JPH08163012A - 伝送路推定回路 - Google Patents

伝送路推定回路

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JPH08163012A
JPH08163012A JP6294948A JP29494894A JPH08163012A JP H08163012 A JPH08163012 A JP H08163012A JP 6294948 A JP6294948 A JP 6294948A JP 29494894 A JP29494894 A JP 29494894A JP H08163012 A JPH08163012 A JP H08163012A
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signal
correlation data
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JP6294948A
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Shinji Ozaki
信司 尾崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Transceivers (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通信装置における伝送路推定が、ノイズ等に
影響されずに正確にできるようにする。 【構成】 所定の伝送路により伝送された信号を受信し
た受信信号より、上記伝送路の状態を推定する伝送路推
定回路において、受信信号に所定周期で含まれる特定パ
ターンと受信信号との相関検出手段72と、この相関検
出手段72で検出した相関が最大となる位置の近傍の相
関データの抽出手段76と、この抽出手段76が抽出し
た相関データと、上記所定周期前に抽出手段76が抽出
した相関データとの平均値算出手段79とを備え、この
平均値算出手段79で算出した平均値を伝送路の推定値
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線通信を行う場合の
受信側の伝送路推定回路に関し、特にデジタル無線電話
システムの端末装置に適用して好適な伝送路推定回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】無線電話システムとして、基地局と端末
装置(無線電話機)との間で、デジタルデータの無線伝
送により通信が行うデジタル無線電話システムが各種開
発されている。このデジタル無線電話システムの場合に
は、基地局から伝送される信号の1単位毎に、予め決め
られた特定のパターンのデータが付加され、端末装置側
ではこの特定のパターンのデータを検出して、この検出
タイミングを基準として伝送信号に同期して受信処理を
行うようにしてある。
【0003】この場合、受信信号中の特定のパターンを
検出する際に、その検出状態に基づいて、伝送路の状態
を推定することが行われる。この伝送路の状態を推定す
ることで、受信データの判別処理状態等を対応した状態
に設定して、最適な受信ができるように設定することが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、伝送路の推
定値は、何らかのノイズの影響で、誤った値となること
が多々あった。また、瞬間的な伝送路状態の変化(乱
れ)で、ノイズ発生時と同様に伝送路の推定値が誤った
値となることがあった。例えば、図6のAに示す状態
(5サンプルの中の中央のサンプル位置が最も相関が高
くなる状態)が正しい伝送路の推定値であるとき、ノイ
ズなどの影響で図6のBに示すように中央のサンプル位
置の相関値が低くなってしまうと、伝送路状態が悪いと
推定されてしまう。同様に、図6のCに示すように、本
来は相関が低いサンプル位置で、ノイズなどの影響で相
関値が高くなってしまうと、伝送路状態の推定を誤って
しまう。
【0005】このように伝送路状態の推定を誤ると、受
信処理が正確にできなくなり、受信データのビット復調
時のエラーが増えて、ビットエラーレートが増大して、
通話音声の音質が悪化する等の問題点が生じる。
【0006】本発明はかかる点に鑑み、この種の通信装
