JPH08162873A - 圧電デバイス及びその製造方法 - Google Patents

圧電デバイス及びその製造方法

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JPH08162873A
JPH08162873A JP6301788A JP30178894A JPH08162873A JP H08162873 A JPH08162873 A JP H08162873A JP 6301788 A JP6301788 A JP 6301788A JP 30178894 A JP30178894 A JP 30178894A JP H08162873 A JPH08162873 A JP H08162873A
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JP
Japan
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piezoelectric
bonded
lid member
piezoelectric body
wafer
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Application number
JP6301788A
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English (en)
Inventor
Masaru Ikeda
勝 池田
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
Tetsuyoshi Ogura
哲義 小掠
Kazuo Eda
和生 江田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、小型化及び薄型化が容易で、
且つ量産可能な圧電デバイス及び歩留りの向上及び特性
の劣化が起こりにくい圧電デバイスの製造方法を提供す
る。 【構成】 圧電体1と蓋部材2a、2bとを直接接合
し、被接合面間に突起物3を設け、突起物3により圧電
体1と蓋部材2a、2bとの間に空隙部5を形成し、空
隙部5には励振電極4を設け、励振電極4を直接接合界
面を通じて平面的に引き出し、空隙部5が実質上気密封
止されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型、高安定及び製造
容易な圧電デバイス及び歩留まりの向上を図った圧電デ
バイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電デバイスは、その高い安定性によ
り、情報通信に欠かせない重要なデバイスとして用いら
れている。近年通信衛星や携帯電話などの発達にともな
い、各デバイスの小型化、高性能化が一つの大きな目標
とされている。圧電デバイスの小型化、高性能化を目的
として、例えば特開平6−6167号公報に示すよう
に、振動用の水晶板と保持用の水晶板とを直接接合し、
かつ保持用の水晶板により気密封止した構造の水晶振動
子が提案されている。その一例を図7に示す。図7にお
いて、(a)は水晶振動子の構成を示す断面図、(b)
は水晶振動子の内部構成を示す斜視図、(c)は全体の
外観を示す斜視図である。図7(a)、(b)及び
(c)において、1は水晶からなる圧電体、4は励振電
極、6は励振電極引出し部、7は水晶からなるベース基
板、8は水晶からなる蓋部基板、9は外部電極、10は
低融点ガラスである。中央部に凹部を設けた振動用水晶
板1と水晶振動子ベース部7、及び水晶振動子ベース部
7と中央部に凹部を設けた水晶振動子蓋部8とをそれぞ
れ直接接合した後、水晶振動子内部を気密封止するため
に電極引出し部分9を低融点ガラス10により封止して
いる。
【0003】ここで、直接接合について説明する。直接
接合とは、基板同士を接着剤を用いず直接張り合わせる
技術である。まず、鏡面に研磨され充分に清浄に洗浄さ
れた基板材料の表面が親水性を示すように表面処理を施
し、表面同士を室温のもとで接触させる。この工程で
は、基板表面に生成した水酸化基による水素結合が生じ
る。その後、熱処理を加えることにより脱水反応が生
じ、水素結合が酸素原子を介した共有結合に置き変わ
り、化学的、物理的に安定で、且つ強固な接合が、接着
剤を用いることなく達成される。また、直接接合により
接合された基板同士の接合強度は、研磨、平面研削、切
断などの機械的加工を行なっても基板同士が剥がれない
程強固なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする問題】しかしながら、特開平
6−6167号公報による水晶振動子は、ベース部7及
び凹部に加工された蓋部8により形成される水晶容器の
中に、振動用水晶板1が収納される構成である。そのた
め、振動用水晶板1の厚み以上の凹部の高さを必要と
し、また、振動用水晶板1の外側に存在するベース部7
及び蓋部8の接着部分の面積を必要とすること等から、
広い内部空間を余分に必要とし、外形の大きな水晶振動
子しか得られないという問題を有していた。また、製造
面においても、振動用水晶板1の凹部及び蓋部基板8の
凹部加工の際、機械的研磨又は化学的エッチングのいず
れかの方法で凹部加工を行なったとしても、製造工程数
の増加を必要とし、製造コストが高くなるという問題を
有していた。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであり、小型、高安定で、且つ製造容
易な圧電デバイスを提供すること、及びバッチ処理によ
り低コストで、且つ歩留り良く製造可能な圧電デバイス
の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の圧電デバイスは、圧電体と、前記圧電体の
