JPH08163411A - カメラシステム - Google Patents

カメラシステム

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JPH08163411A
JPH08163411A JP6300953A JP30095394A JPH08163411A JP H08163411 A JPH08163411 A JP H08163411A JP 6300953 A JP6300953 A JP 6300953A JP 30095394 A JP30095394 A JP 30095394A JP H08163411 A JPH08163411 A JP H08163411A
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shooting
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Harumi Uchigasaki
晴美 内ヶ▲崎▼
Masayuki Tani
谷  正之
Kimiya Yamatari
公也 山足
Koichiro Tanikoshi
浩一郎 谷越
Masayasu Futagawa
正康 二川
Masato Hotta
正人 堀田
Yukihiro Kawamata
幸博 川股
Atsuhiko Nishikawa
敦彦 西川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実際に撮影していないが撮影が可能な範囲も撮
影するように、撮影範囲を変更することが容易にできる
カメラシステムを提供する。 【構成】カメラが撮影した映像を、スクロールバー51
0、520等とともにディスプレイ108に表示する。
ユーザがスクロールバー510、520をマウスでクリ
ックすることにより、ページめくり等の撮影範囲の変更
を指示したとき、演算部が、カメラの画角に基づいてカ
メラの撮影方向を決定し、カメラ制御装置にカメラを制
御するためのコマンドを送る。カメラ制御装置がカメラ
の撮影方向を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラの撮影範囲を変更
することができるカメラシステムに関し、特に、ディス
プレイ上の表示を操作することにより、撮影範囲の変更
指示を行うカメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラの撮影範囲を遠隔制御により変更
しながら撮影するカメラシステムとして、撮影方向を変
更するための駆動手段やズーム手段を有するカメラと、
駆動手段やズーム手段を制御するカメラ制御装置と、カ
メラが撮影した映像を表示するディスプレイとを有する
ものがある。このカメラ制御装置では、ユーザが撮影範
囲を変更するときは、カメラの撮影方向や画角(撮影倍
率と1対1に対応する量である)を変えるためのボタン
を押す。カメラ制御装置は、離れた位置にあるカメラに
対して、カメラの撮影範囲を変更するために、駆動手段
等を駆動するための駆動信号をボタンが押されている間
出力する。
【0003】このようなカメラシステムは、例えば、作
業員が近寄ることが困難もしくは危険である、高温の場
所や放射線の照射強度が高い場所等を監視するために使
われる。このシステムにおいて、カメラ制御装置が遠隔
操作するカメラは、撮影可能な範囲のすべてを一度に撮
影できるわけではない。そこで、カメラの撮影倍率の変
更や撮影方向の変更を行い、カメラの撮影範囲を変えな
がら撮影を行う必要がある。
【0004】カメラの撮影方向等をボタン操作により変
更して、カメラの撮影範囲を変更しながら映像を見るシ
ステムにおいては、たとえば、撮影方向を操作するため
のボタンを一回押すと、カメラ制御装置がカメラの撮影
方向をある角度分だけ変更し、ユーザは撮影範囲の異な
る映像を見ることができる。
【0005】また、カメラの撮影倍率を変えたり、撮影
方向を変更するために、従来は、撮影倍率や撮影方向を
示す角度等のパラメータをカメラ制御装置にユーザが直
接入力することも行われてきた。そして、入力されたパ
ラメータ値に従って、カメラ制御装置は、カメラの撮影
範囲を変更するための駆動信号をカメラの駆動手段等に
送り、駆動手段等に設けられた、角度や撮影倍率を検出
するためのポテンショメータの出力によりカメラの角度
や撮影倍率を検知しながら、所定の撮影方向等にカメラ
を設定する。
【0006】さらに、特開昭63−284990号公報
には、画面に表示されている、カメラの撮影した画像の
一部を拡大して撮影したいときに、撮影範囲を変更する
技術が開示されている。この技術では、画面内の拡大し
たい部分(長方形の部分)の対角線の両端をライトペン
を用いて指定することにより、拡大したい部分をカメラ
システム内のCPUに入力する。CPUは、ライトペン
で入力された拡大したい部分の情報からカメラの撮影倍
率および撮影方向を求めるための演算を行う。演算結果
が、撮影倍率や撮影方向を変更するためのサーボ機構に
送られて、サーボ機構により、カメラの撮影倍率と撮影
方向が変更される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】カメラの撮影方向等を
ボタン操作により変更する場合、撮影方向を変えたいと
きや画面内の特定の範囲を拡大したいときに、ボタン操
作を繰り返して、試行錯誤を行う必要がある。
【0008】上記のパラメータを直接入力する場合は、
たとえば、カメラが現在、撮影している範囲の左側をユ
ーザが見たいときに、現時点で設定されているパラメー
タがわからないとすると、数値を繰り返し入力して、試
行錯誤により希望する方向にカメラを向ける必要があ
る。そのため、煩雑な労力を払わなければならない。ま
た、カメラが撮影対象全体を表示している場合に、特定
の部分のみを拡大して撮影したいときに、その部分のみ
を拡大して画面内に納めるためには、撮影倍率と撮影方
向の両方を設定する必要があり、さらに、労力を要す
る。
【0009】このように、カメラ制御装置を用いた上記
従来技術においては、ユーザがカメラ制御装置の設定操
作に習熟していないと、使いにくいという問題がある。
【0010】ライトペンを用いて、撮影範囲を変更する
場合は、上記のように試行錯誤をする必要はないが、撮
影範囲の変更が、表示されている画面の一部を拡大する
場合に限られており、縮小する場合については、述べら
れていない。また、表示されていない部分を撮影するよ
うに指示することもできない。
【0011】さらに、カメラシステム全体として、どの
範囲まで撮影可能であるか、および、全体の中でカメラ
が現在どの範囲を撮影しているかということについて
は、上記従来技術のいずれにおいても、なんらの情報も
画面には表示されておらず、撮影可能範囲を確認する操
作をしないと、撮影可能範囲と現在撮影している範囲と
の相対的な位置付けが不明であった。
【0012】本発明の第1の目的は、実際に撮影してい
ないが撮影が可能な範囲も撮影するように、撮影範囲を
変更することが容易にできるカメラシステムを提供する
ことである。
【0013】本発明の第2の目的は、撮影可能範囲と現
在撮影している範囲との相対的な位置付けを示すことが
できるカメラシステムを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、上記第1の目的
を達成するため、本発明では、撮影範囲を変更するため
の撮影範囲変更手段を備えたカメラと、上記カメラの撮
影範囲を変更する操作を受付けるための領域を示す領域
表示に対応した映像情報を生成する映像生成手段と、上
記カメラが出力する映像情報と、上記映像生成手段が生
成した映像情報とを1つの画面上の映像情報に合成する
合成手段と、上記合成手段が合成した映像情報を受け
て、表示を行うディスプレイと、上記領域表示には、撮
影範囲の変更の種類に対応した表示が含まれており、該
表示を対象として行われる操作を受付ける変更受付手段
と、上記受付けた操作に基づいて、上記カメラの撮影範
囲を変更するための変更指示情報を決定する変更指示決
定手段と、上記決定された変更指示情報に基づいて、上
記撮影範囲変更手段を駆動する駆動信号を生成し、上記
撮影範囲変更手段に出力するカメラ操作手段とを有する
こととした。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
上記撮影範囲変更手段は、上記カメラの撮影方向を変更
することにより、上記カメラの撮影範囲を変更するもの
であり、上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種
類に対応した表示として、上記カメラの撮影方向を示す
ための表示物を含む表示であって、上記画面上における
上記表示物の位置によって、上記カメラの撮影方向を示
す表示を生成し、上記変更受付手段は、上記表示物の表
示位置を移動させる操作を受付けることとしたものであ
る。
【0016】また、上記撮影範囲変更手段が、上記カメ
ラの撮影位置を変更する位置変更手段を有する場合に、
上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
した表示として、上記カメラの撮影位置を示すための表
示物を含む表示であって、上記画面上における上記表示
物の位置によって、上記カメラの位置を示す表示を生成
し、上記変更受付手段は、上記表示物の表示位置を移動
させる操作を受付けることとしたものである。
【0017】
【作用】本発明は、上記のように構成されているため、
ユーザは、上記変更指示手段を用いて、画面に表示され
た上記領域表示に対して、操作を行うことにより、現在
撮影されている部分および撮影されていない部分を撮影
する指示が、試行錯誤を行うことなく容易にできる。そ
して、上記変更指示決定手段は、上記操作に応じて、上
記カメラの撮影範囲を決定し、上記カメラ操作手段に決
定した撮影範囲を出力する。こうして、ユーザは、現在
操作中のカメラの撮影方向や撮影倍率を意識することな
く、カメラを容易に操作できる。
【0018】また、上記カメラが実際に撮影している位
置や方向を示す表示物が表示され、撮影している位置や
方向が表示される。このため、撮影可能範囲を確認する
操作をしないでも、撮影可能範囲や現在撮影している位
置や方向が認識できる。
【0019】
【実施例】本発明に係る第1の実施例を、図により説明
する。本実施例では、カメラは、ズーム機能と撮影方向
を変更する機能とを有する。そして、カメラの撮影倍率
の変更および撮影方向の変更をGUI(Graphic
al User Interface)により、すなわ
ち、ディスプレイ上に表示されたアイコン等を操作する
ことにより、行うことができる。
【0020】図1に、第1の実施例に係るカメラシステ
ムのブロック図を示す。図1に示すように、本カメラシ
ステムは、カメラ101と、カメラ制御装置102と、
ワークステーション150と、カメラ101により撮影
された映像の表示およびGUI用の表示を行うディスプ
レイ108と、GUI用の表示を操作するためのマウス
109とを有する。ワークステーション150は、演算
部1501と、映像合成部1504と、図形描画部15
03と、メモリ1502と、ディスク107と、入出力
制御部1505とを有する。
【0021】最初に、カメラ101の構成について図2
により説明する。図2は、カメラ101のブロック図を
示す。カメラ101は、カメラの撮影倍率を変更するズ
ーム撮影手段を有するカメラ本体1011と、カメラ本
体の撮影方向を垂直方向および水平方向に変更するため
の駆動部2208とを有する。カメラ本体1011に
は、ズームレンズ1012がある。ズームレンズ101
2の一部のレンズ1013は、ステップモータ1017
により、そのレンズの位置が変えられ、その結果、ズー
ムレンズ1012の焦点距離が変わる。ステップモータ
1017を駆動する信号は、制御信号線2201により
カメラ制御装置102から送られてくる。
【0022】レンズ1013の位置は、モータ1017
の駆動軸に直結しているポテンショメータ1018によ
り検知され、検知結果(回転位置により決まる電圧信
号)は、状態信号線2205によりカメラ制御装置10
2に出力される。電圧信号は、カメラ制御装置102内
の後述する図3のCPU1028が変換テーブルを用い
て画角に変換する。変換テーブルは、メモリ1029内
に格納されている。
【0023】なお、カメラ本体1011は、図示しない
自動焦点機能を有する。
【0024】ズームレンズ1012から入ってきた光信
号は、CCD1014により、電気信号に変換される。
この電気信号から、映像信号生成部1015は、映像信
号を生成する。生成された映像信号は、カメラ映像線2
204を介して映像生成部1504に出力される。
【0025】駆動部2208は、軸2209の回りにカ
メラ本体1011を回転させることにより、垂直方向に
カメラ本体1011の向きを変えるための、モータおよ
びギヤからなる駆動部1019と、軸2209の回転角
を検知するポテンショメータ10111を含む。さら
に、水平面内で回転することによりカメラ本体1011
を水平面内で回転させる(パンさせる)回転台2210
と、回転台2210を回転させるための、モータおよび
ギヤからなる駆動部10112と、回転台2210の回
転角を検知するポテンショメータ10113を含む。
【0026】駆動部1019、10112を駆動するた
めの制御信号は、制御信号線2203,2202によ
り、カメラ制御装置102から送られてくる。駆動部1
019,10112は、制御信号を受けている間、一定
速度で回転する。回転方向は、制御信号の極性により決
まる。ポテンショメータ10111,10113で検知
した検知結果(回転位置により決まる電圧信号)は、状
態信号線2207,2206により、カメラ制御装置1
02に送られる。電圧信号は、図3に示すCPU102
8により、変換テーブルを用いて回転角度に変換され
る。変換テーブルは、メモリ1029に格納されてい
る。
【0027】次に、カメラ制御装置102について、説
明する。カメラ制御装置102は、動作モードとして、
オートモードとマニュアルモードを有し、オートモード
とマニュアルモードを切り替えるために、オート/マニ
ュアル切り替えスイッチ1021を有する。
【0028】オートモードのときは、データ線1506
から入力される設定パラメータに従って、カメラ101
の撮影方向および撮影倍率を制御するための制御信号
を、制御信号線2201,2202,2203を介し
て、カメラ101に出力する。
【0029】マニュアルモードのときは、パン(右)ボ
タン1022、パン(左)ボタン1023、チルト
(上)ボタン1024、チルト(下)ボタン1025、
拡大ボタン1026、縮小ボタン1027に従って、カ
メラ制御装置102は、カメラ101の撮影方向および
撮影倍率を制御するための制御信号を、制御信号線22
01,2202,2203を介して、カメラ101に出
力する。
【0030】オートモードのときのカメラ制御装置10
2の動作について述べる。オートモードのとき、ワーク
ステーション150の演算部1501から、データ線1
506を介して送られてくる設定パラメータをCPU1
028が受け取る。設定パラメータについて以下説明す
る。
【0031】設定パラメータは、カメラ101の動作の
種類を示すコマンドと、動作の目標値を示すデータ(撮
影パラメータ)のセットからなる。コマンドの種類を図
4に示す。図4において、コマンド「P」、「T」、
「Z」は、カメラ制御装置102にカメラ101を駆動
するように命じるものであり、コマンド「Q」は、カメ
ラ制御装置102に対して、カメラ101の状態を演算
部1501に報告することを要求するものである。コマ
ンド「Q]をカメラ制御装置102が受け取ると、カメ