置における伝送路推定が正確にできるようにすることを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、所定の伝送路により伝送された信号を受信
した受信信号より、上記伝送路の状態を推定する伝送路
推定回路において、受信信号に所定周期で含まれる特定
パターンと受信信号との相関検出手段72と、この相関
検出手段72で検出した相関が最大となる位置の近傍の
相関データの抽出手段76と、この抽出手段76が抽出
した相関データと、上記所定周期前に抽出手段76が抽
出した相関データとの平均値算出手段79とを備え、こ
の平均値算出手段79で算出した平均値を伝送路の推定
値としたものである。
【0008】また、この場合に第1の信号成分と第2の
信号成分とが直交変調された信号を受信信号とし、相関
検出手段で、上記両信号成分で形成される相関データの
絶対値と単位ベクトル値とを検出し、検出した絶対値
を、平均値算出手段で上記所定周期前の相関データの絶
対値と平均化し、平均化された絶対値を上記単位ベクト
ル値と乗算して伝送路の推定値としたものである。
【0009】さらに、それぞれの場合に平均値算出手段
で、少なくとも現在の相関データと1周期前の相関デー
タと2周期前の相関データとの3周期分の相関データの
平均値を算出するようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明によると、相関が最大となる位置の近傍
のそれぞれの相関データを、所定周期前の相関データと
平均化して伝送路の推定値とすることで、伝送路の推定
値として一時的なノイズが除去された値が得られる。
【0011】この場合、第1の信号成分と第2の信号成
分とが直交変調された信号を受信信号とし、両信号成分
で形成される相関データの絶対値と単位ベクトル値とを
検出して、検出した絶対値を平均化してから単位ベクト
ル値と乗算して伝送路の推定値とすることで、直交変調
された信号成分のノイズ除去が正確にできるようにな
る。
【0012】さらに、平均値算出手段で、少なくとも現
在の相関データと1周期前の相関データと2周期前の相
関データとの3周期分の相関データの平均値を算出する
ことで、良好にノイズが除去された良好な平均値が得ら
れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5を参照
して説明する。
【0014】本例においては、基地局との間でデジタル
データの無線通信が行われる携帯用無線電話装置に適用
したもので、まずその無線電話装置の全体構成を、図3
及び図4を参照して説明する。図3は、本例の無線電話
装置の高周波(FR)系の送受信回路を示す図で、図中
11I,11QはそれぞれIチャンネルの送信データ及
びQチャンネルの送信データが得られる端子で、各端子
11I,11Qに得られるIチャンネル及びQチャンネ
ルの送信データを、変調回路12に供給する。この変調
回路12は、IチャンネルのデータとQチャンネルのデ
ータとを所定の変調波により直交変調する変調処理が行
われる。この変調処理は、例えばπ/4シフトDQPS
K変調などと称される位相変調である。
【0015】この場合、変調回路12に供給される変調
波としては、変調用発振器13が出力する変調用周波数
信号に、送受信チャンネル設定用発振器15が出力する
チャンネル設定用周波数信号を乗算した信号を使用す
る。即ち、変調用発振器13が出力する変調用周波数信
号を、乗算器14に供給すると共に、送受信チャンネル
設定用発振器15が出力するチャンネル設定用周波数信
号を、バッファ16を介して乗算器14に供給し、両周
波数信号の乗算信号を変調回路12に供給し、この乗算
信号によりIチャンネルのデータとQチャンネルのデー
タとを直交変調する。
【0016】そして、直交変調された送信信号を、バン
ドパスフィルタ17を介して送信用パワーアンプ18に
供給し、このパワーアンプ18でコントローラ19の制
御に基づいて所定の送信出力とされた送信信号を、アン
テナ切換スイッチ20を介してアンテナ21に供給し、
このアンテナ21から無線送信させる。
【0017】また、アンテナ21で受信した信号を、ア
ンテナ切換スイッチ20を介して受信アンプ(ローノイ
ズアンプ)22に供給し、この受信アンプ22で増幅さ
れた受信信号をバンドパスフィルタ23を介して乗算器
24に供給する。また、送受信チャンネル設定用発振器
15が出力するチャンネル設定用周波数信号を、バッフ
ァ25を介して乗算器24に供給する。そして、この乗
