JP3738766B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばGPS(Global Positioning System)システムを携帯電話機等の携帯端末に搭載した通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人工衛星(GPS衛星)を利用した移動体の位置を測定するGPSシステムにおいて、GPS受信機の基本的機能は、4個以上のGPS衛星からの信号を受信し、その受信信号から受信機の位置を計算し、ユーザに知らせることである。
【0003】
GPS受信機は、GPS衛星からの信号を復調してGPS衛星の軌道データを獲得し、GPS衛星の軌道および時間情報と受信信号の遅延時間から、自受信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。
受信信号を得るGPS衛星が4個必要となる理由は、GPS受信機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差を除去するためである。
【0004】
民生用GPS受信機の場合には、GPS衛星(Navstar)からのL1帯、C/A(Coase Aquisition、または、Clear andAquisition)コードと呼ばれるスペクトラム拡散(Spread−Spsectrum)信号電波を受信して、測位演算を行う。
【0005】
C/Aコードは、送信信号速度(チップレート)が1.023MHz、符号長が1023のPN(Pseudorandom Noise;擬似ランダム雑音)系列の符号、たとえばGold符号で、50bpsのデータを拡散した信号により周波数が1575.42MHzの搬送波(以下、キャリアという)を2相位相変調(BPSK;Binary Phase Shift Keying)変調した信号である。
この場合、符号長が1023であることから、C/Aコードは、PN系列の符号が、図1(A)に示すように、1023チップを1周期(1周期=1ミリ秒(msec))として繰り返すコードとして形成されている。
【0006】
このC/AコードのPN系列の符号は、GPS衛星毎に異なっているが、どの衛星がどのPN系列の符号を用いているかは、あらかじめGPS受信機で検知できるように構成されている。
また、上述するような航法メッセージによって、GPS受信機では、どのGPS衛星からの信号をその地点およびその時点で受信できるかがわかるようになっている。
したがって、GPS受信機は、たとえば3次元測位であれば、その地点およびその時点で取得できる4個以上のGPS衛星からの電波を受信してスペクトラム逆拡散し、測位演算を行って自分の位置を求める。
【0007】
そして、図1(B)に示すように、衛星信号データの1ビットは、PN系列の符号の20周期分、つまり、20ミリ秒として伝送される。すなわち、データ伝送速度は、50bpsである。
PN系列の符号の1周期分の1023チップは、ビットが”1”のときと、”0”のときとでは、反転したものとなる。
【0008】
図1(C)に示すように、GPSでは、30ビット(600ミリ秒)で1ワードが形成される。そして、図1(D)に示すように、10ワードで1サブフレーム(6秒)が形成される。
図1(E)に示すように、1サブフレームの先頭のワードには、データが更新されたときであっても常にビットパターンとされるプリアンブルが挿入され、このプリアンブルの後にデータが伝送されてくる。
【0009】
さらに、5サブフレームで1フレーム(30秒)が形成される。そして、航法メッセージは、この1フレームのデータ単位で伝送されてくる。この1フレームのデータのうちの始めの3個のサブフレームは、エフェメリス情報と呼ばれる衛星固有の情報である。この情報には、衛星の軌道を求めるためのパラメータと、衛星からの信号の送出時刻とが含まれる。
【0010】
GPS衛星のすべては、原子時計を備え、共通の時刻情報を用いており、GPS衛星からの信号の送出時刻は、原子時計の1秒単位とされている。また、GPS衛星のPN系列の符号は、原子時計に同期した符号として生成される。
【0011】
エフェメリス情報の軌道情報は、数時間毎に更新されるが、その更新が行われるまでは同一の情報となる。
しかし、エフェメリス情報の軌道情報は、これをGPS受信機のメモリ保持しておくことにより、数時間は同じ情報を精度良く使用することができる。
なお、GPS衛星からの信号の送出時刻は、1秒毎に更新される。
【0012】
1フレームのデータの残りの2サブフレームの航法メッセージは、アルマナック情報と呼ばれるすべての衛星から共通に送信される情報である。
このアルマナック情報は、全情報を取得するために25フレーム分必要となるもので、各GPS衛星のおおよその位置情報や、どのGPS衛星が使用可能かを示す情報などからなる。このアルマナック情報は、数カ月毎に更新されるが、その更新が行われるまでは同一情報となる。
しかし、このアルマナック情報は、これをGPS受信機のメモリに保持しておくことにより、数カ月は同じ情報を精度良く使用することができる。
【0013】
GPS衛星信号を受信して上述したデータを得るためには、まず、キャリアを除去した後、GPS受信機に用意される受信しようとるGPS衛星で用いられているC/Aコードと同じPN系列の符号(以下、PN系列の符号をPN符号という)を用いて、そのGPS衛星からの信号を捕捉し、スペクトラム逆拡散を行う。
C/Aコードとの位相同期がとれて逆拡散が行われると、ビットが検出されて、GPS衛星からの信号から時刻情報を含む航法メッセージを取得することが可能になる。
【0014】
GPS衛星からの信号の捕捉は、C/Aコードの位相同期検索により行われるが、この位相同期検索においては、GPS受信機のPN符号とGPS衛星からの受信信号のPN符号との相関を検出する。そして、たとえば、その相関検出結果の相関値があらかじめ設定した値よりも大きい時に、両者が同期していると判定する。同期がとれていないと判定されたときには、なんらかの同期手法を用いて、GPS受信機のPN符号の位相を制御して、受信信号のPN符号と同期させるようにしている。
【0015】
ところで、上述したように、GPS衛星信号は、データを拡散符号で拡散した信号によりキャリアをBPSK変調した信号である。したがって、GPS衛星信号をGPS受信機が受信するには、拡散符号のみではなく、キャリアおよびデータの同期をとる必要があるが、拡散符号とキャリアの同期は独立に行うことはできない。
【0016】
そして、GPS受信機において、受信信号は、そのキャリア周波数を数MHz以内の中間周波数に変換して、その中間周波信号で上述の同期検出処理を行うことが一般的である。
中間周波信号におけるキャリアには、主にGPS衛星の移動速度に応じたドップラーシフトによる周波数誤差と、受信信号を中間周波信号に変換する際に、GPS受信機内部で発生させる局部発振器の周波数誤差分が含まれる。
【0017】
したがって、これらの周波数誤差要因により、中間周波信号におけるキャリア周波数は未知であり、その周波数サーチが必要となる。
また、拡散符号の1周期内での同期点(同期位相)は、GPS受信機とGPS衛星との位置関係に依存するので未知であることから、上述のように、何らかの同期手法が必要となる。
【0018】
GPS受信機においては、キャリアについての周波数サーチと、スライディング相関器+遅延ロックループ(DLL;Delay Locked Loop)+コスタスループ(Costas Loop)による同期手法を用いている。
これについて、以下に説明を加える。
【0019】
GPS受信機のPN符号の発生器を駆動するクロックは、GPS受信機に用意されている基準周波数発振器の発振信号を分周したものが、一般に用いられている。
この基準周波数発振器としては、高精度の水晶発振器が用いられており、この基準周波数発振器の出力から、GPS衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するために用いられる局部発振信号を生成する。
【0020】
図2は、この周波数サーチを説明するための図である。
