JPH08163107A - 同期追跡装置 - Google Patents

同期追跡装置

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JPH08163107A
JPH08163107A JP30209494A JP30209494A JPH08163107A JP H08163107 A JPH08163107 A JP H08163107A JP 30209494 A JP30209494 A JP 30209494A JP 30209494 A JP30209494 A JP 30209494A JP H08163107 A JPH08163107 A JP H08163107A
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雅弘 西野
Kouji Takeo
幸次 武尾
Taiji Amazawa
泰治 雨澤
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  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信信号のフェージング速度が速くなって
も、同期追跡精度が低下することがないようにする。 【構成】 同期追跡部12は、自己相関演算によって、
復調用PN符号C1と受信信号に含まれるPN符号との
位相差を検出し、この検出出力に基づいて、復調用PN
符号C1の位相を制御する。最大ドップラー周波数検出
部14は、受信信号の最大ドップラー周波数を検出す
る。相関長制御部15は、最大ドップラー周波数検出部
14で検出された最大ドップラー周波数に基づいて、同
期追跡部12の自己相関演算の演算範囲(相関長)を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スペクトラム拡散さ
れた信号を受信する受信機において、復調用の拡散符号
と受信信号に含まれる拡散符号との同期を保持するため
の同期追跡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、移動体衛星通信においては、通
信方式として、スペクトラム拡散通信方式が採用されて
いる。このスペクトラム拡散通信方式は、例えば、情報
信号をディジタル変調した後、拡散符号により拡散変調
して送信する方式である。
【0003】スペクトラム拡散された受信信号から元の
情報信号を復調するためには、この受信信号に含まれる
拡散符号(以下、「受信拡散符号」という。)と同じ位
相を持つ拡散符号(以下、「復調用拡散符号」とい
う。)が必要となる。
【0004】この復調用拡散符号を得るためには、復調
用拡散符号の位相を受信拡散符号の位相に引き込む同期
捕捉装置と、この同期捕捉装置によって引き込まれた復
調用拡散符号の位相を保持する同期追跡装置が必要にな
る。
【0005】後者の同期追跡装置としては、下記の文献
に記載されるように、従来、遅延ロックループ回路(以
下、「DLL回路」という。)が知られている。 文献:ディジタル移動通信技術 第2編 第4章 「ス
ペクトル拡散通信」 佐藤正志 著、株式会社日本工業技術センター発行、1
988年2月25日。
【0006】このDLL回路は、復調用拡散符号より位
相が遅れているレイト符号と位相が進んでいるアーリー
符号を用意し、これらと受信拡散符号との自己相関を求
め、2つの自己相関の差が0となるように、復調用拡散
符号の位相を制御するようになっている。
【0007】このような構成においては、復調用拡散符
号の位相が受信拡散符号の位相に一致しておれば、2つ
の自己相関の差は0となる。したがって、この自己相関
の差が0となるように、復調用拡散符号の位相を制御す
れば、復調用拡散符号の位相を受信拡散符号の位相に収
束させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DLL
回路を用いた従来の同期追跡装置には、次のような問題
があった。
【0009】すなわち、DLL回路を用いた従来の同期
追跡装置は、予め、自己相関演算の演算範囲(自己相関
関数の積分範囲)(以下、「相関長」という。)を定
め、この相関長に基づいて、レイト符号及びアーリー符
号と受信拡散符号との自己相関を求めるようになってい
る。
【0010】しかし、スペクトラム拡散された信号の電
波伝搬環境は、移動体が移動するごとに変化する。した
がって、従来のように、相関長を固定する構成では、相
関長が長い場合、フェージング速度が速いと、同期追跡
精度が悪化し、最悪の場合には、同期が外れて通信が途
切れてしまうという問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、自己相関演算を用いて、復調用拡散符号
