JPH08165344A - ポリケトンの製造方法 - Google Patents

ポリケトンの製造方法

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JPH08165344A
JPH08165344A JP30859094A JP30859094A JPH08165344A JP H08165344 A JPH08165344 A JP H08165344A JP 30859094 A JP30859094 A JP 30859094A JP 30859094 A JP30859094 A JP 30859094A JP H08165344 A JPH08165344 A JP H08165344A
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JP
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polyketone
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catalyst
component
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JP30859094A
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Kenji Nagaoka
健二 長岡
Kentaro Mashita
健太郎 間下
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一酸化炭素という安価な原料から少量の触媒を
用いて高分子量のポリケトンを製造する方法を提供す
る。 【構成】一酸化炭素とエチレン性不飽和化合物とを触媒
の存在下に共重合させてポリケトンを製造する方法にお
いて、触媒として(A)第10族元素および第11族元
素から成る群から選ばれる元素の原子を有する遷移金属
化合物、(B)第15族元素の原子を有する配位子、お
よび(C)リンの酸化物またはヘテロポリ酸から成る触
媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリケトンの製造方法に
関し、更に詳しくは遷移金属触媒の存在下に一酸化炭素
とエチレン性不飽和化合物とを共重合させて高分子量の
ポリケトンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素(CO)とエチレン性不飽和
化合物との共重合体、特に一酸化炭素由来の繰り返し単
位とエチレン性不飽和化合物由来の繰り返し単位が実質
的に交互に連結した構造のポリケトンは優れた機械的性
質および熱的性質を備えており、経済性の優れたエンジ
ニアリングプラスチックとして、多方面への応用が期待
されている。かかるポリケトンの製造法としては各種の
ものが知られており、例えば米国特許第3,984,3
88号公報にはシアン化ニッケル又はニッケル錯塩を触
媒に用いてヘキサフルオロイソプロパノール等の溶媒中
でCOとα−オレフィンとを共重合させる方法が、米国
特許第3,689,460号公報にはテトラキストリア
リールホスフィンパラジウムを触媒に用いる方法が、ヨ
ーロッパ特許第470,759号公報にはニッケル化合
物と2−メルカプト安息香酸等の二座配位子から成る触
媒を用いる方法がそれぞれ開示されている。しかし、こ
れらの方法においては触媒当りのポリケトンの収量が低
いという問題があった。この点が改良された方法とし
て、特公平5−87527号公報、ヨーロッパ特許第2
22,454号、米国特許第4,935,396号公報
等にはパラジウム等の第10族金属の塩とリンの二座配
位子と酸の陰イオンから成る触媒を用いる方法が開示さ
れており、また特開平5−202185号公報にはこれ
らの触媒を気相重合に適用した方法も開示されている。
これらの方法は触媒当りのポリケトンの収量を実用レベ
ルまで改良しているという点で優れた方法であるがポリ
ケトンの分子量の増大速度が遅く、実用的な機械的性質
を発揮するに十分な分子量まで高めるためには長時間の
重合操作が必要であるという欠点が抱えている。ヨーロ
ッパ特許第239,145号公報、第245,893号
公報等には助触媒としてキノン、有機酸化剤あるいは芳
香族ニトロ化合物を用いる方法が開示されており、また
特開平6ー9775号公報、特開平6ー9776号公報
には銅や銀等の第11族金属の塩と二座配位子と酸化剤
あるいは有機酸とから成る触媒を用いる方法も開示され
ているが、これらの方法にあっても分子量上昇速度が遅
いという問題は解決されていない。このように、COと
エチレン性不飽和化合物を原料とするポリケトンについ
ては、現在のところまだ工業的に満足な製造方法は見つ
かっていないというのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものである。即ち、本発明の課題は少量の
触媒を用いて短時間の内に十分高分子量のポリケトンを
製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、触媒主成分として第10族または第11
族金属の化合物と配位子を用いる方法に基礎を置くポリ
ケトンの製造法について鋭意研究を重ねた結果、触媒を
構成する第3成分としてリンの酸化物またはヘテロポリ
酸を用いた場合に特異的に分子量増大速度が高まるとい
うことを見い出し本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は一酸化炭素とエチレン
性不飽和化合物とを触媒の存在下に共重合させてポリケ
トンを製造する方法において、触媒として(A)第10
族元素および第11族元素から成る群から選ばれる元素
の原子を有する遷移金属化合物、(B)第15族元素の
原子を有する配位子、および(C)リンの酸化物または
ヘテロポリ酸から成る触媒を用いることを特徴とするポ
リケトンの製造方法を提供するものである。
【0006】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明において触媒を構成する(A)成分は周期律表
(IUPAC無機化学命名法改訂版、1989)の第1
0族および第11族元素から成る群から選ばれる元素の
原子を有する遷移金属化合物であるが、ここに第10族
元素の例としてはニッケルおよびパラジウムを、第11
族元素の例としては銅および銀を挙げることができる。
好ましい遷移金属化合物は第10族元素の原子を有する
遷移金属化合物であり、更に好ましい遷移金属化合物は
パラジウム化合物である。遷移金属化合物の例としては
上記金属の有機金属化合物並びにカルボン酸塩、スルホ
ン酸塩、硫酸塩、ハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、リン酸
塩、カルバミン酸塩等の上記金属の塩が挙げられる。
【0007】第10族元素の原子を有する化合物の具体
例としては酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネー
ト、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、パ
ラジウムアセチルアセトネート、塩化パラジウム、ビス
(N,N−ジエチルカーバメート)ビス(ジエチルアミ
ノ)パラジウム等を挙げることができる。また、第11
族元素の原子を有する塩の例としては酢酸銅、トリフル
オロ酢酸銅、銅アセチルアセトネート、酢酸銀、トリフ
ルオロ酢酸銀、銀アセチルアセトネート、トリフルオロ
メタンスルホン酸銀等を挙げることができる。これらの
中で最も好ましい化合物は酢酸パラジウム、トリフルオ
ロ酢酸パラジウムおよびパラジウムアセチルアセトネー
トである。
【0008】本発明において触媒を構成する(B)成分
は上記周期律表の第15族元素の原子を有する配位子で
あるが、ここに配位子とは配位結合によって上記遷移金
属化合物(A)の金属原子と結合することができる化合
物のことである。かかる配位子の例としてはピリジン等
の窒素の一座配位子;トリフェニルホスフィン、トリナ
フチルホスフィン等のリン一座配位子;トリフェニルア
ルシン等の砒素一座配位子;トリフェニルアンチモニイ
等のアンチモン一座配位子;2,2’−ビピリジル、
4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジル、2,2’
−ビ−4−ピコリン、2,2’−ビキノリン等の窒素二
座配位子;ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フ
ェニルホスフィン等のリン三座配位子等を挙げることが
できる。好ましい配位子は一般式〔1〕 R1 2 P−R−PR3 4 〔1〕 (式中、Rは2価の有機基を示し、R1 ,R2 ,R3
よびR4 は同一か又は異なる1価の有機基を示し、R1
とR2 およびR3 とR4 はそれぞれ環を形成してもよ
い。)で表されるリン二座配位子である。かかるリン二
座配位子の例としては1,2−ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)シクロヘキサン、1,3−ビス(ジ−n−ブチル
ホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジ−2−プロピ
ルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン、1,3−ビス〔ビス(2−メトキ
シフェニル)ホスフィノ〕プロパン、1,4−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)フェロセン、2,2−ジメチル−1,
