JP3649542B2 - 非線形信号相関器およびその方法 - Google Patents

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    • H04L7/04Speed or phase control by synchronisation signals
    • H04L7/041Speed or phase control by synchronisation signals using special codes as synchronising signal
    • H04L7/042Detectors therefor, e.g. correlators, state machines

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信ユニットのための信号相関器(sinal correlators)に関し、かつより特定的には時分割多元接続(TDMA)セルラ電話のための非線形信号相関器およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルラ電話通信システムおよび陸上移動通信システムのような、通信システムの基本的な動作および構造は技術的に良く知られている。例えば、TDMAセルラ電話システムはアメリカ合衆国、ワシントン、ディーシー 20006、ノースウェスト、ペンシルヴェニア・アベシュー 2001の、EIA工学出版局(EIA Engineering Publications Office)によって出版されかつそこから入手可能な、TIA/EIA暫定標準IS−54(以後、「EIA/TIA暫定標準IS−54」と称する)に明記されている。該EIA/TIA暫定標準IS−54は参照のためここに導入される。
【0003】
一般に、通信システムは典型的には複数の通信ユニット、ある地理的領域にわたり配置された所定の数のベースステーション(あるいは、中継器またはリピータ)、およびコントローラを備えている。前記通信ユニットは車両に搭載しあるいは携帯用ユニットとすることができる。前記通信ユニットおよびベースステーションは各々送信機、受信機または送受信機を形成する送信機および受信機の双方を備えている。前記通信ユニットは通信チャネルによってベースステーションと通信し、該通信チャネルにより、無線周波(RF)信号のような、変調された信号が送信されおよび/または受信される。前記コントローラは典型的には中央集中された呼処理ユニットまたは前記通信システムにおける通信ユニットのための通信経路を確立するために一緒に機能する分散されたコントローラのネットワークを備えている。
【0004】
より詳細には、前記受信機は、とりわけ、復調器、サンプラ、メモリユニット、相関器および検出器を含む。前記通信ユニットの受信機は前記通信チャネル上の変調された信号を受信してベースステーションの送信機による変調された信号の送信に続く受信信号を生成する。前記復調器は前記変調された信号を復調して復調された信号を生成する。前記サンプラは複数の時点で前記復調された信号をサンプルしてサンプルされた信号を生成する。前記メモリユニットは基準信号を格納する。前記変調された信号および前記基準信号の双方は実数成分および虚数成分によって表される複素信号である。前記相関器は、複数の時点で、前記サンプルされた信号を前記基準信号と相関して複素相関信号を生成する。該複素相関信号は、例えば、同期、信号復元およびチャネルサウンディング(channel sounding)のための最適のサンプリングポイントを決定するために使用される。
【0005】
図9は、受信信号901を基準信号902と相関して複素相関信号903を生成する、伝統的なリニア複素信号相関器900のブロック図を示す。該伝統的なリニア複素信号相関器900の省略されたものが簡略化のために示されている。この伝統的なリニア複素信号相関器900は概略的に14の遅延要素904〜918(904〜6および918が示されている。)、14のタップ919〜933(919〜921および933が示されている)、および1つの複素合計器934を含んでいる。タップ(k=0)は4つの乗算器935〜938、2つの加算器939および940、そして複素信号発生器941を有している。タップ(k=1〜14)も、また、タップ(k=0)と同様に、4つの乗算器、2つの加算器および複素信号発生器を有している。
【0006】
前記伝統的なリニア複素信号相関器900は図9に示されるように複素有限インパルス応答(FIR)フィルタとして構成される。タップの数はサンプルされる信号901の同期ワードのサンプルの数に等しい。振幅成分および位相成分の双方を使用して受信信号を基準信号と相関する複素相関器はリニア相関器として知られている。前記伝統的なリニア複素信号相関器900はタップごとに4つの乗算操作935〜938および2つの加算操作940および941を行う。以下の数式1、数式2および数式3は伝統的なリニア複素信号相関器900の動作を規定している。数式1および数式2において、Cnは複素相関信号であり、Snは基準信号であり、Rx(N)はサンプルされた信号であり、“k”はインデクスであり、“*”は複素共役を示す。
【数1】
=S(n)Rx(n)
【数2】
Figure 0003649542
この場合、
S(n)=s(n)+js(n)
Rx(n)=rx(n)+jrx(n)
である。
【0007】
数式2の実数成分および虚数成分を拡張すると次の結果を得る。
【数3】
Figure 0003649542
【0008】
サンプルされた信号および基準信号の双方は実数成分および虚数成分を有する複素信号である。複素信号の実数成分は同相(I)成分の大きさで表される。複素信号の虚数成分は直角位相(Q)成分の大きさで表される。IおよびQ成分は一緒になって複素信号の振幅および位相を表す。従って、前記IおよびQ成分を信号の実数部を表すI成分の大きさおよび信号の虚数部としてのQ成分の大きさを備えた複素数として取り扱うことにより複素相関が行われる。TDMAセルラ電話システムにおいては、π/4差分直交位相シフトキーイング(DQPSK)シグナリングは同相(I)および直角位相(Q)成分として変調されたシンボル情報を有する。
【0009】
前記数式3で示されるように、各々のインデクス“k”に対する複素相関信号は4つの乗算操作および2つの加算操作を有する。これらは図9に示されるように各々のタップ919〜933に対する4つの乗算器935〜938および2つの加算器939および940に対応する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ハードウエアで乗算器を構成するにはコストがかかり、スペースを必要としかつ電流消費に敏感な数多くの部品を必要とする。同様に、乗算ステップをソフトウエアで構成するには多くのコード命令を必要とし、これもまた電流消費に敏感である。
【0011】
図9に示されかつ数式3で説明した伝統的なリニア複素信号相関器900は各々のタップ919〜933に対し4つの乗算器935〜939を構成するためにほぼ27,000のモトローラ社の標準のセルのゲートを必要とする。これら27,000のゲートに対する電流消費は次の数式4によって計算される。
【数4】
Figure 0003649542
【0012】
前記伝統的なリニア複素信号相関器900のハードウエアによる実施は結果としてほぼ21ミリアンペア(mA)の電流消費となる(即ち、4×27,000ゲート×0.1944MHz=〜21ミリアンペア)
【0013】
さらに、フェーディングのチャネルはリニア複素相関信号903を所定のしきい値より低く低下させることがある。これは劣悪な捕捉時間(acquisition time)並びに同期外れを生じる結果となる。従って、リニア複素相関信号903はまたフェーディングのチャネルで受信された信号を修正するために平均受信信号電力によって正規化されなければならない。正規化は典型的には平均器および除算器を必要とする。前記平均器は信号の受信信号強度指示(RSSI)を平均する。正規化はソフトウエアに対して大きなオーバヘッドとはならないが、余分のハードウエアを必要とする。正規化機能のハードウエアによる構成はほぼ1,500のモトローラ社の標準のセルのゲートを使用する。再び前記数式4を参照すると、正規化装置のハードウエアによる構成はほぼ1ミリアンペアの電流消費を生じる結果となる(即ち、4×1500ゲート×0.1944MHz=〜1ミリアンペア)