ラ制御装置102は、カメラ101のその時点における
水平方向角度、垂直方向角度、撮影倍率をデータ線15
06により、演算部1501に送る。
【0032】動作の目標を示すデータは、撮影方向を変
える場合(コマンドが「P」、「T」の場合)、目標と
する水平または垂直方向の角度であり、撮影倍率を変え
る場合(コマンド「Z」の場合)は、目標とする画角の
大きさである。
【0033】次に、撮影方向の決定に用いるカメラ10
1の画角について図5により説明する。カメラ101の
画角は、カメラ101の撮影範囲の角度であり、水平画
角と垂直画角とがある。本実施例では、撮影倍率を変え
る場合は、画角を変えることとし、演算部1501で計
算した目標とする画角の値をカメラ制御装置102に送
る。垂直画角について図5に示す。図中、θが画角、T
は撮像面のサイズ、fは焦点距離、Lは撮影対象までの
距離、T’は撮像面に移る範囲を示す。レンズについて
は、複数のレンズからなるレンズ系を等価な仮想単レン
ズに置き換えて示す。この時に、画角は下式で与えられ
る。
【0034】
【数1】 θ=2tan~1(T/2f) なお、カメラ101の画角は、カメラ101の撮影倍率
の程度を表しているともいえる。撮影倍率(bとする)
は、図5より、b=T/T’=f/Lである。一方、数
1より、θが小さいときは、θ≒T/fであるため、b
=T/(Lθ)である。TおよびLはほぼ一定であるた
め、bとθは反比例の関係にあり、画角と撮影倍率は1
対1に対応しているからである。
【0035】本実施例における水平または垂直方向の角
度の定義については、後述する。
【0036】CPU1028は、設定パラメータに従っ
てカメラ101を以下のように制御する。演算部150
1から受け取ったコマンドの種類によって、ステップモ
ータ1017、駆動部1019,10112のいずれを
駆動するかを決定する。次に、状態信号線2205,2
206,2207により、ステップモータ1017、駆
動部1019,10112のうち駆動対象となるものの
現在の状態を示す検知結果を入手する。検知結果は、メ
モリ1029にあらかじめ格納されている変換テーブル
により、画角、撮影方向を表す角度に変換される。設定
パラメータで与えられた目標値と検知結果を変換して得
られた数値とを比較して、駆動対象を駆動する方向を決
定する。例えば、撮影方向を変更する場合は、角度を大
きくするのが小さくするのかを決定する。画角を変更す
る場合は、画角を大きくするのか、小さくするのかを決
定する。駆動する方向が決定すると、ステップモータ1
017、駆動部1019,10112の回転方向が決ま
る。
【0037】駆動する対象と回転方向が決定された後、
駆動対象に対応する制御信号線2201,2202,2
203に回転方向に応じた信号を流すように、入出力制
御部1020に指示する。
【0038】入出力制御部1020は、この指示に従っ
て、制御信号線2201,2202,2203に信号を
流す。CPU1028は、状態信号線2205,220
6,2207により、駆動対象の状態をモニターする。
検知結果を変換した値が設定パラメータで指定された値
の所定の近傍内になったときに、入出力制御部1020
に対して、制御信号線2201,2202,2203に
信号を流すことを停止するように指示する。
【0039】次に、マニュアルモードのときのカメラ制
御装置102の動作について述べる。マニュアルモード
のときは、パン(右)ボタン1022、パン(左)ボタ
ン1023、チルト(上)ボタン1024、チルト
(下)ボタン1025、拡大ボタン1026、縮小ボタ
ン1027に従って、カメラ制御装置102は、カメラ
101を制御する。オート/マニュアル切り替えスイッ
チ1021の状態からマニュアルモードであることを判
断したCPU1028は、これらのボタン1022,1
023,1024,1025,1026,1027が押
されている間、入出力制御部1020に対して、押され
ているボタンに応じて、カメラ101を右に向ける制御
信号、カメラ101を左に向ける制御信号、カメラ10
1を上に向ける制御信号、カメラ101を下に向ける制
御信号、カメラ101の撮影倍率を大きくする制御信
号、カメラ101の撮影倍率を小さくする制御信号をそ
れぞれ出力するように指示する。
【0040】なお、CPU1028は、状態信号線22
05,2206,2207により、回転角度等を常時検
知する。検知結果を、メモリ1029に格納されている
回転角度、画角のリミット値と比較して、検知結果がリ
ミット値に達したときは、入出力制御部1020に対し
て、制御信号の出力を停止することを指示する。
【0041】次に、カメラ101の撮影方向の変更指示
を入力するためのマウス109について説明する。マウ
ス109は、マウス109の移動量を表す信号と、マウ
ス109に設けられたボタン(図示せず)がオン/オフ
されたことを示す信号とを出力する機能を有し、拡大/
縮小/撮影方向の変更等の撮影範囲を変更する指示を入
力するために、ユーザによって操作される。ユーザは、
撮影範囲を変更するために、ディスプレイ108上の、
後述するGUI用の表示をマウス109により、後述す
るように操作して、上記指示を行う。マウス109の操
作の結果得られるマウスの移動量を表す信号とボタンの
オン/オフを示す信号は、入出力制御部1505を介し
て演算部1501に入力される。演算部1505は、マ
ウスの移動量を積分することにより、マウスが現在指示
している位置を求める。
【0042】マウス109のボタンの操作には、クリッ
クとドラッグとがある。ユーザがマウス109に設けら
れているボタンを押し下げて(オンして)、マウス10
9の位置は動かさずに、そのボタンを放す(オフする)
ことを「クリックする」とよぶ。例えば、ユーザがマウ
ス109を動かすことにより、マウスの移動に応じて画
面上を移動するポインタを、画面上に表示された道具
(アイコン等)の位置に移動させて、その位置でクリッ
クする操作を、「その道具をクリックする」とよぶ。道
具およびポインタについては後述する。
【0043】ユーザがマウス109に設けられているボ
タンを押し下げた状態で、マウス109の位置を動かす
ことを「ドラッグする」とよぶ。ユーザがマウス109
を動かして画面上の道具の位置にポインタを移動させた
後、ドラッグする操作を、「その道具をドラッグする」
とよぶ。
【0044】次にワークステーション150について説
明する。ワークステーション150内の演算部1501
は、CPUで構成され、マウス109を介して、カメラ
101の撮影範囲の変更の指示を受け取る。演算部15
01は、変更指示(上記マウスからの信号)と、メモリ
1502上に記憶されているプログラムやデータに基づ
き、カメラ101の変更後の撮影倍率や撮影方向等の撮
影パラメータを計算する。撮影パラメータの詳細および
その求め方の詳細については、後述する。
【0045】演算部1501は、カメラ101を遠隔操
作するために、カメラ制御装置102へ、入出力制御部
1505を介して、RS232Cなどのプロトコル仕様
に従って、上記撮影パラメータをデータ線1506によ
り送る。
【0046】また、演算部1501は、マウス109に
よる変更操作を受付けるための表示を描画するための描
画命令を図形描画部1503へ送る。変更操作を受付け
るための表示とは、後述する図6に示す、水平スクロー
ルバー510、垂直スクロールバー520、水平スクロ
ールアイコン512、垂直スクロールアイコン522、
左スクロールアロー514、右スクロールアロー51
6、上スクロールアロー524、下スクロールアロー5
26、ポインタ550等のカメラで撮影された映像以外
の画像である。
【0047】メモリ1502は、RAMおよびROMで
構成され、演算部1501が実行するプログラムや実行
に際して用いるデータを記憶する。
【0048】ディスク107は、磁気ディスク、光ディ
スク等で構成され、カメラ101の撮影パラメータ(撮
影方向を示す角度や撮影倍率)の現在値およびリミット
値を記憶する。演算部1501は、ディスク107のデ
ータを必要に応じてメモリ1502内のRAMに書き込
む。また演算部1501は、メモリ1502のデータを
必要に応じてディスク107に書き込む。
【0049】図形描画部1503は、図形発生器、グラ
フィックアクセラレータ、グラフィックプロセッサとも
呼ばれ、CPU、RAM、ROM、各種CMOS等によ
って、実現される。図形描画部1503は、演算部15
01から上記変更操作を受け付けるための表示を描画す
るための命令およびデータを受け、上記変更操作を受け
付けるための表示を表す画像信号を生成し、生成した画
像信号を映像合成部1504へ出力する。
【0050】映像合成部1504は、フレームメモリを
内蔵する。映像合成部1504は、図形描画部1503
が出力するポインタやアイコンなどの、高解像度の図形
と、カメラ101が出力する、低解像度のカメラ映像と
をフレームメモリを用いて高解像度の映像に合成し、合
成した映像の信号をディスプレイ108におくる。
【0051】ディスプレイ108は、CRT表示装置、
または液晶ディスプレイにより実現され、映像合成部1
504から合成された映像の信号を受け取り、表示す
る。ユーザは、ディスプレイ108を見て、自分の指示
の結果得られた、撮影範囲を変更した後の映像を確認す
ることができる。
【0052】次に、本実施例における、ディスプレイ1
08に表示される画面の一例を図6に示す。画面は、カ
メラ101が撮影したカメラ映像が表示されるカメラ映
像表示部201と、カメラ映像表示部201の右側と下
部とに設けられた、図形描画部1503が出力したアイ
コン等を表示するGUI用表示部202,203,20
4とからなる。カメラ映像表示部201には、ボイラが
表示されている。以下では、このボイラを撮影対象とし
て、カメラシステムの説明を行う。
【0053】画面上には、マウス109により指定され
る位置が画面上のどの位置にあるかを示すポインタ55
0が表示されている。ユーザがマウス109を動かすこ
とにより、ポインタ550を画面上で動かすことができ
る。
【0054】GUI用表示部202,203,204に
は、カメラの撮影範囲を変えるための道具として、水平
スクロールバー510と、垂直スクロールバー520
と、水平スクロールアイコン512と、垂直スクロール
アイコン522と、左、右スクロールアロー514、5
16と、上、下スクロールアロー524、526と、拡
大アイコン570と、縮小アイコン580とが表示され
る。
【0055】水平スクロールバー510と、垂直スクロ
ールバー520と、水平スクロールアイコン512と、
垂直スクロールアイコン522とは、撮影方向を変更す
る操作のうちの1つであるページめくり操作に使われ
る。
【0056】水平スクロールアイコン512と、垂直ス
クロールアイコン522とは、撮影方向を、画面上で指
定された方向に指定された量だけ、変更する操作である
ジャンプ操作にも使われる。
【0057】左、右スクロールアロー514、516
と、上、下スクロールアロー524、526とは、あら
かじめ設定されている所定量ずつ撮影方向を変更するス
クロール操作に使われる。
【0058】拡大アイコン570と、縮小アイコン58
0とは、撮影倍率を変更する操作である画面の拡大操
作、縮小操作にそれぞれ使われる。
【0059】ページめくり操作、スクロール操作、ジャ
ンプ操作、拡大操作、縮小操作の詳細については、後述
する。
【0060】スクロールバー510,520と、スクロ
ールアイコン512,522とは、カメラ101が撮影
可能な範囲のうち、カメラ101がどの部分を今撮影し
ているかを示す機能も有する。スクロールバー510,
520は、水平及び垂直方向に撮影可能な範囲を示し、
スクロールアイコン512,522は、撮影可能な範囲
のうち、今撮影されている範囲を示す。そのために、水
平スクロールバー510の横方向の長さに対する水平ス
クロールアイコン512の横方向の長さの割合は、カメ
ラ101が水平方向に撮影できる範囲に対する、カメラ
101が今撮影している水平方向の範囲の割合と一致さ
せている。垂直スクロールバー520の縦方向の長さに
対する垂直スクロールアイコン522の縦方向の長さの
割合は、カメラ101が垂直方向に撮影できる範囲に対
する、カメラ101が今撮影している垂直方向の範囲の
割合と一致させている。
【0061】次に、本カメラシステムにおける撮影範囲
の変更について説明する。最初に、ページめくり操作に
ついて説明する。ページめくり操作とは、本操作を行う
前に、画面のある一方の端(例えば、左端)に撮影され
ていた対象物が、ページめくり操作後には、画面のもう
一方の端(右端)に撮影されるように、カメラ101の
撮影範囲を変更する機能である。
【0062】ページめくりでは、マウス109により、
以下のように操作を行う。ユーザが左(右)ページめく
りをするときは、水平スクロールバー510のうち、水
平スクロールアイコン512の左(右)側にある部分を
マウス109を使ってクリックする。その結果、カメラ
101が撮影する範囲を水平方向に左(右)ページめく
りをすることができ、水平スクロールアイコン512
は、新たな撮影範囲を示す位置に移動する。
【0063】同様にユーザが垂直スクロールバー520
をクリックすると、カメラ101が撮影する範囲を垂直
方向にページめくりすることができ、垂直スクロールア
イコン522はその結果に応じた位置に移動する。具体
的には、ユーザが垂直スクロールバー520の、垂直ス
クロールアイコン522より上側をクリックすると、カ
メラ映像を上にページめくりすることができる。ユーザ
が垂直スクロールバー520の、垂直スクロールアイコ
ン522より下側をクリックすると、カメラ映像を下に
ページめくりすることができる。
【0064】カメラ101が撮影可能な範囲内の一方の
端を撮影している場合、スクロールアイコン512,5
22は、スクロールバー510,520のその一方の端
に対応した端に表示され、スクロールアイコン512,
522から見て、スクロールバー510,520の別の
端の側のみが、ページめくりのためにクリックできる。
【0065】次に、カメラ101が前述のボイラの火炎
監視窓をズームアップしている場合を例にして、ユーザ
のページめくり操作と、それによる画面の変化とを具体
的に説明する。
【0066】最初に、図7を参照して、カメラ映像を左
にページめくりする場合について説明する。図7(a)
は、左ページめくり操作をする前のディスプレイ108
に表示される画面を示し、3001は、カメラ撮影画像
である。図7(b)は、左ページめくり操作後の画面を
示し、3002は、カメラ撮影画像である。図7(c)
は、カメラ撮影画像3001,3002が、ボイラの火
炎監視窓のどの部分を撮影しているかを示す図である。
図7(a)では、ボイラの火炎監視窓の右下の部分の映
像3001が、ディスプレイ108に表示されている。
【0067】この時に図7(a)よりも左の部分をカメ
ラ101に撮影させたいという場合、図7(a)に示す
画面上で、ユーザが水平スクロールバー510の、水平
スクロールアイコン512より左側にある部分をマウス
109によりクリックすると、カメラ101の映像30
01が左にページめくりされる。その結果、図7(b)
のディスプレイ108の映像3002のように、カメラ
101が今まで撮影していた映像3001の左端にあっ
たものが映像3002の右端に移り、図7(a)におい
て撮影されていなかった、映像3001のさらに左側の
部分が撮影されるようになる。水平スクロールアイコン
512の位置は、図7(a)における位置よりも左に移
動する。なお、図7(c)において、3003は、水平
方向にページめくり操作をする前でも後でも表示するこ
ととした、カメラ101の重複撮影範囲を示す。
【0068】次に、図8を参照して、カメラ映像を上に
ページめくりする場合について説明する。図8(a)