と受信拡散符号との位相差を検出し、この検出出力に基
づいて、復調用拡散符号の位相を制御する手段と、受信
信号のフェージング速度を検出し、この検出出力に基づ
いて、自己相関演算の相関長を制御する手段を設けるよ
うにしたものである。
【0012】
【作用】上記構成においては、通信時、逐次、受信信号
のフェージング速度が検出される。そして、この検出出
力に基づいて、自己相関演算の相関長が制御される。こ
れにより、自己相関演算の相関長は、フェージング速度
の変化に応じて、適応的に変化させられる。その結果、
フェージング速度が速くなっても、同期追跡精度の悪化
するのを防止することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例の構
成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、拡
散符号として擬似雑音符号(以下、「PN符号」とい
う。)を用いる場合を代表として説明する。
【0014】図において、11は、スペクトラム拡散さ
れた受信信号が供給される入力端子である。
【0015】12は、自己相関演算を用いて、復調用P
N符号C1と受信PN符号との位相差を検出し、この検
出出力に基づいて、復調用PN符号C1の位相を制御す
ることにより、復調用PN符号C1と受信PN符号との
同期を保持する同期追跡部である。この同期追跡部12
は、例えば、DLL回路により構成されている。
【0016】13は、同期追跡部12によって、同期が
保持された復調用PN符号C1が供給される出力端子で
ある。この出力端子13は、受信信号から一次変調され
た情報信号を復調するための相関検波器(図示せず)に
接続されている。
【0017】14は、受信信号の最大ドップラー周波数
を検出する最大ドップラー周波数検出部である。この最
大ドップラー周波数検出部14は、同期追跡部12の自
己相関演算の演算周期より長い周期(例えば、2以上の
整数倍の周期)で、最大ドップラー周波数を検出する。
この場合、自己相関演算の演算周期を1msオーダーと
すると、最大ドップラー周波数の検出周期は、例えば、
1sオーダーに設定される。
【0018】15は、最大ドップラー周波数検出部14
によって検出された最大ドップラー周波数に基づいて、
同期追跡部12の自己相関演算の相関長を制御する相関
長制御部である。この相関長制御部15は、検出された
最大ドップラー周波数が高くなると、相関長を短くし、
低くなると、長くするように、相関長を制御する。
【0019】同期追跡部12において、121は、復調
用PN符号C1と、この復調用PN符号より位相がΔだ
け遅れたレイト符号C2と、位相がΔだけ進んだアーリ
ー符号C3を発生するPN符号発生器である。ここで、
Δは、例えば、PN符号の1シンボル分の位相差の2分
の1以下になるように設定されている。なお、このPN
符号発生器121は、例えば、シフトレジスタとエクス
クルーシブオア回路により構成されている。
【0020】122は、PN符号発生器121から出力
されるレイト符号C2と受信PN符号との自己相関を算
出する相関器である。同様に、123は、PN符号発生
器121から出力されるアーリー符号C3と受信PN符
号との自己相関を算出する相関器である。これら2つの
相関器123の相関長は可変とされ、相関長制御部15
により制御されるようになっている。
【0021】124は、相関器122,123により算
出された2つの自己相関の差を求めることにより、復調
用PN符号C1と受信PN符号との位相差を検出する差
分演算器である。
【0022】125は、差分演算器124の減算結果を
フィルタリングするループフィルタである。126は、
ループフィルタ125の出力によって発振周波数が制御
される電圧制御発振回路(VCO)である。この電圧制
御発振回路126の発振出力は、PN符号発生器121
のシフトレジスタを駆動するためのクロック信号として
使用される。
【0023】上述したような構成を有する同期追跡部1
2においては、相関器122,123と、差分演算器1
24により、復調用PN符号C1と受信PN符号との位
相差を検出する位相差検出手段が構成される。また、ル
ープフィルタ125と、電圧制御発振器126により、
位相差検出手段の検出出力に基づいて、復調用PN符号
C1の位相を制御する位相制御手段が構成される。
【0024】最大ドップラー周波数検出部14におい
て、141は、PN符号発生器121から出力される復
調用PN符号C1と受信PN符号との自己相関を算出す
る相関器である。この相関器141の相関長は固定とさ
れている。また、この相関長は、相関器122,123
の相関長より長くなるように設定されている。これによ
り、最大ドップラー周波数の検出周期は、上記の如く、
同期追跡部12における自己相関演算の演算周期より長