【0014】
以上の理由から、必要とされる動作の仕様に適合しながら、従来技術よりも低いハードウエアの複雑さおよび低い電流消費を備えたTDMAセルラ電話システムにおける複素信号相関器およびその方法が必要である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
一般に、非線形信号相関器129(図1)およびその方法550(図5)は受信信号123を基準信号128と相関して相関信号476(図4)を生成する。前記受信信号123および基準信号128は各々第1の成分および第2の成分によって表される。前記受信信号123の第2の成分および前記基準信号128の第2の成分は複数の時点で組み合わされて相関信号のサンプル462〜475(図4)を生成する。該相関信号のサンプル462〜475は加算されて前記相関信号476を生成する。
【0016】
好ましい実施形態では、前記受信信号123および基準信号128は複素信号である。前記第1の成分および前記第2の成分は、それぞれ、振幅成分および位相成分を構成する。前記受信信号123の位相成分および前記基準信号128の位相成分を複数の時点で加えることによって組み合わせが達成され相関信号のサンプル462〜475を生成する。
【0017】
概念的には、非線形信号相関器129および方法550およびそれらの利点は受信信号123における情報の多くが前記位相成分に含まれていることを認識することから得られる。非線形信号相関器129は、従来技術において行われるように、受信信号901を基準信号902によって乗算する(図9を参照)ことによるのではなく、本発明において行われているように、受信信号123の位相成分および基準信号128の位相成分を加えることにより受信信号123を基準信号128と相関する。非線形信号相関器129は受信信号123の他の成分を無視しあるいは制限する一方で、受信信号123の幾らかの成分を相関のために使用する相関器である。
【0018】
伝統的なリニア信号相関器900における乗算器935〜938(図9)の代わりに非線形信号相関器129において加算器416〜429(図4を参照)を使用することは非線形信号相関器129のハードウエアの複雑さおよび電流消費を大幅に低減する。非線形信号相関器129は95.3%((27000−1260ゲート)/27000ゲート)のハードウエアの低減、および数式4を使用したほぼ20ミリアンペアの電流消費の低減(4×(27000−1260ゲート)×0.1944MHz=〜20ミリアンペア)を、伝統的なリニア信号相関器900と比較した時、達成する。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に図1を参照すると、図1は図4に詳細に示される非線形信号相関器129を好適に利用することができる通信ユニット100のブロック図を示す。この好ましい実施形態では、通信ユニット100はTDMAセルラ電話である。本発明を使用することができるTDMAセルラ電話の例はモトローラ・インコーポレイテッドにより製造されかつそこから入手可能なMICROTACTM携帯用無線電話である。
【0020】
TDMAセルラ電話システム100および101は典型的には該TDMAセルラ電話100のような、作動中の(active)加入者ステーションに無線周波(RF)チャネルを介してデジタル的に符号化された情報103のバーストを通信する、1つまたはそれ以上のベースステーション101を含む。各々のバースト103は複数のタイムスロット301〜306(図3)を含む。通信の間に、加入者ステーション100はその通信の期間の間あるタイムスロットを割り当てられる。これらタイムスロットについては図3を参照してさらに説明する。
【0021】
好ましい実施形態では、各々のバースト103はπ/4 DQPSK(差分直交位相シフトキーイング)機構200(図2)を使用して変調される。π/4 DQPSK信号はここでは図2および図3を参照して説明する。
【0022】
前記TDMAセルラ電話100は移動、手持ち携帯用、または可搬型電話とすることができ、これらの各々はモデム、ファクシミリマシン、コンピュータ、あるいは他の装置またはシステムに接続することができる。TDMAセルラ電話100は典型的には音声通信のために使用されるが、データ、ビデオ、他のマルチメディア型信号、その他のために使用することもできる。一般に、TDMAセルラ電話100は情報を通信する。
【0023】
TDMAセルラ電話100はその送信信号経路に、マイクロホン108、ボコーダ112、データフォーマット回路110、直交または直角位相変調器102、90MHzローカル発振器106、ミキサ104を備えた送信機、送信機フィルタ118、およびアンテナ120を含む。その受信信号経路には、TDMAセルラ電話100はアンテナ120、受信機フィルタ122、直交または直角位相復調器124、サンプラ126、非線形信号相関器129、検出器132、データデフォーマット回路136、ボコーダ112、およびスピーカ130を含む。
【0024】
TDMAセルラ電話100のチャネル周波数はマイクロコンピュータ114によってシンセサイザ116へとロードされかつ送信機104および復調器124に供給される。好ましい実施形態では、デュプレクス(duplex)無線チャネルは824MHzから849MHzまでの範囲の周波数を送信しかつ869MHzから894MHzの範囲の周波数を受信する。
【0025】
TDMAセルラ電話100はマイクロコンピュータ114によって制御され、該マイクロコンピュータ114はその中に格納された制御およびシグナリング用コンピュータプログラムを有するメモリを含む。TDMAセルラ電話100においては、マイクロコンピュータ114は、例えば、モトローラの68HC11型マイクロコンピュータのような、商業的に入手可能なマイクロコンピュータによって構成できる。
【0026】
図1のTDMAセルラ電話100においては、ミキサを備えた送信機104は本願出願人の、トーマス・ジェイ・ウォルクザック(ThomasJ.Walczak)他により発明されかつ1993年3月9日に許可された、「TDMA無線周波送信機のための電力制御回路(Power Control Circuitry For A TDMA Radio Frequency Transmitter)」と題する、米国特許第5,193,223号(参照のため本明細書に導入される)に記載されているように実施できる。送信機104は可変利得段、ミキサ、バンドパスフィルタ、および方向性カプラを順方向経路に備え、かつダイオード検出器、アナログ−デジタル変換器、デジタルコントローラ、およびデジタル−アナログ変換器をフィードバック経路に備えている。
【0027】
送信機104はタイミング信号144、電力レベル信号146およびシンセサイザ出力信号148に応答して送信中間周波(IF)信号140を増幅し送信出力信号142を生成する。タイミング信号144は一連の送信インターバルを規定する波形を有し、該送信インターバルは図3を参照して説明するTDMA RFチャネルのための3つの可能なタイムスロット301,302および303の内の1つに対応する。
【0028】
TDMAセルラシステム100および101におけるセルラ電話呼の間に、TDMAセルラ電話100はあるTDMA RFチャネルおよびそのチャネルのあるタイムスロット303を割り当てられ、音声信号309および311、シグナリング情報308および310、およびオーバヘッド情報307を伝達する受信信号123を受信し、かつ音声信号315,317および320、シグナリング情報318および319、およびオーバヘッド情報313,314および315を伝達する変調された送信出力信号142を送信する(図3)。例えば、TDMAセルラ電話100はある特定のチャネルのタイムスロット303を割り当てられる。送信出力信号142は各々の割り当てられたタイムスロットの間に前記電力レベル信号146によって選択された所望の電力レベルで送信される。
【0029】
直角位相変調器102の動作は次の数式で表される。