は、上にページめくり操作をする前のディスプレイ10
8に表示される画面を示し、4001は、カメラ撮影画
像である。図8(b)は、上ページめくり操作後の画面
を示し、4002は、カメラ撮影画像である。図8
(c)は、カメラ撮影画像4001,4002が、ボイ
ラの火炎監視窓のどの部分を撮影しているかを示す図で
ある。図8(a)では、ボイラの火炎監視窓の左下の部
分の映像が、ディスプレイ108に表示されている。
【0069】この時に図8(a)よりも上の部分をカメ
ラ101に撮影させたいという場合、図8(a)に示す
画面上で、ユーザが垂直スクロールバー520の、垂直
スクロールアイコン522より上側にある部分をマウス
109によりクリックすると、カメラ101の映像が上
にページめくりされる。その結果、図8(b)のディス
プレイ108の映像4002のように、カメラ101が
今まで撮影していた映像の上端にあったものが、映像4
002の下端に撮影される。図8(a)において撮影さ
れていなかった、映像4001のさらに上側の部分が撮
影されるようになる。垂直スクロールアイコン522の
位置は、図8(a)における位置よりも上に移動する。
なお、図8(c)において、4003は、垂直方向にペ
ージめくり操作をする前でも後でも表示することとし
た、カメラ101の重複撮影範囲を示す。
【0070】次に、図9を参照して、カメラの撮影方向
および画角を規定する撮影パラメータのうち、ページめ
くりに関して使用される撮影パラメータと、ページめく
りにおける撮影パラメータの決定方法とについて、説明
する。図9(a)は、カメラ101の水平方向の角度の
定義と、左ページめくりをしたときの水平方向の角度の
求め方を示す。図9(b)は、カメラ101の垂直方向
の角度の定義と、上ページめくりをしたときの垂直方向
の角度の求め方を示す。
【0071】カメラ101の水平方向の角度51,52
は、本カメラシステムにおいて規定されている基準とな
る状態(カメラ101が右端の方向に向いている状態)
における水平方向の角度を0度と定め、その方向から計
った、カメラ101が左方向に回転した角度である。左
が+方向であり、右が−方向である。カメラ101が左
に回転すれば水平方向の角度は大きくなる。角度51
は、カメラ101が正面を撮影しているときの水平方向
の角度であり、角度52は、それよりも左の方向を撮影
しているときの水平方向の角度である。この角度51,
52が前述の設定パラメータに含まれるデータの値であ
る。
【0072】カメラ101の垂直方向の角度53,54
は、上記基準となる状態(カメラ101が下端の方向を
向いている状態)における垂直方向の角度を0度と定
め、その方向から計った、カメラ101が上方向に回転
した角度である。上が+方向であり、下が−方向であ
る。カメラ101が上に回転すれば垂直方向の角度は大
きくなる。角度53は、カメラ101が正面を撮影して
いるときの垂直方向の角度であり、角度54は、それよ
りも上の方向を撮影しているときの垂直方向の角度であ
る。この角度53,54が前述の設定パラメータに含ま
れるデータの値である。
【0073】次に、このようなパラメータを用いてペー
ジめくりに置ける水平/垂直方向の角度を決定する方法
について述べる。カメラ101の水平方向ページめくり
操作を実現するには、例えば左ページめくりする場合、
カメラ101の水平方向を、水平画角の大きさに応じて
大きくすれば、実現できる。なお、水平方向にページめ
くり操作をする前でも後でも表示されている、カメラ1
01の重複撮影範囲が存在する。この範囲の水平角度
を、「水平重複撮影角」とよぶ。水平画角がかわっても
表示上の重複部の分量が同じになるように水平重複撮影
角は水平画角の大きさに応じてかわる。図9(a)に示
すように、左ページめくりをする前の水平方向の角度が
pb度51、水平画角がzh度56、水平重複撮影角が
dzh度55のとき、水平方向の角度を(pb+zh−
dzh)度52に変更すれば、左ページめくりができ
る。この時の移動量は、ΔH=zh−dzhである。
【0074】同様に、カメラ101の垂直方向ページめ
くり操作を実現するには、例えば上ページめくりする場
合、カメラ101の垂直方向を、垂直画角に応じて大き
くすれば、実現できる。なお、水平重複撮影角と同様
に、垂直方向ページめくり操作をする前でも後でも表示
されている、カメラ101の撮影範囲の垂直角度を、
「垂直重複撮影角」と呼ぶ。垂直画角がかわっても表示
上の重複部の分量が同じになるように、垂直重複撮影角
は垂直画角の大きさに応じてかわる。図9(b)に示す
ように、垂直方向がtb度53、垂直画角がzv度5
7、垂直重複撮影角がdzv度58のとき、垂直方向を
(tb+zv−dzv)度54に変更すれば、上ページ
めくりができる。この時の移動量は、ΔV=zv−dz
vである。
【0075】次に、ディスク107に格納されている、
演算部1501がページめくり操作において角度を決定
するために用いるデータについて説明する。このような
データとしては、水平方向の角度の現在値及び水平画角
の現在値、水平方向の角度の上限値及び下限値、水平重
複撮影角、水平スクロールバーと水平スクロールアイコ
ンに関する後述するデータ、垂直方向の角度の現在値及
び垂直画角の現在値、水平方向の上下値及び下限値、垂
直重複撮影角、垂直スクロールバーと垂直スクロールア
イコンに関する後述するデータがある。
【0076】水平方向の角度、水平画角の現在値は、例
えば、水平方向の角度0度、水平画角10度の様な値で
ある。水平方向の角度の現在値、および水平画角の現在
値は、図4のコマンド「Q」をカメラ制御装置102に
送ることにより、カメラ制御装置102から入手する。
水平方向の角度の上限値、下限値は、撮影可能範囲の両
端に対応する角度である。これらの角度は、ユーザがあ
らかじめディスク107に格納しておく。カメラ101
が撮影可能範囲の左右のどちらかの端を撮影していると
き、水平方向の角度の現在値は一方の限界値と等しい。
水平重複撮影角は、現在の水平重複撮影角を格納してい
る。例えば表示上の重複部の分量を1/10にするなら
{10度×(1/10)=1度}の様な値である。この
値は、ユーザが自由に設定してディスク107に格納し
ておく。
【0077】水平スクロールバー510に関するデータ
としては、大きさに関するデータ(例えば100)や画
面上の位置に関するデータがあり、水平スクロールアイ
コン512に関するデータとしては、大きさに関するデ
ータや、上記スクロールバー510の大きさを基準にし
た、スクロールアイコン512の位置を示すデータ(例
えば50)がある。
【0078】垂直方向の角度、垂直画角の現在値は、例
えば、垂直方向の角度0度、垂直画角6度の様な値であ
る。垂直方向の角度の上限値、下限値は、撮影可能範囲
の両端に対応する角度である。カメラ101が上下のど
ちらかの端を撮影しているとき、垂直方向の角度の現在
値は一方の限界値と等しい。垂直重複撮影角は、現在の
垂直重複撮影角を格納している。例えば表示上の重複部
の分量を1/10にするなら{3.6度×(1/10)
=0.6度}の様な値である。以上の垂直方向に関する
角度も水平方向に関する角度と同様に入手もしくは設定
されてディスク107に格納されている。
【0079】垂直スクロールバー520に関するデータ
はスクロールバー520の大きさを示すデータ(例えば
60)等であり、垂直スクロールアイコン522に関す
るデータは上記スクロールバー520の大きさを基準に
した、スクロールアイコン522の位置を示すデータ
(例えば30)等である。
【0080】次に、ユーザの指示が水平方向ページめく
りである場合に、これらのデータを用いて、カメラシス
テムが水平方向ページめくりをする際の処理手順を図1
0により説明する。
【0081】マウス109により、水平スクロールバー
510がクリックされたことを演算部1501が検知す
ると、演算部1501は、クリックされた水平スクロー
ルバー510が水平スクロールアイコン512の左側か
右側かによって、以下の処理を変える。左側の場合には
以下のステップ311から314までの処理が行われ、
右側の場合には以下のステップ315から318までの
処理が行われる。(ステップ310)演算部1501
は、水平方向の角度の値を(水平方向の角度の現在値+
水平画角−水平重複撮影角)に仮に決定する(ステップ
311)。ステップ312では、仮に決定した値が水平
方向の角度の上限値を越えていないかどうか、調べる。
例えば同じ側にめくり続けた場合などに、1ページ分を
めくりきらずにカメラ101の撮影可能範囲の限界に達
する場合があるからである。調べた結果、撮影可能範囲
内であるならば仮に決定した値を決定値とする。もし上
限値を越えているならば上限値を決定値とする。
【0082】ステップ315では、水平方向の角度の値
を(水平方向の角度の現在値−水平画角+水平重複撮影
角)に仮に決定する。ステップ316では、仮に決定し
た値が水平方向の角度の下限値を越えていないかどう
か、調べる。もし下限値より大きければ仮に決定した値
を決定値とする。もし下限値より小さければ下限値を決
定値とする。
【0083】次に、演算部1501は、水平スクロール
バー510内における水平スクロールアイコン512の
新たな位置が、撮影可能範囲における新しい撮影位置に
対応するように、水平スクロールアイコン512の画面
上の位置を変更する必要がある。ステップ320で演算
部1501は、水平方向の角度の決定値に基づいて、新
たな水平スクロールアイコン512の画面上の位置を決
定する。位置は、水平方向の角度の決定値と水平方向の
撮影可能範囲を示す角度との比が、水平スクロールアイ
コン512の中心位置の水平スクロールバー510の右
端からの長さと水平スクロールバー510の長さとの比
が一致するように決定される。決定された位置は、図形
描画部1503へ出力される。
【0084】ステップ330において、図形描画部15
03は、水平スクロールアイコン512の位置を新たな
位置に変更した、水平スクロールバー510と水平スク
ロールアイコン512の画像を作り、映像合成部150
4へ出力する。
【0085】ステップ340において、演算部1501
は、決定された水平方向の角度に基づいて、カメラ制御
装置102へ設定パラメータを出力する。
【0086】ステップ350において、カメラ制御装置
102は演算部1501から設定パラメータを受け取
る。カメラ制御装置102は、カメラ101を指示され
た水平方向に前述のようにして向ける。
【0087】ステップ360において、カメラ101は
指定された水平方向の角度で撮影し、カメラ映像を映像
合成部1504に送る。
【0088】ステップ370において、映像合成部15
04はカメラ101からの映像を受け取り図形描画部1
503からの図形の画像と合成してディスプレイ108
へ送る。
【0089】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0090】次に、ユーザの指示が垂直方向ページめく
りである場合に、カメラシステムが垂直方向ページめく
りをする際の処理手順を図11により説明する。
【0091】マウス109により、垂直スクロールバー
520がクリックされたことを演算部1501が検知す
ると、演算部1501は、クリックされた垂直スクロー
ルバー520が垂直スクロールアイコン522の上側か
下側かによって、以下の処理を変える。上側の場合には
以下のステップ411から414までの処理が行われ、
下側の場合には以下のステップ415から418までの
処理が行われる。(ステップ410)ステップ411で
は、演算部1501は、垂直方向の角度の値を(垂直方
向の角度の現在値+垂直画角−垂直重複撮影角)に仮に
決定する。ステップ412では、仮に決定した値が垂直
方向の角度の上限値を越えていないかどうか、調べる。
もし上限値を越えていなければ仮に決定した値を決定値
とする。もし上限値を越えているならば上限値を決定値
とする。
【0092】ステップ415では、垂直方向の角度の値
を(垂直方向の角度の現在値−垂直画角+垂直重複撮影
角)に仮に決定する。ステップ416では、仮に決定し
た値が垂直方向の角度の下限値を越えていないかどう
か、調べる。もし下限値より大きければ仮に決定した値
を決定値とする。もし下限値より小さければ下限値を決
定値とする。
【0093】次に、演算部1501は、垂直スクロール
バー520内における垂直スクロールアイコン522の
新たな位置が、新しい撮影方向に対応するように、垂直
スクロールアイコン522の位置を変更する必要があ
る。ステップ420において、演算部1501は、垂直
スクロールアイコン522の新しい位置をステップ32
0と同様に決定し、図形描画部1503へ垂直スクロー
ルアイコン522の新しい位置を出力する。
【0094】ステップ430において、図形描画部15
03は、垂直スクロールアイコン522の位置が変更さ
れた、垂直スクロールバー510と垂直スクロールアイ
コン522の画像を作り、映像合成部1504へ出力す
る。
【0095】ステップ440で演算部1501は、決定
された垂直方向パラメータに基づいて、カメラ制御装置
102へ設定パラメータを出力する。
【0096】ステップ450において、カメラ制御装置
102は演算部1501から設定パラメータを受け取
る。カメラ制御装置102は、カメラ101を指示され
た垂直方向に向ける。
【0097】ステップ460において、カメラ101は
指示された垂直方向で撮影し、カメラ映像を映像合成部
1504に送る。
【0098】ステップ470において、映像合成部15
04はカメラ101からの映像を受け取り、図形描画部
1503からの図形の画像と合成してディスプレイ10
8へ送る。
【0099】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0100】次に、撮影範囲の変更機能のうち、スクロ
ール機能とジャンプ機能と拡大縮小機能を説明する。
【0101】スクロール機能とは、カメラ101が今現
在撮影している範囲を若干ずらしてカメラ101が撮影
するように、すなわち、撮影範囲のある一方の端に撮影
されている対象物が、撮影範囲のもう一方の端の方向に
若干ずれて撮影されるように、カメラ101の撮影範囲
を変更する機能である。
【0102】ジャンプ機能とは、カメラ101が今現在
撮影していない部分を、今撮影している部分との重複部
分を持たずにカメラ101が撮影するように、カメラ1
01の撮影範囲を変更する機能である。
【0103】拡大機能とは、今現在撮影している範囲よ
り狭い範囲をカメラ101が撮影するように、カメラ1
01の撮影範囲を縮小する機能である。縮小機能とは、
今現在撮影している範囲より広い範囲をカメラ101が
撮影するように、カメラ101の撮影範囲を拡大する機
能である。
【0104】これらの機能を使うための道具として、図
6に示す、左、右スクロールアロー514、516と、
上、下スクロールアロー524、526と、水平、垂直
スクロールアイコン512,522と、拡大アイコン5
70と、縮小アイコン580とを本カメラシステムは有
する。
【0105】スクロールアロー514,513,52
4,526は、あらかじめ設定されている所定量ずつ撮
影範囲を変更させるスクロール機能のための道具であ
る。ユーザがマウス109を用いて、スクロールアロー
514,513,524,526をクリックすると、カ
メラ101が撮影する範囲をスクロールすることがで
き、スクロールアイコン512,522はスクロールバ
ー510,520上の新たな撮影範囲に対応した位置に
移動する。例えば、ユーザが左スクロールアロー514
をクリックすると、カメラ101映像を左にスクロール
することができる。ユーザが右スクロールアロー516
をクリックすると、カメラ映像を右にスクロールするこ
とができる。水平スクロールアイコン512は新たな位