算器24で受信信号にチャンネル設定用周波数信号を乗
算し、送信チャンネルに変調された信号からベースバン
ド信号への復調を行う。
【0018】そして、このベースバンド信号をバンドパ
スフィルタ26,アンプ27を介して復調回路28に供
給し、直交変調されたIチャンネルのデータとQチャン
ネルのデータとが復調される。この場合、復調用発振器
29が出力する復調用周波数信号を復調回路28に供給
し、復調処理を行う。
【0019】そして、復調回路28で復調されたIチャ
ンネルのデータとQチャンネルのデータとを、端子30
I及び30Qに供給する。
【0020】次に、この復調されたIチャンネルのデー
タとQチャンネルのデータとを受信処理する構成を図4
に示す。
【0021】端子30I及び30Qに得られるIチャン
ネル及びQチャンネルのデータを、ベースバンド系ブロ
ック40に供給する。このベースバンド系ブロック40
では、供給されるIチャンネル及びQチャンネルのデー
タを、アンプ41I及び41Qにより増幅処理した後、
バンドパスフィルタ42I及び42Qに供給する。そし
て、それぞれのバンドパスフィルタ42I及び42Qで
抽出されたベースバンドの受信信号をアナログ/デジタ
ル変換器43I及び43Qに供給する。このアナログ/
デジタル変換器43I及び43Qで、供給される受信デ
ータのレベルに応じて、2値のデジタルデータ(Iチャ
ンネルデータ及びQチャンネルデータ)に変換し、変換
されたデジタルデータをデジタル信号処理回路(DSP
回路)50に供給する。
【0022】このデジタル信号処理回路50では、ベー
スバンド系ブロック40から供給されるデジタルデータ
を、イコライザ51を介してチャンネルデコーダ52に
供給し、伝送フォーマットに従って所定状態に配列され
た音声データを伝送データから抽出するデコード処理を
行う。そして、抽出された音声データを、ボイスデコー
ダ53に供給し、所定のフォーマットのデジタル音声デ
ータに変換する。
【0023】そして、このボイスデコーダ53で得られ
たデジタル音声データを、デジタル/アナログ変換器6
1に供給し、アナログ音声信号に変換し、変換された音
声信号をスピーカ62に供給して放音させる。
【0024】ここで、このように受信処理されるデータ
の構成について説明する。図5は、基地局から端末局で
ある携帯用無線電話装置に伝送されるデータの1バース
トの構成を示す図で、この1バーストのデータが所定周
期で連続して基地局から送信される。
【0025】1バーストの具体的構成について説明する
と、1バーストは156.25ビット分のデータを伝送
できる時間とされ、先頭から順にテールビット(3ビッ
ト),データビット(58ビット),トレーニングシー
ケンス(26ビット),データビット(58ビット),
テールビット(3ビット)が配され、最後にガードピリ
オドとして8.25ビット分の余裕(即ちデータが伝送
されない期間)が設定されている。なお、中央に配され
た26ビットのトレーニングシーケンスは、この無線電
話システムに決められた固有のデータ構成とされ、この
トレーニングシーケンスの前後のデータビットで、音声
データなどの実際のデータが伝送される。
【0026】そして本例の携帯用無線電話装置において
は、図4に示す受信処理において、デジタル信号処理回
路50内のイコライザ51で、伝送路状態の推定を行
い、得られた推定値に基づいてイコライザでの処理状態
を設定して、マルチパスによる伝送歪みを除去する処理
が行われる。この伝送路状態の推定は、各バースト構造
の受信データの内のトレーニングシーケンスの受信状態
に基づいて推定する。
【0027】次に、このイコライザ51内での処理に必
要とする伝送路状態の推定値を得るための構成を、図1
に示す。
【0028】図1において、71I及び71QはIチャ
ンネル及びQチャンネルの受信データの入力端子を示
し、イコライザ51に供給される各チャンネルの受信デ
ータが供給される。そして、この入力端子71I及び7
1Qに得られる各チャンネルの受信データを、相関検出
回路72に供給する。この相関検出回路72は、トレー
ニングシーケンスパターンデータメモリ73から、トレ
ーニングシーケンスのパターンデータが供給され、各チ
ャンネルのデータより検出される受信データが、トレー
ニングシーケンスのパターンデータと一致するか否かの
相関検出を行う。
【0029】この場合、本例においては1バースト26
ビットで構成されるトレーニングシーケンスの内、所定