【数5】
Figure 0003649542
この場合、Vout(t)は変調されたIF信号140であり、かつI(t)およびQ(t)は時間の関数として上で定義されたI(t)およびQ(t)であり、そして“f”は90MHzの送信IFである。
【0030】
図1のTDMAセルラ電話100においては、直角位相変調器102は、ステファン・ブイ・チャヒル(Stephen V.Cahill)他により発明され、かつ1991年5月28日に許可された、「ハイブリッド変調装置(Hybrid Modulation Apparatus)」と題する、本件出願人の米国特許第5,020,076号(本明細書に参照のため導入される)に記載されたように実施できる。直角位相変調器102はTDMA RF信号を音声、データおよびシグナリング情報によってπ/4−シフト差分直交位相シフトキーイング(DQPSK)に従って変調する。DQPSK変調はジョン・ジー・プローキス(john G.Proakis)による、「デジタル通信(Digital Communications)」、第1版、ISBN 0−07−050927−1、ページ171〜178、に説明されている。DQPSK変調はここでは図2を参照して説明する。
【0031】
データフォマット回路110はボコーダ112の出力をシグナリングおよびオーバヘッド情報を組み合わせかつその結果をπ/4−シフトDQPSK変調に従って送信IおよびQ信号111へと変調する。π/4−シフトDQPSK変調およびシグナリング情報は上に述べたEIA/TIA暫定標準IS−54に規定されている。
【0032】
図1のTDMAセルラ電話100においては、直角位相復調器124は前記ステファン・ブイ・チャヒルにより発明され、1992年9月22日に許可された、「キャリア信号パラメータによって決定される調整可能な応答時間を有するキャリア再生方法および装置(A Carrier Recovery Method and Apparatus Having an AdjustableResponse Time Determined by CarrierSignal Parameters)」と題する、本件出願人の米国特許第5,150,384号(参照のため本明細書に導入される)に記載されている。直角位相復調器124はπ/4−シフトDQPSKに従って情報により変調されたTDMA RF受信信号123を復調しかつ受信IおよびQ信号125を発生する。
【0033】
前記直角位相復調器124は前記受信信号123を受信するよう動作可能に結合されかつ前記受信信号123を復調して復調されたIおよびQ信号125を生成するよう構成される。復調された信号125はIおよびQ成分を有する複素信号として表される。
【0034】
サンプラ126は前記復調されたIおよびQ信号125を受信するよう動作可能に結合されかつ前記復調されたIおよびQ信号125を複数の時点でサンプリングしてサンプルされたIおよびQ信号126を生成するよう構成されている。サンプラ126はアナログ−デジタル変換器(ADC)、例えば、モトローラのDSP56ADC16、として構成される。好ましい実施形態では、サンプラ126のサンプリングレートは前記復調されたIおよびQ信号125の最も高い周波数成分の少なくとも2倍となるよう設計される。TDMAセルラ電話100における前記復調されたIおよびQ信号125の最も高い周波数成分は典型的には24.3kHzである。従って、前記π/4 DQPSK変調機構によって表されるデジタル変調信号を有するTDMAセルラ電話100においては、前記サンプリングレートは少なくとも48.6kHzとすべきである。
【0035】
マイクロコンピュータ114のメモリはその中に基準信号128を記憶する。前記受信信号123および基準信号128は共に複素信号である。複素信号は実数成分および虚数成分によって表され、かつ振幅成分および位相成分によって表される。前記受信信号123および基準信号128はここでは図2および図3を参照して説明する。
【0036】
前記非線形信号相関器129は前記サンプルされたIおよびQ信号127および前記基準信号128を受けるよう動作可能に結合され、かつ、複数の時点で、前記サンプルされたIおよびQ信号127を前記基準信号128と相関して複素相関信号131を生成するよう構成される。前記非線形信号相関器129はここでは図4を参照して説明する。
【0037】
好ましい実施形態においては、前記非線形信号相関器129はまたタイミング再生のためのポスト相関処理を含む。タイミング再生を達成するため、前記非線形信号相関器は複数の複素相関信号806〜836(図8)の内の所望の複素相関信号821に対応する時点(point in time)を選択する。所望の複素相関信号821を選択する方法はここでは図8を参照して説明する。あるいは、前記タイミング再生は、検出器132のような、非線形信号相関器129の外部で行うこともできる。
【0038】
検出器132は前記相関されたサンプルIおよびQ信号131を受けるよう動作可能に結合され、かつ検出されたIおよびQ信号133を生成するよう構成される。
【0039】
検出されたIおよびQ信号133はデータデフォーマット(deformat)回路136によってデフォーマットおよびデコードされてデジタル化された音声信号を復元し、該デジタル化された音声信号はボコーダ112に供給される。ボコーダ112は音響スピーカにデコードされた信号を提供しユーザが受信された音声信号を聞くことができるようにする。
【0040】
図1のTDMAセルラ電話100においては、ボコーダ112は本件出願人の米国特許第4,817,157号および第4,896,361号(参照のため本明細書に導入される)に記載されたように構成される。ボコーダ112はコード駆動リニア予測(CELP)符号化に従って音声信号をエンコードしかつデコードする。
【0041】
フィルタ118および122はアンテナ120によりTDMA RF信号を送信し、かつアンテナ120からTDMA RF信号を受信するためデュプレクサとして相互に結合される。フィルタ118および122は、例えば、米国特許第4,431,977号、第4,692,726号、第4,716,391号、および第4,742,562号(参照のため本明細書に導入される)に記載されたフィルタのような、任意の適切な伝統的なフィルタとすることができる。
【0042】
ボコーダ112、データフォーマット回路110、データデフォーマット回路126、直角位相変調器102、検出器132、サンプラ126および直角位相復調器124は、例えば、モトローラ社のDSP56000型デジタル信号プロセッサのような、商業的に入手可能なデジタル信号プロセッサ(DSP)によって構成できる。
【0043】
図2は、複素信号としてのおよび図1のTDMAセルラ電話100と共に使用するよう構成された前記受信信号123および基準信号128の位相配列200を示す。図2は概略的に実数軸201および虚数軸202および8つの複素信号配列点203〜210を示す。前記受信信号123および基準信号128は実数軸201および虚数軸202によって規定される実数成分および虚数成分によって表される。配列点203,205,207,209は軸201および202上に位置し、かつ配列点204,206,208,210は軸201および202から外れて位置している。情報は差分的に符号化され、シンボルは絶対位相ではなく位相の変化として伝送される。
【0044】
前記π/4−シフトDQPSK変調を表す信号ベクトルはコサイン成分およびサイン成分からなる。コサイン成分の大きさを計る信号はまた同相またはI信号として知られ、かつサイン成分の振幅を計る信号はまた直角位相またはQ信号として知られている。該IおよびQで計られるコサインおよびサイン信号はローカル発振器106からの90MHzの信号の周波数での直交する成分であり、変調された送信IF信号140が次に該IおよびQ信号を加えることによって作成される。前記IおよびQで計られるコサインおよびサイン信号は復調されたIおよびQ信号125の直角位相または直交成分である。
【0045】