置に移動する。ユーザが上スクロールアロー524をク
リックすると、カメラ映像を上にスクロールすることが
できる。ユーザが下スクロールアロー526をクリック
すると、カメラ映像を下にスクロールすることができ
る。垂直スクロールアイコン522はその結果、新たな
位置に移動する。
【0106】スクロールアイコン512,522は、任
意に移動させたスクロールアイコン512,522の移
動量に応じて、撮影範囲を任意に変更するための道具で
ある。任意な量だけ移動させることができるために、そ
の結果として、ユーザがマウス109により、スクロー
ルアイコン512,522をドラッグすると、カメラ1
01が撮影する範囲を、ジャンプすることやスクロール
することができる。例えば、ユーザが水平スクロールア
イコン512をドラッグすると、カメラ映像を水平方向
に、ジャンプすることやスクロールすることができる。
ユーザが垂直スクロールアイコン522をドラッグする
と、カメラ映像を垂直方向にジャンプすることやスクロ
ールすることができる。
【0107】ドラッグの結果、ジャンプすることになる
か、スクロールすることになるかは、アイコン512,
522をドラッグする長さにより決まる。現在撮影して
いる範囲と重複する部分が無いようにドラッグすると、
ジャンプすることとなり、そうでない場合は、スクロー
ルすることとなる。
【0108】スクロールアロー514,516,52
4,526を用いたスクロールと、スクロールアイコン
512,522を用いたスクロールとの違いは、所定量
ずつ角度を変更してスクロールを行うか、マウス109
のドラッグにより指定された量だけ角度を変更してスク
ロールを行うかの違いである。
【0109】拡大アイコン570と縮小アイコン580
とは、画面をそれぞれ拡大及び縮小する、すなわち、撮
影範囲をそれぞれ狭く及び広くするための道具である。
ユーザがマウス109により、拡大アイコン570や縮
小アイコン580をクリックすると、カメラ映像を拡大
することや縮小することができる。
【0110】スクロールアイコン512,522はその
結果に応じた大きさに変わる。スクロールバー510,
520の長手方向の長さとスクロールアイコン512,
522の長手方向の長さとの比は、カメラ101が撮影
できる範囲(角度)とカメラ101が今撮影している範
囲(角度)との比と一致させているからである。ユーザ
が拡大アイコン570をクリックすると、カメラ映像を
拡大することができ、水平、垂直スクロールアイコン5
12,522の大きさが小さくなる。ユーザが縮小アイ
コン580をクリックすると、カメラ映像を縮小するこ
とができ、水平、垂直スクロールアイコン512,52
2の大きさが大きくなる。
【0111】次に、前述のカメラ101がボイラの火炎
監視窓をズームアップしている場合について、撮影範囲
をスクロール、ジャンプ、拡大、縮小するときのユーザ
の操作と、それによる画面の変化とを説明する。
【0112】最初に、図12を参照して、撮影範囲を左
にスクロールする場合について説明する。図12(a)
は、左スクロール操作をする前のディスプレイ108に
表示される画面を示し、8001は、カメラ撮影画像で
ある。図12(b)は、左スクロール操作後の画面を示
し、8002は、カメラ撮影画像である。図12(c)
は、カメラ撮影画像8001,8002が、それぞれ、
ボイラの火炎監視窓のどの部分を撮影しているかを示す
図である。図12(a)では、ボイラの火炎監視窓の右
下の部分の映像が、ディスプレイ108に表示されてい
る。
【0113】少し左側にカメラ101の撮影範囲をずら
したい、という場合、ユーザが左スクロールアロー51
4をクリックすると、カメラシステムは撮影範囲を左に
スクロールして表示する。その結果、図12(b)のデ
ィスプレイ108の表示のように、カメラ101が今ま
で撮影していた範囲の左端に撮影されていたものが少し
右側に撮影され、撮影されていなかった撮影画像800
1の左外側の部分が撮影されるようになる。水平スクロ
ールアイコン512の位置は左に移動する。
【0114】次に、図13を参照して、撮影範囲を左に
ジャンプさせる場合について説明する。図13(a)
は、左にジャンプさせる前のディスプレイ108に表示
される画面を示し、9001は、カメラ撮影画像であ
る。図13(b)は、左にジャンプさせた後の画面を示
し、9002は、カメラ撮影画像である。図13(c)
は、カメラ撮影画像9001,9002が、ボイラの火
炎監視窓のどの部分を撮影しているかを示す図である。
図13(a)では、ボイラの火炎監視窓の右下の部分の
映像が、ディスプレイ108に表示されている。図13
(a)よりも、さらに左の撮影範囲をカメラ101に撮
影させたい、という場合、ユーザが水平スクロールアイ
コン512を左にドラッグすると、図13の場合ドラッ
グ量が大きいため、カメラシステムは撮影範囲を左にジ
ャンプして表示する。その結果、図13(b)のディス
プレイ108の表示のように、カメラ101が今まで撮
影していなかった左側の部分が撮影されるようになる。
【0115】次に、図14を参照して、カメラ映像を拡
大表示する場合について説明する。図14(a)は、拡
大操作をする前のディスプレイ108に表示される画面
を示し、1001は、カメラ撮影画像である。図14
(b)は、拡大操作後の画面を示し、1002は、カメ
ラ撮影画像である。図14(c)は、カメラ撮影画像1
001,1002が、ボイラの火炎監視窓のどの部分を
撮影しているかを示す図である。図14(a)では、ボ
イラの火炎監視窓の全体の映像が、ディスプレイ108
に表示されている。ボイラの火炎監視窓の一部をもっと
詳しく撮影させたい、という場合、ユーザが拡大アイコ
ン570をクリックすると、カメラ操作システムがカメ
ラの映像を拡大して表示する。その結果、図14(b)
のディスプレイ108の表示のように、カメラが今まで
撮影していた部分の一部分である、ボイラの火炎監視窓
の右上の部分が、大きく撮影されるようになる。
【0116】次に、図15を参照して、カメラ映像を縮
小表示する場合について説明する。図15(a)は、縮
小操作をする前のディスプレイ108に表示される画面
を示し、1101は、カメラ撮影画像である。図15
(b)は、縮小操作後の画面を示し、1102は、カメ
ラ撮影画像である。図15(c)は、カメラ撮影画像1
101,1102が、ボイラの火炎監視窓のどの部分を
撮影しているかを示す図である。図15(a)では、ボ
イラの火炎監視窓の全体の映像が、ディスプレイ108
に表示されている。撮影画像1101よりも広い範囲を
撮影させたい、という場合、ユーザが縮小アイコン58
0をクリックすると、カメラ操作システムが撮影範囲を
広くして、すなわち映像を縮小して表示する。その結
果、図15(b)のディスプレイ108の表示のよう
に、カメラが今まで撮影していた部分を含む、ボイラの
全体の映像が、撮影されるようになる。
【0117】次に、スクロール操作、ジャンプ操作、拡
大操作、縮小操作の場合に、図9に示す、カメラの撮影
方向及び画角を規定する撮影パラメータの決定方法につ
いて説明する。
【0118】最初に、水平スクロールアロー514,5
16を用いて行う水平スクロール操作について説明す
る。例えば、左スクロールする場合、カメラの水平方向
の角度を、水平画角を考慮して大きくする。具体的に
は、1回クリックする毎に、水平方向の角度を水平画角
の一定割合(=水平スクロール率。例えば、1/16,
1/9等)ずつ大きくする。現在の水平方向の角度がp
b度、水平画角がzh度、水平スクロール率がkhのと
き、水平方向の角度を(pb+zh×kh)度に変更す
れば、左スクロールができる。
【0119】同様に、垂直スクロールアロー524,5
26を用いて行う垂直方向スクロール操作について説明
する。例えば、上スクロールする場合、カメラの垂直方
向の角度を、垂直画角を考慮して大きくする。具体的に
は、1回クリックする毎に、垂直方向の角度を垂直画角
の一定割合(=垂直スクロール率。例えば、1/16,
1/9等)ずつ大きくする。現在の垂直方向の角度がt
b度、垂直画角がzv度、垂直スクロール率がkvのと
き、垂直方向の角度を(tb+zv×kv)度に変更す
れば、上スクロールができる。
【0120】次に、スクロールアイコン512,522
を用いて行うジャンプ操作について説明する。例えば、
左や右にジャンプする場合、カメラの水平方向の角度
を、水平スクロールアイコン512の移動量に基づいて
変更する。
【0121】水平画角を考慮して水平スクロールアイコ
ン512の位置と長さを設定しているので、水平スクロ
ールアイコン512の画面上での移動量により水平方向
の角度を決定できる。
【0122】図16によりこれを説明する。図16
(a)は、水平画角が小さい場合(拡大している場合、
すなわち画角が小さい場合)の水平スクロールアイコン
512の画面上での移動可能な量(水平アイコン移動可
能量L)を説明する図である。図において、512a
は、カメラ101が撮影可能範囲のうちの左端の位置で
撮影しているときに表示される水平スクロールアイコン
を示す。512bは、カメラ101が撮影可能範囲のう
ちの右端の位置で撮影しているときに表示される水平ス
クロールアイコンを示す。
【0123】図16(b)は、水平画角が大きい場合の
水平アイコン移動可能量Lを説明する図である。512
cは、カメラ101が撮影可能範囲のうちの左端の位置
で撮影しているときに表示される水平スクロールアイコ
ンを示す。水平アイコン移動可能量Lは、このように水
平画角により変わるが、Lの画面上での長さと水平スク
ロールバー510の長手方向の長さとの比は、実際のカ
メラ101の撮影方向の変更可能量(角度)とカメラ1
01の撮影可能範囲(角度)との比に一致している。5
12dは、カメラ101が撮影可能範囲のうちの右端の
位置で撮影しているときに表示される水平スクロールア
イコンを示す。Lを用いると、水平スクロールアイコン
512を操作することにより指定した水平方向の角度
は、下式のようになる。
【0124】
【数2】水平方向の角度=pb+(maxh−min
h)×xh÷L ここで、maxh:水平方向の角度の上限値 minh:水平方向の角度の下限値 xh :画面上での水平スクロールアイコン操作量 同様に、上や下にジャンプする場合、カメラの垂直方向
の角度を、垂直スクロールアイコン522の操作量に基
づいて変更する。垂直画角を考慮して垂直スクロールア
イコン522の位置と長さを設定しているので、垂直ス
クロールアイコン522の移動量により数2と同様な式
で垂直方向の角度を決定できる。
【0125】次に、拡大縮小アイコン570,580を
用いて行う拡大縮小操作について説明する。例えば拡大
する場合、拡大アイコン570を1回クリックする毎
に、水平画角及び垂直画角を一定割合(これを拡大率と
呼ぶ。拡大率は例えば、0.5である)で小さくする。
撮影方向については変更しない。水平画角及び垂直画角
の現在値がzh,zvのとき、拡大後の水平画角及び垂
直画角は、0.5×zh,0.5×zvとなる。
【0126】縮小する場合、縮小アイコン580を1回
クリックする毎に、水平画角及び垂直画角を一定割合
(これを縮小率と呼ぶ。縮小率は、例えば、2.0であ
る)で大きくする。
【0127】拡大または縮小したときは、スクロールア
イコン512,522の位置及び長さは、図16に例示
するように変わるので、変更後の水平画角に基づいて水
平スクロールアイコンの位置と長さを変更し、変更後の
垂直画角に基づいて垂直スクロールアイコンの位置と長
さを変更する。
【0128】次に、演算部1501がスクロール操作、
ジャンプ操作、拡大操作、縮小操作において角度または
画角を決定するために用いる、ディスク107に格納さ
れているデータについて説明する。
【0129】スクロールアロー514,516,52
4,526を用いたスクロールを実現するため、水平/
垂直方向の角度の現在値、水平/垂直画角、水平スクロ
ール率、垂直スクロール率という項目を持つ。水平スク
ロール率、垂直スクロール率は、前述のように、例えば
(1/16,1/9)のような値である。
【0130】スクロールアイコン512,522を用い
た、スクロールまたはジャンプを実現するため、水平方
向と垂直方向のそれぞれについて、角度の現在値、角度
の上限値及び下限値、アイコン移動可能量を持つ。
【0131】拡大アイコン570,580を用いた拡大
縮小操作を実現するため、水平/垂直画角の現在値、拡
大率、縮小率を持つ。拡大率、縮小率は、例えば、拡大
の場合、今の画角を半分にするような値(0.5)、縮
小の場合、今の画角を2倍にするような値である。さら
に、画角については、現在値に加えて、上限値、下限値
を保持する。画角の上限値、下限値は、例えば(50度
(水平方向),30度(垂直方向))、(5度(水平方
向),3度(垂直方向))の様な値である。また、後で
詳しく述べるが、スクロールアイコン512,522の
大きさを変更するために、スクロールバー510,52
0の長さと、水平/垂直方向の角度の上限値、下限値を
持つ。
【0132】これらのデータは、デフォルトの値をディ
スク107に設定しておき、ユーザの希望により変更す
ることができる。
【0133】次に、これらのデータを用いて、カメラシ
ステムが、スクロール、ジャンプ、拡大、縮小をすると
きの処理手順について説明する。
【0134】最初に、ユーザがマウス109により左ス
クロールアロー514または右スクロールアロー516
をクリックした場合に、水平方向スクロールを行う際の
処理手順を図17により説明する。
【0135】マウス109により左スクロールアロー5
14または右スクロールアロー516がクリックされた
ことを演算部1501が検知すると、演算部1501
は、クリックされたスクロールアロー514,516が
左スクロールアロー514か、右スクロールアロー51
6かによって以下の処理を変える。演算部1501は、
左スクロールアロー514の場合には、以下のステップ
211から214までの処理を行い、右スクロールアロ
ー516の場合には、以下のステップ215から218
までの処理を行う(ステップ210)。
【0136】ステップ211では、演算部1501は、
水平方向の角度の値を(現在値+画角×水平スクロール
率)に仮に決定する。ステップ212では、仮に決定し
た値が水平方向の角度の上限値を越えていないかどうか
を調べる。例えば、同じ側にスクロールを続けた場合な
どに、1スクロール分ずらしきらずに、カメラの限度い
っぱいになる場合があるからである。調べた結果、制限
内であるならば、仮に決定した値を決定値とする。もし
制限を越えているならば、上限値を決定値とする。
【0137】ステップ215では、水平方向の角度の値
を(現在値−画角×水平スクロール率)に仮に決定す
る。ステップ218では、仮に決定した値が水平方向の
角度の下限値を越えていないかどうかを調べる。もし制
限内であるならば、仮に決定した値を決定値とする。も
し制限を越えているならば、下限値を決定値とする。
【0138】次に、演算部1501は、水平スクロール
バー510内における水平スクロールアイコン512の
新たな位置が、撮影可能範囲における新しい撮影位置に
対応するように、水平スクロールアイコン512の位置
を変更する必要がある。ステップ220で、演算部15
01は、新しい水平スクロールアイコン512の位置
を、ステップ320と同様に決定し、図形描画部150
3へ水平スクロールアイコン512の新しい位置を出力
する。ステップ230で、図形描画部1503は、水平
スクロールアイコン512が新たな位置に表示されてい
る画像を作り、映像合成部1504へ出力する。
【0139】ステップ240で、演算部1501は、決
定された水平方向パラメータに基づいて、カメラ制御装
置へ設定パラメータを出力する。
【0140】ステップ250で、カメラ制御装置102
は演算部から変更命令を受け取る。カメラ制御装置10