片面又は両面に直接接合された蓋部材と、前記圧電体と
前記蓋部材の直接接合界面間に部分的に設けられ、前記
圧電体と前記蓋部材との間に内部空間を形成するための
た突起物と、前記突起物により形成された空隙内に形成
された電極とを具備し、前記空隙内が実質上気密封止さ
れている。上記構成において、前記電極を前記空隙内及
び前記圧電体と前記蓋部材の直接接合界面を通じて平面
的に引き出すための引出し電極を具備することが好まし
い。また、上記構成において、圧電体は、ニオブ酸リチ
ウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムの
うちから選択されたいずれかであることが好ましい。ま
た、上記構成において、蓋部材は、ガラス、シリコン、
ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう
酸リチウムのうちから選択されたいずれかであることが
好ましい。また、上記構成において、突起物は、珪素、
酸化珪素、窒化珪素、クロム、金、ニッケル、チタン及
びアルミニウムのうちから選択されたいずれかであるこ
とが好ましい。
【0007】一方、本発明の圧電デバイスの製造方法
は、圧電体又は蓋部材の被接合面上に突起物を形成する
工程と、前記圧電体の被接合面上に電極を形成する工程
と、前記圧電体及び前記蓋部材の被接合面を極めて清浄
にする工程と、前記圧電体及び前記蓋部材の被接合面に
親水化処理を施す工程と、前記圧電体及び前記蓋部材の
被接合面を前記突起物及び前記電極を挟んで接触させ熱
処理し、前記圧電体及び前記蓋部材の被接合面を直接接
合させる工程とを具備する。
【0008】また、本発明の別の圧電デバイスの製造方
法は、圧電体ウエハーの被接合面又は蓋部材ウエハーの
被接合面に複数組の突起物を形成する工程と、前記圧電
体ウエハーの被接合面に複数の電極を形成する工程と、
前記圧電体ウエハーの被接合面及び前記蓋部材ウエハー
の被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体ウエ
ハーの被接合面及び前記蓋部材ウエハーの被接合面に親
水化処理を施す工程と、前記圧電体ウエハーの被接合面
と前記蓋部材ウェハーの被接合面とを前記突起物及び前
記電極を挟んで接触させ熱処理をする工程と、前記圧電
体ウエハーと前記蓋部材ウエハーの複合体を前記電極が
引き出されている箇所で切断する工程とを具備する。
【0009】上記各構成において、前記電極を前記圧電
体と前記蓋部材の接合界面を通じて平面的に引き出すた
めの引出し電極を形成する工程を具備することが好まし
い。また、上記各構成において、前記圧電体の被接合面
と前記蓋部材のそれぞれの被接合面とを接触させ、熱処
理をする際、圧力を加えることが好ましい。
【0010】また、本発明のさらに別の圧電デバイスの
製造方法は、圧電体の第1の被接合面又は第1の蓋部材
の被接合面上に第1の突起物を形成する工程と、前記圧
電体の第1の被接合面上に第1の電極を形成する工程
と、前記圧電体の第1の被接合面及び前記第1の蓋部材
の被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体の第
1の被接合面及び前記蓋部材の被接合面に親水化処理を
施す工程と、前記圧電体の第1の被接合面と前記第1の
蓋部材の被接合面とを前記第1の突起物及び前記第1の
電極を挟んで接触させ熱処理し、前記圧電体の第1の被
接合面と前記第1の蓋部材の被接合面とを直接接合させ
る工程と、前記圧電体の第2の被接合面を研磨し薄板化
する工程と、前記圧電体の第2の被接合面又は第2の蓋
部材の被接合面に第2の突起物を形成する工程と、前記
圧電体の第2の被接合面上に第2の電極を形成する工程
と、前記圧電体の第2の被接合面及び前記第2の蓋部材
の被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体の第
2の被接合面及び前記第2の蓋部材被接合面に親水化処
理を施す工程と、前記圧電体の第2の被接合面と前記第
2の蓋部材の被接合面とを前記第2の突起物及び前記第
2の電極を挟んで接触させ熱処理し、前記圧電体の第2
の被接合面と前記第2の蓋部材の被接合面とを直接接合
させる工程とを具備する。
【0011】また、本発明のさらに別の圧電デバイスの
製造方法は、圧電体ウエハーの第1の被接合面又は第1
の蓋部材ウエハーの被接合面に複数組の第1の突起物を
形成する工程と、前記圧電体ウエハーの第1の被接合面
に複数の第1の電極を形成する工程と、前記圧電体ウエ
ハーの第1の被接合面及び前記第1の蓋部材ウエハーの
被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体ウエハ
ーの第1の被接合面及び前記第1の蓋部材ウエハーの被
接合面に親水化処理を施す工程と、前記圧電体ウエハー
の第1の被接合面と前記第1の蓋部材ウェハーの被接合
面とを前記第1の突起物及び前記第1の電極を挟んで接
触させ熱処理をする工程と、前記圧電体ウエハーの第2
の被接合面被を薄板化する工程と、再び前記圧電体ウエ
ハーの第2の被接合面又は第2の蓋部材ウエハーの被接
合面に複数組の第2の突起物を形成する工程と、前記圧
電体ウエハーの第2の被接合面に複数の第2の電極を形
成する工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合面及
び前記第2の蓋部材ウエハーの被接合面を極めて清浄に
する工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合面及び
前記第2の蓋部材ウエハーの被接合面に親水化処理を施
す工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合面と前記