図2に示すように、GPS受信機のPN符号の発生器を駆動するクロック信号の周波数が、ある周波数f1であるときに、PN符号についての位相同期検索、つまり、PN符号の位相を1チップずつ順次ずらして、それぞれのチップ位相のときのGPS受信信号とPN符号との相関を検出し、相関のピーク値を検出することにより、同期がとれる位相を検出するようにする。
【0021】
クロック信号の周波数がf1のときにおいて、1023チップ分の位相検索のすべてで同期する位相が存在しなければ、たとえば基準周波数発振器に対する分周比を変えて、駆動クロック信号の周波数をf2に変更し、同様に1023チップ分の位相検索を行う。
これを、図2に示すように、駆動クロック信号の周波数をステップ的に変更して繰り返す。
以上の動作が周波数サーチである。
【0022】
そして、この周波数サーチにより、同期可能とされる駆動クロック信号の周波数が検出されると、そのクロック周波数で最終的なPN符号の位相同期が行われる。これにより、水晶周波数発振器の発振周波数ずれがあっても、衛星信号を捕捉することが可能となる。
【0023】
しかしながら同期方法として上述したように手法を用いたのでは、原理的に高速同期には不向きで、実際の受信機においては、それを補うため、多チャンネル化してパラレルに同期点を検索する必要が生じる。そして、上記のように、拡散符号およびキャリアの同期に時間を要すると、GPS受信機の反応が遅くなり、使用上において不便を生じる。
そこて、拡散符号の位相同期に関しては、上述したようなスライディング相関の手法を用いることなく、高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)処理を用いたデジタルマッチドフィルタにより符号同期を行う手法が、DSP(Digital Signal Processor)に代表されるハードウエアの能力の向上によって実現している。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、携帯電話機などのネットワーク化された携帯端末とGPS受信機が一体化した製品やそのためのサービスが実用に供されてきている。
今後、安価なネットワーク網が構築されるとますます、ネットワーク機器とGPSシステムが一体化し、位置を利用したネットワークサービスが増えることが予想される。
【0025】
GPSシステムに適用される基準周波数発振器は、基本的には発振周波数が固定であるのに対し、携帯電話機などに用いられている基準周波数発振器は、基地局が変化する等の条件により周波数を変化させるように構成されている。
したがって、ネットワーク機器とGPSシステムが一体化した無線通信装置を単純に構成する場合には、2種類の基準周波数発振器を搭載する必要がある。しかし、これではモジュールサイズが大きくなり、コスト増にもつながる。
その理由から、ネットワーク機器とGPSシステムが一体化した無線通信装置を構成する場合には、一つの基準周波数発振器、すなわち、携帯電話機などに用いられている周波数可変な基準周波数発振器を共用することが望ましい。
しかしながら、この周波数可変な基準周波数発振器を単純に共用すると、以下に示すような不利益が生じる。
【0026】
上述したように、GPS衛星のL1帯、C/Aコードと呼ばれる送信信号は、50bpsのデータを符号長1023、チップレート1.023MHzのGold符号で直接拡散した信号により1575.42MHzのキャリアをBPSK変調した信号である。
したがって、GPS受信機が衛星からの信号を受信するには、上述したように、拡散符号、キャリア、およびデータの同期をとる必要があるが、拡散符号とキャリアの同期は独立に行うことはできない。
GPS受信機では、キャリア周波数を数MHz以内に周波数変換して中間周波数(IF)で処理する。
ところが、IFにおけるキャリアには主に衛星の移動速度によるドップラーシフトとIFへの変換時に受信機内部で生成する局部発振周波数の誤差が含まれることから、IFにおけるキャリア周波数は未知である。また、拡散符号の位相についても、GPS受信機と衛星の位置関係に依存するので未知である。
したがって、条件によって周波数を変動させる基準周波数発振器を用いる場合、周波数が変化するとIFキャリアの周波数も変化する。IFキャリアの周波数が変化していくと、受信信号と拡散符号との同期も保持できなくなる。
また、周波数変化が頻繁に行われる場合、DSPにより見つけ出された衛星の周波数と同期することや、衛星の周波数を見つけ出すことが困難になる。
【0027】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モジュールサイズ、コストの増大を防止できることはもとより、発振器の発振周波数が変化したとしても周波数を確実に見つけ出し、かつ確実に同期をとることができ、キャリアの同期保持をし続けることが可能な通信装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、拡散符号で受信信号を復調する通信装置であって、通信条件に応じて発振周波数が所定の周波数だけ変化する基準信号を出力する発振器と、上記発振器の基準信号に基づいて少なくとも上記受信信号のサーチを行う同期捕捉部と、上記発振器の基準信号に基づいて上記受信信号の同期保持処理を行う同期保持部と、上記発振器の発振周波数の変化情報に基づいて安定な時間的領域を決定し、当該決定した時間的領域で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる制御部とを有する。
【0029】
本発明の第2の観点に係る通信装置は、通信条件に応じて発振周波数が所定の周波数だけ変化する基準信号を出力する発振器とを含み、当該発振器の発振周波数を変更する場合には周波数変更信号を出力する第1の通信部と、拡散符号で受信信号を復調する第2の通信部と、を有し、上記第2の通信部は、上記発振器の基準信号に基づいて少なくとも上記受信信号のサーチを行う同期捕捉部と、上記発振器の基準信号に基づいて上記受信信号の同期保持処理を行う同期保持部と、上記発振器の発振周波数の変化情報に基づいて安定な時間的領域を決定し、当該決定した時間的領域で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる制御部と、を含む、
【0030】
好適には、上記制御部は、周波数変化量情報を受けて、上記発振器の周波数変化後は、周波数変化前の周波数で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる。
【0031】
好適には、上記同期捕捉部は、上記同期捕捉部のサーチ終了後に周波数が変化した場合、当該変化分の情報を上記同期保持部に与えて、当該上記周波数の変化分を加味した複数の周波数で同期保持処理を行わせる。
【0032】
本発明によれば、たとえば第1の通信部において、発振器による基準信号に同期して近接の基地局との通話、あるいは所定データの送受信制御が行われる。そして、第1の通信部では、通信相手の基地局が変わると発振器の発振周波数を規定に従って変化させるために、基地局が変化し、周波数を変更する旨を報知するための周波数変更信号が生成され、第2の通信分の制御部に出力される。
第2の通信部の制御部では、第1の通信部により周波数変更信号を受けて、基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータに基づいて、同期保持処理のキャリアの同期保持をし続けるような制御が行われる。
同期捕捉部においては、制御部による基準信号の周波数変化情報により、基準信号の周波数が変化する領域、すなわちクロック不安定領域に、あらかじめ設定したマージン領域を除く、クロック安定領域が決めわれ、そこの周波数におけるデータを使用することにより、周波数サーチが行われる。
すなわち、同期捕捉部は制御部により一定な時間的安定領域を衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数を確実に見つけ出すように制御される。
また、同期捕捉部では、制御部による基準信号の周波数変化量を受けて、基準信号の周波数変化後は、基準信号の周波数変化前の周波数で衛星の周波数サーチが行われる。
すなわち、同期捕捉部では、制御部により2つ以上のクロック安定領域を衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数サーチを長い時間行うように制御される。