くなるように設定されている。
【0025】142は、相関器141により算出された
自己相関を示す信号に基づいて、最大ドップラー周波数
を検出する最大ドップラー周波数検出回路である。この
最大ドップッラー周波数検出回路142は、例えば、高
速フーリエ変換により、相関信号を周波数分析し、電力
が最も大きい周波数を最大ドップラー周波数として検出
する。
【0026】相関長制御部15において、151は、第
1のリレーショナルテーブルを保持するメモリであり、
152は、第2のリレーショナルテーブルを保持するメ
モリである。ここで、リレーショナルテーブルとは、複
数の最大ドップラー周波数と各最大ドップラー周波数に
最適な相関長とが対応した状態で登録されるテーブルで
ある。
【0027】第1のリレーショナルテーブルには、工場
出荷時に、予め、大まかな最大ドップラー周波数(例え
ば、10Hzおきの最大ドップラー周波数)と各最大ド
ップラー周波数に最適な相関長とが対応した状態で登録
されている。したがって、この第1のリレーショナルテ
ーブルを保持するメモリ151は、例えば、不揮発性メ
モリにより構成されている。
【0028】これに対し、第2のリレーショナルテーブ
ルには、各通信ごとに、この通信に先立って、実際に検
出された最大ドップラー周波数とこれに最適な相関長と
が対応した状態で登録される。したがって、この第2の
リレーショナルテーブルを保持するメモリ152は、例
えば、ランダムアクセスメモリにより構成されている。
【0029】153は、第2のリレーショナルテーブル
を作成するリレーショナルテーブル作成回路である。こ
のリレーショナルテーブル作成回路152は、例えば、
実際の通信に先立って送られてくる試験信号であるプリ
アンブル信号に基づいて、所定期間、所定周期で、最大
ドップラー周波数を検出し、検出された最大ドップラー
周波数とこれに最適な相関長とを第1のリレーショナル
テーブルに登録する。
【0030】154は、最大ドップラー周波数検出回路
142により検出された最大ドップラー周波数に基い
て、相関器122,123の相関長を設定する相関長設
定回路である。この相関長設定回路154は、最大ドッ
プラー周波数検出回路142により検出された最大ドッ
プラー周波数を第1,第2のリレーショナルテーブル上
で検索し、検索された最大ドップラー周波数に対応する
相関長を相関器122,123に設定する。
【0031】図2は、同期追跡部12の相関器122,
123の具体的構成の一例を示すブロック図である。
【0032】図示の相関器122,123は、乗算器1
aと、可変長相関回路2aを有する。ここで、乗算器1
aは、PN符号発生器121から出力される拡散符号
(レイト符号C2あるいはアーリー符号C3)と受信P
N符号とを、PN符号発生器121から出力される拡散
符号の1シンボル周期で乗算する機能を有する。
【0033】可変長相関回路2aは、乗算器1aの乗算
結果を所定シンボル数分ずつ平均化する機能を有する。
この可変長相関回路2aの平均化出力が相関信号とな
る。また、平均化のためのシンボル数が相関長となる。
このシンボル数は可変とされ、相関長制御部15により
制御される。
【0034】なお、最大ドップラー周波数検出部14の
相関器141も、同期追跡部12の相関器122,12
3とほぼ同じ構成を有する。但し、この相関器141に
おいては、可変長相関回路2aに相当する相関回路のシ
ンボル数は固定とされ、かつ、可変長相関回路2aのシ
ンボル数より多くなるように設定されている。
【0035】図3は、リレーショナルテーブル作成回路
153の具体的構成の一例を示すブロック図である。図
示のリレーショナルテーブル作成回路152は、相関器
1bと、最大ドップラー周波数検出回路2bと、データ
書込み回路3bを有する。
【0036】相関器1bは、各通信ごとに、この通信に
先立って送られてくるプリアンブル信号に含まれるPN
符号とPN符号発生器121から出力される復調用PN
符号C1との自己相関を算出する機能を有する。この相
関器1bの相関長は固定とされ、かつ、最大ドップラー
周波数検出部14の相関器141の相関長と同じとされ
ている。
【0037】最大ドップラー周波数検出回路2bは、例
えば、高速フーリエ変換により、相関器1bから出力さ
れる相関信号を周波数分析し、電力が最も大きい周波数
を最大ドップラー周波数として検出する機能を有する。
【0038】データ書込み部3cは、最大ドップラー周
波数検出回路2bにより検出された最大ドップラー周波
数とこれに最適な相関長とを第2のリレーショナルテー
ブルに書き込む機能を有する。
【0039】なお、相関器1bと最大ドップラー周波数
検出回路2bは,通信に先立って使用される。これに対
し、最大ドップラー周波数検出部14の相関器141と
最大ドップラー周波数検出回路142は、通信中に使用