前記配列の中に復調されたIおよびQ信号125を表す特定の受信信号ベクトルが示されている。復調された信号125の大きさを制限することにより、前記信号ベクトルの長さは該信号ベクトルの端部が1の値に到達するまで効果的に短縮されかつ内挿(interpolation)のプロセスである。1の値は単位円(unity circle)上の点に対応する。制限された復調信号125は、制限されたものとして、125−Lで示される。復調された信号125の振幅を制限することはまた単に復調された信号ベクトルを処理する場合に該復調された信号ベクトルの振幅成分を無視することによって達成できる。もし復調されたIおよびQ信号125aを表す特定の受信信号ベクトルが前記単位円より小さければ、復調された信号は信号125−Lまで延ばされる。このプロセスは外挿(extrapolation)として定義される。
【0046】
前記IおよびQ信号のベクトル成分を表すシンボルは、±π/4または±3π/4ラジアンのIF信号102の位相シフトが発生されるように前記ベクトル成分をシフトすることによってデータフォーマット回路110において発生される。おのおのの位相シフトは4つの可能なシンボルの内の1つを符号化する。
【0047】
前記データデフォーマット回路136はビット対を直列デジタルデータに変換することによりデータフォーマット回路110の反対の機能を行う。おのおのの受信されたビット対は前に送信されたシンボルに関する所望のベクトルシフトであるシンボルを特定する。
【0048】
変調器102によって最終的に変調されるべきボコーダ112からの直列デジタルデータはまずデータフォーマット回路110においてビット対に変換される。各ビット対は前に送信されたシンボルに関する所望のベクトルシフトであるシンボルを特定する。
【0049】
シンボルベクトルへのビット対のマッピングは次の数式に従って行われる。
【数6】
Figure 0003649542
【0050】
この場合kは前記ビット対のインデクスであり、k=1はビット1および2の対に対するものであり、k=2はビット3および4の対に対するものであり、以下同様である。I(k−1)およびQ(k−1)は前のシンボルベクトルのコサインおよびサイン成分の振幅である。X(k)はビット対(k)の最初のビットを表し、かつY(k)はビット対(k)の第2のビットを表す。
【0051】
位相変化、Δφ、は以下の表に従って決定される。
【表1】
Figure 0003649542
従って、前記直列データストリームのおのおのの2ビットに対し4つの可能なシンボルの内の1つが送信される。
【0052】
前記変調の命名π/4−シフトDQPSKに対する理由およびそれがどのように動作するかは今や明らかであり、位相シフトはベクトル空間においてπ/4の増分で行われ、シンボルは前のシンボルベクトルに関して差分的に符号化され、かつ送信IF信号140における情報を伝達する量はいずれか2つのシンボルの間の4つの可能なシフトの内の1つを備えた位相シフトである。
【0053】
本発明の好ましい実施形態では、単位振幅を有する8つの配列点が使用される。しかしながら、複数の位相および振幅を有する、直角位相振幅変調のような、他の変調機構を使用する、他の用途においても、本発明を好適に使用することができる。この発明は特に位相変調システムにとって好都合である。
【0054】
本発明の好ましい実施形態では、前記非線形信号相関器129は加入者セルラ電話において実施される。本発明は加入者製品のみに限定されるのではなく、固定サイトステーション、またはベースステーション、例えば、図1に示されるベースステーション101において使用することもできる。
【0055】
図3は、図2の受信信号123、送信信号142および基準信号128のための信号フォーマットを示しかつ図1の通信ユニットと共に使用するように構成されている。TDMA RFチャネルのためのデータトラフィックチャネル構造の構成は前記EIA/TIA暫定標準IS−54、パラグラフ1.2に記載されている。
【0056】
おのおののデジタルTDMA RFチャネル300のフレーム長は40ミリセカンドとされる。各フレームは、長さがちょうど162シンボルの、6つの等しい寸法のタイムスロット301〜306から構成される。おのおののフルレートのトラフィックチャネルは前記フレームにおいて2つの等しい間隔のタイムスロットを使用し、スロット1および4(301および304)、スロット2および3(302および305)、またはスロット3および6(303および306)を使用する。
【0057】
ベースステーションから移動ステーションへ送信される前記受信信号に対するスロットのフォーマット123は受信信号123それ自体と同じ参照数字を有している。SYNC307は同期およびトレーニングのために使用される(前記EIA/TIA暫定標準IS−54、パラグラフ1.2.4を参照)。SACCH308は低速関連制御チャネルを表す(前記EIA/TIA暫定標準IS−54、パラグラフ2.7.3.1.2および3.7.3.1.2を参照)。データ309および311はユーザ情報またはFACCHである。CDVCC310は符号化されたデジタル検証カラーコードである。RSVD312はリザーブのビットを表す(前記EIA/TIA暫定標準IS−54、パラグラフ1.2.2,2.4.3および3.4.3を参照)。
【0058】
移動ステーションからベースステーションに送信される送信信号142に対するスロットのフォーマット142は前記受信信号142それ自体と同じ参照数字を有する。“G”313はガードタイムである。“R”314はランプタイム(ramp time)である。(“G”および“R”については、前記EIA/TIA暫定標準IS−54、パラグラフ1.2.3を参照)。SACCH,CDVCCおよびRSVDは前記受信信号123の場合と同じである。
【0059】
基準信号128に対するスロットのフォーマット128は前記基準信号128それ自体と同じ参照数字を有している。基準信号128はSINCワード307のビットの数と等しくするため28ビットを有する。これらの28ビットは図1のマイクロコンピュータ114のメモリに格納されている。基準信号128の28ビットのおのおのの隣接する対は1つのシンボルを表す。基準信号128は14のシンボル321〜334を有する。好ましい実施形態によれば、基準信号128は位相情報のみを必要とし、それは図1の非線形相関器129は受信信号123および基準信号128の位相を加えることによって相関を行うからである。14のシンボル321〜334の大きさは1または単位値(unity)または無視されるものと想定できる。
【0060】
本発明はタイミング再生(timing recovery)のために使用される。タイミング再生は受信信号のSYNC307を基準信号128と相関することによって獲得することができる。本発明を使用してタイミング再生のために最適のサンプリングポイントを選択することはここでは図8を参照して説明する。
【0061】
図4は、図1のTDMAセルラ電話100と共に使用するよう構成された非線形複素信号相関器129のブロック図を示す。該非線形信号相関器129は全体として複数のタップ401〜414、複数のコンバイナまたは加算器416〜429、第1の加算器430、除算器431、複数の減算器433〜446、複数の絶対値決定器447〜460、および第2の加算器461を含む。
【0062】
前記非線形信号相関器129は受信信号123を前記基準信号128と相関して相関信号131を生成する。前記受信信号123および基準信号128はおのおの少なくとも第1の成分および第2の成分によって表される。好ましい実施形態では、受信信号123および基準信号128は複素信号である。前記第1の成分および第2の成分は、それぞれ、振幅成分および位相成分からなる。
【0063】
複数のタップ401〜414は前記受信信号123を複数の時点で遅延させるよう構成されている。好ましい実施形態では、タップ401〜414の遅延は1つのシンボル時間である。好ましい実施形態では、複数のタップ401〜414の所定の数は基準信号128のシンボル321〜334(図3)の所定の数に対応する。従って、この場合のタップの数は14である。
【0064】
前記複数のコンバイナ416〜429は、それぞれ、前記複数のタップ401〜414に動作可能に結合され、かつ前記受信信号123の第2の成分および前記基準信号128の第2の成分を複数の時点で結合して相関信号のサンプル462〜475を生成する。好ましい実施形態では、複数のコンバイナ416〜429は受信信号123の位相成分および基準信号128の位相成分を複数の時点で加算して相関信号のサンプル462〜475を生成するよう構成されている。