そして、同期捕捉部は、衛星の周波数サーチ後に基準信号の周波数が変化した場合、変化分f+Δfを同期保持部に受け渡すことで、衛星の周波数の同期をとらせる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
【0034】
図3は、本発明に係る通信装置の一実施形態を示す構成図である。
この通信装置は、ネットワーク化された携帯端末としての携帯電話機とGPS受信機とを一体化し、携帯電話機の基準周波数発振器を共用した通信装置として構成されている。
【0035】
本通信装置1は、図3に示すように、携帯電話部2、GPSフロントエンド部(GPSFE)3、およびGPSベースバンド部(GPSBB)4とを主構成要素として有している。
なお、携帯電話部2により第1の通信部が構成され、GPSフロントエンド部3およびGPSベースバンド部4により第2の通信部が構成される。
【0036】
携帯電話部2は、移動体通信システム、たとえばセルラ(Cellular)システムに適用可能な携帯電話機機能を有している。
携帯電話部2は、図3に示すように、セルラベースバンド部(CLBB)21、デジタル/アナログ(D/A)変換器22、基準周波数発振器(VCXO)23、および送受信アンテナ24を有している。
【0037】
ベースバンド部21は、基準周波数発振器23による基準信号に同期して送受信アンテナ24を通して近接の基地局5との通話、あるいは所定データの送受信制御を行う。
また、ベースバンド部21は、通信相手の基地局5が変わると基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させるために、基地局が変化し、周波数を変更する旨を報知するための周波数変更信号S21を生成し、D/A変換器22およびGPSベースバンド部4の制御部(CPU)に出力する。
ベースバンド部21は、GPSベースバンド部4のCPUに周波数変更信号S21を出力する場合には、シリアル(Serial)、IO、あるいは割り込み(Interrupt)を用いて基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータを周波数変更信号S21として出力する。
また、ベースバンド部21は、GPSベースバンド部4のCPUから測位演算中を示す周波数変更停止信号S4を受けると、たとえ通信相手の基地局5が変わり、基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させる必要が生じても、信号S4で測位演算中が解除されるまで、周波数変更信号S21のD/A変換器22およびGPSベースバンド部4のCPUへの出力を停止し、基準周波数発振器23に周波数変更を行わせないように制御する。
【0038】
D/A変換器22は、ベースバンド部21によるデジタル周波数変更信号S21をアナログ信号に変換して基準周波数発振器23に出力する。
【0039】
基準周波数発振器23は、たとえば13MHz±0.1ppmを基準発振周波数fとしており基準信号Foxをベースバンド部21およびGPSベースバンド部4のクロック生成部に供給する。
基準周波数発振器23は、D/A変換器22によるアナログ周波数変更信号S21の周波数変更指示に従って発振周波数をΔf(たとえば0.7Hz)だけ変化させ、変化後の周波数f±Δfの基準信号Foxをベースバンド部21およびGPSベースバンド部4のクロック生成部に供給する。
【0040】
GPSフロントエンド部3は、GPS衛星からの高周波数1575.42MHzの無線GPS信号RFを受信し、微弱なGPS信号を増幅し、1.023MHzの中間周波(IF)信号に周波数変換し、さらにアナログIF信号をデジタルIF信号に変換してGPSベースバンド部4に供給する。
【0041】
GPSフロントエンド部3は、図3に示すように、アンテナ31、低雑音増幅器(LNA)32、SAWフィルタからなるバンドパスフィルタ(BPF)33、アンプ34、周波数シンセサイザ(FSYNS)35、ミキサ36、アンプ37、ローパスフィルタ(LPF)38、および2値化回路(A/D)39を有する。
【0042】
周波数シンセサイザ35は、PLL回路等を含み、GPSベースバンド部4において生成された18.414MHzの基準クロックRCLKおよびCPUの制御信号に応じて、たとえば基準クロックCLKの周波数FLOが18.414MHzに85.5倍の1574.397MHzの発振信号S35を生成し、ミキサ36に供給する。
【0043】
ミキサ36は、受信した周波数FRF(1575.42MHz)のRF信号と周波数FLO(1574.397MHz)をミキシングして、周波数FIF(FRF±FLO=1.023MHz,3139.817MHz)のIF信号S36に周波数変換する。
【0044】
LPF38は、ミキサ36で得られ、アンプ37を介したIF信号S36の低域成分、すなわち周波数FIF(FRF−FLO=1.023MHz)のみを通過させたIF信号S38を出力する。
【0045】
なお、基準クロックRCLKの誤差ΔFRCLK(=±3ppm程度)とすると、周波数シンセサイザ35の発振信号S35の周波数FLOは、次式で与えられる。
【0046】
【数1】
FLO=121.10816×(13MHz+ΔFRCLK)
【0047】
また、LPF38によりIF信号S38の周波数FIFは、ドップラシフト量をΔDとすると、次式で与えられる。
【0048】
【数2】
FIF=1.013962MHz+ΔD+121.10816×ΔFRCLK
【0049】
なお、受信したC/Aコードの周期Tは、RF信号からIF信号への周波数変換によっては変わらない。すなわち、基準クロックRCLKの誤差ΔFRCLKに無関係である。周期Tの変動は、たとえば(1ms+ドップラシフトによる変化分)程度である。
【0050】
GPSフロントエンド部3においては、周波数1575.42MHzのGPS衛星からの図1に示すようなフォーマットの無線RF信号がアンテナ31で受信される。
受信されたRF信号は、低雑音増幅器32で増幅され、SAWフィルタとしてのBPF33でGPS信号帯域外の信号が除去され、アンプ34を介してミキサ36に入力される。
そして、ミキサ36において、周波数シンセサイザ35による発振信号S35とミキシングされ、さらに、アンプ37、LPF38を通して周波数1.023MHzのIF信号S38が抽出される。
IF信号S38は、2値化回路39においてデジタル信号に変換され、1ビットのシリアル信号のIF信号S39としてGPSベースバンド部4に出力される。
【0051】
GPSベースバンド部4は、携帯電話部2による周波数13MHz(または±0.7Hz)の基準信号Foxを受けて、そのままの周波数13MHzの基準クロックRCLKを出力し、あるいは基準信号Foxを逓倍あるいは分周したクロックを生成し、これらクロックに基づいて、GPSフロントエンド部3によるIF信号S39を受けて、初期またはシステムが大きく同期状態をはずした場合に同期点を捜し出す同期捕捉(acquisition)と、同期捕捉がなされた後に拡散符号の1チップ長によりも十分に小さな遅延差に制御し、C/Aコード、キャリア同期をとる同期保持(tracking)とを行い、また、レンジデータ、ドップラシフト量、航法メッセージ、時間等に基づいて測位演算、位置検索等の処理を行う。
【0052】
また、GPSベースバンド部4は、携帯電話部2により周波数変更信号S21を受けて、基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータに基づいて、同期保持処理のIFキャリアの同期保持をし続けるように制御する。
【0053】
また、GPSベースバンド部4は、基準信号Foxの周波数変化が頻繁に行われると、同期捕捉により見つけ出されたGPS衛星からのRF信号の周波数と同期することや、GPS衛星による信号の周波数を見つけ出すことが困難となることから、基準信号Foxの周波数変化分をキャリア同期捕捉部分および同期部分に与えることにより、GPS衛星による信号の周波数と同期させ、GPS衛星による信号の周波数を確実に見つけ出すように制御する。この制御については、後述する。
【0054】