2は、カメラ101を指示された水平方向に向ける。
【0141】ステップ260で、カメラ101は指定さ
れた水平方向の角度で撮影し、カメラ映像を映像合成部
1504に送る。
【0142】ステップ270で、映像合成部1504は
カメラ101からの映像を受け取り、図形描画部150
3からの図形の画像と合成してディスプレイ108へ送
る。
【0143】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0144】次に、ユーザがマウス109により上スク
ロールアロー524または下スクロールアロー526を
クリックした場合に、垂直方向スクロールを行う際の処
理手順を図18により説明する。
【0145】マウス109により上スクロールアロー5
24または下スクロールアロー526がクリックされた
ことを演算部1501が検知すると、演算部1501
は、クリックされたスクロールアロー524,526が
上スクロールアロー524か下スクロールアロー526
かによって以下の処理を変える。演算部1501は、上
スクロールアロー524の場合には、以下のステップ9
11から914までの処理を行い、下スクロールアロー
526の場合には、以下のステップ915から918ま
での処理を行う(ステップ910)。
【0146】ステップ911では、演算部1501は、
垂直方向の角度の値を(現在値+画角×垂直スクロール
率)に仮に決定する。ステップ912では、仮に決定し
た値が垂直方向の角度の上限値を越えていないかどうか
を調べる。もし制限内であるならば仮に決定した値を決
定値とする。もし制限を越えているならば、上限値を決
定値とする。
【0147】ステップ915では、垂直方向の角度の値
を(現在値−画角×垂直スクロール率)に仮に決定す
る。ステップ916では、仮に決定した値が垂直方向の
角度の下限値を越えていないかどうかを調べる。もし制
限内であるならば、仮に決定した値を決定値とする。も
し制限を越えているならば、下限値を決定値とする。
【0148】次に、演算部1501は、垂直スクロール
バー510内における垂直スクロールアイコン522の
新たな位置が、撮影可能範囲における新しい撮影範囲に
対応するように、垂直スクロールアイコン522の位置
を変更する必要がある。ステップ920で、演算部15
01は、新しい垂直スクロールアイコン522の位置を
決定し、図形描画部1503へ垂直スクロールアイコン
522の新しい位置を出力する。ステップ930で、図
形描画部1503は、垂直スクロールアイコン522が
新たな位置に表示されている画像を作り、映像合成部1
504へ出力する。
【0149】ステップ940で演算部1501は、決定
された垂直方向パラメータに基づいて、カメラ制御装置
へ撮影パラメータを出力する。
【0150】ステップ950で、カメラ制御装置102
は演算部1501から変更命令を受け取る。カメラ制御
装置102は、カメラ101を指示された垂直方向へ向
ける。
【0151】ステップ960で、カメラ101は、指示
された垂直方向の角度で撮影を行い、得られたカメラ映
像を映像合成部1504に送る。
【0152】ステップ970で、映像合成部1504は
カメラ101からの映像を受け取り、図形描画部150
3からの図形の画像と合成してディスプレイ108へ送
る。
【0153】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0154】次に、ユーザがマウス109により水平ス
クロールアイコン512をドラッグした場合に、水平方
向ジャンプを行う際の処理手順を図19により説明す
る。前述のように、ドラッグの量によっては、ジャンプ
ではなくスクロールに該当する場合があるが、図19,
20においては、スクロールアイコン512,522が
ドラッグされたときの操作をジャンプと呼ぶことにす
る。
【0155】マウス109により水平スクロールアイコ
ン512がドラッグされたことを演算部1501が検知
すると、演算部1501は、どちらの方向に水平スクロ
ールアイコン512がドラッグされたかによって以下の
処理を選択する。水平スクロールアイコン512が左に
ドラッグされた場合は、ステップ611の処理を行う。
水平スクロールアイコン512が右にドラッグされた場
合は、ステップ612の処理を行う(ステップ61
0)。
【0156】ステップ611では、演算部1501は、
水平方向の角度を図19のステップ611に示す式で与
えられる値に決定する。ステップ612では、演算部1
501は、水平方向の角度を図19のステップ612に
示す式で与えられる値に決定する。
【0157】次に、演算部1501は、水平スクロール
バー510内における水平スクロールアイコン512の
位置が、新しい撮影位置に対応するように、水平スクロ
ールアイコン512の位置を変更する必要がある。ステ
ップ620で、演算部1501は、新しい水平スクロー
ルアイコン512の位置をステップ320と同様に決定
し、図形描画部1503へ水平スクロールアイコン51
2の新しい位置を出力する。
【0158】ステップ630で、図形描画部1503
は、水平スクロールアイコン512が新たな位置に表示
されている画像を作り、映像合成部1504へ出力す
る。
【0159】ステップ640で演算部1501は、決定
された水平方向パラメータに基づいて、カメラ制御装置
へ撮影パラメータを出力する。
【0160】ステップ650で、カメラ制御装置102
は演算部1501から変更命令を受け取る。カメラ制御
装置102は、カメラ101を指示された水平方向に向
ける。
【0161】ステップ660で、カメラ101は指示さ
れた水平方向の角度で撮影を行い、得られたカメラ映像
を映像合成部1504に送る。
【0162】ステップ670で、映像合成部1504は
カメラ101からの映像を受け取り、図形描画部150
3からの図形の画像と合成してディスプレイ108へ送
る。
【0163】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0164】次に、ユーザがマウス109により垂直ス
クロールアイコン522をドラッグした場合に、垂直方
向ジャンプを行う際の処理手順を図20により説明す
る。
【0165】マウス109により垂直スクロールアイコ
ン512がドラッグされたことを演算部1501が検知
すると、演算部1501は、どちらの方向に垂直スクロ
ールアイコン512がドラッグされたかによって以下の
処理を変える。垂直スクロールアイコン512が上にド
ラッグされた場合は、ステップ711の処理を行う。垂
直スクロールアイコン522が下にドラッグされた場合
は、ステップ712の処理を行う(ステップ710)。
【0166】ステップ711では、演算部1501は、
垂直方向の角度を図20のステップ711に示す式で与
えられる値に決定する。ステップ712では、演算部1
501は、垂直方向の角度を図20のステップ712に
示す式で与えられる値に決定する。
【0167】次に、演算部1501は、垂直スクロール
バー520内における垂直スクロールアイコン522の
新たな位置が、撮影可能範囲における新しい撮影位置に
対応するように、垂直スクロールアイコン522の位置
を変更する必要がある。ステップ720で、演算部15
01は、新しい垂直スクロールアイコン522の位置を
決定し、図形描画部1503へ垂直スクロールアイコン
522の新しい位置を出力する。ステップ730で、図
形描画部1503は、垂直スクロールアイコン522が
新たな位置に表示されている画像を作り、映像合成部1
504へ出力する。
【0168】ステップ740で演算部1501は、決定
された垂直方向パラメータに基づいて、カメラ制御装置
へ撮影パラメータを出力する。
【0169】ステップ750で、カメラ制御装置102
は演算部1501から変更命令を受け取る。カメラ制御
装置102は、カメラ101を指示された垂直方向に向
ける。
【0170】ステップ760で、カメラ101は指示さ
れた垂直方向で撮影を行い、得られたカメラ映像を映像
合成部1504に送る。
【0171】ステップ770で、映像合成部1504は
カメラ101からの映像を受け取り、図形描画部150
3からの図形の画像と合成してディスプレイ108へ送
る。
【0172】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0173】次に、ユーザがマウス109により拡大ア
イコン570または縮小アイコン580をクリックした
場合に、拡大または縮小を行う際の処理手順を図21に
より説明する。
【0174】マウス109により縮小アイコン570ま
たは拡大アイコン580がクリックされたことを演算部
1501が検知すると、演算部1501は、どちらのア
イコンがクリックされたかによって以下の処理を変え
る。縮小アイコン580がクリックされた場合には、以
下のステップ811から814までの処理を行う。拡大
アイコン570がクリックされた場合には、以下のステ
ップ815から818までの処理を行う(ステップ81
0)。
【0175】ステップ811では、演算部1501は、
水平画角、垂直画角を、それぞれ、(現在値×縮小率)
に仮に決定する。例えば2倍にする。ステップ812で
は、仮に決定した値が水平画角、垂直画角それぞれの上
限値を越えていないかどうかを調べる。例えば縮小を続
けた場合などに、縮小率分だけ変更しないうちに、カメ
ラの画角の上限になる場合があるからである。調べた結
果、制限内であるならば仮に決定した値を決定値とす
る。もし制限を越えているならば上限値を決定値とす
る。
【0176】ステップ815では、水平画角、垂直画角
をそれぞれ(現在値×拡大率)に仮に決定する。例えば
0.5倍にする。ステップ816では、仮に決定した値
が水平画角、垂直画角それぞれの下限値を越えていない
かどうかを調べる。もし制限内であるならば、仮に決定
した値を決定値とする。もし制限を越えているならば、
下限値を決定値とする。
【0177】次に、演算部1501は、水平、垂直スク
ロールバー510,520内における水平、垂直スクロ
ールアイコン512,522の新たな位置および大きさ
が、撮影可能範囲における新しい撮影位置および撮影範
囲に対応するように、水平、垂直スクロールアイコン5
12,522の位置および長さを変更する必要がある。
【0178】ステップ820,821,822で、演算
部1501は、新しい水平、垂直スクロールアイコン5
12,522の位置と長さとを決定し、図形描画部15
03へ水平、垂直スクロールアイコン512,522の
新しい位置と長さとを出力する。
【0179】位置と長さの決定方法を以下、図22を参
照しながら説明する。図22は、カメラ101が水平方
向に角度を変えて撮影する場合を示す。図22におい
て、2102は、撮影可能な範囲の左端を示し、その角
度はmaxh度である。2105は、撮影可能な範囲の
右端を示し、minh度である。2101と2103で
挾まれた部分は、2102の位置にカメラ101がある
ときの撮影範囲であり、挾まれた部分の角度が水平方向
の画角であり、zh度である。2104と2106は、
2105の位置にカメラ101があるときの撮影範囲で
あり、画角は、zh度である。
【0180】水平スクロールバー510の長さに対応す
る角度(スクロールバー対応角と呼ぶ)は、図に示すb
arhとする。水平スクロールバー510の長さに対応
する角barhを求め、この角barhと画角zhとの
比と、水平スクロールバー510の長さと水平スクロー
ルアイコン512の長さとの比が一致するように、水平
スクロールアイコン512の長さを決定する。水平スク
ロールアイコン512の位置は、画角の中心がある位置
の水平方向の角度とする。左端にカメラ101があると
きは、この角度は、maxh度である。
【0181】ステップ821で、水平及び垂直方向のそ
れぞれについて、ステップ821に記載の(a)式によ
り、スクロールバー510,520の長さに対応する角
barh,barv(垂直方向)を求める。次に、ステ
ップ821の(b)式により、角barh,barv
と、画角zh,zvとの比と、スクロールバー510,
520の長さとスクロールアイコン512,522の変
更後の長さとの比が一致するようにスクロールアイコン
512,522の長さをそれぞれ決定する。スクロール
アイコン512,522の位置は、ステップ822の式
でそれぞれ決定する。
【0182】これらの式において、例えば、水平方向に
ついて計算するときは、それぞれの数値は水平方向に関
する数値を用いる。すなわち、(a)式において、「方
向の上限値」とあるのは、水平方向について計算すると
きは、水平方向の角度の上限値maxhを意味する。
【0183】ステップ830で、図形描画部1503
は、水平スクロールアイコン512の新たな位置及び長
さが表示されている図形の画像を作り、映像合成部15
04へ出力する。
【0184】ステップ840で演算部1501は、決定
された水平画角、垂直画角に基づいて、カメラ制御装置
へ撮影パラメータを出力する。
【0185】ステップ850で、カメラ制御装置102
は演算部1501から変更命令を受け取る。カメラ制御
装置102は、カメラ101を指示された画角に設定す
る。
【0186】ステップ860で、カメラ101は、指示
された画角で撮影し、得られたカメラ映像を映像合成部
1504に送る。
【0187】ステップ870で、映像合成部1504は
カメラ101からの映像を受け取り図形描画部1503
からの図形の画像と合成してディスプレイ108へ送
る。
【0188】ディスプレイ108は、映像合成部150
4からの合成映像を受け取り、表示画面上に表示する。
【0189】本実施例によれば、画面に表示されていな
い範囲も撮影したい場合に、撮影範囲を変更することが
容易にできる。また、カメラが、どの範囲まで撮影可能
であるか、および、全体の中でカメラが現在どの範囲を
撮影しているかということについて、スクロールバー及
びスクロールアイコンにより常時表示されている。従っ
て、撮影可能範囲を確認する操作が不要であり、撮影可
能範囲や現在撮影している範囲の位置付けが容易に確認
できる。
【0190】また、GUIを実現しているため、カメラ
の映像をコンピュータグラフィックスと同じ感覚で操作
することができる。すなわち、コンピュータグラフィッ
クスとユーザインタフェースが統一されているので、次
のような効果がある。・ 操作手順が覚えやすく、わすれ
にくい・ 誤操作が少なくなる・ 本実施例に係るカメラシ
ステムを初めて操作する人もコンピュータグラフィック
スの操作を知っていれば、カメラが操作できる・ カメラ
の設定パラメータを意識しなくてよいこの結果、人間に
とってより自然な操作システムが提供される。
【0191】なお、上記実施例においては、拡大縮小は
一定の割合で拡大縮小する場合について示したが、スク
ロールの場合と同様に、拡大縮小用のバーとアイコンを
表示して、アイコンをバー内で任意に動かすことによ
り、任意の倍率で拡大縮小することとしても良い。
【0192】また、上記のスクロール率、拡大率、縮小
率は、ディスクの内容を書き換えることにより、ユーザ
が希望する任意の値を設定することができる。
【0193】次に、本発明に係る第2の実施例を説明す
る。第1の実施例では、カメラ映像のドット数とディス
プレイ表示の範囲のドット数とは同じであったが、第2
の実施例では、ディスプレイ表示の範囲(ドット数)
が、カメラ映像の撮影範囲(ドット数)より大きい。本
実施例では、ディスプレイ表示面上のカメラが現に撮影
している映像を表示している部分以外の空きの部分に、
現に撮影している範囲の周辺部を静止画として表示す
る。そのために、現に撮影している範囲以外のカメラの
撮影可能範囲についてあらかじめ撮影しておいて、ディ
スク107に格納しておく。
【0194】なお、第1の実施例で述べた、ページめく