【0065】
第1の加算器430は前記複数のコンバイナまたは加算器416〜429に動作可能に結合されかつ前記相関信号のサンプル462〜475を加算して相関信号131を生成するよう構成されている。
【0066】
要するに、上記好ましい実施形態の主な特徴は、受信信号123および基準信号128はおのおの振幅成分および位相成分で表される複素信号である。前記複数のタップ401〜414は受信信号123を複数の時点に遅延させるよう構成されている。前記複数の加算器416〜429は、それぞれ、前記複数のタップ401〜414に動作可能に結合され、かつ前記受信信号123の位相成分および前記基準信号128の位相成分を複数の時点で加算して複素相関信号のサンプル462〜475を生成するよう構成されている。前記第1の加算器430は前記複数の加算器416〜429に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプル462〜475を加算して複素相関信号を生成するよう構成されている。
【0067】
相関信号131は図1の非線形信号相関器129の出力を表す。該相関信号131は信頼性がありかつTDMAセルラ電話100の要件に合致し、一方前記非線形信号相関器は従来技術に対して大幅なハードウエアの低減および電流消費の節約を実現する。しかしながら、非線形信号相関器129の付加的な特徴はさらに良好な相関信号を提供する。
【0068】
これらの特徴の1つは複素相関信号462〜475のサンプルからバイアスを除去することである。該バイアスは、未知の初期位相、周波数オフセット、タイミングジッタ、および何らかのチャネルの不規則性、の内のいずれかまたはすべてによって引き起こされる。該バイアスは図2においては位相オフセット505として示されている。もし前記バイアスが相関信号131に残っていれば、結果として生じる効果は同期を喪失する結果となる未知の相関信号131を生じることである。バイアス505を除去する利点は同期がより少ない誤差と共に決定できることである。
【0069】
前記特徴の内の他の1つは複素相関信号サンプル462〜475を正にすることである。複素相関信号のサンプル462〜475の不確かな極性は前記複素相関信号のサンプル462〜475から前記バイアス505を減算することによって生じる。もし不確かな極性が前記相関信号131と共に残っていれば、結果として生じる効果は前記複素相関信号のサンプル462〜475の打消しであり誤った検出を生じさせる。極性を正にすることの利点は前記複素相関信号のサンプル462〜475の打消し(cancellation)を除去することである。
【0070】
上に述べた2つの特徴的構成は別個にあるいはいっしょに使用することができる。好ましい本実施形態においては、それらは図4に示されるようにいっしょに使用される。
【0071】
前記第1の特徴的構成につき説明する。以下の説明ではバイアス決定器431および複数の減算器433〜446について考慮し、複数の絶対値決定器447〜460については考慮しない。バイアス決定器431は第1の加算器430に動作可能に結合されかつ前記複数のタップ432の数に応じて前記複素相関信号131のバイアス505を決定するよう構成されている。好ましい実施形態では、前記バイアス505は複素相関信号131の平均値を有する。好ましい実施形態では、前記バイアス決定器431は第1の加算器430に動作可能に結合され前記所定の数の複数のタップ432にわたる複素相関信号131を平均するよう構成された平均器または除算器を具備する。
【0072】
前記複数の減算器433〜446は、それぞれ、バイアス決定器431および前記複数の加算器416〜429に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプル462〜475のおのおのからバイアス505を減算して前記複素相関信号のバイアスされないサンプル477〜490を生成する。
【0073】
第2の加算器461が前記複数の減算器433〜446に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のバイアスされないサンプル477〜490を加算してバイアスされない複素相関信号476を生成するよう構成されている。この場合、前記複数の絶対値決定器447〜460は使用されなかったことになる。
【0074】
前記第2の特徴的構成につき説明する。以下の説明では前記複数の絶対値決定器447〜460を考慮するが、前記バイアス決定器431および前記複数の減算器433〜446は考慮しない。前記複数の絶対値決定器447〜460は、それぞれ、前記複数の加算器416〜429に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプル462〜475のおのおのの絶対値を決定して複素相関信号の正のサンプル491〜504を生成するよう構成されている。第2の加算器461は前記複数の絶対値決定器447〜460に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号の正のサンプル491〜504を加算して正の複素相関信号476を生成するよう構成されている。
【0075】
図4に完全に示された本発明の好ましい実施形態では、要するに、非線形信号相関器129は受信信号123を基準信号128と相関してバイアスされない正の複素相関信号476を生成する。受信信号123および基準信号128はおのおの振幅成分および位相成分で表される複素信号である。複数のタップ401〜414は前記受信信号123を複数の時点に遅延するよう構成されている。前記所定の数の複数のタップ401〜414は基準信号128の所定の数のシンボルに対応する。前記複数の加算器416〜429は、それぞれ、複数のタップ401〜414に動作可能に結合され、かつ複数の時点で受信信号123の位相成分と基準信号128の位相成分とを加算して複素相関信号のサンプル462〜475を生成するよう構成されている。第1の加算器430は前記複数の加算器416〜429に動作可能に結合されかつ複素相関信号のサンプル462〜475を加算して複素相関信号131を生成するよう構成されている。前記平均器または除算器431は前記第1の加算器430に動作可能に結合されかつ前記複数のタップの数432に応答して前記複素相関信号131の平均値505を求めるよう構成されている。前記複数の減算器433〜446は、それぞれ、前記平均器431および前記複数の加算器416〜429に動作可能に結合されかつ前記平均値505を前記複素相関信号のサンプル462〜475のおのおのから減算して複素相関信号のバイアスされないサンプル477〜490を生成するよう構成されている。前記複数の絶対値決定器447〜460は、それぞれ、前記複数の減算器433〜446に動作可能に結合され、かつ前記複素相関信号のバイアスされないサンプル477〜490のおのおのの絶対値を決定して複素相関信号の正のバイアスされないサンプル491〜504を生成するよう構成されている。第2の加算器461は前記複数の絶対値決定器447〜460に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプル491〜504を加算して正のバイアスされない複素相関信号476を生成するよう構成されている。
【0076】
以下の説明は複数の加算器416〜429およびそれらの本発明に係わる非線形信号相関器129に対する関係にしぼって行なう。典型的な複素相関ステップのフェーザシステムへの変換は以下の数式7に示されており、ここで“*”は複素共役を表し、“||”は絶対値を表し、かつ“<”は引き数または変数(argument)の位相を表す。
【数7】
Figure 0003649542
【0077】
