JPH08165164A - 低温焼成磁器材料及び低温焼成磁器製品 - Google Patents

低温焼成磁器材料及び低温焼成磁器製品

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JPH08165164A
JPH08165164A JP33524594A JP33524594A JPH08165164A JP H08165164 A JPH08165164 A JP H08165164A JP 33524594 A JP33524594 A JP 33524594A JP 33524594 A JP33524594 A JP 33524594A JP H08165164 A JPH08165164 A JP H08165164A
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JP
Japan
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porcelain
low temperature
glass
present
product
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Pending
Application number
JP33524594A
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English (en)
Inventor
Yukito Muraguchi
幸人 村口
Seiji Shinkai
誠司 新開
Hiromitsu Hiraiwa
広充 平岩
Ikunori Hatanaka
郁則 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温焼成が可能な磁器材料及びこれを用いた
磁器製品を提供する。 【構成】 本発明磁器材料は、天然ガラスや廃棄ガラス
等のガラス質原料を主原料とし、これに溶融剤・成形用
助剤を添加したものを用いて調製した加圧成形用坏土か
らなる。この磁器材料を加圧成形したのち、700〜1
050°Cの範囲の温度で焼成することにより、本発明
磁器製品が得られる。 【効果】 700〜1050°C程度の低温焼成が可能
であることにより、焼成時間の短縮化による生産性の向
上、燃料費等の焼成コストの低減化、COの排出量低
減化などの効果がもたらされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低温での焼成が
可能な磁器材料及び磁器製品に関し、詳しくは、ガラス
質原料の利用を図るものである。
【0002】
【従来の技術】吸水率が1%以下の磁器製品を製造する
には、従来、長石・粘土・カオリン・陶石等を主原料と
して坏土を調製し、これを所要形状に成形したのち、少
なくとも1150°C以上、通常は1200〜1350
°Cの高温で焼成することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁器製品は、製
造に高温焼成を要するので、多量の燃料を消費し、燃焼
コストが高いという欠点を有する。また、高温焼成のた
め、燃焼炉等高温機器の熱疲労が大きい。さらに、昇温
・降温にかかる時間が長いので、焼成工程が長時間化
し、生産性を高めるのが難しいという問題も有してい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、低温焼成の可
能な磁器材料及びこれを用いた磁器製品を提供すること
を目的とする。本発明に係る低温焼成磁器材料(以下
「本発明磁器材料」と言う)の特徴とするところは、ガ
ラス質材料を主原料とする加圧成形用坏土からなること
である。
【0005】なお、前記ガラス質材料には、天然ガラス
や、廃棄処分されたガラス(以下、「廃棄ガラス」と言
う)を用いることができる。天然ガラスを用いる場合、
その配合比率を全体の30重量%以上とすることが望ま
しい。
【0006】本発明に係る低温焼成磁器製品(以下「本
発明磁器製品」と言う)の特徴は、上記低温焼成磁器材
料を、加圧成形したのち、700〜1050°Cの範囲
で焼成して成ることである。
【0007】
【作用】本発明磁器材料を構成するガラス質原料を主原