第2の蓋部材ウェハーの被接合面とを前記第2の突起物
及び前記第2の電極を挟んで接触させ熱処理をする工程
と、前記圧電体ウエハーと前記第1及び第2の蓋部材ウ
エハーの複合体を前記第1及び第2の電極が引き出され
ている箇所で切断する工程とを具備する。
【0012】上記各構成において、前記第1及び第2の
電極を前記圧電体と前記第1及び第2の蓋部材の接合界
面を通じて平面的に引き出すための引出し電極を形成す
る工程を具備することが好ましい。また、上記各構成に
おいて、前記圧電体の第1及び第2の被接合面と前記第
1及び第2の蓋部材のそれぞれの被接合面とを接触さ
せ、熱処理をする際、圧力を加えることが好ましい。ま
た、上記構成において、圧電体は、ニオブ酸リチウム、
タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムから選択
されたいずれかであることが好ましい。また、上記構成
において、蓋部材は、ガラス、シリコン、ニオブ酸リチ
ウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムか
ら選択されたいずれかであることが好ましい。また、上
記構成において、突起物は、珪素、酸化珪素、窒化珪
素、クロム、金、ニッケル、チタン及びアルミニウムの
うちから選択されたいずれかであることが好ましい。
【0013】
【作用】以上のように構成された本発明の圧電デバイス
及びその製造方法によれば、圧電体それ自体を製造工程
における保持基板とし、圧電体又は蓋部材の被接合面に
形成された突起物を挟んで圧電体と蓋部材とを直接接合
するので、圧電体の被接合面に対して蓋部材が浮き、圧
電体と蓋部材との間に内部空間が形成される。形成され
た内部空間において、圧電体の表面に励振電極や引出し
電極等の電極を形成することにより、水晶振動子や弾性
表面波素子等の圧電デバイスを圧電素子レベルの大きさ
に形成することができる。また、圧電体に対して蓋部材
を浮かせるための突起物は、スパッタ、蒸着、CVD等
のフォトリソグラフィー法により形成することができ、
突起物の位置、大きさ、高さ等を精度良く形成すること
ができる。そのため、突起物の高さを調整することによ
り、内部空間を必要最小限にすることができ、従来の水
晶振動子よりも小型で薄型化した圧電デバイスが得られ
る。
【0014】また、圧電体自体と蓋部材との間に突起物
を挟んで内部空間を形成し、内部空間に電極等を設ける
ため、従来必要であった振動用水晶板の凹部及び蓋部基
板の凹部の加工工程を省くができ、圧電デバイスの製造
工程が簡略化される。さらに、圧電体及び蓋部材として
のウエハー基板同士を直接接合するため、1つの基板上
に複数の圧電デバイス用の突起物や電極等を形成するこ
とができ、複数の圧電デバイスを同時にバッチ処理によ
り製造することが可能になり、製造コストを大幅に低減
することができる。さらに、製造工程における保持基板
となる圧電体を薄板化することにより、より小型で、か
つ薄型化の圧電デバイスを製造することができる。さら
に、圧電体と蓋部材の被接合面同士を直接接合する際、
圧力を加えることにより、圧電体等の凹凸や反り等に起
因する非接合部分は生ぜず、接触面積が広くなり、内部
空間の気密性が向上する。
【0015】
【実施例】
(第1の実施例)本発明の圧電デバイス及びその製造方
法の第1の実施例を、図1を参照しつつ説明する。図1
において、(a)は第1の実施例の圧電デバイスの構造
を示す断面図、(b)はその平面図、(c)はその全体
の外観を示す斜視図である。図1(a)、(b)及び
(c)において、第1の実施例の圧電デバイスは、圧電
体1と、圧電体1の両面(第1及び第2の被接合面)1
a及び1bに形成された突起物3と、突起物3を介して
圧電体1に接合された第1及び第2の蓋部材2a及び2
bと、圧電体1の第1及び第2の被接合面1a及び1b
に形成された励振電極4及び励振電極4からの励振電極
引出し部6を具備する。なお、第1の実施例では、圧電
体1として水晶を用いた水晶振動子の例であり、蓋部材
2a及び2bは水晶であり、突起物3はクロムである。
また、図1(c)中、11は励振電極引出し部6を密閉
するための珪素である。
【0016】次に、以上のように構成された第1の実施
例の圧電デバイスの製造方法について説明する。あらか
じめ、圧電体1の両面1a及び1bに励振電極4及び電
極引出し部6を形成する。さらに、圧電体1の両面1a
及び1bに幅200μm、高さ100nm(1000オ
ングストローム)、圧電体1の4辺からそれぞれ500
μmの間隔で枠状に突起物3を形成する。そして、圧電
体1と2つの蓋部材2a及び2bとを、突起物3を挟み
込んだ状態で、直接接合技術により接合する。図1
(a)中、蓋部材2a及び2bの接合幅はそれぞれ両端
とも500μmであり、励振電極4はその界面を通じて
平面的に引き出され、図1(c)に示すように、端部に
珪素11をスパッタし、空隙部5を実質上気密封止す
る。なお、第1の実施例では、親水化のための表面処理
液として、過酸化水素水、アンモニア水及び純水の混合
液を用い、熱処理は水晶のαーβ転移点(573℃)を
越えない温度で行った。
【0017】以上のように構成された第1の実施例の圧
電デバイスでは、圧電体(水晶振動子)1を気密封止す
るために水晶からなる蓋部材2a及び2bを用いてお
り、それ以外に特別な材料を必要としない。つまり、水
晶の圧電体1の周辺部に水晶の蓋部材2a及び2bが気
密性よく接合されることにより、気密封止が達成され
る。また、突起物3を介して圧電体1と蓋部材2a及び
2bとを接合する構造となっているので、直接接合界面
には、水晶振動子としての振動スペースが設けられる。
なお、第1の実施例の水晶振動子としての圧電デバイス
は、具体的には、長さ2.5mm、幅2mm 、高さ0.
