JPH08164376A - 汚染土の処理方法および装置 - Google Patents

汚染土の処理方法および装置

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JPH08164376A
JPH08164376A JP6333070A JP33307094A JPH08164376A JP H08164376 A JPH08164376 A JP H08164376A JP 6333070 A JP6333070 A JP 6333070A JP 33307094 A JP33307094 A JP 33307094A JP H08164376 A JPH08164376 A JP H08164376A
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JP
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soil
organic chlorine
chlorine compound
contaminated soil
heating
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JP6333070A
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Takeshi Kawachi
武 川地
Masayuki Morimoto
雅之 森本
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Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有機塩素化合物を含む土から当該有機塩素化合
物を効率的に除去する。 【構成】本発明の汚染土の処理方法においては、まず、
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩
素化合物が混入した土にマイクロ波を照射し、当該土を
誘電加熱する(ステップ101)。次に、揮散した有機
塩素化合物を熱風等にのせて排気する(ステップ10
2)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚染土の処理方法およ
び装置に係り、特に、有機塩素化合物で汚染された土か
ら当該化合物を除去する処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、工場跡地の再開発等に伴って
重金属や化学物質による土壌汚染が表面化する例が増え
てきている。
【0003】このような土壌汚染物質のうち、例えば、
ゴム、油脂、樹脂、塗料等の溶剤として広く用いられて
いるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有
機塩素化合物は、地下水汚染の原因ともなるため、従
来、汚染された地下水を揚水する、土壌中の空気を吸引
する、汚染土を掘削して地上で曝気するなど様々な方法
で処理されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地下水
を揚水する方法については、大量の水をどのように処理
するかが問題となり、地中空気を吸引する方法は、エネ
ルギーを消費する割には効率が悪いという問題があっ
た。また、掘削した土を地上で曝気する方法について
は、処理量が多くなった場合に広いスペースを必要とす
るとともに処理時間も長くなるという問題があった。
【0005】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、有機塩素化合物を含む土から当該有機塩素化
合物を効率的に除去することができる汚染土の処理方法
および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の汚染土の処理方法は請求項1に記載したよ
うに、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の
有機塩素化合物が混入した土に所定周波数の電磁波を照
射し、前記土を誘電加熱する工程を含むものである。
【0007】また、本発明の汚染土の処理方法は、請求
項1の加熱工程によって揮散した有機塩素化合物を所定
の吸着体に吸着させる工程を含むものである。
【0008】また、本発明の汚染土の処理装置は請求項
3に記載したように、トリクロロエチレン、テトラクロ
ロエチレン等の有機塩素化合物が混入した土を搬送する
搬送手段と、所定周波数の電磁波を照射する電磁波照射
手段とを備えたオーブンにより構成され、該オーブン上
部に前記土から揮散した有機塩素化合物を除去する除去
手段を設けたものである。
【0009】また、本発明の汚染土の処理装置は請求項
4に記載したように、トリクロロエチレン、テトラクロ
ロエチレン等の有機塩素化合物が混入した土を搬送する
搬送手段と、所定周波数の電磁波を照射する電磁波発生