また、GPSベースバンド部4は、測位演算中は、基準クロックRCLKの周波数が変化するとIFキャリアの周波数も変化し、受信信号と拡散符号との同期も保持できなくことを防止するために、周波数変更停止信号S4を携帯電話部2のベースバンド部21に出力し、通信相手の基地局5が変わり、基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させる必要が生じても、測位演算が終了するまで、周波数変更を行わせないように制御する。
セルラーにおいては、発振周波数の変更は2秒以上で変更されるので、その間に測位演算を終了すればよい。
【0055】
GPSベースバンド部4は、図3に示すように、クロック生成部(CLKGEN)41、発振器(XO)42、リアルタイムクロック部(RTC)43、タイマ(TMR)44、メモリ部(RAM/ROM)45、同期捕捉部(ACQ)46、同期保持部(TRK)47、および制御部(CPU)48を有している。
【0056】
クロック生成部41は、乗算器、分周器等を含み、制御部48の制御信号S48の制御の下、携帯電話部2の基準周波数発振器23による13MHz±0.1ppm(または±0.7Hz)を基準発振周波数fとした基準信号Foxを受けて、基準クロックRCLKを生成して、GPSフロントエンド部3の周波数シンセサイザ35に供給する。
また、クロック生成部41は、基準信号Foxの周波数13MHz±0.1ppm(または±0.7Hz)を逓倍あるいは分周したクロックCLKを生成して、GPSフロントエンド部3の周波数シンセサイザ35、タイマ44、同期捕捉部46、同期保持部47に供給する。
また、クロック生成部41は、基準信号Foxに基づいてサンプリングクロックSCLKを生成して同期捕捉部46に供給する。
また、クロック生成部41は、基準信号Foxに基づいて制御部48、タイマ44、メモリ部45等の動作クロックCLK等を生成する。
【0057】
発振器42は、周波数32.768kHzの時計用クロックCKを生成し、リアルタイムクロック部43に供給する。
リアルタイムクロック部43は、発振器42によるクロックCKを受けてリアルタイムのクロックを制御部48に供給する。
【0058】
タイマ44、制御部48とタイムに関する信号の授受を行い、たとえば周波数13MHzの基準クロックRCLKをカウントする複数のチャネルを含む。
複数のチャネルには、たとえば通常のインターバルタイマに使用されるチャネルや、数秒以上のカウントやパワー管理を行うためのチャネルや、他の機能のためのチャネルが含まれる。
【0059】
メモリ部45は、RAMおよびROMを含み、制御部48によるアクセスされる。
【0060】
同期捕捉部46は、制御部48の制御の下、GPSフロントエンド部3によるIF信号を受けて、GPS信号を広範にサーチ(C/Aコードの同期捕捉)、FFT演算による相関検出処理、航法メッセージの除去処理を行い、サーチ結果、相関検出結果、並びに、C/Aコード位相、キャリア周波数、相関レベルを制御部48に転送する。
【0061】
図4は、本実施形態に係る同期捕捉部46の構成例を示すブロック図である。
【0062】
同期捕捉部46は、図4に示すように、シリアル・パラレル変換器(S/P)461、RAM462、DSP463、およびメモリ(RAM/ROM)464を有する。
【0063】
同期捕捉部46のシリアル・パラレル変換器461は、制御部48からの命令により、IF信号(1ビット)をサンプリングクロックSCLKに基づくサンプリングを開始し、たとえば13MHzのサンプルデータから4/18個の間引き処理を行し、サンプリング信号を16ビットのパラレル信号に変換してRAM462に記憶する。具体的には、1023ビット毎にダミーを1ビット挿入し、4096サンプル/msとする。
【0064】
DSP463は、クロック生成部41による基準信号の周波数13MHz±0.1ppm(または±0.7Hz)を複数逓倍(たとえば3あるいは4逓倍)したクロックで動作し、RAM462に記憶したデータに対してGPS信号のサーチを行う。
また、DSP463は、高速化のため、FFTを利用してC/Aコードとの相関を検出する。
また、DSP463は、SV番号、C/Aコード位相np 、キャリア周波数kc 、および相関レベルを制御部48に出力する。
なお、DSP463における分解能は、たとえばC/Aコードは1/4チップ、キャリア周波数は(1/16)kHzである。
【0065】
図5は、同期捕捉部46のDSP463の構成例を示すブロック図である。
【0066】
DPS463は、図5に示すように、前処理部(PREPR)4631、FFT処理部4632、メモリシフト部(MSFT)4633、拡散符号生成部(PNG)4634、FFT処理部4635、乗算器4636、逆FFT処理部4637、およびピーク検出部(PKDET)4638を有している。
【0067】
FFT処理部4632,4635のFFT処理は、たとえば16ms単位を基本として行う。
前処理部4631は、IF信号のFFT処理を行うために、16ms分(65536点)を4096点に落とす前処理を行う。
【0068】
FFT処理部4632のFFT処理の結果が信号R(k)としてメモリシフト部4633に入力され、k’だけシフト処理を受けて、信号R(k−k’)として乗算器4636に入力される。
また、拡散符号生成部4634で生成されたC/Aコードc(n)がFFT処理部4635において、FFT処理を受け、その結果が信号C(k)として乗算器4636に入力される。
乗算器4636では、メモリシフト部4633の出力信号R(k−k’)とFFT処理部4635の出力信号C(k)とを乗算し、その結果R(k−k’)・C(k)が逆FFT処理部4637に入力される。
そして、逆FFT処理部4637で逆FFT処理された信号f(n)がピーク検出部4638に入力されて、C/Aコード位相np 、キャリア周波数kc 、および相関レベルが検出され、制御部48に出力される。
【0069】
DSP463は、GPS信号をサーチ、具体的には、衛星の周波数サーチを行う場合には、制御部48の制御に従って、図6〜図8に示すような処理を行う。
【0070】
DSP463は、制御部48による基準信号Foxの周波数変化情報(周波数の変更間隔は2秒以上)により、図6に示すように、基準信号Foxの周波数が変化する領域、すなわちクロック不安定領域AUSに、あらかじめ設定したマージン領域AMGを除く、クロック安定領域ASTを決め、そこの周波数におけるRAM462内のIFデータを使用することにより、周波数サーチを行う。
すなわち、一定な時間的安定領域を衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数を確実に見つけ出すことが可能となり、この間に測位演算もすませる。
【0071】
DSP463は、制御部48による基準信号Foxの周波数変化量Δfを受けて、基準信号Foxの周波数変化後は、図5に示すように、基準信号Foxの周波数変化前の周波数で衛星の周波数サーチを行う。
すなわち、2つ以上のクロック安定領域ASTを衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数サーチを長い時間行うことが可能となる。
【0072】
DSP463は、衛星の周波数サーチ後に基準信号Foxの周波数が変化した場合、変化分f+Δfを同期保持部47に受け渡すことで、衛星の周波数の同期をとらせる。
【0073】
また、DSP463は、航法メッセージの除去処理を行う。
この航法メッセージの除去処理においては、16msの間に航法メッセージのビット反転があると相関が一定しない。
そこで、たとえば図9(A)〜(D)に示すように、16周期長のデータ系列Aによる相関値をAdd(++)と、Aの後半を極性反転した系列Bによる相関値をAdd(+−)として、|Add(++)|+|Add(+−)|は一定であるとして、これを相関値とする。そして、Add(++)Add(+−)とからビット遷移位置を推定する。
【0074】
同期保持部47は、SS復調器としてのDLL(Delay Locked
Loop)とコスタスループ(Costas Loop)を主構成要素として有し、制御部48の制御の下、GPSフロントエンド部3によるIF信号を受けて、DLLによるC/Aコードの同期保持、コスタスループによるキャリアの同期保持、航法メッセージ、レンジデータの獲得等の各処理を行う。
【0075】