6mmとなり、水晶振動子としての圧電体1の大きさを
ほぼ同じにした場合、従来の水晶振動子の寸法のそれぞ
れ1/2、体積にして1/8に小型、薄型化することが
できた。また、突起物3の形成方法としては、スパッ
タ、蒸着、CVDのいずれを用いても良い。
【0018】(第2の実施例)次に、本発明の圧電デバ
イス及びその製造方法の第2の実施例を説明する。第2
の実施例の圧電デバイスは、図1に示した第1の実施例
の圧電デバイスとほぼ同じ構成であり、圧電体1として
タンタル酸リチウムを、蓋部材2a及び2bとしてガラ
スを、突起物3として窒化珪素を用いた点が異なる。従
って、構成の概略も第1の実施例とほぼ同じであり、共
通する部分の説明は省略する。
【0019】第2の実施例では、直接接合に際し、親水
化のための表面処理液として、過酸化水素水、アンモニ
ア水及び純水の混合液を用い、熱処理は、タンタル酸リ
チウムのキュリー温度(605℃)を越えない温度及び
ガラスの軟化点以下で行った。なお、第2の実施例は第
1の実施例とほぼ同じ構成であるため、第1の実施例と
同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0020】(第3の実施例)次に、本発明の圧電デバ
イス及びその製造方法の第3の実施例を、図2を参照し
つつ説明する。図2は弾性表面波デバイスとしての第3
の実施例の圧電デバイスの構造を示す断面図である。図
2において、第3の実施例の圧電デバイスは、圧電体1
と、突起物3を介して圧電体1に接合された蓋部材2
と、圧電体1の片面に形成された電極パッド4を具備す
る。なお、第3の実施例では、圧電体1はニオブ酸リチ
ウムであり、蓋部材2はニオブ酸リチウムであり、突起
物3は金である。
【0021】次に、以上のように構成された第3の実施
例の圧電デバイスの製造方法について説明する。あらか
じめ、圧電体1の被接合面に電極パッド4を形成する。
さらに、圧電体1の被接合面に幅200μm、高さ10
0nm(1000オングストローム)、圧電体1の4辺
からそれぞれ500μmの間隔で枠状に突起物3を形成
する。そして、圧電体1及び蓋部材2を、突起物3を挟
み込んだ状態で、直接接合技術により接合する。蓋部材
2の接合幅は両端とも500μmであり、電極パッド4
はその界面を通じて平面的に引き出され、第1の実施例
と同様に、端部に珪素(図示せず)をスパッタし、空隙
部5を実質上気密封止する。なお、第3の実施例では、
直接接合に際し、親水化のための表面処理液として、過
酸化水素水、アンモニア水及び純水の混合液を用い、熱
処理はニオブ酸リチウムのキュリー温度(1210℃)
を越えない温度で行った。
【0022】以上のように構成された第3の実施例の圧
電デバイスでは、ニオブ酸リチウムの圧電体1を気密封
止するためにニオブ酸リチウムからなる蓋部材2を用い
ており、それ以外に特別な材料を必要としない。つま
り、弾性表面波素子用のニオブ酸リチウム板1の周辺部
に、蓋用のニオブ酸リチウム2が気密性よく接合される
ことにより、気密封止が達成される。また、圧電体1と
蓋部材2とを突起物3を挟んで直接接合し、内部空間5
を設けたので、圧電デバイスの大きさを弾性表面波素子
サイズまで小型化することが可能となる。また第3の実
施例の圧電デバイス(弾性表面波デバイス)は構造が簡
単であるため、一括的にバッチ処理による量産が可能で
あり、歩留りが向上し、低コストで生産することができ
る。なお、突起物3の形成方法は、スパッタ、蒸着、C
VDのいずれを用いてもよい。
【0023】(第4の実施例)次に、本発明の圧電デバ
イス及びその製造方法の第4の実施例を説明する。第4
の実施例の圧電デバイスは、図2に示した第3の実施例
の圧電デバイスとほぼ同じ構成であり、圧電体1として
ほう酸リチウムを、蓋部材2としてシリコンを、突起物
3としてアルミニウムを用いた点が異なる。従って、構
成の概略も第3の実施例とほぼ同じであり、共通する部
分の説明は省略する。
【0024】第4の実施例では、直接接合に際し、親水
化のための表面処理液として、過酸化水素水、アンモニ
ア水及び純水の混合液を用い、熱処理は100℃から5
00℃の温度で行った。なお、第4の実施例は第3の実
施例とほぼ同じ構成であるため、第3の実施例と同様の
効果が得られることはいうまでもない。
【0025】なお上記第1から第4の実施例では、圧電
体1としてそれぞれ順に水晶、タンタル酸リチウム、ニ
オブ酸リチウム及びほう酸リチウムを用い、蓋部材2、
2a、2bとして順に水晶、ガラス、ニオブ酸リチウム
及びシリコンを用い、また、突起物3として順にクロ
ム、窒化珪素、金及びアルミニウムを用いた。しかし、
上記各実施例の構成において、圧電体1としてニオブ酸
リチウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウ
ムのうちから選択されたいずれかを用い、蓋部材2、2
a、2bとして、ガラス、シリコン、ニオブ酸リチウ
ム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムのう
ちから選択されたいずれかを用い、また、突起物3とし
て珪素、酸化珪素、窒化珪素、クロム、金、ニッケル、
チタン及びアルミニウムのうちから選択されたいずれか
を用いることにより、同様の効果が得られる。
【0026】(第5の実施例)次に、本発明の圧電素子
及びその製造方法の第5の実施例を図3を参照しつつ説
明する。図3において、(a)は直接接合前の圧電体1
及び蓋部材2の分解側面図、(b)は直接接合後の圧電
体1と蓋部材2の複合板の側部断面図、(c)は第5の
実施例により作製された圧電デバイスの側部断面図であ
る。圧電体1はタンタル酸リチウムであり、蓋部材2は
タンタル酸リチウムであり、突起物3はアルミニウムで
形成されている。なお、4は電極パッド、5は空隙部で
ある。
【0027】まず、図3(a)に示すように、2インチ