される。したがって、1つの相関器と1つの最大ドップ
ラー周波数検出回路を、通信前は、相関器1bと最大ド
ップラー周波数検出回路2bとして使用し、通信中は、
相関器141と最大ドップラー周波数検出回路142と
して使用するようにしてもよい。
【0040】以上が一実施例の構成である。次に、上記
構成において、動作を説明する。まず、図1の全体的な
動作を説明する。
【0041】入力端子11から入力される受信信号は、
同期追跡部12に供給される。これにより、復調用PN
符号C1と受信PN符号との位相差が検出される。そし
て、この検出出力に基づいて、復調用PN符号C1の位
相が制御される。これにより、復調用PN符号C1の位
相が受信PN符号の位相に収束させられる。
【0042】これと並行して、最大ドップラー周波数検
出部14により、受信信号の最大ドップラー周波数が検
出される。これにより、受信信号のフェージング速度が
検出される。この検出は、同期追跡部12の自己相関演
算の演算周期より長い周期で行われる。
【0043】最大ドップラー周波数検出部14で検出さ
れた最大ドップラー周波数は、相関長制御部15に供給
される。これにより、同期追跡部12における自己相関
演算の相関長は、最大ドップラー周波数検出部14で検
出された最大ドップラー周波数に基づいて制御される。
【0044】この制御は、検出された最大ドップラー周
波数が高くなると、相関長を短くし、低くなると、長く
するように行われる。これは、受信信号の最大ドップラ
ー周波数が高くなると、フェージング速度が速くなり、
低くなると、遅くなるからである。フェージング速度が
早くなると、相関長を短くするのは、このような場合
に、相関長を長くすると、自己相関演算の演算誤差が大
きくなるからである。
【0045】この制御により、相関長は、最大ドップラ
ー周波数検出部14により検出される最大ドップラー周
波数の変化に応じて、適応的に変えられる。これによ
り、受信信号のフェージング速度が速くなった場合に、
同期追跡精度が低下するのを防止することができる。
【0046】以上が、図1の全体的な動作である。次
に、この図1の各部の動作を説明する。まず、同期追跡
部12による同期追跡動作を説明する。
【0047】入力端子11から入力される受信信号は、
同期追跡部12の相関器122,123に供給される。
これにより、この受信信号に含まれるPN符号とPN符
号発生器121から出力されるレイト符号C2、アーリ
ー符号C3との自己相関が算出される。
【0048】相関器122から出力される相関信号は、
減算回路124に供給され、相関器122から出力され
る相関信号を減じられる。これにより、受信PN符号と
復調用PN符号C1との位相差を示す誤差電圧信号が得
られる。
【0049】これを図4を参照しながら説明する。図4
(a),(b)),(c)は、それぞれ相関器122,
123、差分演算器124の出力特性を示す。すなわ
ち、これらの図において、横軸は、復調用PN符号と受
信PN符号との位相差を示し、縦軸は、出力信号レベル
を示す。また、横軸において、Tcは、1シンボル分の
位相差を示し、Δは、復調用PN符号C1とレイト符号
C2あるいはアーリー符号C3との位相差の絶対値を示
す。
【0050】いま、PN符号を周期無限大の純ランダム
符号と仮定すると、相関器122の出力特性は、図4
(b)に示すように、−Δで最大となるような三角形の
特性となる。一方、相関器123の出力特性は、図4
(a)に示すように、Δで最大となるような三角形の特
性となる。これにより、差分演算器124の出力特性
は、図4(c)に示すように、S字型の特性となる。
【0051】したがって、差分演算器124から出力さ
れる誤差電圧信号が0となるように、復調用PN符号C
1の位相を制御すれば、この位相を受信PN符号の位相
に一致させることができる。この制御は次にようにして
なされる。
【0052】すなわち、差分演算器124から出力され
る誤差電圧信号は、ループフィルタ125によってフィ
ルタリングされた後、電圧制御発振器126に制御電圧
信号として供給される。これにより、この電圧制御発振
器126の発振周波数が復調用PN符号と受信PN符号
との位相差に応じて制御される。この場合、発信周波数
は、例えば、位相差が正の値を持つ場合は、高くなるよ
うに、負の値を持つ場合は、低くなるように制御され
る。
【0053】電圧制御発振器126の発振出力は、PN
符号発生器121に、シフトレジスタのクロック信号と
して供給される。これにより、PN符号発生器121か
ら出力される復調用PN符号C1の位相は、復調用PN
符号C1と受信PN符号との位相差に応じて制御され
る。その結果、復調用PN符号C1の位相が受信PN符
号の位相に収束させられる。
【0054】PN符号発生器121から出力される復調