同期保持部47は、たとえば図10に示すように、IF信号の入力に対して並列に接続されたN個(たとえば12個)のDLL&コスタスループユニット(以下、ループユニットという)471−1〜471−Nと、制御部48および同期捕捉部47との制御データの授受、並びに各DLL&コスタスループユニット471−1〜471−Nとの制御データ等の授受をバスBSを介して行うコントロールレジスタ(CTLREG)472とを有している。
【0076】
同期保持部47は、現在の周波数をf、周波数変化分の定数倍をΔfs とすると、携帯電話部2からの基準信号Foxの周波数が変化しておらず、周波数変更信号S21を受けていない場合、すなわち周波数変化情報がない場合には、制御部48によりコントルールレジスター472に対して制御情報が設定されて、図11に示すように3つのループユニット群に分かれて動作する。
具体的には、同期保持部47は、今同期している周波数f用のループユニット群(471−1〜471−N/3)と、今同期している周波数fより±変化分の周波数(変化分の定数倍)Δfs 用のループユニット群(471−N/3+1〜471−2N/3、471−2N/3+1〜471−N)とに分けて動作する。これにより、周波数が変化した場合に、fの対して±のどちらかの周波数帯でループユニットを同期させることを可能とし、衛星をトラッキングし続けることを可能としている。
変化後の周波数Δfs (±の方向も)がわかる場合は複数に分ける必要はない。
【0077】
同期保持部47は、現在の周波数をf、周波数変化分の定数倍をΔfs とすると、携帯電話部2からの基準信号Foxの周波数が変化し、周波数変更信号S21を受けた場合、すなわち周波数変化情報がある場合には、制御部48によりコントルールレジスター472に対して制御情報が設定されて、図12に示すように2つのループユニット群に分かれて動作する。
具体的には、同期保持部47は、今同期している周波数f帯を除き、今同期している周波数fより±変化分の周波数(変化分の定数倍)Δfs 用のループユニット群(471−1〜471−N/2、471−N/2+1〜471−N)とに分けて動作する。
これにより、周波数が変化した場合に、fの対して±のどちらかの周波数帯でループユニットを同期させることを可能とし、衛星をトラッキングし続けることを可能として、かつ、チャネル数を減らすことが可能となっている。
変化後の周波数Δfs (±の方向も)が分かる場合は複数に分ける必要はない。
【0078】
図13は、本実施形態に係る同期保持部47のループユニット471の具体的な構成例を示す回路図である。
【0079】
ループユニット471は、図13に示すように、キャリアの同期保持、キャリア周波数、航法メッセージの獲得処理を行うコスタスループ500と、C/Aコードの同期保持、エポック信号、レンジデータの獲得処理を行うDLL600がIF信号の入力に対して並列に接続されている。
【0080】
コスタスループ500は、乗算器501〜503、数値制御発振器(NCO;Numeric Controlled Oscillator)504、LPF(ローパスフィルタ)505,506、位相検出器(PD;Phase Detector)507、ループフィルタ508、相関値演算部509、および航法メッセージ判定部510を有している。
【0081】
コスタスループ500およびDLL600において、同期捕捉部46のDSP463のサーチ結果から制御部48がSV、C/Aコード位相、NCO周波数を設定する。
【0082】
コスタスループ500のLPF505,506は、たとえば図14(A)に示すようなRCフィルタをモデルにした、図14(B)に示すようなIIRフィルタ511により構成され、BPSK信号の帯域外ノイズを除去する。
【0083】
このIIFフィルタ511は、左シフトのバレルシフタ5111、右シフトのバレルシフタ5112、加算器5113,5114、および所定ビット(たとえば22ビット)のレジスタ(REG)5115により構成される。
バレルシフタ5111の出力はkX〔n〕となる。
バレルシフタ5112の出力はkY〔n−1〕となる。
加算器5113の出力は(1−k)Y〔n−1〕となる。
加算器5114の出力はY〔n〕=(1−k)Y〔n−1〕+kX〔n〕となる。このY〔n〕はRCフィルタの差分近似式である。
【0084】
コスタスループ500の位相検出器507は、キャリアとNCO504の位相誤差をたとえば1ms間隔で検出し、検出した位相誤差によってループフィルタ508を介してNCO504を制御し、同期捕捉(周波数引き込み)を行わせて同期保持処理を行う。
図15に、コスタスループ500の位相検出器507の特性を示す。位相検出器507は、信号強度に依存せず、位相比較特性が良い。
【0085】
コスタスループ500のループフィルタ508は、位相比較器507の出力(位相誤差)を積分してNCO504を制御する。
【0086】
ループフィルタ508は、たとえば、完全積分型のアクティブフィルタにより構成される。
たとえば、図16(A),(B)に示すような完全積分型ループフィルタの伝達関数F(s)は、次のように表すことができる。
【0087】
【数3】
F(s)=(1+sτ2 )/sτ1 =τ2 /τ1 +1/sτ1
sτ1 =R1 C、sτ2 =R2
【0088】
これを差分近似すると次のように表すことができる。
【0089】
【数4】
Y〔n〕=Y〔n−1〕+a{X〔n〕−X〔n−1〕}+bX〔n〕
a=τ2 /τ1 、b=T/τ1
ただし、Tはサンプリング周期(1ms)である。
【0090】
図16(C)に、この式に基づいて構成されるループフィルタを示す。
ここで、aは周波数誤差、bは位相誤差に対する制御の大きさであって、引き込み範囲、ノイズ耐性から適正なa,bを設定する。
また、同期捕捉部46のDSP463のサーチ結果(周波数)を初期値Y〔0〕とする。
【0091】
このような構成を有するコスタスループ500においては、IF信号が乗算器501でプロンプト信号Pと乗算されキャリア同期が行われる。
乗算器501の出力信号が、乗算器502,503に入力される。乗算器502には、所定周波数の同相信号Iが供給されており、乗算結果がLPF505で低域成分が抽出されて、位相検出器507、相関値演算部509、および航法メッセージ判定部510に供給される。
また、乗算器503には、所定周波数の直交信号Qが供給されており、乗算結果がLPF506で低域成分が抽出されて、位相検出器507、および相関値演算部509に供給される。
そして、位相検出器507の検出結果がループフィルタ508を通してNCO504にフィードバックされて、BPSK信号のキャリア周波数捕捉(周波数引き込み)が行われる。
また、相関値演算部509で(I2 +Q2 )の計算が行われて、相関値Pが得られ、コントロールレジスタ472を介して制御部48に転送される。
また、航法メッセージ判定部510で航法メッセージが得られ、コントロールレジスタ472を介して制御部48に転送される。
【0092】
また、DLL600は、乗算器601〜606、LPF607〜610、相関値演算部611,612、位相検出器(PD)613、ループフィルタ614、数値制御発振器(NCO)615、およびPN発生器(PNG)616を有している。
【0093】
DLL600は、IF信号に含まれるC/Aコードとの同期処理を行い、PN発生器プ616において、プロンプト(Prompt)あるいはパンクチュア(Puncture)信号P、アーリー(Early)信号E、およびレイト(Late)信号Lの3つの相関レベルを独立に演算し、図17(A)〜(C)に示すように、EとLのレベル差が同じに(Pは最大)なるように位相制御を行う。なお、PN発生器616のスタートタイミングは、同期捕捉部46のDSP463のサーチ結果から前後の数チップで相関を検出する。
また、NCO615の初期値、リミッタ値は、同期捕捉部46のDSP463のサーチ結果に基づいて、制御部48によりコントロールレジスタ472を介して設定される。
【0094】
DLL600の位相検出器613は、C/AコードとPN発生器616の出力との位相誤差をたとえば20ms間隔で検出し、検出した位相誤差によってループフィルタ614を介してNCO615を制御し、同期捕捉(位相引き込み)を行わせて同期保持処理を行う。