り、スクロール、ジャンプ、拡大、縮小機能は、本実施
例にも含まれる。
【0195】本実施例に係るカメラシステムのブロック
図を図23に示す。図1と同一の符号を付した要素につ
いては、第1の実施例と同様の構成/機能を有するた
め、詳細説明は省略する。
【0196】本実施例においては、映像合成部2701
は、カメラ映像と図形描画部1503からの映像とを合
成するためのフレームメモリを有する。また、演算部1
501からカメラ映像をディスプレイ108の表示面上
のどの位置に表示するかを示す位置データをデータ線2
702を介して入力される。位置データは、カメラ映像
の左上の部分がディスプレイ108の表示面上のどの位
置に来るかを示す2次元座標データ(X,Y)である。
【0197】映像合成部2701は、カメラ映像および
図形描画部1503からの映像をデジタル化して、映像
データとする。次に、演算部1501から受けた位置デ
ータに従って、ディスプレイ108上の指定された位置
に対応するフレームメモリ上の位置に、カメラ映像をデ
ジタル化した映像データを書き込む。フレームメモリの
このデータを書き込んだ部分以外は、図形描画部150
3からの映像をデジタル化した映像データを書き込むこ
とにより、映像の合成を行う。合成した結果を映像信号
に変化してディスプレイに出力する。
【0198】ディスク107には、カメラ101で撮影
可能な範囲について、カメラ101であらかじめ撮影し
ておき、得られた映像を静止画データとしたものが格納
されている。
【0199】静止画データを取得するために、ビデオキ
ャプチャボード2703が使われる。ビデオキャプチャ
ボード2703は、カメラ101から映像信号を入力さ
れ、この映像信号をデジタル信号に変換する。さらに、
デジタル信号を圧縮し、その後、ディスク107に転送
する。
【0200】演算部1501は、本カメラシステムの電
源をオンしたとき、または、ユーザから指示があったと
きに、カメラ101の撮影可能範囲全体について、カメ
ラ101に撮影させる。カメラ101が出力する映像信
号を1つの撮影箇所について1フレーム分ずつ、ビデオ
キャプチャボード2703に取り込ませる。ビデオキャ
プチャボード2703により圧縮されたデジタルデータ
をディスク107に記憶させる。
【0201】本実施例における表示例を図24に示す。
図24(a)には、カメラ101で現に撮影している映
像のみをディスプレイ108に表示する場合の表示を示
す。図24(b)には、ウインドウ大きさ最大アイコン
2801をクリックした結果、ウインドウが最大の大き
さになった場合にディスプレイ108に表示される表示
を示す。
【0202】初期状態においては、カメラが像2801
は、図24(a)のように、ディスプレイ108の左上
に表示されているが、ウインドウが拡大されたときは、
図24(b)のように、ウインドウ内の任意の位置に表
示することができる。表示位置は、マウス109により
画像2801内の任意の位置でドラッグを行うことによ
り、変更される。
【0203】ウインドウの大きさが最大になったとき
は、カメラ映像を表示する領域(カメラ映像表示領域)
を可能な範囲で最大に拡大する。可能な範囲とは、図2
4(b)のGUI表示部2806を表示するための領域
を除いた範囲である。拡大された領域には、カメラ10
1が撮影可能な領域について、既に撮影をして、ディス
ク107に格納しておいた静止画2804を表示する。
【0204】ユーザは、ウインドウ大きさ最大アイコン
2801を操作して、カメラ映像表示領域を可能な範囲
で最大に拡大することにより、カメラの撮影可能範囲と
現在の撮影範囲との関係を画像の形で確認することがで
きる。
【0205】演算部1501は、ウインドウ大きさ最大
アイコン2801がマウス109によりクリックされた
ときは、あらかじめディスク107に蓄えておいた静止
画データのうち、表示対象となるものを決定する。表示
される静止画は、カメラ映像2802と同じ画角(撮影
倍率)であるとして、表示されるものが決定される。
【0206】決定後、演算部1501は、ディスク10
7から静止画データを読み出し、復号化を行った後、図
形描画部1503に出力する。
【0207】さらに、本カメラシステムは、ウインドウ
大きさ変更機能を有する。これは、ウインドウの大きさ
を、ユーザがマウス109をドラッグすることにより指
示した大きさに変更する機能である。ユーザは、ウイン
ドウの4角、例えば、2805をマウス109でドラッ
グする。演算部1501は、マウス109からの信号を
受けて、ウインドウの大きさを求める。大きさを決めた
あとは、上記のウインドウの大きさを最大にする場合と
同様に実現できる。
【0208】第2の実施例によれば、ユーザは、カメラ
システムにおいて、グラフィクスのウインドウの大きさ
を変更するための従来からある操作と同じ操作で、ウイ
ンドウの大きさを変更できる。
【0209】また、現に撮影している部分の周辺を同時
に見ることができるため、撮影範囲をどのように変更し
たらよいかを決定するのに便利である。
【0210】次に、本発明に係る第3の実施例について
説明する。本実施例に係るカメラシステムは、ジャンプ
中ガイド機能、ジャンプ先ガイド機能を有する。
【0211】ジャンプ中ガイド機能とは、第1、2の実
施例において説明したジャンプ機能を利用中(マウスに
よりスクロールアイコンをドラッグ中)に、マウスの移
動により時々刻々指定された、画面上のスクロールアイ
コンの位置に対応するカメラの撮影範囲について、事前
に撮影しておいて、静止画として格納しておいたものを
表示する機能である。マウスが移動しているかどうか
は、マウスのボタンがボタンダウンされている状態で、
所定時間内にマウスの位置が変化したかどうかで判断す
る。
【0212】なお、以下では、静止画を格納している場
合について説明するが、本発明は、これに限られるもの
ではなく、動画を蓄積しておいて、動画を表示すること
としてもよい。
【0213】ジャンプ先ガイド機能とは、第1、2の実
施例において説明したジャンプ機能によりジャンプ先を
指定したときに、ジャンプ先であるカメラの撮影範囲に
ついて事前に撮影しておいて静止画として格納しておい
たものを表示する機能である。
【0214】ジャンプ先が指定されたかどうかは、マウ
スのボタンがボタンダウンされている状態で、所定時間
内にマウスの位置が変化しなかった場合に、ジャンプ先
が指定されたと判断する。そして、ジャンプ先の静止画
を表示する。マウスのボタンがボタンアップされたとき
は、ジャンプ先がその位置で最終的に確定されたと判断
し、動画であるカメラ映像を表示する。
【0215】ジャンプ先ガイド機能とジャンプ中ガイド
機能との違いは、ジャンプ中ガイド機能では、マウスが
移動している間も静止画が表示されるが、ジャンプ先ガ
イド機能では、ジャンプ中(マウスが移動していると
き)は静止画の表示を行わない。ジャンプ中ガイド機能
を選ぶか、ジャンプ先ガイド機能を選ぶかは、ユーザの
指定による。
【0216】これらの機能によりユーザは、ユーザの希
望するジャンプ先の指定が適切にされたかどうかをただ
ちに知ることができる。
【0217】以下では、ジャンプ中ガイド機能につい
て、まず、説明する。本実施例に係るカメラシステムの
構成は、図1に示した第1の実施例に係るカメラシステ
ムの構成と同様である。
【0218】本実施例でのディスプレイ108に表示さ
れる画面は、図6に示した第1の実施例の画面と同様で
ある。
【0219】撮影現場に、図25に示すような、数字の
書かれたパネル2901があり、パネル2901のある
一部分がズームアップされている場合を例に、本実施例
でのユーザのオペレーションと、それに対応したカメラ
システムの処理と、表示される画面とを説明する。図2
5において、2902,2903,2904は、後述す
る図26,27で表示されている範囲を示す。
【0220】図26を参照して、撮影範囲を左に変更す
る操作を実行中に(ジャンプ中に)撮影範囲を時々刻々
ガイドする例を説明する。図26(a)には、スクロー
ルアイコン550をマウス109でドラッグする操作が
行われる前のディスプレイ108上の表示が示されてい
る。図26(a)では、パネル2901の62という数
字が書かれた部分の映像が、ディスプレイ108に表示
されている。
【0221】ユーザが今まで撮影していなかった左方向
の撮影現場をカメラ101に撮影させたい、と考え、水
平スクロールアイコン550を左にドラッグすると、ド
ラッグ中に、図26(b)に示すディスプレイ108の
表示のように、カメラ101が今まで撮影していなかっ
たパネル2901の42の部分の静止画像が表示され
る。ユーザがさらにドラッグし、その後、マウス109
のボタンを押し下げた状態でマウス109の移動を止め
ると、図26(c)に示すディスプレイ108の表示の
ように、カメラ101が今まで撮影していなかったパネ
ル2901の22の部分の静止画像が表示される。この
部分がユーザの所望の撮影現場である場合、ユーザは、
マウス109のボタンを放す、即ちドラッグを終了す
る。その結果、図26(d)に示すディスプレイ108
の表示のように、カメラ101が今まで撮影していなか
ったパネル2901の22の部分のカメラ映像(動画)
が撮影される。
【0222】垂直方向にジャンプ中は、垂直スクロール
アイコン522がドラッグされるが、このとき、撮影範
囲をガイドするために、水平方向にジャンプする場合と
同様に、ドラッグ中に対応する静止画が表示され、ドラ
ッグを終了すると、カメラ映像(動画)が撮影される。
【0223】水平画角もしくは垂直画角の大小にかかわ
らず、ジャンプ中ガイド機能は、表示すべき静止画を、
水平スクロールアイコンもしくは垂直スクロールアイコ
ンのドラッグ量に基づいて決定することにより、実現さ
れる。
【0224】カメラの水平方向の撮影可能範囲内の現在
の撮影方向と水平画角に基づいて、水平スクロールアイ
コンの位置と長さを設定しているので、画面上でのドラ
ッグ量を、水平方向のカメラの撮影方向の変更量に翻訳
することができる。
【0225】カメラの垂直方向の撮影方向についても、
同様にして垂直スクロールアイコンの位置と長さを設定
しており、ドラッグ量を垂直方向のカメラの撮影方向の
変更量に翻訳することができる。得られた水平方向およ
び垂直方向の撮影方向と画角に基づいて、表示する静止
画を決定する。
【0226】本実施例が用いるデータについて説明す
る。本実施例では、第1の実施例で用いたデータに加え
て、ジャンプ中ガイド機能を実現するため、第2の実施
例と同様に、静止画のデータを保持している。
【0227】静止画のデータの取得方法にはいろいろあ
る。1つの方法は、システムが起動されたときに、撮影
可能範囲全体について、最大画角で方向を変えて撮影し
ておく。得られたカメラ映像を静止画として、ディスク
107に格納しておく。他の方法は、カメラで監視のた
めの撮影操作を行いながら、静止画を少しずつ蓄積して
いく。
【0228】さらに、静止画のデータ単位(静止画デー
タ取得のための撮影時の1画面分のデータ)ごとに、画
面左上の位置が、撮影対象に設定された座標平面上のど
の位置に対応するかを示す座標値x、y(静止画データ
の識別に使われる)と、上記座標平面上で、撮影された
領域の大きさを示すデータw(水平方向)、h(垂直方
向)とがある。
【0229】また、静止画のデータ単位ごとに、撮影さ
れたときの撮影方向と画角に関するデータがある。
【0230】すでに述べた実施例でのクリックやドラッ
グでは、ボタンを放した(ボタンアップした)ときに、
ジャンプやスクロール等の処理を行っていた。本実施例
ではドラッグの操作中のボタンの押し下げ(ボタンダウ
ン)、マウス移動、ボタン放しの各操作に応じて、必要
な処理を行う。
【0231】図27に、水平方向にジャンプ中にガイド
をする際の表示のうち、水平スクロールアイコン550
をマウスでドラッグして、希望する位置にジャンプさせ
たが、ボタンを押し下げたままの場合の表示の例(図2
7(a)。静止画)と、その同じ位置でボタンを放した
場合の表示の例(図27(b)。動画)を示す。
【0232】次に、水平方向にドラッグ中の本カメラシ
ステムの処理内容を図28のフローチャートにより説明
する。
【0233】演算部1501は、水平スクロールアイコ
ン512がドラッグ中であることをマウス109の位置
が所定の時間内(例えば、0.5秒間)で変化している
ことから検知すると、図形描画部1503へ水平スクロ
ールアイコン512の移動中の位置を出力する(ステッ
プ3210)。ステップ3220において、図形描画部
1503が水平スクロールアイコン512が検知された
位置にある図形の画像を作り、映像合成部1504へ出
力する。
【0234】つぎに、ステップ3230で、マウス10
9の位置の変化から、水平スクロールアイコン512の
移動方向が左であるか、右であるかを判断する。水平ス
クロールアイコンの走行方向が左の場合にはステップ3
231に進み、右の場合にはステップ3232に進む。
【0235】ステップ3231,3232において、全
体の撮影範囲における新しい撮影範囲が、水平スクロー
ルバー510と水平スクロールアイコン512との表示
上の位置関係に対応するように撮影方向を決定する。水
平スクロールアイコン512の走行方向が左の場合には
ステップ3231の式で、右の場合にはステップ323
2の式で決定する。
【0236】ステップ3240において、演算部150
1は、現在の水平画角の値と、決定された水平方向の値
に基づいて、表示すべき静止画のデータの画面左上の座
標値と画面の大きさを計算する。
【0237】ステップ3250において、演算部150
1は、ディスク107に格納されている静止画のデータ
の中から、ステップ3240で求めた静止画の範囲内に
ある静止画のデータを読み出し、図形描画部1503に
送る。図形描画部1503には、ディスプレイ108上
の表示すべき位置と大きさに関するデータも送る。
【0238】ステップ3260において、図形描画部1
503は、受け取った静止画データをもとに、表示する
静止画を、演算部1501で指示された位置に、指示さ
れた大きさで描画する。この時に、格納されている静止
画のデータの画角と現在の水平画角や垂直画角が一致し
ない場合は、格納されている静止画のデータの補間(拡
大する必要がある場合)や間引き(縮小する必要がある
場合)を行う。さらに、図形描画部1503は、GUI
用表示部202,203,204を描画する。
【0239】ステップ3270において、映像合成部1
504は、カメラ101からの映像との合成を行わない
ように、演算部1501から指示を受けて、静止画と、
GUI用表示部202,203,204とからなる画像
のみをディスプレイ108へ送る。
【0240】つぎに、水平方向ジャンプ中ガイドをする
際の処理手順のうち、ユーザがボタンを放した場合を説
明する。このときは、ボタンが放された位置に、水平ス
クロールアイコン512を描画する。また、カメラ10
1からの映像(動画)を合成する。
【0241】ユーザが垂直スクロールアイコンを用い
て、垂直方向にジャンプをする際の処理手順について
も、水平方向と同様に処理することができる。
【0242】ジャンプ先ガイド機能を実現するために
は、マウス109のボタンが押された状態で、マウス1
09が所定時間内に移動しない場合に、図28と同様に
静止画を描画することを行えばよい。
【0243】なお、ジャンプ先ガイド機能は、ジャンプ
中ガイド機能を実行させると時間がかかるシステムの場
合に、ジャンプ中ガイド機能の替わりに利用することも
できる。
【0244】第3の実施例によれば、ユーザは、スクロ
ールアイコンのドラッグ量に対応した、カメラの撮影範
囲を静止画で見ることができるので、スクロールアイコ
ンの操作し過ぎを心配せずに、スクロールアイコンによ
る、カメラのジャンプ機能を利用することができる。
【0245】次に、本発明に係る第4の実施例を説明す