理想的には、前記受信信号Rx(kT)および基準信号S(kT)の振幅の乗算はπ/4 DQPSK変調システムに対してはユニティ(unity)であるべきであり、それは理想的な条件の下では、受信信号は単位円上にあるべきであるからである。タイミングオフセット、周波数オフセット、ノイズ、遅延広がり、およびフェーディングは受信信号のひずみに対するいくらかの寄与物である。ひずみを受けた信号ベクトルを単位円に内挿/外挿する(すなわち、複素相関ステップ信号出力の振幅を1にセットする)ことにより、前記数式7の残余は次の数式8に示されるように2つの信号の位相の加算となる。
【数8】
|Rx(kT)|x|S(kT)|=1
=> Cn_step=1exp{<Rx(kT)−<S(kT)}
【0078】
本発明の非線形信号相関器129を使用すると、各々の相関ステップは前記4つの乗算器935〜938および2つの加算器939および940(図9)に対して1つの加算器のみを持つことになる。この図4は加算器416〜429を使用した複雑さが低減した非線形信号相関器の好ましい実施形態を示している。
【0079】
本発明の非線形信号相関器129は受信信号123Rx(kT)および基準信号128S(kT)の位相を加えて従来技術によって数式7に示されたものと実質的に等価な複素相関ステップを提供する。この内挿/外挿(interpolation/extrapolation)操作は実施されるπ/4 DQPSK変調機構ならびに符号化される情報の大部分は受信信号123の位相にあることを認識することにより正当化される。
【0080】
受信信号123の振幅を無視することにより、フェーディングチャネルから受信されるゼロにされたまたは無効化された(nulled)信号電力は伝統的なリニア複素相関方法において明らかな程度に相関ピーク振幅に寄与しなくなる。したがって、正規化動作が除去され、これもまた必要なハードウェアを低減しかつそれによって電流消費を低減する。
【0081】
図4に示される非線形信号相関器129をハードウェアで構成するのに必要なモトローラの標準セルゲートの数は1,260ゲートであり、数式4から1mAより小さな電流消費の結果が得られる(4*1260ゲート*0.1944MHz=〜1mA)。図9に示される従来技術のリニア相関器と比較した場合、前記非線形信号相関器129はハードウェアの不動産の95.3%の低減((27000ゲート−1260ゲート)/27000ゲート=95.3%)、および電流消費の20mA以上の低減(数式4から、4*(27000ゲート−1260ゲート)*0.1944MHz=〜20mA)となる。これらの結果は、セルラ電話のような、携帯用通信製品のコストに対する敏感さおよびバッテリ寿命に照らせば極めて意義深いものである。
【0082】
要するに、非線形相関器129を使用して相関を行なうステップは第1に、複素信号を乗算するのではなく、複素信号の位相を加算することによって達成される。ハードウェア信号相関器を構成するために簡単な2進加算器を使用する非線形相関器129はより複雑でなく、かつ乗算器および加算器を使用する従来技術をリニア相関器900よりも使用する電流がずっと少ない。このことは相関器は受信信号123の情報の全てを必要とするものでないことを実現することを必要とした。相関サンプルの振幅を内挿/外挿することにより、複素相関動作全体が受信信号123および基準信号128の位相を加算することに低減される。
【0083】
図5は、図1および図4の非線形複素信号相関器129の動作を説明するフローチャート550を示す。該フローチャート550は受信信号123を基準信号128と相関して正のバイアスされない複素相関信号476を生成する方法を示す。受信信号123および基準信号128は各々振幅成分および位相成分で表わされる複素信号である。ステップ551において本方法は始まる。
【0084】
ステップ552において、受信信号123の振幅成分が制限される。好ましい実施形態では、制限するステップ552は受信信号123の振幅成分を1の値に等しくセットすることによって達成される。あるいは、制限するステップ552は受信信号123の振幅成分を無視することによって達成できる。
【0085】
ステップ553において、受信信号123の位相成分および基準信号128の位相成分が複数の時点で加算され複素相関信号のサンプル462〜475を生成する。好ましい実施形態では、該複数の時点は基準信号128のシンボルの所定の数に対応する。
【0086】
ステップ554において、複素相関信号のサンプル462〜475は加算されて複素相関信号131を生成する。
【0087】
ステップ555において、複素相関信号131のバイアス505が決定される。好ましい実施形態では、該バイアスは中間値または平均値(mean value)505である。好ましい実施形態では、複素相関信号131の平均値505を決定するステップ555は基準信号128における所定の数のシンボル432にわたり前記複素相関信号131を平均することによって達成される。
【0088】
ステップ556において、前記複素相関信号462〜475のサンプルの各々からバイアス505が除去されて複素相関信号477〜490のバイアスされないサンプルを生成する。好ましい実施形態では、前記バイアス505は複素相関信号のサンプル462〜475の各々から前記平均値505を減算する433〜446ことにより除去される。
【0089】
ステップ557において、前記複素相関信号のバイアスされないサンプル477〜490の各々の絶対値447〜460が決定されて複素相関信号491〜504の正のバイアスされないサンプルを生成する。
【0090】
ステップ558において、前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプル491〜504が加算されて正のバイアスされない複素相関信号476を生成する。
【0091】
ステップ559において、フローチャートは他の処理に続く。
【0092】
図6および図7は共に図1および図4に示される非線形相関器129の実際の性能測定を提示するために示されている。図6は、例えば、図4の非線形複素信号相関器および図9の従来のリニア複素信号相関器に対する1つのシンボル遅延におけるフォールスレート(false rate)対信号対雑音比のグラフを示す。図7は、例えば、図4の非線形複素信号相関器および図9の従来のリニア複素信号相関器に対する1つのシンボル遅延におけるミスレート(miss rate)対信号対雑音比のグラフを示す。
【0093】
本発明を実施する場合に大量のデータがとられた。例えば、データは異なる信号対雑音比(SNR)およびチャネル条件に対してとられた。1つのシンボル遅延に対するグラフは1つの例としてのみ与えられている。したがって、前記非線形信号相関器129の性能と図9のリニア信号相関器の性能との間の相対的な比較は多くの表およびグラフを添付することなく種々の条件の下で要約する。
【0094】
信号相関器の性能はフォールスレート(false rate)およびミスレート(miss rate)によって評価される。フォールスレートは合計数のスロットに対する偽りの(false)同期ワードの検出の比率である。ミスレートは所定のしきい値より低い相関器ピークの数でありかつ同期の「ドロップ(dropping)」に関連している。本発明の非線形相関器の性能は図6および図7において伝統的なリニア複素相関器と比較して正規化されて示されている。グラフにおいて示された各ポイントに対して集められたデータは少なくとも3000タイムスロット以上である。
【0095】
相関器の性能は固定点精度(fixed point precision)に関連している。固定点精度は与えられた数を表わするのに必要な2進デジット(ビット)の数である。
【0096】
シンボル遅延は2つのレイ(rays)を有する伝送信号経路の結果であるチャネルモデルであり、該レイの内の一方は他の伝送されたレイに関して1シンボルだけ遅延しており、かつ双方のレイが受信機において組合わされて中間シンボル(inter symbol)を有する受信信号を生成する。
【0097】
リニア相関器のフォールスレートは図6および図7に見られるように、10および12ビットのより高い精度に対する静的および遅延広がりチャネルに対し非線形相関器よりも3〜5dB良好である。フェーディングチャネル条件の下では、リニア相関器は12ビットの精度によってより良好に機能するのみであり、一方非線形相関器は図7に示されるように精度に無関係により良好な性能を示す。
【0098】