角のタンタル酸リチウムの圧電体1の被接合面に、電極
パッド4としてアルミニウムを300nmの厚さに形成
する。また、圧電体1の被接合面に突起物3としてアル
ミニウムを800nmの高さに形成する。次に、図3
(b)に示すように、タンタル酸リチウムの圧電体1と
タンタル酸リチウムの蓋部材2の被接合面をそれぞれ極
めて清浄にし、直接接合技術を用いて接合する。なお、
直接接合は、タンタル酸リチウムの圧電体1とタンタル
酸リチウムの蓋部材2とを接着剤を用いないで直接接合
したものである。具体的には、圧電体1及び蓋部材2と
してのタンタル酸リチウム板の各被接合面(接触面)を
充分清浄に洗浄し、過酸化水素水とアンモニア水と純水
の混合液で親水化処理を施し、水分子の分子間力によっ
て接触させる。その後、100℃から500℃まで加熱
処理を行い、接合面から水分子を抜き、共有結合により
接合する。その後、図3(c)に示すように、圧電体1
及び蓋部材2の複合体を切断し、個々の弾性表面波デバ
イスを得る。
【0028】以上のように、第5の実施例の製造方法に
よれば、バッチ処理により複数の弾性表面波デバイスを
同時に作製すことができ、小型薄形化、高信頼性の弾性
表面波デバイスを低コストで生産することができる。な
お、突起物3の形成方法として、蒸着、スパッタ、CV
Dのいずれを用いても良い。
【0029】(第6の実施例)次に、本発明の圧電素子
及びその製造方法の第6の実施例を図4を参照しつつ説
明する。図4において、(a)は直接接合前の圧電体1
及び第1の蓋部材2aの分解側面図、(b)は圧電体1
と第1の蓋部材2aとを直接接合した後、圧電体1を薄
板化する前の状態を示す側部断面図、(c)は圧電体1
を薄板化した後の圧電体1と第1の蓋部材2aの複合体
の側部断面及び第2の蓋部材2bの分解側面図、(d)
は圧電体1と第1及び第2の蓋部材2a及び2bの複合
体の側部断面図、(e)は第6の実施例により作製され
た圧電デバイスの側部断面図である。圧電体1は水晶で
あり、第1及び第2の蓋部材2a及び2bはガラスであ
り、突起物3は酸化珪素で形成されている。なお、4は
励振電極、5は空隙部である。
【0030】まず、図4(a)に示すように、2インチ
角の水晶板の圧電体1の第1の被接合面1aに酸化珪素
からなる(第1の)突起物3を100nmの高さに形成
する。また、(第1の)励振電極4として金を80nm
の厚さに形成する。次に、図4(b)に示すように、圧
電体1の第1の被接合面1aと2インチ角のガラス製の
第1の蓋部材2aの被接合面を極めて清浄にし、圧電体
1の第1の被接合面1a及びガラス製の第1の蓋部材2
aの被接合面にそれぞれ親水化処理を施す。親水化処理
を施すことにより、圧電体1と第1の蓋部材2aとが気
密性よく接合され、空隙部5の気密封止が達成される。
次に、100℃から500℃まで加熱処理を行い、圧電
体1と第1の蓋部材2aとを直接接合させる。この時、
水晶の圧電体1の第2の被接合面1bを研磨する際に、
ガラス製の第1の蓋部材2aから剥がれないくらい充分
な強度が得られる。その後、図4(c)に示すように、
圧電体1の厚さが10μmになるまで第2の被接合面1
b側から研磨し、薄板化する。その後、圧電体1の第2
の被接合面1bに(第2の)電極4として金を80nm
の厚さに形成し、また、(第2の)突起物3として酸化
珪素を100nmの高さに形成する。その後、図4
(d)に示すように、圧電体1の第2の被接合面1bと
第2の蓋部材2bの被接合面を極めて清浄にし、親水化
処理を施し、直接接合技術により接合する。最後に、図
4(e)に示すように、圧電体1と第1及び第2の蓋部
材2a及び2bの複合体を切断し、水晶振動子を得る。
【0031】以上のように、第6の実施例の製造方法に
よれば、バッチ処理により複数の圧電体素子サイズの圧
電バルク波デバイスを同時に作製すことができ、小型薄
形化、高信頼性の圧電バルク波デバイスを低コストで生
産することができる。なお、突起物3の形成方法とし
て、蒸着、スパッタ、CVDのいずれを用いても良い。
【0032】(第7の実施例)次に、本発明の圧電素子
及びその製造方法の第7の実施例を図5を参照しつつ説
明する。図5において、(a)は直接接合前の圧電体1
及び第1の蓋部材2aの分解側面図、(b)は圧電体1
と第1の蓋部材2aとを直接接合した後、圧電体1を薄
板化する前の状態を示す側部断面図、(c)は圧電体1
を薄板化した後の圧電体1と第1の蓋部材2aの複合体
の側部断面及び第2の蓋部材2bの分解側面図、(d)
は圧電体1と第1及び第2の蓋部材2a及び2bの複合
体の側部断面図、(e)は第6の実施例により作製され
た圧電デバイスの側部断面図である。圧電体1はニオブ
酸リチウムであり、第1及び第2の蓋部材2a及び2b
はシリコンであり、突起物3はクロムで形成されてい
る。なお、4は励振電極、5は空隙部である。
【0033】まず、図5(a)に示すように、2インチ
角のニオブ酸リチウムの圧電体1の第1の被接合面1a
に(第1の)励振電極4として金を80nmの厚さに形
成する。一方、あらかじめ、2インチ角のシリコンの第
1及び第2の蓋部材2a及び2bの被接合面にクロムか
らなる(第1及び第2の)突起物3を100nmの高さ
に形成しておく。次に、図5(b)に示すように、ニオ
ブ酸リチウムの圧電体1の第1の被接合面1aとシリコ
ンの第1の蓋部材2aの被接合面を極めて清浄にし、直
接接合技術により接合する。直接接合に際し、100℃
から500℃まで熱処理をすると、研磨する際に充分な
強度が得られる。その後、図5(c)に示すように、圧
電体1の厚さが10μmになるまで第2の被接合面1b
側から研磨し、薄板化する。その後、圧電体1の第2の
被接合面1bと第2の蓋部材2の被接合面をそれぞれ親
水化処理し、圧電体1の第2の被接合面1bに(第2
の)励振電極4を形成する。次に、図5(d)に示すよ
うに、圧電体1の第2の被接合面1bと第2の蓋部材2