料として調製した加圧成形用坏土は、低融点である。そ
して、これを焼成した際に、ガラス質原料から液相が生
成され緻密化していき磁器化する。ガラス質原料からの
液相は、長石・陶石・粘度等から生成される液相に比
べ、きわめて低温で生成される。それ故、本発明磁器材
料を用いれば、700〜1050°Cの範囲の低温焼成
によって、吸水率・気孔率の低い磁器製品を得ることが
できる。
【0008】なお、ガラス質原料として一定量以上の天
然ガラスを用いた場合、天然ガラス中に含まれる不純物
の作用により、本発明磁器製品からガラス特有の透明感
や表面光沢が消失し、一般のセラミックと同様の外観を
呈するようになる。本発明磁器材料でタイル等建築材料
を製造する場合などにおいて、磁器製品に通常のセラミ
ックと同様の表面性状を付与するためには、天然ガラス
を30重量%以上含ませることが望ましい。これに対
し、天然ガラスの配合比率が30重量%に満たない場合
には、ガラス質の透明感・表面光沢が現出することがあ
るので、タイル等建築材料としての用途には適しなくな
ると考えられる。
【0009】また、ガラス質原料の一部として、廃棄ガ
ラスを利用した場合は、産業廃棄物の再利用を図ること
ができるという利点がもたらされる。
【0010】ところで、本発明磁器製品を得るための焼
成温度を前記の如く設定した理由を述べると、700°
C未満ではガラス質原料が十分に軟化しないので、液相
が未発達となってガラス質が残存するため磁器化が進行
せず、機械的強度の低い脆弱な製品となる。逆に、焼成
温度を1050°Cより大きくすると、製品の磁器化の
面では問題がないが、燃料費の節減化・省エネルギー化
に資するところが少なくなる。このような理由により、
本発明磁器製品の焼成温度は、700°C以上1050
°C以下の範囲に設定することが好ましい。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を実施例に基づいて説明
する。本発明磁器材料は、ガラス質原料を主原料とする
ものである。ガラス質原料としては、天然ガラス(例/
牧珪砂・苗木シラス・抗火石等)、廃棄処分を受けた廃
棄ガラス、その他工業用のガラス粉等が挙げられる。
【0012】本発明磁器材料は、ガラス質原料以外に、
溶融剤や成形用助剤を添加してもよい。溶融剤は、磁器
材料の溶融点を降下させて溶融を促進する作用を有する
ものであって、例えば、ソーダ灰等のアルカリ化合物
や、硼砂のような硼酸塩が用いられる。
【0013】成形用助剤とは、本発明磁器材料を加圧成
形して得られた素地に保形性を付与するためのものであ
り、PVA(ポリビニルアルコール)等の有機結合剤
や、ベントナイト等の無機系可塑剤などがある。
【0014】本発明磁器材料の製造工程の概略を述べる
と、おおよそ次の如くである。はじめに、主原料となる
ガラス質原料、溶融剤、及び成形用助剤を秤量し、これ
らをボールミル等の粉砕機へ投入し、所定粒度になるま
でミル粉砕する。ガラス質原料は、その全てに天然ガラ
スを用いることができ、天然ガラスをガラス質原料の一
部とする場合でも全体の30重量%以上を用いることが
望ましい。またこの場合、天然ガラスを除く残余のガラ
ス質原料は、廃棄ガラスの粉砕物や工業用ガラス粉など
で構成される。他方、溶融剤・成形用助剤の配合比率
は、調合物全体の数%程度でよい。
【0015】次いで得られた粉砕物を、スプレードライ
ヤーにかけて含水率を所定値に調整し、目的とする加圧
成形用坏土からなる本発明磁器材料を得る。
【0016】こうして得られた本発明磁器材料を、通常
の手法に従って加圧成形したのち、成形された製品素地
を700〜1050°Cの範囲内の温度で焼成すること
により、本発明磁器製品を製造することができる。
【0017】〔具体例1〕天然ガラス65重量部、ガラ
ス粉30重量部、溶融剤としてソーダ灰2.5重量部及
び硼砂2.5重量部、成形用助剤としてPVA2重量部
をそれぞれ秤量して成る調合物を、前述の手順に従い、
ボールミルで粉砕後、スプレードライヤーにかけ、本発
明磁器材料を調製した。そして、この本発明磁器材料を
加圧成形した後、RHK(ローラーハースキルン)にて
800°C60分間の焼成を行い、本発明磁器製品であ
る、縦95mm×横45mm×厚さ7.5mmのモザイ
ク磁器タイルを得た。この磁器タイルは、吸水率が0.