る。本実施例では、第1の実施例で説明したカメラの撮
影方向や撮影倍率の変更を、第1の実施例とは別の方法
で実現する。
【0246】本実施例に係るカメラシステムの全体の構
成を、図29に示す。図29に示すように、第1実施例
に係るカメラシステムに、台車111を追加し、台車1
11のカメラ設置部1704にカメラ101を載せる。
台車111は、平面上を動くことができ、カメラ101
の設置部1704は上下に動くことができる。台車11
1は、カメラ制御装置1701からの駆動信号を制御信
号線1702により受け取って、カメラ101を3次元
空間のなかで動かすことができる。
【0247】第1の実施例と異なる点は、撮影範囲の変
更指示があったときに、台車111の移動で対処する点
である。これを図30により説明する。図30は、カメ
ラ101が撮影対象2501を正面から撮影していると
ころを上から見た図である。台車111は、このよう
に、通常正面を向いており、カメラ101は、撮影対象
2501を正面から撮影するように撮影方向が設定され
ている。そして、水平方向のスクロールやジャンプの指
示があった場合は、台車111は、水平方向2502に
指示に従って移動する。垂直方向のスクロールやジャン
プの指示があった場合は、カメラ設置部1704が指示
に従って上下する。拡大または縮小の指示があった場合
は、台車111は、垂直方向2503に指示に従って移
動する。
【0248】台車111は、水平方向2502、垂直方
向2503に、それぞれ移動するために、2組のタイヤ
を有する。水平方向2502に移動する場合は、水平移
動用のタイヤを用い、垂直移動用のタイヤは、水平移動
の際の走行抵抗とならないように床面から浮かす機構を
有する。垂直方向2503に移動する場合は、水平移動
用のタイヤは床面から浮かす機構も有する。
【0249】また、各組のタイヤの内の少なくとも1つ
について、そのタイヤの回転数を検知する回転計を有
し、検出された回転数は、カメラ制御装置1701に送
られる。カメラ制御装置1701は、回転数により指示
された位置まで台車111が移動したかどうかの判定に
使う。指示された位置まで移動したと判断したときは、
カメラ制御装置1701は、タイヤの回転を停止させ
る。
【0250】台車111は、また、カメラ設置部170
4を上下させるための油圧回路1705を有する。上下
方向の変位量は、変位センサを用いて測定する。測定結
果により、設定パラメータで指定された位置に達したか
どうかが判断される。
【0251】台車111の移動では対処できない範囲
(台車111の移動可能範囲の外側)を撮影するように
指示された場合に初めて、第1の実施例のように撮影方
向の変更および画角の変更で対処する。
【0252】ディスプレイ108に表示される撮影範囲
を変更するための表示を図31に示す。表示は、第1の
実施例とほぼ同じであるが、台車111の移動で対処で
きる範囲と移動で対処できない範囲を示すために、範囲
に応じて、水平、垂直スクロールバー510,520の
表示色を変える。水平スクロールバー510のうち、線
2601の左側の領域及び線2602の右側の領域は、
線2601,2602で挾まれる領域とは異なる表示色
とする。垂直スクロールバー520についても同様に線
2603,2604を境に表示色を変えることとする。
【0253】撮影範囲が線2601の左側、もしくは、
線2602の右側の領域にあるかどうかをユーザが容易
に確認できるように、線2605を水平スクロールアイ
コン512の中心に表示する。そして、線2605が、
線2601の左側、もしくは、線2602の右側の領域
にあるときは、撮影方向を変えて、撮影範囲の変更に対
応することとする。なお、線2601は実線でも点線で
もよい。また、水平スクロールアイコン512の中心を
示すために、線2605表示する代わりに、水平スクロ
ールアイコン512の左側と右側とで、水平スクロール
アイコン512の表示色を異ならせることとしてもよ
い。
【0254】垂直スクロールアイコン522についても
同様に、線2606を垂直スクロールアイコン522の
中心に表示する。
【0255】台車111の移動で対処できるときは、台
車111を移動させるために、演算部1511は、その
ためのコマンド「H」、「U」、「F」と移動量(単位
は「m」)を表すデータとからなる設定パラメータをカ
メラ制御部1701に送る。コマンド「H」は、台車1
11を水平方向2502に移動させるためのコマンドで
ある。コマンド「U」は、カメラ設置部1704を上下
に移動させるためのコマンドである。コマンド「F」
は、台車111を垂直方向2503に移動させるための
コマンドである。
【0256】第1の実施例に示すコマンド「P」、
「T」、「Z」は、台車111の移動で対処できない範
囲が指定されたと演算部1511が判断したときに、カ
メラ制御部1701に演算部1511から出力される。
【0257】カメラ制御装置1701は、コマンド
「H」、「U」、「F」を受けると、前述のタイヤまた
は油圧回路を駆動して、指示された位置にカメラ101
を移動させる。
【0258】ユーザのマウス109を用いた撮影範囲の
変更操作は、第1の実施例と同様に行われる。
【0259】本実施例における位置の定義について説明
する。カメラ101の位置は、基準となる位置を(0,
0,0)と定め、その位置からの3次元座標(x,y,
z)で表される。カメラ101が水平方向2502のう
ち、左に移動すれば、x座標の値が小さくなり、上に移
動すればy座標の値が大きくなる。前に移動すればz座
標の値が小さくなる。
【0260】本実施例で用いられ、ディスク1071に
格納されるデータには、第1の実施例でディスク107
に格納されたデータに加えて、次のものがある。カメラ
101の水平、垂直、高さ方向の位置について、現在
値、上限値、下限値の各データを保持する。さらに、撮
影対象物2501との距離L(図30に示す)の現在
値、上限値、下限値もディスク1071に格納される。
【0261】本実施例での、ページめくり、スクロール
の処理手順について、第1の実施例と異なる点は、画角
に基づいて変更するパラメータが、撮影方向の代わり
に、位置であることである。図30によりこれを説明す
る。左ページめくりの場合、図30においては、たとえ
ば、カメラ101の位置座標は(0,0,0)から、
(−5,0,0)となったとする。これは、変更後のカ
メラ101’から見た撮影対象物の画像と変更前のカメ
ラ101から見た撮影対象物2501の画像との間に、
図9(a)と同様にdzh度の重なりがあるように、水
平方向に移動させるという条件で求めた結果が左の方に
5m移動させればよいと計算で得られたためである。
【0262】カメラ101の移動距離をrとすると、r
は以下の式で求められる。
【0263】 r=L(tan(zh/2)+tan(zh/2−dzh)) 上スクロールの場合も、同様にして求めることができ
る。たとえば、上に移動すべき量が、0.5mであると
計算された場合は、位置座標は、(0,0,0)から
(0,0.5,0)となる。
【0264】ジャンプをする場合の処理手順は、画角に
基づいて得られた操作量から、カメラの位置の変更量を
決定し、位置を変更する。たとえば、図31において、
線2601から線2602の間が画面上では、20cm
であり、実際に水平方向に台車111が移動できる量が
10mであるとする。その時に、水平スクロールアイコ
ン512が画面上で右に15cm移動したときは、実際
の移動量は、(15×10/20)m、すなわち、7.
5mであり、7.5mのジャンプさせることになる。こ
の場合、たとえば、カメラパラメータは位置(0,0,
0)から位置(7.5,0,0)となる。
【0265】拡大、縮小をする場合の処理手順は、画角
に基づいて、カメラが同じ撮影対象を撮影できるよう
に、焦点をあわせているものとの距離を変更しながら、
位置を変えていく。拡大する場合、焦点をあわせている
ものとの距離を短くする。たとえば、カメラの位置パラ
メータの初期値が(0,0,0)の場合は、位置パラメ
ータを(0,0,−10)のように、z方向の座標値を
へらして、カメラを前進させる。縮小する場合、カメラ
が同じ撮影対象を撮影できるように、焦点をあわせてい
るものとの距離を長くする。たとえばカメラの位置パラ
メータの初期値が(0,0,0)の場合は、(0,0,
10)のように、z方向の座標値をふやして、カメラを
後退させる。
【0266】この際に、第1の実施例の拡大アイコンや
縮小アイコンを用いて、画角を変えて拡大、縮小する場
合と同じ割合で拡大縮小をしたい場合は、以下のように
位置を決定する。たとえば、第1の実施例の拡大率が
0.5の場合と同様の効果を位置の変更で達成したいと
きは、撮影対象物2501との距離Lを半分にする。こ
の結果、画角は変えなくとも、第1の実施例の画角を半
分にした場合と同じように、拡大して撮影できる。縮小
の場合も同様に考えることができる。
【0267】すなわち、第1の実施例における拡大率ま
たは縮小率をkとすると、第2の実施例では、撮影対象
物との距離をk倍にすればよい。
【0268】本実施例によれば、カメラの位置を変えて
撮影できるシステムにおいて、画面に表示されていない
範囲を撮影するように、撮影範囲を変更することが容易
にできる。
【0269】また、カメラの撮影範囲のうち、位置を変
更すれば撮影できる範囲と、撮影方向/画角の変更まで
必要な範囲と識別するための線2601,2602,2
603,2604が表示されているため、ユーザは、位
置を変更すれば撮影できる範囲と、撮影方向/画角の変
更まで必要な範囲とが容易に認識できる。
【0270】さらに、撮影可能な範囲全体の中で、カメ
ラが現在どの範囲を撮影しているかということについ
て、ユーザが容易に確認することができる。
【0271】また、グラフィックスとユーザインタフェ
ースを統一しているため、第1の実施例と同様に、操作
手順が覚えやすく、忘れにくい等の効果がある。
【0272】なお、第4の実施例においては、原則とし
てカメラは、撮影対象を正面から撮影することとし、線
2601と線2602の間に対応した範囲では、位置を
変更して撮影することとしたが、原則としてカメラは、
撮影範囲/画角の変更で撮影範囲を変更することとして
もよい。撮影範囲/画角の変更で対処できない撮影範囲
を指示されたときに初めて、カメラの位置を変更するこ
ととしてもよい。
【0273】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。本実施例では、第1から4の実施例で説明したカ
メラ映像を表示するウインドウに加えて、グラフィック
スを表示するウインドウを同一のディスプレイに表示す
る。グラフィックスの操作は、カメラ映像の操作と同じ
GUIである。ここで、グラフィックスとは、図形デー
タ、ワープロ文書等(以下では画像元データと呼ぶ)に
基づいてコンピュータにより作成されて、ディスプレイ
に表示されている画像をいう。
【0274】グラフィックスを表示するウインドウでの
ページめくり機能は、画像元データが多くあり、このウ
インドウに表示されていない画像元データがある場合、
表示されていない画像元データを見るためのものであ
る。ページめくり操作をユーザがグラフィックスを表示
するウインドウにおいて行うと、グラフィックスのうち
ウインドウの一方の端に少しだけ見えていた部分を、ウ
インドウの他方の端に表示されるように、グラフィック
スをウインドウの他方の端の方向へずらすことである。
【0275】グラフィックスのスクロール機能は、表示
されていない部分を見るためにグラフィックスを上下左
右にずらす機能である。
【0276】グラフィックスの拡大機能は、現に表示さ
れているグラフィックスを拡大して、グラフィックスの
一部を詳細に表示する機能である。
【0277】グラフィックスの縮小機能は、現に表示さ
れているグラフィックスを縮小して、画像元データの、
より多くの部分を表示する機能である。
【0278】本実施例に係るカメラシステムの全体の構
成を、図32に示す。本実施例のハードウエア構成は、
第1の実施例と同じである。ディスプレイ108には、
カメラ映像1803を表示するためのウインドウ180
1とグラフィックス1804を表示するためのウインド
ウ1802とが表示されている。
【0279】カメラ映像1803を表示するウインドウ
1801の画面構成は第1の実施例と同じである。すな
わち、GUI用表示部1805,1806,1807を
有し、スクロールバー、スクロールアイコン、スクロー
ルアロー、拡大アイコン、縮小アイコンがGUI用表示
部1805,1806,1807に含まれる。
【0280】グラフィックスを表示するウインドウ18
02にも、第1の実施例と同様のGUI用表示部180
8,1809,1810を有し、スクロールバー、スク
ロールアイコン、スクロールアロー、拡大アイコン、縮
小アイコンがGUI用表示部1808,1809,18
10に含まれる。スクロールバー、スクロールアイコ
ン、スクロールアロー、拡大アイコン、縮小アイコンの
操作方法は第1の実施例と同じである。
【0281】ディスプレイ108に図32のような表示
をさせるために、ワークステーション150内の映像合
成部は、ウインドウ1801内のカメラ映像1803が
表示される部分に、カメラからの映像を合成する。ディ
スプレイ108のカメラ映像が表示される部分を除いた
部分用に、グラフィックス用の表示データやGUI用表
示部用の表示データを作成する。そして、ワークステー
ション150内の図形描画部にこれらのデータを出力す
る。ワークステーション150内の映像合成部は、図形
描画部からの出力とカメラ101からの出力とを合成す
る。
【0282】なお、合成に際して、カメラ映像を、ディ
スプレイ108の表示面の任意の位置に、任意の大きさ
で表示させるために、演算部は、映像合成部に対して、
カメラ映像を表示する位置および大きさの情報を送るこ
ととしてもよい。映像合成部は、フレームメモリを有
し、この情報に基づいてカメラ映像と図形描画部が出力
した画像とを、フレームメモリを用いて合成することと
してもよい。
【0283】上記の第1から第4の実施例によれば、ユ
ーザは、カメラ制御装置を直接操作して撮影範囲を変更
する方法をしらない場合でも、グラフィックスを操作す
る場合に使われるインタフェース(GUI)と同じイン
タフェースで、映像を操作することができる。
【0284】第4の実施例によれば、ユーザは、カメラ
の位置を移動して撮影することができるため、撮影対象
のカメラで撮影される面とカメラの方向とが直交してい
ない場合に、存在することがある歪みをなくすことがで
きる。
【0285】第5の実施例によれば、ユーザは、カメラ
映像とグラフィックスとを1つのディスプレイに表示す
るカメラシステムにおいて、カメラ映像とグラフィック
スとを同じインタフェースで操作することができる。
【0286】なお、以上の実施例においては、カメラと
カメラ制御装置とワークステーションとからなるカメラ
システムについて説明した。実際には、カメラを含み、
カメラの撮影範囲を変更する操作を行っているシステム
に本発明を適用することができる。たとえばプラントの
運転システム、監視システムにおいては、プラント監視
用カメラの撮影範囲を変更する操作を行っている。この
ような運転システム等に本発明を適用することができ
る。プラント制御用の計算機を上記の実施例におけるワ
ークステーションの替わりとして使用し、プラント監視
用の端末からカメラ映像を上記の実施例のように操作す
ることにより、監視カメラが撮影した画像を監視用のグ
ラフィックスと同様に操作することができる。
【0287】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、カメラが撮影した画像をグラフィックスと同じ感
覚で操作することができ、ユーザインタフェースを統一
できる。そのため、次のような効果がある。すなわち、