bの被接合面とを直接接合により接合する。最後に、図
5(e)に示すように、圧電体1と第1及び第2の蓋部
材2a及び2bの複合体を切断し、圧電デバイスを得
る。
【0034】以上のように、第6の実施例の圧電デバイ
スの製造方法により、圧電素子サイズのデバイスを容易
にバッチ処理で作製することができ、小型薄形化の圧電
バルク波デバイスを低コストで生産することができる。
なお、突起物3の形成方法として、蒸着、スパッタ、C
VDのいずれを用いても良い。
【0035】(第8の実施例)次に、本発明の圧電素子
及びその製造方法の第8の実施例を図6を参照しつつ説
明する。図6において、(a)は直接接合前の圧電体1
及び第1の蓋部材2aの分解側面図、(b)は圧電体1
と第1の蓋部材2aとを直接接合した後、圧電体1を薄
板化する前の状態を示す側部断面図、(c)は圧電体1
を薄板化した後の圧電体1と第1の蓋部材2aの複合体
の側部断面及び第2の蓋部材2bの分解側面図、(d)
は圧電体1と第1及び第2の蓋部材2a及び2bの複合
体の側部断面図、(e)は第6の実施例により作製され
た圧電デバイスの側部断面図である。圧電体1は水晶で
あり、第1及び第2の蓋部材2a及び2bはシリコンで
あり、突起物3はチタンで形成されている。なお、4は
励振電極、5は空隙部である。
【0036】まず、図6(a)に示すように、2インチ
角の水晶板の圧電体1の第1の被接合面1aにチタンか
らなる(第1の)突起物3を100nmの高さに形成
し、また、(第1の)励振電極4として金を80nmの
厚さに形成する。次に、図6(b)に示すように、水晶
板の圧電体1の第1の被接合面1aと2インチ角のシリ
コン板の第1の蓋部材2aの被接合面をきわめて清浄に
し、直接接合技術により接合する。その際、圧電体1の
第1の被接合面1aと第1の蓋部材2aの被接合面を親
水化処理を施し、10kg/cm2の圧力を加える。一
般に、2枚の表面粗さの異なる部材(この実施例の場
合、圧電体1と蓋部材2a)を圧力を加えないで接合す
る場合、部材の凹凸、反り、うねり等により接合されな
い部分が生ずる可能性があるが、圧力を加えた状態での
直接接合により、非接合部分は生ぜず、接触面積が広く
なり、接合強度が上がる。従って、再度親水化処理を施
し圧力を加えることにより圧電体1と第1の蓋部材2a
の接触面積が広くなり、両者がより気密性よく接合さ
れ、空隙部5の気密の長期安定性が得られる。次に、図
6(c)に示すように、圧電体1を10μmの厚さにな
るまで第2の被接合面1b側から研磨し、薄板化する。
その後、圧電体1の第2の被接合面1bに(第2の)励
振電極4として金を80nmの厚さに形成し、また、
(第2の)突起物3としてチタンを100nmの高さに
形成する。その後、図6(d)に示すように、圧電体1
の第2の被接合面1bと第2の蓋部材2bの被接合面を
極めて清浄にし、上記直接接合技術により接合する。最
後に、図6(e)に示すように、圧電体1と第1及び第
2の蓋部材2a及び2bの複合体を切断し、水晶振動子
を得る。
【0037】以上のように、第8の実施例の製造方法に
よれば、バッチ処理により複数の圧電体素子サイズの圧
電バルク波デバイスを同時に作製すことができ、小型薄
形化、高信頼性の圧電バルク波デバイスを低コストで生
産することができる。また、圧電体1と第1及び第2蓋
部材2a及び2bの直接接合に際して圧力を加えること
により、接合強度が増加し、気密性の長期信頼性も得ら
れる。なお、突起物3の形成方法として、蒸着、スパッ
タ、CVDのいずれを用いても良い。
【0038】なお、上記第5から第8までの各実施例に
おいて、圧電体1として、それぞれ順にタンタル酸リチ
ウム、水晶、ニオブ酸リチウム、水晶を用い、蓋部材2
a、2bとして順にタンタル酸リチウム、ガラス、シリ
コン、シリコンを用い、また、突起物3として順にアル
ミ、酸化珪素、クロム、チタンを用いたが、各実施例の
構成において圧電体1としてニオブ酸リチム、タンタル
酸リチウム、水晶、ほう酸リチウムのうちから選択され
たいずれかを用い、蓋部材2a、2bとしてガラス、シ
リコン、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、水
晶、ほう酸リチウムのうちから選択されたいずれかを用
い、また、突起物3として珪素、酸化珪素、窒化珪素、
クロム、金、ニッケル、チタン、アルミニウムのうちか
ら選択されたいずれかを用いることにより、同様の効果
が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の圧電デバイス及
びその製造方法によれば、圧電体それ自体を製造工程に
おける保持基板とし、圧電体又は蓋部材の被接合面に形
成された突起物を挟んで圧電体と蓋部材とを直接接合す
るので、圧電体の被接合面に対して蓋部材が浮き、圧電
体と蓋部材との間に内部空間が形成される。形成された
内部空間において、圧電体の表面に励振電極や引出し電
極等の電極を形成することにより、水晶振動子や弾性表
面波素子等の圧電デバイスを圧電素子レベルの大きさに
形成することができる。また、圧電体に対して蓋部材を
浮かせるための突起物は、スパッタ、蒸着、CVD等の
フォトリソグラフィー法により形成することができ、突
起物の位置、大きさ、高さ等を精度良く形成することが
できる。そのため、突起物の高さを調整することによ
り、内部空間を必要最小限にすることができ、従来の水
晶振動子よりも小型で薄型化した圧電デバイスが得られ
る。
【0040】また、圧電体自体と蓋部材との間に突起物
を挟んで内部空間を形成し、内部空間に電極等を設ける
ため、従来必要であった振動用水晶板の凹部及び蓋部基
板の凹部の加工工程を省くができ、圧電デバイスの製造
工程が簡略化される。さらに、圧電体及び蓋部材として
のウエハー基板同士を直接接合するため、1つの基板上
に複数の圧電デバイス用の突起物や電極等を形成するこ