用PN符号C1は、出力端子13から図示しない相関検
波器に供給され、受信信号を一次変調された情報信号に
復調するための拡散符号として使用される。
【0055】以上が同期追跡部12による同期追跡動作
である。次に、最大ドップラー周波数検出回路による最
大ドップラー周波数検出動作を説明する。
【0056】入力端子11から入力される受信信号は相
関器141に供給される。これにより、この受信信号に
含まれるPN符号とPN符号発生器121から出力され
る復調用PN符号C1との自己相関が算出される。この
算出周期は、上記の如く、相関器122,123の算出
周期より長く設定されている。
【0057】算出された自己相関を示す信号は、最大ド
ップラー周波数算出回路142に供給される。これによ
り、この相関信号は、高速フーリエ変換によって周波数
分析される。そして、分析された周波数のうち、最も電
力の大きいものが最大ドップラー周波数として検出され
る。
【0058】以上が最大ドップラー周波数検出部14に
よる最大ドップラー周波数検出動作である。次に、相関
長制御部15による相関長制御動作を説明する。
【0059】入力端子11から入力される受信信号は、
リレーショナルテーブル作成回路153に供給される。
これにより、通信に先立って、プリアンブル信号に基づ
いて、所定期間、所定の周期で、受信信号の最大ドップ
ラー周波数が検出される。検出された最大ドップラー周
波数は、これに最適な相関長とともに、メモリ152に
設定された第2のリレーショナルテーブルに書き込まれ
る。
【0060】この後、通信が開始されると、最大ドップ
ラー周波数検出回路142により検出された最大ドップ
ラー周波数が、相関長設定回路154により、第1,第
2のリレーショナルテーブル上で検索される。この検索
により、目的とする最大ドップラー周波数を検索される
と、これに対応する相関長が読み出される。読み出され
た相関長は、相関器122,123に設定される。
【0061】この設定処理は、最大ドップラー周波数検
出回路142から新たな最大ドップラー周波数が検出さ
れるたびに実行される。これにより、相関器122,1
23の相関長は、受信信号の最大ドップラー周波数の変
化に応じて適応的に変えられる。
【0062】以上が、図1の各部の動作である。次に、
図2に示す相関器の動作を説明する。いま、図示の相関
器が同期追跡部12の相関器122であるとする。
【0063】この場合、受信信号は、乗算器1aに供給
され、PN符号発生器121から供給されるレイト符号
C2と1シンボルごとに乗算される。この乗算出力は、
平均化回路2aに供給され、数シンボル分加算された
後、加算シンボル数で除算される。これにより、受信P
N符号とレイト符号との自己相関が得られる。
【0064】なお、詳細な説明は省略するが、図示の相
関器が同期追跡部12の相関器123である場合も、同
じような処理がなされる。これは、最大ドップラー周波
数検出部14の相関器141についてもいえる。
【0065】以上が、図2に示す相関器の動作である。
次に、図3に示すリレーショナルテーブル作成回路15
3の動作を説明する。
【0066】通信に先立って送られてきたプリアンブル
信号は相関器1bに供給される。これにより、このプリ
アンブル信号に含まれるPN符号とPN符号発生器12
1から出力される復調用PN符号との自己相関が算出さ
れる。
【0067】算出された自己相関を示す信号は、最大ド
ップラー周波数検出回路2bに供給され、高速フーリエ
変換によって周波数分析される。そして、分析された周
波数のうち、最も電力の大きいものが最大ドップラー周
波数として検出される。
【0068】検出された最大ドップラー周波数はデータ
書込み回路3bに供給される。これにより、検出された
最大ドップラー周波数とこれに最適な相関長とがメモリ
152の第2のリレーショナルテーブルに書き込まれ
る。
【0069】以上が、この発明の一実施例の動作である
が、この実施例によれば、次のような効果を得ることが
できる。
【0070】(1) まず、この実施例によれば、受信
信号の最大ドップラー周波数を検出し、この検出出力に
基づいて、復調用PN符号C1と受信PN符号との位相
差を検出するための自己相関演算の相関長を制御するよ
うにしたので、最大ドップラー周波数の変化に応じて、
相関長を適応的に変化させることができる。これによ
り、受信信号のフェージング速度の変化に応じて、相関
長を適応的に変化させることができるので、フェージン
グ速度が速くなっても、同期追跡精度が低下することを
防止することができる。
【0071】(2) また、この実施例によれば、受信
信号のドップラー周波数を検出することにより、受信信
号のフェージング速度を検出するようにしたので、簡単
な構成により、フェージング速度を検出することができ
る。