位相誤差の検出において、I,QはPで選択した側の信号を使用する。
【0095】
位相検出器613の位相特性を図18(A),(B)に示す。
この図18(A),(B)に示す位相検出器613は、たとえば(E−L)/(E+L)として計算を行う例を示している。
図18(A)は±0.5チップの場合、図18(B)は±4/18チップの場合の特性を示している。
このように、位相検出器613の位相特性は、信号強度に依存しない位相比較特性が良い。
【0096】
DLL600のループフィルタ614は、コスタスループ500のループフィルタ508と同様に構成可能である(図16(C))。
ただし、サンプリング周期は20msである。
【0097】
このような構成を有するDLL600においては、IF信号が乗算器601でアーリー信号Eと乗算され、乗算器601の出力信号が、乗算器602,603に入力される。乗算器602には、所定周波数の同相信号Iが供給されており、乗算結果がLPF607で低域成分が抽出されて、相関値演算部611に供給される。
また、乗算器603には、所定周波数の直交信号Qが供給されており、乗算結果がLPF608で低域成分が抽出されて、相関値演算部611に供給される。相関値演算部611で(I2 +Q2 )の計算が行われて、相関値Eが得られ、位相比較器613に供給される。
また、IF信号が乗算器604でレイト信号Lと乗算され、乗算器604の出力信号が、乗算器605,606に入力される。乗算器605には、所定周波数の同相信号Iが供給されており、乗算結果がLPF609で低域成分が抽出されて、相関値演算部612に供給される。
また、乗算器606には、所定周波数の直交信号Qが供給されており、乗算結果がLPF620で低域成分が抽出されて、相関値演算部613に供給される。相関値演算部613で(I2 +Q2 )の計算が行われて、相関値Lが得られ、位相比較器613に供給される。
そして、位相検出器613で、EとLの位相誤差が検出され、検出結果がループフィルタ614を通してNCO615にフィードバックされて、同期捕捉(位相引き込み)が行われる。
【0098】
制御部48は、概ね、図19に示すような処理を行う。
まず、制御部48は、ステップST1において、衛星の選択を行う。具体的には、コールドスタート、ウォームスタート、ホットスタート、それぞれの初期状態に合わせて、同期捕捉すべき衛星やアルゴリズムを決定し、GPSフロントエンド部3のオン/オフ制御、ゲイン調整を行い、GPSフロントエンド部3からアンテナ接続情報を得る。
制御部48は、ステップST2において、同期捕捉すべき衛星やアルゴリズムに応じて、同期捕捉部46のオン/オフ制御、同期捕捉部46のへのプログラム転送、サーチ命令およびSV情報の転送、各種演算命令の転送を行い、同期捕捉部46からSV、位相、周波数、レベル等のサーチ結果、並びに各種演算結果を得、同期捕捉部46を待機状態とする。
制御部48は、ステップST3において、同期捕捉部46のサーチ結果、演算結果を同期保持部47に設定し、同期保持部47の各チャネル毎のオン/オフ制御、トラッキング制御、具体的には、初期設定、サーチ、同期、補間制御を行い、同期保持部47からレンジデータ、ドップラシフト量、航法メッセージ、時間データを得る。
そして、制御部48は、ステップST4において、航法メッセージとレンジデータ等から位置・速度を計算し、その結果を通信フォーマットに従い出力する。
【0099】
また、制御部48は、携帯電話部2により周波数変更信号S21を受けて、基準信号Foxno基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータに基づいて、同期保持処理のIFキャリアの同期保持をし続けるように制御する。
また、制御部48は、基準信号Foxの周波数変化が頻繁に行われると、同期捕捉により見つけ出されたGPS衛星からのRF信号の周波数と同期することや、GPS衛星による信号の周波数を見つけ出すことが困難となることから、基準信号Foxの周波数変化分をキャリア同期捕捉部分および同期部分に与えることにより、GPS衛星による信号の周波数と同期させ、GPS衛星による信号の周波数を確実に見つけ出すように制御する。
また、制御部48は、測位演算中は、基準クロックRCLKの周波数が変化するとIFキャリアの周波数も変化し、受信信号と拡散符号との同期も保持できなくことを防止するために、周波数変更停止信号S4を携帯電話部2のベースバンド部21に出力し、通信相手の基地局5が変わり、基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させる必要が生じても、測位演算が終了するまで、周波数変更を行わせないように制御する。
セルラーにおいては、発振周波数の変更は2秒以上で変更されるので、その間に測位演算を終了すればよい。
【0100】
図20は、制御部48の同期捕捉部46のDSP463に対する処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【0101】
制御部48は、まず、ステップST11において、同期捕捉すべき衛星やアルゴリズムに応じてDSP用プログラムを選択する。
制御部48は、ステップST12において、同期捕捉すべき衛星番号などの必要なコマンドパラメータを設定する。
制御部48は、ステップST13において、DSP463のリセットを解除し、DSP463を起動する。
制御部48は、ステップST14において、DSP463の処理終了後、レスポンスを読み取る。
そして、制御部48は、DSP463をリセットする。
【0102】
図21は、制御部48の同期保持部47に対する処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【0103】
制御部48は、ステップST21において、DSP463がデータを取り込んでから経過した時間に変化したPNの位相を補正する。
制御部48は、ステップST22において、PNの位相を1チップ程度の範囲でずらしながらピークを検出する。
制御部48は、ステップST23において、航法メッセージのビット変化点を推定し、航法メッセージのサンプリングタイミングを決定する。
制御部48は、ステップST24において、トラッキング(同期保持)の状態をモニタして、管理する。
そして、制御部48は、ステップST25において、航法メッセージ、レンジデータを取得し、位置計算ルーチンに引き渡す。
【0104】
次に、制御部48のPNの位相の検索の概要について説明する。
PNの位相を補正しても、図22(A)〜(C)に示すように、±0.5チップ程度の誤差を生じる。そのため、以下のようにPNの位相を検索する。
(1):DLL600のNCO615、コスタスループ500のNCO504を、同期捕捉部46で得られた値にセットし、本来よりも−0.5チップずれたPNの位相でPNリセットする。
このとき、DLL600はオフとし、DLL600のNCO615、コスタスループ500のNCO504の更新は行わない。
(2):その時点で、相関が得られるかを確認する。
(3):DLL600のNCO615を20msで+3/18チップだけ進むような値にし、20ms後の相関を確認する。
(4):(3)の処理を繰り返す。
以上の検索により、決められたしきい値よりも高い場合に、相関が検出されたものとし、DLL600をオンにし、DLL600のNCO615、コスタスループ500のNCO504のフィードバック制御を開始する。
【0105】
また、DLL600のNCO615に関する処理として、制御部48は、NCO615の平均値を計算し、その値に基づき、NCOリミッタを設定する。たとえば、制御部48は、平均値を20ms毎に更新し、リミッタ値を1秒毎に、平均値の±8に設定する。
コスタスループ500のNCO504に関する処理として、制御部48は、NCO504の平均値を計算し、その値に基づき、NCOリミッタを設定する。たとえば、制御部48は、平均値を20ms毎に更新し、リミッタ値を1秒毎に、平均値の±25Hzに設定する。
【0106】
また、図23(A),(B)は、制御部48の航法メッセージ(1ワード)のデコード機能を説明するための図である。
【0107】
制御部48は、図23(A)に示すような航法メッセージをデコードする。
次に、制御部48は、パリティチェックを実行し、パリティエラーのときPEビットが1となる。