3−ビス〔ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ〕−
2−シラプロパン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホ
スフィノ)ブタン等を挙げることができる。
【0009】本発明において触媒を構成する他の成分で
ある(C)成分は、リンの酸化物またはヘテロポリ酸で
ある。本発明において使用されるリンの酸化物(C)の
例としては三酸化二リンおよび五酸化二リンを挙げるこ
とができる。好ましいリンの酸化物は五酸化二リンであ
る。リンの酸化物から誘導される酸であるリン酸等に上
記の作用が無く、リンの酸化物だけが特異的であるとい
うことは驚くべきことである。
【0010】本発明において使用されるヘテロポリ酸
(C)の例としては、無機酸が縮合してできるポリ酸の
うち、2種以上の金属、ポリ原子とヘテロ原子、によっ
て構成されているもののことであり、その詳細について
は化学大辞典第8巻、339ページ(1974年共立出
版(株)出版の縮刷版)に記述されている。本発明にお
いて使用されるヘテロポリ酸(C)にはヘテロポリ酸の
塩も含まれるものとする。ヘテロポリ酸を構成するポリ
原子の例としてはクロム、バナジウム、モリブデン、タ
ングステン、マンガン等が挙げられる。好ましいポリ原
子はモリブデンおよびタングステンである。ヘテロ原子
の例としてはリン、砒素、硅素、ゲルマニウム、チタ
ン、ジルコニウム等が挙げられる。好ましいヘテロ原子
はリンである。ヘテロポリ酸の具体例としてはリンモリ
ブデン酸、リンタングステン酸、硅モリブデン酸、硅タ
ングステン酸、並びにこれらの塩等が挙げられる。
【0011】本発明におけるエチレン性不飽和化合物の
例としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、ビニルシクロヘキサン等のα−オレフィン;
スチレン、α−メチルスチレン等のアルケニル芳香族化
合物;シクロペンテン、ノルボルネン、5−メチルノル
ボルネン、5−フェニルノルボルネン、テトラシクロド
デセン、トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペ
ンタシクロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、
8−エチルテトラシクロドデセン等の環状オレフィン;
塩化ビニル等のハロゲン化ビニル;エチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート等のアクリル酸エステル等を
挙げることができる。これらのエチレン性不飽和化合物
は単独または複数種の混合物として用いられる。これら
の中で好ましいエチレン性不飽和化合物はα−オレフィ
ンであり、更に好ましいエチレン性不飽和化合物は炭素
数が2〜4のα−オレフィンである。最も好ましいエチ
レン性不飽和化合物はエチレンである。
【0012】本発明の方法における一酸化炭素と上記エ
チレン性不飽和化合物の使用割合は等モル付近であり、
通常両者の合計基準で一酸化炭素が40〜60モル%、
好ましくは約50モル%である。
【0013】本発明方法の実施に当たって、重合法とし
てはバッチ式または連続式の気相重合法、塊状重合法、
適当な溶媒を使用しての溶液重合法あるいはスラリー重
合法等、任意の方法を採用することができる。溶媒を使
用する場合、触媒を失活させないという条件の各種の溶
媒が使用可能であり、このような溶媒の例として、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタ
ノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、m−クレゾ
ール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジグライム、ア
セトニトリル等の極性溶媒等を挙げることができる。好
ましい溶媒はメタノールである。
【0014】一酸化炭素と上記エチレン性不飽和化合物
との共重合は上記第10族元素および第11族元素から
成る群から選ばれる元素の原子を有する遷移金属化合物
(A)、第15族元素の原子を有する配位子(B)、お
よびリンの酸化物またはヘテロポリ酸(C)から成る触
媒によって引き起こされるのであるが、該触媒は該3成
分を接触させることによって生成する。接触させる方法
としては任意の方法が採用できる。即ち、適当な溶媒中
で3成分を予め混合した溶液として用いてもよいし、重
合系へ3成分を各々別々に供給して重合系内で接触させ
てもよい。また、遷移金属化合物(A)と配位子(B)
を予め反応させて得られる錯体を用いることも本発明の