の16ビット(例えば中央の16ビット)のデータだけ
がメモリ73に記憶させてあり、このメモリ73に記憶
された16ビットと受信データとが一致するか否かの相
関検出を行う。このときの相関検出としては、16ビッ
トのトレーニングシーケンスと、受信データとがどの程
度一致するかを示す相関値を得る処理を行う。この相関
値は、1バースト内の各ビットデータを受信する毎に検
出する。ここでは、1バーストを160ビット(正確に
は図5に示すように156.25ビット)として、1バ
ーストで160サンプルの相関値を得る。
【0030】そして、相関検出回路72で検出される相
関値で一致が検出されるときには、このタイミングを基
準にしたバーストデータの受信処理(即ちバースト同期
処理)を行う。この同期処理を行う構成については省略
する。
【0031】そして、相関検出回路72で検出される相
関値を、平均検出回路74に供給し、隣接する5サンプ
ルの相関値の平均値を得る。そして、この検出した平均
値を最大値検出回路75に順次供給し、1バースト内で
相関値が最大となる位置を検出させる。
【0032】そして、最大値検出回路75で相関値が最
大となる位置を検出したとき、この最大となるサンプル
位置を中心にして5サンプルの相関値のデータを、5サ
ンプル抽出回路76で抽出する。この5サンプル抽出回
路76では、抽出した5サンプルの相関値のデータを、
それぞれ半径算出回路77及び単位ベクトル化回路78
に供給する。
【0033】半径算出回路77は、Iチャンネルのデー
タとQチャンネルのデータとを直交させた座標上で形成
されるベクトルを半径とする円を想定した場合の、この
半径を算出する回路で、単位ベクトル化回路78は、こ
のベクトルの位相を算出する回路である。この半径算出
回路77での半径算出及び単位ベクトル化回路78での
位相算出は、抽出した5サンプルの相関値のデータ全て
について行われる。
【0034】そして、半径算出回路77で算出された5
サンプルの半径のデータを、平均化回路79に供給する
と共に、サイクリックバッファ80に供給する。このサ
イクリックバッファ80は、2バースト期間データを供
給するバッファメモリで構成され、半径算出回路77か
ら出力されるデータのタイミングを基準にして、1バー
スト期間前のデータと、2バースト期間前のデータとを
出力する。そして、このサイクリックバッファ80が出
力する1バースト期間前のデータと、2バースト期間前
のデータについても、平均化回路79に供給する。
【0035】そして、平均化回路79では、供給される
現在のバースト期間の所定位置のデータと、1バースト
期間前及び2バースト期間前の同じ位置のデータとの合
計3つの半径データの絶対値の平均化を行う。この場合
にも、隣接する5サンプルの半径のデータそれぞれにつ
いて、3バースト期間のデータを使用して平均化する。
そして、平均化された5サンプルの半径データを、乗算
器81に供給する。
【0036】そして、単位ベクトル化回路78での算出
された5サンプルの位相データを、乗算器81に供給
し、それぞれ個別に平均化された5サンプルの半径デー
タに乗算する処理を行う。
【0037】そして、この乗算値を伝送路推定値出力端
子82に供給し、各サンプルの乗算値を伝送路推定値と
して出力させる。
【0038】このような構成で出力端子82に得られる
伝送路推定値は、ノイズなどに影響されない良好な推定
値になる。このことを図2を参照して説明すると、まず
相関検出回路72で検出される相関値は、図2のAに示
す状態となる。この図2のAに示す5つの相関値(k=
0,1,2,3,4)は、直交するIチャンネルとQチ
ャンネルとで形成される座標データを、連続した5つの
サンプル値について示す図であり、実際には1バースト
を構成する全てのビット(約160ビット)毎に相関値
が検出される。
【0039】そして、トレーニングシーケンスパターン
データメモリ73に記憶されたトレーニングシーケンス
のパターンと、I,Q各チャンネルのデータで構成され
る受信データパターンとが一致したとき、最も相関値が
高くなるものであり、ここでは図2のAに示す5つのサ
ンプル値の中の中央(k=2)のときが、この最も相関
が高い状態であるとする。このとき、最大値検出回路7
5では、このことが検出されて、5サンプル抽出回路7
6で、このk=2のデータを中心とする5サンプルのデ
ータ(即ち図2のAに示すk=0〜4の各データ)が抽
出される。