前記ミスレートは全ての条件および固定点精度において両方の相関器に関してほぼ同じである。フォールスレートはミスレートよりも精度の低下により敏感であることは注目に値する。全てのミスレートのカーブは小さな領域にグループ分けされ、一方フォールスレートのカーブは固定点精度に応じてグラフにわたり変動している。
【0099】
上の結果は正規化(normalization)と組合わせて使用したリニア相関器を反映していることに注目することは重要である。もし正規化が使用されなければ、リニア相関器のフェーディングチャネルにおけるミスレート性能は50%悪化する。これはリニア相関器の受信信号の振幅に対する依存性を示す。フェーディングは位相よりも振幅に影響するから、位相情報のみを使用する非線形相関器は正規化なしに振幅および位相情報を共に使用するリニア相関器よりもフェーディング状態においてより弾力性がある。
【0100】
シミュレーション結果は前記非線形位相相関器が、リニア複素相関器の手法と比較して、静的および遅延広がり条件の下で精度測定の間におけるフォールスレート性能において少しの差異を有することを示している。したがって、非線形相関器はより小さな精度を有することがあるが依然として良好なフォールスレート性能を維持することができる。
【0101】
さらに、相関はピークを検出することのみが必要であるという事実により、抽出精度は要求されない。したがって、正規化を備えたリニア相関器を使用することによって得られる少しの改善はそのハードウェアの構成に関連する大きなコスト、寸法および電流消費の負担によって正当化されないことになる。
【0102】
図8は、図4の非線形複素信号相関器129によって発生されかつ図1のTDMAセルラ電話100と共に使用するよう構成された複数の複素相関信号806〜836についての振幅801対時間802のグラフを示す。
【0103】
受信信号123をサンプリングするための最適の時点837は図8の図示によって決定される。受信信号123および基準信号128は各々振幅成分および位相成分によって表わされる複素信号である。最適の時点837を決定する方法は所定の期間805の間図5のステップ553〜558を反復して複数の複素相関信号806〜836を生成するステップを具備する。所望の複素相関信号821は前記複数の複素相関信号806〜836の内から決定される。所望の複素相関信号821が好ましい場合、該所望の複素相関信号821に対応する時点837が選択される。該所望の複素相関信号821が好ましくない場合、該所望の複素相関信号821に対応する時点837は無視される。
【0104】
好ましい実施形態においては、所望の複素相関信号821を決定するステップはさらに前記複数の複素相関信号806〜836を互いに比較する段階、および前記比較の段階に応じて前記複数の複素相関信号806〜836の内から最小の値804を有する複素相関信号として所望の複素相関信号821を決定する段階を具備する。
【0105】
あるいは、前記所望の複素相関信号821は前記所望の複素相関信号821が所定のしきい値803より小さい場合に好ましいものと判定され、かつ前記所望の複素相関信号821は前記所望の複素相関信号821が前記所定のしきい値803より大きいかまたは等しい場合に好ましくないものと判定される。
【0106】
【発明の効果】
本発明の非線形信号相関器は図9に示される従来技術の複素信号相関器において必要とされたタップ毎に4つの乗算器および2つの加算器を図4に示されるようにタップ毎に1つの加算器で好適に置き換えることができる。この置き換えは従来技術のリニア複素信号相関器に対して本発明の非線形信号相関器129の複雑さをほぼ95%低減し、これは約20mAの電流消費の節約を生み出す。この大幅な複雑さの低減はより少ない部品数を実現し、これは非線形複素信号相関器のコスト、スペースおよび電流消費を低減する。複雑さの低減は相関は受信信号123の全ての情報を必要とするものでないことを認識することにより達成される。相関サンプルの振幅を単位利得に内挿/外挿することにより、複素相関器全体の動作が受信信号123と基準信号128の位相を加えることに縮小される。セルラ電話製品の顧客にとっては、これらの利点はより長い通話時間を備えより低価格かつより小型の製品を生み出す結果につながる。
【0107】
本発明がその例示的な実施形態に関連して説明されたが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されるものでないと考える。当業者は添付の特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から離れることなく変更および修正を行なうことができることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4の非線形信号相関器を好適に使用することができる通信ユニットを示すブロック図である。
【図2】複素信号としてのかつ図1の通信ユニットと共に使用するよう構成された受信信号、送信信号および基準信号の位相配列を示す説明図である。
【図3】図2に示されかつ図1の通信ユニットと共に使用するよう構成された受信信号および基準信号の信号フォーマットを示す説明図である。
【図4】図1の通信ユニットと共に使用するよう構成された非線形複素信号相関器を示すブロック図である。
【図5】図4の非線形複素信号相関器の動作を示すフローチャートである。
【図6】一例として、図4の非線形複素信号相関器および図9の伝統的なリニア複素信号相関器についての、1つのシンボル遅延におけるフォールスレート対信号対雑音比の関係を示すグラフである。
【図7】一例として、図4の非線形複素信号相関器および図9の伝統的なリニア複素信号相関器についての1つのシンボル遅延におけるミスレート対信号対雑音比の関係を示すグラフである。
【図8】図4の非線形複素信号相関器によって発生されかつ図1の通信ユニットと共に使用するよう構成された複数の複素相関信号に対する振幅対時間の関係を示すグラフである。
【図9】従来のリニア複素信号相関器を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 通信ユニット
101 ベースステーション
102 直角位相変調器
104 ミキサを備えた送信機
106 ローカル発振器
108 マイクロホン
110 データフォーマット回路
112 ボコーダ
114 メモリを備えたマイクロコンピュータ
116 シンセサイザ
118,122 フィルタ
120 アンテナ
124 直角位相復調器
126 サンプラ
129 非線形信号相関器
130 スピーカ
132 検出器
136 データデフォーマット回路
401〜414 タップ
416〜429 コンバイナーまたは加算器
430 第1の合計器
431 除算器
433〜446 減算器
447〜460 絶対値決定器
461 第2の合計器

Claims (10)

  1. 受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成するための非線形信号相関器であって、前記受信信号および前記基準信号は各々振幅成分および位相成分で表わされる複素信号であり、前記非線形信号相関器は、
    複数の時点に前記受信信号を遅延させる複数のタップ、
    それぞれ前記複数のタップに動作可能に結合されかつ前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を前記複数の時点で加算して複素相関信号のサンプルを生成する複数の加算器、
    前記複数の加算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルを合計して前記複素相関信号を生成する第1の加算器、
    前記第1の加算器に動作可能に結合されかつ前記複数のタップの数に応じて前記複素相関信号のバイアスを決定するバイアス決定器、
    前記バイアス決定器および前記複数の加算器にそれぞれ動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルの各々から前記バイアスを減算して複素相関信号のバイアスされないサンプルを生成する複数の減算器、そして