5(%)と小さく、嵩比重2.0,外形収縮率11.5
(%),熱膨張係数(室温〜400°C)が8.0×1
−6(/°C)であった。
【0018】〔具体例2〕具体例1と同様にして、天然
ガラス60重量部、ガラス粉30重量部、溶融剤として
ソーダ灰2.5重量部及び硼砂2.5重量部、成形用助
剤としてベントナイト5重量部から成る本発明磁器材料
を調製した。そして、この本発明磁器材料を加圧成形し
た後、RHK(ローラーハースキルン)にて900°C
60分間の焼成を行い、縦95mm×横45mm×厚さ
7.5mmのモザイク磁器タイルを得た。この磁器タイ
ルは、吸水率がわずかに0.1(%)であり、嵩比重
1.9,外形収縮率10.8(%)であった。
【0019】〔その他の実施例〕本発明磁器製品は、7
00〜1050°Cの低温で焼成できるところに特色を
有しているが、低温焼成であるがために、1100°C
以上の焼成温度を必要とする通常の釉薬を用いては施釉
することができないという難点がある。
【0020】しかるに本出願人は、シリカSiOと酸
化亜鉛ZnOとを主成分とする泥漿と、珪酸ナトリウム
とを混合して製造した釉薬は、500〜1000°C程
度の低温での焼成が可能であるとの知見を得ている。か
かる釉薬の一製造例を掲げると、ボールミル等の粉砕機
に、珪砂・珪石粉等のシリカ原料及び亜鉛華等の酸化亜
鉛原料と、適量の水とを投入し、所望により他の無機質
鉱物やフリット等の釉原料や顔料・増粘剤・分散剤等を
添加して、3〜24時間の粉砕を行うことにより泥漿を
調製し、この泥漿と珪酸ナトリウムとを混合し、必要に
応じて分散剤や消泡剤を添加すれば、目的とする低温焼
成釉薬が得られる。
【0021】なお、シリカ原料と酸化亜鉛原料の配合比
率は、それぞれに珪石粉と亜鉛華とを用いた場合、珪石
粉10〜95重量%に対し亜鉛華90〜5重量%であ
り、最適には、珪石粉50〜80重量%に対し亜鉛華5
0〜20重量%である。また泥漿と珪酸ナトリウムとの
混合比率は、泥漿30〜95重量%に対し珪酸ナトリウ
ム70〜5重量%であり、最適には、泥漿40〜70重
量%に対し珪酸ナトリウム30〜60重量%の範囲とす
る。
【0022】本発明磁器材料と上述の低温焼成釉薬とを
組み合わせることにより、製品素地の素焼きを省略した
1回だけの焼成(一度焼き)で、施釉磁器製品を得るこ
とができるという、従来技術からは予想もつかない効果
がもたらされる。つまり、本発明磁器材料を加圧成形し
て得られた製品素地に、素焼きすることなく前記低温焼
成釉薬を用いて施釉したのち、これを700〜1000
°C程度の低温で焼成すれば、施釉された本発明磁器製
品を製造することができるのである。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、焼成温度の設定を従来
よりもはるかに低くできるから、焼成時間の短縮化が可
能であり、依って、生産能率の向上がもたらされる。
【0024】低温焼成の採用により、燃料費の節減によ
る低コスト化がもたらされ、また燃焼エネルギーの節約
にも繋がる。
【0025】設定焼成温度の低下、及び、燃焼時間の短
縮化により、燃焼工程で排出されるCO(炭酸ガス)
の量が減少する。また焼成炉等の高温機器の熱疲労を抑
制することができる。
【0026】さらに、ガラス質原料の一部に廃棄ガラス
を用いた場合は、産業廃棄物の再利用を図ることができ
るという利点が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑中 郁則 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス質原料を主原料とする加圧成形用
    坏土からなることを特徴とする低温焼成磁器材料。
  2. 【請求項2】 天然ガラスを30重量%以上含む請求項
    1に記載の低温焼成磁器材料。
  3. 【請求項3】 前記ガラス質原料の一部に廃棄ガラスを
    含む請求項1又は2に記載の低温焼成磁器材料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の低温
    焼成磁器材料を、加圧成形したのち、700〜1050
    °Cの範囲の温度で焼成して成ることを特徴とする低温
    焼成磁器製品。
JP33524594A 1994-12-09 1994-12-09 低温焼成磁器材料及び低温焼成磁器製品 Pending JPH08165164A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT523166A4 (de) * 2020-03-02 2021-06-15 Wienerberger Ag Verfahren zum herstellen von keramikwaren aus karbonathaltigen warenrohlingen

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT523166A4 (de) * 2020-03-02 2021-06-15 Wienerberger Ag Verfahren zum herstellen von keramikwaren aus karbonathaltigen warenrohlingen
AT523166B1 (de) * 2020-03-02 2021-06-15 Wienerberger Ag Verfahren zum herstellen von keramikwaren aus karbonathaltigen warenrohlingen

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