器とを備えたオーブンにより構成され、該オーブン上部
に前記土から揮散した有機塩素化合物を除去する吸着手
段を設けたものである。
【0010】
【作用】本発明の汚染土の処理方法においては、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化合
物が混入した土に所定周波数の電磁波を照射し、前記土
を誘電加熱する。
【0011】一般的に、土は、比較的熱伝導率が悪く、
抵抗加熱、熱風に代表される対流加熱等の方式で土の内
部まで加熱しようとしても、効率が悪く加熱公害による
環境への影響も懸念されるが、高周波、マイクロ波等の
電磁波は、いわゆる誘電加熱作用によって被照射物を直
接加熱するため、熱伝導の低さを考慮する必要はなく当
該被照射物は短時間に昇温する。また、上述した有機塩
素化合物は比較的揮発性が高い。そのため、有機塩素化
合物は、当該土から容易に揮散する。
【0012】また、抵抗加熱等の方式で加熱しようとし
てもその大部分の熱量は、被処理物を収容した容器の加
熱に消費されるため、きわめて加熱効率が悪くなるが、
電磁波加熱によれば電磁波電力のほとんどが加熱に消費
される。したがって、大量の汚染土を処理するのに非常
に適した加熱方式となる。
【0013】使用する電磁波としては、1乃至100M
Hz程度の高周波を用いる場合と、300MHz乃至3
0GHz程度のマイクロ波を用いる場合に大別される
が、前者はマイクロ波ほど効率がよくないものの浸透深
さ(加熱される深さの目安)が大きく、大量の汚染土を
処理する場合に適する。一方、マイクロ波は加熱効率が
高く、有機塩素化合物の揮散に適した電磁波といえる。
【0014】また、土から揮散した有機塩素化合物を活
性炭等の吸着体に吸着させるようにした場合は、当該有
機塩素化合物を大気中に放出させずに済む。
【0015】なお、有機塩素化合物を除去した土を再利
用すれば、資源の有効活用あるいは環境の保全を図るこ
とができる。
【0016】また、本実施例の汚染土の処理装置におい
ては、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の
有機塩素化合物が混入した土を搬送手段でオーブン内に
搬送し、当該オーブンに設けた電磁波照射手段を用いて
前記土に所定周波数の電磁波を照射する。そして、前記
土から揮散した有機塩素化合物をオーブン上部に設けた
除去手段で除去する。
【0017】また、本実施例の汚染土の処理装置におい
ては、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の
有機塩素化合物が混入した土を搬送手段でオーブン内に
搬送し、当該オーブンに設けた電磁波発生器を用いて前
記土に所定周波数の電磁波を照射する。そして、前記土
から揮散した有機塩素化合物をオーブン上部に設けた吸
着手段で除去する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の汚染土の処理方法および装置
の実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0019】(第1実施例)図1は、本実施例に係る汚
染土の処理方法を示したフローチャート、図2は、当該
方法を行うための装置例である。ここで、図2(a) の処
理装置1は、比較的含水率の小さい土を処理するための
装置であり、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン等の有機塩素化合物が混入した土5を搬送手段として
のベルトコンベア6で装置内に搬入し、マイクロ波発生
器2において発生させたマイクロ波を導波管3に沿って
導き、当該土5をオーブン4内において誘電加熱するよ
うになっている。また、土5から揮散した有機塩素化合
物を熱風等にのせて除去手段としての排気口7から排気
するとともに、処理された土をベルトコンベア6の出口
側から連続して排出するようになっている。なお、かか
るベルトコンベア式を採用する場合には、その出入口か
ら漏洩するマイクロ波が基準値以下となるように、電波
吸収体で構成したトラップ(図示せず)を適宜出入口付
近に配設しておくのがよい。
【0020】一方、図2(b) に示す処理装置11は、比
較的含水率の高い土を処理するための装置であり、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化
合物が混入した土5を投入口14からオーブン4内に投
入し、当該土5をスクリュー12で攪拌しながらマイク
ロ波発生器2において発生させたマイクロ波を導波管3
に沿って導き、土5を誘電加熱するようになっている。
また、土5から揮散した有機塩素化合物を熱風等にのせ
て排気口7から排気するとともに、処理された土5をス
クリュー12によって連続搬送し、排出口13から排出
するようになっている。
【0021】このような処理装置1あるいは処理装置1
1を用いて汚染土を処理するには、図1に示すように、