(1)操作を覚えやすく、わすれにくい、(2)誤操作
が少なくなる、(3)初めての人にもカメラが操作でき
る、(4)カメラを意識しなくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のカメラシステムの構成
を示すブロック図である。
【図2】カメラの構成を示すブロック図である。
【図3】カメラ制御装置のブロック図である。
【図4】演算部が出力するコマンドの説明図である。
【図5】画角の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施例における表示例を示す図
である。
【図7】第1の実施例における左ページめくり操作を示
す図である。
【図8】第1の実施例における上ページめくり操作を示
す図である。
【図9】本発明の第1の実施例における撮影方向の決定
方法を示す図である。
【図10】第1の実施例における水平ページめくりの処
理を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施例における垂直ページめくりの処
理を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施例における左スクロール操作を示
す図である。
【図13】第1の実施例における左ジャンプ操作を示す
図である。
【図14】第1の実施例における拡大操作を示す図であ
る。
【図15】第1の実施例における縮小操作を示す図であ
る。
【図16】水平スクロールアイコンの移動可能量の説明
図である。
【図17】第1の実施例における水平スクロールの処理
を示すフローチャートである。
【図18】第1の実施例における垂直スクロールの処理
を示すフローチャートである。
【図19】第1の実施例における水平ジャンプの処理を
示すフローチャートである。
【図20】第1の実施例における垂直ジャンプの処理を
示すフローチャートである。
【図21】第1の実施例における拡大縮小の処理を示す
フローチャートである。
【図22】スクロールアイコンの位置と長さの決定方法
を示す図である。
【図23】第2の実施例に係るカメラシステムのブロッ
ク図である。
【図24】第2の実施例に係る表示例を示す図である。
【図25】第3の実施例における撮影対象を示す図であ
る。
【図26】第3の実施例における左ジャンプ操作を示す
図である。
【図27】第3の実施例における左ジャンプ操作を示す
図である。
【図28】第3の実施例における水平ジャンプガイドの
処理を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第4の実施例のカメラシステムの構
成を示すブロック図である。
【図30】第4の実施例における撮影位置の決定方法を
示す図である。
【図31】第4の実施例における撮影範囲を変更するた
めの表示を示す図である。
【図32】本発明の第5の実施例のカメラシステムの構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101…カメラ、102…カメラ制御装置、150…ワ
ークステーション、107…ディスク、108…ディス
プレイ、109…マウス、510…水平スクロールバ
ー、520…垂直スクロールバー、512…水平スクロ
ールアイコン、522…垂直スクロールアイコン、51
4…左スクロールアロー、516…右スクロールアロ
ー、524…上スクロールアロー、526…下スクロー
ルアロー、550…ポインタ、570…拡大アイコン、
580…縮小アイコン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷越 浩一郎 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 二川 正康 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 堀田 正人 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 川股 幸博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 西川 敦彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影範囲を変更するための撮影範囲変更手
    段を備えたカメラと、 上記カメラの撮影範囲を変更する操作を受付けるための
    領域を示す領域表示に対応した映像情報を生成する映像
    生成手段と、 上記カメラが出力する映像情報と、上記映像生成手段が
    生成した映像情報とを1つの画面上の映像情報に合成す
    る合成手段と、 上記合成手段が合成した映像情報を受けて、表示を行う
    ディスプレイと、 上記領域表示には、撮影範囲の変更の種類に対応した表
    示が含まれており、該表示を対象として行われる操作を
    受付ける変更受付手段と、 上記受付けた操作に基づいて、上記カメラの撮影範囲を
    変更するための変更指示情報を決定する変更指示決定手
    段と、 上記決定された変更指示情報に基づいて、上記撮影範囲
    変更手段を駆動する駆動信号を生成し、上記撮影範囲変
    更手段に出力するカメラ操作手段とを有することを特徴
    とするカメラシステム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のカメラシステムにおいて、 上記撮影範囲変更手段は、上記カメラの画角を変更する
    ことにより、上記カメラの撮影範囲を拡大および縮小す
    るものであり、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、上記カメラの撮影範囲を拡大すること
    を示す表示および縮小することを示す表示のうち、少な
    くとも1つを含む表示を生成し、 上記変更受付手段は、上記カメラの撮影範囲を拡大する
    ことを示す表示および縮小することを示す表示のうち、
    いずれかの表示を指定する操作を受付けることを特徴と
    するカメラシステム。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のカメラシステムに
    おいて、 上記撮影範囲変更手段は、上記カメラの撮影方向を変更
    することにより、上記カメラの撮影範囲を変更するもの
    であり、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、上記カメラの撮影方向を示すための表
    示物を含む表示であって、上記画面上における上記表示
    物の位置によって、上記カメラの撮影方向を示す表示を
    生成し、 上記変更受付手段は、上記表示物の表示位置を移動させ
    る操作を受付けることを特徴とするカメラシステム。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のカメラシステムに
    おいて、 上記撮影範囲変更手段は、上記カメラの撮影方向を変更
    することにより、上記カメラの撮影範囲を変更するもの
    であり、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、あらかじめ定められた方向に、あらか
    じめ定められた量ずつ、上記カメラの撮影方向を変更す
    ることを示す表示を生成し、 上記変更受付手段は、上記表示を指定する操作を受付け
    ることを特徴とするカメラシステム。
  5. 【請求項5】請求項1記載のカメラシステムにおいて、 上記撮影範囲変更手段は、上記カメラの撮影位置を変更
    する位置変更手段を有し、 上記変更指示決定手段は、上記変更受付手段により受付
    けた操作に基づいて、変更後の上記カメラの撮影位置を
    上記変更指示情報として求めることを特徴とするカメラ
    システム。
  6. 【請求項6】請求項5記載のカメラシステムにおいて、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、上記カメラの撮影範囲を拡大すること
    を示す第1の表示および縮小することを示す第2の表示
    のうち、少なくとも1つを含む表示を生成し、 上記変更受付手段は、上記第1の表示および第2の表示
    のうち、いずれかの表示を指定する操作を受付け、 上記変更指示決定手段は、上記第1の表示が指定された
    場合は、上記カメラが撮影対象物に近づくように、変更
    後の上記カメラの撮影位置を決定し、上記第2の表示が
    指定された場合は、上記カメラが撮影対象物から遠ざか
    るように、変更後の上記カメラの撮影位置を決定するこ
    とを特徴とするカメラシステム。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載のカメラシステムに
    おいて、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、上記カメラの撮影位置を示すための表
    示物を含む表示であって、上記画面上における上記表示
    物の位置によって、上記カメラの位置を示す表示を生成
    し、 上記変更受付手段は、上記表示物の表示位置を移動させ
    る操作を受付けることを特徴とするカメラシステム。
  8. 【請求項8】請求項5または6記載のカメラシステムに
    おいて、 上記映像生成手段は、上記撮影範囲の変更の種類に対応
    した表示として、あらかじめ定められた方向に、あらか
    じめ定められた量ずつ、上記カメラの撮影位置を変更す
    ることを示す表示を生成し、 上記変更受付手段は、上記表示を指定する操作を受付け
    ることを特徴とするカメラシステム。
  9. 【請求項9】請求項3、4、7、または8記載のカメラ
    システムにおいて、 上記カメラの撮影可能な範囲の全体について、上記カメ
    ラによりあらかじめ撮影が行われ、得られた映像を静止
    画データとして記憶する記憶手段と、 上記変更受付手段により上記表示物の表示位置を移動さ
    せる操作中に、上記表示物を移動させる操作の操作量に
    対応した撮影範囲を決定し、上記記憶手段に記憶された
    静止画データから、上記決定された撮影範囲について撮
    影されている静止画データを読み出すデータ読出手段
    と、 上記読み出された静止画データから静止画用映像情報を
    生成する静止画生成手段とを有し、 上記表示手段は、上記静止画用映像情報を入力されて、
    表示を行うことを特徴とするカメラシステム。
  10. 【請求項10】請求項3または7記載のカメラシステム
    において、 上記変更指示決定手段は、上記カメラの画角を考慮する
    ことにより、変更前の撮影範囲と変更後の撮影範囲に重
    複部分があるように、上記変更指示情報を求めることを
    特徴とするカメラシステム。
  11. 【請求項11】請求項2から4までのいずれかに記載の
    カメラシステムにおいて、 上記領域表示には、水平方向および垂直方向のうち少な
    くとも一つの方向の撮影範囲について、上記カメラの撮
    影可能な範囲の大きさを表示の長さにより示す第1の表
    示と、上記カメラが現に撮影している範囲の大きさを表
    示の長さにより示す第2の表示とが含まれ、 上記映像生成手段は、撮影可能な範囲を示す長さ方向に
    ついての、上記第1の表示の長さと上記第2の表示の長
    さとの比率、および上記第1の表示の表示位置と第2の
    表示の表示位置との相対的な位置関係のうち、少なくと
    も1つを、カメラの撮影可能範囲とカメラの画角の比
    率、およびカメラの撮影可能範囲とカメラの撮影方向と
    の角度関係に一致させて、上記領域表示を生成すること
    を特徴とするカメラシステム。
  12. 【請求項12】請求項6から8までのいずれかに記載の
    カメラシステムにおいて、 上記領域表示には、水平方向および垂直方向のうち少な
    くとも一つの方向の撮影範囲について、上記カメラの撮
    影可能な範囲の大きさを表示の長さにより示す第1の表
    示と、上記カメラが現に撮影している範囲の大きさを表
    示の長さにより示す第2の表示とが含まれ、 上記映像生成手段は、撮影可能な範囲を示す長さ方向に
    ついての、上記第1の表示の長さと上記第2の表示の長
    さとの比率、および上記第1の表示の表示位置と第2の
    表示の表示位置との相対的な位置関係のうち、少なくと
    も1つをカメラの撮影可能範囲と現に撮影している範囲
    の比率および位置関係と一致させて、上記領域表示を生
    成することを特徴とするカメラシステム。
  13. 【請求項13】請求項11または12記載のカメラシス
    テムにおいて、 上記第1の表示は、帯状の表示であり、 上記第2の表示は、上記第1の表示に重ねて表示される
    矩形の表示であることを特徴とするカメラシステム。
  14. 【請求項14】請求項1から13までのいずれかに記載
    のカメラシステムにおいて、 上記カメラが撮影した映像および上記領域表示を表示す
    る上記1つの画面以外の、上記表示手段に表示される他
    の画面に表示される他の表示を生成するための表示生成
    用データを記憶する記憶手段と、 上記記憶手段に記憶されている表示生成用データのう
    ち、上記他の表示として表示される表示生成用データの
    範囲を変更するために、上記他の画面に表示されるデー
    タ領域表示を対象として行われる操作に基づいて、上記
    他の表示として表示される表示生成用データの範囲を決
    定するデータ範囲決定手段とを有し、 上記映像生成手段は、上記記憶手段に記憶されている表
    示生成用データのうち、上記データ範囲決定手段により
    決定された範囲の表示生成用データから上記他の表示に
    対応した映像情報を生成し、さらに、上記記憶手段に記
    憶されている表示生成用データのうち、上記他の表示と
    して表示される表示生成用データの範囲を変更する操作
    を受付けるための領域を示す上記データ領域表示に対応
    した映像情報を生成し、 上記変更受付手段は、上記他の表示として表示される表
    示生成用データの範囲を変更するために、上記データ領
    域表示を対象として行われる操作を受付けることを特徴
    とするカメラシステム。
  15. 【請求項15】請求項1から13までのいずれかに記載
    のカメラシステムにおいて、 上記1つの画面のサイズを、上記カメラが出力する映像
    を表示するために必要なサイズより大きくすることが可
    能であり、 さらに、上記画面のサイズが、拡大されている場合に、
    上記カメラが出力する映像が表示される領域の周辺領域
    に表示される映像であって、上記カメラが撮影している
    撮影範囲の周辺の撮影範囲について、上記カメラにより
    あらかじめ撮影が行われ、得られた映像を静止画データ
    として記憶する記憶手段と、 上記1つの画面のサイズを変更する指示を受付ける変更
    指示受付手段と、 上記指示を受けて、上記周辺領域に表示すべき静止画デ
    ータを上記記憶手段から読み出す映像読出手段とを有
    し、 上記映像生成手段は、上記読み出した静止画データから
    映像情報を生成し、 上記合成手段は、上記映像生成手段により生成された映
    像情報を上記カメラが撮影している映像と合成すること
    を特徴とするカメラシステム。
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