    前記複数の減算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のバイアスされないサンプルを合計してバイアスされない複素相関信号を生成する第2の加算器、
    を具備することを特徴とする非線形信号相関器。
  2. 前記バイアスは平均値からなり、かつ
    前記バイアス決定器は前記第1の加算器に動作可能に結合されかつ所定の数の前記複数のタップにわたり前記相関信号を平均するよう構成された平均器を具備することを特徴とする請求項1に記載の非線形信号相関器。
  3. 受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成するための非線形信号相関器であって、前記受信信号および前記基準信号は各々振幅成分および位相成分で表わされる複素信号であり、前記非線形信号相関器は、
    複数の時点に前記受信信号を遅延させる複数のタップ、
    それぞれ前記複数のタップに動作可能に結合されかつ前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を前記複数の時点で加算して複素相関信号のサンプルを生成する複数の加算器、
    前記複数の加算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルを合計して前記複素相関信号を生成する第1の加算器、
    それぞれ前記複数の加算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルの各々の絶対値を決定し前記複素相関信号の正のサンプルを生成するよう構成された複数の絶対値決定器、そして
    前記複数の絶対値決定器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号の正のサンプルを合計して正の複素相関信号を生成するよう構成された第2の加算器、
    を具備することを特徴とする非線形信号相関器。
  4. 所定の数の前記複数のタップは前記基準信号における所定の数のシンボルに対応することを特徴とする請求項1に記載の非線形信号相関器。
  5. 受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成する方法であって、前記受信信号および基準信号は各々振幅成分および位相成分によって表わされる複素信号であり、前記方法は、
    前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を複数の時点で加算して複素相関信号のサンプルを生成する段階、
    前記複素相関信号のサンプルを合計して前記複素相関信号を生成する段階、
    前記複素相関信号のバイアスを決定する段階、
    前記複素相関信号のサンプルの各々から前記バイアスを除去して前記複素相関信号のバイアスされないサンプルを生成する段階、そして
    前記複素相関信号のバイアスされないサンプルを合計してバイアスされない複素相関信号を生成する段階、
    を具備することを特徴とする受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成する方法。
  6. さらに、前記受信信号の振幅成分を制限する段階を具備することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記バイアスは平均値であり、
    前記複素相関信号の平均値を決定する段階は前記基準信号の所定数のシンボルにわたり前記複素相関信号を平均する段階を備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成する方法であって、前記受信信号および基準信号は各々振幅成分および位相成分によって表わされる複素信号であり、前記方法は、
    前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を複数の時点で加算して複素相関信号のサンプルを生成する段階、
    前記複素相関信号のサンプルを合計して前記複素相関信号を生成する段階、
    前記複素相関信号のサンプルの各々の絶対値を決定して前記複素相関信号の正のサンプルを生成する段階、そして
    前記複素相関信号の正のサンプルを合計して正の複素相関信号を生成する段階、
    を具備することを特徴とする受信信号を基準信号と相関して複素相関信号を生成する方法。
  9. 受信信号を基準信号と相関して正のバイアスされない複素相関信号を生成するための非線形信号相関器であって、前記受信信号および基準信号は各々振幅成分および位相成分によって表わされる複素信号であり、前記非線形信号相関器は、
    複数の時点に前記受信信号を遅延させる複数のタップ、
    それぞれ前記複数のタップに動作可能に結合されかつ前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を前記複数の時点で加算して前記複素相関信号のサンプルを生成する複数の加算器、
    前記複数の加算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルを合計して前記複素相関信号を生成する第1の加算器、
    前記第1の加算器に動作可能に結合されかつ前記複数のタップの数に応じて前記複素相関信号のバイアスを決定するバイアス決定器、
    それぞれ前記バイアス決定器および前記複数の加算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のサンプルの各々から前記バイアスを減算して前記複素相関信号のバイアスされないサンプルを生成する複数の減算器、
    それぞれ前記複数の減算器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号のバイアスされないサンプルの各々の絶対値を決定して前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプルを生成する複数の絶対値決定器、そして
    前記複数の絶対値決定器に動作可能に結合されかつ前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプルを合計して正のバイアスされない複素相関信号を生成する第2の加算器、
    を具備することを特徴とする受信信号を基準信号と相関して正のバイアスされない複素相関信号を生成するための非線形信号相関器。
  10. 基準信号に応答して受信信号をサンプリングするために最適の時点を決定する方法であって、前記受信信号および基準信号は各々振幅成分および位相成分によって表わされる複素信号であり、前記方法は、
    a)前記受信信号の位相成分および前記基準信号の位相成分を複数の時点で加算して前記複素相関信号のサンプルを生成する段階、
    b)前記複素相関信号のサンプルを合計して複素相関信号を生成する段階、
    c)前記複素相関信号のバイアスを決定する段階、
    d)前記複素相関信号のサンプルの各々から前記バイアスを除去して前記複素相関信号のバイアスされないサンプルを生成する段階、そして
    e)前記複素相関信号のバイアスされないサンプルの各々の絶対値を決定して前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプルを生成する段階、
    f)前記複素相関信号の正のバイアスされないサンプルを合計して正のバイアスされない複素相関信号を生成する段階、
    g)前記段階(a)〜(f)を所定の期間の間反復して複数の複素相関信号を生成する段階、
    h)前記複数の複素相関信号の内から所望の複素相関信号を決定する段階、
    i)前記所望の複素相関信号が好ましい場合に前記所望の複素相関信号に対応する時点を選択する段階、そして
    j)前記所望の複素相関信号が好ましくない場合に前記所望の複素相関信号に対応する時点を無視する段階、
    を具備することを特徴とする基準信号に応答して受信信号をサンプリングするために最適の時点を決定する方法。
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