範囲に含まれるものとする。なお、上記3成分以外にト
リフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、ヘキサフル
オロリン酸、テトラフルオロ硼酸等の酸のアニオンを有
する化合物やベンゾキノン、ナフトキノン、テトラフル
オロ硼酸ニトロソニウム等の有機または無機の酸化剤の
使用はこれを排除するものではない。
【0015】遷移金属化合物(A)の使用量は選ばれる
エチレン性不飽和化合物の種類や他の重合条件によって
その好適な値が異なるため、一概にその範囲を定めるこ
とはできないが、通常、反応帯域の容量1リットル当り
0.001〜100ミリモル、好ましくは0.01〜1
0ミリモルである。ここに反応帯域の容量とは、溶媒を
使用する系にあっては反応器の液相の容量を指し、気相
重合の場合はCOとエチレン性不飽和化合物が満たされ
る反応器の閉ざされた空間の容量を指すものとする。配
位子(B)の使用量も特に制限されないが、遷移金属化
合物(A)1モル当たり、通常0.1〜100モル、好
ましくは1〜10モルである。また、リンの酸化物
(C)の使用量は遷移金属化合物(A)1モル当たり、
通常1〜10000モル、好ましくは5〜500モルで
ある。重合温度については特に制限はなく、一般に40
〜180℃、好ましくは50〜120℃が採用される。
また、圧力についても制限はないが、一般に常圧〜20
0バール、好ましくは10〜100バールで実施され
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はかかる実施例によりその範囲を限定され
るものではない。なお、実施例中における[η]とは、
m−クレゾールを溶媒として60℃で測定した極限粘度
のことである。また、フィルムとは樹脂粉末をアルミ箔
の間に挟んで、温度270℃、圧力100kg/cm2
を10分間加えるプレス成形によって得たプレスフィル
ムのことである。
【0017】実施例1 窒素置換したステンレス製100ml容オートクレーブ
に酢酸パラジウム5マイクロモル、1,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)プロパン6マイクロモルおよび五酸
化二リン100マイクロモルをメタノール25mlに溶
解した溶液を装入した。オートクレーブを密閉後、内容
物を撹拌しながら加温し、内温が80℃に達した時点で
一酸化炭素とエチレンの等モル混合気体をオートクレー
ブ内圧が48バールになるまで加えた。内温を85℃、
内圧を48バールに保ちながら、30分間撹拌を続け
た。冷却後、オートクレーブ内気体をパージし、内容物
を取り出した。沈殿した固体をロ取し、メタノールで洗
浄後、減圧乾燥し、DSCで測定した融点が253℃で
ある重合体0.26gを得た。13C−NMRおよびIR
の結果から該重合体が一酸化炭素由来の繰り返し単位と
エチレン由来の繰り返し単位が実質的に交互に連なった
構造のポリケトンであることが確かめられた。該重合体
の[η]は0.76dl/gという高い値であり、フィ
ルムは可撓性を有していた。
【0018】比較例1 五酸化リンを使用しない以外は実施例1と同様に操作し
たところ、重合体は得られなかった。
【0019】比較例2 実施例1における五酸化リンをトリフルオロ酢酸に変え
た以外は実施例1と同様に操作したところ、3.1gの
ポリケトンが得られた。該ポリケトンの[η]は0.2
9dl/gという低い値であり、フィルムは自己支持性
を有さなかった。
【0020】比較例3 実施例1における五酸化リンをオルトリン酸に変えた以
外は実施例1と同様に操作したところ、0.53gのポ
リケトンが得られた。該ポリケトンの[η]は0.09
dl/gという低い値であった。
【0021】実施例2 窒素置換したステンレス製100ml容オートクレーブ
に酢酸パラジウム5マイクロモル、1,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)プロパン6マイクロモルおよびリン
タングステン酸水和物(関東化学(株)製試薬特級)1
0マイクロモルをメタノール25mlに溶解した溶液を
装入した。オートクレーブを密閉後、内容物を撹拌しな
がら加温し、内温が80℃に達した時点で一酸化炭素と
エチレンの等モル混合気体をオートクレーブ内圧が48
バールになるまで加えた。内温を85℃、内圧を48バ
ールに保ちながら、30分間撹拌を続けた。冷却後、オ
ートクレーブ内気体をパージし、内容物を取り出した。
沈殿した固体をロ取し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥
し、重合体0.72gを得た。13C−NMRおよびIR
の結果から該重合体が実質的に一酸化炭素由来の繰り返
し単位とエチレン由来の繰り返し単位から成るポリケト
ンであることが確かめられた。該重合体の[η]は1.