【0072】(3) また、この実施例によれば、同期
追跡部12の自己相関演算の演算周期より長い周期で、
最大ドップラー周波数を検出するようにしたので、最大
ドップラー周波数を移動体の実際の移動速度に見合った
周期で効率的に検出することができるとともに、最大ド
ップラー周波数を上記演算周期と同じような周期で検出
する場合に比べ、相関長制御部15の構成を簡単化する
ことができる。
【0073】(4) また、この実施例によれば、リレ
ーショナルテーブルとして、最大ドップラー周波数を大
まかに登録した第1のリレーショナルテーブルと、きめ
細かく登録した第2のリレーショナルテーブルを設定
し、前者は、予め作成し、後者は、各通信ごとに作成す
るようにしたので、リレーショナルテーブルを保持する
ためのメモリ容量を小さくすることができる。
【0074】すなわち、リレーショナルテーブルを作成
する方法としては、予め、最大ドップラー周波数をきめ
細かく登録したテーブルを作成しておく方法が考えられ
る。しかし、このようにすると、広い周波数範囲に渡っ
て、このテーブルを作成しなければならないため、大き
なメモリ容量が必要になる。
【0075】これに対し、この実施例のように、このよ
うなテーブルは、通信のたびに作成するようにすれば、
狭い周波数範囲についてだけ、このテーブルは作成すれ
ばよい。これは、各通信における移動体の移動速度は、
各通信ごとにほぼ一定の範囲に収まるからである。これ
により、この実施例によれば、リレーショナルテーブル
を保持するためのメモリ容量を小さくすることができ
る。
【0076】以上、この発明の一実施例を詳細に説明し
たが、この発明は、上述したような実施例に限定される
ものではない。
【0077】(1) 例えば、先の実施例では、この発
明を、DLL回路によって、復調用拡散符号と受信拡散
符号との同期を保持する同期追跡装置に適用する場合を
説明した。しかし、この発明は、受信信号の最大ドップ
ラー周波数を検出し、この検出出力に基づいて、位相差
検出用の自己相関演算の相関長を制御するものである。
したがって、この発明は、自己相関演算によって、復調
用拡散符号と受信拡散符号との位相差を検出し、この検
出出力に基づいて、復調用拡散符号の位相を制御する構
成の同期追跡装置ならどのような構成の同期追跡装置に
も適用することができる。
【0078】(2) また、先の実施例では、相関信号
をフーリエ変換することにより、受信信号の最大ドップ
ラー周波数を検出する場合を説明した。しかし、この発
明は、これ以外の方法で検出するようにしてもよい。例
えば、相関信号をウェーブレット変換することにより、
検出するようにしてもよい。また、このような周波数分
析による検出方法以外の方法によって検出するようにし
てもよい。
【0079】(3) さらに、先の実施例では、受信信
号の最大ドップラー周波数を検出することにより、受信
信号のフェージング速度を検出する場合を説明した。し
かし、この発明は、これ以外の方法で検出するようにし
てもよい。例えば、受信機の移動速度を検出することに
より、検出するようにしてもよい。
【0080】(4) また、先の実施例では、リレーシ
ョナルテーブルとして、第1のリレーショナルテーブル
と第2のリレーショナルテーブルを用いる場合を説明し
た。しかし、この発明は、第2のリレーショナルテーブ
ルのみを用いるようにしてもよい。この場合、この第2
のリレーショナルテーブルは、各通信ごとに作成しても
よいし、予め作成しておくようにしてもよい。但し、後
者の場合は、上記の如く、大きなメモリ容量が必要とな
る。
【0081】(5) このほかにも、この発明は、その
要旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは
勿論である。
【0082】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、受信信号のフェージング速度を検出し、この検出出
力に基づいて、復調用拡散符号と受信拡散符号との位相
差を検出するための自己相関演算の相関長を制御するよ
うにしたので、受信信号のフェージング速度の変化に応
じて、相関長を適応的に変化させることができる。これ
により、受信信号のフェージング速度が速くなっても、
同期追跡精度が低下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】一実施例の相関器の具体的構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図3】一実施例のリレーショアルテーブル作成回路の
具体的構成の一例を示すブロック図である。
【図4】一実施例の動作を説明するための特性図であ
る。
【符号の説明】