また、制御部48は、プリアンブルチェックを実行し、パリティがOKで、d1〜d8が0×8bのときにPRが1となる。
なお、たとえばプリアンブルを見つけたとき、割り込みを発生する。
【0108】
次に、動作について、基準信号Foxの周波数変化情報に関する部分を中心に説明する。
【0109】
携帯電話部2のベースバンド部21において、基準周波数発振器23による基準信号に同期して送受信アンテナ24を通して近接の基地局5との通話、あるいは所定データの送受信制御が行われる。
そして、ベースバンド部21では、通信相手の基地局5が変わると基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させるために、基地局が変化し、周波数を変更する旨を報知するための周波数変更信号S21が生成され、D/A変換器22およびGPSベースバンド部4の制御部48に出力される。
このとき、ベースバンド部21からは、シリアル(Serial)、IO、あるいは割り込み(Interrupt)を用いて基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータを周波数変更信号S21として出力される。
【0110】
D/A変換器22では、ベースバンド部21によるデジタル周波数変更信号S21がアナログ信号に変換され基準周波数発振器23に出力される。
そして、基準周波数発振器23では、たとえば13MHz±0.1ppmを基準発振周波数fする基準信号Foxがベースバンド部21およびGPSベースバンド部4のクロック生成部41に供給される。
そして、基準周波数発振器23では、D/A変換器22によるアナログ周波数変更信号S21の周波数変更指示に従って発振周波数をΔf(たとえば0.7Hz)だけ変化させ、変化後の周波数f+Δfの基準信号Foxがベースバンド部21およびGPSベースバンド部4のクロック生成部41に供給される。
【0111】
ここでたとえば、GPSベースバンド部4の制御部48において、コールドスタート、ウォームスタート、ホットスタート、それぞれの初期状態に合わせて、同期捕捉すべき衛星やアルゴリズムが決定され、GPSフロントエンド部3のオン/オフ制御、ゲイン調整等が行われる。
【0112】
GPSフロントエンド部3においては、周波数1575.42MHzのGPS衛星からの無線RF信号がアンテナ101で受信される。
受信されたRF信号は、低雑音増幅器32で増幅され、SAWフィルタとしてのBPF33でGPS信号帯域外の信号が除去され、アンプ34を介してミキサ36に入力される。
そして、ミキサ36において、周波数シンセサイザ35による発振信号S35とミキシングされ、さらに、アンプ37、LPF38を通して周波数1.023MHzのIF信号S38が抽出される。
IF信号S38は、2値化回路39においてデジタル信号に変換され、1ビットのシリアル信号のIF信号S39としてGPSベースバンド部4に出力される。
【0113】
GPSベースバンド部4においては、携帯電話部2による周波数13MHz(または±0.7Hz)の基準信号Foxを受けて、そのままの周波数13MHzの基準クロックRCLKが出力され、あるいは基準信号Foxを逓倍あるいは分周したクロックが生成される。
そして、これらクロックに基づいて、GPSフロントエンド部3によるIF信号S39を受けて、初期またはシステムが大きく同期状態をはずした場合に同期点を捜し出す同期捕捉と、同期捕捉がなされた後に拡散符号の1チップ長によりも十分に小さな遅延差に制御し、C/Aコード、キャリア同期をとる同期保持とが行われる。
【0114】
同期捕捉部46のDSP463においては、制御部48による基準信号Foxの周波数変化情報により、基準信号Foxの周波数が変化する領域、すなわちクロック不安定領域AUSに、あらかじめ設定したマージン領域AMGを除く、クロック安定領域ASTが決めわれ、そこの周波数におけるRAM462内のIFデータを使用することにより、周波数サーチが行われる。
すなわち、DSP463は制御部48により一定な時間的安定領域を衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数を確実に見つけ出すように制御される。
また、DSP463では、制御部48による基準信号Foxの周波数変化量Δfを受けて、基準信号Foxの周波数変化後は、基準信号Foxの周波数変化前の周波数で衛星の周波数サーチが行われる。
すなわち、DSP463は制御部48により2つ以上のクロック安定領域ASTを衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数サーチを長い時間行うように制御される。
そして、DSP463は、衛星の周波数サーチ後に基準信号Foxの周波数が変化した場合、変化分f+Δfを同期保持部47に受け渡すことで、衛星の周波数の同期をとらせる。
【0115】
GPSベースバンド部4の制御部48では、携帯電話部2により周波数変更信号S21を受けて、基準周波数が変化する情報、たとえば周波数変化量Δf等、またはDIR、ビット数のパラメータに基づいて、同期保持処理のIFキャリアの同期保持をし続けるような制御が行われる。
たとえば、携帯電話部2からの基準信号Foxの周波数が変化しておらず、制御部48が周波数変更信号S21を受けておらず、周波数変化情報がない場合には、同期保持部47は、制御部48によりコントルールレジスター472に対して制御情報が設定されて、今同期している周波数f用のループユニット群(471−1〜471−N/3)と、今同期している周波数fより±変化分の周波数(変化分の定数倍)Δfs 用のループユニット群(471−N/3+1〜471−2N/3、471−2N/3+1〜471−N)とに分けて動作するように制御される。
これにより、周波数が変化した場合に、fの対して±のどちらかの周波数帯でループユニットを同期させることが可能となり、衛星をトラッキングし続けることが可能となる。
周波数の変化分が±も含めて分かる場合は、ループユニットを複数に分けなくてもよい。
【0116】
また、同期保持部47では、携帯電話部2からの基準信号Foxの周波数が変化し、制御部48が周波数変更信号S21を受けて、周波数変化情報がある場合には、制御部48によりコントルールレジスター472に対して制御情報が設定されて、今同期している周波数f帯を除き、今同期している周波数fより±変化分の周波数(変化分の定数倍)Δfs 用のループユニット群(471−1〜471−N/2、471−N/2+1〜471−N)とに分けて動作するように制御される。
これにより、周波数が変化した場合に、fの対して±のどちらかの周波数帯でループユニットを同期させることを可能とし、衛星をトラッキングし続けることを可能として、かつ、チャネル数を減らすことが可能となっている。
【0117】
制御部48においては、以上の同期保持処理により得られたレンジデータ、ドップラシフト量、航法メッセージ、時間等に基づいて測位演算、位置検索等の処理が行われる。
そして、制御部48においては、測位演算中は、基準クロックRCLKの周波数が変化するとIFキャリアの周波数も変化し、受信信号と拡散符号との同期も保持できなくことを防止するために、周波数変更停止信号S4が携帯電話部2のベースバンド部21に出力される。
これにより、携帯電話部2においては、通信相手の基地局5が変わり、基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させる必要が生じても、測位演算が終了するまで、周波数変更を行わせないような制御が行われる。
セルラーにおいては、発振周波数の変更は2秒以上で変更されるので、その間に測位演算を終了すればよい。
【0118】
以上説明したように、本実施形態によれば、通信相手の基地局5が変わると基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させるために、基地局が変化し、周波数を変更する旨を報知するための周波数変更信号S21を生成してGPSベースバンド部4の制御部48に出力し、制御部48は、周波数変更信号S21を受けていない場合には、同期保持部47を、今同期中の周波数f用のループユニット群と、±変化分の周波数f±Δfs用のループユニット群との3つのループユニットに分けて動作させ、周波数変更信号S21を受けた場合には、同期保持部47を、今同期中の周波数f帯を除き、±変化分の周波数f±Δfs用のループユニット群との2つのループユニットに分けて動作させることから、周波数が変化した場合に、fの対して±のどちらかの周波数帯でループユニットを同期させることを可能とし、衛星をトラッキングし続けることを可能として、かつ、チャネル数を減らすことが可能となる利点がある。