【0040】そして、この抽出された5サンプルの相関
値について行われる処理について説明すると、半径算出
回路77では、座標データで形成される円の半径データ
を算出する。図2のBは、図2のAに示す各座標データ
から算出した半径データを示す。そして、単位ベクトル
化回路78では、ベクトルの位相を算出する。図2のC
は、図2のAに示す各座標データから算出したベクトル
の位相を示す。従って、このベクトルの位相データは、
各サンプル値が同じ半径の円で示される単位ベクトル化
されたデータとなっている。
【0041】そして本例においては、平均化回路79
で、図2のBに示される5サンプルの半径データを、そ
れぞれ1バースト前の同じタイミングの半径データ及び
2バースト前の同じタイミングの半径データと平均化処
理し、図2のDに示す平均化データを得る。
【0042】そして、この平均化された5サンプルの半
径データを、乗算器81で単位ベクトル化されたデータ
(図2のCに示すデータ)と乗算することで、図2のE
に示す乗算値が得られる。この5サンプルの乗算値は、
図2のAに示す相関値を補正した値であり、例えば図2
の例で、図2のAに示すk=4の値がノイズ等の影響で
若干本来の値よりも高い半径値になっているとき、平均
化回路79での平均化で、ほぼ本来の値に近い半径値と
なり、この半径値を単位ベクトル値と乗算することで、
図2のEに示すように、ノイズ成分がほとんど除去され
た良好な値となっている。
【0043】このようにして、本例の回路で得られる伝
送路の推定値は、ノイズ成分が除去された良好な推定値
となり、この良好な推定値に基づいてイコライザでの正
確な受信処理が可能になる。従って、この回路が適用さ
れた無線電話装置は、正確な受信処理による良好な音質
の音声による通話ができると共に、ノイズなどの影響で
基地局との通信が出来なくなる通信エラーが発生する可
能性が低くなる。
【0044】なお、本例の回路が適用される無線電話装
置の場合には、伝送路の状態が刻々と変化するが(例え
ば自動車内の無線電話機で通信を行う場合)、その変化
する速度は、伝送信号のバースト周期に比べて極めて遅
く、平均化回路79で3バースト周期程度の平均化を行
っても、伝送路状態の変化により推定値が誤った値にな
る可能性はほとんどない。但し、平均化を行う場合に使
用する過去のバースト期間の値を、あまり前のバースト
期間の値まで使用すると、実際の伝送路状態の変化に追
随しなくなるおそれがあり、本例のような3バースト期
間、或いはそれより若干多いバースト期間の値で平均化
するのが最も好ましい。
【0045】ここで、本例の伝送路推定値を得る処理
を、数式を用いて説明する。まず、1バースト160ビ
ットと仮定した受信信号をSn(n=0〜159)、1
6ビットのトレーニングシーケンスパターンをPn(n
=0〜15)、相関値をCn(n=0〜143)、相関
値の絶対値の平均値をSCn(n=0〜138)とする
と、各サンプル位置での相関値Ckは、次式〔数1〕で
示される。
【0046】
【数1】
【0047】そして、相関値の絶対値の平均値SCn
は、次式〔数2〕で示される。
【0048】
【数2】
【0049】なお、この〔数2〕式の平均値のサンプル
数は5(イコライザでの拘束長)としてある。この〔数
2〕式において、m=0〜138での平均値SCmが最
大となるときのmの値mmax とする。この定義式を次式
〔数3〕で示す。
【0050】
【数3】m=mmax (SCm:MAX)
【0051】そして、このm=mmax となるとき、バー
ストの中央は次式で示される。
【0052】
【数4】 バーストの中央=〔mmax +(16/2)+2.5〕
【0053】このバーストの中央が求まることで、この
中央のタイミングを基準にして、バースト同期をとるこ
とができるが、同時にCmmax +k(kは0〜4)で示
される伝送路の推定値Cmが得られる。なお、Sn,P
n,CnはI成分,Q成分を持つベクトル量、SCn及
び絶対値符号はスカラー量である。
【0054】ここで、n番目のバーストの伝送路推定結
果Cmmax +kをC(n,k)とすると、連続する3バ
ーストの伝送路推定値は次の〔数5〕式,〔数6〕式,
〔数7〕式で示される。
【0055】
【数5】C(n−1,k)
【0056】
【数6】C(n,k)
【0057】
【数7】C(n+1,k)
【0058】そして、この3バーストの伝送路推定値を
使用して、補正された伝送路の推定値を求めるのである
