっ
て、ボディーに対するフック自体の着脱を、指先だけの
ワンタッチ操作によって行い得るようにしようとするも
のである。

（実施例） 図面にもとづいて、この考案に係るルアー用フックの
構成を説明すると、フック本体１は、第１図並びに第２
図に示すとおり、複数本の鉤針を錨状に配置させるとと
もに、その上端部には、間隙部３・５がそれぞれ逆方向
となる２個のリング部２・４を重ね合わせて配置させる
ことによって形成した連結用の環部６を有する構成とな
っているのである。

すなわち、フック本体１は、第２図並びに第３図に示
すとおり、それぞれの下方部に鉤部７を有する３本の線
材により構成せられており、一の線材の上端部には、ボ
ディー８に形成したフック取り付け環部９の軸部を通過
させ得るだけの間隙部３を有するリング部２を形成する
一方、もう一の線材の上端部には、上記とはその間隙部
５の位置が逆になる形のリング部４を形成した構成と
し、これら二つのリング部２・４の側部を当接させた状
態とするとともに、各鉤部７が錨状になるようにして各
軸部を固定させることによって形成せられているのであ
る。

なお、一方のリング部２の端部に形成した屈曲部10
は、フック本体１の着脱に際して、両リング部２・４間
へ環部９の差し入れを容易にするためのものであるが、
この考案に不可欠の構成部分ではない。

この考案に係るフック本体１は、上記のような構成で
あって、ルアーに対するフック本体１の着脱は、第４図
並びに第５図に示す要領によって行われるのである。

すなわち、ルアーのフック取り付け環部９へのフック
１の装着に際しては、第４図に示すとおり、フック１に
形成せられた間隙部３に環部９を導くととともに、屈曲
部12に環部９を引っ掛けた状態とした後、環部９がリン
グ部４に形成した間隙部５に到るまでフック１全体を回
動させ、最後に、ルアーにおける環部９内に、両リング
部２・４が挿通した状態とさせることによって行われる
のである。

一方、ルアーの環部９からのフック１の取り外しに際
しては、第５図に示すとおり、フック１に形成した間隙
部３に環部９を導くとともに、リング部２・４間をリン
グ形状に沿って回動させ、環部９が間隙部５に達した段
階で取り出すという操作によって行い得るのである。

なお、上記は、フック１における両リング部を断面が
円形状となる線材を用いて形成した場合であるが、この
考案の別実施例としては、第６図乃至第９図に示すとお
り、リング部２とリング部４との接合部となる部分に、
切削加工あるいは平打加工を施すことによって、平面状
となるように形成し、両リング部２・４を接合させた状
態とした場合に、第８図並びに第９図に示すとおり、そ
の全体の断面が略円形状となるように構成し、これによ
って、着脱時における両リング部２・４の開きをスムー
ズに行えるようにすることが可能であるし、さらに、リ
ング部の端部にテーパー状部11を形成した構成とするこ
とによって、ルアーにおける環部９への着脱作業をより
容易に行い得るようにすることも可能である。

〔効果〕

（考案の効果） この考案に係るルアーにおけるフック本体１は、上記
のような構成であって、フックの先端部の磨耗や折損等
によりフック全体の交換が必要となった場合でも、何等
特別の道具を使用することなく、単なるフック全体の僅
かな回動操作によって、その交換を行い得るとう便利さ
があるのである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、この考案の一実施例を示すものであって、
第１図はルアー全体を示す斜視図、第２図はフック本体
の全体を示す斜視図、第３図はフックの各構成部材を示
す分解斜視図、第４図はルアーへのフックの装着要領を
示す斜視図、第５図はルアーからのフックの取り外し要
領を示す斜視図、第６図はルアーにおける環部の別実施
例を示す正面図、第７図Ａ、Ｂは第６図における両リン
グ部の各構成を示す正面図、第８図は第６図の側面図、
第９図は第８図の縦断面図である。 １……フック本体、２……リング部、３……間隙部、４
……リング部、５……間隙部、６……環部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】フック本体１の上端部に、一方側に間隙部
   ３を有するリング部２と、他方側に間隙部５を有するリ
   ング部４とを重ね合わせた構成の環部６を形成した構成
   のルアー用フックにおいて、環部６を形成するリング部
   ２とリング部４とのそれぞれの向い面を略平面状にし、
   環部６の断面形状が略円形状になるようにするととも
   に、リング部２あるいはリング部４の端部に外側方向に
   向けた屈曲部10、あるいは、手前側から内側方向に向け
   て斜め状に切り欠いたテーパー状部11を形成することに
   よって隙間を形成し、該隙間より環部９を強制挿入させ
   得るように構成したことを特徴とするルアー用フック。