とができ、複数の圧電デバイスを同時にバッチ処理によ
り製造することが可能になり、製造コストを大幅に低減
することができる。さらに、製造工程における保持基板
となる圧電体を薄板化することにより、より小型で、か
つ薄型化の圧電デバイスを製造することができる。さら
に、圧電体と蓋部材の被接合面同士を直接接合する際、
圧力を加えることにより、圧電体等の凹凸や反り等に起
因する非接合部分は生ぜず、接触面積が広くなり、内部
空間の気密性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1及び第2の実施例におけ
る圧電デバイスの構成を示す側面図、(b)はその上面
図、(c)はその外観を示す斜視図
【図2】本発明の第3及び第4の実施例における圧電デ
バイスの構成を示す側面図
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第5の実
施例における圧電デバイスの製造方法の各工程を示す側
部断面図
【図4】(a)〜(e)は、それぞれ本発明第6の実施
例における圧電デバイスの製造方法における各工程を示
す側部断面図
【図5】(a)〜(e)は、それぞれ本発明第7の実施
例における圧電デバイスの製造方法における各工程を示
す側部断面図
【図6】(a)〜(e)は、それぞれ本発明第8の実施
例における圧電デバイスの製造方法における各工程を示
す側部断面図
【図7】(a)は従来の水晶振動子の構成を示す側面
図、(b)はその内部を示す斜視図、(c)はその外観
構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 :圧電体 1a:第1の被接合面 1b:第2の被接合面 2 :蓋部材 2a:第1の蓋部材 2b:第2の蓋部材 3 :突起物 4 :励振電極 5 :空隙部 6 :励振電極引出し部 7 :水晶振動子ベース部 8 :水晶振動子蓋部 9 :外部電極 10 :低融点ガラス 11 :珪素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江田 和生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体と、前記圧電体の片面又は両面に
    直接接合された蓋部材と、前記圧電体と前記蓋部材の直
    接接合界面間に部分的に設けられ、前記圧電体と前記蓋
    部材との間に内部空間を形成するためのた突起物と、前
    記突起物により形成された空隙内に形成された電極とを
    具備し、前記空隙内が実質上気密封止されている圧電デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 前記電極を前記空隙内及び前記圧電体と
    前記蓋部材の直接接合界面を通じて平面的に引き出すた
    めの引出し電極を具備する請求項1記載の圧電デバイ
    ス。
  3. 【請求項3】 圧電体は、ニオブ酸リチウム、タンタル
    酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムのうちから選択さ
    れたいずれかである請求項1又は2記載の圧電デバイ
    ス。
  4. 【請求項4】 蓋部材は、ガラス、シリコン、ニオブ酸
    リチウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウ
    ムのうちから選択されたいずれかである請求項1から3
    のいずれかに記載の圧電デバイス。
  5. 【請求項5】 突起物は、珪素、酸化珪素、窒化珪素、
    クロム、金、ニッケル、チタン及びアルミニウムのうち
    から選択されたいずれかである請求項1から4のいずれ
    かに記載の圧電デバイス。
  6. 【請求項6】 圧電体又は蓋部材の被接合面上に突起物
    を形成する工程と、前記圧電体の被接合面上に電極を形
    成する工程と、前記圧電体及び前記蓋部材の被接合面を
    極めて清浄にする工程と、前記圧電体及び前記蓋部材の
    被接合面に親水化処理を施す工程と、前記圧電体及び前
    記蓋部材の被接合面を前記突起物及び前記電極を挟んで
    接触させ熱処理し、前記圧電体及び前記蓋部材の被接合
    面を直接接合させる工程とを具備する圧電デバイスの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 圧電体ウエハーの被接合面又は蓋部材ウ
    エハーの被接合面に複数組の突起物を形成する工程と、
    前記圧電体ウエハーの被接合面に複数の電極を形成する
    工程と、前記圧電体ウエハーの被接合面及び前記蓋部材
    ウエハーの被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧
    電体ウエハーの被接合面及び前記蓋部材ウエハーの被接
    合面に親水化処理を施す工程と、前記圧電体ウエハーの
    被接合面と前記蓋部材ウェハーの被接合面とを前記突起
    物及び前記電極を挟んで接触させ熱処理をする工程と、
    前記圧電体ウエハーと前記蓋部材ウエハーの複合体を前
    記電極が引き出されている箇所で切断する工程とを具備
    する圧電デバイスの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記電極を前記圧電体と前記蓋部材の接
    合界面を通じて平面的に引き出すための引出し電極を形
    成する工程を具備する請求項6又は7記載の圧電デバイ
    スの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記圧電体の被接合面と前記蓋部材のそ
    れぞれの被接合面とを接触させ、熱処理をする際、圧力
    を加えることを特徴とする請求項6から8のいずれかに