まず、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の
有機塩素化合物が混入した土5をオーブン4内に入れて
マイクロ波を照射し、当該土を誘電加熱する(ステップ
101)。なお、周波数に応じたマイクロ波の浸透深さ
を考慮し、土5の厚みが過度に厚くならないように配慮
する。
【0022】使用するマイクロ波としては、300MH
z乃至30GHz程度のもの、特に電磁波放射の制限の
ないISM周波数、例えば2450MHzを利用するの
がよい。なお、オーバーヒートや放電が生じないよう、
マイクロ波の照射前に釘、鉄くず等の導電体を予め除去
しておく。
【0023】汚染土にマイクロ波を照射すると、いわゆ
る誘電加熱作用によって土が直接加熱され、短時間に昇
温する。そして、当該土に混入していた有機塩素化合物
は、その揮発性の高さゆえ、容易に揮散する。
【0024】次に、揮散した有機塩素化合物を熱風等に
のせて排気口7から排気する(ステップ102)。な
お、有機塩素化合物が除去された土は、例えば盛土用の
土として適宜再利用することができる。
【0025】以上説明したように、本実施例の汚染土の
処理方法および装置によれば、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン等の有機塩素化合物が混入した土に
マイクロ波を照射し、当該土を誘電加熱するようにした
ので、高い効率で汚染土を加熱し、当該土に混入してい
る揮発性の高い有機塩素化合物を容易に揮散させること
ができる。
【0026】したがって、従来に比べて、短時間でかつ
省スペースで汚染土の処理を行うことができる。
【0027】なお、抵抗加熱等の方式で加熱しようとし
てもその大部分の熱量は、被処理物を収容した容器の加
熱に消費されるため、きわめて加熱効率が悪くなるが、
マイクロ波加熱によれば電磁波電力のほとんどが加熱に
消費される。したがって、大量の汚染土を処理するのに
非常に適した加熱方式となる。
【0028】また、本実施例によれば、有機塩素化合物
が除去された土を再利用することができるので、資源の
有効活用あるいは環境の保全を図ることができる。
【0029】本実施例では、電磁波としてマイクロ波を
使用したが、1乃至100MHz程度の高周波を用いて
もよい。高周波は、マイクロ波ほど効率がよくないもの
の浸透深さ(加熱される深さの目安)が大きいので、大
量の汚染土を処理する場合に適する。
【0030】また、上述の実施例では特に言及しなかっ
たが、マイクロ波の照射を減圧下で行い、揮散が促進さ
れるように構成してもよい。
【0031】また、本実施例においては、有機塩素化合
物が混入した土を誘電加熱し、当該土から有機塩素化合
物を揮散させるようにしたが、誘電加熱とともに他の加
熱方式を併用してもよい。
【0032】例えば、誘電加熱とともに熱風や遠赤外線
による表面加熱を併用するようにしてもよい。かかる構
成の場合には、汚染土内部の有機塩素化合物は、主とし
て誘電加熱によって外表面に押し出され、次いで、熱風
等による表面加熱によって揮散する。そのため、特に熱
風を利用した場合には、気化に必要なエネルギーがコス
トの安い熱源で供給されることとなり、経済的に有利な
システムを構築することができる。また、表面加熱を併
用すれば、対流によって生じる表面温度の低下を防ぐと
いう効果も奏する。
【0033】(第2実施例)次に、第2実施例に係る汚
染土の処理方法および装置について説明する。なお、第
1実施例と実質的に同一の部品等については同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0034】図3は、第2実施例に係る汚染土の処理方
法を示したフローチャート、図4は、当該方法を行うた
めの装置例である。ここで、図4に示す処理装置21
は、処理装置11と同様に、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン等の有機塩素化合物が混入した土5を
投入口14からオーブン4内に投入し、当該土5をスク
リュー12で攪拌しながらマイクロ波発生器2において
発生させたマイクロ波を導波管3に沿って導き、土5を
誘電加熱するとともに、処理された土5をスクリュー1
2によって連続搬送し、排出口13から排出するように
なっているが、処理装置11とは異なり、土5から揮散
した有機塩素化合物を吸着可能な吸着手段としての吸着
体22をオーブン4上部に配設してある。吸着体22
は、例えば活性炭で構成するのがよい。
【0035】このような処理装置21を用いて汚染土を
処理するには、図3に示すように、まず、トリクロロエ
チレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化合物が混
入した土5をオーブン4内に入れてマイクロ波を照射
し、当該土を誘電加熱する(ステップ101)。次に、
揮散した有機塩素化合物を吸着体22に吸着させる(ス
テップ103)。
【0036】以上説明したように、本実施例の汚染土の