29dl/gという高い値であり、フィルムは可撓性を
有していた。
【0022】実施例3 実施例2におけるリンタングステン酸水和物をリンモリ
ブデン酸水和物(関東化学(株)製試薬特級)に変えた
以外は実施例1と同様に操作したところ、0.84gの
ポリケトンが得られた。該ポリケトンの[η]は0.9
2dl/gであり、フィルムは可撓性を有していた。
【0023】比較例4 リンタングステン酸水和物を使用しない以外は実施例2
と同様に操作したところ、重合体は得られなかった。
【0024】比較例5 実施例2におけるリンタングステン酸水和物をトリフル
オロ酢酸に変えた以外は実施例2と同様に操作したとこ
ろ、3.1gのポリケトンが得られた。該ポリケトンの
[η]は0.29dl/gという低い値であり、フィル
ムは自己支持性を有さなかった。
【0025】比較例6 実施例2におけるリンタングステン酸水和物をオルトリ
ン酸に変えた以外は実施例2と同様に操作したところ、
0.53gのポリケトンが得られた。該ポリケトンの
[η]は0.09dl/gという低い値であった。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の方法によ
れば一酸化炭素という安価な原料から有用なポリケトン
を極めて効率的に生産できるのであり、その工業的価値
は頗る大である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一酸化炭素とエチレン性不飽和化合物とを
    触媒の存在下に共重合させてポリケトンを製造する方法
    において、触媒として(A)第10族元素および第11
    族元素から成る群から選ばれる元素の原子を有する遷移
    金属化合物、(B)第15族元素の原子を有する配位
    子、および(C)リンの酸化物またはヘテロポリ酸から
    成る触媒を用いることを特徴とするポリケトンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】(A)成分が第10族元素の原子を有する
    遷移金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    ポリケトンの製造方法。
  3. 【請求項3】(A)成分がパラジウム化合物であること
    を特徴とする請求項2記載のポリケトンの製造方法。
  4. 【請求項4】(B)成分が2個の窒素原子またはリン原
    子を有する二座配位子であることを特徴とする請求項1
    記載のポリケトンの製造方法。
  5. 【請求項5】(B)成分が一般式〔1〕 R1 2 P−R−PR3 4 〔1〕 (式中、Rは2価の有機基を示し,R1 ,R2 ,R3
    よびR4 は同一か又は異なる1価の有機基を示し、R1
    とR2 およびR3 とR4 はそれぞれ環を形成してもよ
    い。)で表されるリン二座配位子であることを特徴とす
    る請求項1記載のポリケトンの製造方法。
  6. 【請求項6】(C)成分が五酸化二リンであること特徴
    とする請求項1記載のポリケトンの製造方法。
  7. 【請求項7】(C)成分がモリブデンまたはタングステ
    ンをポリ原子とするヘテロポリ酸であること特徴とする
    請求項1記載のポリケトンの製造方法。
  8. 【請求項8】エチレン性不飽和化合物がα−オレフィン
    である請求項1記載のポリケトンの製造方法。
JP30859094A 1994-12-13 1994-12-13 ポリケトンの製造方法 Pending JPH08165344A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210082609A (ko) * 2019-12-26 2021-07-06 효성화학 주식회사 고분자량 폴리케톤 및 이의 제조방법

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KR20210082609A (ko) * 2019-12-26 2021-07-06 효성화학 주식회사 고분자량 폴리케톤 및 이의 제조방법

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