が、伝送路推定値C(n,k)について処理するとする
と、図2のBに示す半径値は、この伝送路推定値の絶対
値|C(n,k)|となる。そして、図2のCに示す単
位ベクトル値は、この伝送路推定値C(n,k)を絶対
値|C(n,k)|で割った値、即ち次式で示される値
となる。
【0059】
【数8】C(n,k)/|C(n,k)|
【0060】また、図2のDに示す半径値の平均値は、
次式で示される。
【0061】
【数9】
【0062】そして、図2のEに示す乗算値は、〔数
8〕式で示される単位ベクトル値と、〔数9〕式で示さ
れる平均値との乗算値であるので、次式で示される。
【0063】
【数10】
【0064】このようにして得られる乗算値が、伝送路
推定値を補正した良好な推定値となる。
【0065】なお、上述実施例では携帯型無線電話装置
の伝送路推定回路に適用したが、他の通信装置の受信回
路の伝送路推定回路にも適用できることは勿論である。
【0066】
【発明の効果】本発明によると、相関が最大となる位置
の近傍のそれぞれの相関データを、所定周期前の相関デ
ータと平均化して伝送路の推定値とすることで、伝送路
の推定値として一時的なノイズが除去された値が得ら
れ、正確な伝送路の推定値が得られる。従って、正確な
伝送路の推定値に基づいた正確な受信制御により、マル
チパスの影響を除去した良好な受信データが常時得られ
るようになる。
【0067】この場合、第1の信号成分と第2の信号成
分とが直交変調された信号を受信信号とし、両信号成分
で形成される相関データの絶対値と単位ベクトル値とを
検出して、検出した絶対値を平均化してから単位ベクト
ル値と乗算して伝送路の推定値とすることで、直交変調
された信号成分のノイズ除去が正確にできるようにな
る。
【0068】さらに、平均値算出手段で、少なくとも現
在の相関データと1周期前の相関データと2周期前の相
関データとの3周期分の相関データの平均値を算出する
ことで、良好にノイズが除去された良好な平均値が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による伝送路推定回路の構成
図である。
【図2】一実施例による伝送路の推定状態を示す波形図
である。
【図3】一実施例が適用される送受信装置の高周波系の
ブロックを示す構成図である。
【図4】一実施例が適用される送受信装置の受信データ
処理を示す構成図である。
【図5】1バーストのデータ構成の一例を示す説明図で
ある。
【図6】伝送路推定状態の例を示す波形図である。
【符号の説明】
71I Iチャンネルの受信データ入力端子 71Q Qチャンネルの受信データ入力端子 72 相関検出回路 74 平均検出回路 75 最大値検出回路 76 5サンプル抽出回路 77 半径算出回路 78 単位ベクトル化回路 79 平均化回路 81 乗算器 82 伝送路推定値出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の伝送路により伝送された信号を受
    信した受信信号より、上記伝送路の状態を推定する伝送
    路推定回路において、 上記受信信号に所定周期で含まれる特定パターンと上記
    受信信号との相関検出手段と、 該相関検出手段で検出した相関が最大となる位置の近傍
    の相関データの抽出手段と、 該抽出手段が抽出した相関データと、上記所定周期前に
    上記抽出手段が抽出した相関データとの平均値算出手段
    とを備え、 該平均値算出手段で算出した平均値を伝送路の推定値と
    した伝送路推定回路。
  2. 【請求項2】 第1の信号成分と第2の信号成分とが直
    交変調された信号を上記受信信号とし、 上記相関検出手段で、上記両信号成分で形成される相関
    データの絶対値と単位ベクトル値とを検出し、 検出した絶対値を、上記平均値算出手段で上記所定周期
    前の相関データの絶対値と平均化し、 平均化された絶対値を上記単位ベクトル値と乗算して伝
    送路の推定値とした請求項1記載の伝送路推定回路。
  3. 【請求項3】 上記平均値算出手段で、少なくとも現在
    の相関データと1周期前の相関データと2周期前の相関
    データとの3周期分の相関データの平均値を算出するよ
    うにした請求項1又は請求項2記載の伝送路推定回路。
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