処理方法および装置によれば、第1実施例と同様、高い
効率で汚染土を加熱し、当該土に混入している揮発性の
高い有機塩素化合物を容易に揮散させることが可能とな
り、従来に比べて、短時間でかつ省スペースで汚染土の
処理を行うことができる。また、マイクロ波加熱によれ
ば電磁波電力のほとんどが加熱に消費され、大量の汚染
土を処理するのに非常に適した加熱方式となる。
【0037】このような第1実施例と同様の効果に加え
て、本実施例ではさらに、揮散した有機塩素化合物を吸
着体に吸着させるようにしたので、揮散した有機塩素化
合物が大気中に放散するのを防止することができ、悪臭
等による被害も回避することができる。
【0038】なお、本実施例でも、1乃至100MHz
程度の高周波を用いてもよいし、マイクロ波の照射を減
圧下で行い、揮散が促進されるように構成してもよい。
また、誘電加熱とともに他の加熱方式を併用してもよい
が、詳細な説明については第1実施例とほぼ同様である
ので、ここではその記載を省略する。
【0039】また、揮散した有機塩素化合物の一部を吸
着体に吸着させ、残りを大気中に放散させるようにして
もよい。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の汚染土の処
理方法は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン
等の有機塩素化合物が混入した土に所定周波数の電磁波
を照射し、前記土を誘電加熱するようにしたので、有機
塩素化合物を含む土から当該有機塩素化合物を効率的に
除去することができる。
【0041】また、本発明の汚染土の処理装置は、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化
合物が混入した土を搬送する搬送手段と、所定周波数の
電磁波を照射する電磁波照射手段とを備えたオーブンに
より構成され、該オーブン上部に前記土から揮散した有
機塩素化合物を除去する除去手段を設けたので、有機塩
素化合物を含む土から当該有機塩素化合物を効率的に除
去することができる。
【0042】また、本発明の汚染土の処理装置は、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化
合物が混入した土を搬送する搬送手段と、所定周波数の
電磁波を照射する電磁波発生器とを備えたオーブンによ
り構成され、該オーブン上部に前記土から揮散した有機
塩素化合物を除去する吸着手段を設けたので、有機塩素
化合物を含む土から当該有機塩素化合物を効率的に除去
することができる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る汚染土の処理方法を示すフロ
ーチャート。
【図2】第1実施例に係る汚染土処理装置を示す略図。
【図3】第2実施例に係る汚染土の処理方法を示すフロ
ーチャート。
【図4】第2実施例に係る汚染土処理装置を示す略図。
【符号の説明】
101 加熱工程 102 排気工程 103 吸着工程 1、11、21 処理装置 2 マイクロ波発生器 3 導波管 4 オーブン 5 汚染土 7 排気口(除去手段) 13 排出口 22 吸着体(吸着手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
    レン等の有機塩素化合物が混入した土に所定周波数の電
    磁波を照射し、前記土を誘電加熱することを特徴とする
    汚染土の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱工程によって揮散した有機塩素
    化合物を所定の吸着体に吸着させる工程を含む請求項1
    記載の汚染土の処理方法。
  3. 【請求項3】 トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
    レン等の有機塩素化合物が混入した土を搬送する搬送手
    段と、所定周波数の電磁波を照射する電磁波照射手段と
    を備えたオーブンにより構成され、該オーブン上部に前
    記土から揮散した有機塩素化合物を除去する除去手段を
    設けたことを特徴とする汚染土の処理装置。
  4. 【請求項4】 トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
    レン等の有機塩素化合物が混入した土を搬送する搬送手
    段と、所定周波数の電磁波を照射する電磁波発生器とを
    備えたオーブンにより構成され、該オーブン上部に前記
    土から揮散した有機塩素化合物を除去する吸着手段を設
    けたことを特徴とする汚染土の処理装置。
JP6333070A 1994-12-13 1994-12-13 汚染土の処理方法および装置 Pending JPH08164376A (ja)

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