すなわち、本実施形態よれば、モジュールサイズ、コストの増大を防止できることはもとより、基準周波数発振器の発振周波数が変化したとしても、衛星との周波数の同期をとることができ、IFキャリアの同期保持をし続けることができる利点がある。
【0119】
また、制御部48は、測位演算中は、周波数変更停止信号S4を携帯電話部2のベースバンド部21に出力し、通信相手の基地局5が変わり、基準周波数発振器23の発振周波数を規定に従って変化させる必要が生じても、測位演算が終了するまで、周波数変更を行わせないように制御することから、基準クロックRCLKの周波数が変化するとIFキャリアの周波数も変化し、受信信号と拡散符号との同期も保持できなくことを防止することができる。
【0120】
また、本実施形態によれば、同期捕捉部46のDSP463において、一定な時間的安定領域を衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数を確実に見つけ出すことが可能となる。
また、DSP463では、制御部48による基準信号Foxの周波数変化量Δfを受けて、基準信号Foxの周波数変化後は、基準信号Foxの周波数変化前の周波数で衛星の周波数サーチを行い、2つ以上のクロック安定領域ASTを衛星の周波数サーチに用いることにより、衛星の周波数サーチを長い時間行うことが可能である。
また、DSP463は、衛星の周波数サーチ後に基準信号Foxの周波数が変化した場合、変化分f+Δfを同期保持部47に受け渡すことで、衛星の周波数の同期をとらせることができる。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、モジュールサイズ、コストの増大を防止できることはもとより、発振器の発振周波数が変化したとしても周波数をく確実に見つけ出し、かつ確実に同期をとることができ、キャリアの同期保持をし続けることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】GSP衛星からの信号の構成を示す図である。
【図2】キャリアおよび拡散符号の同期処理例を示す図である。
【図3】本発明に係る通信装置の一実施形態を示す構成図である。
【図4】本実施形態に係る同期捕捉部の構成例を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係る同期捕捉部のDSPの構成例を示すブロック図である。
【図6】同期捕捉部のDSPの衛星の周波数サーチを説明するための図である。
【図7】同期捕捉部のDSPの衛星の周波数サーチを説明するための図である。
【図8】同期捕捉部のDSPの衛星の周波数サーチを説明するための図である。
【図9】同期捕捉部のDSPの航法メッセージの除去処理を説明するための図である。
【図10】本実施形態に係る同期保持部の主構成部を示すブロック図である。
【図11】携帯電話部の基準信号の周波数が変化せず、制御部が周波数変更信号を受けていない場合の同期保持部の構成例を示す図である。
【図12】携帯電話部の基準信号の周波数が変化し、制御部が周波数変更信号を受けた場合の同期保持部の構成例を示す図である。
【図13】本実施形態に係る同期保持部のループユニットの具体的な構成例を示す回路図である。
【図14】本実施形態に係る同期保持部のコスタスループのLPFの構成例を示す回路図である。
【図15】本実施形態に係る同期保持部のコスタスループの位相検出器の特性を示す図である。
【図16】本実施形態に係る同期保持部のコスタスループのループフィルタの構成例を説明するための図である。
【図17】本実施形態に係る同期保持部のDLLにおける位相制御動作を説明するための図である。
【図18】本実施形態に係る同期保持部のDLLの位相検出器の特性を示す図である。
【図19】本実施形態に係る制御部の処理の概要を説明するための図である。
【図20】本実施形態に係る制御部の同期捕捉部のDSPに対する処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【図21】本実施形態に係る制御部の同期保持部に対する処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【図22】本実施形態に係る制御部のPNの位相の検索の概要について説明する。
【図23】本実施形態に係る制御部の航法メッセージ(1ワード)のデコード機能を説明するための図である。
【符号の説明】
1…通信装置、2…携帯電話部、21…セルラベースバンド部(CLBB)、22…デジタル/アナログ(D/A)変換器、23…基準周波数発振器、24…送受信アンテナ24、3…GPSフロントエンド部(GPSFE)、31…アンテナ、32…低雑音増幅器(LNA)、33…バンドパスフィルタ(BPF)、34…アンプ、35…周波数シンセサイザ(FSYNS)、36…ミキサ、37…アンプ、38…ローパスフィルタ(LPF)、39…2値化回路(A/D)、4…GPSベースバンド部(GPSBB)、41…クロック生成部(CLKGEN)、42…発振器(XO)、43…リアルタイムクロック部(RTC)、44…タイマ(TMR)、45…メモリ部(RAM/ROM)、46…同期捕捉部(ACQ)、47…同期保持部(TRK)、48…制御部(CPU)、5…基地局。

Claims (6)

  1. 拡散符号で受信信号を復調する通信装置であって、
    通信条件に応じて発振周波数が所定の周波数だけ変化する基準信号を出力する発振器と、
    上記発振器の基準信号に基づいて少なくとも上記受信信号のサーチを行う同期捕捉部と、
    上記発振器の基準信号に基づいて上記受信信号の同期保持処理を行う同期保持部と、
    上記発振器の発振周波数の変化情報に基づいて安定な時間的領域を決定し、当該決定した時間的領域で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる制御部と
    を有する通信装置。
  2. 上記制御部は、周波数変化量情報を受けて、上記発振器の周波数変化後は、周波数変化前の周波数で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる
    請求項1記載の通信装置。
  3. 上記同期捕捉部は、上記同期捕捉部のサーチ終了後に周波数が変化した場合、当該変化分の情報を上記同期保持部に与えて、当該上記周波数の変化分を加味した複数の周波数で同期保持処理を行わせる
    請求項1記載の通信装置。
  4. 通信条件に応じて発振周波数が所定の周波数だけ変化する基準信号を出力する発振器とを含み、当該発振器の発振周波数を変更する場合には周波数変更信号を出力する第1の通信部と、
    拡散符号で受信信号を復調する第2の通信部と、を有し、
    上記第2の通信部は、
    上記発振器の基準信号に基づいて少なくとも上記受信信号のサーチを行う同期捕捉部と、
    上記発振器の基準信号に基づいて上記受信信号の同期保持処理を行う同期保持部と、
    上記発振器の発振周波数の変化情報に基づいて安定な時間的領域を決定し、当該決定した時間的領域で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる制御部と、を含む
    通信装置。
  5. 上記制御部は、周波数変化量情報を受けて、上記発振器の周波数変化後は、周波数変化前の周波数で上記同期捕捉部にサーチ処理を行わせる
    請求項4記載の通信装置。
  6. 上記同期捕捉部は、上記同期捕捉部のサーチ終了後に周波数が変化した場合、当該変化分の情報を上記同期保持部に与えて、当該上記周波数の変化分を加味した複数の周波数で同期保持処理を行わせる
    請求項4記載の通信装置。
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