11…入力端子 12…同期追跡部 13…出力端子 14…最大ドップラー周波数検出部 15…相関長制御部 121…PN符号発生器 122,123,141,1b…相関器 124…差分演算器 125…ループフィルタ 126…電圧制御発信回路 142,2b…最大ドップラー周波数検出回路 151,152…メモリ 153…リレーショナルテーブル作成回路 154…相関長設定回路 1a…乗算器 2a…可変長相関回路 3b…データ書込み回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトラム拡散された受信信号から元
    の情報信号を復調するための拡散符号と前記受信信号に
    含まれる拡散符号との同期を保つ同期追跡装置におい
    て、 自己相関演算を用いて、前記復調用拡散符号と前記受信
    信号に含まれる拡散符号との位相差を検出する位相差検
    出手段と、 この位相差検出手段の検出出力に基づいて、前記復調用
    拡散符号の位相が前記受信信号に含まれる拡散符号の位
    相と一致するように、前記復調用拡散符号の位相を制御
    する位相制御手段と、 前記受信信号のフェージング速度を検出するフェージン
    グ速度検出手段と、 このフェージング速度検出手段の検出出力に基づいて、
    前記フェージング速度が早くなると、前記自己相関演算
    の演算範囲を狭くするように、この演算範囲を制御する
    演算範囲制御手段とを具備したことを特徴とする同期追
    跡装置。
  2. 【請求項2】 前記位相差検出手段は、 前記復調用拡散符号より所定量位相が遅れた拡散符号と
    前記受信信号に含まれる拡散符号との自己相関を算出す
    る第1の自己相関算出手段と、 前記復調用拡散符号より所定量位相が進んだ拡散符号と
    前記受信信号に含まれる拡散符号との自己相関を算出す
    る第2の自己相関算出手段と、 前記第1,第2の自己相関算出手段により算出された自
    己相関の差を算出することにより、前記位相差を検出す
    る差算出手段とを具備したことを特徴とする請求項1記
    載の同期追跡装置。
  3. 【請求項3】 前記フェージング速度検出手段は、前記
    受信信号の最大ドップラー周波数を検出することによ
    り、前記フェージング速度を検出するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の同期追跡装置。
  4. 【請求項4】 前記フェージング速度検出手段は、前記
    自己相関演算の演算周期より長い周期で、前記フェージ
    ング速度を検出するように構成されていることを特徴と
    する請求項1記載の同期追跡装置。
  5. 【請求項5】 前記演算範囲制御手段は、 各通信ごとに、その通信に先立って、前記受信信号のフ
    ェージング速度を検出する速度検出手段と、 この速度検出手段により検出されたフェージング速度と
    このフェージング速度に最適な前記演算範囲とを対応さ
    せた状態で保持する情報保持手段と、 通信時、前記フェージング速度検出手段により検出され
    たフエージング速度に対応する演算範囲を前記情報保持
    手段から求め、これを前記自己相関演算の演算範囲とし
    て設定する演算範囲設定手段とを具備したことを特徴と
    する請求項1記載の同期追跡装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002019586A1 (fr) * 2000-08-31 2002-03-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Recepteur amrc et procede de reception amrc
KR100393625B1 (ko) * 2001-02-22 2003-08-02 삼성전자주식회사 적응 가변상관길이를 가지는 확산코드 추적기
US6813309B1 (en) 1998-07-03 2004-11-02 Nec Corporation CDMA receiving method and circuit
US7043207B2 (en) 2003-01-30 2006-05-09 Fujitsu Limited Fading frequency estimating apparatus
KR100779432B1 (ko) * 2005-06-23 2007-11-26 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 도플러 주파수 검출기, 도플러 주파수 추정 방법, 및컴퓨터가 이 방법을 실행하도록 하기 위한 프로그램으로기록되는 기록 매체

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