    記載の圧電デバイスの製造方法。
  10. 【請求項10】 圧電体の第1の被接合面又は第1の蓋
    部材の被接合面上に第1の突起物を形成する工程と、前
    記圧電体の第1の被接合面上に第1の電極を形成する工
    程と、前記圧電体の第1の被接合面及び前記第1の蓋部
    材の被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体の
    第1の被接合面及び前記蓋部材の被接合面に親水化処理
    を施す工程と、前記圧電体の第1の被接合面と前記第1
    の蓋部材の被接合面とを前記第1の突起物及び前記第1
    の電極を挟んで接触させ熱処理し、前記圧電体の第1の
    被接合面と前記第1の蓋部材の被接合面とを直接接合さ
    せる工程と、前記圧電体の第2の被接合面を薄板化する
    工程と、前記圧電体の第2の被接合面又は第2の蓋部材
    の被接合面に第2の突起物を形成する工程と、前記圧電
    体の第2の被接合面上に第2の電極を形成する工程と、
    前記圧電体の第2の被接合面及び前記第2の蓋部材の被
    接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体の第2の
    被接合面及び前記第2の蓋部材被接合面に親水化処理を
    施す工程と、前記圧電体の第2の被接合面と前記第2の
    蓋部材の被接合面とを前記第2の突起物及び前記第2の
    電極を挟んで接触させ熱処理し、前記圧電体の第2の被
    接合面と前記第2の蓋部材の被接合面とを直接接合させ
    る工程とを具備する圧電デバイスの製造方法。
  11. 【請求項11】 圧電体ウエハーの第1の被接合面又は
    第1の蓋部材ウエハーの被接合面に複数組の第1の突起
    物を形成する工程と、前記圧電体ウエハーの第1の被接
    合面に複数の第1の電極を形成する工程と、前記圧電体
    ウエハーの第1の被接合面及び前記第1の蓋部材ウエハ
    ーの被接合面を極めて清浄にする工程と、前記圧電体ウ
    エハーの第1の被接合面及び前記第1の蓋部材ウエハー
    の被接合面に親水化処理を施す工程と、前記圧電体ウエ
    ハーの第1の被接合面と前記第1の蓋部材ウェハーの被
    接合面とを前記第1の突起物及び前記第1の電極を挟ん
    で接触させ熱処理をする工程と、前記圧電体ウエハーの
    第2の被接合面被を薄板化する工程と、再び前記圧電体
    ウエハーの第2の被接合面又は第2の蓋部材ウエハーの
    被接合面に複数組の第2の突起物を形成する工程と、前
    記圧電体ウエハーの第2の被接合面に複数の第2の電極
    を形成する工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合
    面及び前記第2の蓋部材ウエハーの被接合面を極めて清
    浄にする工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合面
    及び前記第2の蓋部材ウエハーの被接合面に親水化処理
    を施す工程と、前記圧電体ウエハーの第2の被接合面と
    前記第2の蓋部材ウェハーの被接合面とを前記第2の突
    起物及び前記第2の電極を挟んで接触させ熱処理をする
    工程と、前記圧電体ウエハーと前記第1及び第2の蓋部
    材ウエハーの複合体を前記第1及び第2の電極が引き出
    されている箇所で切断する工程とを具備する圧電デバイ
    スの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2の電極を前記圧電体
    と前記第1及び第2の蓋部材の接合界面を通じて平面的
    に引き出すための引出し電極を形成する工程を具備する
    請求項10又は11記載の圧電デバイスの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記圧電体の第1及び第2の被接合面
    と前記第1及び第2の蓋部材のそれぞれの被接合面とを
    接触させ、熱処理をする際、圧力を加えることを特徴と
    する請求項10から12のいずれかに記載の圧電デバイ
    スの製造方法。
  14. 【請求項14】 圧電体は、ニオブ酸リチウム、タンタ
    ル酸リチウム、水晶及びほう酸リチウムから選択された
    いずれかである請求項6から13のいずれかに記載の圧
    電デバイスの製造方法。
  15. 【請求項15】 蓋部材は、ガラス、シリコン、ニオブ
    酸リチウム、タンタル酸リチウム、水晶及びほう酸リチ
    ウムから選択されたいずれかである請求項6から14の
    いずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
  16. 【請求項16】 突起物は、珪素、酸化珪素、窒化珪
    素、クロム、金、ニッケル、チタン及びアルミニウムの
    うちから選択されたいずれかである請求項6から15の
    いずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006229295A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Kyocera Kinseki Corp 振動子パッケージ

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JP2006229295A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Kyocera Kinseki Corp 振動子パッケージ

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